JPH1036519A - 架橋剤組成物及びこれを用いるゴムの架橋方法 - Google Patents

架橋剤組成物及びこれを用いるゴムの架橋方法

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JPH1036519A
JPH1036519A JP20543596A JP20543596A JPH1036519A JP H1036519 A JPH1036519 A JP H1036519A JP 20543596 A JP20543596 A JP 20543596A JP 20543596 A JP20543596 A JP 20543596A JP H1036519 A JPH1036519 A JP H1036519A
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rubber
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ethylene
crosslinking agent
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Akio Ishiwatari
秋夫 石渡
Akihiko Takai
昭彦 高井
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Kayaku Akzo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】引裂強度及び臭気性においてすぐれた架橋ゴム
を与えるような架橋剤組成物が求められている。 【解決手段】有機過酸化物、硫化フェノール樹脂及び/
又は硫化アルキルフェノール樹脂並びに無機充填剤及び
/又はポリマー成分からなる架橋剤組成物を調製し、こ
れを用いてゴムを架橋する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は組成物及びこれを用
いるゴムの架橋方法に関する。更に詳しくは、ゴムの架
橋に使用される特定の成分からなる架橋剤組成物および
これを用いるゴムの架橋方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ゴムの加硫(架橋)法には硫黄による加
硫と有機過酸化物による架橋の2つがあるが、後者の有
機過酸化物架橋は前者の硫黄加硫に比べ、(1)スコー
チの危険が少ない、(2)架橋時間が短い、(3)耐熱
老化性に優れる、(4)圧縮永久ひずみが小さい、
(5)架橋時の臭気が少ない、(6)硫黄に起因する金
属汚染がないこと等の利点が挙げられるが、逆に大きな
欠点として架橋されたゴムの引裂強度が弱く、このため
成形時にモールドから剥離し難く、成形品の不良率を増
加させるという点が挙げられる。
【0003】この有機過酸化物で架橋されたゴムの引裂
強度を改善する手段として、有機過酸化物と硫黄を併用
してゴムを架橋することが行われているが、この方法で
は成型時において硫黄化合物特有の臭気が強く、環境衛
生上好ましくない。硫黄を併用した場合のこのような問
題点がなく、架橋ゴムの引裂強度を改良する方法とし
て、硫化フェノール樹脂や硫化アルキルフェノール樹脂
(以下これらの硫化フェノール樹脂を硫化フェノール樹
脂類と略す)を未架橋ゴムに添加、混練したものを有機
過酸化物で架橋する方法が提案されている。
【0004】しかしながら硫化フェノール樹脂類を未架
橋ゴムにあらかじめ添加し、混練する方法では、計量作
業や混練工程が新たに増えるという難点がある。これを
改善するために、有機過酸化物に硫化フェノール樹脂類
を予め配合しておき、その配合物をゴムに添加する方法
が検討されている。しかしながら、このような配合物を
長期間保管すると著しい変質を来し、外観変化や有効成
分の低下現象が現れるためこの方法は未だ実用化されて
いない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、有機
過酸化物と硫化フェノール樹脂類を含有し、且貯蔵安定
性に優れたゴム用の架橋剤組成物を提供することにあ
る。併せて、得られた架橋剤組成物による引裂強度の改
善されたゴムの架橋方法、および有機過酸化物と硫黄を
併用する架橋方法に代わる臭気の少ない新規な架橋方法
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは有機過酸化
物と硫化フェノール樹脂類を含有し、貯蔵安定性に優れ
た架橋剤組成物を開発すべく、鋭意検討した結果、その
混合物に特定の添加物を加えることにより優れた貯蔵安
定性を有する架橋剤組成物が得られることを見出し、本
発明を完成させた。
【0007】即ち本発明は (1)有機過酸化物(1)、硫化フェノール樹脂及び/
又は硫化アルキルフェノール樹脂(2)並びに無機充填
剤及び/又はポリマ−成分(3)を含有することを特徴
とする架橋剤組成物、 (2)有機過酸化物(1)、硫化フェノール樹脂及び/
又は硫化アルキルフェノール樹脂(2)並びに無機充填
剤及び/又はポリマ−成分(3)の含有量がそれぞれ1
〜80重量%、1〜30重量%及び10〜80重量%で
ある前項(1)に記載の架橋剤組成物、 (3)無機充填剤が、沈降性炭酸カルシウム、重質炭酸
カルシウム、タルク、クレー、シリカからなる群から選
ばれる1種又は2種以上の混合物である前項(1)又は
(2)に記載の架橋剤組成物 (4)ポリマ−成分がエチレン−プロピレン共重合体、
エチレン−プロピレン−非共役ジエン3元共重合体、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、天然ゴム、ポリブタジエ
ン、ポリイソプレン、ポリブチレン、ポリイソブチレ
ン、ポリアクリル酸エステル、スチレン−ブタジエン共
重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、水素
化アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、アクリロニ
トリル−ブタジエン−スチレン3元共重合体、フッ素ゴ
ム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピ
レン、クロロスルホン化ポリエチレンからなる群から選
ばれる1種又は2種以上の混合物である前項(1)又は
(2)に記載の架橋剤組成物 (5)前項(1)乃至前項(4)のいずれか一項に記載
の架橋剤組成物を用いることを特徴とするゴムの架橋方
法 を提供する。
【0008】本発明の架橋剤組成物は径時安定性に優
れ、又本発明の架橋剤組成物を用いてゴムの架橋を行う
ことにより、臭気が少なく、引裂強度に優れた架橋ゴム
が得られる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の架橋剤組成物に使用する有機過酸化物としては
10時間半減期温度が60℃以上で、形状が常温で液体
又は固体であるものがいずれも使用可能であるが使用出
来る。使用しうる有機過酸化物の具体例としては、ジク
ミルパーオキサイド、1,3−ビス(tert−ブチル
パーオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル
−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサ
ン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチル
パーオキシ)ヘキシン−3、tert−ブチルクミルパ
ーオキサイドのようなジアルキルパーオキサイド類、
1,1−ジ−tert−ブチルパーオキシ−3,3,5
−トリメチルシクロヘキサン、4,4−ジ−tert−
ブチルパーオキシバレリックアシッドノルマルブチルエ
ステルのようなパーオキシケタール類のほか、ベンゾイ
ルパーオキサイドに代表されるジアシルパーオキサイド
類等が挙げられる。これらのうち好ましいものは、ジク
ミルパーオキサイド、1,3−ビス(tert−ブチル
パーオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル
−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサ
ン、1,1−ジ−tert−ブチルパーオキシ−3,
3,5−トリメチルシクロヘキサンである。これらの有
機過酸化物は1種又は2種以上を混合して使用すること
が出来、又これら有機過酸化物の本発明の架橋剤組成物
における含有割合は1〜80重量%、好ましくは10〜
60重量%である。
【0010】次に、本発明で使用する硫化フェノール樹
脂類は硫化フェノール樹脂、硫化アルキルフェノール樹
脂等で代表されるもので通常、常温で固体の反応生成物
として得られるが、使用目的に応じて粉状、フレ−ク状
に加工される。本発明に使用する硫化フェノ−ル樹脂類
は10〜100μm程度の粉状が好ましい。通常、硫化
フェノ−ル樹脂はフェノ−ルと硫黄との反応によって得
られ、又硫化アルキルフェノール樹脂としては、p−t
ert−ブチルフェノールと硫黄との反応によって製造
される硫化−p−tert−ブチルフェノール樹脂が挙
げられる。これらは市場から容易に入手することができ
る。硫化フェノール樹脂類の本発明の架橋剤組成物にお
ける含有割合は1〜30重量%、好ましくは3〜25重
量%である。
【0011】更に、本発明の架橋剤組成物に配合される
無機充填剤としては平均粒子径が0.1〜50μm程度
の粉状で、有機過酸化物に対して安定な無機物質が使用
可能であるが、好ましい無機充填剤の例としては沈降性
炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、タルク、クレ
ー、シリカ等が挙げら、これらを脂肪酸、シラン系カッ
プリング剤等で表面処理したものであってもよい。これ
らは1種または2種以上を混合して使用される。これら
無機充填剤の本発明の架橋剤組成物における含有割合は
10〜80重量%、好ましくは20〜70重量%であ
る。
【0012】更に本発明の架橋剤組成物に使用するポリ
マ−成分としては使用する有機過酸化物に対して化学的
に不活性なポリマ−であれば、いずれも使用可能であ
る。本発明において、ポリマ−成分は固体又は粉体とし
て使用される。使用しうるポリマ−成分の具体例として
は、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピ
レン−非共役ジエン3元共重合体(以下EPDMと略
す)、エチレン−酢酸ビニル共重合体、天然ゴム、ポリ
ブタジエン、ポリイソプレン、ポリブチレン、ポリイソ
ブチレン、ポリアクリル酸エステル、スチレン−ブタジ
エン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合
体、水素化アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ア
クリロニトリル−ブタジエン−スチレン3元共重合体、
フッ素ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン、塩素化ポ
リプロピレン、クロロスルホン化ポリエチレンなどが挙
げられるが、好ましいものはエチレン−プロピレン共重
合体、EPDM、ポリエチレン、ポリプロピレンある。
これらのポリマー成分は架橋するゴムの種類および用途
に応じて使い分けられるが、本発明の架橋剤組成物にこ
れらポリマー成分を2種類以上使用しても良い。これら
ポリマー成分の本発明の架橋剤組成物における含有割合
は10〜80重量%、好ましくは20〜70重量%であ
る。尚、これらのポリマ−成分は前記無機充填剤と併用
する事も可能である。ポリマ−成分と無機充填剤を併用
する場合の使用量は両者の架橋剤組成物中に占める割合
が10〜80重量%、好ましくは20〜70重量%にな
るように調整される。
【0013】また本発明の架橋剤組成物の貯蔵安定性を
損なわない限り、ゴム工業で一般的に使用される酸化防
止剤、紫外線吸収剤、難燃化剤、顔料、染料、滑剤など
を本発明の架橋剤組成物に任意に配合することができ
る。
【0014】本発明の架橋剤組成物は前記した各成分を
混合することにより製造される。製造の実際に当たって
は、ナウタミキサー等の粉体用混合機のほか、ゴム工業
で一般的に用いられているバンバリーミキサー、ニーダ
ー、押出機、トランスファーミキサー、オープンロール
のほかプラネタリーミキサーなども使用可能である。架
橋剤組成物の形状により適宜使い分けることが好まし
い。本発明の架橋剤組成物はパウダー状のほかにスラブ
状、ペレット状で製造されうるものであり、必要に応じ
てペレタイザー、切断機などが使用される。
【0015】次に本発明の架橋剤組成物を使用して架橋
可能なゴムおよびエラストマー等の架橋方法について説
明する。本発明の架橋剤組成物は架橋可能なゴム、エラ
ストマー等の架橋に好適に使用しうるものであるが、架
橋しうるゴム又はエラストマーの具体例としては、エチ
レン−プロピレン共重合体、EPDM、エチレン−酢酸
ビニル共重合体、天然ゴム、ポリブタジエン、ポリイソ
プレン、ポリブチレン、ポリイソブチレン、ポリアクリ
ル酸エステル、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリ
ロニトリル−ブタジエン共重合体、水素化アクリロニト
リル−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジ
エン−スチレン3元共重合体、フッ素ゴム、シリコーン
ゴム、ウレタンゴム、ポリエチレン、ポリプロピレン、
塩素化ポリエチレンなどが例示される。本発明の架橋剤
組成物はこれら架橋しうるゴムおよびエラストマー等に
対して0.2〜20重量%、好ましくは1〜10重量%
使用される。架橋の実際の方法は、それ自体公知の方法
で実施されるが、例えばオ−プンロ−ル、ニ−ダ−等の
混合機で本発明の架橋剤組成物と架橋しうるゴム又はエ
ラストマ−を均一に混合した後、プレス、押出機等によ
り140〜200℃で5〜30分熱処理することに架橋
される。
【0016】本発明の架橋剤組成物は貯蔵安定性に優
れ、これを用いて架橋されたゴムは優れた引裂強度を示
す。更に、本発明の架橋剤組成物を用いて架橋を行った
場合、架橋ゴムの臭気の発生が小さい。又、本願発明の
架橋剤組成物は有機過酸化物を用いた架橋ゴムにおける
特徴である(1)スコーチの危険が少ない、(2)架橋
時間が短い、(3)耐熱老化性に優れる、(4)圧縮永
久ひずみが小さい等の性質も備えている。当然のことな
がら、硫黄に起因する金属汚染がないという利点もあ
る。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例によって更
に具体的に説明するが、本発明がこれらの実施例によっ
て制限されるものではない。
【0018】実施例1〜3 実施例1ではカヤクミルD(化薬アクゾ製、ジクミルパ
ーオキサイド)、硫化アルキルフェノール樹脂とシリカ
を表−1で示されるような割合で配合し、ナウタミキサ
ーで均一に混合し、本発明の架橋剤組成物を得た。実施
例2ではトリゴノックス29(化薬アクゾ製、1,1−
ジターシャリーブチルパーオキシ−シクロヘキサン)、
硫化フェノール樹脂及びEPDMを表−1で示されるよ
うな割合で配合し、オープンロールで混練しスラブ状の
本発明の架橋剤組成物を得た。実施例3では1,3−ビ
ス(tert−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼ
ン(化薬アクゾ製、パーカドックス14)、硫化アルキ
ルフェノール樹脂及び沈降性炭酸カルシウムを表−1で
示されるような割合で配合し、ナウタミキサーで均一に
混合し、本発明の架橋剤組成物を得た。実施例1乃至実
施例3で得られた本発明の架橋剤組成物について25
℃、40℃で貯蔵安定性試験を行い、その結果を表−1
に示した。
【0019】
【表1】 表−1 実施例1 実施例2 実施例3 ○組成及び組成比(重量%) 有機過酸化物 カヤクミルD トリゴノックス29 パ−カドックス14 (商品名) 有機過酸化物(純分)の 含有量 57.2 38.0 19.2 無機充填剤または ポリマー成分 シリカ EPDM 炭酸カルシウム 20 30 70 硫化−tert−ブチル フェノール樹脂 20 10 硫化フェノール樹脂 30 外 観 微黄色粉状 微黄色スラブ状 微黄色粉状 表面粘着なし ○貯蔵安定性試験(25℃/4週間後) 有機過酸化物の保持率(%)97. 9 98. 7 97. 4 外 観 変化無し 変化無し 変化無し ○貯蔵安定性試験(40℃/4週間後) 有機過酸化物の保持率(%)91. 4 91. 1 82. 8 外 観 変化無し 変化無し 変化無し
【0020】比較例1〜3 表−2に示される組成比により、実施例1〜3における
のと同様して比較用の架橋剤組成物を得、実施例1〜3
におけるのと同様にして貯蔵安定性試験を行った。結果
を表−2に示した。表から明きらかなように、本発明の
架橋剤組成物は貯蔵安定性において優れている。
【0021】
【表2】 表−2 比較例1 比較例2 比較例3 ○組成及び組成比(重量%) 有機過酸化物 カヤクミルD トリゴノックス29 パ−カドックス14 (商品名) 有機過酸化物(純分) の含有量 76.1 66.0 85.8 硫化−tert −ブチルフェノール樹脂 20 10 硫化フェノール樹脂 30 ○貯蔵安定性試験(25℃/4週間後) 有機過酸化物の保持率(%)85. 0 82. 6 86.4 外 観 無色から褐色 無色から褐色 無色から褐色 に変化 に変化 に変化 ○貯蔵安定性試験(40℃/4週間後) 有機過酸化物の保持率(%)73. 6 62. 3 75. 6 外 観 無色から褐色 無色から褐色 無色から褐色 に変化 に変化 に変化
【0022】実施例4〜6 表−3に示した配合処方に従って、各成分を混合し、そ
れぞれゴム組成物を得、180℃、15分の条件で架橋
を行った。これらゴム組成物の架橋特性はレオメーター
を用いて、又架橋ゴムについてJISK−6301に準
拠した引張試験、引裂試験を行った。結果を表−3に示
した。表−3中、JSREP86は日本合成ゴム株式会
社製EPDMの商品名である。又HAFカ−ボンブラッ
クとして旭カ−ボン(株)#70を、ナフテン系プロセ
スオイルとして日本サン石油(株)製、サンパ−228
0を使用した。更に老化防止剤としてはフェノ−ル系老
化防止剤を使用した。なお、TMPTはトリメチロール
プロパントリメタクリレートの略である。なお、表−3
及び表−4に記載した架橋ゴムの臭気の項は以下の基準
により官能試験により評価した。 − :臭気ほとんどなし ± :臭気ややあり + :臭気強い
【0023】
【表3】 表−3 実施例4 実施例5 実施例6 ○組成及び組成比(重量%) JSREP86 100 100 100 HAFカーボンブラック 50 50 50 ナフテン系プロセスオイル 10 10 10 老化防止剤 2 2 2 TMPT 2 2 2 ステアリン酸 1 1 1 亜鉛華 5 5 5 実施例1の架橋剤組成物 4. 5 実施例2の架橋剤組成物 7. 5 実施例3の架橋剤組成物 8. 4 ○架橋特性 T10(分) 1. 2 1. 1 1. 5 T90(分) 7. 8 7. 6 8. 1 Maxトルク(Kgf/cm) 30 33 29 ○引張試験 TB (Kgf/cm2 ) 156 170 157 EB (%) 450 430 470 HS (JIS-A ) 72 72 71 ○引裂試験 TR(Kgf/cm) 43 43 41 ○架橋ゴムの臭気 ± ± ±
【0024】比較例4〜6 表−4に示した配合処方に従って、配合物を得た。これ
らについて実施例4〜6と同様にして、架橋試験を行っ
た。結果を表−4に示した。
【0025】
【表4】 表−4 比較例4 比較例5 比較例6 ○組成及び組成比 JSREP86 100 100 100 HAFカーボンブラック 50 50 50 ナフテン系プロセスオイル 10 10 10 TMPT 2 2 2 老化防止剤 2 2 2 ステアリン酸 1 1 1 亜鉛華 5 5 5 カヤクミルD 2. 7 トリゴノックス29 3. 0 パーカドックス14 1. 7 ○架橋特性 T10(分) 1. 1 1. 3 1. 7 T90(分) 7. 9 8. 3 8. 8 Maxトルク(Kgf/cm) 29 28 26 ○引張試験 TB (Kgf/cm2 ) 140 145 142 EB (%) 430 440 470 HS (JIS-A ) 71 71 70 ○引裂試験 TR(Kgf/cm) 32 33 31 ○架橋ゴムの臭気 − − −
【0026】表における結果から本発明の架橋剤組成物
は架橋特性にすぐれ、又引張強度、引裂強度に優れた架
橋ゴムを与える。又本発明の架橋剤組成物を使用して得
られた架橋ゴムの臭気が小さい。
【0027】
【発明の効果】本発明の架橋剤組成物は貯蔵安定性に優
れ、このものを用いて架橋されたゴムはその引張強度、
引裂強度が大きく、臭気が少ないと言う点で優れてい
る。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機過酸化物(1)、硫化フェノール樹脂
    及び/又は硫化アルキルフェノール樹脂(2)並びに無
    機充填剤及び/又はポリマ−成分(3)を含有すること
    を特徴とする架橋剤組成物
  2. 【請求項2】有機過酸化物(1)、硫化フェノール樹脂
    及び/又は硫化アルキルフェノール樹脂(2)並びに無
    機充填剤及び/又はポリマ−成分(3)の含有量がそれ
    ぞれ1〜80重量%、1〜30重量%及び10〜80重
    量%である請求項1に記載の架橋剤組成物
  3. 【請求項3】無機充填剤が、沈降性炭酸カルシウム、重
    質炭酸カルシウム、タルク、クレー、シリカからなる群
    から選ばれる1種又は2種以上の混合物である請求項1
    又は請求項2に記載の架橋剤組成物
  4. 【請求項4】ポリマ−成分がエチレン−プロピレン共重
    合体、エチレン−プロピレン−非共役ジエン3元共重合
    体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、天然ゴム、ポリブ
    タジエン、ポリイソプレン、ポリブチレン、ポリイソブ
    チレン、ポリアクリル酸エステル、スチレン−ブタジエ
    ン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、
    水素化アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、アクリ
    ロニトリル−ブタジエン−スチレン3元共重合体、フッ
    素ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、ポリエチレ
    ン、ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリ
    プロピレン、クロロスルホン化ポリエチレンからなる群
    から選ばれる1種又は2種以上の混合物である請求項1
    又は請求項2に記載の架橋剤組成物
  5. 【請求項5】請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記
    載の架橋剤組成物を用いることを特徴とするゴムの架橋
    方法
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