JP2007334186A - 透過型スクリーンおよびそれを用いた背面投射型ディスプレイ - Google Patents

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尚幸 岡村
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Abstract

【課題】 環境の温度、湿度の変化によりスクリーンの中央部が膨らむことのない高画質の映像を観察できる透過型スクリーンおよび背面投射型ディスプレイを提供すること。
【解決手段】 少なくともレンチキューラーレンズシート20とフレネルレンズシート30とを組み合わせてなる透過型スクリーン10において、前記レンチキューラーレンズシート20は、少なくともレンチキューラーレンズ部21、レンズ基材22および光拡散性を有する光拡散板24を有し、前記光拡散板24は、低吸水性を有する樹脂および光拡散性微粒子を含み、かつ前記光拡散板24は、3層構造を有し、前記3層構造中のうち2層(25,26)は、光拡散性を有する層であることを特徴とする透過型スクリーンおよびこれを用いた背面投射型ディスプレイ。
【選択図】図1

Description

本発明は、レンチキューラーレンズシートとフレネルレンズシートとを組み合わせて構成される透過型スクリーンに関し、詳しくは、とくに液晶パネルやDMDなどいわゆるマイクロディスプレイタイプの映像投射装置が使用される背面投射型プロジェクションテレビに好適な透過型スクリーンに関する。
従来、液晶パネル等の映像投射装置からの映像を背面からスクリーン上に拡大して、映像を観察する背面投射型プロジェクションテレビに用いられる透過型スクリーンは、一般的に、観察者側に配置されるレンチキューラーレンズシートと光源側に位置するフレネルレンズシートとの組み合わせにより構成されている。
フレネルレンズシートは、映像投射装置からの投影光を略平行光として、レンチキューラーレンズシートに出射する機能を持つ。このフレネルレンズシートは、板状の基材層の片面に同心円状の凹凸が形成されたレンズ部が設けられて構成されている。そして、使用時には、一般に背面投射型プロジェクションテレビ内において、映像投射装置側に、レンズシートの基材層側に配置される。
一方、レンチキューラーレンズシートは、水平方向に映像光を屈折させる作用を持つシリンドリカルレンズ群が配列され、映像投射装置から照射されフレネルレンズシートで略平行光とされた投影光を観察者のいる左右方向に屈折させる作用をし、水平方向の視野角すなわち観察領域を広げ、観察者側に表示光として出射する機能を持つ。
レンチキューラーレンズシートは、従来、ポリスチレン樹脂、ポリオレフィン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂等の透明な熱可塑性樹脂シートに対してプレス成型を行ったり、溶融押出しと同時に両面成型を行うことにより得られているが、熱可塑性樹脂に対するこれらの成型法は、レンチキューラーレンズのファインピッチ化が非常に困難である。ファインピッチなレンズシートを成型するのに好適な方法として、活性エネルギー線硬化性樹脂を用いて支持体フィルムの上にレンズを形成する方法がよく使われている。また、コントラスト向上のために、前記支持体フィルムのレンズの反対側に外光を吸収するストライプ状の遮光層が形成されている。
レンチキューラーレンズシートを通して観察者側に投影された映像光を垂直方向に広げると同時にスクリーン上に映像光を結像させるために、レンチキューラーレンズシートに光拡散部を配置することが一般的に行われている。従来、光拡散層としては、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル−スチレン共重合体樹脂等のいずれかの樹脂基材からなる光拡散板が使用されている。この光拡散板は、上記樹脂を板状に成形する際にガラスビーズ、酸化チタン、炭酸カルシウム、シリカ、酸化アルミニウム、各種粘土等の無機微粉末または架橋重合体樹脂微粒子等の光拡散剤を練り込む方法や上記光拡散剤を塗料化して板に塗布形成して光拡散層を設ける方法等によって製造されている。
通常、上記光拡散板とレンチキューラーレンズシートとは、レンチキューラーレンズシートのレンズ面と反対側の平坦面と、光拡散板とを、粘着層を介して積層されている。
しかし、上記のように積層されたレンチキューラーレンズシートを使用した透過型スクリーンは、環境の温度変化及び湿度によって、レンチキューラーレンズシートとフレネルシートとの間に隙間が生じ、焦点ぼけ、色再現性の低下、2重像と言った現象によるスクリーンの画質が著しく低下する問題があった。
そこで、上記の問題を解消する方法としては、レンチキューラーレンズシートとフレネルレンズシートを形成した後、シートを一定の温度まで加熱して、強制的に湾曲させるという反り付け工程が行われる。反らしたレンチキューラーレンズシートとフレネルレンズシートとを全面にわたって密着させるように重ね合わせたスクリーンをテレビのキャビネットのフラットな取り付け部に装着・固定する方法が提案されている。しかしながら、上記の予めシートを反らす方法は、シートの内部応力を充分に取り除いてシートの中心部が膨れないようにすることは困難であった。
また、特許文献1に示すように、透過型スクリーンに用いる光拡散板の基材は、吸水率が0.1%以下の低吸水性、かつ高透明性の樹脂が提案されている。低吸水性、かつ高透明性の樹脂としては、例えばシクロオレフィンポリマーが特許文献1の実施例に使用され、このように製造された透過型スクリーンは、テレビキャビネット内外の温度差や湿度差によって、スクリーン中央部が外側に膨らむことがなく、高画質の映像が得られる。しかし、上記低吸水性透明樹脂は、一般的に高価なものであるため、製品コストの上昇を招くことになる。
特開2002−40564号公報
本発明は、上記問題点を鑑みてなされたもので、環境の温度・湿度の変化でスクリーンの中央部が膨らむことによるスクリーン画質の低下のない、そして、スクリーン輝度のギラツキが改良された優れた光学特性を有するレンチキューラーレンズシートを備えた透過型スクリーンおよびこれを用いた背面投射型ディスプレイを提供することを課題とする。
請求項1に記載の発明は、少なくともレンチキューラーレンズシートとフレネルレンズシートとを組み合わせてなる透過型スクリーンにおいて、前記レンチキューラーレンズシートは、少なくともレンチキューラーレンズ部、レンズ基材および光拡散性を有する光拡散板を有し、前記光拡散板は、低吸水性を有する樹脂および光拡散性微粒子を含み、かつ前記光拡散板は、3層構造を有し、前記3層構造中のうち2層は、光拡散性を有する層であることを特徴とする透過型スクリーンである。
請求項2に記載の発明は、前記光拡散板が、5〜30重量部のメチルメタクリレート単量体(A)と、70〜95重量部のスチレン単量体(B)と、前記単量体(A)および(B)の総量100重量部に対し0.1〜15重量部の上記単量体と重合可能な分子中に少なくとも一個の二重結合を有する単量体(C)とからなる単量体混合物を共重合してなる共重合樹脂に、紫外線吸収剤および光拡散性微粒子を配合して、多層押出し成形により成形された3層構造を有する光拡散板であることを特徴とする請求項1に記載の透過型スクリーンである。
請求項3に記載の発明は、前記3層構造を有する光拡散板は、前記レンズ基材側から、ヘイズの低い低ヘイズ拡散層およびヘイズ値の高い高ヘイズ拡散層を順次配置し、前記低ヘイズ拡散層の厚みは前記高ヘイズ拡散層よりも厚く、かつ観察者側には表面平滑性のある透明層を設けたものであることを特徴とする請求項1または2に記載の透過型スクリーンである。
請求項4に記載の発明は、前記光拡散板の観察者側最外層に、ハードコート層、反射防止層および帯電防止層から選択された光学機能層の何れか一つ以上を同一層または多層に形成してなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の透過型スクリーンである。
請求項5に記載の発明は、低ヘイズ拡散層のヘイズ値が5〜10%であり、高ヘイズ拡散層のヘイズ値が60〜85%であり、低ヘイズ拡散層の厚さが光拡散板総厚さの70%以上であり、高ヘイズ拡散層の厚さが光拡散板総厚さの30%以下であり、かつ透明層27の厚さが50〜100μmであることを特徴とする請求項3に記載の透過型スクリーンである。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載の透過型スクリーンと、前記透過型スクリーンの背面に映像光を投射する光源と、を有することを特徴とする背面投射型ディスプレイ。
本発明によれば、環境の温度・湿度の変化でスクリーンの中央部が膨らむことによるスクリーン画質の低下のない、そして、スクリーン輝度のギラツキが改良された優れた光学特性を有するレンチキューラーレンズシートを備えた透過型スクリーンおよびこれを用いた背面投射型ディスプレイを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながらさらに説明する。
図1は、本発明における透過型スクリーンの一実施形態を説明するための平面図である。図1において、透過型スクリーン10は、映像光の投射側より、順次、フレネルレンズシート30と、レンチキューラーレンズシート20とからなり、レンチキューラーレンズシート20は、映像光を水平方向に屈折拡散させる作用を有する垂直方向に縦長のシリンドリカルレンズからなるレンチキューラーレンズ部21、レンズ基材22、該レンズ群と反対側の平坦面かつ映像光の通過しない非集光部の領域に設けられたストライプ状の遮光層23、光拡散板24から形成される。光拡散板24は、レンズ基材22側から、ヘイズの低い低ヘイズ拡散層25およびヘイズ値の高い高ヘイズ拡散層26が順次配置され、観察者側には表面平滑性のある透明層27を有する3層構造である。また、必要に応じて、光拡散板24の観察者側最外層には、ハードコート層、反射防止層および帯電防止層から選択された光学機能層の何れか一つ以上を同一層または多層に形成することができる。
図2は、本発明における透過型スクリーンを取り付けた背面投射型ディスプレイの一例の、背面投射型プロジェクションテレビ装置を示す断面図である。テレビ装置40は、箱状のキャビネット41内に映像投射装置42が収納され、キャビネット41の後方開口部はミラーカバーで覆われ、このミラーカバー内に反射ミラー43が配置されている。また、キャビネット41の前面側には長方形状の開口部が形成され、この開口部の全周囲にフラットな取り付け部(図示せず)が設けられており、その取り付け部にレンチキューラーレンズシート20とフレネルレンズシート30とを組み合わせてなる透過型スクリーン10が装着固定される。
本発明におけるレンチキューラーレンズシートは、レンチキューラーレンズ部、レンズ基材および光拡散性を有する光拡散板を有し、そして、前記光拡散板が、室温における吸水率が0.1%以下であるような低吸水性を有する光透過性樹脂であることによって、キャビネット内外の温度変化が生じても、スクリーン中心部が膨らむように外側に反ることがなく、スクリーンがフラットな状態が保持され、映像画質に優れた透過型スクリーンを実現できる。
本発明における光拡散板は、5〜30重量部のメチルメタクリレート単量体(A)と、70〜95重量部のスチレン単量体(B)と、前記単量体(A)および(B)の総量100重量部に対し0.1〜15重量部の上記単量体と重合可能な分子中に少なくとも一個の二重結合を有する単量体(C)とからなる単量体混合物を共重合してなる共重合樹脂に、紫外線吸収剤および光拡散性微粒子を配合して、多層押出し成形により成形された3層構造を有するものであるのが好ましい。
前記共重合樹脂において、スチレン単量体の配合割合が70重量部未満であると、共重合で得られるメチルメタクリレート−スチレン共重合体樹脂の吸水率が大きくなる傾向にある。一方、スチレン単量体配合割合が95重量部を超えると、共重合で得られるメチルメタクリレート−スチレン共重合体樹脂の曲げ強度などの機械的物性が低下する。
また、その他の分子中に少なくとも一個の二重結合を有する単量体としては、例えば、メチルアクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル酸エステル系単量体、(メタ)アクリロニトリルなどのシアン化ビニル単量体、アクリル酸、メタクリル酸、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトルエンなどの芳香族ビニル単量体が挙げられる。これらの単量体は単独または2種類以上を併用して用いることができる。
また、上記単量体を共重合して得られた共重合樹脂の重量平均分子量は、押出し混練性と成形した板の物性面から、通常スチレン換算で100000〜240000であり、分子量分布〔重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)〕は、10以下であることが好ましい。
本発明に使用する紫外線吸収剤は、例えば、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系やホルムアミジン系などが挙げられるが、特に限定されるものではない。一方、上記光拡散性微粒子は、粉末ガラス、微粉砕ガラス繊維、酸化チタン、炭酸カルシウム、二酸化珪素(シリカ)、酸化アルミニウム、各種粘土等の無機微粉末または架橋重合体樹脂微粒子等が挙げられる。光拡散性微粒子の種類、混入量は必要に応じて適宜設定されるもので、特に限定されるものではない。
また、本発明に使用する光拡散板の厚さは、1〜2mm程度が望ましいが、特に限定されるものではない。前記光拡散板は、多層押出し成形により成形され、図3に示す3層構造を有するものが好ましい。図3において、光拡散板の低ヘイズ拡散層25は、ヘイズ値は3〜20%以下が好ましく、5〜10%が最も好ましい。ヘイズ値が3%未満になると、光拡散効果が低くなる傾向がある。また、20%を超えると、スクリーン輝度のギラツキが大きくなる傾向がある。層の厚さは、光拡散板総厚さの50%以上の厚さを有することが好ましく、さらに光拡散板総厚さの70%以上が最も好ましい。低ヘイズ拡散層25の厚さが光拡散板総厚さの50%未満になると、スクリーンの輝度のギラツキが大きくなる傾向がある。光拡散板の中央にある高ヘイズ拡散層26は、ヘイズ値が50%〜90%が好ましく、さらに60%〜85%が最も好ましい。ヘイズ値が50%未満になると、光拡散効果が低くなる傾向にある。一方、ヘイズ90%を超えると、スクリーン全体の輝度が低下する傾向にある。高ヘイズ拡散層26の厚さは、光拡散板総厚さの50%以下が好ましく、さらに30%以下が最も好ましい。高ヘイズ拡散層26の厚さが50%を超えると、スクリーン輝度のギラツキが大きくなる傾向にある。このように、低ヘイズ拡散層25の厚みは高ヘイズ拡散層26よりも厚い形態がよい。透明層27の厚さは200μm以下、さらに50〜100μm程度が好ましい。
本発明のレンチキューラーレンズの成形としては、透光性樹脂フイルム基材上に、活性エネルギー線硬化型樹脂をレンズの逆形状を有するエンボスロール金型の成型面に塗布し、透光性樹脂フイルム基材をエンボスロール金型に供給して、該基材を介して紫外線または電離放射線の照射により、前記樹脂を硬化させると同時に該樹脂硬化成型物からなるレンズを基材に重合接着せしめる方法が知られている。上記活性エネルギー線硬化型樹脂は、特に限定されるものではないが、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート系樹脂が望ましい。また、透光性樹脂フイルム基材は、ポリエステルフィルム、アクリルフィルム、ポリカーボネートフィルムなどの透光性樹脂フイルムが挙げられるが、特に限定されるものではない。
また、本発明のレンチキューラーレンズシートは、レンズ面と反対側のレンズ基材の平坦面かつ映像光が通過しない非集光部の領域にストライプ状の遮光層23が配列されていることが好ましい。上記ストライプ状の遮光層23は、粘着性の紫外線硬化型樹脂が、紫外線の照射によって硬化して非粘着性となることを利用して設ける方法によるのが望ましいが、特に限定されるものではない。
本発明のレンチキューラーレンズシートにおいて、光拡散板24の透明層27の最外面が、透過型スクリーンの観察面になるため、外部からの引っ掻きや接触による傷等に耐えるために、ハードコート処理を施すことが好ましい。ハードコート処理によるハードコート層は、紫外線硬化型塗料から形成する。紫外線硬化型塗料は、一般的には皮膜形成成分としてその構造の中にラジカル重合性の二重結合又はエポキシ基を有するポリマー、オリゴマー、モノマー等を主成分とするものであり、その他光重合開始剤や増感剤を含有する。本発明に好ましいものは、皮膜形成成分がアクリレート系の官能基を有する多官能(メタ)アクリレート系の紫外線硬化型塗料であり、これを使用することによって、表面硬度、透明性、耐摩擦性、耐擦傷性等に優れたハードコート層を形成することができる。
また、帯電防止の処理のため、上記紫外線硬化型塗料に帯電防止剤を添加することができる。帯電防止剤を添加することによって形成されたハードコート層の表面抵抗値が1×1012Ω/□以下であれば、特に帯電防止剤の種類、添加量等は限定されるものではない。
紫外線硬化型塗料を塗布する方法は、例えば、ブレードコーティング、ロッドコーティング、ナイフコーティング、リバースロールコーティング、スプレーコーティング、オフセットグラビアコーティング等の任意の塗布方法により上記の層上に塗布されるが、特に塗布厚の精度、塗布表面の平滑性等に優れたグラビアコーティング、グラビアリバースコーティング、リバースロールコーティング、オフセットグラビアコーティング方法等が好適である。
(実施例)
以下、本発明の具体的な実施例について説明する。
〈実施例1〉
光拡散板用樹脂として、スチレン単量体を80重量%含有するメタクリル−スチレン共重合体樹脂(MS)である熱可塑性樹脂(JIS K7209、23℃/24h浸漬による吸水率0.1%)、それぞれ所定量の光拡散性微粒子(架橋ポリメタクリル酸メチルまたは架橋ポリスチレンの微粒子:積水化成品工業(株)社製、テクポリマーMSXシリーズ)と紫外線吸収剤(ベンゾトリアゾール系化合物:C. Geigy社製.TINUVIN234)を用いて、低ヘイズ拡散層用、高ヘイズ拡散層用、透明層用樹脂マスタバッチを作製した。これらのマスタバッチを用い、多層押し出し成形によって、図3に示すような3層構造を有する光拡散板を得た。低ヘイズ拡散層、高ヘイズ拡散層、透明層の厚みはそれぞれ1.65mm、0.1mm、0.1mmであり、総厚さ1.85mmの三層MS光拡散板を作成した。低ヘイズ拡散層および高ヘイズ拡散層のヘイズはそれぞれ9.2%および75.8%であった。
次に、紫外線硬化性樹脂組成物をレンズの逆形状を有する金型の成型面に塗布し、レンチキューラーレンズ成形用支持体として厚さ0.075mmの透明なポリエステルフィルムに積層し、この透明な支持体を介して紫外線を照射して、前記樹脂を硬化させると同時に該樹脂硬化成型物からなるレンズを透明な支持体に重合接着せしめた所定形状を有するレンチキューラーレンズフィルムを作成した。レンズ面と反対側の平坦面に未硬化のフィルム状紫外線硬化性樹脂を積層した後、レンズ面を介して垂直に紫外線を照射して、各レンズ群によって集光された部分の前記樹脂を硬化させて非粘着性とした後、粘着性の前記樹脂の未硬化部分にのみ黒色のインキ層を設けた転写紙を使用して、黒色インキ層を未硬化部分にのみに黒色の着色剤を付着させることによりストライプ状の遮光層を形成した。上記レンチキューラーレンズフィルムの遮光層を形成した面に光学用途の粘着フィルムを介して、先に得られたMS光拡散板の拡散層が観察側の最外面になるように積層して一体としたレンチキューラーレンズシートを作成した。一方、所定形状のアクリル樹脂からなる厚さ1.85mmのフレネルレンズシートを作成し、そのフレネルレンズシートと上記レンチキューラーレンズシートとを組み合わせた透過型スクリーンを背面投射型プロジェクションテレビ装置に装着固定し、60℃、90%RHの環境試験下1週間放置後スクリーン中心部にレンチキューラーレンズシートとフレネルレンズシートの間に隙間の有無、映像の解像度、そしてスクリーン輝度のギラツキを目視によって比較し、良好(○)、劣る(×)で表し、その評価結果を表1に示す。
〈比較例1〉
実施例1における光拡散板用樹脂として、スチレン単量体を40%含有するメタクリル−スチレン共重合体樹脂(MS)である熱可塑性樹脂(JIS K7209、23℃/24h浸漬による吸水率0.15%)を用いた以外は、実施例1と同様にそれぞれ所定量の紫外線吸収剤および光拡散性微粒子を用いて、低ヘイズ拡散層用、高ヘイズ拡散層用、透明層用樹脂マスタバッチを作製した。これらのマスタバッチを用い、多層押し出し成形によって、低ヘイズ拡散層、高ヘイズ拡散層、透明層の厚みがそれぞれ1.65mm、0.1mm、0.1mm、総厚さ1.85mmの三層MS光拡散板を作成した。低ヘイズ拡散層および高ヘイズ拡散層のヘイズはそれぞれ10.0%および75.2%であった。また、実施例1と同様にレンチキューラーレンズシート及び透過型スクリーンを作製し、実施例1と同様に評価した。その結果を表1に示す。
〈比較例2〉
光拡散板用樹脂として、実施例1と同様に、スチレン単量体を80重量%含有するメタクリル−スチレン共重合体樹脂(MS)である熱可塑性樹脂、それぞれ所定量の紫外線吸収剤および光拡散性微粒子を用いて、拡散層、透明層用樹脂マスタバッチを作製した。これらのマスタバッチを用い、多層押し出し成形によって、透明層、拡散層、透明層の厚みがそれぞれ0.1mm、1.65mm、0.1mm、総厚さ1.85mmの三層MS拡散板を作成した。拡散層のヘイズは85.0%であった。次に、実施例1と同様にレンチキューラーレンズシート及び透過型スクリーンを作製し、実施例1と同様に評価した。その結果を表1に示す。
[表1]

Figure 2007334186
本発明により、環境の温度、湿度の変化によりスクリーンの中央部が膨らむことのない高画質の映像を観察できる透過型スクリーンおよび背面投射型ディスプレイを提供することが可能となった。
本発明における透過型スクリーンの一実施形態を説明するための平面図である。 本発明における透過型スクリーンを取り付けた背面投射型ディスプレイの一例の、背面投射型プロジェクションテレビ装置を示す断面図である。 本発明の光拡散板の構造を説明するための断面図である。
符号の説明
10……透過型スクリーン、20……レンチキューラーレンズシート、21……レンチキューラーレンズ部、22……レンズ基材、23……遮光層、24……光拡散板、25……低ヘイズ拡散層、26……高ヘイズ拡散層、27……透明層、30……フレネルレンズシート、40……背面投射型プロジェクションテレビ装置、41……キャビネット、42……映像投射装置、43……反射ミラー。

Claims (6)

  1. 少なくともレンチキューラーレンズシートとフレネルレンズシートとを組み合わせてなる透過型スクリーンにおいて、前記レンチキューラーレンズシートは、少なくともレンチキューラーレンズ部、レンズ基材および光拡散性を有する光拡散板を有し、前記光拡散板は、低吸水性を有する樹脂および光拡散性微粒子を含み、かつ前記光拡散板は、3層構造を有し、前記3層構造中のうち2層は、光拡散性を有する層であることを特徴とする透過型スクリーン。
  2. 前記光拡散板が、5〜30重量部のメチルメタクリレート単量体(A)と、70〜95重量部のスチレン単量体(B)と、前記単量体(A)および(B)の総量100重量部に対し0.1〜15重量部の上記単量体と重合可能な分子中に少なくとも一個の二重結合を有する単量体(C)とからなる単量体混合物を共重合してなる共重合樹脂に、紫外線吸収剤および光拡散性微粒子を配合して、多層押出し成形により成形された3層構造を有する光拡散板であることを特徴とする請求項1に記載の透過型スクリーン。
  3. 前記3層構造を有する光拡散板は、前記レンズ基材側から、ヘイズの低い低ヘイズ拡散層およびヘイズ値の高い高ヘイズ拡散層を順次配置し、前記低ヘイズ拡散層の厚みは前記高ヘイズ拡散層よりも厚く、かつ観察者側には表面平滑性のある透明層を設けたものであることを特徴とする請求項1または2に記載の透過型スクリーン。
  4. 前記光拡散板の観察者側最外層に、ハードコート層、反射防止層および帯電防止層から選択された光学機能層の何れか一つ以上を同一層または多層に形成してなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の透過型スクリーン。
  5. 低ヘイズ拡散層のヘイズ値が5〜10%であり、高ヘイズ拡散層のヘイズ値が60〜85%であり、低ヘイズ拡散層の厚さが光拡散板総厚さの70%以上であり、高ヘイズ拡散層の厚さが光拡散板総厚さの30%以下であり、かつ透明層27の厚さが50〜100μmであることを特徴とする請求項3に記載の透過型スクリーン。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の透過型スクリーンと、前記透過型スクリーンの背面に映像光を投射する光源と、を有することを特徴とする背面投射型ディスプレイ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010243982A (ja) * 2009-04-10 2010-10-28 Toppan Printing Co Ltd 光均一素子、バックライトユニットおよびディスプレイ装置
JP2015232630A (ja) * 2014-06-10 2015-12-24 平岡織染株式会社 透過投映スクリーン
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