JPH1039195A - 光学系機器の動作検査装置及びオートフォーカスカメラの焦点調節機能の検査装置 - Google Patents

光学系機器の動作検査装置及びオートフォーカスカメラの焦点調節機能の検査装置

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JPH1039195A
JPH1039195A JP8194389A JP19438996A JPH1039195A JP H1039195 A JPH1039195 A JP H1039195A JP 8194389 A JP8194389 A JP 8194389A JP 19438996 A JP19438996 A JP 19438996A JP H1039195 A JPH1039195 A JP H1039195A
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lens
camera
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chart
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Isamu Takeuchi
勇 竹内
Etsuro Nakamura
悦朗 中村
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 室内等の一定の環境下で、AFカメラの焦点
調節機構の動作検査を高精度に行うことができる自動焦
点調整機能検査装置を提供する。 【解決手段】 チャート41の像Sを光学的に検知する
AF機構と斯く検知された像Sの位置に応じて動作する
カメラレンズ12とを具えたAF一眼レフレックスカメ
ラ11の自動焦点調整機能検査装置100を、一眼レフ
レックスカメラ11が搭載されるベース部20と、チャ
ート41とカメラレンズ11との間に配された測定用レ
ンズ31と、該レンズ31の前側焦点fとの間にてチャ
ート41を移動させるチャート軸ステージ42とで構成
した。チャート41の移動量に応じたカメラレンズ12
の動作量は、当該距離環12Bの回転量を検知する回転
量検出器51によって検知される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被測定物の像を検
知して動作する光学系機器の可動部の動作検査に関する
もので、特に、オートフォーカスカメラの焦点調節機能
の検査に利用して有用な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、移動する被測定物を光学的に
検出して、その移動に合わせて動作するものとして、オ
ートフォーカスカメラの自動焦点調節機構が公知であ
る。この自動焦点調節機構は、オートフォーカスカメラ
本体側に設けられたA/Fセンサモジュールと、このA
/Fセンサモジュールによって検知された像に応じて
(デフォーカスが生じないように)レンズ位置が調節さ
れるカメラレンズとによって構成されている。
【0003】このような自動焦点調節機構の焦点調節機
能の良否(動作検査)を判断するに当っては、例えば、
図5に示すように、合焦チャート1を貼付けた自動車2
を所望の速度にて走行させ、この走行中の自動車2をオ
ートフォーカスカメラ3にて実際に撮影し、その後、現
像したフィルム若しくは焼き付けた写真に写し出された
合焦チャート1のデフォーカスの具合を人為的に検知す
る手法がとられていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この合
焦チャート1が貼り付けられた自動車2を用いたオート
フォーカスカメラの自動焦点調節機構の動作検査は、広
大な検査場所を必要とすること、天候等によって検査条
件を一定にするのが困難なこと、検査が人為的に行われ
るためその人為的な要因によって定量的な各種データを
得るための測定が困難になること、更には、検査の結果
得られたデータがフィルム又は写真であるためそのデフ
ォーカスの具合の判断に検査をする者の主観が入ってし
まう等の不具合があった。
【0005】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
ので、その第1の目的は、室内等の一定の環境下で、オ
ートフォーカスカメラの自動焦点調節機構の動作検査を
高精度に行なうことができる光学系機器の可動部の動作
検査装置を提供することである。
【0006】又、第2の目的は、実際にフィルムを用い
た撮影を行なわずに、当該オートフォーカスカメラの自
動焦点調節機構の動作検査を可能にした光学系機器の可
動部の動作検査装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明は、被測定物の像を光学的に
検知する検知部と斯く検知された被測定物の像の位置に
応じて動作する可動部とを具えた光学系機器の動作検査
装置に、前記光学系機器が搭載されるベース部と、被測
定物と前記光学系機器の検知部との間に配された測定用
レンズと、該測定用レンズと前記検知部の反対側にある
当該焦点との間にて前記被測定物を移動させる移動手段
とを具えているものである。
【0008】又、請求項2に記載の発明は、光学系機器
の動作検査装置に、前記可動部の動作状態を検知する動
作検知手段を具えたものである。又、請求項3に記載の
発明は、前記光学系機器をオートフォーカスカメラと
し、前記可動部をオートフォーカス用カメラレンズとし
たものである。又、請求項4に記載の発明は、被測定物
の像を光学的に検知する検知部と斯く検知された被測定
物の像の位置に応じて動作するオートフォーカス用カメ
ラレンズとを具えたオートフォーカスカメラの焦点調節
機能の検査装置に、前記オートフォーカスカメラが搭載
されるベース部と、前記被測定物と前記オートフォーカ
スカメラの検知部との間に配された測定用レンズと、該
測定用レンズと前記検知部の反対側にある当該焦点との
間にて前記被測定物を移動させる移動手段と、前記オー
トフォーカス用カメラレンズのレンズ位置を検知する動
作検知手段を具えたものである。
【0009】又、請求項5に記載の発明は、前記動作検
知手段を、前記被測定物の移動位置に応じて回動するオ
ートフォーカス用カメラレンズの回転体の回転量を検知
する回転量検出器としたものである。
【0010】又、請求項6に記載の発明は、前記測定用
レンズの光軸と、前記オートフォーカス用カメラレンズ
の光軸とが一致するように該測定用レンズを配置したも
のである。又、請求項7に記載の発明は、前記移動手段
を、被測定物を前記測定用レンズの光軸方向に移動させ
る軸ステージと、操作部を有し該操作部より入力された
データに基づいて前記軸ステージの移動量を制御する制
御手段とで構成したものである。
【0011】又、請求項8に記載の発明は、前記制御手
段が、前記測定用レンズにて結像される像の目標移動位
置データに基づいて前記被測定部の移動位置を演算する
演算部を有し、該制御手段が、該演算部にて演算された
値に応じて前記軸ステージの移動量を制御するものであ
る。又、請求項9に記載の発明は、前記制御手段が、前
記測定用レンズにて結像される像の目標移動速度データ
に基づいて前記被測定部の移動速度を演算する演算部を
有し、該制御手段が、該演算部にて演算された値に応じ
て前記軸ステージの移動量を制御するものである。
【0012】(作用)上記請求項1の発明によれば、被
測定物を光学系機器にて検知するに当たり、被測定物を
僅かな距離だけ移動させることにより、測定用レンズの
働きにより結像される該被測定物の虚像を長距離移動さ
せることができる。又、請求項2の発明によれば、焦点
調節機能の検査を行なうに当たり、当該可動部の動作状
態が検知され、その検知した結果に基づいて動作検査を
行なうことができる。
【0013】又、請求項3の発明によれば、オートフォ
ーカスカメラの焦点調節機能の検査において、被測定物
を僅かな距離移動させるだけで、測定用レンズの働きに
より結像される虚像を長距離移動させ、この虚像を用い
た動作検査を行なうことができる。
【0014】又、請求項4の発明によれば、オートフォ
ーカス一眼レフレックスカメラにおいて、焦点調節機能
の検査を行なうに当たり、実際の撮影を行なうことな
く、可動部の動作状態を検知して、その動作検査を行な
うことができる。又、請求項5の発明によれば、オート
フォーカス一眼レフレックスカメラにおいて、焦点調節
機能の動作検査を行なうに当たり、簡易に、焦点調節機
能における可動部の動作状態を検知して、その動作検査
を行なうことができる。
【0015】又、請求項6の発明によれば、測定用レン
ズにて結像された虚像と、被測定物との位置関係を容易
に算出することができる。又、請求項7の発明によれ
ば、軸ステージの移動により、被測定物を適宜移動させ
て、被測定物の虚像を所望の移動量にて移動させること
ができる。又、請求項8の発明によれば、制御手段に入
力された目標移動位置に基づいて、当該被測定物の移動
位置が決定され、この移動位置に基づいて被測定物を移
動させることにより、被測定物の虚像を上記目標移動位
置にて移動させることができる。
【0016】又、請求項9の発明によれば、制御手段に
入力された目標移動速度に基づいて、当該被測定物の移
動速度が決定され、この移動速度に基づいて被測定物を
移動させることにより、被測定物の虚像を上記目標移動
速度にて上移動させることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につい
て、添付図面を参照して説明する。
【0018】この実施形態では、光学系機器の可動部の
動作検査装置の一態様として、オートフォーカス一眼レ
フレックスカメラカメラ(光学系機器)10の自動焦点
調節機構の動作状態を検出する焦点調節機能検査装置1
00を例にあげて説明する。尚、この実施形態は、請求
項1から請求項9に対応するものである。
【0019】自動焦点調節機構は、オートフォーカス一
眼レフレックスカメラ10のカメラ本体11側に設けら
れるA/Fセンサモジュール(図示省略)と、レンズ位
置調節機構(図示省略)を有するオートフォーカス用カ
メラレンズ(以下「カメラレンズ」と云う。)12とに
よって構成されている。この実施形態では、上記A/F
センサモジュールが、被測定物(チャート41)の像を
光学的に検知する検知部として機能し、オートフォーカ
ス駆動モータ(図示省略)によってレンズ位置が調節さ
れるカメラレンズ12が可動部として機能している。
【0020】先ず、この実施形態のオートフォーカス一
眼レフレックスカメラ10の焦点調節機能検査装置(以
下「検査装置」と云う。)100の全体構成について、
図1を参照して説明する。検査装置100は、台座部2
0、測定部30、チャート部40、センサ部50及び制
御部60によって構成されている。
【0021】このうち台座部20は、固定ベース部(ベ
ース部)21、該固定ベース部21上にカメラ本体11
・カメラレンズ12を固定するカメラレンズ保持台2
2、後述の測定用レンズ31を固定する測定用レンズ保
持台23からなる。このときカメラレンズ12と測定用
レンズ31は、その光軸が互いに一致するように配置さ
れる(図1の光軸L)。
【0022】測定部30は、チャート(被測定物)41
の虚像(後述の図3の像S)を結像させるためのもの
で、測定用レンズ31、取付板32からなる。前記取付
板32には、その中心が測定用レンズ31の光軸Lに一
致する開口部32Aが形成されている。而して光源46
側からチャート41を透過した光は、この開口部32A
を介して測定用レンズ31、カメラレンズ12に至るよ
うになっている。
【0023】尚、測定用レンズ31としては、カメラレ
ンズ12と同一の焦点距離fで、且つ、口径がカメラレ
ンズ12と同一若しくはそれ以上の口径のものが用いら
れる。このように、検査装置100において、測定用レ
ンズ31の焦点距離fとカメラレンズ12の焦点距離f
とを同一にすることによって(カメラレンズ12の焦点
距離fが400mmのときには測定用レンズ31の焦点距
離fも400mm、カメラレンズ12の焦点距離fが30
0mmのときには測定用レンズ31の焦点距離fも300
mm)、A/Fセンサモジュール(図示省略)が検知する
像(図3の像S)が、当該カメラレンズ12,測定用レ
ンズ31の焦点距離fに係わらず(400mm、300m
m)、常に同じ大きさになるので、その後の検査結果の
データ処理に便利になる。
【0024】又、測定用レンズ31の口径を、カメラレ
ンズ12の口径と同一若しくはそれ以上の口径とするこ
とで、測定用レンズ31を通過する光束が、効率よくカ
メラレンズ12に導かれるようになる。尚、検査装置1
00を用いた実際の検査では、測定用レンズ31は、検
査対象のカメラレンズ12と同一の製品が用いられる。
チャート部40は、チャート41を実際に移動させるこ
とにより、測定用レンズ31によって結像されるチャー
ト41の虚像Sの位置を調節するものである。このチャ
ート部40は、光軸L方向(図中矢印方向)に移動可能
なチャート軸ステージ(軸ステージ)42、チャート4
1が取り付けられるチャート保持台43、前記チャート
軸ステージ42を光軸Lに沿って実際に移動させる駆動
モータ44からなる。尚、チャート41はチャート保持
台43から脱着自在であり、被検査対象たるカメラ本体
11,カメラレンズ12等に応じた最適のチャート41
が選択されて、当該チャート保持台43に取り付けられ
る。
【0025】又、光源46は、光量調節が可能な直流点
灯方式のハロゲンランプであり、この光源46からの光
が、チャート41の像を照らし出し、その光が、取付板
32に設けられた開口部32A、測定用レンズ31、カ
メラレンズ12を介して、カメラ本体11のA/Fセン
サモジュール(図示省略)に導かれる。而して、室内に
おける自動焦点調節機構の検査が可能になる。
【0026】尚、上記チャート軸ステージ42と、後述
のコンピュータ61とによって、チャート(被測定物)
41を移動させる移動手段が構成される。センサ部50
は、カメラレンズ12の距離環(回転体)12B(図2
参照)の回転量を検知する回転量検出器51、チャート
軸ステージ42の光軸L方向の移動量を検知するステー
ジ位置検出器52、上記駆動モータ44の動作状態に基
づいてチャート軸ステージ42の移動速度を検知する速
度検出器53からなる。このうち回転量検出器51は、
詳細は後述するように、距離環12Bが所定角度回転す
る毎にパルス信号を発するもので、当該カメラレンズ1
2のレンズ位置を検知する動作検知手段としての機能を
有する。一方、ステージ位置検出器52は、チャート軸
ステージ42が所定距離移動する毎にパルス信号を発す
る。これらのパルス信号は、各々アップダウンカウンタ
64に送られる。
【0027】制御部60は、コンピュータ61、検査装
置100の動作状況等を確認するためのモニタ62、チ
ャート41の移動量の目標値等をコンピュータ61に入
力するため操作部63、回転量検出器51,ステージ位
置検出器52から各々送られてくるパルス信号の発生回
数を各々増減カウンタし、その値を表す検出信号を各々
コンピュータ61に出力するアップダウンカウンタ6
4、上記駆動モータ44の動作量を制御するためのモー
タコントローラ65、モータコントローラ65からの制
御信号に基づいて駆動モータ44に駆動信号を出力する
モータドライバ66からなる。
【0028】而して、チャート軸ステージ42は、コン
ピュータ61からの制御信号に基づいて、その移動位
置、移動速度、移動加速度等が制御される。尚、モータ
ドライバ66は、モータコントローラ65からの制御信
号に基づいて駆動モータ44を駆動してチャート軸ステ
ージ42を移動させている。このとき、チャート軸ステ
ージ42を駆動する駆動モータ44の動作状態が速度検
出器53にて検出されており、この速度検出器53から
の検出信号がチャート軸ステージ42の目標となる移動
速度を表す。而して、速度検出器53からの検出信号を
受けたモータドライバ66は、この検出信号とステージ
位置検出器52からの検出信号に基づく実際のチャート
軸ステージ42の移動量とに基づいて駆動モータ44の
動作をフィードバック制御している。このフィードバッ
ク制御によって、駆動モータ44による応答性のよいチ
ャート軸ステージ42の移動が行われる。
【0029】図2は、カメラ本体11に取り付けられた
カメラレンズ12の距離環12Bの回転量を検出する回
転量検出器51を示す斜視図である。この図に示すよう
に、回転量検出器51は、距離環12Bに当接し、該距
離環12Bの回転に応じて回転するゴム環(フリクショ
ン部)51A、該ゴム環51Aの回転軸51Bを支持す
る支持台51C,51Dからなる。このうち支持台51
C,51Dには緩衝部(図示省略)が設けられてゴム環
51Aがカメラレンズ12の距離環12Bに一定の圧力
にて押付けられるようになっている。
【0030】更に、支持台51Cには、ゴム環51Aの
回転量をエンコードしてその回転量を表すパルス信号を
発生させるパルス発信器が内蔵されている(図示省
略)。このパルス発信器からのパルス信号は、コード5
1Eを介してアップダウンカウンタ64に入力されてそ
の発生数が、アップカウント/ダウンカウントされる。
そしてこのゴム環51Aの回転量(距離環12Bの回転
量を表す)を表わす検出信号がコンピュータ61に送ら
れる。コンピュータ61は、この検出信号に基づいて距
離環12Bの回転量、即ち、カメラレンズ12のレンズ
位置の動作状態を検知する。
【0031】次に、検査装置100による虚像Sを用い
た焦点調節機能の検査の原理について図3を参照して説
明する。この検査装置100では、カメラ本体11とチ
ャート41との間に配置された測定用レンズ31の働き
によって結像された虚像Sを、当該自動焦点調節機構の
検知部(A/Fセンサモジュール)で認識させる。そし
て、虚像Sの動きに応じて動作するカメラレンズ12の
レンズ位置(可動部)を、距離環12Bの回転量として
回転量検出器51にて検出するようになっている。
【0032】図3は、チャート41の移動量と、測定用
レンズ31によって結像された虚像Sとの位置関係を示
す原理図である。尚、この図3では、説明を簡単にする
ため測定用レンズ31を1枚の凸レンズにて表してい
る。このときカメラ本体11に取り付けられるカメラレ
ンズ12は、測定用レンズ31の図中左側に配置されて
いる。又、チャート41は、チャート軸ステージ42に
よって測定用レンズ31とその右側の焦点(前側焦点)
Aとの間を自在に移動できるようになっている。
【0033】以下の説明では、チャート41の位置、虚
像Sの位置等は、測定用レンズ31の左側の焦点(後側
焦点)Dを基準点としてその値を設定する。今仮に、チ
ャート41が図3の基準点DからX軸方向に(2f−
x)離れた位置(黒の矢印で示す位置)にある場合、そ
の虚像Sは図3の白の矢印で示す位置(基準点Dから
x’離れた位置)にある。
【0034】このときチャート41の位置(2f−x)
と虚像Sの位置(x’)とは、以下の関係式(1)〜
(3)を満足させる。ここで、チャート41の高さを
y、虚像Sの高さをy’とする。三角形ABCと三角形
AB’C’との相似より、 y/x=y’/f …(1) 同じく、三角形DC’Eと三角形DC”E’との相似に
より y/f=y’/x’ …(2) よって、 x=f×f/x’ …(3) この関係式(3)を用いて、虚像Sの移動量と、チャー
ト41の移動量とを求めると、以下のようになる。
【0035】測定用レンズ31の焦点距離fが400m
m、虚像Sを100mから5mまで移動させ、移動速度
を80m/s(=288km/h)とした場合を想定す
る。このような条件が設定されたら、移動位置の100
mから5mの間にサンプリング位置を4点、例えば、
X'1(=100m),X'2(=50m),X'3(=10
m),X'4(=5m)設ける(何れも基準点Dからの距
離)。
【0036】これら4点に対応するチャート41の移動
位置X1〜X4は、 X1=0.4×0.4/100=0.0016[m] …(4) X2=0.4×0.4/50=0.0032[m] …(5) X3=0.4×0.4/10=0.016[m] …(6) X4=0.4×0.4/5=0.032[m] …(7) となる。
【0037】又、虚像Sを80m/sで移動させるので
あれば、これら4点の間における平均速度V1〜V3は、 V1={(X2−X1)/(X'1−X'2)}/80 ={0.0016/(100−50)}/80 =2.56[mm/S] …(8) V2={(X3−X2)/(X'2−X'3)}/80 ={0.0128/(50−40)}/80 =25.6[mm/S] …(9) V3={(X4−X3)/(X'3−X'4)}/80 ={0.016/(10−5)}/80 =256[mm/S] …(10) と近似できる。
【0038】従って、図1に示すチャート軸ステージ4
2によってチャート41を、X1−X2間は、速度2.
56[mm/S]、X2−X3間は、速度25.6[mm/
S]、X3−X4間は、速度256[mm/S]で移動させ
ることによって、虚像Sは、チャート41が100mか
ら5mまで速度80m/sで移動したときと同じように
現れ、この虚像Sがオートフォーカスカメラ10のA/
Fセンサモジュール(図示省略)にて検知される。
【0039】このようにチャート41の移動量を制御す
ることによって、その虚像Sが一定の関係(式(3)に
示す関係)に従って所望の状態で移動させることができ
るため、カメラ本体11、カメラレンズ12が検知する
像(虚像S)を所望の移動量、移動速度に適宜制御する
ことができる。次に、上記構成の検査装置100による
動作検査(焦点調節検査処理)の手順について、図4の
フローチャートを参照して説明する。
【0040】尚、この焦点調節機能の検査では、焦点調
節機能の「静特性」と「動特性」とが測定され、斯く得
られた「静特性」と「動特性」の測定結果が、当該焦点
調節機能の良否の判定(動作検査)等に用いられる。検
査装置100による動作検査を行なうに当っては、先
ず、測定条件の入力が行われる(ステップS1)。この
測定条件の入力は、モニタ62に表示されたメニューの
指示に従って、作業者が操作部63を用いて行なう。
【0041】この場合、入力されるデータとしては、例
えば、チャート41の虚像S(被測定物)の目標移動位
置(例えば、100mから5mまで)、目標移動速度
(80m/S)、サンプリング位置(例えば、上記した
X1〜X4)、更には、移動モード(虚像Sがカメラレン
ズ12に対して直線的に近づいてくる場合を想定したモ
ード、虚像Sがカメラレンズ12に対して右左方向に移
動する場合を想定したモード等)、チャート軸ステージ
42が移動を開始してから回転量検出器51による測定
を開始するまでの待ち時間(ウェイト時間)、「動特
性」の測定間隔(時間)、測定データの個数等が入力さ
れる。
【0042】次のステップS2では、静特性の測定開始
が指示されたか否かが判別される。未だ、作業者が操作
部63の操作によって静特性の検査開始を指示していな
いときには判別結果が“NO”となりそのまま待機する。
そして、作業者が操作部63で測定開始の操作を行い、
当該判別結果が“YES”に転じると、次のステップS3
に進む。
【0043】ステップS3では、「静特性」の測定が行
われる。この場合、先ず、コンピュータ61からモータ
コントローラ65にプログラムの実行指令と、割込動作
の開始指令が送られ、これに基づいて、コンピュータ6
1内部で割込処理が開始されるのを待ち、割込処理が開
始されたら、上記モータコントローラ65は、ステップ
S1で入力されたサンプリング位置(X1〜X4)に順
次、チャート41を移動させ、このときの回転量検出器
51からの検出信号を検知する。斯く検知された測定デ
ータはコンピュータ61のメモリ(図示省略)に記憶さ
れる(ステップS4)。
【0044】次のステップS5では、チャート軸ステー
ジ42の移動によりチャート41が再び初期の位置に戻
される。ステップS6では、動特性の測定開始が指示さ
れたか否かが判別される。未だ、作業者が操作部63の
操作によって動特性の検査開始を指示していないときに
は判別結果が“NO”となりそのまま待機する。そして、
作業者が操作部63で測定開始の操作を行い、当該判別
結果が“YES”に転じると、次のステップS7に進む。
【0045】ステップS7では、コンピュータ61の割
込設定、上記入力された目標移動位置・目標移動速度等
をモータコントローラ65のプログラム用メモリ(図示
省略)に格納する処理が行われる。次のステップS8で
は、上記チャート41を初期の位置からサンプリング位
置X4まで、上記演算した所望の移動速度・移動モード
等に従って移動させ、この移動中の回転量の検知及びそ
の時点におけるチャート41の移動位置の検知が行われ
る(「動特性」の測定)。このステップS8の処理にお
いて、上記モータコントローラ65は、上記ステップS
7で格納されたデータに基づいてプログラムを実行して
チャート軸ステージ42を移動させる。
【0046】このステップS8での「動特性」の測定
は、具体的には、モータコントローラ65の働きによっ
てチャート41が上記所望の移動速度・移動モードで移
動している間に、上記ウェイト時間の経過後一定の測定
間隔(時間)毎に、コンピュータ61が割込処理を行
い、この割込処理において、当該測定時間経過毎にその
時点における回転量を回転量検出器51により検知する
と共に、同時にチャート41の移動位置をステージ位置
検出器52により検知することにより行われる。
【0047】この処理は、回転量の測定データ及び移動
位置の測定データが、ステップS1で入力された所定個
数得られるまで繰り返し行われる。而して、モータコン
トローラ65によるチャート軸ステージ42の移動の処
理を継続させるか否かの判断も、当該ステップS8にお
いてコンピュータ61により行われる。このように得ら
れた「動特性」を表す測定データはコンピュータ61の
メモリ(図示省略)に記憶される(ステップS9)。
【0048】次のステップS10では、チャート41が
再び初期の位置に戻され、その後、本プログラムは終了
する。ところで、オートフォーカス一眼レフレックスカ
メラ10の自動焦点調節機構の良否は、上記得られた
「静特性」と「動特性」との比較により行われるが、実
際に「静特性」と「動特性」とを比較するに当たって
は、例えば、上記したサンプリング位置X1〜X4にお
ける「静特性」の測定データと「動特性」の測定データ
とが比較される。
【0049】この場合、所定の測定時間毎に得られた
「動特性」に係る測定データを、上記サンプリング位置
X1〜X4における測定データにアレンジする必要があ
る。而して、このアレンジは、上記ステップS8で得ら
れた所定の測定時間毎の移動位置の測定データとその時
点での回転量の測定データとに基づく補間計算により行
われる。
【0050】このように検査装置100を用いれば、一
眼レフレックスカメラ10の自動焦点調節機構の動作検
査を行なうに当たり、チャート41を僅かな距離移動さ
せるだけで、当該チャート41の虚像Sを長距離移動さ
せることができる。従って、この虚像Sを、自動焦点調
節機構のA/Fセンサモジュール(図示省略)にて検知
させ、このときのカメラレンズ12(可動部)のレンズ
位置を、回転量検出器51によって検知することによ
り、従来のように屋外で焦点調節機能の検査を行なう必
要がなく、常に、一定の検査環境下で、動作検査を行な
うことができる。又、その動作量(レンズ位置)を回転
量検出器51で検知できるため、この検出結果に基づい
てデフォーカス量を知ることもできる。
【0051】尚、上記した実施形態の回転量検出器51
によるレンズ位置の検出は、ゴム環51Aをカメラレン
ズ12の距離環12Bの回転に伴って回転させるべく、
距離環12Bを視認するために設けられた窓部12Aの
カバー12Cを取り除き、当該距離環12Bに直接、ゴ
ム環51Aを当接させているが、カメラレンズのレンズ
位置に従って回転する距離環が外部に露出したタイプの
カメラレンズにあっては、その露出した距離環にゴム環
51Aを当接させればよい。
【0052】又、上記した実施形態では、虚像Sのサン
プリング位置をX1〜X4の4点にしたが例について説明
したが、このサンプリング位置を増やすことにより、虚
像Sの移動速度をより精度よく制御することができる。
又、上記実施形態では、チャート41の移動速度を、X
1−X2間、X2−X3間、X3−X4間で各々一定速度とし
て、虚像Sの移動速度を制御したが、当該虚像Sの移動
速度を連続的に演算してより正確に制御する(例えば、
虚像Sの見かけ上の速さが一定となるように制御する)
ことも可能である。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1から請求
項9の発明によれば、室内等の小さなスペースで、且
つ、安定した一定の環境下で、光学的に検知された被測
定物の像の位置に応じて動作する可動部の動作検査を行
なうことができる。又、検査結果も定量的に高精度に求
めることができる。更に、検査に要する時間も大幅に短
縮できる。
【0054】又、請求項4から請求項9の発明によれ
ば、実際にフィルムを用いた撮影を行なわずに、当該オ
ートフォーカスカメラの自動焦点調節機構の動作検査が
可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の焦点調節機能検査装置100の全
体構成図である。
【図2】回転量検出器51を示す斜視図である。
【図3】測定用レンズ31によって結像される虚像Sの
位置と、チャート41の位置の関係を示す原理図であ
る。
【図4】焦点調節機能検査装置100による動作検査を
行なうためのフローチャートである。
【図5】従来の自動焦点調節機構のデフォーカス量を測
定する手法を示す説明図である。
【符号の説明】
10 一眼レフレックスカメラ(光学系機器) 11 カメラ本体 12 カメラレンズ(可動部) 12B 距離環(回転体) 21 固定ベース部(ベース部) 31 測定用レンズ 41 チャート(被測定物) 42 チャート軸ステージ(軸ステージ、移動手段) 51 回転量検出器(動作検知手段) 52 ステージ位置検出器 61 コンピュータ(制御手段、移動手段) 63 操作部 65 モータコントローラ 100 焦点調節機能検査装置(検査装置)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定物の像を光学的に検知する検知部
    と斯く検知された被測定物の像の位置に応じて動作する
    可動部とを具えた光学系機器の動作検査装置において、 前記光学系機器が搭載されるベース部と、 被測定物と前記光学系機器の検知部との間に配された測
    定用レンズと、 該測定用レンズと前記検知部の反対側にある当該焦点と
    の間にて前記被測定物を移動させる移動手段とを具えて
    いることを特徴とする光学系機器の動作検査装置。
  2. 【請求項2】 前記可動部の動作状態を検知する動作検
    知手段を具えていることを特徴とする請求項1に記載の
    光学系機器の動作検査装置。
  3. 【請求項3】 前記光学系機器はオートフォーカスカメ
    ラであり、 前記可動部はオートフォーカス用カメラレンズであるこ
    とを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光学系機
    器の動作検査装置。
  4. 【請求項4】 被測定物の像を光学的に検知する検知部
    と斯く検知された被測定物の像の位置に応じて動作する
    オートフォーカス用カメラレンズとを具えたオートフォ
    ーカスカメラの焦点調節機能の検査装置において、 前記オートフォーカスカメラが搭載されるベース部と、 前記被測定物と前記オートフォーカスカメラの検知部と
    の間に配された測定用レンズと、 該測定用レンズと前記検知部の反対側にある当該焦点と
    の間にて前記被測定物を移動させる移動手段と、 前記オートフォーカス用カメラレンズのレンズ位置を検
    知する動作検知手段を具えていることを特徴とするオー
    トフォーカスカメラの焦点調節機能の検査装置。
  5. 【請求項5】 前記動作検知手段は、前記被測定物の移
    動位置に応じて回動するオートフォーカス用カメラレン
    ズの回転体の回転量を検知する回転量検出器であること
    を特徴とする請求項4に記載のオートフォーカスカメラ
    の焦点調節機能の検査装置。
  6. 【請求項6】 前記測定用レンズはその光軸が、前記オ
    ートフォーカス用カメラレンズの光軸と一致するように
    配置されていることを特徴とする請求項4又は請求項5
    に記載のオートフォーカスカメラの焦点調節機能の検査
    装置。
  7. 【請求項7】 前記移動手段は、被測定物を前記測定用
    レンズの光軸方向に移動させる軸ステージと、 操作部を有し該操作部より入力されたデータに基づいて
    前記軸ステージの移動量を制御する制御手段とからなる
    ことを特徴とする請求項4から請求項6の何れかに記載
    のオートフォーカスカメラの焦点調節機能の検査装置。
  8. 【請求項8】 前記制御手段は、前記測定用レンズにて
    結像される像の目標移動位置データに基づいて、前記被
    測定部の移動位置を演算する演算部を有し、 該制御手段は、該演算部にて演算された値に応じて、前
    記軸ステージの移動量を制御することを特徴とする請求
    項7に記載のオートフォーカスカメラの焦点調節機能の
    検査装置。
  9. 【請求項9】 前記制御手段は、前記測定用レンズにて
    結像される像の目標移動速度データに基づいて、前記被
    測定部の移動速度を演算する演算部を有し、該制御手段
    は、該演算部にて演算された値に応じて、前記軸ステー
    ジの移動量を制御することを特徴とする請求項7に記載
    のオートフォーカスカメラの焦点調節機能の検査装置。
JP8194389A 1996-07-24 1996-07-24 光学系機器の動作検査装置及びオートフォーカスカメラの焦点調節機能の検査装置 Pending JPH1039195A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006054377A1 (ja) * 2004-11-19 2006-05-26 Inter Action Corporation 検査用光学装置、当該光学装置を備えた検査装置及び検査方法
KR100664743B1 (ko) 2006-01-27 2007-01-04 (주)하이비젼시스템 카메라모듈 검사용 소켓 조립체
JP2007071618A (ja) * 2005-09-06 2007-03-22 Mitsubishi Electric Corp 画質検査装置
KR100764407B1 (ko) 2006-09-11 2007-10-05 삼성전기주식회사 카메라 모듈의 화상 검사장치

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