JPH1037058A - ワイパー用不織シート及びその製造方法 - Google Patents

ワイパー用不織シート及びその製造方法

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JPH1037058A
JPH1037058A JP19436496A JP19436496A JPH1037058A JP H1037058 A JPH1037058 A JP H1037058A JP 19436496 A JP19436496 A JP 19436496A JP 19436496 A JP19436496 A JP 19436496A JP H1037058 A JPH1037058 A JP H1037058A
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JP
Japan
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nonwoven fabric
melt
sheet
fabric layer
nonwoven
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JP19436496A
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Akitaka Kawano
晃敬 川野
Kasumi Kin
霞 金
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New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 強い強度を有し、風合いが良好で、優れた作
業性と拭き取り性能を有するワイパー用不織シートの提
供。 【解決手段】 平均繊維径が10〜60μmで、目付が
15〜30g/m2のスパンボンド不織布層の両面に、
平均繊維径が0.5〜6.0μmのメルトブロー不織布
を形成してなる不織シートであって、該不織シートの目
付が25〜75g/m2である。JIS K 7125
で測定した動摩擦係数が0.1〜0.4である。不織布
層の片面に、JIS K 7210(温度190℃、荷
重2.16kg)に示される方法で測定されたメルトフ
ローレートが500〜1200g/10分の熱可塑性樹
脂を溶融紡糸してメルトブロー不織布層を形成させ、次
いで前記スパンボンド不織布層の反対面に同様にメルト
ブロー不織布層を形成させた後、加熱ロールで熱圧着さ
せる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、広範囲の産業用と
家庭用ワイパーに好適な不織シート及びその製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】メルトブロー不織布の製造工程は、熱可
塑性樹脂を溶融し、ノズルから押し出すと同時に、ノズ
ル近傍で高温高速の空気で得られた溶融樹脂を細化し、
極細繊維を形成する紡糸工程と、その極細繊維が未だ完
全に固化せず融着性を持った状態に在る時、その極細繊
維を捕集・集積し、不織布を形成する捕集工程からな
る。メルトブロー不織布は、構成繊維が極細繊維である
ことに由来して、フィルター、マスク等に用いられた
り、疎水性熱可塑性樹脂を原料として用いることにより
液体を媒体とするバクテリアに対するバリア性を持ち、
且つ各構成繊維間が、繊維自身の自己融着により結合し
ているため、使用時にリントが発生し難く、通気性も有
することから医療用基材として種々用いられてきた。
【0003】又、極細繊維で構成された不織布は、構成
繊維間の間隙が小さく、繊維間の毛細管現象による高い
吸液性や優れた拭き取り性が望めることから、メルトブ
ロー不織布をそのままで、或いは界面活性剤等の各種の
油剤で後加工して、油吸着剤、ワイパー等の用途に好適
に使用されている。しかしながら、メルトブロー不織布
を構成する短繊維は極細繊維で、しかもその短繊維は延
伸されておらず高分子鎖が配向していないため、メルト
ブロー不織布の強度は弱いという欠点を有する。即ち、
以上に述べたことを要約すると、メルトブロー不織布を
ワイパーとして使用すると、メルトブロー不織布の特性
から拭き取り性の優れたワイパー基材になりうる反面、
強度が弱いという欠点を有しているということができ
る。
【0004】一方、メルトブロー不織布とは対象的に、
スパンボンド不織布の製造工程は、熱可塑性樹脂を溶融
紡糸する紡糸工程と、溶融紡糸した多数の連続長繊維フ
ィラメント群を支持体上に捕集・集積して、積層し、ウ
ェブを形成した後、この積層体に加熱エンボスして規則
的で断続的な自己融着区域を設ける接着工程からなる。
連続長繊維を構成繊維とするスパンボンド不織布は、メ
ルトブロー不織布と比較してスパンボンド不織布を構成
する長繊維が延伸され、高分子鎖が配向して結晶化度が
大きいため繊維自身は高い強度を有しており、従ってス
パンボンド不織布自体の強度も高いという長所を有す
る。又、その製造工程上、操作も簡単であり比較的安価
に製造できるため、医療・衛生資材、一般工業資材等の
幅広い分野で大量に使用されている。しかしながら、ス
パンボンド不織布は、強度に優れるものの不織布表面の
不均一さと構成繊維間の間隙の大きさから、拭き取り性
能に欠けるためワイパー基材としては不適であった。
【0005】又、スパンボンド不織布とメルトブロー不
織布のそれぞれの長所を生かすため、スパンボンド不織
布とメルトブロー不織布とを積層し、スパンボンド不織
布の強度とメルトブロー不織布の拭き取り性能を併せ持
った積層シートをワイパーとして使用する技術が特開昭
59−67043号公報、特開平2−234967号公
報、特開昭56−104634号公報等に開示されてい
る。しかしながら、これらの方法では得られる積層シー
トに表裏差が生じ、作業前に積層シートの表裏を確認し
なければならず、作業性において煩雑さが増すためワイ
パーとして使用するには十分なものではなかった。
【0006】更に、特開平4−96724号公報には、
異なった繊度を有する繊維が不規則に混在する交絡不織
布をワイパーとすることが開示されている。しかしなが
ら、この交絡不織布では、不織布と清掃面の摩擦係数が
小さ過ぎて、土、ホコリ等の小さなゴミや手垢のような
汚れは不織布自体に付着させて除去することができる
が、髪の毛、糸くず、綿ボコリ等の大きなゴミは、繊維
に絡まず、捕集できないか、或いは捕集できても少しの
衝撃で繊維から振り落とされてしまい、作業性には優れ
るものの十分な拭き取り性を有するものではなかった。
又、従来の清掃用の化学雑巾やひも状モップは、髪の毛
等の大きなゴミを繊維や紐で絡み取る原理で捕集するも
のであるが、土、ホコリ等の小さなゴミは、繊維に保持
させた油剤による凝集力によって捕集していたため、ガ
ラス面や鏡等を拭くのには適しているものではなかっ
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、かかる
現状に鑑み、風合いが良好であり、拭き取り性能に優れ
且つ強度が強いワイパー用不織シートについて鋭意研究
した結果、ワイパー用不織シートを製造する際に、風合
いが良好であり、拭き取り性能と強度に優れるよう不織
布を構成する短繊維と長繊維の繊維径を特定の範囲に抑
制し、しかもこれらの繊維によって構成された不織布の
目付を特定の範囲に抑制したメルトブロー不織布とスパ
ンボンド不織布からなる特定の層構成とし、しかもスパ
ンボンド不織布の両面にメルトブロー不織布を直接形成
したものは、積層、貼り合わせた積層シートと異なり、
得られる不織シートの動摩擦系数を特定の範囲に維持し
易く、このような不織シートは、強度があり、風合いが
良好で、優れた作業性と拭き取り性能を有することを見
出し、本発明を完成するに至った。本発明の目的は、強
い強度を有し、風合いが良好で、優れた拭き取り性能を
有するワイパー用不織シート及びその製造方法を提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の第一は、平均繊
維径が10〜60μmで、目付が15〜30g/m2
スパンボンド不織布層の両面に、平均繊維径が0.5〜
6.0μmのメルトブロー不織布層を片面当り5〜30
g/m2設けてなる不織シートであって、該不織シート
の目付が25〜75g/m2であることを特徴とするワ
イパー用不織シートである。本発明の第二は、JIS
K 7125で測定した動摩擦係数が0.1〜0.4で
あることを特徴とする本発明第一に記載のワイパー用不
織シートである。本発明の第三は、スパンボンド不織布
層の片面に、JIS K 7210(温度190℃、荷
重2.16kg)に示される方法で測定されたメルトフ
ローレートが500〜1200g/10分の熱可塑性樹
脂を溶融紡糸してメルトブロー不織布層を形成させ、次
いで前記スパンボンド不織布層の反対面に同様にメルト
ブロー不織布層を形成させた後、加熱ロールで熱圧着さ
せることを特徴とするワイパー用不織シートの製造方法
である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のワイパー用不織シート
は、スパンボンド不織布の両面に、メルトブロー不織布
が直接その製造時に形成されるという層構成を有し、こ
のような不織シートにより本発明の目的が達成できる。
そこで本発明を説明すると、本発明においては、まずス
パンボンド不織布を準備する。このスパンボンド不織布
は、熱可塑性樹脂を加熱溶融して紡糸し、更に延伸して
連続長繊維を直接集積して得られるという公知の方法に
より得られるものである。即ち、スパンボンド不織布の
製造方法は公知であり、例えば特公昭37−4993号
公報、特公昭49−30861号公報等に記載されてい
る方法で製造されたスパンボンド不織布が本発明のため
に使用できる。このスパンボンド不織布を製造する際
に、使用可能な熱可塑性の重合体からなる樹脂組成物と
しては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリ
オレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂
等が挙げられ、これらの中から適宜選択して用いられ
る。
【0010】本発明の不織シートに用いられるスパンボ
ンド不織布を構成する連続長繊維の繊維径は、10〜6
0μmである。繊維径が10μm未満では、このような
細い繊維径の連続長繊維を得ることは、今日の技術では
製造が困難であり、合理的ではなく、コストアップの一
因となるため適さない。逆に、連続長繊維の繊維径が6
0μmを超えて大きくすると、得られるスパンボンド不
織布が硬くなり過ぎて、ワイパーとして使用する際の拭
き取り性能が低下するばかりでなく、不織シートの風合
いが低下するため適さない。又、本発明のためのスパン
ボンド不織布の目付としては、JIS P 8124で
測定した目付で15〜30g/m2である。目付が15
g/m2未満では、目付が低過ぎるために不織シートと
した場合の強度が、ワイパーとして使用するために十分
適した強度とならない。逆に、目付が30g/m2を越
えて大きくなると不織シートの厚さが厚くなりすぎて不
織シートの風合いが低下するばかりでなく、不織シート
の強度は頭打ちとなりコストアップの一因となるため適
さない。
【0011】次に、本発明に用いられるメルトブロー不
織布を製造する方法も熱可塑性樹脂を加熱溶融してノズ
ルから押し出すと同時に、ノズル近傍で高温高速の空気
を吹き付け溶融紡糸された糸を細化して極細繊維とし、
この極細繊維を、まだ完全に固化しないで融着性を有し
ている間に捕集・集積し、ウェブを形成させるという公
知の方法が本発明のために使用される。但し、本発明で
は、前記スパンボンド不織布の片面に、メルトブロー不
織布の製造方法により得られる極細繊維を、まだ完全に
固化せず、融着性を有する状態で、高温高速の空気と共
に吹き付ける。ここで、高温高速の空気は極細繊維を得
る際に通常用いられるをそのまま使用すればよい。この
際、前記したように、極細繊維は未だ粘着性を呈してい
なければならない。これにより、極細繊維はその粘着性
によりスパンボンド不織布の構成繊維である連続長繊維
と接着し、その長繊維の上に極細繊維が捕集、集積さ
れ、メルトブロー不織布が形成されるのである。そし
て、スパンボンド不織布のまだメルトブロー不織布層が
形成されていない反対面にも同じ操作が繰り返し行わ
れ、スパンボンド不織布の両面に直接メルトブロー不織
布層が形成された不織シートとされる。
【0012】これによって、単にスパンボンド不織布と
メルトブロー不織布とを貼り合わせて積層した積層シー
トと比較して、繊維同士が十分に接着したメルトブロー
不織布層とスパンボンド不織布層との不織シートが得ら
れ、しかも適度の加熱圧縮により動摩擦係数が容易にコ
トロールでき、優れた拭き取り性能と作業性が得られる
ことが見い出されたのである。スパンボンド不織布を構
成する連続長繊維と極細繊維とを同種の樹脂組成物、例
えば、ポリプロピレンを使用すれば親和性が良好である
ため両繊維の接着力が向上し、より一層強い接着が図れ
るので好ましい。前記スパンボンド不織布の片面にメル
トブロー不織布を形成させた後、同様の方法ににより、
前記スパンボンド不織布の反対面にもメルトブロー不織
布を形成させ、メルトブロー不織布層・スパンボンド不
織布層・メルトブロー不織布層という層構成からなる不
織シートとし、次いで前記シートは、熱ロール間に通し
てメルトブロー不織布面の動摩擦系数が調整される。
【0013】本発明で用いられるメルトブロー不織布に
用いられる樹脂組成物は、JISK 7210に示され
た方法で測定した温度190℃、荷重2.16kgの条
件でのメルトフローレートが、500〜1200g/1
0分である。メルトフローレートが500g/10分未
満では、ノズルからの溶融樹脂の吐出量を少なくしてメ
ルトブロー不織布を製造することは可能であるが、メル
トブロー不織布を高速度で生産しようとして溶融樹脂吐
出量を多くした場合、紡糸工程において繊維が十分に細
化されず、結局ワイパーとしての拭き取り性能が十分発
現しなくなる。又、この場合、溶融樹脂の吐出量を多く
したまま紡糸工程での細化を進めるために、紡糸温度を
高く設定し、樹脂の流動性を上げる方法をとることも考
えられるが、紡糸温度を高くすると樹脂の熱分解が促進
されるので、風合いが良好なメルトブロー不織布を効率
よく安定して製造することが困難になる。逆に、メルト
フローレートが1200g/10分を超えて大きくなる
と、樹脂の製造や造粒が困難になるため適さない。
【0014】メルトブロー不織布の製造において、ノズ
ルから溶融樹脂を吐出する際の紡糸温度は、使用する樹
脂の種類、メルトフローレート、使用する装置等により
適宜選択して決められるが、例えばポリプロピレン樹脂
を原料としている場合、240〜300℃の範囲であ
る。紡糸温度が240℃未満では、ノズルから吐出され
る溶融樹脂の流動性が不足し、紡糸工程において繊維が
十分に細化されず、ワイパーとしての拭き取り性能が不
十分となる。逆に、紡糸温度が300℃を超えると溶融
樹脂の分解が進み易くなり、安定して紡糸し難くため適
さない。溶融押出機で溶融紡糸する際に使用する樹脂
が、ポリエステル樹脂もしくはポリアミド樹脂の場合、
溶融紡糸する前の樹脂組成物のカールフィッシャー法で
測定した水分は、0.2重量%以下、好ましくは、0.
05重量%以下である。樹脂の水分が0.2重量%を超
えて多くなると、溶融押出機内において水分が気泡化し
一定圧力で押し出すことが困難になるばかりでなく、安
定した樹脂吐出ができなくなり、極端な場合には樹脂の
分解が生じ、紡糸不可能となるため適さない。
【0015】熱可塑性樹脂を加熱溶融し、ノズルから押
し出すと同時に、ノズル近傍で高温高速の空気で得られ
た溶融樹脂を細化し、極細繊維を形成し、この極細繊維
を捕集・集積して得られたメルトブロー不織布におい
て、メルトブロー不織布を構成する極細繊維の繊維径は
0.5〜6.0μmである。極細繊維の繊維径が0.5
μm未満では、紡糸条件が厳しくなって極細繊維を安定
して製造することが困難になり、逆に、極細繊維の繊維
径が6.0μmを越えて大きくなると、繊維径が太くな
り過ぎ、ワイパーとしての拭き取り性能が十分ではなく
なるばかりでなく、不織シートが硬くなり過ぎ、風合い
が低下するから適さない。ノズルから捕集面までの距離
(以下捕集距離という)は、溶融樹脂の吐出量、紡糸温
度、得ようとするメルトブロー不織布の密度により適宜
選択して決められる。即ち、溶融樹脂の吐出量を多く吐
出しようとしたり、或いは紡糸温度を高く設定しようと
する場合は、ノズルから噴射された繊維が十分に細化
し、適度に固化できるように長い捕集距離に設定するの
がよく、又、嵩高なメルトブロー不織布を得ようとする
場合も、ノズルから噴射された極細繊維とそれを搬送す
る熱風の速度を適度に減少させるために、長い捕集距離
を設ける等、所望の特性を適度にバランスして不織布に
付与させるための条件設定が必要である。
【0016】しかしながら、本発明においては、得られ
るメルトブロー不織布がワイパーとして使用されるのに
必要な拭き取り性能を十分有している必要があるため、
繊維が十分に細化し、且つ嵩高さが得られる条件を主体
に設定する必要がある。そのため捕集距離は、250〜
500mmの範囲でメルトブロー不織布層がスパンボン
ド不織布層の両面上に別々に形成させられる。捕集距離
が250mm未満では、得られるメルトブロー不織布は
緻密なものになり、嵩高性が不足し、ワイパーとしての
拭き取り性能が不十分となり、逆に捕集距離が500m
mを超えて長くなると、紡糸線上での各繊維相互の融着
が顕著になり、不織布中にロープ状のものが含有される
という欠点が増加すると共に、捕集面に達する際の糸条
及び糸条に随伴する熱風の速度が低下するので、得られ
るメルトブロー不織布の強度が弱いものとなるので適さ
ない。
【0017】以上に述べたように、本発明の不織シート
は、スパンボンド不織布層の片面に、まずメルトブロー
不織布層を前記の方法で形成させた後、続いてメルトブ
ロー不織布を積層していない反対側のスパンボンド不織
布層面に再度同じ手法を繰り返し用いて、メルトブロー
不織布層を形成させ、このようにしてスパンボンド不織
布を中間層としその両側にメルトブロー不織布層を形成
した不織シートを得ることができる。この不織シートの
目付としては、JIS P 8124で測定した目付で
25〜75g/m2に調整される。目付が25g/m2
満では、スパンボンド不織布の片面に形成されたメルト
ブロー不織布層の目付が最大でも5g/m2未満という
ことになり、これでは目付が低過ぎるためにスパンボン
ド不織布上に分布する極細繊維の量が不均一となり、ワ
イパーとしての拭き取り性能が悪くなる。逆に、目付が
75g/m2を越えて大きくなると、得られる不織シー
トの厚さが厚くなりすぎ、ワイパーとして取り扱いが困
難となるばかりでなく、不織シートの風合いが低下する
ため適さない。
【0018】このようにして得られる不織シートは、J
IS K 7125で測定した動摩擦係数が0.1〜
0.4の範囲である。動摩擦係数が0.1未満では、不
織シート表面と清掃面との滑り性が高すぎるため、土、
ホコリ等の小さなゴミや手垢等の汚れは不織シート自体
に付着、吸着させて除去することは可能であるが、髪の
毛、糸くず、綿ボコリ等の大きなゴミは、不織シートの
繊維に絡まず捕集することが困難となるか、もしくは捕
集できてもわずかな衝撃で前記繊維から容易にゴミが落
下し、拭き取り性能が劣るので好ましくない。逆に、動
摩擦係数が0.4を超えて大きくなると、不織シートと
清掃面との滑り性が低すぎ、不織シートを使用して清掃
する際の作業効率が著しく低下するため適さない。この
動摩擦系数は、用いるメルトブロー不織布の繊維径、目
付、加熱ロールにおける温度と圧力の条件等により調整
される。加熱ロールは、金属平ロール、凹凸ロール、模
様入りロール等の組み合わせにより選択され、用いられ
ている熱可塑性樹脂の溶融温度より少なくとも5℃低い
温度の下でロール間に不織シートが通過させられる。ニ
ップ圧は、通過速度と加熱温度で適宜選択して用いられ
る。必要に応じて公知の熱エンボス装置、超音波接着装
置等によるエンボス加工により部分的な熱圧着を施して
用いられる。
【0019】本発明の不織シートは、以上に述べたよう
な構成としたため、ワイパーとして使用する際に、強度
があって風合いが良好であり、細かいダストと大きなゴ
ミに対する拭き取り性能と作業性に優れたものとなる。
【0020】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、本発明は勿論これらに限定されるものでは
ない。なお、以下の実施例において、%は特に断らない
限り重量%である。
【0021】実施例1 平均繊維径が23μmで、且つJIS P 8124で
測定した目付が25g/m2のポリプロピレン樹脂から
なるスパンボンド不織布を用意した。次に、JIS K
7210に記載された方法で測定したメルトフローレ
ートが1,000g/10分のポリプロピレン樹脂を原
料樹脂として、公知のメルトブローノズルを使用して紡
糸温度260℃にて加熱溶融した。メルトブローノズル
は、直径0.4mmのノズル孔が幅方向に1mm間隔で
設置されているものを使用した。溶融樹脂の吐出量は、
ノズル孔1ホール当り1.0g/分で行ない、速度12
m/分で移動する前記のスパンボンド不織布の片面上
に、捕集距離350mmで前記溶融樹脂を温度300
℃、圧力0.8kg/cm2の空気をノズル口に吹き付
けながら噴射し、紡糸してメルトブロー不織布層5g/
2を形成させた。
【0022】続いて、メルトブロー不織布を設けていな
いスパンボンド不織布層の反対面にも再度同じ操作を繰
り返し行い、スパンボンド不織布層の両面にメルトブロ
ー不織布層を形成させて不織シートを得た。この時形成
させたメルトブロー不織布の平均繊維径は0.6μm
で、不織シートの目付は35g/m2であった。得られ
た不織シートを温度150℃に加熱した金属性の平ロー
ル間に速度10m/分でニップ圧30kg/cmで一回
通過させた。このようにして得られた不織シートの風合
い、動摩擦係数、引張強度、拭き取り性能、頭髪捕集性
能について以下の試験方法で試験し、その評価を行っ
た。
【0023】試験方法 (1)風合い(点):モニター20人による官能評価に
より風合いを評価した。モニターは、シートを手で揉
み、シートの嵩高さ、柔軟さ、シート表面の感触等の手
触り感を判定した。評価は、次の基準による1点〜5点
までのいずれかの評価点を選び、その合計点数を風合い
値とした。 5点:シートの手触り感が非常に優れている。 4点:シートの手触り感が優れている。 3点:シートの手触り感が普通である。 2点:シートの手触り感が劣る。 1点:シートの手触り感が非常に劣る。 (2)動摩擦係数:JIS K 7125に準じて測定
した。相手材料として、幅80mm、長さ200mmの
ガラス板を使用した。測定は3回行い、結果を平均し、
小数点以下を四捨五入して表示した。
【0024】(3)引張強度(kg/50mm):試験
片の幅50mmでJIS L 1906に準じて測定し
た。 (4)拭き取り性能(g):30cm×30cmの広さ
のガラスの上に、JISZ 8901に記載された試験
用ダストを1g散布し、20cm×20cmに断裁した
試験に供する不織シートを用いて5回往復して拭き取
り、付着したダスト量を測定した。なお、測定を10回
繰り返し、小数点以下四捨五入して拭き取られたダスト
量の平均値を算出し、数値の大きいもの程拭き取り性能
が優れるとした。 (5)頭髪捕集性能(本):30cm×30cmの広さ
のガラス面の上に、男性の頭髪を10本散布し、20c
m×20cmに断裁した試験に供する不織シートを用い
て5回往復して拭き取り、付着した頭髪本数を測定し
た。なお、測定を10回繰り返し、小数点以下四捨五入
して拭き取られた頭髪本数の平均値を算出し、数値の大
きいもの程拭き取り性能が優れるとした。
【0025】実施例2 平均繊維径が50μmで、且つJIS P 8124で
測定した目付が15g/m2のポリプロピレン樹脂から
なるスパンボンド不織布を用意した。次に、JIS K
7210に記載された方法で測定したメルトフローレ
ートが1,000g/10分のポリプロピレン樹脂を原
料樹脂として、公知のメルトブローノズルを使用して紡
糸温度270℃にて加熱溶融した。メルトブローノズル
は、実施例1と同じものを使用した。溶融樹脂の吐出量
は、ノズル孔1ホール当り1.0g/分で行ない、速度
6m/分で移動する前記のスパンボンド不織布の片面上
に、捕集距離400mmで前記溶融樹脂を温度255
℃、圧力0.8kg/cm2の空気をノズル口に吹き付
けながら噴射し、紡糸してメルトブロー不織布層20g
/m2を形成させた。
【0026】続いて、メルトブロー不織布層を設けてい
ないスパンボンド不織布の反対面にも再度同じ操作を繰
り返し行い、スパンボンド不織布の両面にメルトブロー
不織布層を形成させて不織シートを得た。この時形成さ
せたメルトブロー不織布の平均繊維径は0.6μmで、
不織シートの目付は55g/m2であった。得られた不
織シートを温度150℃に加熱した金属性の平ロール間
に速度10m/分でニップ圧30kg/cmで一回通過
させた。このようにして得られた不織シートを実施例1
と同様にして試験し、品質を評価した。
【0027】実施例3 平均繊維径が15μmで、且つJIS P 8124で
測定した目付が18g/m2であるポリプロピレン樹脂
からなるスパンボンド不織布を用意した。次に、JIS
K 7210に記載された方法で測定したメルトフロ
ーレートが1,000g/10分のポリプロピレン樹脂
を原料樹脂として、公知のメルトブローノズルを使用し
て紡糸温度260℃にて加熱溶融した。メルトブローノ
ズルは、実施例1と同じものを使用した。溶融樹脂の吐
出量は、ノズル孔1ホール当り1.0g/分で行ない、
速度12m/分で移動する前記のスパンボンド不織布の
片面上に、捕集距離350mmで前記溶融樹脂を温度2
60℃、圧力0.8kg/cm2の空気をノズル口に吹
き付けながら噴射し、紡糸してメルトブロー不織布層5
g/m2を形成させた。
【0028】続いて、メルトブロー不織布を設けていな
いスパンボンド不織布の反対面にも再度同じ操作を繰り
返し行い、スパンボンド不織布の両面にメルトブロー不
織布層を形成させて不織シートを得た。この時形成させ
たメルトブロー不織布の平均繊維径は5.0μmで、不
織シートの目付は28g/m2であった。得られた不織
シートを温度150℃に加熱した金属性の平ロール間に
速度10m/分でニップ圧30kg/cmで一回通過さ
せた。このようにして得られた不織シートを実施例1と
同様にして試験し、品質を評価した。
【0029】実施例4 平均繊維径が50μmで、且つJIS P 8124で
測定した目付が22g/m2のポリプロピレン樹脂から
なるスパンボンド不織布を用意した。次に、JIS K
7210に記載された方法で測定したメルトフローレ
ートが1,000g/10分のポリプロピレン樹脂を原
料樹脂として、公知のメルトブローノズルを使用して紡
糸温度260℃にて加熱溶融した。メルトブローノズル
は、実施例1と同じものを使用した。溶融樹脂の吐出量
は、ノズル孔1ホール当り1.0g/分で行ない、速度
7m/分で移動する前記のスパンボンド不織布の片面上
に、捕集距離350mmで前記溶融樹脂を温度300
℃、圧力0.8kg/cm2の空気をノズル口に吹き付
けながら噴射し、紡糸してメルトブロー不織布層19g
/m2を形成させた。
【0030】続いて、メルトブロー不織布を、設けてい
ないスパンボンド不織布の反対面にも再度同じ操作を繰
り返し行い、スパンボンド不織布の両面にメルトブロー
不織布層を形成させて不織シートを得た。この時形成さ
せたメルトブロー不織布の平均繊維径は5.0μmで、
不織シートの目付は60g/m2であった。得られた不
織シートを温度150℃に加熱した金属性の平ロール間
に速度10m/分でニップ圧0.8kg/cmで一回通
過させた。このようにして得られた不織シートを実施例
1と同様にして試験し、品質を評価した。
【0031】比較例1 平均繊維径が23μmで、且つJIS P 8124で
測定した目付が25g/m2のポリプロピレン樹脂から
なるスパンボンド不織布を用意した。次に、JIS K
7210に記載された方法で測定したメルトフローレ
ートが1,000g/10分のポリプロピレン樹脂を原
料樹脂として、公知のメルトブローノズルを使用して紡
糸温度260℃にて加熱溶融した。メルトブローノズル
は、実施例1と同じものを使用した。溶融樹脂の吐出量
は、ノズル孔1ホール当り1.0g/分で行ない、速度
18m/分で移動する前記のスパンボンド不織布の片面
上に、捕集距離350mmで前記溶融樹脂を温度250
℃、圧力0.8kg/cm2の空気をノズル口に吹き付
けながら噴射し、紡糸してメルトブロー不織布層3g/
2を形成させた。
【0032】続いて、メルトブロー不織布を積層してい
ないスパンボンド不織布の反対面にも再度同じ操作を繰
り返し行い、スパンボンド不織布の両面にメルトブロー
不織布層を形成させて不織シートを得た。この時形成さ
せたメルトブロー不織布の平均繊維径は0.6μmで、
不織シートの目付は31g/m2であった。得られた不
織シートを温度150℃に加熱した金属性の平ロール間
に速度10m/分でニップ圧30kg/cmで一回通過
させた。このようにして得られた不織シートを実施例1
と同様にして試験し、品質を評価した。
【0033】比較例2 平均繊維径が50μmで、且つJIS P 8124で
測定した目付が15g/m2であるポリプロピレン樹脂
からなるスパンボンド不織布を用意した。次に、JIS
K 7210に記載された方法で測定したメルトフロ
ーレートが1,000g/10分のポリプロピレン樹脂
を原料樹脂として、公知のメルトブローノズルを使用し
て紡糸温度260℃にて加熱溶融した。メルトブローノ
ズルは、実施例1と同じものを使用した。溶融樹脂の吐
出量は、ノズル孔1ホール当り1.0g/分で行ない、
速度5m/分で移動する前記のスパンボンド不織布の片
面上に、捕集距離350mmで前記溶融樹脂を温度28
0℃、圧力0.8kg/cm2の空気をノズル口に吹き
付けながら噴射し、紡糸してメルトブロー不織布層25
g/m2を形成させた。
【0034】続いて、メルトブロー不織布を積層してい
ないスパンボンド不織布の反対面にも再度同じ操作を繰
り返し行い、スパンボンド不織布の両面にメルトブロー
不織布層を形成させて不織シートを得た。この時積層し
たメルトブロー不織布の平均繊維径は0.6μmで、積
層シートの全重量は65g/m2であった。得られた積
層シートを温度150℃に加熱した金属性の平ロール間
に速度10m/分でニップ圧30kg/cmで一回通過
させた。このようにして得られた積層シートを実施例1
と同様にして試験し、品質を評価した。
【0035】比較例3 平均繊維径が15μmで、且つJIS P 8124で
測定した目付が18g/m2であるポリプロピレン樹脂
からなるスパンボンド不織布を用意した。次に、JIS
K 7210に記載された方法で測定したメルトフロ
ーレートが1,000g/10分のポリプロピレン樹脂
を原料樹脂として、公知のメルトブローノズルを使用し
て紡糸温度260℃にて加熱溶融した。メルトブローノ
ズルは、実施例1と同じものを使用した。溶融樹脂の吐
出量は、ノズル孔1ホール当り1.0g/分で行ない、
速度12m/分で移動する前記のスパンボンド不織布の
片面上に、捕集距離350mmで前記溶融樹脂を温度3
00℃、圧力0.8kg/cm2の空気をノズル口に吹
き付けながら噴射し、紡糸してメルトブロー不織布層5
g/m2を形成させた。
【0036】続いて、メルトブロー不織布を積層してい
ないスパンボンド不織布の反対面にも再度同じ操作を繰
り返し行い、スパンボンド不織布の両面にメルトブロー
不織布層を形成させて不織シートを得た。この時形成さ
せたメルトブロー不織布の平均繊維径は7.0μmで、
不織シートの目付は28g/m2であった。得られた不
織シートを温度150℃に加熱した金属性の平ロール間
に速度10m/分でニップ圧30kg/cmで一回通過
させた。このようにして得られた不織シートを実施例1
と同様にして試験し、品質を評価した。
【0037】比較例4 平均繊維径が23μmで、且つJIS P 8124で
測定した目付が12g/m2であるポリプロピレン樹脂
からなるスパンボンド不織布を用意した。次に、JIS
K 7210に記載された方法で測定したメルトフロ
ーレートが1,000g/10分のポリプロピレン樹脂
を原料樹脂として、公知のメルトブローノズルを使用し
て紡糸温度260℃にて加熱溶融した。メルトブローノ
ズルは、実施例1と同じものを使用した。溶融樹脂の吐
出量は、ノズル孔1ホール当り1.0g/分で行ない、
速度12m/分で移動する前記のスパンボンド不織布の
片面上に、捕集距離350mmで前記溶融樹脂を温度3
20℃、圧力0.9kg/cm2の空気をノズル口に吹
き付けながら噴射し、紡糸してメルトブロー不織布層5
g/m2を形成させた。
【0038】続いて、メルトブロー不織布を積層してい
ないスパンボンド不織布の反対面にも再度同じ操作を繰
り返し行い、スパンボンド不織布の両面にメルトブロー
不織布層を形成させて不織シートを得た。この時形成さ
せたメルトブロー不織布の平均繊維径は0.5μmで、
不織シートの目付は22g/m2であった。得られた不
織シートを温度150℃に加熱した金属性の平ロール間
に速度11m/分でニップ圧25kg/cmで一回通過
させた。このようにして得られた不織シートを実施例1
と同様にして試験し、品質を評価した。
【0039】比較例5 平均繊維径が27μmで、且つJIS P 8124で
測定した目付が40g/m2であるポリプロピレン樹脂
からなるスパンボンド不織布を用意した。次に、JIS
K 7210に記載された方法で測定したメルトフロ
ーレートが800g/10分のポリプロピレン樹脂を原
料樹脂として、公知のメルトブローノズルを使用して紡
糸温度240℃にて加熱溶融した。メルトブローノズル
は、実施例1と同じものを使用した。溶融樹脂の吐出量
は、ノズル孔1ホール当り1.0g/分で行ない、速度
6m/分で移動する前記のスパンボンド不織布の片面上
に、捕集距離250mmで前記溶融樹脂を温度300
℃、圧力0.8kg/cm2の空気をノズル口に吹き付
けながら噴射し、紡糸してメルトブロー不織布層20g
/m2を形成させた。
【0040】続いて、メルトブロー不織布を積層してい
ないスパンボンド不織布の反対面にも再度同じ操作を繰
り返し行い、スパンボンド不織布の両面にメルトブロー
不織布層を形成させて不織シートを得た。この時形成さ
せたメルトブロー不織布の平均繊維径は4.5μmで、
不織シートの目付は80g/m2であった。得られた不
織シートを温度150℃に加熱した金属性の平ロール間
に速度10m/分でニップ圧30kg/cmで一回通過
させた。このようにして得られた不織シートを実施例1
と同様にして試験し、品質を評価した。
【0041】比較例6 平均繊維径が70μmで、且つJIS P 8124で
測定した目付が20g/m2であるポリプロピレン樹脂
からなるスパンボンド不織布を用意した。次に、JIS
K 7210に記載された方法で測定したメルトフロ
ーレートが1,000g/10分のポリプロピレン樹脂
を原料樹脂として、公知のメルトブローノズルを使用し
て紡糸温度260℃にて加熱溶融した。メルトブローノ
ズルは、実施例1と同じものを使用した。溶融樹脂の吐
出量は、ノズル孔1ホール当り1.0g/分で行ない、
速度11m/分で移動する前記のスパンボンド不織布の
片面上に、捕集距離350mmで前記溶融樹脂を温度2
50℃、圧力0.8kg/cm2の空気をノズル口に吹
き付けながら噴射し、紡糸してメルトブロー不織布層1
0g/m2を形成させた。
【0042】続いて、メルトブロー不織布を積層してい
ないスパンボンド不織布の反対面にも再度同じ操作を繰
り返し行い、スパンボンド不織布の両面にメルトブロー
不織布層を形成させて不織シートを得た。この時形成さ
せたメルトブロー不織布の平均繊維径は1.0μmで、
不織シートの目付は40g/m2であった。得られた不
織シートを温度150℃に加熱した金属性の平ロール間
に速度10m/分でニップ圧25kg/cmで一回通過
させた。このようにして得られた不織シートを実施例1
と同様にして試験し、品質を評価した。
【0043】得られた結果を表1に示した。
【0044】
【表1】
【0045】表1から明らかなように、本発明のワイパ
ー用不織シートは、風合いが良好で、小さいダストの拭
き取り性能と大きなゴミを代表する頭髪捕集性能にバラ
ンスよく優れ、強い強度を有し、ワイパーとして滑りが
よく作業性がよいものである(実施例1〜4)。これに
対して、メルトブロー不織布層の使用量が少ない場合、
即ち不織シートの目付に対するメルトブロー不織布層の
目付の割合が小さい場合(比較例1)十分な拭き取り性
能と頭髪捕集性能が得られない。形成させたメルトブロ
ー不織布層の量が多過ぎると(比較例2)、他の性能は
概ねよいが、頭髪捕集性能にやや難があり、風合いが劣
る。形成させたメルトブロー不織布の平均繊維径が大き
い場合(比較例3)には、動摩擦係数が低すぎて滑りが
よく、十分な小さいダストに対する拭き取り性能を得る
ことができず、しかも頭髪捕集性能が著しく劣る。スパ
ンボンド不織布の目付が低いと(比較例4)、不織シー
トが滑り難くなり、引張り強度が小さくなって適さな
い。又、不織シートの目付が大きい場合(比較例5)及
びスパンボンド不織布の平均繊維径が大きい場合(比較
例6)、良好な風合いを得ることができないとともに良
好な拭き取り性能と頭髪捕集性が得られない。
【0046】
【発明の効果】本発明は、風合いと強度が良好であり、
小さなダストと大きなゴミに対する拭き取り性に優れ、
滑りが適度にあって作業性のよいワイパー用不織シート
を提供するという効果を奏する。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均繊維径が10〜60μmで、目付が
    15〜30g/m2のスパンボンド不織布層の両面に、
    平均繊維径が0.5〜6.0μmのメルトブロー不織布
    層を片面当り5〜30g/m2設けてなる不織シートで
    あって、該不織シートの目付が25〜75g/m2であ
    ることを特徴とするワイパー用不織シート。
  2. 【請求項2】 JIS K 7125で測定した動摩擦
    係数が0.1〜0.4であることを特徴とする請求項1
    記載のワイパー用不織シート。
  3. 【請求項3】 スパンボンド不織布層の片面に、JIS
    K 7210(温度190℃、荷重2.16kg)に
    示される方法で測定されたメルトフローレートが500
    〜1200g/10分の熱可塑性樹脂を溶融紡糸してメ
    ルトブロー不織布層を形成させ、次いで前記スパンボン
    ド不織布層の反対面に同様にメルトブロー不織布層を形
    成させた後、加熱ロールで熱圧着させることを特徴とす
    るワイパー用不織シートの製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010029280A (ja) * 2008-07-25 2010-02-12 Daio Paper Corp 拭取り用シートの製造方法、及び拭取り用シート
CN108697955A (zh) * 2016-01-12 2018-10-23 佐治亚-太平洋消费产品有限合伙公司 非织造清洁基材
CN109112689A (zh) * 2017-10-26 2019-01-01 张本纮邦 纤维集合体,使用此集合体作为吸油材料以及纤维集合体的制造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010029280A (ja) * 2008-07-25 2010-02-12 Daio Paper Corp 拭取り用シートの製造方法、及び拭取り用シート
CN108697955A (zh) * 2016-01-12 2018-10-23 佐治亚-太平洋消费产品有限合伙公司 非织造清洁基材
CN109112689A (zh) * 2017-10-26 2019-01-01 张本纮邦 纤维集合体,使用此集合体作为吸油材料以及纤维集合体的制造方法
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