JP2002353001A - 厚膜型チップ抵抗器 - Google Patents
厚膜型チップ抵抗器Info
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- JP2002353001A JP2002353001A JP2001157117A JP2001157117A JP2002353001A JP 2002353001 A JP2002353001 A JP 2002353001A JP 2001157117 A JP2001157117 A JP 2001157117A JP 2001157117 A JP2001157117 A JP 2001157117A JP 2002353001 A JP2002353001 A JP 2002353001A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 抵抗膜及び内部電極膜の密封が厳重であり、
且つ特性的な問題点の発生を抑制し得る構造を持った厚
膜型チップ抵抗器の提供。 【解決手段】 方形状の絶縁基板1上に当該基板1の両
端部に至る抵抗膜2と、当該抵抗膜2の両端部に重合さ
れた一対の内部電極膜3と、前記抵抗膜2の露出部全体
及び前記両内部電極膜3の一部を覆う一連の保護膜4
と、当該保護膜4の端部及び前記一対の内部電極膜3の
露出部をそれぞれ覆う一対の外部電極膜5とを具備する
厚膜型チップ抵抗器。
且つ特性的な問題点の発生を抑制し得る構造を持った厚
膜型チップ抵抗器の提供。 【解決手段】 方形状の絶縁基板1上に当該基板1の両
端部に至る抵抗膜2と、当該抵抗膜2の両端部に重合さ
れた一対の内部電極膜3と、前記抵抗膜2の露出部全体
及び前記両内部電極膜3の一部を覆う一連の保護膜4
と、当該保護膜4の端部及び前記一対の内部電極膜3の
露出部をそれぞれ覆う一対の外部電極膜5とを具備する
厚膜型チップ抵抗器。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、厚膜型のチップ抵
抗器の構造に関する。
抗器の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より厚膜型チップ抵抗器は、分割溝
で等面積等形状に区画された多数の単位領域を持つ絶縁
基板上に、抵抗器本体の構成要素を導電ペーストや抵抗
ペースト或いはガラス等の絶縁ペーストを印刷し焼成す
ることによって多数の厚膜型チップ抵抗器を一括形成
し、分割工程を経ながら外部電極膜の形成及びそのメッ
キ処理が施され製造されるのが一般的である。
で等面積等形状に区画された多数の単位領域を持つ絶縁
基板上に、抵抗器本体の構成要素を導電ペーストや抵抗
ペースト或いはガラス等の絶縁ペーストを印刷し焼成す
ることによって多数の厚膜型チップ抵抗器を一括形成
し、分割工程を経ながら外部電極膜の形成及びそのメッ
キ処理が施され製造されるのが一般的である。
【0003】この様に製造される従来の厚膜型チップ抵
抗器の構造は、図4又は図5に例示する如く、絶縁基板
30上の両端部に形成した一対の内部電極膜31,31
間に抵抗膜32を、当該抵抗膜32と内部電極膜31,
31とが一部重合する状態で渡しかけ、当該抵抗膜32
の露出部全面を覆う保護膜33と、前記内部電極膜3
1,31の露出部の全面を覆う外部電極膜34,34を
具備したものである。
抗器の構造は、図4又は図5に例示する如く、絶縁基板
30上の両端部に形成した一対の内部電極膜31,31
間に抵抗膜32を、当該抵抗膜32と内部電極膜31,
31とが一部重合する状態で渡しかけ、当該抵抗膜32
の露出部全面を覆う保護膜33と、前記内部電極膜3
1,31の露出部の全面を覆う外部電極膜34,34を
具備したものである。
【0004】しかしながら、上記構造の厚膜型チップ抵
抗器では、先に形成した内部電極膜31,31間に抵抗
膜を渡しかけた構造上、電極部を除く部分に段差が多く
発生し、自動実装作業において実装機の真空チャックに
よる吸着性が不安定となりピックアップミスが生じると
いう問題がある。また、前記製造過程と、抵抗器の厚み
が嵩まない様にとの配慮とが相俟って保護膜33と外部
電極膜34との境界(接合部)が内部電極膜31の表面
に接して存在する構造となり、実装時において当該境界
からフラックスや大気等が染み入り、酸化、硫化等によ
る腐食断線の原因となる。更に、今日チップ抵抗器の小
型化が進むにつれて抵抗器本体の構成要素となる前記各
種ペーストの印刷可能領域が益々狭くなるために、抵抗
膜32と電極膜31,31との重なり面積が狭くなるの
みならず、抵抗膜32の有効サイズ(表面積×厚み)も
小さくなる為に、当該抵抗器の過負荷特性や温度特性が
悪化するという問題もある。
抗器では、先に形成した内部電極膜31,31間に抵抗
膜を渡しかけた構造上、電極部を除く部分に段差が多く
発生し、自動実装作業において実装機の真空チャックに
よる吸着性が不安定となりピックアップミスが生じると
いう問題がある。また、前記製造過程と、抵抗器の厚み
が嵩まない様にとの配慮とが相俟って保護膜33と外部
電極膜34との境界(接合部)が内部電極膜31の表面
に接して存在する構造となり、実装時において当該境界
からフラックスや大気等が染み入り、酸化、硫化等によ
る腐食断線の原因となる。更に、今日チップ抵抗器の小
型化が進むにつれて抵抗器本体の構成要素となる前記各
種ペーストの印刷可能領域が益々狭くなるために、抵抗
膜32と電極膜31,31との重なり面積が狭くなるの
みならず、抵抗膜32の有効サイズ(表面積×厚み)も
小さくなる為に、当該抵抗器の過負荷特性や温度特性が
悪化するという問題もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記実情に
鑑みて成されたものであって、抵抗膜及び内部電極膜の
密封が厳重であり、且つ特性的な問題点の発生を抑制し
得る構造を持った厚膜型チップ抵抗器の提供を目的とす
る。
鑑みて成されたものであって、抵抗膜及び内部電極膜の
密封が厳重であり、且つ特性的な問題点の発生を抑制し
得る構造を持った厚膜型チップ抵抗器の提供を目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に成された本発明による厚膜型チップ抵抗器は、方形状
の絶縁基板上に当該基板の両端部に至る抵抗膜と、当該
抵抗体の両端部に重合された一対の内部電極膜と、前記
抵抗膜の露出部全体及び前記両内部電極膜の一部を覆う
一連の保護膜と、当該保護膜の端部及び前記一対の内部
電極膜の露出部をそれぞれ覆う一対の外部電極膜とを具
備することを特徴とする。
に成された本発明による厚膜型チップ抵抗器は、方形状
の絶縁基板上に当該基板の両端部に至る抵抗膜と、当該
抵抗体の両端部に重合された一対の内部電極膜と、前記
抵抗膜の露出部全体及び前記両内部電極膜の一部を覆う
一連の保護膜と、当該保護膜の端部及び前記一対の内部
電極膜の露出部をそれぞれ覆う一対の外部電極膜とを具
備することを特徴とする。
【0007】上記厚膜型チップ抵抗器の変形例として、
方形状の絶縁基板上に当該基板の両端部に至る抵抗膜
と、当該抵抗体の両端部に重合された一対の内部電極膜
と、前記抵抗膜の露出部全体を覆う一連の内部保護膜
と、当該内部保護膜の露出部全体及び前記両内部電極膜
の一部を覆う一連の外部保護膜と、当該外部保護膜の端
部及び前記一対の内部電極膜の露出部をそれぞれ覆う一
対の外部電極膜とを具備する構成も可能である。
方形状の絶縁基板上に当該基板の両端部に至る抵抗膜
と、当該抵抗体の両端部に重合された一対の内部電極膜
と、前記抵抗膜の露出部全体を覆う一連の内部保護膜
と、当該内部保護膜の露出部全体及び前記両内部電極膜
の一部を覆う一連の外部保護膜と、当該外部保護膜の端
部及び前記一対の内部電極膜の露出部をそれぞれ覆う一
対の外部電極膜とを具備する構成も可能である。
【0008】尚、上記各種の膜は、単層であるか複層で
あるかを問わない。例えば前記外部電極膜にあっては、
導電ペーストの印刷焼成による内層と、金、銀、半田メ
ッキ等のメッキ層とを重合した複層膜とする場合が多
く、保護膜にあっても前記の如く内部保護膜と外部保護
膜との複層構造の保護膜とすることが可能である。
あるかを問わない。例えば前記外部電極膜にあっては、
導電ペーストの印刷焼成による内層と、金、銀、半田メ
ッキ等のメッキ層とを重合した複層膜とする場合が多
く、保護膜にあっても前記の如く内部保護膜と外部保護
膜との複層構造の保護膜とすることが可能である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明による厚膜型チップ
抵抗器の実施の形態を、製造方法の一例と共に図面に基
づき説明する。
抵抗器の実施の形態を、製造方法の一例と共に図面に基
づき説明する。
【0010】図1及び図2は、アルミナ製の絶縁基板
(以下、絶縁基板1と記す。)上に、予めV字状の分割
溝を碁盤目状に刻設することによって等面積等形状に区
画された単位領域を複数形成し、各単位領域に一つの抵
抗器本体を、導電ペーストや抵抗ペースト、或いはガラ
ス等の絶縁ペーストを印刷し焼成することによって形成
し、分割工程を適宜経ながら外部電極形成及び仕上げの
メッキ処理を施すという多数一括製造方法で製造した厚
膜型チップ抵抗器の一例である。
(以下、絶縁基板1と記す。)上に、予めV字状の分割
溝を碁盤目状に刻設することによって等面積等形状に区
画された単位領域を複数形成し、各単位領域に一つの抵
抗器本体を、導電ペーストや抵抗ペースト、或いはガラ
ス等の絶縁ペーストを印刷し焼成することによって形成
し、分割工程を適宜経ながら外部電極形成及び仕上げの
メッキ処理を施すという多数一括製造方法で製造した厚
膜型チップ抵抗器の一例である。
【0011】当該厚膜型チップ抵抗器は、先ず、絶縁基
板1上に、抵抗ペーストを図3(イ)の如く、当該絶縁
基板1の長手方向の全域に亘って均一幅の一連の帯状に
印刷し、乾燥処理の後、約850℃等の所定温度で焼成
し抵抗器本体の抵抗膜2を形成する。当該抵抗膜2の両
端部にそれぞれ導電ペーストを、図3(ロ)の如く重合
印刷すると共に、当該導電ペーストの乾燥処理を経た後
に約850℃等の所定温度で焼成を行うことによって、
抵抗器本体の内部電極膜3,3が形成される。
板1上に、抵抗ペーストを図3(イ)の如く、当該絶縁
基板1の長手方向の全域に亘って均一幅の一連の帯状に
印刷し、乾燥処理の後、約850℃等の所定温度で焼成
し抵抗器本体の抵抗膜2を形成する。当該抵抗膜2の両
端部にそれぞれ導電ペーストを、図3(ロ)の如く重合
印刷すると共に、当該導電ペーストの乾燥処理を経た後
に約850℃等の所定温度で焼成を行うことによって、
抵抗器本体の内部電極膜3,3が形成される。
【0012】上記構造を採ることによって、小サイズに
設定された厚膜型チップ抵抗器であっても内部電極膜
3,3と抵抗膜2との接触面積を十分に確保出来ること
はもとより、図4又は図5に示す従来の厚膜型チップ抵
抗器に見られるところの、内部電極膜31,31及び抵
抗膜32による重合部と抵抗膜32のみによる単層部と
の境界に生じた抵抗膜の厚肉部35の発生が回避され、
抵抗器中央部の平坦な領域を絶縁基板1の長手方向に広
く確保出来るのみならず、当該厚肉部35の形成状態の
不均一さに起因する定数のばらつき抑制にも寄与するこ
ととなる。また、抵抗膜に対する内部電極膜の位置合わ
せも容易となり、印刷焼成工程における歩留まりを向上
させることもできる。
設定された厚膜型チップ抵抗器であっても内部電極膜
3,3と抵抗膜2との接触面積を十分に確保出来ること
はもとより、図4又は図5に示す従来の厚膜型チップ抵
抗器に見られるところの、内部電極膜31,31及び抵
抗膜32による重合部と抵抗膜32のみによる単層部と
の境界に生じた抵抗膜の厚肉部35の発生が回避され、
抵抗器中央部の平坦な領域を絶縁基板1の長手方向に広
く確保出来るのみならず、当該厚肉部35の形成状態の
不均一さに起因する定数のばらつき抑制にも寄与するこ
ととなる。また、抵抗膜に対する内部電極膜の位置合わ
せも容易となり、印刷焼成工程における歩留まりを向上
させることもできる。
【0013】次に、当該抵抗器本体における抵抗領域
(抵抗膜2の内部電極部3,3と重合していない領域)
のレーザートリミングに先駆けて、抵抗調整の便宜と共
に当該抵抗体の特性の安定化を図る為、前記抵抗膜2の
両端部に形成した一対の内部電極膜3,3間にガラスペ
ーストを、図3(ハ)の如く抵抗膜2の全面を覆う形で
印刷し、乾燥処理を経て約600℃で焼成し内部保護膜
(絶縁性が不可欠)6を形成する。
(抵抗膜2の内部電極部3,3と重合していない領域)
のレーザートリミングに先駆けて、抵抗調整の便宜と共
に当該抵抗体の特性の安定化を図る為、前記抵抗膜2の
両端部に形成した一対の内部電極膜3,3間にガラスペ
ーストを、図3(ハ)の如く抵抗膜2の全面を覆う形で
印刷し、乾燥処理を経て約600℃で焼成し内部保護膜
(絶縁性が不可欠)6を形成する。
【0014】更に、レーザートリミング後、ガラスペー
ストを、図3(ニ)の如く、前記抵抗膜2を中央にして
当該抵抗膜2上に形成された前記内部保護膜6の全面を
覆い、且つ当該ガラスペーストと内部電極膜3とが一部
重合する状態で当該一対の内部電極膜3,3間に渡しか
けて一連の帯状に印刷し、乾燥処理を経て当該ガラスペ
ーストを約600℃で焼成することにより外部保護膜
(絶縁性が不可欠)7を形成すれば、前記内部保護膜6
と当該外部保護膜7とから成る複層の保護膜4が形成さ
れる(場合によっては単層でも良い)。
ストを、図3(ニ)の如く、前記抵抗膜2を中央にして
当該抵抗膜2上に形成された前記内部保護膜6の全面を
覆い、且つ当該ガラスペーストと内部電極膜3とが一部
重合する状態で当該一対の内部電極膜3,3間に渡しか
けて一連の帯状に印刷し、乾燥処理を経て当該ガラスペ
ーストを約600℃で焼成することにより外部保護膜
(絶縁性が不可欠)7を形成すれば、前記内部保護膜6
と当該外部保護膜7とから成る複層の保護膜4が形成さ
れる(場合によっては単層でも良い)。
【0015】続いて、外部電極膜5の製造過程を説明す
る。先ず、導電ペーストを、図3(ホ)の如く両内部電
極膜3,3の表面の露出部全面を覆い、且つ外部保護膜
7の両端部のみを覆う形でそれぞれ印刷し、乾燥処理を
経て約600℃で焼成し外部電極膜5,5の内層10,
10を形成する。更に、図1の如く、裏面内部電極膜1
5を絶縁基板1の長手方向の両端部裏面に、前記内部電
極膜3と同様に導電ペーストの印刷焼成によって形成
し、各々抵抗体を搭載した絶縁基板1における単位領域
の電極側端面が露出する様に、短冊状に連結した単数又
は複数の抵抗器を一単位として分割する一次分割工程を
行う。
る。先ず、導電ペーストを、図3(ホ)の如く両内部電
極膜3,3の表面の露出部全面を覆い、且つ外部保護膜
7の両端部のみを覆う形でそれぞれ印刷し、乾燥処理を
経て約600℃で焼成し外部電極膜5,5の内層10,
10を形成する。更に、図1の如く、裏面内部電極膜1
5を絶縁基板1の長手方向の両端部裏面に、前記内部電
極膜3と同様に導電ペーストの印刷焼成によって形成
し、各々抵抗体を搭載した絶縁基板1における単位領域
の電極側端面が露出する様に、短冊状に連結した単数又
は複数の抵抗器を一単位として分割する一次分割工程を
行う。
【0016】次に、分割された絶縁基板1に搭載された
抵抗体の電極部(前記外部電極膜5の内層の端部表面、
並びに抵抗膜2、内部電極3及び内層10の端面、及び
前記裏面内部電極膜15を含む。)を絶縁基板1の端面
を経て表裏に亘って覆う、一連の終端層11を導電ペー
ストの印刷、及び約600℃の焼成によって形成し(図
1、図3(ヘ)参照)、絶縁基板1に設けられた前記単
位領域を個々に分割する二次分割工程を行う。尚、当該
終端層11,11は、前記内層10,10と同時焼成す
る場合もある。また、当該終端層11,11について
は、抵抗領域における抵抗値の温度ドリフトを抑えるべ
く、樹脂系の導電ペーストを用い、約200℃で焼成す
ることが望ましい場合もある。
抵抗体の電極部(前記外部電極膜5の内層の端部表面、
並びに抵抗膜2、内部電極3及び内層10の端面、及び
前記裏面内部電極膜15を含む。)を絶縁基板1の端面
を経て表裏に亘って覆う、一連の終端層11を導電ペー
ストの印刷、及び約600℃の焼成によって形成し(図
1、図3(ヘ)参照)、絶縁基板1に設けられた前記単
位領域を個々に分割する二次分割工程を行う。尚、当該
終端層11,11は、前記内層10,10と同時焼成す
る場合もある。また、当該終端層11,11について
は、抵抗領域における抵抗値の温度ドリフトを抑えるべ
く、樹脂系の導電ペーストを用い、約200℃で焼成す
ることが望ましい場合もある。
【0017】最後に、当該終端層11、内層10、裏面
内部電極膜15の露出面全体に対しメッキ層12を形成
するメッキ工程(ニッケル、金、銀、半田メッキ等。以
下同じ。)を経て図1及び図3(ト)に示す様な個々の
厚膜型チップ抵抗器が完成する。
内部電極膜15の露出面全体に対しメッキ層12を形成
するメッキ工程(ニッケル、金、銀、半田メッキ等。以
下同じ。)を経て図1及び図3(ト)に示す様な個々の
厚膜型チップ抵抗器が完成する。
【0018】尚、当該例は、抵抗面を回路基板の実装面
と反する方向へ向けて実装する厚膜型チップ部品の一例
である。抵抗面を回路基板の実装面に向けて実装する図
2に示す様な厚膜型チップ部品を製造する場合には、前
記裏面内部電極膜15及び外部電極膜5の終端層11を
形成することなく、分割された絶縁基板1に搭載された
抵抗体の電極部(抵抗膜2、内部電極膜3及び内層10
の端面を含む。)並びに内層10,10の表側露出面に
対するメッキ層12を形成し、その間、単数又は複数の
抵抗器を一単位とする分割工程を適宜行えば、例えば、
図2に示す個々の厚膜型チップ抵抗器が完成する。
と反する方向へ向けて実装する厚膜型チップ部品の一例
である。抵抗面を回路基板の実装面に向けて実装する図
2に示す様な厚膜型チップ部品を製造する場合には、前
記裏面内部電極膜15及び外部電極膜5の終端層11を
形成することなく、分割された絶縁基板1に搭載された
抵抗体の電極部(抵抗膜2、内部電極膜3及び内層10
の端面を含む。)並びに内層10,10の表側露出面に
対するメッキ層12を形成し、その間、単数又は複数の
抵抗器を一単位とする分割工程を適宜行えば、例えば、
図2に示す個々の厚膜型チップ抵抗器が完成する。
【0019】上記工程を経て製造された厚膜型チップ抵
抗器は、抵抗膜2及び内部電極膜3,3上から、異なる
二種類の膜又は層の接合部を経て直線的に外部へ繋がる
ことが回避された構造となっているので、外部からのフ
ラックスや大気の侵入が困難となっている。また、内部
電極膜3,3と抵抗膜2から成る厚膜型抵抗器の最小単
位のレベルでは、抵抗膜2の両端部である内部電極膜
3,3が形成された部分を除く部分の平滑性を高めるこ
とができることから、続く工程を経て最終的に形成され
た厚膜型チップ抵抗器の平滑領域を比較的広範囲に確保
することが可能となる。
抗器は、抵抗膜2及び内部電極膜3,3上から、異なる
二種類の膜又は層の接合部を経て直線的に外部へ繋がる
ことが回避された構造となっているので、外部からのフ
ラックスや大気の侵入が困難となっている。また、内部
電極膜3,3と抵抗膜2から成る厚膜型抵抗器の最小単
位のレベルでは、抵抗膜2の両端部である内部電極膜
3,3が形成された部分を除く部分の平滑性を高めるこ
とができることから、続く工程を経て最終的に形成され
た厚膜型チップ抵抗器の平滑領域を比較的広範囲に確保
することが可能となる。
【0020】
【発明の効果】以上の如く、本発明による厚膜型チップ
抵抗器によれば、自動実装作業において実装機の真空チ
ャックによる吸着性が安定し、ピックアップミスの発生
を防止することができる。また、保護膜と外部電極膜と
の境界(接合部)が電極膜の表面に接して存在する構造
を採らないことで抵抗膜及び内部電極膜の密封性が高ま
り、実装時において当該境界からフラックスや大気等が
染み入ることに起因した腐食断線を防止することができ
る。更に、小型のチップ抵抗器であっても、抵抗膜と電
極膜との重なり面積を十分に取ることができ、また、電
極部を除いた抵抗膜の有効サイズも十分に取ることがで
きるので、当該抵抗器の過負荷特性や温度特性の悪化も
防止することができる。
抵抗器によれば、自動実装作業において実装機の真空チ
ャックによる吸着性が安定し、ピックアップミスの発生
を防止することができる。また、保護膜と外部電極膜と
の境界(接合部)が電極膜の表面に接して存在する構造
を採らないことで抵抗膜及び内部電極膜の密封性が高ま
り、実装時において当該境界からフラックスや大気等が
染み入ることに起因した腐食断線を防止することができ
る。更に、小型のチップ抵抗器であっても、抵抗膜と電
極膜との重なり面積を十分に取ることができ、また、電
極部を除いた抵抗膜の有効サイズも十分に取ることがで
きるので、当該抵抗器の過負荷特性や温度特性の悪化も
防止することができる。
【図1】本発明による厚膜型チップ抵抗器の一例を示す
長手方向に沿った縦断面図である。
長手方向に沿った縦断面図である。
【図2】本発明による厚膜型チップ抵抗器の一例を示す
長手方向に沿った縦断面図である。
長手方向に沿った縦断面図である。
【図3】(イ)(ロ)(ハ)(ニ)(ホ)(ヘ)(ト)
本発明による厚膜型チップ抵抗器の製造過程における状
態遷移の一例を示す平面図である。
本発明による厚膜型チップ抵抗器の製造過程における状
態遷移の一例を示す平面図である。
【図4】従来の厚膜型チップ抵抗器の一例を示す長手方
向に沿った縦断面図である。
向に沿った縦断面図である。
【図5】従来の厚膜型チップ抵抗器の一例を示す長手方
向に沿った縦断面図である。
向に沿った縦断面図である。
1 絶縁基板 2 抵抗膜 3 内部電極膜 4 保護膜 5 外部電極膜 6 内部保護膜 7 外部保護膜 10 内層 11 終端層 12 メッキ層 15 裏面内部電極膜
Claims (2)
- 【請求項1】 方形状の絶縁基板(1)上に当該基板
(1)の両端部に至る抵抗膜(2)と、当該抵抗膜
(2)の両端部に重合された一対の内部電極膜(3)
と、前記抵抗膜(2)の露出部全体及び前記両内部電極
膜(3)の一部を覆う一連の保護膜(4)と、当該保護
膜(4)の端部及び前記一対の内部電極膜(3)の露出
部をそれぞれ覆う一対の外部電極膜(5)とを具備する
厚膜型チップ抵抗器。 - 【請求項2】 方形状の絶縁基板(1)上に当該基板
(1)の両端部に至る抵抗膜(2)と、当該抵抗膜
(2)の両端部に重合された一対の内部電極膜(3)
と、前記抵抗膜(2)の露出部全体を覆う一連の内部保
護膜(6)と、当該内部保護膜(6)の露出部全体及び
前記両内部電極膜(3)の一部を覆う一連の外部保護膜
(7)と、当該外部保護膜(7)の端部及び前記一対の
内部電極膜(3)の露出部をそれぞれ覆う一対の外部電
極膜(5)とを具備する厚膜型チップ抵抗器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001157117A JP2002353001A (ja) | 2001-05-25 | 2001-05-25 | 厚膜型チップ抵抗器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001157117A JP2002353001A (ja) | 2001-05-25 | 2001-05-25 | 厚膜型チップ抵抗器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002353001A true JP2002353001A (ja) | 2002-12-06 |
Family
ID=19001028
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001157117A Pending JP2002353001A (ja) | 2001-05-25 | 2001-05-25 | 厚膜型チップ抵抗器 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002353001A (ja) |
Cited By (6)
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