JPH1036692A - アゾ化合物及びその製造法、並びに当該アゾ化合物からなるキレート金属錯体及びその製造方法 - Google Patents

アゾ化合物及びその製造法、並びに当該アゾ化合物からなるキレート金属錯体及びその製造方法

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JPH1036692A
JPH1036692A JP19941796A JP19941796A JPH1036692A JP H1036692 A JPH1036692 A JP H1036692A JP 19941796 A JP19941796 A JP 19941796A JP 19941796 A JP19941796 A JP 19941796A JP H1036692 A JPH1036692 A JP H1036692A
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hydrogen atom
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JP19941796A
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Noritaka Kawase
徳隆 川瀬
Kazuhiro Enomoto
和弘 榎本
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Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規なアゾ化合物及び当該アゾ化合物からな
るキレート金属錯体を提供する。 【解決手段】 一般式(4) 【化15】 (式中、Yはベンゼン環と縮合して、置換基を含んでも
よい芳香族環または複素環を形成するのに必要な残基を
表し、Mは2価または3価の金属原子を表す。nは金属
原子Mの原子価数が2のとき2を、原子価数が3のとき
3を表す。)で示されるアゾ化合物からなるキレート金
属錯体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アゾ化合物及びそ
の製造方法、並びにアゾ化合物とのキレート金属錯体及
びその製造方法に関し、さらに詳しくは、ハードコピー
用カラー色素、電子写真用電荷発生材料、トナー用の帯
電制御剤、有機電界発光素子の発光材料等への応用が可
能なアゾ化合物及びその製造方法、並びに当該アゾ化合
物からなるキレート金属錯体及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】o−(2−チアゾリルアゾ)フェノール
誘導体は金属指示薬などの分析試薬として今までに数多
くの化合物が合成されている。しかしながら、本発明の
一般式(1)で示されるアゾ化合物については今までに
合成されておらず、それに伴いこれと各種金属との錯体
も合成されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来より存
在しなかった新規化合物を合成するためになされたもの
であり、有効なハードコピー用カラー色素、電子写真用
電荷発生材料、トナー用の帯電制御剤、有機電界発光素
子の発光材料等として応用可能なアゾ化合物及びその製
造方法、並びに当該アゾ化合物からなるキレート金属錯
体及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、一般
式(1)
【化8】 (式中、A1、A2は水素原子、ハロゲン原子、置換基を
含んでもよいアルキル基、アリール基または複素環基を
表し、A1とA2は互いに連結し、環(この環は置換基を
含んでも良い)を形成しても良い。Xは−NR0−(R0
は水素原子、置換基を含んでもよいアルキル基、アラル
キル基またはアリール基を表す)、−O−または−S−
を表す。Rは−NR12、−OR3または−NHNR4
5を表す(R1、R2、R3、R4及びR5は水素原子、置換
基を含んでもよいアルキル基、アラルキル基、アリール
基または、複素環基を表し、R1とR2、R4とR5は互い
に連結し、環(この環は置換基を含んでもよい)を形成
してもよい。)。Yはベンゼン環と縮合して、置換基を
含んでもよい芳香族環または複素環を形成するのに必要
な残基を表す。)で示されるアゾ化合物である。
【0005】請求項2の発明は、一般式(2)
【化9】 (式中、A1、A2水素原子、ハロゲン原子、置換基を含
んでもよいアルキル基、アリール基または複素環基を表
し、A1とA2は互いに連結し、環(この環は置換基を含
んでも良い)を形成しても良い。Xは−NR0−(R0
水素原子、置換基を含んでもよいアルキル基、アラルキ
ル基またはアリール基を表す)、−O−または−S−を
表す。)で示されるアミノ化合物をジアゾ化し、得られ
たジアゾニウム塩を一般式(3)
【化10】 (式中、Rは−NR12、−OR3または−NHNR4
5を表す(R1、R2、R3、R4及びR5は水素原子、置換
基を含んでもよいアルキル基、アラルキル基、アリール
基または、複素環基を表し、R1とR2、R4とR5は互い
に連結し、環(この環は置換基を含んでもよい)を形成
してもよい。)。Yはベンゼン環と縮合して、置換基を
含んでもよい芳香族環または複素環を形成するのに必要
な残基を表す。)で示されるカップラーと反応させるこ
とを特徴とする、一般式(1)
【化11】 で示されるアゾ化合物の製造方法である。
【0006】請求項3の発明は、一般式(4)
【化12】 (式中、A1、A2は水素原子、ハロゲン原子、置換基を
含んでもよいアルキル基、アリール基または複素環基を
表し、A1とA2は互いに連結し、環(この環は置換基を
含んでも良い)を形成しても良い。Xは−NR0−(R0
は水素原子、置換基を含んでもよいアルキル基、アラル
キル基またはアリール基を表す)、−O−または−S−
を表す。Rは−NR12、−OR3または−NHNR4
5を表す(R1、R2、R3、R4及びR5は水素原子、置換
基を含んでもよいアルキル基、アラルキル基、アリール
基または、複素環基を表し、R1とR2、R4とR5は互い
に連結し、環(この環は置換基を含んでもよい)を形成
してもよい。)。Yはベンゼン環と縮合して、置換基を
含んでもよい芳香族環または複素環を形成するのに必要
な残基を表し、Mは2価または3価の金属原子を表す。
nは金属原子Mの原子価数が2のとき2を、原子価数が
3のとき3を表す。)で示されるアゾ化合物からなるキ
レート金属錯体である。
【0007】請求項4の発明は、有機溶媒中で一般式
(1)
【化13】 (式中、A1、A2は水素原子、ハロゲン原子、置換基を
含んでもよいアルキル基、アリール基または複素環基を
表し、A1とA2は互いに連結し、環(この環は置換基を
含んでも良い)を形成しても良い。Xは−NR0−(R0
は水素原子、置換基を含んでもよいアルキル基、アラル
キル基またはアリール基を表す)、−O−または−S−
を表す。Rは−NR12、−OR3または−NHNR4
5を表す(R1、R2、R3、R4及びR5は水素原子、置換
基を含んでもよいアルキル基、アラルキル基、アリール
基または、複素環基を表し、R1とR2、R4とR5は互い
に連結し、環(この環は置換基を含んでもよい)を形成
してもよい。)。Yはベンゼン環と縮合して、置換基を
含んでもよい芳香族環または複素環を形成するのに必要
な残基を表す。)で示されるアゾ化合物を金属塩MA
(Mは2価または3価の金属原子を表し、Aはアニオン
官能基を示す。)と塩基性条件下で反応させることを特
徴とする、一般式(4)
【化14】 (nは金属原子Mの原子価数が2のとき2を、原子価数
が3のとき3を表す。)で示されるアゾ化合物からなる
キレート金属錯体の製造方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のアゾ化合物及びその製造
方法、並びに当該アゾ化合物とのキレート金属錯体及び
その製造方法について、さらに詳細に説明する。ここ
で、一般式(1)乃至(4)で示される各種置換基は以
下のとおりである。
【0009】A1及びA2において、ハロゲン原子として
はフッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられる。ま
た、置換基を含んでもよいアルキル基としては直鎖状、
分枝鎖状又は環状のいずれのタイプのものであってもよ
く、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピ
ル、イソブチル、sec−ブチル、n−ペンチル、イソ
ペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシ
ル、シクロヘキシル、クロロメチル、クロロエチル基等
が挙げられる。
【0010】置換基を含んでもよいアリール基として
は、例えばフェニル、メチルフェニル、ジメチルフェニ
ル、エチルフェニル、ジエチルフェニル基等が挙げられ
る。置換基を含んでも良い複素環基としては、例えばフ
リル、ピリジル、ピリミジル、ピリジニル、インドニ
ル、インダゾニル、キノリル、メチルフリル、メチルピ
リジル基等が挙げられる。A1とA2が互いに連結して形
成する環とは、例えばこれらが結合している2つの炭素
原子と一緒になって形成するシクロペンタン、シクロヘ
キサン、ベンゼン、ナフタレン、ピリジン、キノリン、
メチルシクロヘキサン、メチルベンゼン環等の脂肪族
環、芳香族環または複素環を意味する。
【0011】R0に関して、置換基を含んでもよいアル
キル基、置換基を含んでもよいアリール基としては、A
1及びA2と同様の置換基を含んでもよいアルキル基、置
換基を含んでもよいアリール基を意味している。また置
換基を含んでもよいアラルキル基としては、例えばベン
ジル、フェニルエチル、メチルベンジル基等が挙げられ
る。
【0012】R1、R2、R3、R4およびR5において、
置換基を含んでもよいアルキル基、置換基を含んでもよ
いアラルキル基、置換基を含んでもよいアリール基とし
ては、A1、A2及びR0と同様の置換基を含んでもよい
アルキル基、置換基を含んでもよいアラルキル基、置換
基を含んでもよいアリール基を意味している。R1
2、R4とR5が互いに連結して形成する環とは、例え
ばこれらが結合している窒素原子と一緒になって形成す
るピロール、インドール、イミダゾール、ピロリジン、
ピペリジン環等の複素環を意味する。
【0013】Yとしては、それが結合している2つの炭
素原子と一緒になって、ベンゼン、ナフタレン、ピリジ
ン、キノリン、メチルベンゼン、エチルベンゼン環等の
芳香族環、複素環を形成する基が挙げられる。
【0014】金属原子Mとしては、一般式(4)で示さ
れるアゾ化合物と配位し、当該アゾ化合物の窒素原子と
配位結合してキレート金属錯体を形成するものであれば
特に限定されない。なお、一般式(4)で示されるアゾ
化合物は配位子であり、金属原子Mと配位結合している
アゾ化合物の窒素原子は配位原子である。金属原子Mの
具体例としては、銅(II)、亜鉛(II)、コバルト(I
I)及び(III)、ニッケル(II)、クロム(III)、マ
ンガン(II)及び(III)、マグネシウム(II)、アル
ミニウム(III)等が挙げられる。ここで()内の数字
は金属の原子価数である。また、nは例えばコバルト
(III)、クロム(III)のように金属原子価数が3のと
き3、銅(II)、亜鉛(II)のように金属原子価数が2
のとき2を表す。
【0015】本発明において、一般式(1)で示される
アゾ化合物と金属塩とを反応させる場合、これらを適当
な有機溶媒中で反応させ、アルカリで溶液のpHを塩基
性にした後、抽出用有機溶媒で生成物を抽出し、当該有
機溶媒を減圧濃縮して得られた固体を乾燥することによ
って、一般式(4)で示されるキレート金属錯体を製造
できる。
【0016】反応させるのに用いられる有機溶媒として
は、メタノール、エタノール等のアルコール類、アルカ
リとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水
酸化化合物の水溶液、抽出溶媒としては、クロロホル
ム、ジクロロメタン等の塩素系溶媒、イソペンチルアル
コール等が使用される。金属塩は2価および3価の金属
のハロゲン化物、硝酸塩、硫酸塩、過塩素酸塩、酢酸
塩、シュウ酸塩等およびその水和物が用いられる。
【0017】下記表1及び2に、本発明のアゾ化合物及
び当該アゾ化合物を配位子とするキレート金属錯体の具
体的な化学構造式を示す。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】
【実施例】以下、本発明のアゾ化合物及び当該アゾ化合
物からなるキレート金属錯体の合成例について具体的に
説明する。
【0021】(例示化合物No.1の合成)2−アミノベ
ンゾチアゾール1.82gをギ酸4ml、硫酸12ml
及び水5mlからなる混合溶液に溶解し、0℃で亜硝酸
ナトリウム849mgを少量の水に溶解して得られた水
溶液を前記溶液に徐々に加えてジアゾ化した。このよう
にして生成された溶液を3−(2−クロロフェニルカル
バモイル)−2−ナフトール3.00gと水酸化ナトリ
ウム33.7gとが溶解している50%エタノール水溶
液300mlに0℃で加えカップリングさせた。氷水で
うすめた希塩酸を加えて溶液のpHを酸性にした後、析
出した固形分を濾別した。反応生成物をDMFにより再
結晶させて精製し、目的生成物であるアゾ化合物1.8
7gを得た。得られた例示化合物No.1の物性は、それ
ぞれ融点:275〜276℃、可視吸収スペクトル(D
MF中):λmax=573nm、ε=24000、赤外
吸収スペクトル(KBr):3440cm-1(OH),
1680cm-1(C=O)であった。
【0022】(例示化合物No.2の合成)2−アミノベ
ンゾチアゾール1.95gをギ酸4ml、硫酸12ml
及び水5mlからなる混合溶液に溶解し、0℃で亜硝酸
ナトリウム911mgを少量の水に溶解して得られた水
溶液を前記溶液に徐々に加えてジアゾ化した。このよう
にして生成された溶液を3−(2−メチルフェニルカル
バモイル)−2−ナフトール3.00gと水酸化ナトリ
ウム30.7gとが溶解している33%エタノール水溶
液200mlに0℃で加えカップリングさせた。氷水で
うすめた希塩酸を加えて溶液のpHを酸性にした後、析
出した固形分を濾別した。反応生成物をDMFより再結
晶させて精製し、目的生成物であるアゾ化合物1.78
gを得た。得られた例示化合物No.2の物性は、それぞ
れ融点:255〜256℃、可視吸収スペクトル(DM
F中):λmax=570nm、ε=22400、赤外吸
収スペクトル(KBr):3440cm-1(OH),1
670cm-1(C=O)であった。
【0023】(例示化合物No.3の合成)2−アミノベ
ンゾチアゾール1.35gをギ酸4ml、硫酸12ml
及び水5mlからなる混合溶液に溶解し、0℃で亜硝酸
ナトリウム632mgを少量の水に溶解して得られた水
溶液を前記溶液に徐々に加えてジアゾ化した。このよう
にして生成された溶液を3−(3,5−ジトリフルオロ
フェニルカルバモイル)−2−ナフトール3.00gと
水酸化ナトリウム30.7gとが溶解している33%エ
タノール水溶液200mlに0℃で加えカップリングさ
せた。氷水でうすめた希塩酸を加えて溶液のpHを酸性
にした後、析出した固形分を濾別した。反応生成物をD
MFより再結晶させて精製し、目的生成物であるアゾ化
合物1.13gを得た。得られた例示化合物No.3の物
性は、それぞれ融点:272〜273℃、可視吸収スペ
クトル(DMF中):λmax=573nm、ε=251
00、赤外吸収スペクトル(KBr):3430cm-1
(OH),1690cm-1(C=O)であった。
【0024】(例示化合物No.4の合成)2−アミノチ
アゾール1.21gを5N硫酸10ml及び水10ml
からなる溶液に溶解し、0℃で亜硝酸ナトリウム848
mgを少量の水に溶解して得られた水溶液を前記溶液に
徐々に加えてジアゾ化した。このようにして生成された
溶液を3−(2−クロロフェニルカルバモイル)−2−
ナフトール3.00gと水酸化ナトリウム6.32gと
が溶解している50%エタノール水溶液300mlに0
℃で加えカップリングさせた。氷水でうすめた希塩酸を
加えて溶液のpHを酸性にした後、析出した固形分を濾
別した。反応生成物をDMFより再結晶させて精製し、
目的生成物であるアゾ化合物1.62gを得た。得られ
た例示化合物No.4の物性は、それぞれ融点:232〜
234℃、可視吸収スペクトル(DMF中):λmax
528nm、ε=19500、赤外吸収スペクトル(K
Br):3440cm-1(OH),1680cm-1(C
=O)であった。
【0025】(例示化合物No.5の合成)2−アミノチ
アゾール1.08gを5N硫酸10ml及び水10ml
からなる溶液に溶解し、0℃で亜硝酸ナトリウム757
mgを少量の水に溶解して得られた水溶液を前記溶液に
徐々に加えてジアゾ化した。このようにして生成された
溶液を3−(2−メチルフェニルカルバモイル)−2−
ナフトール2.50gと水酸化ナトリウム2.06gた
が溶解している33%エタノール水溶液150mlに0
℃で加えカップリングさせた。氷水でうすめた希塩酸を
加えて溶液のpHを酸性にした後、析出した固形分を濾
別した。反応生成物をDMFより再結晶させて精製し、
目的生成物であるアゾ化合物1.15gを得た。得られ
た例示化合物No.5の物性は、それぞれ融点:234〜
235℃、可視吸収スペクトル(DMF中):λmax
511nm、ε=17800、赤外吸収スペクトル(K
Br):3440cm-1(OH),1680cm-1(C
=O)であった。
【0026】(例示化合物No.6の合成)2−アミノチ
アゾール902mgを5N硫酸10ml及び水10ml
からなる溶液に溶解し、0℃で亜硝酸ナトリウム632
mgを少量の水に溶解して得られた水溶液を前記溶液に
徐々に加えてジアゾ化した。このようにして生成された
溶液を3−(3,5−ジトリフルオロフェニルカルバモ
イル)−2−ナフトール3.00gと水酸化ナトリウム
5.08gとが溶解している33%エタノール水溶液3
00mlに0℃で加えカップリングさせた。氷水でうす
めた希塩酸を加えて溶液のpHを酸性にした後、析出し
た固形分を濾別した。反応生成物をDMFより再結晶さ
せて精製し、目的生成物であるアゾ化合物1.07gを
得た。得られた例示化合物No.6の物性は、それぞれ融
点:224〜227℃、可視吸収スペクトル(DMF
中):λmax=558nm、ε=14500、赤外吸収
スペクトル(KBr):3440cm-1(OH),16
80cm-1(C=O)であった。
【0027】(例示化合物No.7の合成)メタノール5
0ml中で、1−(2−ベンズチアゾリルアゾ)−3−
(2−クロロフェニルカルバモイル)−2−ナフトール
500mgを四酢酸銅一水和物123mgと反応させ
た。そして、得られた溶液のpHを水酸化ナトリウム水
溶液で12にした後、室温で2時間撹拌し、続いて30
分間還流した。ジクロロメタン300mlで抽出した
後、溶媒を減圧溜去して目的生成物であるキレート金属
錯体422mgを得た。この得られたキレート金属錯体
の物性は、それぞれ可視吸収スペクトル(DMF中):
λmax=576nm、ε=38900であった。また、
このキレート金属錯体の赤外吸収スペクトル(KBr)
を図1に示す。
【0028】(例示化合物No.8の合成)メタノール5
0ml中で、1−(2−ベンズチアゾリルアゾ)−3−
(2−メチルフェニルカルバモイル)−2−ナフトール
500mgを四酢酸銅一水和物115mgと反応させ
た。そして、得られた溶液のpHを水酸化ナトリウム水
溶液で12にした後、室温で2時間撹拌し、続いて30
分間還流した。ジクロロメタン300mlで抽出した
後、溶媒を減圧溜去して目的生成物であるキレート金属
錯体470mgを得た。この得られたキレート金属錯体
の物性は、それぞれ可視吸収スペクトル(DMF中):
λmax=573nm、ε=40700であった。また、
このキレート金属錯体の赤外吸収スペクトル(KBr)
を図2に示す。
【0029】(例示化合物No.9の合成)メタノール5
0ml中で、1−(2−ベンズチアゾリルアゾ)−3−
(3,5−ジトリフルオロフェニルカルバモイル)−2
−ナフトール350mgを四酢酸銅一水和物63.0m
gと反応させた。そして、得られた溶液のpHを水酸化
ナトリウム水溶液で12にした後、室温で2時間撹拌
し、続いて30分間還流した。ジクロロメタン300m
lで抽出した後、溶媒を減圧溜去して目的生成物である
キレート金属錯体341mgを得た。この得られたキレ
ート金属錯体の物性は、それぞれ可視吸収スペクトル
(DMF中):λmax=573nm、ε=39800で
あった。また、このキレート金属錯体の赤外吸収スペク
トル(KBr)を図3に示す。
【0030】(例示化合物No.10の合成)メタノール
50ml中で、1−(2−チアゾリルアゾ)−3−(2
−クロロフェニルカルバモイル)−2−ナフトール50
0mgを四酢酸銅一水和物123mgと反応させた。そ
して、得られた溶液のpHを水酸化ナトリウム水溶液で
12にした後、室温で2時間撹拌し、続いて30分間還
流した。ジクロロメタン300mlで抽出した後、溶媒
を減圧溜去して目的生成物であるキレート金属錯体42
2mgを得た。この得られたキレート金属錯体の物性
は、それぞれ可視吸収スペクトル(DMF中):λmax
=569nm、ε=40700であった。また、このキ
レート金属錯体の赤外吸収スペクトル(KBr)を図4
に示す。
【0031】(例示化合物No.11の合成)メタノール
50ml中で、1−(2−チアゾリルアゾ)−3−(2
−メチルフェニルカルバモイル)−2−ナフトール40
0mgを四酢酸銅一水和物104mgと反応させた。そ
して、得られた溶液のpHを水酸化ナトリウム水溶液で
12にした後、室温で2時間撹拌し、続いて30分間還
流した。ジクロロメタン300mlで抽出した後、溶媒
を減圧溜去して目的生成物であるキレート金属錯体41
0mgを得た。この得られたキレート金属錯体の物性
は、それぞれ可視吸収スペクトル(DMF中):λmax
=571nm、ε=42700であった。また、このキ
レート金属錯体の赤外吸収スペクトル(KBr)を図5
に示す。
【0032】(例示化合物No.12の合成)メタノール
50ml中で、1−(2−チアゾリルアゾ)−3−
(3,5−ジトリフルオロフェニルカルバモイル)−2
−ナフトール350mgを四酢酸銅一水和物69.1m
gと反応させた。そして、得られた溶液のpHを水酸化
ナトリウム水溶液で12にした後、室温で2時間撹拌
し、続いて30分間還流した。ジクロロメタン300m
lで抽出した後、溶媒を減圧溜去して目的生成物である
キレート金属錯体319mgを得た。この得られたキレ
ート金属錯体の物性は、それぞれ可視吸収スペクトル
(DMF中):λmax=570nm、ε=26900で
あった。また、このキレート金属錯体の赤外吸収スペク
トル(KBr)を図6に示す。
【0033】なお、他のアゾ化合物、並びに当該他のア
ゾ化合物を配位子としたキレート金属錯体も上記合成例
に準じて合成できる。本発明のアゾ化合物及び当該アゾ
化合物からなるキレート金属錯体は、これら例示化合物
に何ら限定されるものではないことはいうまでもない。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のアゾ化合
物及びその製造方法、並びに当該アゾ化合物からなるキ
レート金属錯体及びその製造方法によれば、ハードコピ
ー用カラー色素、電子写真用電荷発生材料、トナー用の
帯電制御剤、有機電界発光素子の発光材料等へ応用する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の例示化合物No.7のキレート金属錯体
の赤外吸収スペクトル(KBr法)を示す図である。
【図2】本発明の例示化合物No.8のキレート金属錯体
の赤外吸収スペクトル(KBr法)を示す図である。
【図3】本発明の例示化合物No.9のキレート金属錯体
の赤外吸収スペクトル(KBr法)を示す図である。
【図4】本発明の例示化合物No.10のキレート金属錯
体の赤外吸収スペクトル(KBr法)を示す図である。
【図5】本発明の例示化合物No.11のキレート金属錯
体の赤外吸収スペクトル(KBr法)を示す図である。
【図6】本発明の例示化合物No.12のキレート金属錯
体の赤外吸収スペクトル(KBr法)を示す図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (式中、A1、A2は水素原子、ハロゲン原子、置換基を
    含んでもよいアルキル基、アリール基または複素環基を
    表し、A1とA2は互いに連結し、環(この環は置換基を
    含んでも良い)を形成しても良い。Xは−NR0−(R0
    は水素原子、置換基を含んでもよいアルキル基、アラル
    キル基またはアリール基を表す)、−O−または−S−
    を表す。Rは−NR12、−OR3または−NHNR4
    5を表す(R1、R2、R3、R4及びR5は水素原子、置換
    基を含んでもよいアルキル基、アラルキル基、アリール
    基または、複素環基を表し、R1とR2、R4とR5は互い
    に連結し、環(この環は置換基を含んでもよい)を形成
    してもよい。)。Yはベンゼン環と縮合して、置換基を
    含んでもよい芳香族環または複素環を形成するのに必要
    な残基を表す。)で示されるアゾ化合物。
  2. 【請求項2】 一般式(2) 【化2】 (式中、A1、A2は水素原子、ハロゲン原子、置換基を
    含んでもよいアルキル基、アリール基または複素環基を
    表し、A1とA2は互いに連結し、環(この環は置換基を
    含んでも良い)を形成しても良い。Xは−NR0−(R0
    は水素原子、置換基を含んでもよいアルキル基、アラル
    キル基またはアリール基を表す)、−O−または−S−
    を表す。)で示されるアミノ化合物をジアゾ化し、得ら
    れたジアゾニウム塩を一般式(3) 【化3】 (式中、Rは−NR12、−OR3または−NHNR4
    5を表す(R1、R2、R3、R4及びR5は水素原子、置換
    基を含んでもよいアルキル基、アラルキル基、アリール
    基または、複素環基を表し、R1とR2、R4とR5は互い
    に連結し、環(この環は置換基を含んでもよい)を形成
    してもよい。)。Yはベンゼン環と縮合して、置換基を
    含んでもよい芳香族環または複素環を形成するのに必要
    な残基を表す。)で示されるカップラーと反応させるこ
    とを特徴とする、一般式(1) 【化4】 で示されるアゾ化合物の製造方法。
  3. 【請求項3】 一般式(4) 【化5】 (式中、A1、A2は水素原子、ハロゲン原子、置換基を
    含んでもよいアルキル基、アリール基または複素環基を
    表し、A1とA2は互いに連結し、環(この環は置換基を
    含んでも良い)を形成しても良い。Xは−NR0−(R0
    は水素原子、置換基を含んでもよいアルキル基、アラル
    キル基またはアリール基を表す)、−O−または−S−
    を表す。Rは−NR12、−OR3または−NHNR4
    5を表す(R1、R2、R3、R4及びR5は水素原子、置換
    基を含んでもよいアルキル基、アラルキル基、アリール
    基または、複素環基を表し、R1とR2、R4とR5は互い
    に連結し、環(この環は置換基を含んでもよい)を形成
    してもよい。)。Yはベンゼン環と縮合して、置換基を
    含んでもよい芳香族環または複素環を形成するのに必要
    な残基を表し、Mは2価または3価の金属原子を表す。
    nは金属原子Mの原子価数が2のとき2を、原子価数が
    3のとき3を表す。)で示されるアゾ化合物からなるキ
    レート金属錯体。
  4. 【請求項4】 有機溶媒中で一般式(1) 【化6】 (式中、A1、A2は水素原子、ハロゲン原子、置換基を
    含んでもよいアルキル基、アリール基または複素環基を
    表し、A1とA2は互いに連結し、環(この環は置換基を
    含んでも良い)を形成しても良い。Xは−NR0−(R0
    は水素原子、置換基を含んでもよいアルキル基、アラル
    キル基またはアリール基を表す)、−O−または−S−
    を表す。Rは−NR12、−OR3または−NHNR4
    5を表す(R1、R2、R3、R4及びR5は水素原子、置換
    基を含んでもよいアルキル基、アラルキル基、アリール
    基または、複素環基を表し、R1とR2、R4とR5は互い
    に連結し、環(この環は置換基を含んでもよい)を形成
    してもよい。)。Yはベンゼン環と縮合して、置換基を
    含んでもよい芳香族環または複素環を形成するのに必要
    な残基を表す。)で示されるアゾ化合物を金属塩MA
    (Mは2価または3価の金属原子を表し、Aはアニオン
    官能基を示す。)と塩基性条件下で反応させることを特
    徴とする、一般式(4) 【化7】 (nは金属原子Mの原子価数が2のとき2を、原子価数
    が3のとき3を表す。)で示されるアゾ化合物からなる
    キレート金属錯体の製造方法。
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