JPH1038616A - 位相算出方法及び位相算出装置 - Google Patents

位相算出方法及び位相算出装置

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JPH1038616A
JPH1038616A JP19490596A JP19490596A JPH1038616A JP H1038616 A JPH1038616 A JP H1038616A JP 19490596 A JP19490596 A JP 19490596A JP 19490596 A JP19490596 A JP 19490596A JP H1038616 A JPH1038616 A JP H1038616A
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JP
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JP19490596A
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English (en)
Inventor
Kazunori Kimura
和則 木村
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Tokyo Seimitsu Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Seimitsu Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 sin信号とcos信号の値をアドレスとし
てメモリに入力することにより位相が出力される位相算
出装置におけるカウント誤差の低減。 【解決手段】 正弦波信号と余弦波信号をディジタル正
弦値とディジタル余弦値に変換する変換回路3、4と、
正弦波信号の値と余弦波信号の値をアドレスとして対応
する位相を記憶したメモリ5とを備え、ディジタル正弦
値とディジタル余弦値をアドレスとしてメモリ5から読
み出した位相データを出力する位相算出装置において、
メモリからの位相データの読み出し周期を正弦波信号源
1の最大変化周期より十分に短く設定し、補正済みの位
相データを記憶する補正位相記憶部7と、読み出した位
相データと補正位相記憶部7に記憶してある補正済み位
相データとの差が、変化可能な位相より小さいかを判定
する判定部8と、判定結果に応じて補正済み位相データ
を算出する補正部9とを有する補正手段6を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、同期して出力され
る正弦波(sin)信号と余弦波(cos)信号から位
相を算出する位相算出方法及び装置に関し、特に送り機
構等の送り量を検出する干渉計やモアレスケール等の出
力信号を高分解能で識別するためにsin信号とcos
信号の位相を検出する位相算出方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】精密な送り機構においては、送り量を検
出するために干渉計やモアレスケール等が使用される。
このような送り量検出装置は、移動に伴って図5の
(1)に示すようなsin信号を出力する。通常はこの
sin信号を比較回路で2値のパルス信号に変換し、そ
のパルス数を計数(カウント)することにより、移動量
を検出している。しかし、2値化したパルス信号をカウ
ントするのでは、パルスの周期より細かな移動量は検出
できない。すなわち、検出の分解能はsin信号の1周
期分の長さに制限されるという問題がある。
【0003】そこで、例えば、sin信号の1/4周期
離れた位置に2つの検出器(センサ)を配置し、移動に
伴って図5の(2)に示すような1/4周期位相のずれ
た信号、すなわちsin信号とcos信号が発生される
ようにし、sin信号とcos信号の強度から位相を算
出することが行われている。sin信号とcos信号に
より1周期内での位相は一意に決定され、その変化具合
から移動方向も検出できる。
【0004】sin信号とcos信号の強度から位相を
算出するには、抵抗分割法、時間変調法及び位相角計算
法等が使用される。しかし、抵抗分割法では分解能を高
めるのが難しく、時間変調法では分解能を高めると算出
までに時間がかかるのでリアルタイム性が悪くなり、位
相角計算法では計算に時間を要するためリアルタイム性
が悪くなるといった問題があった。
【0005】そこで、本出願人は、特開平2−3881
4号公報で、sin信号とcos信号の値をアドレスと
して対応する位相をデータとしてメモリに記憶してお
き、検出したsin信号とcos信号をディジタル値に
変換してメモリに入力することにより位相が出力される
ディジタル位相検出方法を開示している。図6はこのデ
ィジタル位相検出方法を行うための装置の構成を示す図
であり、図7は、メモリ内のアドレス位置と記憶される
位相データを示す図である。
【0006】図6に示すように、sin信号とcos信
号に相当する信号を発生する第1センサ(正弦波信号
源)14と第2センサ(余弦波信号源)15からの信号
を、第1A/D変換器24と第2A/D変換器25でそ
れぞれディジタル信号に変換し、第1A/D変換器24
の信号を下位アドレス、第2A/D変換器25の信号を
上位アドレスとしてパターンメモリ32に印加すると、
位相データが出力される。
【0007】パターンメモリ32には、図7に示すよう
な形で位相データが記憶されている。図7では、上位ア
ドレスと下位アドレスをそれぞれ4ビットの0から15
までのディジタル信号値とし、上位アドレスを横軸、下
位アドレスを縦軸とする正方形のマトリクスを形成し、
上位アドレスと下位アドレスを入力することによりマト
リクスのいずれかのセルが指定できるようにする。正方
形の中心を回転中心とし、1周を16分割して各回転角
度範囲に位相を示す0から15の値を割り当てる。si
n信号とcos信号の2乗和は一定の値を示すはずであ
るが、実際には各種の原因により変動するので、所定の
半径範囲のセルにのみ位相データを割り当て、それ以外
のセルには異常値を示すデータを記憶しておく。このよ
うに構成することにより、sin信号とcos信号のデ
ィジタル変換値を入力すれば、対応する位相データが読
み出される。上位アドレスと下位アドレスをそれぞれ8
ビット等のより高い分解能で表すことにより、位相を高
い分解能で算出することが可能である。しかも構成が簡
単で、単にsin信号とcos信号をディジタル信号に
変換した上でアドレス信号として印加すればよく、位相
の算出は非常に高速に行える。
【0008】上記のように、特開平2−38814号公
報は、sin信号とcos信号の2乗和が所定の範囲
外、すなわち、図7で示した2つの円の範囲外のセルに
は異常値を割り当てることにより、ノイズ等の影響を除
くようにしている。逆にいえば、sin信号とcos信
号の2乗和がこの範囲内であればすべて正常と判定して
位相データを出力している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、sin信号と
cos信号の値に影響を与えるノイズは、各種の形で生
じる。そのため、上記のようにsin信号とcos信号
の2乗和が所定の範囲であるかを判定するだけでは、ノ
イズの影響を十分に除去することができず、誤った位相
データを出力したり、更にはカウント数に誤差が生じる
という問題が生じている。図8は、このような誤差の発
生を説明する図である。
【0010】例えば、sin信号とcos信号の値によ
り決定される位置が、最初Aで示す位置であったとす
る。その後、位置がB、C、D、E、Fの順になるよう
にsin信号とcos信号の値が変化したとする。これ
により、位相はほぼ1周期強変化したことになる。従っ
て、カウント数は1だけ増加される。ここで、位置がB
の時にsin信号とcos信号に同じようなノイズが入
り、図示のB’の位置に変化したとする。すなわち、位
置がA、B’、C、D、E、Fの順に変化したことにな
る。これは、位相が位置Aから実際とは逆方向に変化
し、約−200°変化した時点で今度は+200°戻っ
たことを意味する。従って、位相は1周期分の変化をせ
ず、カウント値は変化しないことになり、実際の移動と
差が生じることになる。このように、特開平2−388
14号公報に開示された位相検出方法では、雑音の影響
の除去が十分でないという問題があった。
【0011】上記のようなカウント誤差が発生すると、
修復することはできず、その分送り誤差を生じることに
なる。本発明は、このような問題を解決するためのもの
であり、特開平2−38814号公報に開示された、s
in信号とcos信号の値をアドレスとして対応する位
相をデータとしてメモリに記憶しておき、検出したsi
n信号とcos信号をディジタル値に変換してメモリに
入力することにより位相が出力される位相算出方法及び
装置において、より雑音の影響を受けにくくし、カウン
ト誤差を生じないようにすることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】図1は、本発明の位相算
出装置の基本構成を示す図である。本発明においては、
上記目的を達成するため、メモリからの位相データの読
み出し周期、すなわちアナログ/ディジタル(A/D)
変換のサンプリング周期を、送り装置等での最大移動可
能速度から決定される正弦波信号と余弦波信号の最大変
化周期より、十分に短く設定し、サンプリング周期の間
に正弦波信号と余弦波信号が変化できる最大位相に基づ
いて、参照位相を決定しておく。その上で、メモリから
の位相データと前回のサンプリング時の位相データの差
が、この参照位相より小さいかを判定する。参照位相よ
り大きい場合には、雑音の影響があったと考えられるの
で、補正を行う。
【0013】すなわち、本発明の位相算出方法は、正弦
波状に変化する正弦波信号を出力する正弦波信号源1
と、正弦波信号源1の出力に同期して余弦波状に変化す
る余弦波信号を出力する余弦波信号源2の出力から、位
相を算出する位相算出方法であって、正弦波信号と余弦
波信号をディジタル正弦値とディジタル余弦値に変換す
る変換工程と、正弦波信号の値と余弦波信号の値をアド
レスとして、対応する位相をデータとして記憶したメモ
リに、ディジタル正弦値とディジタル余弦値を入力して
位相データを読み出す読出工程とを備える位相算出方法
において、メモリからの位相データの読み出し周期を、
正弦波信号源1と余弦波信号源2の最大変化周期より十
分に短く設定し、メモリから読み出した位相データと記
憶してある補正済み位相データとの差である位相変化量
が、メモリからの位相データの読み出し周期における正
弦波信号源1と余弦波信号源2での変化可能な最大位相
に基づいて決定された参照位相より小さいかを判定する
判定工程と、判定工程での判定結果に応じて、補正済み
位相データを算出する補正工程とを備えることを特徴と
する。
【0014】また、図1に示すように、本発明の位相算
出装置は、正弦波状に変化する正弦波信号を出力する正
弦波信号源1と、正弦波信号源1の出力に同期して余弦
波状に変化する余弦波信号を出力する余弦波信号源2の
出力から、位相を算出する位相算出装置であって、正弦
波信号と余弦波信号をディジタル正弦値とディジタル余
弦値に変換する変換回路3、4と、正弦波信号の値と余
弦波信号の値をアドレスとして、対応する位相をデータ
として記憶したメモリ5とを備え、ディジタル正弦値と
ディジタル余弦値をアドレスとしてメモリ5から読み出
した位相データを出力する位相算出装置において、メモ
リからの位相データの読み出し周期を、正弦波信号源1
と余弦波信号源2の最大変化周期より十分に短く設定
し、補正済みの位相データを記憶する補正位相記憶部7
と、メモリ5から読み出した位相データと補正位相記憶
部7に記憶してある補正済み位相データとの差である位
相変化量が、メモリ5からの位相データの読み出し周期
における、正弦波信号源1と余弦波信号源2での変化可
能な最大位相に基づいて決定された参照位相より小さい
かを判定する判定部8と、判定部8での判定結果に応じ
て、補正済み位相データを算出する補正部9とを有する
補正手段6を備えることを特徴とする。参照番号10
は、補正手段6から出力される補正済み位相データが1
周期変化する毎にその回数をカウントするカウンタであ
り、位相が進む時にはカウントを増加させ、位相が戻る
時にはカウントを減少させる。
【0015】補正部9の行う補正としては、位相変化量
の絶対値が参照位相より小さい時には、メモリ5から読
み出した位相データを補正位相記憶部7に補正済み位相
データとして記憶すると共に算出した位相として出力
し、位相変化量の絶対値が参照位相より大きい時には、
補正位相記憶部7に記憶されている補正済み位相データ
を算出した位相として出力する。すなわち、前の位相デ
ータを維持する。
【0016】また、補正部9は、位相変化量の絶対値が
参照位相より小さい時には、上記と同様に、メモリ5か
ら読み出した位相データを補正位相記憶部7に補正済み
位相データとして記憶すると共に算出した位相として出
力し、位相変化量の絶対値が参照位相より大きい時に
は、位相変化量の符号に応じて補正位相記憶部7に記憶
されている補正済み位相データを参照位相分変化させる
補正を行い、補正した位相データを補正位相記憶部7に
補正済み位相データとして記憶すると共に算出した位相
として出力するようにしてもよい。
【0017】更に、メモリ5は、正弦波信号の値と余弦
波信号の値の2乗和が所定の範囲であるアドレスにのみ
対応する位相をデータを記憶しており、それ以外のアド
レスには異常値を示すデータを記憶するようにしてもよ
い。そして、異常値の場合には、補正位相記憶部7に記
憶されている補正済み位相データを算出した位相として
出力するようにする。
【0018】本発明によれば、メモリから出力された位
相データが前回のサンプリング時の位相データから、参
照位相以上に大きく変化している場合には、何らかの異
常が生じたと判定する。そのような場合には、記憶され
ている前回の位相データをそのまま使用したり、参照位
相分だけ変化させる等の補正を行う。送り装置等でもっ
とも問題になるのが、カウント誤差であり、たとえ出力
される位相データに誤差があってもカウント誤差を生じ
なければあまり大きな問題は生じない。本発明では、異
常が生じたと判定された時には、前の位相データを使用
したり位相の変化量を制限するので、カウント誤差の発
生は低減される。
【0019】
【発明の実施の形態】図2は、本発明を送り機構の移動
距離検出の位相検出装置に適用した第1実施例の全体構
成を示す図である。図2において、参照番号100は、
送り機構であり、内部に駆動用のサーボモータを制御す
るサーボモータ制御部102と、モアレスケールや光干
渉測長器等の移動距離検出部101を有する。移動距離
検出部101には、第1センサ11と第2センサ12の
2つの光センサが設けられている。送り機構100での
移動に伴って、第1センサ11と第2センサ12は同期
した正弦波(sin)信号と余弦波(cos)信号を出
力する。
【0020】本発明の第1実施例の位相検出装置は、図
示のように、第1センサ11と第2センサ12から出力
されるsin信号とcos信号をそれぞれディジタル信
号に変換する第1及び第2アナログ・ディジタル(A/
D)変換器21と22と、クロック発生部23と、第1
及び第2A/D変換器21と22のディジタル出力がア
ドレス信号として入力されるパターンメモリ(ここでは
ROM)31と、コンピュータ40とを有する。コンピ
ュータ40は、CPU41とROM42とRAM44と
ポート43を有する通常のマイクロコンピュータであ
り、RAM44にはsin信号ノサイクルを計数するカ
ウンタレジスタ45と、前回のサンプリング時に検出し
た位相データとして出力した位相値を記憶しておく前値
レジスタ46とを形成する。クロック発生部23から出
力されるクロック信号は第1及び第2A/D変換器21
と22に入力され、第1及び第2A/D変換器21と2
2はこのクロック信号に応じて第1及び第2センサ11
と12の出力するアナログ信号をサンプル・ホールドし
てディジタル信号に変換する。従って、パターンメモリ
31へ入力されるアドレス信号もクロック信号に同期し
て変化することになり、出力されるデータ信号もクロッ
ク信号に同期して変化する。クロック信号はポート43
からコンピュータ40にも入力され、コンピュータ40
はクロック信号に基づいてパターンメモリ31から出力
されるデータ信号を読み取る。すなわち、クロック信号
の周期はサンプリング周期に相当することになる。
【0021】送り機構100の最大移動速度は、サーボ
モータの駆動能力や駆動信号等の関係から最大移動速度
が決められている。従って、移動が最大移動速度で行わ
れた場合のsin信号とcos信号の1周期も決められ
ている。移動が最大移動速度時のsin信号とcos信
号の周期より、サンプリング周期を十分に短くする。従
って、サンプリング周期の間に変化可能な位相の最大値
は、最大移動速度のsin信号とcos信号の位相速度
にサンプリング周期を乗じた時間である。これを最大変
化位相と称することとする。ここでは、最大変化位相を
sin信号とcos信号の周期の1/16として説明す
るが、第1及び第2A/D変換器21と22の変換速度
やコンピュータの処理速度等を考慮して、できるだけサ
ンプリング周期を短くすることが望ましい。コンピュー
タ40は、サンプリング周期に同期してパターンメモリ
31の出力を読み取り、補正演算が必要か判定する。補
正は、sin信号とcos信号の値の2乗和が所定の範
囲の値でない場合と、前のサンプリング時との位相の差
が上記の最大変化位相以上である場合に行い、その場合
には前の補正済み位相データを維持する形で補正が行わ
れる。
【0022】コンピュータ40は、補正した位相データ
を前値レジスタ4タ46に記憶すると共に、補正位相が
1周期以上変化した時には、カウンタレジスタ45の記
憶データを更新する。そして、算出した補正位相とカウ
ンタレジスタ45の値を出力する。図3は、第1実施例
における補正動作を示すフローチャートである。
【0023】ステップ501では、初期化を行う。初期
化は、送り機構100の初期化に合わせて行われ、送り
機構100を所定位置まで移動させた時にカウンタレジ
スタ45の記憶値をゼロにリセットし、その時の位相を
前値レジスタ46に記憶する。この時に検出する位相に
もノイズが混入する可能性があるので、この場合の所定
位置までの移動時にも位相が正常に変化しているかの判
定を行い、問題がない場合に位相を前値レジスタ46に
記憶する。
【0024】ステップ502では、クロック信号に同期
してパターンメモリ31の出力する位相データを読み取
る。ステップ503では、読み取った位相データが許容
範囲内のデータであるかを判定する。上記のように、パ
ターンメモリ31には、図7に示すような形で位相デー
タが記憶されており、sin信号とcos信号の値の2
乗和が大きすぎたり小さすぎる場合には、範囲外である
ことを示す異常データが出力されるので、パターンメモ
リ31から読み出した位相データがこの異常データであ
るかを判定する。本実施例では、異常データの時には前
の位相データをそのまま維持するので、何もせずにステ
ップ508に進む。
【0025】異常データでなければ、ステップ504で
前値レジスタ46に記憶されている前のサンプリング時
の補正済み位相データと、読み取った位相データの差を
算出し、上記の最大変化位相より小さいかを判定する。
もし大きければ異常であるので、ステップ508に進
む。小さければ、正常な位相データであるので、ステッ
プ505に進み前値レジスタ46にその値を書込み、更
にステップ506でカウンタレジスタ45を変化させる
必要があるか、すなわち位相が0°(360°)を越え
て変化したかを判定する。位相が0°を越えなければス
テップ508に進み、位相が0°を越えればステップ5
07に進んでカウンタレジスタ45を変化させる。ステ
ップ508ではカウンタレジスタ45の値と前値レジス
タ46の値を出力する。
【0026】以下、ステップ502から508を繰り返
す。なお、第1実施例では、サンプリング間の位相変化
が最大移動速度のsin信号とcos信号の位相速度に
サンプリング周期を乗じた時間である最大変化位相より
大きい場合は異常と判定したが、かならずしも最大変化
位相をそのまま比較の基準として使用する必要はなく、
例えば、最大変化位相の1.5倍や2倍の値を参照位相
として、サンプリング間の位相変化が参照位相より大き
い場合を異常と判定するようにすることも可能である。
【0027】第1実施例では、読み取った位相データが
異常と判定された場合には、前の補正済み位相データを
維持する形で補正が行われた。しかし、補正方法には各
種の変形例が考えられる。第2実施例は別の補正方法の
例である。第2実施例は補正方法のみが第1実施例と異
なる。図4は、第2実施例における補正方法を示す図で
あり、(1)はメモリパターンに記憶される位相データ
を示す図であり、(2)は前のサンプリング時の位相デ
ータが7である場合に読み取った位相データに応じて位
相データを決定する条件を示している。
【0028】図4に示すように、第2実施例では1周期
を20分割した値を分解能として位相を検出する。すな
わち、分解能は18°である。位相値は順に1から20
の値で示される。前回のサンプリング時に確定した位相
値が7である場合を例として説明する。読み取った値が
「L」又は「S」の場合は、第1実施例と同様に異常値
と判定し、前回のサンプリング時に確定した位相値が7
を検出した位相値とする。また読み取った値が7の場合
も、同様に7を検出した位相値とする。
【0029】読み取った値が8から17のいずれかであ
れば、異常値ではあるが、位相を進める方向に変化して
いると判定し、8を検出した位相値とする。読み取った
値が1から6、18から20のいずれかであれば、異常
値ではあるが、位相を戻す方向に変化していると判定
し、6を検出した位相値とする。次に、第2実施例の補
正方法を行うことによりノイズの影響を低減できる例に
ついて、図9と図10を参照して説明する。
【0030】この例では、sin信号の最高周波数を1
kHz、分割数を20とし、サンプリング周波数を40
kHz以上で行うと正規信号については2回のサンプル
で1分割以下の変化に制限される。ここでは、サンプリ
ング周波数を40kHz、サンプル毎の変化可能な分割
値は0又は±1分割とする。図9は、送り機構がsin
信号とcos信号が最高周波数で変化するように移動し
ている場合に1ノイズにより1サンプリングの値に異常
が生じた場合を示している。正常時には同じ分割値が2
回ずつ連続しながら変化する。ここで、異常時1で、分
割値が4の時にプラス(+)方向にノイズが発生して2
番目の値「4」が「5」に変化したとする。この場合に
は、分割値として「5」が3回連続することになるが、
その次からは正常な値になる。また、異常時2には、分
割値が4の時にプラス(−)方向にノイズが発生して、
2番目の値「4」が「3」に変化したとする。この場合
には、「5」の分割値が「4」に変化するが、その後は
正常に戻る。
【0031】このように、分割数の2倍に相当する周期
でサンプリングすると1ノイズに対しては、2サンプリ
ング目には正常な状態に復帰できる。異常時3では、分
割値が「4」から「6」にかけて4サンプリングの値に
+方向にノイズが発生し、「4」、「5」、「5」、
「6」が「5」、「6」、「7」、「8」に変化したと
する。この場合には、次の「6」が「7」になるが、そ
の後は正常に戻る。異常時4では、「4」、「5」、
「5」、「6」のサンプリング値としてS又はLが検出
された場合で、この場合には「4」、「5」、「5」、
「6」がすべて「4」になる。この場合には、ノイズの
発生が停止してから3サンプリング目に正常に復帰す
る。異常時5では、分割値が「4」から「6」にかけて
4サンプリングの値に−方向にノイズが発生し、
「4」、「5」、「5」、「6」が「3」、「2」、
「1」、「20」に変化したとする。このようなサンプ
リング値になるのは、サンプリング毎にノイズが−方向
に大きくなるかこの期間のみ大きな−方向のノイズが発
生した特殊な場合である。この場合には、正常に復帰す
るまでに10サンプリングを要するが、正常に復帰する
ことは可能である。
【0032】図10は、サンプリング周波数を図9の例
の半分の20kHzにした場合の例を示す図である。こ
こでは、送り機構の動作を途中で停止するものとし、正
常時にはサンプリング毎に分割数が1ずつ変化し、分割
値「7」以降はその値を維持する。分割値「5」がノイ
ズにより「3」になったとする。この場合、分割値
「7」で停止するので、4サンプリングで正常に復帰す
る。
【0033】サンプリング周波数が分割数に対応してい
る場合には、送り機構が最高速度で移動し、sin信号
とcos信号が最高周波数で変化すると、一旦ノイズに
より値が変化すると正常な値に復帰できない。しかし、
図10のように、送り機構が停止したり、最高速度で移
動しない場合には、一旦ノイズにより値が変化しても正
常な値に復帰することが可能である。
【0034】以上説明したように、異常と判定されて補
正が行われても、数サンプリング周期以後は正常に復帰
し、位相に追従できるようになる。以上、本発明の実施
例について説明したが、他にも各種の補正方法がある。
また、送り機構以外の装置でもsin信号とcos信号
が同期して出力され、その位相を検出する場合には、本
発明が適用可能である。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
位相算出の誤差が低減され、より精密な制御が可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の位相算出装置の基本構成を示す図であ
る。
【図2】本発明を送り機構の移動量検出装置に適用した
第1実施例の位相算出装置の構成を示す図である。
【図3】第1実施例における補正処理を示すフローチャ
ートである。
【図4】第2実施例における補正処理を示す図である。
【図5】正弦波(sin)信号と余弦波(cos)信号
による位相の検出を示す図である。
【図6】従来例の位相算出装置の構成を示す図である。
【図7】図6の位相算出装置におけるパターンメモリの
記憶内容を示す図である。
【図8】従来例における問題点を説明する図である。
【図9】第2実施例における補正処理を適用した場合
の、サンプリング値と補正結果の例を示す図である。
【図10】第2実施例における補正処理を適用した場合
の、サンプリング値と補正結果の別の例を示す図であ
る。
【符号の説明】
1…正弦波(sin)信号源 2…余弦波(cos)信号源 3、4…A/D変換器 5…パターンメモリ 6…補正手段 7…補正位相記憶部 8…差判定部 9…補正部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年11月11日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項5
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】コンピュータ40は、補正した位相データ
を前値レジスタ46に記憶すると共に、補正位相が1周
期以上変化した時には、カウンタレジスタ45の記憶デ
ータを更新する。そして、算出した補正位相とカウンタ
レジスタ45の値を出力する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10】

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正弦波状に変化する正弦波信号を出力す
    る正弦波信号源(1)と、該正弦波信号源(1)の出力
    に同期して余弦波状に変化する余弦波信号を出力する余
    弦波信号源(2)の出力から、位相を算出する位相算出
    方法であって、 前記正弦波信号と前記余弦波信号をディジタル正弦値と
    ディジタル余弦値に変換する変換工程と、 正弦波信号の値と余弦波信号の値をアドレスとして、対
    応する位相をデータとして記憶したメモリ(5)に、前
    記ディジタル正弦値とディジタル余弦値を入力して位相
    データを読み出す読出工程とを備える位相算出方法にお
    いて、 前記メモリからの位相データの読み出し周期を、前記正
    弦波信号源(1)と前記余弦波信号源(2)の最大変化
    周期より十分に短く設定し、 前記メモリから読み出した位相データと記憶してある補
    正済み位相データとの差である位相変化量が、前記メモ
    リからの位相データの読み出し周期における前記正弦波
    信号源(1)と前記余弦波信号源(2)での変化可能な
    最大位相に基づいて決定された参照位相より小さいかを
    判定する判定工程と、 該判定工程での判定結果に応じて、補正済み位相データ
    を算出する補正工程とを備えることを特徴とする位相算
    出方法。
  2. 【請求項2】 正弦波状に変化する正弦波信号を出力す
    る正弦波信号源(1)と、該正弦波信号源(1)の出力
    に同期して余弦波状に変化する余弦波信号を出力する余
    弦波信号源(2)の出力から、位相を算出する位相算出
    装置であって、 前記正弦波信号と前記余弦波信号をディジタル正弦値と
    ディジタル余弦値に変換する変換回路(3、4)と、 正弦波信号の値と余弦波信号の値をアドレスとして、対
    応する位相をデータとして記憶したメモリ(5)とを備
    え、 前記ディジタル正弦値とディジタル余弦値をアドレスと
    して前記メモリ(5)から読み出した位相データを出力
    する位相算出装置において、 前記メモリからの位相データの読み出し周期を、前記正
    弦波信号源(1)と前記余弦波信号源(2)の最大変化
    周期より十分に短く設定し、 補正済みの位相データを記憶する補正位相記憶部(7)
    と、 前記メモリ(5)から読み出した位相データと前記補正
    位相記憶部(7)に記憶してある補正済み位相データと
    の差である位相変化量が、前記メモリ(5)からの位相
    データの読み出し周期における、前記正弦波信号源
    (1)と前記余弦波信号源(2)での変化可能な最大位
    相に基づいて決定された参照位相より小さいかを判定す
    る判定部(8)と、 該判定部(8)での判定結果に応じて、補正済み位相デ
    ータを算出する補正部(9)とを有する補正手段(6)
    を備えることを特徴とする位相算出装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の位相算出装置であっ
    て、 前記補正部(9)は、前記位相変化量の絶対値が前記参
    照位相より小さい時には、前記メモリ(5)から読み出
    した位相データを前記補正位相記憶部(7)に前記補正
    済み位相データとして記憶すると共に算出した位相とし
    て出力し、前記位相変化量の絶対値が前記参照位相より
    大きい時には、前記補正位相記憶部(7)に記憶されて
    いる補正済み位相データを算出した位相として出力する
    位相算出装置。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の位相算出装置であっ
    て、 前記補正部(9)は、前記位相変化量の絶対値が前記参
    照位相より小さい時には、前記メモリ(5)から読み出
    した位相データを前記補正位相記憶部(7)に前記補正
    済み位相データとして記憶すると共に算出した位相とし
    て出力し、前記位相変化量の絶対値が前記参照位相より
    大きい時には、前記位相変化量の符号に応じて前記補正
    位相記憶部(7)に記憶されている補正済み位相データ
    を前記参照位相分変化させるように補正し、補正した位
    相データを前記補正位相記憶部(7)に前記補正済み位
    相データとして記憶すると共に算出した位相として出力
    する位相算出装置。
  5. 【請求項5】 請求項2から4のいずれか1項に記載の
    位相算出装置であって、 前記メモリ(5)は、前記正弦波信号の値と前記余弦波
    信号の値の2乗和が所定の範囲であるアドレスにのみ対
    応する位相をデータを記憶しており、それ以外のアドレ
    スには異常値を示すデータを記憶している位相算出装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の位相算出装置であっ
    て、 前記補正部(9)は、前記メモリ(5)から読み出した
    位相データが異常値の場合には、前記補正位相記憶部
    (7)に記憶されている補正済み位相データを算出した
    位相として出力する位相算出装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013156062A (ja) * 2012-01-27 2013-08-15 Panasonic Corp 光学式エンコーダ
JP2013164325A (ja) * 2012-02-10 2013-08-22 Panasonic Corp エンコーダ
JP2018517140A (ja) * 2015-06-11 2018-06-28 ヴィシェイ・エムセベ・アンデュストリー 位置エンコーダ

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