JPH1039769A - マイクロレンズアレイシート - Google Patents

マイクロレンズアレイシート

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JPH1039769A
JPH1039769A JP19115996A JP19115996A JPH1039769A JP H1039769 A JPH1039769 A JP H1039769A JP 19115996 A JP19115996 A JP 19115996A JP 19115996 A JP19115996 A JP 19115996A JP H1039769 A JPH1039769 A JP H1039769A
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JP
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light
array sheet
microlens array
shielding layer
layer
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JP19115996A
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English (en)
Inventor
Tetsuo Uchida
哲夫 内田
Motoyuki Suzuki
基之 鈴木
Tomoko Mikami
友子 三上
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、液晶表示装置等に装着した場合に、
画質の劣化を招かずに視野角を有効に拡大し、薄型性、
軽量性、強靱性に優れ、さらには可撓性、屈曲性が良好
であるマイクロレンズアレイシートを提供せんとするも
のである。 【解決手段】本発明のマイクロレンズアレイシートは、
一方の面を微小な凸面部分が配列された凹凸面とし他方
の面を平面とすることによって、光学的に凸形状の微小
単位レンズを面状に配列したマイクロレンズアレイシー
トであって、該平面上に、面内方向において少なくとも
凹凸面の凸部頂部に対応する部分が開口した平膜状遮光
層が形成されており、かつ、該凹凸面と該遮光層の最も
近接した距離が該微小単位レンズの配列ピッチの2倍以
下であり、さらに該マイクロレンズアレイシートが、該
遮光層を形成する層、該凸部分を形成する層および両者
に挟まれた平板状の透明基材層の少なくとも3つの層を
有し、かつ、該透明基材層がプラスチックフィルムであ
ることを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄型、軽量で、さ
らには強靱で可撓性、屈曲性に優れたマイクロレンズア
レイシートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から凸レンズ、凹レンズなどの微小
単位レンズを面状に配列したマイクロレンズアレイは、
液晶表示装置、光結合光学素子、画像入力装置などへの
応用が期待され、研究が進められている。
【0003】マイクロレンズアレイは、大別して2種の
形態がある。1つは、微細加工技術によって面状基板上
などに制御された凹凸形状単位(微小単位レンズ)を配
列形成したものであり、もう1つは、平面状基板中の任
意の微小単位部分に屈折率の分布を持たせた、いわゆる
平板マイクロレンズアレイである。
【0004】液晶表示装置は、液晶分子の電気光学効
果、すなわち光学異方性(屈折率異方性)、配向性、流
動性および誘電異方性などを利用し、任意の表示単位に
電界印加あるいは通電して液晶の配向状態を変化させる
ことによって光線透過率や反射率を変化させる液晶光シ
ャッタの配列体を用いて表示された画像を観察するもの
であり、パソコン、ワープロ、テレビ受像機、携帯電子
機器、ゲーム機、車載用情報表示装置、各種情報表示装
置として広く使われている。
【0005】液晶表示装置の表示原理として、約90度
ねじられたネマチック液晶層に印加する電圧を制御し
て、液晶層の旋光性の変化を偏光素子と組み合わせて表
示を行うツイステッドネマチック液晶が、その表示性能
の高さから広く用いられている。
【0006】しかし、液晶表示装置には観察方向によっ
て表示品位が変化する視角依存性があり、特にツイステ
ッドネマチック液晶の場合、表示明暗が反転したり、色
調が変化するといった問題、すなわち視野角が狭いとい
う欠点があった。
【0007】この欠点に対して、マイクロレンズアレイ
シート等の光学素子を液晶表示装置観察面に設けること
によって解消することが特開平5−249453号公報
等で提案されている。
【0008】また、特開平6−27455号公報におい
て、マイクロレンズアレイシートの凹凸面を連続面とす
ることにより、液晶表示装置としたときに良好な表示品
位を得ることが提案されている。
【0009】また、特開平6−27454号公報におい
て、マイクロレンズアレイシートの単位レンズに遮光層
を組み合わせることによって、室内照明や日中の屋外な
どの表示装置周囲光(以下、単に「外光」という)が表
示装置に入射する場合でも、マイクロレンズアレイシー
トでの反射を抑えて良好な表示品位を得る方法が提案さ
れている。
【0010】また、遮光層の断面形状を立体的なものと
することが特開平7−72809号公報で提案されてい
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、液晶表
示装置の視野角を広げるために、従来のマイクロレンズ
アレイシートをそのまま装着した場合は、個々の単位レ
ンズ内で使用環境下での光(以下、単に外光という)の
再帰反射が起こり、画像品位が極端に低下してしまう欠
点があった。
【0012】これに対してマイクロレンズアレイシート
に遮光層を組み合わせることによって、表示品位の良好
なものとすることが提案されているが(例えば特開平6
−27454号公報、特開平7−72809号公報
等)、遮光層と凹凸面が、接しているかその距離が非常
に小さいために、遮光層を何らかの基材上に形成した
後、さらに凹凸面を形成する層を該遮光層上に形成する
必要があった。
【0013】このため、各層を形成する際の寸法安定性
の観点や、各層間の密着性を確保するための観点、さら
にまた、各層を構成する物質の熱寸法変化特性や湿度寸
法変化特性によって発生するカール現象、すなわち、こ
のような多層構造を持つシート状物において、表裏の寸
法変化が異なるために、シート全体がカールしてしまう
現象の発生を抑える観点などの、実際の製造上、実用上
の種々の観点からの課題を満足するためには、基材とし
ては相応の剛性を持ったもの、例示するなら、ガラス板
あるいは厚さが、500μm以上のプラスチックシート
等を用いる必要があって、結局、厚くて重く、工程が複
雑なものになりやすいものでしかなく、もって可撓性、
屈曲性に劣る取り扱い性に問題のあるものでしかなかっ
たという課題がつきまとったものであった。
【0014】本発明は、上記の欠点を解消し、液晶表示
装置等に装着した場合にも、画質の劣化を招かずに視野
角を有効に拡大しながら、薄型、軽量であり、さらには
強靱で可撓性、屈曲性が良好であるマイクロレンズアレ
イシートを提供せんとするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解
決するため、次のような手段を採用する。すなわち、本
発明のマイクロレンズアレイシートは、一方の面を微小
な凸面部分が配列された凹凸面とし他方の面を平面とす
ることによって、光学的に凸形状の微小単位レンズを面
状に配列したマイクロレンズアレイシートであって、該
平面上に、面内方向において少なくとも凹凸面の凸部頂
部に対応する部分が開口した平膜状遮光層が形成されて
おり、かつ、該凹凸面と該遮光層の最も近接した距離が
該微小単位レンズの配列ピッチの2倍以下であり、さら
に該マイクロレンズアレイシートが、該遮光層を形成す
る層、該凸部分を形成する層および両者に挟まれた平板
状の透明基材層の少なくとも3つの層を有し、かつ、該
透明基材層がプラスチックフィルムであることを特徴と
するものである。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明は、広視野角と画質劣化を
招来しない液晶表示装置を提供することについて、鋭意
検討したところ、マイクロレンズアレイシートの平面上
の凹凸面の凸部頂部に対応する部分に遮光層を形成する
こととともに、該凹凸面と該遮光層の最も近接した距離
と微小単位レンズの配列ピッチとを、ある関係にするこ
とによって、上記課題を一挙に解決することを究明した
ものである。
【0017】すなわち、本発明のマイクロレンズアレイ
シートを構成する凹凸面と前記遮光層の最も近接した距
離は、該微小単位レンズの配列ピッチの2倍以下である
ことが必要である。この範囲に遮光層を形成することに
よって本発明の大きな目的である視野角拡大効果の大き
な単位レンズ群と効率の良い遮光層を組み合わせたマイ
クロレンズアレイシートを透明基板をベースに形成する
ことができる。かかる関係を満たすことによって、上記
課題を見事に解決することに成功したものである。
【0018】本発明のマイクロレンズアレイシートは、
遮光層を形成する層と凸面部分が配列された層と平板状
の透明基材層(以下、単に「透明基板」という)の少な
くとも3つの層を有するものである。かかる透明基板
は、透明性、機械的強度、薄型、軽量化等を考慮してプ
ラスチックフィルムが使用され、その材質としては、ア
クリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリスチレン、ポリエス
テル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリカーボネー
ト、ポリエーテル、ポリイミド、ポリエーテルイミド、
ポリアミドイミド、ポリエーテルスルホン、マレイミド
樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ(メタ)アクリル酸エステ
ル、メラミン樹脂、トリアセチルセルロース樹脂、ノル
ボルネン樹脂などが挙げられる。さらにこれらの共重合
体やブレンド物やさらに架橋したものを用いることもで
きる。
【0019】これらのプラスチックフィルムの中でも、
機械的強度と光学的特性のバランスが良好である点か
ら、ポリエステルフィルムが本発明では好ましく使用さ
れる。本発明でいうポリエステルフィルムとは、ジオー
ルとジカルボン酸とから縮重合によって得られるポリマ
ーを主成分としたフィルムであり、ジカルボン酸として
はテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレン
ジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸などで代表され
るものであり、またジオールとしてはエチレングリコー
ル、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコー
ル、シクロヘキサンジメタノールで代表されるものであ
る。
【0020】また、本発明の透明基板として好ましく用
いられるプラスチックフィルムは、透明基板が求める光
学特性上の理由などから厚みが100μm以下となる場
合が一般的なので、強度および平坦性、平面性にバラン
スのとれた延伸フィルムであることが好ましく、さらに
は延伸後、延伸後配向が結晶化によって固定化されたも
のであることが好ましい。
【0021】さらに、基板厚みが50μm以下になるこ
とがある場合には2軸延伸フィルムを透明基板として用
いることが、寸法安定性、各層を形成する際の作業性、
実用上の取り扱い性に優れたものとなり、特に好まし
い。
【0022】本発明の透明基板として好ましく使用され
るポリエステルフィルムの具体的な例としては、ポリエ
チレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレ
ートフィルム、ポリエチレン−P−オキシベンゾエート
フィルム、ポリ−1,4−シクロヘキシレンジメチレン
テレフタレートフィルムなどを挙げることができるが、
寸法安定性、耐薬品性、透明性、耐熱性等の要求される
種々の特性が高い次元でバランスしている点から2軸延
伸ポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましい。
【0023】もちろんこれらのポリエステルはホモポリ
エステルであっても、コポリエステルであっても構わな
い。共重合成分としては、ジエチレングリコール、ポリ
アルキレングリコールなどのジオール成分およびアジピ
ン酸、セバシン酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸などのジ
カルボン酸成分を挙げることができる。
【0024】また、このポリエステルフィルム中には必
要に応じて、本発明の特性、特に光学特性を損なわない
範囲で公知の各種添加剤、例えば無機充填剤、酸化防止
剤、帯電防止剤が添加されてもよい。
【0025】さらに本発明で透明基板として好ましく使
用されるポリエステルフィルム上には、前記凹凸面形成
用樹脂、さらには後記する凹凸面形成面とは反対側に形
成される遮光層との密着性を向上せしめるために各種易
接着処理、例えばコロナ放電処理、プラズマ放電処理、
アンカーコート等を施してもよい。
【0026】本発明で使用するプラスチックフィルムの
厚みは、形成される微小単位レンズの集光特性と、反対
の面に形成される遮光層の寸法、位置、マイクロレンズ
アレイシートとして求められる光線透過特性、拡散特性
等の各種の光学特性、および製法上または光学設計上の
理由によって設けられる基板表面と凹凸面間にある一定
の距離を勘案して決定されるが、本発明の効果が大きく
発揮されるのは300μm以下、さらには100μm以
下、特に50μm以下の場合である。
【0027】本発明のマイクロレンズアレイシートは、
上記の透明基板上に直接、あるいは必要に応じて易接着
化層や保護層を介して間接的にレンズ機能を持つ微小な
凸単位部分(以下、単に「単位レンズ」ということがあ
る)が周期的に配列された凹凸層が形成される。
【0028】単位レンズの配列パターンとしてはレンチ
キュラーレンズのように円弧などの曲線を平行移動させ
た軌跡で示される曲面を一方向に配列したいわゆる1次
元レンズアレイと、矩型、三角形、六角形などの低面を
もつドーム状の曲面を縦横に配列した2次元レンズアレ
イがある。また、種々の角度を持つ平面が組み合わされ
た多面体形状をしたものもある。
【0029】本発明で単位レンズ配列ピッチは300μ
m以下、さらには100μm以下であることが、液晶表
示装置等に装着した場合、直接肉眼でレンズ配列が観察
できなくなり、滑らかな画質が得られる点から好まし
い。
【0030】透明基板上に凹凸層を形成する方法として
は、特に限定されるものではなく公知の方法、例えばポ
ジ型レジストにより所望のピッチを有するパターンを成
形し該パターンを加熱溶融する方法や、硬化挙動が制御
された光硬化型樹脂を透明基板上に塗布し所望のパター
ンが配列されたフォトマスクを介して露光、現像する方
法、凸面部分に対応する凹面型単位の配列が刻印された
金型、樹脂型等と透明基板の間に熱または光硬化性樹脂
を充填し硬化せしめる方法、あるいは熱可塑性樹脂を溶
融状態で充填し冷却固化せしめる方法、などが挙げられ
るが、材料の耐薬品性(凹凸層を構成する材料の選択
性)、作業性、量産性などの点から金型、樹脂型により
作成する方法が最も好ましく適用される。
【0031】凹凸層を形成する樹脂としては、少なくと
も可視光に透明であれば特に限定されるものではなく公
知の熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂、熱可塑性樹脂などが
挙げられる。なお、ここでいう「可視光に透明」とは、
400〜700nmの波長における光線透過率を視感度
補正した後の全光線透過率で示して80%以上、好まし
くは85%以上であるものをいう。
【0032】本発明の場合、このような樹脂の中でも、
硬化性、可撓性、屈曲性などの点から柔軟性の硬化エネ
ルギー線により硬化する光硬化性樹脂を使用することが
最も好ましい。これら特性は光硬化性樹脂成分、例えば
モノマー、プレポリマー、ポリマー、光重合開始剤など
を選択することにより調整される。
【0033】本発明で好ましく使用される光硬化型樹脂
を構成する成分の一つであるモノマー、プレポリマーと
は、基本的に少なくとも1個以上の官能基を含有するも
のであるが、用いる硬化エネルギー線が紫外線である場
合には、該主成分の他に硬化エネルギー線を照射するこ
とによりイオンまたはラジカルを発生する物質、いわゆ
る光重合開始剤を添加することが必要である。
【0034】ここでいう官能基とは、ビニル基、カルボ
キシル基、水酸基などの反応性の原因となる原子団また
は結合様式をいうが、本発明は硬化エネルギー線を照射
して樹脂組成物を硬化せしめるという点から、アクリロ
イル基などのビニル基を有するものが硬化性などの点か
ら好ましく使用される。
【0035】このようなアクリロイル基を有するモノマ
ーは、公知のものから適宜選んで使用でき特に限定され
るものではないが、代表例を挙げるなら2−エチルヘキ
シルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、テトラヒド
ロフリールおよびその誘導体のアクリレートなどの単官
能のもの、ジシクロペンテニルアクリレート、1,3−
ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオー
ルジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリ
レート、ジエチレングリコールジアクリレート、ポリエ
チレングリコールジアクリレート、ヒドロキシピバリン
酸エステルネオペンチルグリコールおよびその誘導体の
ジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレ
ート、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレートな
どの2官能のもの、トリメチロールプロパントリアクリ
レート、ペンタエリストールトリアクリレート、ジペン
タエリストールヘキサアクリレートなどの3官能以上の
ものがある。
【0036】上記モノマーの中でも3官能以下のもの
が、硬化後の膜硬度はHB以下となるものが多く可撓性
が優れている、架橋密度が小さく低体積収縮率のものが
多く、耐カール性が優れているなどという点から好まし
く使用される。
【0037】本発明では上記モノマーの他に、プレポリ
マーを前記モノマーと併用して使用する場合が多い。本
発明で使用されるプレポリマーもモノマー同様特に限定
されるものではないが、ポリエステルアクリレート、エ
ポキシアクリレート、ウレタンアクリレートなどで代表
されるものであり、低体積収縮、可撓性などの理由から
3官能以下、好ましくは2官能または3官能のものが使
用される。
【0038】本発明でいう硬化エネルギー線とは可視光
線、紫外線、電子線などがあるが、樹脂の汎用性、作業
性、設備面の点から紫外線が最も好ましく適用される。
【0039】硬化エネルギー線が紫外線の場合、上記モ
ノマー、プレポリマーの他に、紫外線を照射することに
よりイオンまたはラジカルを発生する物質、すなわち光
重合開始剤の添加が必要となる。
【0040】本発明で使用される光重合開始剤は特に限
定されるものではないが、代表例を挙げるならアセトフ
ェノン系、ベンゾフェノン系、ミヒラーケトン系、ベン
ジル系、ベンゾイン系、ベンゾインエーテル系、ベンジ
ルジメチルケタール系、ベンゾインベンゾエート系、α
−アシロキシムエステル系等のカルボニル化合物、テト
ラメチルチウラムモノサルファイド、チオキサントン類
等の硫黄化合物、2,4,6−トリメチルベンゾイルジ
フェニルフォスフィンオキシド等の燐化合物等が挙げら
れ、これら単独あるいは2種以上混合して使用される。
【0041】本発明において上記光重合開始剤の添加量
は、モノマーおよび/またはプレポリマー成分100重
量部に対して、0.1〜20重量部、さらには0.5〜
15重量部であることが好ましい。光重合開始剤が前記
範囲未満では硬化性が低くなり、また前記範囲を超える
と硬化後ブリードアウトするという問題が起こるため好
ましくない。
【0042】また本発明においては樹脂組成物の硬化
前、硬化中さらには硬化後の樹脂あるいは硬化膜の物
性、特性を制御する目的で各種添加剤を使用してもよ
い。
【0043】ここで硬化前の特性、物性を制御する物質
としては、塗料安定化剤(ゲル化防止、硬化防止)、増
粘剤(塗工性向上)などがある。
【0044】また硬化中の特性を制御する物質として
は、光重合促進剤、吸光剤(両者とも硬化挙動の調整)
などがある。
【0045】さらに硬化後の膜特性を制御する物質とし
て、可塑剤(可撓性の向上)、紫外線吸収剤(耐光性付
与)などがある。
【0046】本発明で好ましく使用される光硬化性樹脂
は、強度、可撓性、耐カール性などの点からポリマーを
添加することもある。ここでいうポリマーとは特に限定
されるものではなく、公知のポリマー例えばポリエステ
ル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂な
どが挙げられる。
【0047】さらに本発明で使用するポリマーとして
は、耐久性、透明基板との接着性等を考慮して塩素化ポ
リマーを使用することがさらに好ましい。本発明でいう
塩素化ポリマーとは、塩素を含有するモノマーの重合
体、例えばポリ塩化ビニルおよびその共重合体、ポリ塩
化ビニリデンおよびその共重合体、クロロプレンゴム
と、各種ポリマーを塩素化処理するいわゆる後塩素化
物、例えば塩素化ポリプロピレン、塩素化ポリエチレ
ン、塩素化ポリエステル、塩化ゴム、塩素化ポリイソプ
レンの2つがあるが、本発明では後塩素化物の方が好ま
しく使用される。
【0048】ポリマーの塩素化の方法は特に限定される
ものではないが、ゴムまたはポリマーを四塩化炭素、ク
ロロホルム等の塩素系の溶剤に溶解させ、40〜90度
で塩素化し、蒸留、洗浄、乾燥等の工程を経て製造する
方法が最も簡単である。
【0049】上記塩素化ポリマーの含有量は、前述した
モノマーおよびプレポリマー成分100重量部に対し1
0〜100重量部、好ましくは20〜60重量部であ
る。含有量が前記範囲未満では添加の効果が低く、また
前記範囲を超える場合は光硬化型樹脂の光感度が低下す
るため好ましくない。
【0050】本発明のマイクロレンズアレイシートに形
成される単位レンズの特性は光学的に凸形状であるこ
と、すなわち単位レンズの凹凸面形状は透明基板表面と
凹凸面上のある点での接面とのなす角度が大きくなるほ
ど、凹凸面は透明基板表面の近くに位置するような形状
としたものである。ただし、単位レンズの凸形状部分と
隣接する凸形状部分の間の部分に、レンズ配列周期の2
0%未満の幅であれば凹形状部分が設けられることは問
題なく、単位レンズ凸面と隣接する単位レンズの凸面を
1つの連続面とすることは好ましい。
【0051】ここで、「単位レンズ配列周期の20%未
満の幅」とは、マイクロレンズアレイシートを単位レン
ズ配列方向に最も凹凸深さが大きくなる面で切断したと
きの凹凸面断面形状に於いて、凹部底部の平坦部分を含
む凹面部分の幅が、凹凸周期の20%未満であることを
言う。
【0052】本発明のマイクロレンズアレイシートの特
徴が最も発揮されるのは、液晶セルに装着したとき大き
な視野角拡大効果が得られるマイクロレンズアレイシー
トとしたとき、すなわち単位レンズの最大最終屈折角が
30度以上、さらには40度以上の場合である。
【0053】ここで単位レンズの最大最終屈折角とは、
凹凸面上のある点の接面と透明基板表面のなす角のうち
広くない方の角をαとし、αが最大値αmaxとなる界
面上の点を点Aとするとき、マイクロレンズアレイシー
トの法線方向から点Aに到達した光線が凹凸層、さらに
透明基板を透過して大気中に出射したときの進行方向と
透明基板法線方向のなす角として定義される。
【0054】本発明のマイクロレンズアレイシートは透
明基板の凹凸層が形成された面の反対側の面に膜状の遮
光層が形成される。
【0055】前記したように、本発明のマイクロレンズ
アレイシートを構成する凹凸面と前記遮光層の最も近接
した距離は、該微小単位レンズの配列ピッチの2倍以下
に制御することが重要である。この範囲に遮光層を形成
することで、視野角拡大効果の大きな単位レンズ群と効
率の良い遮光層を組み合わせることに成功し、かつ、マ
イクロレンズアレイシートを透明基板ベースで形成する
ことに成功したものである。また、透明基板としての強
度を維持するためには、該距離が4μm以上であること
が好ましい。すなわち、かかる距離を調整する方法とし
て、前記透明基板、具体的にはプラスチックフィルムの
厚みを選択することで簡単に調整できるという優れた効
果も有するのである。
【0056】本発明で遮光層とは、そこを通過しようと
する光線を吸収および/または反射させる機能を持つも
のをいうが、液晶表示装置にもちいるときは、外観の点
から可視光を吸収するものであることが好ましい。
【0057】このような遮光層は、金属膜およびその酸
化物、顔料や染料を添加した樹脂組成物等の公知の材質
によって構成することができるが、これらのうち顔料や
染料を添加した樹脂組成物によって構成されることが、
例えば液晶表示装置に装着した時に可視光を吸収するも
のであることが好ましい。
【0058】また、遮光層の形成方法としては種々の微
細パターン作成方法として従来より用いられている方法
を適宜選択して用いることができ、例示するならグラビ
ア印刷法、オフセット印刷法、スクリーン印刷法などの
各種印刷技法、レジストや着色レジストなどの感光性物
質によるフォトリソグラフィ技法、銀塩やジアゾ染料に
よる写真技法などが挙げられる。
【0059】特に、フォトリソグラフィを用いたパター
ン形成法が、最も精度良く形成できる点で好ましいが、
本発明のマイクロレンズアレイシートはそれぞれの単位
レンズとの光学的関係において正確に位置のあわされた
開口部を持つ遮光層を形成する必要がある。
【0060】その観点から、本発明のマイクロレンズア
レイシートを得る工程として、2つの特に好ましい形態
が挙げられる。
【0061】1つは、まず先に述べたような金型を用い
る方法によって透明基板を凹凸層を形成し、該透明基板
/凹凸層積層体を金型に保持したまま凹凸層を形成した
反対の面、すなわち露出している面に遮光層を形成した
のちに遮光層/透明基板/凹凸層積層体を金型から取り
外す方法である。
【0062】この方法によれば、金型に保持されている
間は寸法変化が金型の寸法変化に抑えられるので、マイ
クロレンズアレイシート面内方向の位置あわせをして遮
光層の配列パターンを形成することが容易である。
【0063】もう1つの方法は透明基板の片面に凹凸層
を形成した後、遮光層を形成する面にポジ型の感光性を
持つ遮光層形成物質層または遮光層形成物質層とポジ型
感光性レジスト層を積層した感光層を形成し、次いで、
凹凸面側から平行度の高い紫外光を照射することによっ
て、各単位レンズの集光性を利用して感光層を露光、現
像、必要によりエッチングすることによって各単位レン
ズの少なくとも焦点付近が開口した遮光層を得る方法で
あり、この方法によれば、透明基板に寸法変化があった
場合でもそれに合わせて遮光層の開口位置が変化し、自
動的に位置あわせされる。
【0064】なお、この方法は照射する紫外光と実際の
使用時の可視光の光路が、遮光層形成物質およびベース
フィルム物質の屈折率波長依存性によって異なってくる
場合が多く、この場合には遮光層に必要な開口部分を正
確に露光するために、露光紫外光に適切な拡散度を与え
ることや、例えばベースフィルム法線方向から±10度
の範囲を走査して露光する、などの方法も併せて採用さ
れる。
【0065】これらの2つの方法は、特にベースフィル
ムが100μm以下の厚みである場合に有効である。そ
の理由は、このような薄番手のフィルムはどうしても機
械的強度、特に引張弾性率が小さくなるためわずかな張
力で大きな寸法変化が発生し、この結果、各単位レンズ
と遮光層の面内方向での位置関係を整合させることが非
常に困難となるためである。
【0066】このように、本発明のマイクロレンズアレ
イシートは、従来のマイクロレンズアレイシートに対し
て、製造も容易であるという利点を持つ。
【0067】また前記遮光層の色調としては実質的に可
視光に黒色であることが好ましい。このような色調を得
るためには、カーボンブラック、チタンブラック等の顔
料、あるいは黒色の染料等を樹脂組成物に分散あるいは
溶解させたものが好ましく用いられる。さらにここで染
料を用いる場合には耐光性などの点から日光堅牢度が5
以上の黒色染料を使用することが好ましく、さらには分
散性、樹脂との相溶性、汎用性などの点からアゾ系の黒
色染料を使用するのが最も好ましい。
【0068】また該顔料、染料を分散あるいは溶解する
のに用いる樹脂成分は、公知の樹脂例えばアクリル樹
脂、ウレタン樹脂、ポリエステル、ノボラック樹脂、ポ
リイミド、エポキシ樹脂などが挙げられる。
【0069】該遮光層の遮光機能としては、外光反射抑
止の点から遮光層形成部分における可視光の平均透過率
が20%以下であることが好ましい。該透過率が20%
を超えると、レンズ内での外光の再帰反射が十分に抑止
できない。
【0070】該遮光層の遮光能としては、組み合わされ
る液晶セルからの光束の効率的活用の点から遮光帯全体
の平均で示して視感度補正後の可視光平均透過率で示し
て0.5%以上であることが好ましく、また外光反射抑
制の点から同じく20%以下、さらに好ましくは10%
以下であることが好ましい。
【0071】遮光層の配設位置と形状は上記の条件
(1)から条件(3)を満足することが好ましい。順次
これらの要件について説明する。
【0072】(1)マイクロレンズアレイシートを遮光
層形成面側の法線方向から見たときに、凹凸面の臨界反
射角を超える領域および上記凹面の領域が連続した遮光
層で覆われていること。
【0073】(2)遮光層は、マイクロレンズアレイシ
ートの法線方向に平行で凹凸層側から入射する光線であ
って単位レンズの縁端部またはその近傍で最も大きく屈
折される2つの光線の交点より凹凸層側にあること。
【0074】(3)マイクロレンズアレイシートの法線
方向に平行で凹凸層側から入射する光線のうち単位レン
ズの凹凸面に於ける屈折が20度以下の光線は遮光層を
通過しないこと。
【0075】まず条件(1)はマイクロレンズアレイシ
ートを第1物質層側単位レンズ配列面の法線方向から見
たときに、凹凸面の臨界反射角を超える領域および上記
凹部分の領域が連続した遮光層で覆われているものであ
る。
【0076】本発明のマイクロレンズアレイシートの凹
凸面は、大部分の凸面の領域と、場合によっては凸面領
域間に設けられた凹面領域を有するものなので、「第1
物質層側単位レンズ配列面の法線方向から見たときに、
凹凸面の臨界反射角を超える領域」は、凸面領域の周辺
部分および凹面領域の周辺部分に相当し、当該領域と凹
面領域は一部重複し連続したものとなる。
【0077】次の条件(2)は、遮光層が、マイクロレ
ンズアレイシートの法線方向に平行で凹凸層側から入射
する光線であって単位レンズの縁端部またはその近傍で
最も大きく屈折される2つの光線の交点より凹凸面側に
あるものである。
【0078】本発明のマイクロレンズアレイシートは、
光学的に凸形状の単位レンズが配列されたものであるか
ら単位レンズの縁端部近傍に凹凸の傾斜が最も強い点が
あり、マイクロレンズアレイシートの法線方向に平行で
凹凸層側から入射する光線は、この点で最も大きく屈折
される。(以下、この「最も大きく屈折する光線」を
「最大屈折光線」という) 一つの単位レンズの両端付近を通過した最大屈折光線
は、凹凸面を通過した後、それぞれ単位レンズの中心線
に向かって進行し、ある点Pで交差する。
【0079】本発明のマイクロレンズアレイシートの遮
光層は、この交点Pより凹凸面側にあることが好まし
い。さらに好ましくは遮光層全体が交点Pより凹凸面側
にあることである。
【0080】この条件(2)を満足するために、透明基
板の厚みが選択される。
【0081】この条件(1)と条件(2)を満足するこ
とによって、外光反射を抑えるという遮光層の機能を達
成することができる。
【0082】なお単位レンズが対称性の場合には、一方
の縁端部の最大屈折光線が凹凸面で屈折する角度と他方
の縁端部で屈折する角度は同じ値になり、交点Pは単位
レンズの中心線上にあるが、単位レンズが非対称の場合
は、一方の縁端部の最大屈折光線の屈折する角度と他方
の屈折する角度が異なる場合があり、この場合、交点P
は単位レンズの中心線とは一致しない。
【0083】条件(3)は、単位レンズ配列面の法線方
向に平行で凹凸層側から入射する光線のうち単位レンズ
の凹凸面に於ける屈折が20度以下の光線は遮光層を通
過しないことである。
【0084】マイクロレンズアレイシートの法線方向に
平行で凹凸層側から入射する光線は、凹凸面に達すると
屈折率と凹凸面の傾きに応じて屈折して凹凸層内部に進
行し、さらに凹凸層と透明基板の屈折率と進行方向に応
じて屈折し透明基板内部を進行する。
【0085】このとき、凹凸面において屈折する角度は
凹凸面の形状に応じて0度から数十度の種々の光線があ
る。これらの光線のうち、20度以下で屈折する光線、
観念的に言い換えれば凹凸面上の単位レンズの極縁端部
付近を除く部分を通過した光線群が凹凸層および透明基
板内部を透過した後、遮光層に到達しないような位置に
遮光層を配することを意味する。
【0086】この条件(3)を条件(2)と同時に満足
することによって、大きな視野角拡大効果が得られる単
位レンズを採用しながら効率の良いマイクロレンズアレ
イシートとすることができる。
【0087】条件(3)のさらに好ましい範囲は単位レ
ンズ配列面の法線方向に平行で凹凸層側から入射する光
線のうち単位レンズの凹凸面に於ける屈折が25度以下
の光線は遮光層を通過しないことである。これにより、
単位レンズの配列方向に於いて液晶表示装置の視角依存
性を事実上、完全に解消することができる。
【0088】上記、条件(1)から条件(3)は、レン
ズの形状によってはすべてを満足することができなくな
る場合もあるので、単位レンズ形状およびそれを構成す
る物質の屈折率を勘案して設計される必要がある。
【0089】本発明のマイクロレンズアレイシートは、
以下に詳しく述べる液晶表示装置のみならず、背面投写
型表示装置のスクリーンや光線を一方へのみ優先的に透
過させる機能を用いた種々の装置に用いることもでき
る。
【0090】
【実施例】以下、本発明を実施例に従って詳しく説明す
るが、これに限られるものではない。
【0091】(A)凹凸層の形成 パターンのピッチが55μmの非円筒側面形状の溝が掘
られた金型1〜金型3を用意し、これに透明な紫外線硬
化型樹脂(硬化後の屈折率1.48)を、種々の厚みの
易接着化コーティング処理されたポリエチレンテレフタ
レートフィルム(東レ株式会社製)と前記金型との間に
充填し、紫外線をフィルム側から照射し紫外線硬化型樹
脂を硬化せしめた。
【0092】金型の断面形状は、凹凸層を形成した際の
それぞれの微小単位レンズが、透明基板の法線方向で凹
凸面から入射する波長550nmの平行光光束を1点
(または1つの直線)に集光するような6次曲線を用い
た。
【0093】それぞれの金型から得られる単位レンズの
焦点距離を表1内に示した。なお本発明において、「焦
点距離」とは、透明基板の法線方向で凹凸面から入射す
る波長550nmの平行光光束が、凹凸層を形成する樹
脂と同じ屈折率の媒体を進行したものと仮定したときの
焦点をPとしたとき、凹凸層内にあり、かつ凹凸面に接
する平面から点Pの距離を言うものとする。
【0094】(B)遮光層の形成 市販のカーボンブラック添加黒色レジスト(東京応化工
業株式会社製)を、上記(1)で得られた金型/凹凸層
/フィルム積層体のフィルム表面にスピンコータを用い
て塗布し、乾燥した後、ストライプ状のパターン(パタ
ーンのピッチ55μm)を持ったフォトマスクを介して
高圧水銀灯によって紫外線を露光し、現像液によって未
硬化部分を溶解除去した。
【0095】この際、金型とフォトマスクに記されたア
ライメントマークを重ね合わせることで遮光層の中心線
が前記金型の稜線に一致するように遮光層を形成し、フ
ォトマスクパターン(黒線部と白線部の比)を数種用意
することによって、遮光層幅が10μm、25μm、4
0μmの3種の遮光層パターンを形成した。これらの遮
光層の可視光線透過率はいずれも2%であった。
【0096】このようにして遮光層を形成した後、凹凸
層/フィルム/遮光層積層体を金型から取り出し本発明
のマイクロレンズアレイシートおよび比較対象のマイク
ロレンズアレイシートを得た。
【0097】得られた種々のマイクロレンズアレイシー
トの特性を表1内に示した。
【0098】また比較例として、遮光層を印刷していな
いマイクロレンズアレイシートも用意した。
【0099】(C)評価 市販のパーソナルコンピューターに搭載されたツイステ
ッドネマチック液晶TFTカラーディスプレイ(画面対
角10.4インチ、画素数縦480ドット×横640ド
ット、バックライト付き)を液晶表示装置として用い、
該液晶表示装置の観察面側に前記マイクロレンズアレイ
シートの凹凸面が形成された面を液晶セル側に、遮光層
が形成された面を観察面側にしてアクリル板(厚み3m
m)で押さえる形で装着した。このとき、マイクロレン
ズアレイシートの単位レンズ配列方向は、液晶セルの液
晶の平均配向方向である画面上下方向とした。
【0100】また、比較対象として、マイクロレンズア
レイシートを装着していない従来の液晶表示装置も用意
した。
【0101】このようにした液晶表示装置に白、75%
グレイ、50%グレイ、25%グレイ、黒の5色で構成
されたテストパターンを表示させ、表示面法線方向(正
面)、上下それぞれ20度方向、40度方向から観察し
表示品位を評価した。評価結果を表1に示す。
【0102】表1からわかるように、本発明のマイクロ
レンズアレイシートを装着した液晶表示装置は、視野角
が広く、いずれの方向(角度)からでも良好な画像が観
察できることがわかる。
【0103】また本発明の実施例により得られたマイク
ロレンズアレイシートは、透明基板を含めて厚みが約1
00μm以下と薄く、基板が2軸延伸ポリエチレンテレ
フタレートフィルムであるがゆえ軽量でかつ機械的強度
に優れ、可撓性、屈曲性が良好なマイクロレンズアレイ
シートである。
【0104】<特性の評価法> (A)視野角 コントラスト比が10以上であり、かつ表示された階調
の階調順位が逆転せずに観察できる角度範囲を、画面法
線方向からの傾き角度で示す。ここで観察方向は、従来
の液晶表示装置で最も視野角が狭い画面上下方向とし
た。また、視野角が対称でないとき、すなわちこの場
合、上方向と下方向で異なる視野角である場合は、小さ
い方を視野角とした。この評価は暗室内で行う。
【0105】判定の基準は以下の通りである。
【0106】◎:視野角が40度以上である。
【0107】○:視野角が20度以上40度未満であ
る。
【0108】×:視野角が20度未満である。
【0109】(B)コントラスト 画面正面(表示面に対して法線方向)から観察したとき
に得られるコントラストを、白を表示した際の輝度を黒
を表示した際の輝度で除したコントラスト比で示す。評
価は暗室内で行う。
【0110】判定基準は以下の通りである。
【0111】◎:コントラスト比が80以上である。
【0112】○:コントラスト比が40以上80未満で
ある。
【0113】×:コントラスト比が40未満である。
【0114】(C)外光反射 通常の室内照明下で評価を行い、画面正面から上下左右
60度の範囲のあらゆる角度から観察したときに、画面
全体が外光の拡散反射によって表示内容が観察できなく
なる場合があるかどうか、評価する。ここで、例えば蛍
光灯の映り込みなどのいわゆる鏡面反射によって画面の
一部が判読できなくなる場合は除く。
【0115】判定基準は以下の通りである。
【0116】○:どの方向からでも表示内容が観察でき
る。
【0117】×:表示内容が観察できなくなる場合があ
る。
【0118】
【表1】
【0119】
【発明の効果】 液晶表示装置等に装着した場合にも画
質の劣化を招かずに視野角を有効に拡大し、薄型性、軽
量性、強靱性に長け、さらには可撓性、屈曲性が良好で
あるマイクロレンズアレイシートを提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一例である実施例3で用いたマイク
ロレンズアレイシートの断面形状を示す。
【符号の説明】
1:凹凸層 2:透明基板 3:遮光層

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の面を微小な凸面部分が配列された
    凹凸面とし他方の面を平面とすることによって、光学的
    に凸形状の微小単位レンズを面状に配列したマイクロレ
    ンズアレイシートであって、該平面上に、面内方向にお
    いて少なくとも凹凸面の凸部頂部に対応する部分が開口
    した平膜状遮光層が形成されており、かつ、該凹凸面と
    該遮光層の最も近接した距離が該微小単位レンズの配列
    ピッチの2倍以下であり、さらに該マイクロレンズアレ
    イシートが、該遮光層を形成する層、該凸部分を形成す
    る層および両者に挟まれた平板状の透明基材層の少なく
    とも3つの層を有し、かつ、該透明基材層がプラスチッ
    クフィルムであることを特徴とするマイクロレンズアレ
    イシート。
  2. 【請求項2】 前記プラスチックフィルムが、300μ
    m以下の厚みを有するものである請求項1記載のマイク
    ロレンズアレイシート。
  3. 【請求項3】 前記凸形状の微小単位レンズが、300
    μm以下の配列ピッチを有するものである請求項1また
    は2記載のマイクロレンズアレイシート。
  4. 【請求項4】 前記プラスチックフィルムが、延伸フィ
    ルムである請求項1〜3いずれかに記載のマイクロレン
    ズアレイシート。
  5. 【請求項5】 前記延伸フィルムが、2軸延伸ポリエス
    テルフィルムである請求項4記載のマイクロレンズアレ
    イシート。
  6. 【請求項6】 前記平膜状遮光層が、黒色顔料および/
    または黒色染料を含有する樹脂により形成されている請
    求項1〜5いずれかに記載のマイクロレンズアレイシー
    ト。
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