JPH1035785A - 断熱構造を施した輸送用荷箱の架装装置 - Google Patents

断熱構造を施した輸送用荷箱の架装装置

Info

Publication number
JPH1035785A
JPH1035785A JP8208836A JP20883696A JPH1035785A JP H1035785 A JPH1035785 A JP H1035785A JP 8208836 A JP8208836 A JP 8208836A JP 20883696 A JP20883696 A JP 20883696A JP H1035785 A JPH1035785 A JP H1035785A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mounting
bolt
heat insulating
filler material
members
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8208836A
Other languages
English (en)
Inventor
Michiyuki Oonishi
理志 大西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Fruehauf Co Ltd
Original Assignee
Nippon Fruehauf Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Fruehauf Co Ltd filed Critical Nippon Fruehauf Co Ltd
Priority to JP8208836A priority Critical patent/JPH1035785A/ja
Publication of JPH1035785A publication Critical patent/JPH1035785A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 断熱構造を施した輸送用荷箱において、荷室
内にエバポレータなどの荷重のかかる装置を取付可能と
し、その寸法や取付位置の変更に容易に対応することが
できると共に、その断熱性能を維持する。 【解決手段】 強度部材16の断面ハット形状のフラン
ジ部30に嵌合する保持腕を有する一対のクランプ部材
40の間にフィラ−材42を配置して前記フランジ部に
保持腕を嵌合すると共にフィラー材を挟持して締結し、
該フィラー材を介して断面逆ハット形状の取付ブラケッ
ト35のフランジ部を該強度部材に結合して、2以上の
強度部材にまたがって該取付ブラケットを強度部材に直
交して取付け、取付ブラケットの逆ハット形状の頂部に
装置類の取付ボルト37を遊嵌する長孔を設けることに
より、強度部材に沿う方向及びそれに直交する方向に取
付位置を変更可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、バン型冷凍冷蔵用貨物
自動車の車両後部に架装した荷箱や冷凍コンテナ等の断
熱構造を施した輸送用荷箱に関し、特にその荷箱の天井
や内壁部に装置類を取付ける構造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、物流システムの発達に伴い、生鮮
食品や冷凍食品など多様なものが全国的規模で輸送され
るようになってきている。これら生鮮食品や冷凍食品な
どの積載貨物は、それぞれ一定の温度下に管理した状態
で輸送される必要があるため、断熱構造の荷箱からなる
保冷庫や冷凍設備を備えた荷箱を搭載したバン型自動車
が使用される。これらの荷室内においても、積載貨物の
荷崩れを防止するためのロープを固定するための緊締用
金具を設けたり、冷却用ユニットなどの付属設備を取付
けたり、或いは荷室内空間を積載貨物の管理温度別の2
室に仕切るための中仕切壁を格納する係止金具を設ける
などの、強度を有する取付け構造が必要とされる。特
に、このような冷蔵、冷凍貨物を輸送する荷箱において
は、冷却用の設備を荷室内に取付ける必要があるが、こ
れらの装備品は重量、容積ともに大きく、しかも、走行
中に絶え間なく振動や応力等の負荷がかかるため、その
支持構造には十分な強度を必要とする。ところが、これ
ら冷蔵、冷凍車においては、断熱構造を施してあって、
これらの内部側は、外気に触れる外板等から熱的に遮断
された構造とする必要があるため、荷室内の装置類の取
付に際して、強度のある柱や梁材に金属製の結合手段を
用いて直接結合する構造とすることができず、これらの
強度と断熱性との両者の要求を満たすことは困難であっ
た。
【0003】図6に断熱構造を施した冷凍物品などの輸
送用荷箱を車両後部に架装したバン型貨物自動車の全体
の斜視図を示す。荷箱は、いずれも断熱構造の施された
前壁1、左右側壁2、3、屋根部4、床部5及び後壁6
からなる6面体を構成している。荷箱の後壁6には図示
されるように同じく断熱構造を施した観音式扉7を設け
ている。荷箱の内部には冷気を作るエバポレータ8が架
装され、また外部には冷凍用コンデンシングユニット9
が配設され、このコンデンシングユニット9により冷却
された冷媒を、荷箱内に架装されたエバポレータ8に送
り、ここで蒸発する冷媒により荷箱内の熱を奪って荷箱
内を冷却する冷却装置一式を架装している。その他、図
示されていないが、荷箱内には荷室内の温度分布を均一
にするため、エバポレータから送風される冷気を荷室内
に均等に配分するように配設される天井部や床部の冷気
用ダクトや、荷室内空間を管理温度別の2室に区画する
ために側壁面間に立設された中仕切壁の係止金具、或い
は積み荷の荷崩れを防止するために内壁面に埋設された
緊締用金具などがある。
【0004】図においては、屋根部4及び側壁2の一部
の外張板を取り除いて、荷箱の6面体を構成するそのフ
レーム構造を示す。屋根部4のフレームは通常、図に見
るように長手方向の上側枠材12、12と幅方向の上前
及び後枠材10、11をそれぞれ接合した矩形の枠状の
構造に、長手方向に適宜の間隔をもって屋根梁16を左
右の側枠材12、12間に平行に列設して構成する。こ
の屋根フレームの上面を覆って、外部からの雨水の浸入
を防止するために継ぎ目のない1枚の屋根板23を水密
に張設する。側壁のフレームも同様に上下の側枠材1
2、13と前後の隅柱14、14をそれぞれ接合した矩
形の枠に、長手方向に適宜の間隔で複数の中間柱20を
上下側枠材12、13間に立設して構成され、この側壁
フレームの外面を覆って外部から雨水が浸入しないよう
に側壁板21を水密に張設する。
【0005】このような荷箱のフレームからなる屋根部
前壁の図6のA−A線矢視方向に沿った断面の構造を図
7に示す。図の左側が荷箱前方であって、前壁1は上前
枠材10と下前枠材15の間に断面ハット形状の中間柱
20を複数立設して前壁1のフレーム構造を構成し、こ
の中間柱20にスペーサ17を介在させて内面に内装板
25を張設し外面には前壁板22を張設している。この
ように前壁板22と内装板25との間に中間柱とスペー
サを介在させて形成した空間には、硬質ポリウレタン液
が現場注入され、硬質発泡ウレタンからなる断熱構造が
施される。また、屋根部4は、上前枠材10と上後枠材
11との間にこれと平行に所定の間隔を空けて複数の屋
根梁16を配置し、左右の上側枠材12、12間に梯子
状に跨設して、屋根部フレームを形成し、これら屋根梁
16の下方にそれぞれストリンガー18を介在させて内
面に天井板24を張設し、外面には屋根板23を張設す
る。このように屋根板と天井板の間に屋根梁とストリン
ガーを介在させて形成される空間に前記と同様に硬質発
泡ウレタンからなる断熱構造が施される。以下、床部5
についても同様であるので説明を省略する。
【0006】なお、図7の断面ハット形状の屋根梁及び
中間柱に替えて、T字型、Z字型、或いはコの字型のア
ルミ押出型材も使用されている。また、ストリンガー1
8の構造もZ字型に限定されるものではなく、側壁に使
用されているスペーサを屋根部に使用することもでき
る。ストリンガー18は、硬質の合成樹脂或いはその複
合材からなり、スペーサ17には、一般に合成樹脂、複
合材、木材などが使用される。ストリンガー18は屋根
梁のフランジ部30にリベットなどの結合部材により固
着され、スペーサ17も同様の手段により固着される。
【0007】ところで、このような荷室の内部に前記し
たような装置類を取付ける場合、冷気ダクトや中仕切壁
の端部を天井に格納する係止金具のように比較的軽量な
ものを支持する手段であれば、天井の内張板や、内張板
の裏のストリンガー、スペーサに直接取り付けることが
できるが、過酷な使用条件、例えば、積み荷の緊締用金
具を側壁に設ける場合等では、前記のような合成樹脂性
のスペーサーなどに結合して側壁に設ける構造では積み
荷の荷重に耐えるには十分でないという強度上の問題
と、一方十分な強度を有する金属製の中間柱に金具類を
介して設置する構造とすると、緊締用金具を結合するこ
れら熱伝導性のよい金属製の結合部材を経由して外部の
熱が荷室内に導通して断熱効果が低下するという問題を
生じる。
【0008】そこで、このような問題に対して実公昭5
6−12236号公報では、側壁に沿って立設される複
数の中間柱の間に補強アングルを掛け渡して固着し、大
きな荷重を受ける緊締金具をこの補強アングルに断熱パ
ッドを介して取り付けることによって、緊締金具にかか
る負荷を複数の中間柱に分散させる保持装置を提案して
いる。しかしながら、緊締金具と中間柱及び補強アング
ルとの間には断熱パッドを介装しているといっても、こ
れらをボルトなどの金属製の部材で直接結合するもので
あるため、これら熱の伝導性のよい金属同士の接触によ
り、これらの間を経由する熱の遮断はできなかった。
【0009】このような熱の遮断に対しては、強度のあ
る金属製の屋根梁や中間柱に対して断熱性を保持できる
結合構造を介して取り付けることが必要であり、このよ
うな例を図8〜図10に示す。図10にその分解した取
付構造を示すように、エバポレータ8の受け金具38を
天井から荷室内に突出せしめた取付け用ボルト37ナッ
ト止めして架装するものであるが、図8に屋根部4の幅
方向断面を示すように、屋根板23を上面に張設したハ
ット形状の屋根梁16のフランジ部30の下面に硬質の
合成樹脂製のスペーサ17がタッピング止めされてい
る。図9に見るように、スペーサ17には2か所、それ
ぞれ上下面に凹所32及び33を切欠き、上段の凹所か
らはリテーナ34を介在させて2本の支持ボルト36、
36が下段の凹所33内に貫通し、断面逆ハット形状の
取付ブラケット35をその両フランジ部のボルト孔にナ
ット止めしている。この凹所により、ボルトなどの金属
製の結合手段が同じく金属製のアルミ内装板に直接接触
することを防止している。この凹所は後に硬質発泡ウレ
タンによって充填される。装置などの取付ボルト37は
取付ブラケット35の中央部に設けたボルト孔を貫通し
て掛け吊りされており、天井板24は、このボルト孔に
対応する位置にボルト孔を設けて張設される。
【0010】図10の分解図において、前記取付ブラケ
ット35は隣接する屋根梁16の間にこれと直交して2
列平行に配設されている。2本の取付ブラケット35の
ボルト孔にそれぞれ2個の取付ボルト37が掛け止めさ
れ、天井板を張設する時に天井板にボルト孔を穿設して
先端を荷室内に突出せしめ、水密に固定されている。エ
バポレータ8は4本の受け金具38を取付ボルト37に
ナット止めされて天井部に架装される。
【0011】ところで、エバポレータ8の4本の受け金
具38の間隔はそのメーカーや型式によって寸法が異な
るため、取付ボルトを支持する取付ブラケット35を固
定する位置はエバポレータ8の型式ごとに変更しなけれ
ばならないが、スペーサは特定のエバポレータ側の受け
金具38の間隔に合わせて前記凹所を切り欠いているた
め、切欠きを設けたスペーサ同士に互換性がなく、エバ
ポレータの型式ごとにスペーサーもまたそれに合わせて
製作加工しなければならない。また、この凹所は、肉薄
となって強度が不足するのみか、段部を切り欠く構造の
ため応力集中を生じて切欠き部で破損し易く、装置が抜
け落ちる虞れがある。
【0012】このように、荷室内の装置の架装に際して
は、装置類の取付け強度と荷室の熱遮断性能を共に保持
することは、両立し難いものであり、また、架装する装
置の寸法の相違に応じて取付け位置などを変更すること
は、その断熱構造からの制約のため困難であった。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
問題を解消すべく案出されたものであり、断熱構造を施
した輸送用荷箱において、荷室内にエバポレータなどの
荷重のかかる装置を取付可能とし、その寸法や取付位置
の変更に容易に対応することができると共に、その断熱
性能を維持することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、その目的を達
成するため、断熱構造を施した6面体からなる輸送用荷
箱において、これらの面体の骨格フレームを構成する断
面ハット形状の強度部材のフランジ部の下面に沿ってス
ペーサ部材を分割して所定の空間を設けて固着し、該空
間内に該フランジ部を把持する保持腕を有する一対のク
ランプ部材を相対向せしめて配置し、該強度部材の左右
フランジ部を保持腕で把持すると共に該クランプ部材の
下端間に断熱性のフィラ−材を挟持して締結し、締結さ
れた該フィラー材の下端面に取付ブラケットを固定し、
該取付ブラケットにボルト孔を穿設して装置等の架装用
取付ボルトを挿通してなるものである。
【0015】その請求項2の発明は、上記取付ブラケッ
トを隣接する強度部材間に掛け渡して2箇所で強度部材
に固定してなり、請求項3の発明は、上記取付ブラケッ
トを平行に2列に配置してなり、請求項4の発明は、上
記所定の空間は、上記強度部材に沿って架装用取付ボル
トの固定位置を荷箱幅方向に調節可能とするものであ
り、請求項5の発明は、上記強度部材のフランジ部に設
けた凹溝に上記クランプ部材の保持腕に設けた凸部が嵌
合するものであり、請求項6の発明は、上記架装用取付
ボルトのボルト孔を取付ボルトの固定位置を荷箱の長手
方向に調節可能な長孔としたものである。
【0016】
【作用】本発明の構成によれば、輸送用荷箱の強度部材
である屋根梁や中間柱等の強度部材にその断面ハット形
状のフランジ部の構造を利用して、クランプ部材の保持
腕で把持せしめることにより、強度部材に沿う荷箱の幅
方向に自由に取付位置を調整可能とするものであり、ま
た、強度部材に直交する方向に対しては、取付ブラケッ
トの断面逆ハット形状の頂部に設けた長孔に沿って取付
ボルトを移動することによりその取付位置を荷箱の長手
方向に調整することができる。従って、取付ける装置の
寸法や取付箇所が変わっても荷箱側の構造を変更するこ
となく3本の短尺のスペーサで対応することが可能とな
る。この取付ける装置が重い物であったり、取付け箇所
に負荷がかかる場合でも、取付箇所にかかる荷重は取付
ブラケットを経て複数の強度部材に均等に分散されるた
め、部分的な応力集中などにより、破損することはな
い。更に、フィラー材による上記の支持構造は、フィラ
ー材をクランプ部材で締結して補強すると共に、荷箱内
側の取付構造と外板との間に断熱性のフィラー材を介す
ることにより、外板との間に金属同士の直接の接触を有
していないため、熱遮断性にも優れており、冷蔵冷凍用
荷箱としてその断熱性能を損なうことはない。
【0017】
【実施例】本発明の1実施例を図1乃至図5に従って説
明する。図2は荷箱の屋根部4の長手方向の縦断面、図
5は幅方向の縦断面を示す。屋根板23は屋根梁16の
頂面に固着され、屋根梁16のフランジ部30の下面に
沿ってスペーサ17が図5に見るように3本に分割され
て間隔を開けて固着されている。図2において、40は
挟持部で、その構成は41のクランプ、42のフィラー
材、45の挟着ボルトからなり、クランプ41は保持腕
47とその下部の垂直部46とを有する。挟持部40
は、前記の分割されたスペーサ17間の空間44におけ
る屋根梁16の左右のフランジ部30に取り付けられて
いる。取付ブラケット35は、この挟持部40の下端面
にフィラー材42のボルト孔を貫通する支持ボルト36
によりナット止めされている。図より明らかなように、
一対のクランプ41、41を相対向させて、その保持腕
47に屋根梁の左右のフランジ部30を嵌入させて、フ
ィラー材42をその垂直部46間に挟んで挟着ボルト4
5によりこれを締結している。このように構成されてい
るので、挟持部40は空間44内で固定するとき、分割
されたスペーサ17間の間隔Lを所定の長さにしておけ
ばその長さLの範囲で取付位置を変更することができ、
取付ブラケット35の荷箱幅方向における位置は、スペ
ーサ17の寸法などを替えることなく、空間44内で自
在に調整することができる。また、一対のクランプ41
の保持腕47は図に示すようにフランジ部を把持する
が、下方の垂直部で挟着ボルト45で締結されると、フ
ランジ部を把持した状態でテコの作用でフランジ部を強
固に締めつけるため、走行中の振動等により弛むことは
ない。
【0018】フィラー材42は、このように取付ブラケ
ット35を支持することから、大きな荷重がかかり、こ
のため通常、熱伝導性の低い木材、合成樹脂からなる
が、材質上強度的に十分とはいえないので、図のよう
に、2本の支持ボルトをリテーナ34を介在せしめて取
付ブラケット35を取り付ける。この構造により、リテ
ーナから荷重が分散されてフィラー材42が破損するこ
とが防止されるが、万一フィラー材42が破損してもリ
テーナ34が挟着ボルト45を介してクランプに掛け吊
りされるため抜け落ちることはない。
【0019】図1は、屋根部を分解して本発明の取付構
造を示す斜視図である。2列の取付ブラケット35は、
相隣接する屋根梁16間に所定の間隔を隔てて平行に掛
け渡され、井桁状に取り付けられている。すなわち、取
付ブラケット35は、屋根梁のフランジ部に固定した挟
持部40の下端面に一方の端部を固着し、他方の端部を
隣接する屋根梁のフランジ部に固定した挟持部40の下
端面に固着する。取付ブラケット35の逆ハット型の中
央部には、ボルト外径にほぼ等しい内径を有する長孔4
8を透設し、取付ボルト37は長孔48内を遊嵌して固
定することができるので、取付ボルト37を荷箱長手方
向にエバポレータ側の受け金具38の間隔に対応した位
置に調整することができる。このように、2本の取付ブ
ラケット35のそれぞれ4個の取付ボルト37は、荷箱
の幅方向と長手方向に調整して、エバポレータ側の4つ
の受け金具38に対応する位置にセットすることができ
る。従って、一定の寸法により分割して作製されたスペ
ーサ17を使用して、対象とする装置などの規格寸法に
応じて設けられた受け金具の位置に合わせて取付ボルト
を設けることができる。
【0020】取付ボルト37の取付け手順は概ね次のと
おりである。屋根部のフレーム構造を組み付けると共
に、このフレーム構造を構成する相隣接した屋根梁16
のフランジ部30に3つに分割されたスペーサ17を空
間44を隔てて間隔Lを設けて固着し、この空間内に位
置調整して挟持部を固定する。更に、この挟持部を介し
て屋根梁16間に取付ブラケット35を跨設、この取付
ブラケット35に穿設した長孔に取付ボルト37を挿通
せしめ、位置調整して固定する。固定された取付ボルト
の位置に合わせてタレットポンチなどでボルト孔を穿設
した天井板を荷室内に張設する。取付ボルトの先端はこ
の孔から荷室内に突出せしめ、水密処理を施す。
【0021】そして、この取付け構造によれば、切欠き
を設けたスペーサーを介して取付けることがないため、
強度が低下せず、断熱性のフィラー材42もクランプ4
0の垂直部46に挟持されて締結されるため、強度的に
も補強される。また、取付ボルト37から強度を最終的
に負担する屋根梁16に対して、スペーサー17を介し
てその荷重を分散せしめると共に、熱伝導性のよい金属
同士の接触を回避しており、熱的な遮断構造をなすこと
から、荷箱の断熱性を損なうことがない。なお、これら
の実施例においては、スペーサー17について説明した
が、このスペーサ17とストリンガー18とは共に中間
柱等の金属製の強度部材と天井板や内装板との間に介在
してこれらを張設するための支持部材であると共に、熱
的に遮断するためのものであって、これらの機能上両者
は変わりはないから、本発明においては同義である。
【0022】図3及び図4のクランプ構造は、前記の屋
根梁のフランジ部とクランプの保持腕との把持構造を強
化したもので、図のように屋根梁16のフランジ部30
を屈曲させてその付け根部に凹溝を形成させ、一方クラ
ンプ40もその保持腕先端が該凹溝に嵌合する凸部を形
成することにより、強固に嵌合せしめる。特に図4に示
す嵌合構造は、フランジ部の凹溝内を2重に屈曲させて
これに嵌合するクランプの保持腕先端の凸部を係合させ
ることにより、より一層強固に把持できる。図2に示す
構造においては、過大な荷重を受けるとクランプ40の
保持腕が引き伸ばされて弛む場合があるが、図3及び図
4の構造は、フランジ部の凹溝に保持腕の凸部が嵌合し
ているため大きな荷重を受けても弛むことがない。以上
の実施例では、荷室内のエバポレータなどの天井部の屋
根梁から装置類を吊り下げる構造について説明したが、
荷室内で大きな負荷のかかる支持構造について共通する
ものであり、特に冷凍、冷蔵用の断熱構造を有する荷
箱、コンテナ類において、同様に作用・効果を有するこ
とは明らかである。従って、荷室内のその他の装置類の
支持や荷崩れ防止のための緊締金具の取付構造などに好
適であり、このような支持構造においては、取付ブラケ
ットの数や締結部位の数、或いは取付ボルトの数など必
要に応じて定めれば良く、同様の作用・効果を発揮する
ことができる。
【0023】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明において
は、荷室内に装置類を架装する構造において、走行中の
振動や荷重に耐える支持構造をなすものであり、また、
架装する装置類における取付寸法や取付位置等の変更に
容易に対応することが可能であると共に、これらの荷重
を受ける構造に熱伝導性のよい金属同士の直接の接触を
行わないため、冷蔵、冷凍用の断熱構造を施した荷箱な
どにおいて、その断熱性を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の荷箱内架装装置分解図。
【図2】 本発明の屋根梁部への架装構造の1例(前後
方向断面)。
【図3】 本発明の屋根梁部への架装構造(クラン
プ)。
【図4】 本発明の屋根梁部への架装構造(クラン
プ)。
【図5】 本発明の屋根梁部への架装構造の1例(幅方
向断面)。
【図6】 バン型貨物自動車の荷箱全体の斜視図。
【図7】 図6のA−A矢視線断面図。
【図8】 従来の断熱構造を有する荷箱の屋根部前後方
向断面。
【図9】 従来の断熱構造を有する荷箱の屋根部幅方向
断面。
【図10】 従来の断熱構造を有する荷箱内のエバポレ
ータ取付構造分解図。
【符号の説明】
1:前壁 2、3:側壁 4:屋根部 5:床部
6:後壁 7:観音式扉 8:エバポレータ
9:コンデンシングユニット 10:上前枠材
11:上後枠材 12:上側枠材 13:下側枠材
14:隅柱 15:下前枠材 16:屋根梁 17:スペーサ
20:中間柱 21:側壁板 22:前壁板
23:屋根板 24:天井板 25:内装板 3
0:フランジ部 32:凹所(上) 33:凹所
(下) 34:リテーナ 35:取付ブラケット
36:支持ボルト 37:取付ボルト 38:受
け金具 40:挟持部 41:クランプ 42:
フィラー材 43:ワッシャ 44:間隙 4
5:挟着ボルト 46:垂直部 47:保持腕 48:長孔

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断熱構造を施した6面体からなる輸送用
    荷箱において、これらの面体の骨格フレームを構成する
    断面ハット形状の強度部材のフランジ部の下面に沿って
    スペーサ部材を分割して所定の空間を設けて固着し、該
    空間内に該フランジ部を把持する保持腕を有する一対の
    クランプ部材を相対向せしめて配置し、該強度部材の左
    右フランジ部を保持腕で把持すると共に該クランプ部材
    の下端間に断熱性のフィラ−材を挟持して締結し、締結
    された該フィラー材の下端面に取付ブラケットを固定
    し、該取付ブラケットにボルト孔を穿設して装置等の架
    装用取付ボルトを挿通してなることを特徴とする架装装
    置。
  2. 【請求項2】 上記取付ブラケットを隣接する強度部材
    間に掛け渡して2箇所で強度部材に固定してなることを
    特徴とする請求項1記載の架装装置。
  3. 【請求項3】 上記取付ブラケットを平行に2列に配置
    したことを特徴とする請求項2記載の架装装置。
  4. 【請求項4】 上記所定の空間は、上記強度部材に沿っ
    て架装用取付ボルトの固定位置を荷箱幅方向に調節可能
    とすることを特徴とする請求項1、2、又は3記載の架
    装装置。
  5. 【請求項5】 上記強度部材のフランジ部に設けた凹溝
    に、上記クランプ部材の保持腕に設けた凸部が嵌合する
    ことを特徴とする請求項1、2、3、又は4記載の架装
    装置。
  6. 【請求項6】 上記架装用取付ボルトのボルト孔は、取
    付ボルトの固定位置を荷箱の長手方向に調節可能な長孔
    であることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記
    載の架装装置。
JP8208836A 1996-07-19 1996-07-19 断熱構造を施した輸送用荷箱の架装装置 Pending JPH1035785A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8208836A JPH1035785A (ja) 1996-07-19 1996-07-19 断熱構造を施した輸送用荷箱の架装装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8208836A JPH1035785A (ja) 1996-07-19 1996-07-19 断熱構造を施した輸送用荷箱の架装装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1035785A true JPH1035785A (ja) 1998-02-10

Family

ID=16562916

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8208836A Pending JPH1035785A (ja) 1996-07-19 1996-07-19 断熱構造を施した輸送用荷箱の架装装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1035785A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103879608A (zh) * 2014-04-16 2014-06-25 昆山市耐光包装材料有限公司 一种纸盒包装机支架

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103879608A (zh) * 2014-04-16 2014-06-25 昆山市耐光包装材料有限公司 一种纸盒包装机支架

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11211656B2 (en) Vehicle battery tray with integrated battery retention and support feature
US5450977A (en) Insulated shipping container
US6896318B2 (en) Vehicle body panel mounting system
US4145080A (en) Meat rail support system
US4459821A (en) Beverage vehicle bulkhead and method of constructing same
US4884496A (en) Sliding rib siding for refrigerated trailers and the like
JPH0638018B2 (ja) 冷凍装置用取付架台構造
US20020148382A1 (en) Pultruded panel
JPH1035785A (ja) 断熱構造を施した輸送用荷箱の架装装置
JP5409516B2 (ja) 断熱パネルに物品を固着する固着具
JPH10329600A (ja) 荷室床部に冷凍室等の低温管理室を設けたバン型車両
GB2044187A (en) Improvements in and relating to insulated compartments
JP3309737B2 (ja) コンテナ用冷凍装置
EP3812235B1 (en) Transport refrigeration unit adapter frame for railway car installation
JP3017734U (ja) 折り畳み式間仕切りパネル
JPH0743033Y2 (ja) 冷凍輸送用箱体の内装構造
CN220975254U (zh) 分隔壁组件和集装箱
JPH08150873A (ja) 積載物品の緊締装置
JPH0214974Y2 (ja)
JPH1026468A (ja) 冷温藏庫
JP5283661B2 (ja) ラッシングレールの断熱パネルへの固着構造
JP2003128182A (ja) 箱状収容体
JP3056387B2 (ja) 冷凍車用荷箱
JPH0419430Y2 (ja)
JPH08322686A (ja) 冷凍・冷蔵ショーケース