JPH1036115A - ゼオライトコ−ティング溶液およびその溶液によるゼオライトコ−ト鋼板の製造方法 - Google Patents
ゼオライトコ−ティング溶液およびその溶液によるゼオライトコ−ト鋼板の製造方法Info
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- JPH1036115A JPH1036115A JP21416696A JP21416696A JPH1036115A JP H1036115 A JPH1036115 A JP H1036115A JP 21416696 A JP21416696 A JP 21416696A JP 21416696 A JP21416696 A JP 21416696A JP H1036115 A JPH1036115 A JP H1036115A
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- zeolite
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- organoalkoxysilane
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- zeolite coating
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C23—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
- C23C—COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
- C23C2222/00—Aspects relating to chemical surface treatment of metallic material by reaction of the surface with a reactive medium
- C23C2222/20—Use of solutions containing silanes
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- Oxygen, Ozone, And Oxides In General (AREA)
- Silicates, Zeolites, And Molecular Sieves (AREA)
- Chemical Treatment Of Metals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 有機溶媒に(1)アルミニウムアルコキシ
ド、(2)テトラアルコキシシランおよび(3)アルカ
リ金属および/またはアルカリ土類金属のアルコキシド
あるいは水酸化物を溶解したゼオライトコ−ティング溶
液において、干渉色の生じない厚膜にしてもクラックの
発生しないものおよびその溶液によるゼオライトコ−ト
鋼板の製造方法を提供する。 【解決手段】 ゼオライトコ−ティング溶液にオルガノ
アルコキシシランまたはこれと同時に増粘剤を添加し
た。ゼオライトコ−ト鋼板はこの溶液を鋼板に塗布し
て、200〜800℃で焼成することにより製造する。
ド、(2)テトラアルコキシシランおよび(3)アルカ
リ金属および/またはアルカリ土類金属のアルコキシド
あるいは水酸化物を溶解したゼオライトコ−ティング溶
液において、干渉色の生じない厚膜にしてもクラックの
発生しないものおよびその溶液によるゼオライトコ−ト
鋼板の製造方法を提供する。 【解決手段】 ゼオライトコ−ティング溶液にオルガノ
アルコキシシランまたはこれと同時に増粘剤を添加し
た。ゼオライトコ−ト鋼板はこの溶液を鋼板に塗布し
て、200〜800℃で焼成することにより製造する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、干渉色を示さないよう
な厚膜で透明なゼオライト膜を形成できるゼオライトコ
−ティング溶液およびその溶液によるゼオライトコ−ト
鋼板の製造方法に関する。
な厚膜で透明なゼオライト膜を形成できるゼオライトコ
−ティング溶液およびその溶液によるゼオライトコ−ト
鋼板の製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】アルカリ金属またはアルカリ土類金属の結
晶性アルミノケイ酸塩であるゼオライトは、SiO4四
面体の頂点にある酸素原子が隣接ケイ素原子により共有
された三次元構造の骨格になっているので、分子レベル
の細孔を有することから、従来よりモレキュラ−シ−ブ
として利用されている。また、骨格を構成するケイ素原
子の一部がケイ素原子より価数のひとつ低いアルミニウ
ム原子で置換され、負電荷が過剰になっているため、陽
イオンを取り込み、電気的に中性になろうとする性質が
あることから、無機イオン交換体としても利用されてい
る。
晶性アルミノケイ酸塩であるゼオライトは、SiO4四
面体の頂点にある酸素原子が隣接ケイ素原子により共有
された三次元構造の骨格になっているので、分子レベル
の細孔を有することから、従来よりモレキュラ−シ−ブ
として利用されている。また、骨格を構成するケイ素原
子の一部がケイ素原子より価数のひとつ低いアルミニウ
ム原子で置換され、負電荷が過剰になっているため、陽
イオンを取り込み、電気的に中性になろうとする性質が
あることから、無機イオン交換体としても利用されてい
る。
【0003】このゼオライトは、シリカゾル、アルカリ
金属またはアルカリ土類金属のケイ酸塩およびアルミン
酸塩の混合水溶液をオ−トクレ−ブのような密封容器中
で80〜120℃に加熱して、結晶を析出、熟成させる
方法で工業的に合成されているが、この方法では密封容
器を大きくするのに限界があるため、分離膜のように寸
法の大きなものや連続した長尺のものを製造できないと
いう欠点があった。
金属またはアルカリ土類金属のケイ酸塩およびアルミン
酸塩の混合水溶液をオ−トクレ−ブのような密封容器中
で80〜120℃に加熱して、結晶を析出、熟成させる
方法で工業的に合成されているが、この方法では密封容
器を大きくするのに限界があるため、分離膜のように寸
法の大きなものや連続した長尺のものを製造できないと
いう欠点があった。
【0004】かかる欠点を解決したゼオライト合成法と
して、本発明者らはアルミニウムアルコキシド[Al
(OR)3]1molに対して、テトラアルコキシシラ
ン[Si(OR)4]を0.6〜30molとアルカリ金
属のアルコキシド(MOR)あるいは水酸化物を0.6
〜1.8molおよび/またはアルカリ土類金属のアル
コキシド[M(OR)2]あるいは水酸化物を1.2〜
3.6molの割合で低級アルコ−ル等の有機溶媒に溶
解した溶液をコ−ティングして、焼成する方法を開発し
た(Rはアルキル基、Mはアルカリ金属またはアルカリ
土類金属、特願平6−279994号、特願平8−29
935号)。この方法は通称ゾル−ゲル法と言われてい
るもので、原料のアルコキシドやアルコキシシランは加
水分解されると、シラノ−ルとなってシロキサン結合で
重合して、ゼオライトが合成される。このため、溶液の
コ−ティングにロ−ルコ−ト法を使用すれば、寸法の大
きなものや連続した長尺のものを製造できる。
して、本発明者らはアルミニウムアルコキシド[Al
(OR)3]1molに対して、テトラアルコキシシラ
ン[Si(OR)4]を0.6〜30molとアルカリ金
属のアルコキシド(MOR)あるいは水酸化物を0.6
〜1.8molおよび/またはアルカリ土類金属のアル
コキシド[M(OR)2]あるいは水酸化物を1.2〜
3.6molの割合で低級アルコ−ル等の有機溶媒に溶
解した溶液をコ−ティングして、焼成する方法を開発し
た(Rはアルキル基、Mはアルカリ金属またはアルカリ
土類金属、特願平6−279994号、特願平8−29
935号)。この方法は通称ゾル−ゲル法と言われてい
るもので、原料のアルコキシドやアルコキシシランは加
水分解されると、シラノ−ルとなってシロキサン結合で
重合して、ゼオライトが合成される。このため、溶液の
コ−ティングにロ−ルコ−ト法を使用すれば、寸法の大
きなものや連続した長尺のものを製造できる。
【0005】この溶液は、鋼板上にコ−ティングした
後、加熱すると、空気中の水分と反応して、加水分解さ
れ、ゼオライト膜が形成されるが、1回の焼成でクラッ
クを発生させずに焼成できる膜厚はゼオライト膜になっ
た状態で0.8μmが限界で、それより厚くすると、ゼ
オライト膜はセラミックスであるため、クラックが生じ
て剥離してしまう。しかし、膜厚が0.8μm以下にす
ると、膜厚が薄いため、干渉色が発生する。このため、
干渉色を発生させないようにするため、コ−ティング、
焼成の工程を2回以上繰り返して、膜厚を厚くしてい
た。また、ロ−ルコ−ト法でコ−ティングする場合、溶
液粘度が3cP未満と低いため、0.1μm単位で膜厚
を制御することが難しく、干渉色のムラが発生するもの
であった。
後、加熱すると、空気中の水分と反応して、加水分解さ
れ、ゼオライト膜が形成されるが、1回の焼成でクラッ
クを発生させずに焼成できる膜厚はゼオライト膜になっ
た状態で0.8μmが限界で、それより厚くすると、ゼ
オライト膜はセラミックスであるため、クラックが生じ
て剥離してしまう。しかし、膜厚が0.8μm以下にす
ると、膜厚が薄いため、干渉色が発生する。このため、
干渉色を発生させないようにするため、コ−ティング、
焼成の工程を2回以上繰り返して、膜厚を厚くしてい
た。また、ロ−ルコ−ト法でコ−ティングする場合、溶
液粘度が3cP未満と低いため、0.1μm単位で膜厚
を制御することが難しく、干渉色のムラが発生するもの
であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、1回の焼成
でゼオライト膜厚を0.8μm以上にしても、クラック
が発生せず、しかも、1回のコ−ティングで厚膜にする
ことができるゼオライトコ−ティング溶液およびその溶
液によるゼオライトコ−ト鋼板の製造方法を提供するも
のである。
でゼオライト膜厚を0.8μm以上にしても、クラック
が発生せず、しかも、1回のコ−ティングで厚膜にする
ことができるゼオライトコ−ティング溶液およびその溶
液によるゼオライトコ−ト鋼板の製造方法を提供するも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のゼオライトコ−
ティング溶液は、有機溶媒に(1)アルミニウムアルコ
キシド、(2)テトラアルコキシシランおよび(3)ア
ルカリ金属および/またはアルカリ土類金属のアルコキ
シドあるいは水酸化物を溶解した溶液にオルガノアルコ
キシシランまたはこれとともに増粘剤を添加した。ま
た、ゼオライトコ−ト鋼板はこのゼオライトコ−ティン
グ溶液を鋼板に塗布して、200〜800℃で焼成する
ことにより製造するようにした。
ティング溶液は、有機溶媒に(1)アルミニウムアルコ
キシド、(2)テトラアルコキシシランおよび(3)ア
ルカリ金属および/またはアルカリ土類金属のアルコキ
シドあるいは水酸化物を溶解した溶液にオルガノアルコ
キシシランまたはこれとともに増粘剤を添加した。ま
た、ゼオライトコ−ト鋼板はこのゼオライトコ−ティン
グ溶液を鋼板に塗布して、200〜800℃で焼成する
ことにより製造するようにした。
【0008】
【作用】本発明者らは、(1)アルミニウムアルコキシ
ド、(2)テトラアルコキシシランおよび(3)アルカ
リ金属および/またはアルカリ土類金属のアルコキシド
あるいは水酸化物を有機溶媒に溶解した後、加水分解用
の水、白濁化やゲル化防止用のアミン化合物を添加する
ことにより調製した溶液を用いて、1回の焼成でゼオラ
イトの厚膜を形成できる添加剤を種々検討した結果、オ
ルガノアルコキシシランが優れていることを見いだし
た。そして、このシラン化合物とともに増粘剤を添加す
ると、膜厚を厚くできることを見いだした。
ド、(2)テトラアルコキシシランおよび(3)アルカ
リ金属および/またはアルカリ土類金属のアルコキシド
あるいは水酸化物を有機溶媒に溶解した後、加水分解用
の水、白濁化やゲル化防止用のアミン化合物を添加する
ことにより調製した溶液を用いて、1回の焼成でゼオラ
イトの厚膜を形成できる添加剤を種々検討した結果、オ
ルガノアルコキシシランが優れていることを見いだし
た。そして、このシラン化合物とともに増粘剤を添加す
ると、膜厚を厚くできることを見いだした。
【0009】オルガノアルコキシシランによりゼオライ
ト膜にクラックが発生しなくなる理由は明確ではない
が、テトラアルコキシシランと同様に加水分解され、重
合するが、加水分解速度が遅いので、それに伴って重合
速度も遅くなり、急激な皮膜収縮が起こらず、また、2
00〜800℃で焼成しても、オルガノ基の分解物が残
留するため、厚膜にしても、クラックが発生しないもの
と考えられる。このオルガノアルコキシシランとして
は、下記のようなモノオルガノトリアルコキシシランま
たはジオルガノジアルコキシシランを用いると、溶液を
白濁させることはない。ただし、Xはビニル基、エポキ
シ基、アミノ基、メタクリル基、メルカプト基であり、
Rはアルキル基である。
ト膜にクラックが発生しなくなる理由は明確ではない
が、テトラアルコキシシランと同様に加水分解され、重
合するが、加水分解速度が遅いので、それに伴って重合
速度も遅くなり、急激な皮膜収縮が起こらず、また、2
00〜800℃で焼成しても、オルガノ基の分解物が残
留するため、厚膜にしても、クラックが発生しないもの
と考えられる。このオルガノアルコキシシランとして
は、下記のようなモノオルガノトリアルコキシシランま
たはジオルガノジアルコキシシランを用いると、溶液を
白濁させることはない。ただし、Xはビニル基、エポキ
シ基、アミノ基、メタクリル基、メルカプト基であり、
Rはアルキル基である。
【0010】
【化学式2】
【0011】オルガノアルコキシシランの添加量は、ア
ルミニウムアルコキシド1molに対して0.1〜10
molにするのが望ましい。0.1mol未満である
と、ゼオライト膜のクラック発生防止が困難であり、1
0mol超にすると、有機成分が多くなり、焼成時にゼ
オライト膜が茶色になる。
ルミニウムアルコキシド1molに対して0.1〜10
molにするのが望ましい。0.1mol未満である
と、ゼオライト膜のクラック発生防止が困難であり、1
0mol超にすると、有機成分が多くなり、焼成時にゼ
オライト膜が茶色になる。
【0012】オルガノアルコキシシランを添加しても、
溶液は増粘せず、1回の塗布で厚膜にすることは困難で
あるので、増粘剤を添加する。この増粘剤にヒドロキシ
アルキルセルロ−スやイオン交換性無機物を用いると、
焼成の際に溶媒等の急激な蒸発を抑制し、ゼオライト膜
のクラック発生を抑制する。前者としてはヒドロキシエ
チルセルロ−ス、ヒドロキシプロピルセルロ−ス等を、
また、後者としては、ラポナイト、ベントナイト等を用
いるのが好ましい。この増粘剤の添加量は溶液全体の
0.1〜10mass%にするのが望ましい。0.1mass%未
満であると、増粘による厚膜塗布が困難であり、10ma
ss%を超えると、溶液がゲル化する。
溶液は増粘せず、1回の塗布で厚膜にすることは困難で
あるので、増粘剤を添加する。この増粘剤にヒドロキシ
アルキルセルロ−スやイオン交換性無機物を用いると、
焼成の際に溶媒等の急激な蒸発を抑制し、ゼオライト膜
のクラック発生を抑制する。前者としてはヒドロキシエ
チルセルロ−ス、ヒドロキシプロピルセルロ−ス等を、
また、後者としては、ラポナイト、ベントナイト等を用
いるのが好ましい。この増粘剤の添加量は溶液全体の
0.1〜10mass%にするのが望ましい。0.1mass%未
満であると、増粘による厚膜塗布が困難であり、10ma
ss%を超えると、溶液がゲル化する。
【0013】表1は、アルミニウムイソプロポキシド
1.0mol、テトラエトキシシラン1.25molおよ
びナトリウムメトキシド1.0mol、トリイソプロパ
ノ−ルアミン1.0molおよび水4.5molをブチル
セロソルブ30molに溶解した後、種々の増粘剤を添
加して、この溶液をSUS430基板(厚さ0.6m
m)に浸漬法により塗布して、300℃で2分間焼成す
る方法で形成したゼオライト膜の膜厚と外観を示したも
のであるが、増粘剤の添加を溶液全体の0.1〜10mas
s%にすると、無色透明な厚膜を形成できる。
1.0mol、テトラエトキシシラン1.25molおよ
びナトリウムメトキシド1.0mol、トリイソプロパ
ノ−ルアミン1.0molおよび水4.5molをブチル
セロソルブ30molに溶解した後、種々の増粘剤を添
加して、この溶液をSUS430基板(厚さ0.6m
m)に浸漬法により塗布して、300℃で2分間焼成す
る方法で形成したゼオライト膜の膜厚と外観を示したも
のであるが、増粘剤の添加を溶液全体の0.1〜10mas
s%にすると、無色透明な厚膜を形成できる。
【0014】
【表1】
【0015】溶液の鋼板などのような耐熱性金属板への
コ−ティングは、公知方法、例えば、浸漬法、スプレ−
法、ロ−ルコ−ト法等でよいが、焼成は200〜800
℃の温度範囲で行う。この焼成によりアルコキシドやア
ルコキシシランの加水分解、重合が急激に進行して、ゼ
オライト皮膜となり、これと平行して溶媒、加水分解抑
制剤および増粘剤も除去される。ここで、焼成温度が2
00℃より低いと、溶媒、アミン化合物のような加水分
解抑制剤および増粘剤が除去されず、逆に800℃より
高いと、ゼオライト構造が失われてしまう。
コ−ティングは、公知方法、例えば、浸漬法、スプレ−
法、ロ−ルコ−ト法等でよいが、焼成は200〜800
℃の温度範囲で行う。この焼成によりアルコキシドやア
ルコキシシランの加水分解、重合が急激に進行して、ゼ
オライト皮膜となり、これと平行して溶媒、加水分解抑
制剤および増粘剤も除去される。ここで、焼成温度が2
00℃より低いと、溶媒、アミン化合物のような加水分
解抑制剤および増粘剤が除去されず、逆に800℃より
高いと、ゼオライト構造が失われてしまう。
【0016】
【実施例】 実施例1 アルミニウムイソプロポキシド1.0mol、テトラエ
トキシシラン2.5molおよびナトリウムメトキシド
1.0mol、モノイソプロパノ−ルアミン5molお
よび水7molをブチルセロソルブ15molに溶解し
た後、種々のオルガノアルコキシシランを添加して、十
分撹拌した。この溶液をSUS430基板(厚さ0.5
mm)に塗布して、300℃で2分間焼成した。表2に
形成されたゼオライト膜の膜厚と外観を示す。
トキシシラン2.5molおよびナトリウムメトキシド
1.0mol、モノイソプロパノ−ルアミン5molお
よび水7molをブチルセロソルブ15molに溶解し
た後、種々のオルガノアルコキシシランを添加して、十
分撹拌した。この溶液をSUS430基板(厚さ0.5
mm)に塗布して、300℃で2分間焼成した。表2に
形成されたゼオライト膜の膜厚と外観を示す。
【0017】
【表2】
【0018】実施例2 実施例1の溶液において、N−(2−アミノエチル)−
3−アミノプロピルメチルジメトキシシランの添加量を
1.0molにし、新たにヒドロキシプロピルセルロ−
ス0.5mass%を添加した。この溶液をSUS430基
板(厚さ0.5mm)に塗布して、250℃で2分間焼
成したところ、1回の塗布で3μm厚のゼオライト膜が
形成されていて、クラックは発生していなかった。
3−アミノプロピルメチルジメトキシシランの添加量を
1.0molにし、新たにヒドロキシプロピルセルロ−
ス0.5mass%を添加した。この溶液をSUS430基
板(厚さ0.5mm)に塗布して、250℃で2分間焼
成したところ、1回の塗布で3μm厚のゼオライト膜が
形成されていて、クラックは発生していなかった。
【0019】実施例3 実施例1の表2、No4を300℃以外の温度で2分間
焼成した。また、実施例2でも250℃以外の温度で2
分間焼成した。表3にこれらのゼオライトコ−ト鋼板の
焼成温度と密着折り曲げによる皮膜密着性との関係を示
す。密着性評価で記号○は皮膜に剥離の発生しないもの
で、記号×は少しでも剥離が皮膜に発生したものであ
る。
焼成した。また、実施例2でも250℃以外の温度で2
分間焼成した。表3にこれらのゼオライトコ−ト鋼板の
焼成温度と密着折り曲げによる皮膜密着性との関係を示
す。密着性評価で記号○は皮膜に剥離の発生しないもの
で、記号×は少しでも剥離が皮膜に発生したものであ
る。
【0020】
【表3】
【0021】
【発明の効果】本発明のゼオライトコ−ティング溶液
は、以上のように、オルガノアルコキシシランを添加し
たものであるが、この添加により膜厚を干渉色の生じな
い0.8μm以上にしても、ゼオライト膜にはクラック
が発生しない。また、増粘剤をさらに添加すると、1回
の塗布で厚膜にすることができる。さらに、溶液は20
0〜800℃の温度で焼成すれば、加工性の良好なゼオ
ライト皮膜が得られる。
は、以上のように、オルガノアルコキシシランを添加し
たものであるが、この添加により膜厚を干渉色の生じな
い0.8μm以上にしても、ゼオライト膜にはクラック
が発生しない。また、増粘剤をさらに添加すると、1回
の塗布で厚膜にすることができる。さらに、溶液は20
0〜800℃の温度で焼成すれば、加工性の良好なゼオ
ライト皮膜が得られる。
Claims (7)
- 【請求項1】 有機溶媒に(1)アルミニウムアルコ
キシド、(2)テトラアルコキシシランおよび(3)ア
ルカリ金属および/またはアルカリ土類金属のアルコキ
シドあるいは水酸化物を溶解した溶液にオルガノアルコ
キシシランを添加したことを特徴とするゼオライトコ−
ティング溶液。 - 【請求項2】 オルガノアルコキシシランが下記一般
式(A)または(B)で示されるモノオルガノトリアル
コキシシランまたはジオルガノジアルコキシシランであ
ることを特徴とする請求項1に記載のゼオライトコ−テ
ィング溶液。 【化学式1】 X:ビニル基、エポキシ基、アミノ基、メタクリル基、
メルカプト基、 R:アルキル基 - 【請求項3】 オルガノアルコキシシランをアルミニ
ウムアルコキシド1molに対して0.1〜10mol
添加することを特徴とする請求項1に記載のゼオライト
コ−ティング溶液。 - 【請求項4】 請求項1のゼオライトコ−ティング溶
液に増粘剤を添加したことを特徴とするゼオライトコ−
ティング溶液。 - 【請求項5】 増粘剤がヒドロキシアルキルセルロ−
スまたはイオン交換性無機物であることを特徴とするゼ
オライトコ−ティング溶液。 - 【請求項6】 増粘剤を溶液全体の0.1〜10mass
%添加することを特徴とする請求項4に記載のゼオライ
トコ−ティング溶液。 - 【請求項7】 請求項1〜6に記載のいずれかのゼオ
ライトコ−ティング溶液を鋼板に塗布して、200〜8
00℃で焼成することを特徴とするゼオライトコ−ト鋼
板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21416696A JPH1036115A (ja) | 1996-07-25 | 1996-07-25 | ゼオライトコ−ティング溶液およびその溶液によるゼオライトコ−ト鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21416696A JPH1036115A (ja) | 1996-07-25 | 1996-07-25 | ゼオライトコ−ティング溶液およびその溶液によるゼオライトコ−ト鋼板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1036115A true JPH1036115A (ja) | 1998-02-10 |
Family
ID=16651335
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21416696A Withdrawn JPH1036115A (ja) | 1996-07-25 | 1996-07-25 | ゼオライトコ−ティング溶液およびその溶液によるゼオライトコ−ト鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1036115A (ja) |
-
1996
- 1996-07-25 JP JP21416696A patent/JPH1036115A/ja not_active Withdrawn
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