JPH1039497A - 直描型水なし平版印刷版原版 - Google Patents

直描型水なし平版印刷版原版

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JPH1039497A
JPH1039497A JP8191158A JP19115896A JPH1039497A JP H1039497 A JPH1039497 A JP H1039497A JP 8191158 A JP8191158 A JP 8191158A JP 19115896 A JP19115896 A JP 19115896A JP H1039497 A JPH1039497 A JP H1039497A
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JP
Japan
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printing plate
poly
silicone rubber
weight
heat
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Pending
Application number
JP8191158A
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English (en)
Inventor
Shunichi Yanagida
俊一 柳田
Ken Kawamura
建 河村
Norimasa Ikeda
憲正 池田
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Priority to AU75071/96A priority patent/AU7507196A/en
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Priority to EP96937548A priority patent/EP0802067B1/en
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Priority to CN96192409A priority patent/CN1093801C/zh
Priority to CA002209831A priority patent/CA2209831C/en
Publication of JPH1039497A publication Critical patent/JPH1039497A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41NPRINTING PLATES OR FOILS; MATERIALS FOR SURFACES USED IN PRINTING MACHINES FOR PRINTING, INKING, DAMPING, OR THE LIKE; PREPARING SUCH SURFACES FOR USE AND CONSERVING THEM
    • B41N1/00Printing plates or foils; Materials therefor
    • B41N1/003Printing plates or foils; Materials therefor with ink abhesive means or abhesive forming means, such as abhesive siloxane or fluoro compounds, e.g. for dry lithographic printing
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41CPROCESSES FOR THE MANUFACTURE OR REPRODUCTION OF PRINTING SURFACES
    • B41C2210/00Preparation or type or constituents of the imaging layers, in relation to lithographic printing forme preparation
    • B41C2210/16Waterless working, i.e. ink repelling exposed (imaged) or non-exposed (non-imaged) areas, not requiring fountain solution or water, e.g. dry lithography or driography

Landscapes

  • Manufacture Or Reproduction Of Printing Formes (AREA)
  • Printing Plates And Materials Therefor (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】耐刷性、耐スクラッチ性の向上した直描型水な
し平版印刷版原版を得る。 【解決手段】基板上に感熱層、ビニルシロキサンとハイ
ドロジェンシロキサンの付加反応により硬化したシリコ
ーンゴム層を順次積層してなる直描型水なし平版印刷版
原版において、該感熱層および/又は該シリコーンゴム
層が、付加型シリコーン用接着剤を含有していることを
特徴とする直描型水なし平版印刷版原版。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は湿し水を用いずに印
刷が可能な、水なし平版印刷版原版に関するものであ
り、特にレーザ光で直接製版できる直描型水なし平版印
刷版原版に関するものである。
【0002】
【従来の技術】製版用フィルムを使用しないで、原稿か
ら直接オフセット印刷版を作製する、いわゆるダイレク
ト製版は、熟練度を必要としない簡易性、短時間で印刷
版が得られる迅速性、多様なシステムから品質とコスト
に応じて選択可能である合理性などの特徴を生かして、
軽印刷業界のみでなく、一般オフセット印刷、グラビア
印刷の分野にも進出し始めている。
【0003】特に最近では、プリプレスシステムやイメ
ージセッター、レーザプリンタなどの出力システムの急
激な進歩によって新しいタイプの各種平版印刷材料が開
発されている。
【0004】これらの平版印刷版を、製版方法から分類
すると、レーザ光を照射する方法、サーマルヘッドで書
き込む方法、ピン電極で電圧を部分的に印加する方法、
インクジェットでインキ反撥層またはインキ着肉層を形
成する方法などが挙げられる。
【0005】なかでも、レーザ光を用いる方法は解像
度、および製版速度の面で他の方式よりも優れており、
その種類も多い。
【0006】このレーザ光を用いる平版印刷版はさら
に、光反応によるフォトンモードのものと、光熱変換を
行って熱反応を起こさせるヒートモードの2つのタイプ
に分けられる。
【0007】フォトンモードタイプとしては (1)フォトポリマーを用いた高感度PS版 (2)有機光導電体や酸化亜鉛を用いた電子写真式平版 (3)銀塩方式平版 (4)銀塩複合方式平版 (5)直描マスター 等があり、ヒートモードタイプとしては (6)熱破壊方式平版 が挙げられる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、(1)
の方式はレーザ光源に主としてアルゴンイオンレーザを
使用しているため装置が大型となり、また印刷版も高感
度のフォトポリマーを使用しているため、印刷版の取扱
いに注意が必要で、なおかつ保存安定性も低下しやすい
といった欠点がある。
【0009】(2)の電子写真式平版は、明室で取り扱
えるといった利点はあるが、感光層の帯電後2〜5分の
間で暗減衰が大きくなるため、帯電後短時間で露光現像
処理をする必要があり、大判サイズを高解像力で出力す
るのは難しい。
【0010】(3)の銀塩方式は、さまざま波長のレー
ザに対応した印刷版が開発されているが、銀廃液が出る
ことが問題となっており、また感度が高いために、取扱
いに注意を要するといった問題もある。
【0011】(4)の銀塩複合方式平版は、感光層上に
高感度ハロゲン化銀乳剤層を設けて上層のハロゲン化銀
乳剤層をアルゴンイオンレーザで露光、現像後それをマ
スクとしてさらに紫外線で露光、現像を行うものであ
る。しかし、この印刷版は露光、現像工程が2回あるた
め、印刷版の処理が複雑になるという問題がある。
【0012】(5)の直描マスターは、直接印刷版にレ
ーザで書き込むわけではないが、レーザプリンタで形成
されたトナー画像をインキ着肉部として、印刷版上に転
写するものである。しかし、印刷版の解像度という面で
は、他の方式と比較して劣っている。
【0013】(6)の熱破壊方式は、明室で取り扱える
といった利点があり、また光源となる半導体レーザの出
力の急激な進歩によって、最近その有用性が見直されて
きている。
【0014】例えば、特開平6―55723号、特開平
6―199064号、特開平7―164773、USP
5339737号、USP5353705号、USP5
378580、USP5379698、EP57309
1号、EP580393号、EP644047号、EP
684133号公報にはレーザ光を光源として用いる、
直描型水なし平版印刷版原版が記載されている。
【0015】この熱破壊方式の印刷版原版のレーザ感光
層は、レーザ光吸収化合物としてカーボンブラックや金
属薄膜を用いており、これがレーザ光を吸収することに
よって熱エネルギーに変換される。すなわち、レーザ感
光層が感熱層となっており、この熱によってレーザ感光
層が破壊され、現像によってこの部分を除去することに
よって表面のシリコーンゴム層が剥離され、インキ着肉
部となる。
【0016】しかしながら、この印刷版は表面のシリコ
ーンゴム層と感熱層との接着性が悪いために、印刷時に
傷が入ったり、ひどい場合にはシリコーンゴム層が感熱
層から剥離してしまうといった問題があった。
【0017】これは、使用しているシリコーンゴムが、
いわゆる付加型のシリコーンゴムであることによるもの
であった。
【0018】すなわち、付加型のシリコーンゴムは下層
の感熱層と接着をするための官能基、(例えば縮合型シ
リコーンゴムが有しているような、オキシム基、アセト
キシ基、アルコキシ基、等)をまったく持っていないた
めに、上記の問題が生じていたのである。
【0019】本発明はかかる従来技術の欠点を改良する
目的で、感熱層とシリコーンゴム層との接着性を向上さ
せるために、感熱層中またはシリコーンゴム層中にシラ
ンカップリング剤等の接着剤を添加させたり、感熱層と
シリコーンゴム層との間に接着層としてのシランカップ
リング剤層をもうけることによって、印刷によってシリ
コーンゴム層が剥離しない、すなわち耐刷性、及び耐ス
クラッチ性の向上した直描型水なし平版印刷版を提供す
ることを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は下記の構成からなる。
【0021】1.基板上に少なくとも感熱層、下記一般
式(1)及び(2)の化合物の付加反応により硬化した
シリコーンゴム層を順次積層してなる直描型水なし平版
印刷版原版において、感熱層および/またはシリコーン
ゴム層が、シランカップリング剤と反応触媒を含有して
いることを特徴とする直描型水なし平版印刷版原版。
【0022】
【化3】
【化4】 2.シランカップリング剤が不飽和基含有シランカップ
リング剤であることを特徴とする請求項1記載の直描型
水なし平版印刷版原版。
【0023】3.シランカップリング剤がアリルシラ
ン、ビニルシラン、(メタ)アクリルシランから選ばれ
た少なくとも1種であることを特徴とする請求項1記載
の直描型水なし平版印刷版原版。
【0024】4.反応触媒がチタン系、白金系、スズ系
の化合物から選ばれた少なくとも1種であることを特徴
とする請求項1記載の直描型水なし平版印刷版原版。
【0025】5.請求項1〜4のいずれかに記載の直描
型水なし平版印刷版原版を選択的に露光、現像してなる
水なし平版印刷版。
【0026】
【発明の実施の形態】ここで、直描型とは、露光時にネ
ガあるいはポジのフィルムを用いずに、印刷版上に直接
記録ヘッドから、画像形成を行うことをいう。
【0027】また、付加型シリコーン用接着剤とは、付
加型シリコーンゴムを他の基材と接着させる目的で使用
される化合物または組成物をいう。
【0028】次に、本発明に使用する直描型水なし平版
印刷版について説明する。
【0029】この印刷版の基板としては、寸法的に安定
な板状物が用いられる。この様な寸法的に安定な板状物
としては、従来印刷版の基板として使用されたものが含
まれ、それらを好適に使用することができる。かかる基
板としては、紙、プラスチック(例えばポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリスチレンなど)がラミネートされ
た紙、例えばアルミニウム(アルミニウム合金も含
む。)、亜鉛、銅などのような金属の板、例えばセルロ
ース、カルボキシメチルセルロース、セルロースアセテ
ート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポ
リエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリスチレン、
ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタ
ールなどのようなプラスチックのフィルム、上記の如き
金属がラミネートもしくは蒸着された紙もしくはプラス
チックフィルムなどが含まれる。これらの基板のうち、
アルミニウム板は寸法的に著しく安定であり、しかも安
価であるので特に好ましい。また、軽印刷用の基板とし
て用いられている、ポリエチレンテレフタレートフィル
ムも好ましく使用される。
【0030】本発明で使用する直描型水なし平版印刷版
は、基板と感熱層との接着を強固にするため、プライマ
ー層を設けても良い。本発明で使用する直描型水なし平
版印刷版原版のプライマー層は、次の条件を満たすこと
が必要である。すなわち、基板と感熱層とをよく接着
し、経時において安定であること、さらに現像液の溶剤
に対する耐性が良いことである。このような条件を満た
すものとして、特公昭61−54219号公報に示され
るようなエポキシ樹脂を含むものの他、ポリウレタン樹
脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、ア
ルキッド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、メ
ラミン樹脂、尿素樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、塩化ビ
ニル―酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル樹脂、ポリビニ
ルブチラール樹脂、エチレン―酢酸ビニル共重合体、ポ
リカーボネート樹脂、ポリアクリロニトリル―ブタジエ
ン共重合体、レゾール樹脂、ポリエーテル樹脂、エポキ
シフェノール尿素樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、
ミルクカゼイン、ゼラチン等を使用することが出来る。
これらの樹脂は単独であるいは二種以上混合して用いる
ことができる。
【0031】これらの中では、ポリウレタン樹脂、ポリ
エステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹
脂、エポキシフェノール尿素樹脂、レゾール樹脂等を単
独で、あるいは2種以上を混合して用いることが好まし
い。
【0032】これらポリマーの添加量は全プライマー組
成物に対して20〜98重量%が好ましく、より好まし
くは40〜95重量%である。
【0033】また、プライマー層中には溶剤耐性を付与
するために架橋剤を含有させることが好ましい。
【0034】架橋剤としては、上述の樹脂、例えばエポ
キシ樹脂とアミノ樹脂(尿素樹脂、メラミン樹脂、ベン
ゾグアナミン樹脂等)の組み合わせでも可能であるが、
それ以外にイソシアネート化合物と水酸基含有化合物の
組み合わせも可能である。
【0035】そのようなイソシアネート化合物として
は、例えばパラフェニレンジイソシアネート、2,4―
または2,6―トルイレンジイソシアネート(TD
I)、4,4―ジフェニルメタンジイソシアネート(M
DI)、トリレンジイソシアネート(TODI)、キシ
リレンジイソシアネート(XDI)、水素化キシリレン
ジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、
メタキシリレンジイソシアネート(MXDI)、リジン
ジイソシアネート(LDI)(別名2,6―ジイソシア
ネートメチルカプロエート)、水素化MDI(別名4,
4´―メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネー
ト))、水素化TDI(別名メチルシクロヘキサン2,
4(2,6)ジイソシアネート)、水素化XDI(別名
1,3―(イソシアネートメチル)シクロヘキサン)、
イソホロンジイソシアネート(IPI)、ジフェニルエ
ーテルジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジ
イソシアネート(TMDI)、テトラメチルキシリレン
ジイソシアネート、ポリメチレンフェニルイソシアネー
ト、ダイマー酸ジイソシアネート(DDI)、トリフェ
ニルメタントリイソシアネート、トリス(イソシアネー
トフェニル)チオフォスフェート、テトラメチルキシリ
レンジイソシアネート、リジンエステルトリイソシアネ
ート、1,6,11―ウンデカントリイソシアネート、
1,8―ジイソシアネート―4―イソシアネートメチル
オクタン、1,3,6―ヘキサメチレントリイソシアネ
ート、ビシクロヘプタントリイソシアネート、などやポ
リイソシアネート類の多価アルコールアダクト体、ある
いはポリイソシアネート類の重合体が挙げられる。
【0036】また上記のイソシアネート化合物をメチル
エチルケトオキシム、フェノール、ε―カプロラクタム
等でブロックしたブロックドイソシアネートも同様に使
用できる。
【0037】これらのイソシアネート化合物と反応でき
る、水酸基を有する化合物としては例えばエポキシ樹
脂、フェノール樹脂、レゾール樹脂、水酸基含有ポリウ
レタン、アクリル樹脂、水酸基含有モノマーまたはオリ
ゴマーが挙げられる。
【0038】これら、架橋剤の添加量としては全プライ
マー層組成物に対して20〜70重量%が好ましく、よ
り好ましくは30〜60重量%である。
【0039】さらに、これらの反応を促進する触媒とし
て酸や有機スズ化合物等を添加したり、塗工性を改良す
る目的で、界面活性剤を添加することも任意である。
【0040】また、印刷版の露光部はプライマー層が露
出し画線部となるために、このプライマー層中に染料、
顔料等の添加剤を含有させて検版性を向上させることが
好ましい。この場合の染料、顔料は感熱層と異なる色相
であれば、どのようなものでも使用できるが、緑色、青
色、紫色系の染料及び顔料が好ましい。
【0041】上記のプライマー層を形成するための組成
物は、DMF、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン、ジオキサン等の適当な有機溶剤に溶解させるこ
とによって組成物溶液として調整される。かかる組成物
溶液を基板上に均一に塗布し必要な温度で必要な時間加
熱することにより、プライマー層が形成される。
【0042】プライマー層の厚さは被覆層にして0.5
〜50g/m2 が好ましく、より好ましくは1〜10g
/m2 である。厚さが0.5g/m2 よりも薄いと基板
表面の形態欠陥および化学的悪影響の遮断効果が劣り、
50g/m2 よりも厚いと経済的見地から不利となるの
で上記の範囲が好ましい。
【0043】本発明で使用される感熱層は、上層の付加
型シリコーンゴム層との接着性を向上させるために、感
熱層及び/またはシリコーンゴム層に接着成分を含有さ
せることが必要である。
【0044】このような接着成分としては、付加型シリ
コーンゴム組成物中のハイドロジェンシロキサンと反応
するための不飽和結合を有し、なおかつ感熱層中の水酸
基やアミノ基と反応する官能基(例えばアルコキシ基、
オキシム基、アセトキシ基、クロル基、エポキシ基等)
を同時に有している化合物あるいは、それを含む組成物
が好ましい。
【0045】このような、接着性成分としては、通常、
付加型シリコーンゴム用プライマーとして販売されてい
る組成物が全て使用できる。
【0046】付加型シリコーンゴム用プライマーとし
て、具体的には、東芝シリコーン(株)製“ME15
1”、東レダウコーニングシリコーン(株)製、“SH
2260”、“DY39―012”、“DY39―06
7”、“DY39―080”、“プライマーX”、“プ
ライマーY”等が挙げられる。
【0047】これらは、主成分として不飽和基含有シラ
ンカップリング剤を使用し、添加剤として触媒を少量加
えて溶媒で希釈したものが多い。
【0048】あるいは不飽和基含有シランカップリング
剤をそのまま使用することもできる。
【0049】この場合の不飽和基含有シランカップリン
グ剤としてビニルシラン、アリルシラン、(メタ)アク
リルシラン等が挙げられる。
【0050】ビニルシランとしては、例えばビニルトリ
メトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルト
リス(2―メトキシエトキシ)シラン、ジビニルジメト
キシシラン、ジビニルジエトキシシラン、ジビニルジ
(2―メトキシエトキシ)シラン、トリビニルメトキシ
シラン、トリビニルエトキシシラン、トリビニル(2―
メトキシエトキシ)シラン等が挙げられる。
【0051】アリルシランとしては、例えばアリルトリ
メトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、アリルト
リス(2―メトキシエトキシ)シラン、ジアリルジメト
キシシラン、ジアリルジエトキシシラン、ジアリルジ
(2―メトキシエトキシ)シラン、トリアリルメトキシ
シラン、トリアリルエトキシシラン、トリアリル(2―
メトキシエトキシ)シラン等が挙げられる。
【0052】(メタ)アクリルシランとしては、例えば
3―(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、3―(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシ
ラン、ジ(3―(メタ)アクリロキシプロピル)ジメト
キシシラン、ジ(3―(メタ)アクリロキシプロピル)
ジエトキシシラン、トリ(3―(メタ)アクリロキシプ
ロピル)メトキシシラン、トリ(3―(メタ)アクリロ
キシプロピル)エトキシシラン等の(メタ)アクリルシ
ラン等が挙げられる。
【0053】なかでも、ビニルトリメトキシシラン、ビ
ニルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、
アリルトリエトキシシランは好ましく使用される。
【0054】これら付加型シリコーンゴム用プライマ
ー、又はシランカップリング剤の添加量は、全感熱層組
成物に対して溶質成分として0.01〜5重量%が好ま
しく、より好ましくは0.05〜2重量%である。
【0055】添加量が0.01重量%よりも少ない場合
は、シリコーンゴム層との接着性が低下しやすく、5重
量%よりも多い場合には溶液の安定性が低下しやすい。
【0056】触媒としては、付加型シリコーン用反応触
媒が使用される。
【0057】これは、VIII属遷移金属錯体の殆ど全
てが使用できるが一般的には白金化合物が最も反応効率
が良く、溶解性も良好であるため、好ましく使用でき
る。
【0058】なかでも、白金単体、塩化白金、塩化白金
酸、オレフィン配位白金、アルコール変性白金錯体や、
メチルビニルポリシロキサン白金錯体がより好ましく使
用される。
【0059】また、シランカップリング剤の脱アルコー
ル反応(感熱層中の水酸基との反応)を促進するための
触媒を添加することも有効である。
【0060】このような触媒としては、スズ系の化合物
やチタン系の化合物が好ましく使用される。
【0061】具体的にはスズ系として、ジブチルスズジ
アセテート、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズ
ジオクトエート、オクチル酸スズ、ジオクチルスズジオ
クトエート、ジオクチルスズオキサイド、ジオクチルス
ズジラウレート、ステアリン酸スズが挙げられ、チタン
系としては、テトラメチルチタネート、テトラエチルチ
タネート、テトラプロピルチタネート、テトライソプロ
ピルチタネート、テトラブチルチタネート等が挙げられ
る。
【0062】これらのなかでも、ジブチルスズジアセテ
ート、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジオク
トエート、テトライソプロピルチタネート、テトラブチ
ルチタネート等が好ましく使用される。
【0063】このような触媒の添加量は、全感熱層組成
物に対して固形分として0.001重量%〜5重量%が
好ましく、より好ましくは0.01〜1重量%である。
【0064】添加量が0.001重量%よりも少ない
と、シリコーンゴム層との接着性が低下しやすく、5重
量%よりも多い場合には溶液の安定性が低下しやすい。
【0065】また、感熱層中にはシリコーンゴム層中の
ハイドロジェンシロキサンと反応して接着性をさらに向
上させるために、不飽和二重結合を有するモノマーまた
はオリゴマーを含有させることが好ましい。
【0066】このようなモノマーまたはオリゴマーとし
ては、通常の水なし平版で使用される化合物が全て使用
できる。以下に具体的に示す。
【0067】アルコール類(例えば、エタノール、プロ
パノール、ヘキサノール、2―エチルヘキサノール、シ
クロヘキサノール、グリセリン、ヘキサンジオール、ト
リメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビ
トール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、
トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポ
リプロピレングリコール等)のアクリル酸またはメタク
リル酸エステル。
【0068】アミン類(例えばエチルアミン、ブチルア
ミン、ベンジルアミン、エチレンジアミン、ヘキサメチ
レンジアミン、ジエチレントリアミン、キシリレンジア
ミン、エタノールアミン、アニリン等)とアクリル酸グ
リシジル、メタクリル酸グリシジルまたはアリルグリシ
ジルとの反応生成物。
【0069】カルボン酸類(例えば、酢酸、プロピオン
酸、安息香酸、アクリル酸、メタクリル酸、コハク酸、
マレイン酸、フタル酸、酒石酸、クエン酸等)とアクリ
ル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジルまたはアリル
グリシジルとの反応生成物。アミド誘導体(例えば、ア
クリルアミド、N―メチロールアクリルアミド、t―ブ
チルアクリルアミド、メチレンビスアクリルアミド、ジ
アセトンアクリルアミド等)が挙げられる。
【0070】また、特公昭48―41708号、特公昭
50―6034号、特公昭51―37193号公報に記
載されているようなウレタンアクリレート類、特開昭4
8―64183号、特公昭49―43191号、特公昭
52―30490号公報に記載されているポリエステル
アクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸を
反応させたエポキシアクリレート類等の多官能のアクリ
レートやメタクリレート等も好ましく使用される。
【0071】このようなモノマまたはオリゴマの添加量
は、全感熱層組成物に対して0.5重量%〜50重量%
が好ましく、より好ましくは1〜30重量%である。
【0072】次に、本発明の感熱層はレーザ光でパター
ン形成するために、レーザ光を効率良く吸収して熱に変
換し、その熱で容易に分解する必要がある。
【0073】上記の条件のうち易熱分解性を満たす化合
物としては、硝酸アンモニウム、硝酸カリウム、硝酸ナ
トリウム、ニトロセルロース等のニトロ化合物や有機過
酸化物、アゾ化合物、ジアゾ化合物、あるいはヒドラジ
ン誘導体が好ましく使用される。
【0074】また、これらの中でもニトロセルロースは
高分子であるため、溶液状態で適度な粘性を有している
ので特に好ましい。なお、ここでのニトロセルロースは
火薬用途のものではなく、工業用ニトロセルロースであ
る。
【0075】ニトロセルロースは、ニトロ基の置換度に
よって窒素含有量が規定されており、本発明で使用され
る窒素含有量は6.8%から12.2%が好ましく、よ
り好ましくは10.3%から12.2%である。窒素含
有量が6.8%よりも少ない場合には、印刷版の感度が
低下しやすく、12.2%以上では工業用として使用で
きないため上記の範囲が好ましい。
【0076】さらに、ニトロセルロースには、平均重合
度によってさまざまな分子量のものが得られ、それらを
すべて用いることができるが、本発明に用いられるもの
としては、平均重合度が35から480が好ましく、よ
り好ましくは45から290である。平均重合度が35
よりも小さいと、インキ受容性感熱層の粘度が低くな
り、シリコーン層への塗布性が低下しやすく、290よ
りも多いと、粘度が高くなり過ぎ、取扱いが不便にな
る。
【0077】また、上記の熱分解性化合物以外にも、導
電性ポリマーとして知られているポリアセチレン、ポリ
アニリン等も好ましく使用される。
【0078】これら熱分解性化合物の使用量は、全感熱
層組成物に対して10〜80重量%が好ましく、より好
ましくは20〜60重量%である。使用量が10重量%
よりも少ないと、印刷版の感度が低下し、80重量%よ
りも多いと、印刷版の保存安定性が低下しやすい。
【0079】上記の熱分解性化合物にレーザ光が照射さ
れた時に、効率良く熱分解反応を起こすために、光熱変
換物質を含有させることが重要である。
【0080】このような化合物としては、光を吸収して
熱に変換し得る物質であれば、特に限定されるものでは
なく、例えばカーボンブラック、カーボングラファイ
ト、鉄粉、黒鉛粉、ジアミン系金属錯体、ジチオール系
金属錯体、フェノールチオール系金属錯体、メルカプト
フェノール系金属錯体、アリルアルミニウム金属塩類、
結晶水含有無機化合物、硫酸銅、硫化クロム、珪酸塩化
合物、アニリンブラック、シアニンブラック等の黒色顔
料、フタロシアニン、ナフタロシアニン系の緑色顔料、
酸化チタン、酸化バナジウム、酸化マンガン、酸化鉄、
酸化コバルト、酸化タングステン等の金属酸化物、これ
らの金属の水酸化物、硫酸塩、さらにビスマス、スズ、
テルル、鉄、アルミの金属粉等の添加剤を添加すること
が好ましい。
【0081】これらのなかでも、光熱変換率および、経
済性、および取扱い性の面から、カーボンブラック、カ
ーボングラファイトが特に好ましい。
【0082】また上記の化合物以外に、赤外線または近
赤外線を吸収する染料も、光熱変換物質として好ましく
使用される。
【0083】これら染料としては400nm〜1200
nmの範囲に極大吸収波長を有するすべての染料が使用
できるが、好ましい染料としては、エレクトロニクス
用、記録用色素であるシアニン系、フタロシアニン系、
フタロシアニン金属錯体系、ナフタロシアニン系、ナフ
タロシアニン金属錯体系、ジチオール金属錯体系、ナフ
トキノン系、アントラキノン系、インドフェノール系、
インドアニリン系、ピリリウム系、チオピリリウム系、
スクワリリウム系、クロコニウム系、ジフェニルメタン
系、トリフェニルメタン系、トリフェニルメタンフタリ
ド系、トリアリルメタン系、フェノチアジン系、フェノ
キサジン系、フルオラン系、チオフルオラン系、キサン
テン系、インドリルフタリド系、スピロピラン系、アザ
フタリド系、クロメノピラゾール系、ロイコオーラミン
系、ローダミンラクタム系、キナゾリン系、ジアザキサ
ンテン系、ビスラクトン系、フルオレノン系、モノアゾ
系、ケトンイミン系、ジズアゾ系、メチン系、オキサジ
ン系、ニグロシン系、ビスアゾ系、ビスアゾスチルベン
系、ビスアゾオキサジアゾール系、ビスアゾフルオレノ
ン系、ビスアゾヒドロキシペリノン系、アゾクロム錯塩
系、トリスアゾトリフェニルアミン系、チオインジゴ
系、ペリレン系、ニトロソ系、1:2型金属錯塩系、分
子間型CT系、キノリン系、キノフタロン系、フルギド
系の酸性染料、塩基性染料、色素、油溶性染料や、トリ
フェニルメタン系ロイコ色素、カチオン染料、アゾ系分
散染料、ベンゾチオピラン系スピロピラン、3,9―ジ
ブロモアントアントロン、インダンスロン、フェノール
フタレイン、スルホフタレイン、エチルバイオレット、
メチルオレンジ、フルオレッセイン、メチルビオロゲ
ン、メチレンブルー、ジムロスベタイン等が挙げられ
る。
【0084】これらのなかでも、エレクトロニクス用や
記録用の色素で、最大吸収波長が700nmから900
nmの範囲にある、シアニン系色素、アズレニウム系色
素、スクアリリウム系色素、クロコニウム系色素、アゾ
系分散染料、ビスアゾスチルベン系色素、ナフトキノン
系色素、アントラキノン系色素、ペリレン系色素、フタ
ロシアニン系色素、ナフタロシアニン金属錯体系色素、
ジチオールニッケル錯体系色素、インドアニリン金属錯
体色素、分子間型CT色素、ベンゾチオピラン系スピロ
ピラン、ニグロシン染料等の黒色染料が好ましく使用さ
れる。
【0085】さらにこれらの染料の中でも、モル吸光係
数の大きなものがより好ましく使用される。具体的には
ε=1×104 以上が好ましく、より好ましくは1×1
5以上である。εが1×104 よりも小さいと、感度
の向上効果が発現しにくいためである。
【0086】これらの光熱変換物質は単独でも感度の向
上効果はあるが、2種以上を併用して用いることによっ
て、さらに感度を向上させることも可能である。
【0087】これらの光熱変換物質の添加量は、全感熱
層組成物に対して2〜70重量%が好ましく、より好ま
しくは5〜60重量%である。2重量%よりも少ない場
合には、感度の向上効果がみられず、70重量%よりも
多い場合には印刷版の耐刷性が低下しやすい。
【0088】上記成分の他に、印刷版としての形態保持
性、耐溶剤性、耐刷性をもたせるため感熱層中に架橋剤
を含有させる必要がある。
【0089】架橋方法には、熱架橋型と光架橋型がある
が、本発明における感熱破壊層は、光透過性が悪いため
に、光架橋では十分に反応が進行しないため、熱架橋型
が好ましい。
【0090】架橋構造を導入せしめるために用いられる
多官能性架橋剤としては、多官能イソシアネート化合物
または、多官能エポキシ化合物と、アミン系化合物、ア
ミド系化合物、水酸基含有化合物、カルボン酸化合物、
チオール系化合物との組み合わせが挙げられる。
【0091】多官能イソシアネート化合物としては、プ
ライマー層で用いたイソシアネートが全て使用できる。
【0092】多官能エポキシ化合物としては、ビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ
樹脂、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂が挙げらる。
【0093】アミン系化合物としては、ブチル化尿素樹
脂、ブチル化メラミン樹脂、ブチル化ベンゾグアナミン
樹脂、ブチル化尿素メラミン共縮合樹脂、アミノアルキ
ッド樹脂、iso―ブチル化メラミン樹脂、メチル化メ
ラミン樹脂、ヘキサメトキシメチロールメラミン、メチ
ル化ベンゾグアナミン樹脂、ブチル化ベンゾグアナミン
樹脂、ジエチレントリアミン、トリエチレントリアミ
ン、テトラエチレンペンタミン、ジエチルアミノプロピ
ルアミン、N―アミノエチルピペラジン、メタキシリレ
ンジアミン、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェ
ニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、イソホロン
ジアミン、などがある。
【0094】アミド系化合物としては、エポキシ樹脂の
硬化剤として用いられるポリアミド系硬化剤やジシアン
ジアミドなどがあり、水酸基含有化合物としてはフェノ
ール樹脂、多価アルコール、などがあり、チオール系化
合物としては、多価チオールなどがある。
【0095】カルボン酸化合物としては、フタル酸、ヘ
キサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、ドデシニ
ルコハク酸、ピロメリット酸、クロレン酸、マレイン
酸、フマル酸、やこれらの無水物が好ましく使用され
る。
【0096】またこれらの場合、反応を促進させるため
の触媒として4級アンモニウム塩やKOH、SnC
4 、Zn(BF4 2 、イミダゾール化合物等の公知
の触媒を用いることが好ましい。
【0097】なかでも、多官能エポキシ化合物と、アミ
ン系化合物、カルボン酸化合物の組み合わせが好まし
く、硬化速度や取り扱い性の問題で多官能エポキシ化合
物とアミン系化合物の組み合わせが、さらに好ましい。
【0098】さらに、有機シリル基をもった多官能性架
橋剤やアミノ基含有モノマーも好ましく使用できる。
【0099】これら多官能性架橋剤の使用量は、全感熱
破壊層組成物に対して1〜50重量%が好ましく、より
好ましくは3〜40重量%である。1重量%よりも少な
い場合には、印刷版の耐溶剤性が低下しやすく、50重
量%よりも多い場合には、印刷版が硬くなり、耐刷性が
低下しやすい。
【0100】また、感熱破壊層には、耐刷性および保存
安定性を向上させる目的でバインダーポリマーを含有さ
せることが好ましく、この時用いられるポリマーとして
は、プライマーで使用したポリマーや前述のポリマー架
橋剤、ガラス転移温度(Tg)が0℃以下のポリマーが
挙げられる。
【0101】具体的には、例えば、ポリ(1―ブテ
ン)、ポリ(5―シクロヘキシル―1―ペンテン)、ポ
リ(1―デセン)、ポリ(1,1―ジクロロエチレ
ン)、ポリ(1,1―ジメチルブタン)、ポリ(1,1
―ジメチルプロパン)、ポリ(1―ドデセン)、ポリエ
チレン、ポリ(1―ヘプテン)、ポリ(1―ヘキセ
ン)、ポリメチレン、ポリ(6―メチル―1―ヘプテ
ン)、ポリ(5―メチル―1―ヘキセン)、ポリ(2―
メチルプロパン)、ポリ(1―ノネン)、ポリ(1―オ
クテン)、ポリ(1―ペンテン)、ポリ(5―フェニル
―1―ペンテン)、ポリプロピレン、ポリイソブチレ
ン、ポリイソプレン、ポリ(1―ブテン)、ポリ(ビニ
ルブチルエーテル)、ポリ(ビニルエチルエーテル)、
ポリ(ビニルイソブチルエーテル)、ポリ(ビニルメチ
ルエーテル)等のポリオレフィン。
【0102】例えば、ポリ(4―[(2―ブトキシエト
キシ)メチル]スチレン)、ポリ(4―デシルスチレ
ン)、ポリ(4―ドデシルスチレン)、ポリ[4―(2
―エトキシエトキシメチル)等のポリスチレン。
【0103】例えば、ポリ(ブチル)アクリレート、ポ
リ(sec―ブチルアクリレート)、ポリ(tert―
ブチルアクリレート)、ポリ[2―(2―シアノエチル
チオ)エチルアクリレート]、ポリ[3―(2―シアノ
エチルチオ)プロピルアクリレート]、ポリ[2―(シ
アノエチルチオ)エチルアクリレート]、ポリ[6―
(シアノメチルチオ)ヘキシルアクリレート]、ポリ
[2―(3―シアノプロピルチオ)エチルアクリレー
ト]、ポリ(2―エトキシエチルアクリレート]、ポリ
(3―エトキシプロピルアクリレート)、ポリエチルア
クリレート、ポリ(2―エチルブチルアクリレート)、
ポリ(2―エチルヘキシルアクリレート)、ポリ(5―
エチル―2―ノニルアクリレート)、ポリ(2―エチル
チオエチルアクリレート)、ポリ(3―エチルチオプロ
ピルアクリレート)、ポリ(ヘプチルアクリレート)、
ポリ(2―ヘプチルアクリレート)、ポリ(2―ヘプチ
ルアクリレート)、ポリ(ヘキシルアクリレート)、ポ
リ(イソブチルアクリレート)、ポリ(イソプロピルア
クリレート)、ポリ(2―メトキシエチルアクリレー
ト)、ポリ(3―メトキシプロピルアクリレート)、ポ
リ(2―メチルブチルアクリレート)、ポリ(3―メチ
ルブチルアクリレート)、ポリ(2―メチル―7―エチ
ル―4―ウンデシルアクリレート)、ポリ(2―メチル
ペンチルアクリレート)、ポリ(4―メチル―2―ペン
チルアクリレート)、ポリ(4―メチルチオブチルアク
リレート)、ポリ(2―メチルチオエチルクリレー
ト)、ポリ(3―メチルチオプロピルアクリレート)、
ポリ(ノニルアクリレート)、ポリ(オクチルアクリレ
ート)、ポリ(2―オクチルアクリレート)、ポリ(3
―ペンチルアクリレート)、ポリ(プロピルアクリレー
ト)、ポリ(ヒドロキシエチルアクリレート、ポリ(ヒ
ドロキシプロピルアクリレート)等のアクリレート。
【0104】例えば、ポリ(デシルメタクリレート)、
ポリ(ドデシルメタクリレート)、ポリ(2―エチルヘ
キシルメタクリレート)、ポリ(オクタデシルメタクリ
レート)、ポリ(オクチルメタクリレート)、ポリ(テ
トラデシルメタクリレート)、ポリ(n―ヘキシルメタ
クリレート)、ポリ(ラウリルメタクリレート)等のメ
タクリレート。
【0105】例えば、ポリ(1,3―ブタジエン)、ポ
リ(2―クロロ―1,3―ブタジエン)、ポリ(2―デ
シル―1,3―ブタジエン)、ポリ(2,3―ジメチル
―1,3―ブタジエン)、ポリ(2―エチル―1,3―
ブタジエン)、ポリ(2―ヘプチル―1,3―ブタジエ
ン)、ポリ(2―イソプロピル―1,3―ブタジエ
ン)、ポリ(2―メチル―1,3―ブタジエン)、クロ
ロスルホン化ポリエチレン等の未加硫ゴム。
【0106】例えば、ポリアセトアルデヒド、ポリ(ブ
タジエンオキシド)、ポリ(1―ブテンオキシド)、ポ
リ(ドデセンオキシド)、ポリ(エチレンオキシド)、
ポリ(イソブテンオキシド)、ポリホルムアルデヒド、
ポリ(プロピレンオキシド)、ポリ(テトラメチレンオ
キシド)、ポリ(トリメチレンオキシド)等のポリオキ
シド類。
【0107】例えば、ポリ[1,4―(2―ブテン)セ
バケート]、ポリ[1,4―(2―ブチン)セバケー
ト]、ポリ(デカメチレンアジペート)、ポリ(エチレ
ンアジペート)、ポリ(オキシエチレンアジペート)、
ポリ(オキシジエチレンアジペート)、ポリ(オキシジ
エチレンアゼラエイト)、ポリ(オキシジエチレンドデ
カンジエイト)、ポリ(オキシジエチレングルタレイ
ト、ポリ(オキシジエチレンヘプチルマロネート)、ポ
リ(オキシジエチレンマロネート)、ポリ(オキシジエ
チレンメチルマロネート)、ポリ(オキシジエチレンノ
ニルマロネート)、ポリ(オキシジエチレンオクタデカ
ンジエイト)、ポリ(オキシジエチレンオキザレイ
ト)、ポリ(オキシジエチレンペンチルマロネート)、
ポリ(オキシジエチレンピメレート)、ポリ(オキシジ
エチレンプロピルマロネート)、ポリ(オキシジエチレ
ンセバケート、ポリ(オキシジエチレンセバケート)、
ポリ(オキシジエチレンスベレート)、ポリ(オキシジ
エチレンスクシネート)、ポリ(ペンタメチレンアジペ
ート)、ポリ(テトラメチレンアジペート)、ポリ(テ
トラメチレンセバケート)、ポリ(トリメチレンアジペ
ート)当のポリエステル類。例えば、イソシアネートと
ポリオールから得られるTgが0℃以下のポリウレタン
樹脂。
【0108】例えば、分子量150〜1500のポリエ
ーテルセグメントを含有するTgが0℃以下の共重合体
ポリアミド類等が挙げられる。
【0109】これらのバインダーポリマーの含有量は、
全感熱破壊層組成物に対して、10から60重量%が好
ましく、より好ましくは20〜50重量%である。含有
量が10重量%よりも少ないと耐刷性が低下しやすく、
60重量%よりも多いと感度が低下しやすい。
【0110】さらに、前記感熱破壊層には、防腐剤、ハ
レーション防止染料、消泡剤、帯電防止剤、分散剤、乳
化剤、界面活性剤等の添加剤を適宜含有させても良い。
【0111】特に、塗布性を向上させるためにフッソ系
界面活性剤を添加することが好ましい。これらの添加剤
の添加量は通常全感熱破壊層組成物に対して10重量%
以下である。
【0112】更に場合によってはシリコーンゴム層との
接着性を強化するために、シリカ粉末や、表面を(メ
タ)アクリロイル基やアリル基含有シランカップリング
剤で処理した疎水性シリカ粉末を全感熱破壊層組成物に
対して20重量%以下の量で添加してもよい。
【0113】上記の感熱破壊層を形成するための組成物
は、DMF、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケ
トン、ジオキサン、トルエン、キシレン、酢酸エチル、
酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸イソアミル、プロピ
オン酸メチル、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレング
リコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジエ
チルエーテル、アセトン、メチルアルコール、エチルア
ルコール、シクロペンタノール、シクロヘキサノール、
ジアセトンアルコール、ベンジルアルコール、酪酸ブチ
ル、乳酸エチル等の適当な有機溶剤に溶解させることに
よって組成物溶液として調整される。かかる組成物溶液
を基板上に均一に塗布し必要な温度で必要な時間加熱す
ることにより、感熱破壊層が形成される。
【0114】これらの熱硬化は熱分解性化合物であるニ
トロセルロースが分解しない範囲、通常200℃以下で
行う必要があり、このために前述の触媒を併用すること
が好ましい。
【0115】これら、感熱破壊層の膜厚は0.1g/m
2 から10g/m2 が好ましく、より好ましくは0.2
g/m2 から3g/m2 である。膜厚が0.1g/m2
よりも薄い場合は耐刷性が低下しやすく、また10g/
2 よりも厚い場合には、露光時に感熱破壊層が完全に
分解しなくなるために、上記の範囲が特に好ましい。ま
た、耐刷性の点から感熱層は柔軟であることが必要であ
る。
【0116】この柔軟性の指標として引張り特性のう
ち、初期弾性率、50%応力値、破断点伸度は特に重要
である。
【0117】初期弾性率は5〜80kgf/mm2 が好
ましく、より好ましくは10〜70kgf/mm2 であ
り、さらに好ましくは15〜60kgf/mm2 であ
る。初期弾性率が5kgf/mm2 よりも小さいと、感
熱層の溶剤耐性が低下しやすく、80kgf/mm2
りも大きいと感熱層が硬くなるため印刷版の耐刷性が低
下しやすい。
【0118】また、感熱層の50%応力値も0.5〜5
kgf/mm2 が好ましく、より好ましくは1〜4kg
f/mm2 、さらに好ましくは2〜4kgf/mm2
ある。
【0119】50%応力値が0.5kgf/mm2 より
も小さいと印刷版の溶剤耐性が低下しやすく、5kgf
/mm2 よりも大きいと、印刷版の耐刷性が低下しやす
い。
【0120】次に、感熱層の破断伸度は10%以上が好
ましく、より好ましくは20%以上であり、さらに好ま
しくは35%以上である。伸度が10%以下では、感熱
層の柔軟性が低下し、結果的に耐刷性も低下しやすい。
【0121】さらに、前述の付加型シリコーンゴム用プ
ライマーやシランカップリング剤を接着層として、適当
な溶媒に溶かした形で感熱層上に形成することによっ
て、感熱層とシリコーンゴム層との接着をより強固なも
のとすることができる。
【0122】ここで好ましく使用される溶媒としては、
水やアルコール類(メタノール、エタノール、プロパノ
ール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ト
リエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロ
ピレングルコール、ジプロピレングリコール、トリプロ
ピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3
―ブチレングリコール、2,3―ブチレングリコール、
ヘキシレングリコール、2―エチル―1,3―ヘキサン
ジオールなど)が挙げられる。
【0123】これらを塗布する場合には、0.5〜5重
量%程度の希薄溶液にした状態で、必要な量を塗布す
る。
【0124】この時、必要なシランカップリング剤の量
は、それぞれのシランの最小被覆面積と感熱層の表面積
から計算できるが、実際には、0.001g/m2
0.1g/m2 の厚さで形成することが好ましい。
【0125】膜厚が0.001g/m2 よりも薄い場合
には、接着性が向上せず、逆に0.1g/m2 よりも厚
い場合にも、同様に接着力は低下する。また、厚い場合
には、印刷版の保存安定性も低下しやすい。
【0126】さらに、シランカップリング剤単独の組成
では、塗布面にはじき現象が生じ易いために、溶液中に
シランの縮合物を添加することも可能である。この際の
縮合物としては例えば、エポキシシランとアミノシラン
の反応物などが挙げられる。シリコーンゴム層として
は、従来の水なし平版印刷版のシリコーンゴム組成物
(付加型シリコーンゴム、縮合型シリコーンゴム)がす
べて使用できる。
【0127】しかし、付加型シリコーンゴムは硬化時に
比較的湿度の影響を受けにくく、その上高速で架橋させ
ることができ、一定の物性を容易に得ることができると
いう利点があるため、特に好ましい。
【0128】この付加型シリコーンゴムは、主剤として
ビニル基含有ポリシロキサン、架橋剤としてハイドロジ
ェンポリシロキサンが使用される。
【0129】ビニル基含有ポリシロキサンは、通常末端
にビニル基を有するものが多く用いられており、強さ、
伸びなどの特性面から側鎖への導入も行われている。
【0130】本発明で好ましく使用されるビニル基含有
ポリシロキサンは、下記一般式(1)で示す構造を持っ
ている。
【0131】
【化5】 この時、ビニル基含有ポリシロキサン(1)について
は、m+nは50以上、2000以下が好ましく、より
好ましくは70以上、1500以下であり、さらに好ま
しくは100以上、1000以下である。m+nが50
よりも少ないと、印刷版の耐刷性が低下しやすく、20
00よりも多いと溶液の粘度が高くなり、取り扱いが困
難となるため上記の範囲が好ましい。また、mは末端以
外のビニル基の数を示しているが、0以上、50以下が
好ましく、より好ましくは0以上30以下であり、さら
に好ましくは0以上20以下である。mが50以上で
は、硬化したシリコーンゴムが硬くなり、印刷版の耐刷
性が低下しやすい。
【0132】このビニル基含有ポリシロキサンの粘度
(20℃)については特に制限はないが硬化性の面で6
0cp以上が好ましくまた5万cp以上の場合には数μ
m程度に薄膜塗工するためには有機溶剤に溶解して使用
することが好ましい。
【0133】ビニル基含有ポリシロキサンの含有量は全
シリコーンゴム層組成物に対して60〜98重量%であ
ることが好ましく、より好ましくは70〜97重量%で
ある。
【0134】60重量%よりも少ないと、シリコーンゴ
ム層の強度が低下しやすく、98重量%よりも多いと、
硬化性が低下しやすい。
【0135】本発明で好ましく使用されるハイドロジェ
ンポリシロキサンは、下記一般式(2)で示す構造を持
っている。
【0136】
【化6】 ハイドロジェンポリシロキサン(2)についてはk+l
は3以上、100以下が好ましく、より好ましくは5以
上、50以下であり、さらに好ましくは7以上、30以
下である。k+lが3よりも少ないと、硬化したシリコ
ーンゴムが硬くなり、印刷版の耐刷性が低下しやすく、
100よりも多いとシリコーンゴムの硬化性が低下しや
すい。
【0137】ハイドロジェンポリシロキサンの含有量は
全シリコーンゴム層組成物に対して0.5〜50重量%
であることが好ましく、より好ましくは1〜30重量%
であり、さらに好ましくは、2〜20重量%である。含
有量が50重量%よりも多いと、シリコーンゴムが硬く
なり、印刷版の耐刷性が低下しやすく、0.5重量%よ
りも少ないと、シリコーンゴムの硬化性が低下しやす
い。
【0138】さらにこの時、(1)、(2)それぞれに
おいて、珪素原子に直接結合したビニル基、メチル基、
水素原子のうち、メチル基の数が全体の40%以上ある
ことが好ましく、より好ましくは60%以上である。
【0139】メチル基の数が40%よりも少ないと、印
刷版のインキ反撥性が低下し、印刷物に地汚れが起こり
易くなるためである。
【0140】本発明では、感熱層との接着性を向上させ
るために、シリコーンゴム層中に接着成分を添加するこ
とが重要である。
【0141】このような接着成分としては、感熱層で使
用した付加型シリコーンゴム用プライマーやシランカッ
プリング剤がそのまま使用できる。
【0142】これら付加型シリコーンゴム用プライマ
ー、又はシランカップリング剤の添加量は、全感熱層組
成物に対して溶質成分として0.01%〜5重量%が好
ましく、より好ましくは0.05〜2重量%である。
【0143】添加量が0.01重量%よりも少ない場合
は、シリコーンゴム層との接着性が低下しやすく、5重
量%よりも多い場合には溶液の安定性が低下しやすい。
【0144】本発明では、シリコーンゴムの架橋を効率
良く進行させるために触媒を添加することが重要であ
る。このような触媒としては、これも感熱層で使用した
VIII族遷移金属錯体がそのまま使用できる。
【0145】このような触媒の添加量は、全シリコーン
ゴム層組成物に対して0.001重量%〜5重量%が好
ましく、より好ましくは0.01〜1重量%である。
【0146】添加量が0.001重量%よりも少ない
と、感熱層との接着性が低下しやすく、5重量%よりも
多い場合には溶液の安定性が低下しやすい。
【0147】また、シリコーンゴム層中には感熱層との
接着性をさらに向上させるため、感熱層で用いた不飽和
二重結合を有するモノマーまたはオリゴマーを含有させ
ることが好ましい。
【0148】さらに、シリコーンゴム組成物の硬化速度
を制御する目的で、メチルビニルシクロテトラシロキサ
ンなどのビニル基含有のオルガノポリシロキサン、アセ
チレンアルコール類、シロキサン変性アセチレンアルコ
ール、ハイドロパーオキサイド、アセトン、メチルエチ
ルケトン、メタノール、エタノール、プロピレングリコ
ールモノメチルエーテルなどの硬化遅延剤を添加するこ
とも重要である。 これらの組成物は、3成分を混合し
た時点において付加反応が起き、硬化が始まるが、硬化
速度は反応温度が高くなるに従い急激に大きくなる特徴
を有する。故に組成物のゴム化までのポットライフを長
くし、かつ感熱層上での硬化時間を短くする目的で、組
成物の硬化条件は、基板、感熱層の特性が変わらない範
囲の温度条件で、かつ完全に硬化するまで高温に保持し
ておくことが、感熱層との接着力の安定性の面で好まし
い。
【0149】これら、硬化遅延剤の添加量は、全シリコ
ーンゴム層組成物に対して0.01重量%〜20重量%
が好ましく、より好ましくは0.1〜10重量%であ
り、さらに好ましくは0.5〜7重量%である。
【0150】添加量が0.01重量%よりも少ないと、
溶液の安定性が低下しやすく、20重量%よりも多い場
合にはシリコーンゴムの硬化性が低下しやすい。
【0151】またゴム強度を向上させる目的で、シリカ
などの公知の充填剤を添加させることも任意である。
【0152】これら、シリコーンゴム層の膜厚は0.5
〜50g/m2 が好ましく、さらに好ましくは0.5〜
10g/m2 である。膜厚が0.5g/m2 よりも小さ
い場合には印刷版のインキ反撥性が低下しやすく、50
g/m2 よりも大きい場合には、経済的見地から不利で
ある。
【0153】以上説明したようにして構成された水なし
平版印刷版原版の表面の感熱層を保護するなどの目的
で、感熱層の表面にプレーンまたは凹凸処理した薄い保
護フィルムをラミネートしたり、特開平5―32358
8号公報に記載の現像溶媒に溶解するような、ポリマー
の塗膜を形成することも可能である。
【0154】特に、保護フィルムをラミネートした場合
には、保護フィルム上からレーザ露光を行い、その後保
護フィルムを剥離することによって印刷版上にパターン
を形成する、いわゆる剥離現像を行うことによって印刷
版を作成することも可能である。
【0155】次に、本発明における水なし平版印刷版の
製造方法のついて説明する。基板上にリバースロールコ
ーター、エアーナイフコーター、メーヤバーコーターな
どの通常のコーターあるいはホエラーのような回転塗布
装置を用い、必要に応じてプライマー層組成物を塗布し
100〜300℃で数分間熱キュアーした後、感熱層組
成物塗液を塗布、100〜200℃の温度で数分間熱キ
ュアー、または光キュアーし、シリコーンゴム組成物を
塗布し10〜200℃の温度で数分間熱キュアーしゴム
硬化させて形成する。その後、、必要に応じて保護フィ
ルムをラミネートするかあるいは、保護層を形成する。
【0156】このようにして得られた直描型水なし平版
印刷版原版を、保護フィルムを剥離してからまたは、保
護フィルム上からレーザ光で画像状に露光する。
【0157】露光には通常レーザ光が使用されるが、こ
の時の光源としては、発振波長が300nm〜1500
nmの範囲にあるArイオンレーザ、Krイオンレー
ザ、He―Neレーザ、He―Cdレーザ、ルビーレー
ザ、ガラスレーザ、半導体レーザ、YAGレーザ、チタ
ンサファイアレーザ、色素レーザ、窒素レーザ、金属蒸
気レーザ等の種々のレーザが使用できる。なかでも、半
導体レーザは近年の技術的進歩により、小型化し、経済
的にも他のレーザ光源よりも有利であるので、好まし
い。
【0158】上記の方法で露光された、直描型水なし平
版印刷版は必要に応じて、剥離現像、または通常の溶剤
現像処理される。
【0159】本発明で用いられる現像液としては、例え
ば水や、水に下記の極性溶媒を添加したものや、脂肪族
炭化水素類(ヘキサン、ヘプタン、「アイソパーE,
G,H」(ESSO製イソパラフィン系炭化水素の商品
名)、ガソリン、灯油など)、芳香族炭化水素類(トル
エン、キシレンなど)、ハロゲン化炭化水素類(トリク
レンなど)などの少なくとも1種類以上の混合溶媒に下
記の極性溶媒を少なくとも1種類添加したものが好まし
く用いられる。
【0160】アルコール類(メタノール、エタノール、
プロパノール、エチレングリコール、ジエチレングリコ
ール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、プロピレングルコール、ジプロピレングリコール、
トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、1,3―ブチレングリコール、2,3―ブチレング
リコール、ヘキシレングリコール、2―エチル―1,3
―ヘキサンジオールなど) エーテル類(エチレングリコールモノエチルエーテル、
ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレン
グリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコール
モノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノ―2
―エチルヘキシルエーテル、トリエチレングリコールモ
ノエチルエーテル、テトラエチレングリコールモノエチ
ルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテ
ル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリ
プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジオキサ
ン、テトラヒドロフランなど) ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトン、ジアセトンアルコールなど) エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸メチル、乳
酸エチル、乳酸ブチル、エチレングリコールモノメチル
エーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエ
ーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエ
ーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエ
ーテルアセテートなど) カルボン酸(2―エチル酪酸、カプロン酸、カプリル
酸、2―エチルヘキサン酸、カプリン酸、オレイン酸、
ラウリル酸など) また、上記の現像液組成には、公知の界面活性剤を添加
することも自由に行われる。また、さらにアルカリ剤、
例えば炭酸ナトリウム、モノエタノールアミン、ジエタ
ノールアミン、ジグリコールアミン、モノグリコールア
ミン、トリエタノールアミン、ケイ酸ナトリウム、ケイ
酸カリウム、水酸化カリウム、ホウ酸ナトリウムなどを
添加することもできる。
【0161】また、これらの現像液にはクリスタルバイ
オレット、ビクトリアピュアブルー、アストラゾンレッ
ドなどの公知の塩基性染料、酸性染料、油溶性染料を添
加して現像と同時に画像部の染色化を行うことができ
る。
【0162】現像する際には、これらの現像液を、不織
布、脱脂綿、布、スポンジ等に含浸させて、版面を拭き
取ることによって、現像することができる。
【0163】また、現像には特開昭63―163357
に記載されているような自動現像機を用い、上記の現像
液で版面を前処理した後に水道水などでシャワーしなが
ら回転ブラシで版面を擦ることによって、好適に現像す
ることができる。
【0164】上記の現像液に代えて、温水や水蒸気を版
面に噴射することによっても現像が可能である。
【0165】
【実施例】以下実施例によって本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらに限定されない。
【0166】実施例1〜6、比較例1 厚さ0.15mmのアルミ板(住友金属(株)製)に下
記のプライマ組成物をバーコーターを用いて塗布し、2
20℃、2分間熱処理して5g/m2 のプライマ層を設
けた。
【0167】 (a)ポリウレタン樹脂 90重量部 (サンプレンLQ−T1331,三洋化成工業(株)製) (b)ブロックイソシアネート 35重量部 (タケネートB830、武田薬品(株)製) (c)エポキシ・フェノール・尿素樹脂 8重量部 (SJ9372、関西ペイント(株)製) (d)ジメチルホルムアミド 725重量部 続いてこの上に下記の感熱層組成物をバーコータを用い
て塗布し、140℃の熱風中で1分間乾燥して膜厚1.
5g/m2 の感熱層を設けた。
【0168】 (a)ニトロセルロース(平均重合度85、窒素含有量11.0%、“Berg erac NC” エスエヌ ピー イー ジャパン(株)製) 30重量部 (b)カーボンブラック (#30 三菱化学(株)製) 24重量部 (c)ポリウレタン樹脂 30重量部 “ミラクトラン”P22S(日本ミラクトラン(株)製) (d)“KPカラー8704クリヤー” 20重量部 (関西ペイント(株)製、エポキシ/尿素樹脂) (e)ヒドロキシエチルアクリレート 15重量部 (f)メチルエチルケトン 700重量部 次いでこの感熱層上に下記の組成を有するシリコーンゴ
ム組成物を回転塗布後、150℃、3分間熱硬化させて
2g/m2 のシリコーンゴム層を設けた。
【0169】 (a)ビニル基含有ポリシロキサン 90重量部 (平均分子量 約40,000、末端ビニル基) (b)ハイドロジェンポリシロキサン 8重量部 (平均分子量 約900、1分子当たりSi―H結合6個) (c)硬化遅延剤(メチルビニルシクロテトラシロキサン) 2重量部 (d)触媒(メチルビニルポリシロキサン白金錯体) 0.2重量部 (e)接着成分 表1 (f)“アイソパーE”(エクソン化学(株)製) 1400重量部 かかる印刷原版を、X―Yテーブルに装着した半導体レ
ーザ(OPC―A001―mmm―FC、出力0.75
W、波長780nm、OPTO POWERCORPO
RATION製)を用いて、ビーム直径20μm、露光
時間10μsでパルス露光を行った。この時、レーザ出
力はLDパルス変調駆動装置で任意に変化させ、版面上
でのレーザパワーを測定した。
【0170】次いで上記の露光済版を、室温25℃、湿
度80%の条件で、TWL1160(東レ(株)製水な
し平版印刷版の現像装置、処理速度100cm/分)を
用いて現像を行った。ここで現像液としては水を用い
た。染色液としては、以下の組成を有する液を用いた。
【0171】 (a)エチルカルビトール 18重量部 (b)水 79.9重量部 (c)クリスタルバイオレット 0.1重量部 (d)2−エチルヘキサン酸 2重量部 この印刷版の画像再現性を50倍のルーペで評価し、ド
ットが形成される最小レーザパワーを決定し、その結果
から印刷版の感度を測定した。
【0172】さらにこの印刷版をオフセット印刷機に取
り付け大日本インキ化学工業(株)製“ドライオカラ
ー”墨、藍、紅、黄インキを用いて印刷を行い、版面に
損傷が見られる枚数を耐刷性として評価した。
【0173】また、“アイソパーE”で湿らせた木綿パ
ッドを用いて版材の表面を20回擦り、表面のシリコー
ンゴム層の傷の程度を観察した。
【0174】実施例7 実施例1において、シリコーンゴム層中の接着成分を0
部とし、感熱層中にビニルトリエトキシシランを1.5
部添加した以外は全て同様にして版材を作製し評価し
た。
【0175】比較例2 実施例1において、シリコーンゴム層組成物を以下の縮
合型シリコーンゴムに代えた以外は全て同様にして版材
を作製し、評価した。
【0176】 (a)ポリジメチルシロキサン(分子量約35,000、末端水酸基) 100重量部 (b)エチルトリアセトキシシラン 3重量部 (c)ジブチル錫ジアセテート 0.1重量部 (d)“アイソパーG”(エクソン化学(株)製) 1200重量部 比較例3 実施例1において、シリコーンゴム層組成物を以下の縮
合型シリコーンゴムに代えた以外は全て同様にして版材
を作製し、評価した。
【0177】 (a)ポリジメチルシロキサン(分子量約45,000、末端水酸基) 100重量部 (b)ビニルトリオキシムシシラン 4重量部 (c)ジブチル錫ジアセテート 0.1重量部 (d)“アイソパーG”(エクソン化学(株)製) 1200重量部
【表1】 表1において、本発明の印刷版は、比較例のものよりも
耐刷性および耐スクラッチ性が良好なことが判る。
【0178】
【発明の効果】本発明は、感熱層及び/又はシリコーン
ゴム層に、接着成分を添加することによって耐刷性、及
び耐スクラッチ性が向上した直描型水なし平版印刷版が
得られる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に少なくとも感熱層、下記一般式
    (1)及び(2)の化合物の付加反応により硬化したシ
    リコーンゴム層を順次積層してなる直描型水なし平版印
    刷版原版において、感熱層および/またはシリコーンゴ
    ム層が、シランカップリング剤と反応触媒を含有してい
    ることを特徴とする直描型水なし平版印刷版原版。 【化1】 【化2】
  2. 【請求項2】シランカップリング剤が不飽和基含有シラ
    ンカップリング剤であることを特徴とする請求項1記載
    の直描型水なし平版印刷版原版。
  3. 【請求項3】シランカップリング剤がアリルシラン、ビ
    ニルシラン、(メタ)アクリルシランから選ばれた少な
    くとも1種であることを特徴とする請求項1記載の直描
    型水なし平版印刷版原版。
  4. 【請求項4】反応触媒がチタン系、白金系、スズ系の化
    合物から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とす
    る請求項1記載の直描型水なし平版印刷版原版。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれかに記載の直描型水
    なし平版印刷版原版を選択的に露光、現像してなる水な
    し平版印刷版。
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