JPH1041183A - 積層セラミックコンデンサの端面電極形成方法 - Google Patents

積層セラミックコンデンサの端面電極形成方法

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JPH1041183A
JPH1041183A JP19646896A JP19646896A JPH1041183A JP H1041183 A JPH1041183 A JP H1041183A JP 19646896 A JP19646896 A JP 19646896A JP 19646896 A JP19646896 A JP 19646896A JP H1041183 A JPH1041183 A JP H1041183A
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JP
Japan
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JP19646896A
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English (en)
Inventor
Masatoshi Mizobata
正俊 溝端
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Rohm Co Ltd
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Rohm Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は積層セラミックコンデンサの絶縁抵
抗や誘電損失の劣化やショートを生じさせることのない
端面電極形成方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 本発明の積層セラミックコンデンサの端
面電極形成方法は、セラミックよりなる本体片1の内部
に複数枚の内部電極2,3を配設し、本体片1から内部
電極2,3を露出させた後、内部電極2,3と導通する
ように端面電極4,5を設ける積層セラミックコンデン
サの端面電極形成方法において、本体片1の内部電極2
又は3の露出面が同一方向を向くように複数個を一列に
並べ、移動自在のマスク板で本体片の側面を挟持した状
態で端面電極4又は5を形成することを特徴とするもの
である。この結果、本体片1とマスク板181〜18n
の隙間を従来に比して小さくでき、端面電極4又は5を
形成する場合において隙間から電極材料が入り込んで本
体片1の側面に付着するのを防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層セラミックコ
ンデンサの端面電極の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に積層セラミックコンデンサは、図
5(a)の斜視図及びA−A断面図(b)に示すよう
に、セラミックにて六面体に形成した本体片1の内部
に、複数枚からなる一方の内部電極2と、同じく複数枚
からなる他方の内部電極3とが交互に積層状に配設さ
れ、この本体片1における六つの側面のうち、前記一方
の内部電極2が露出する一方の側端面と、前記他方の内
部電極3が露出する他方の側端面の両方に、内部電極2
及び3に導通するように外部電極となる端面電極4及び
5が形成されている。
【0003】この場合、本体片1の左右両端面の端面電
極4及び5は、その膜厚を薄く、しかも寸法精度を良く
するために、スパッタリング,真空蒸着またプラズマ溶
射等の周知の方法にて形成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の方法を利用して
端面電極を形成するには、図6(a)に示すように、底
板8上に貫通孔6を有する枠部7を固定し、貫通孔6内
に端面電極を形成する側端面が上を向くように本体片1
をセットし、この状態でスパッタリング等を施す場合
と、図6(b)に示すように、底板8上に貫通溝9を有
する枠部7を固定し、貫通溝9内に端面電極を形成する
側端面が上を向くように本体片1を複数個並べてセット
し、この状態でスパッタリング等を施す場合とがある。
【0005】しかし、いずれの場合も本体片1を入れや
すくするために、貫通孔6や貫通溝9は本体片1より大
きく形成されており、貫通孔6や貫通溝9と本体片1の
側面との間には隙間がある。そのために、積層セラミッ
クコンデンサの端面電極の形成時に本体片1の側面にま
で接続用の電極材料が回り込んで付着しやすく、積層セ
ラミックコンデンサの絶縁抵抗や誘電損失の劣化やショ
ートだけでなく、外観不良を生じさせてしまうという問
題点があった。
【0006】本発明は前述の課題を解決し、積層セラミ
ックコンデンサの絶縁抵抗や誘電損失の劣化やショート
を生じさせることのない端面電極形成方法を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために次のような構成をとる。すなわち、本発明
の積層セラミックコンデンサの端面電極形成方法は、セ
ラミックよりなる本体片の内部に複数枚の内部電極を配
設し、前記本体片から内部電極を露出させた後、前記内
部電極と導通するように端面電極を設ける積層セラミッ
クコンデンサの端面電極形成方法において、前記本体片
の内部電極の露出面が同一方向を向くように複数個を一
列に並べ、移動自在のマスク板で本体片の側面を挟持し
た状態で電極材料を付着させることを特徴とするもので
ある。
【0008】また、本発明の積層セラミックコンデンサ
の端面電極形成方法は、前記マスク板が弾性体であるこ
とを特徴とするものである。また、本発明の積層セラミ
ックコンデンサの端面電極の形成方法は、前記マスク板
が複数の弾性体と少なくとも一つの硬体からなることを
特徴とするものである。
【0009】本発明によれば、一列に並べられたセラミ
ックコンデンサの本体片の側面を移動自在のマスク板で
挟持するので、本体片とマスク板との隙間を従来に比し
て小さくでき、端面電極を形成する場合において隙間か
ら電極材料が入り込んで本体片の側面に付着するのを防
止することができる。さらに、本発明においてはマスク
板を弾性体としたので、本体片の側面を挟持する際の加
圧により弾性体が変形し、本体片とマスク板との隙間を
さらに小さくできるので、電極材料が本体片の側面に付
着するのをより確実に防止することができる。
【0010】さらに、本発明においては、複数ある弾性
体からなるマスク板の少なくとも一つを硬体とすること
で、スパッタリング等の高温状態で行う電極材料の付着
の熱により弾性体が膨張し本体片をはじき出すのを防止
できる。即ちマスク板が硬体である部分は本体片との間
に若干の隙間が生じており、この隙間により弾性体の体
積膨張を緩和している。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を、図面を
参照しつつ具体的に説明する。まず、図1(a)に示す
ように、酸化チタンやチタン酸バリウム及びPb系の複
合ペロブスカイト型化合物の誘電体材料を有機バインダ
ーに分散させたセラミックスラリーをドクターブレード
法等によりセラミックの生シート、いわゆるグリーンシ
ート11を形成する。このグリーンシート11上に内部
電極となるAg−Pd系,Ni等の金属を含む導電ペー
スト12をスクリーン印刷法により印刷する。
【0012】そして、同図(b)に示すように、上述の
ように導電ペースト12がパターン印刷されたグリーン
シート11を複数枚準備し、導電ペースト12のパター
ンが異なるグリーンシートを交互に、グリーンシート1
1で導電ペースト12が隔てられように20〜100枚
程度積層する。そして、導電ペースト12がパターン印
刷されていないグリーンシート11で上下から挟み込む
ように積層して積層体ブロック13を形成し、図示しな
い熱圧着金型で熱圧着する。この後、積層体ブロック1
3を切断線14に沿って切断しセラミックコンデンサの
本体片1を形成する。
【0013】次いで、次工程で形成する端面電極との電
気的なコンタクトを良好にするため、本体片1の側端面
(図(c)中左右側の面)を研磨して内部電極2,3を
確実に露出させる。この時の研磨により本体片1の角部
が面取りされることになる。上述のようにして形成され
た本体片1は、図2に示すような治具15により整列さ
れ、電極材料を付着するためのスパッタリング装置内に
導入される。かかる治具15は底板16と略コの字形状
の枠部17とからなり、底板16上に枠部17が設置さ
れている。この治具15は、スパッタリング終了後に酸
による洗浄を施すめ、耐薬品性を有する金属としてステ
ンレスやアルミニウム等の金属を使用する。
【0014】治具15を利用したセラミックコンデンサ
の本体片1の整列は、底板16上に枠部17が設置した
後、まず移動自在のマスク板181 を枠部17の整列し
た本体片1の側面が接触する面に設置する。次に本体片
1の内部電極2または3の露出面、即ち電極形成面、が
同一方向を向くように本体片1を複数個を一列に並べて
治具15の枠部17内に収容し、さらに別の移動可能な
マスク板182 を一列に並べられた本体片1の側面に配
置し、本体片1をマスク板181とマスク板182とで挟
持する。
【0015】以後、上述したような本体片1の枠部17
への収納とマスク板18nの配置が繰り返され、治具1
5の枠部17内に本体片1が所定の個数だけ収納され
る。最後に加圧体19を設置し、整列された本体片1と
マスク板181〜18nに矢印の方向に力を加えること
で、本体片1とマスク板181〜18nとの隙間を小さく
することができる。
【0016】また、一列に並べられた本体片1と枠部1
7との隙間を埋めるためにダミー片20を各列に配置し
ている。これにより列端部における本体片1への電極材
料の付着を防止することができる。そして、治具15内
に本体片1とマスク板181〜18nとを並べた状態で、
電極材料を付着させるための装置、例えばスパッタリン
グ装置,真空蒸着装置やプラズマ溶射装置に入れ、電極
材料を付着することで、図3に示す、積層セラミックコ
ンデンサを完成させる。
【0017】その方法は、まず、本体片1の一方の側端
面に端面電極4を形成するために、セラミックに対して
密着強度の高いクロム等の金属材料を付着し第一の端面
電極41を形成する。次いで、ハンダ食われ防止用のバ
リア金属となるニッケル等の金属材料を付着し第一の端
面電極41の表面に第二の端面電極42を形成し、ハンダ
付け性の良い銀等の金属材料を付着し第二の端面電極4
2の表面に第三の端面電極43を形成する。
【0018】さらに、一方の端面電極4を形成した後、
治具15を底板16と同じ大きさの材質の板で覆い、治
具15全体を裏返し底板16を取り除くことで本体片1
の他方の側端面を露出させることができ、前記と同様に
3種類の電極材料の付着を行い、クロム等の金属材料か
らなる51と、ニッケル等の金属材料からなる第二の端
面電極52と、銀等の金属材料からなる第三の端面電極
3を形成する。
【0019】本発明では、端面電極形成の際に本体片1
とマスク板181〜18nとの隙間をを小さくできるので
側面に電極材料が付着しにくくなる上に、マスク板18
1〜18nが移動自在であるので製造する積層セラミック
コンデンサの大きさに関係なく本体片1の整列が可能と
なる。さらに、本発明においてはマスク板181〜18n
をフッ素ゴム等からなる弾性体とすることで本体片1と
の隙間をさらに小さくすることができる。
【0020】すなわち、本体片1は積層体から切断され
た状態では各々若干の寸法差が生じている上に、内部電
極4,5を本体片1から露出させるのに研磨を施してい
るいるので角部が面取りされている。従って、図4
(a)に示すように、マスク板18が硬体であれば寸法
バラツキによる隙間S1や角部による隙間S2を小さくで
きない場合がある。
【0021】ところで、このマスク板18を弾性体とし
た場合、図4(b)に示すように、矢印方向から加圧す
れば、弾性体が変形し寸法バラツキによる隙間や角部に
よる隙間を埋めることができるので、本体片1とマスク
板18との隙間を最小にすることができる。この状態で
上述した装置内に入れて電極材料を付着するれば、本体
片1の側面に回り込んで電極材料が付着することがほと
んどない。
【0022】本発明では弾性体としてフッ素ゴムを使用
した。フッ素ゴムを利用した場合、シリコン系のゴムに
比して次のような有利な点がある。シリコン系のゴムを
マスク板として装置内に入れて電極材料の付着を行う
と、ターゲットから飛翔した電極材料がマスク板にも衝
突するのと高温により、マスク板からシリコン系物質が
飛び出し本体片1の側端面付近に浮遊する。そのため電
極材料が本体片1に予定通り付着しなかったり、接触不
良をおこしていた。また、電極材料の形成終了後にマス
ク板に付着した電極材料を酸による洗浄で取り除くが、
シリコン系のゴムは酸に対し弱いという問題があった。
この問題を解決する手段として発明者は、実験の結果、
フッ素ゴムが上述の問題を解決することを見いだした。
【0023】さらに、本発明では複数のマスク板181
〜18nを弾性体だけでなく、少なくとも一つはステン
レスやアルミニウム等の硬体に変更した。上述のように
マスク板181〜18nの全てをフッ素ゴム等からなる弾
性体とすると、弾性体の変形により本体片1との隙間を
ほぼ埋めることができるが、この状態で装置内にいれて
電極材料を付着すると、そのときの熱により各弾性体が
膨張してマスク板間の距離が縮められ、最悪の場合、本
体片1が枠部17から飛び出してしまうことがあった。
【0024】そこで、この問題を解決するため、マスク
板181〜18nの少なくとも一つをステンレスやアルミ
ニウム等の硬体としたので、マスク板18が硬体の部分
では装置に入れる前は加圧しても本体片1と間には若干
の隙間が生じている。この状態で装置内にいれて電極材
料を付着すると、この熱によりマスク板18 1〜18n
うち弾性体の部分では膨張するが、硬体の部分ではほと
んど膨張しないので本体片1との間に隙間が残ってお
り、逆にこの隙間により弾性体の体積膨張を吸収でき、
結果、本体片1が枠部17から飛び出してしまうという
最悪の状態を避けることができる。
【0025】複数のマスク板の弾性体と硬体の割合は、
治具の大きさ、並べられる本体片の数等により適宜決定
される。
【0026】
【発明の効果】以上、説明したように本発明による積層
セラミックコンデンサの端面電極形成によれば、一列に
並べられたセラミックコンデンサの本体片の側面を移動
自在のマスク板で挟持するので、本体片とマスク板との
隙間を従来に比して小さくでき、端面電極を形成する場
合において隙間から電極材料が入り込んで本体片の側面
に付着するのを防止することができる。
【0027】さらに、本発明においてはマスク板を弾性
体としたので、本体片の側面を挟持する際の加圧により
弾性体が変形し、本体片とマスク板との隙間をさらに小
さくできるので、電極材料が本体片の側面に付着するの
をより確実に防止することができる。さらに、本発明に
おいては、複数ある弾性体からなるマスク板の少なくと
も一つを硬体とすることで、スパッタリング等の高温状
態で行う電極材料の付着の熱により弾性体が膨張し本体
片をはじき出すのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】積層セラミックコンデンサを製造する工程の一
部を示す説明図。
【図2】本発明の端面電極の形成方法を示す説明図。
【図3】本発明の積層セラミックコンデンサを示す説明
図。
【図4】本発明の他の実施例を示す説明図。
【図5】従来の積層セラミックコンデンサを示す説明
図。
【図6】従来の端面電極の形成方法を示す説明図。
【符号の説明】
1 本体片 2,3 内部電極 4,5 端面電極 16 底板 17 枠部 18 マスク板

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミックよりなる本体片の内部に複数
    枚の内部電極を配設し、前記本体片から内部電極を露出
    させた後、前記内部電極と導通するように端面電極を設
    ける積層セラミックコンデンサの端面電極形成方法にお
    いて、前記本体片の内部電極の露出面が同一方向を向く
    ように複数個を一列に並べ、移動自在のマスク板で本体
    片の側面を挟持した状態で端面電極を形成することを特
    徴とする積層セラミックコンデンサの端面電極形成方
    法。
  2. 【請求項2】 前記マスク板が弾性体であることを特徴
    とする請求項1記載の積層セラミックコンデンサの端面
    電極の形成方法。
  3. 【請求項3】 前記マスク板が複数の弾性体と少なくと
    も一つの硬体からなることを特徴とする請求項1記載の
    積層セラミックコンデンサの端面電極の形成方法。
JP19646896A 1996-07-25 1996-07-25 積層セラミックコンデンサの端面電極形成方法 Pending JPH1041183A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10714260B2 (en) 2017-04-03 2020-07-14 Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. Multilayer ceramic capacitor and method for manufacturing the same

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10714260B2 (en) 2017-04-03 2020-07-14 Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. Multilayer ceramic capacitor and method for manufacturing the same

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