JPH1035267A - 車両用屋上装着型冷房装置 - Google Patents

車両用屋上装着型冷房装置

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JPH1035267A
JPH1035267A JP19260496A JP19260496A JPH1035267A JP H1035267 A JPH1035267 A JP H1035267A JP 19260496 A JP19260496 A JP 19260496A JP 19260496 A JP19260496 A JP 19260496A JP H1035267 A JPH1035267 A JP H1035267A
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JP
Japan
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vehicle
condenser
fins
refrigerant
cooling device
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JP19260496A
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Tomoo Honda
知生 本多
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両走行時にコンデンサ風量を増加させ、冷
房能力を向上するとともに、冷凍サイクルの高圧圧力の
上昇を抑える。 【解決手段】 車両屋上に装着されるコンデンシングユ
ニット23は、中央および両サイドにコンデンサと熱交
換される空気を吸引するための吸込口41〜43を備え
る。この吸込口41〜43は、車両進行方向に沿って開
口するもので、それぞれには、複数のフィン50が車両
走行風に対して直交方向に設けられている。複数のフィ
ン50のそれぞれは、車両後方への傾斜角α=45°、
ピッチP=40mm、表面23aからの張出高L=20
mm、フィン高H=28mmに設けられている。このフ
ィン形状を採用することにより、車両走行時におけるコ
ンデンサ風量が従来に比較して増加し、冷房能力が向上
するとともに、冷凍サイクルの高圧圧力の上昇が抑えら
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の屋上に装着
される冷房装置に関するもので、特にバス車両に用いら
れて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】車両用屋上装着型冷房装置として、特開
昭61−257317号公報に開示された技術が知られ
ている。この技術は、バス車両の屋上にコンデンシング
ユニットを装着するもので、このコンデンシングユニッ
トは、中央および両サイドに車両の前後方向に沿う吸込
口を備えている。
【0003】このような吸込口には、保護グリルを兼ね
て複数のフィンが設けられており、中央吸込口A1のフ
ィンA2は、図12に示すように、車両後方に対する傾
斜角α=45°、フィンA2とフィンA2のピッチP=
30mm、コンデンシングユニットの表面A3に対する
フィン張出高=0mm、フィンA2の高さH=17mm
に設けられていた。また、サイド吸込口B1のフィンB
2は、図13に示すように、車両後方に対する傾斜角α
=60°、フィンB2とフィンB2のピッチP=34m
m、コンデンシングユニットの表面B3に対するフィン
張出高L=−2mm、フィン100の高さH=18mm
に設けられていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】吸込口A1、B1に設
けられる従来のフィンA2、B2は、車両後方に傾斜
し、且つコンデンシングユニットの表面A3、B3に対
して突出しないように設けられていたため、走行時に吸
込口A1、B1がラム圧を受けにくい。このため、車両
走行時にコンデンサ風量が低下し、結果的に冷房能力が
低下するとともに、冷凍サイクルの高圧圧力が上昇する
不具合が生じる。
【0005】
【発明の目的】本発明は、上記の事情に鑑みてなされた
もので、その目的は、車両走行時にコンデンサ風量を増
加させ、冷房能力を向上するとともに、冷凍サイクルの
高圧圧力の上昇を抑える車両用屋上装着型冷房装置の提
供にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1を採用すること
により、車両走行時における吸込口の吸込風量が増加す
る。つまり、車両走行時におけるコンデンサ風量が増加
し、結果的に車両走行時における冷房能力を向上すると
ともに、冷凍サイクルの高圧圧力の上昇が抑えられる。
【0007】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を、1
つの実施例および複数の変形例に基づき説明する。 〔実施例の構成〕図1ないし図11は実施例を示すもの
で、図2は車両用屋上装着型冷房装置の上視図、図3は
車両用屋上装着型冷房装置の概略斜視図、図4は冷凍サ
イクルの冷媒回路図である。
【0008】本実施例に示すバス車両1には、図2およ
び図3に示すように、車両屋上に装着されて乗員の頭上
より冷風を供給するための車両用屋上装着型冷房装置2
が搭載されている。この車両用屋上装着型冷房装置2
は、図4に示すように、左側用冷凍サイクル3と右側用
冷凍サイクル4とを備え、左側用冷凍サイクル3および
右側用冷凍サイクル4のほとんどの構成部品が、図3に
示すように、屋上に装着されたクーラケース5内に収納
配置される。
【0009】(左側用冷凍サイクル3の説明)左側用冷
凍サイクル3は、左側用コンプレッサ6、左側用コンデ
ンサ7、左側用減圧装置8、左側用エバポレータ9、左
側用レシーバ10、左側用ドライヤ11から構成され、
左側用冷媒配管12によって接続されている。
【0010】左側用コンプレッサ6は、走行用エンジン
あるいは冷房用エンジンに締結して設けられ、エンジン
の回転出力が左側用電磁クラッチ13を介して断続的に
伝達される。そして、エンジンから回転出力が伝達され
ると、冷媒の吸入、圧縮、吐出を行う。
【0011】左側用コンデンサ7は、左側用コンプレッ
サ6から吐出された高温、高圧のガス冷媒を外気と熱交
換させて冷却し、凝縮液化するものである。なお、左側
用コンデンサ7は、第1コンデンサC1と第2コンデン
サC2とからなる。この第2コンデンサC2は、内部で
分割され、左側用コンデンサ部7aと左側用過冷却部7
bとに区画されている。そして、第1コンデンサC1と
左側用コンデンサ部7aとは並列に冷媒が流れるように
設けられている。
【0012】左側用減圧装置8は、左側用コンデンサ7
を通過した液冷媒を断熱膨張するもので、例えば温度作
動式膨張弁、定圧膨張弁、キャピラリチューブ等が用い
られる。左側用エバポレータ9は、左側用減圧装置8に
よって断熱膨張した低温、低圧の霧状冷媒を蒸発させ、
車室内に吹き出される空気を冷却する。左側用レシーバ
10は、第1コンデンサC1および左側用コンデンサ部
7aを通過した冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離し、
液相冷媒のみを吐出する。左側用ドライヤ11は、左側
用レシーバ10から吐出された液相冷媒中の水分を摘出
する。
【0013】(右側用冷凍サイクル4の説明)右側用冷
凍サイクル4は、上述の左側用冷凍サイクル3と同一構
成のもので、右側用コンプレッサ14、右側用コンデン
サ15、右側用減圧装置16、右側用エバポレータ1
7、右側用レシーバ18、右側用ドライヤ19から構成
され、右側用冷媒配管20によって接続されている。
【0014】右側用コンプレッサ14は、走行用エンジ
ンあるいは冷房用エンジンに締結して設けられ、エンジ
ンの回転出力が右側用電磁クラッチ21を介して断続的
に伝達される。そして、エンジンから回転出力が伝達さ
れると、冷媒の吸入、圧縮、吐出を行う。右側用コンデ
ンサ15は、右側用コンプレッサ14から吐出された高
温、高圧のガス冷媒を外気と熱交換させて冷却し、凝縮
液化するものである。
【0015】なお、右側用コンデンサ15は、第3コン
デンサC3と第4コンデンサC4とからなる。この第4
コンデンサC4は、内部で分割され、右側用コンデンサ
部15aと右側用過冷却部15bとに区画されている。
そして、第3コンデンサC3と右側用コンデンサ部15
aとは並列に冷媒が流れるように設けられている。
【0016】右側用減圧装置16は、右側用コンデンサ
15を通過した液冷媒を断熱膨張するもので、例えば温
度作動式膨張弁、定圧膨張弁、キャピラリチューブ等が
用いられる。右側用エバポレータ17は、右側用減圧装
置16によって断熱膨張した低温、低圧の霧状冷媒を蒸
発させ、車室内に吹き出される空気を冷却する。右側用
レシーバ18は、第3コンデンサC3 および右側用コン
デンサ部15aを通過した冷媒を気相冷媒と液相冷媒と
に分離し、液相冷媒のみを吐出する。右側用ドライヤ1
9は、右側用レシーバ18から吐出された液相冷媒中の
水分を摘出する。
【0017】ここで、第1、第2、第3、第4コンデン
サC1、C2、C3、C4の配置状態について説明す
る。第1、第2、第3、第4コンデンサC1、C2、C
3、C4は、図3に示すように、それぞれ一方向へ長い
立方形状を呈し、それぞれの長辺が車両の進行方向に沿
って延びるように配置され、車両横方向に空気が流れる
ように配置されるとともに、車両横方向に並べられて配
置されている。
【0018】また、左側用エバポレータ9および右側用
エバポレータ17も、それぞれ一方向へ長い立方形状を
呈し、それぞれの長辺が車両の進行方向に沿って延びる
ように配置され、車両横方向に空気が流れるように配置
されるとともに、車両横方向に並べられて配置されてい
る。
【0019】(クーラケース5の説明)クーラケース5
は、図3および図5に示すように、左側用冷凍サイクル
3および右側用冷凍サイクル4の機能部品を収納し、バ
ス車両1の屋上に装着される。このクーラケース5は、
車両進行方向に対して、前半部分がクーリングユニット
22、後半部分がコンデンシングユニット23に分割さ
れている。
【0020】(クーリングユニット22の説明)クーリ
ングユニット22は、図5および図6に示すように、左
側用減圧装置8、左側用エバポレータ9、右側用減圧装
置16、右側用エバポレータ17を収容する。
【0021】クーリングユニット22は、左側用エバポ
レータ9と空気とを強制的に熱交換し、熱交換後の冷風
を車室内の左側へ送風する複数の遠心式の左側用エバポ
レータファン24を収納している。また、クーリングユ
ニット22は、右側用エバポレータ17と空気とを強制
的に熱交換し、熱交換後の冷風を車室内の右側へ送風す
る複数の遠心式の右側用エバポレータファン25を収納
している。
【0022】クーリングユニット22のクーラケース5
には、外気導入口26、内気導入口27、左側用冷風出
口28、右側用冷風出口29が設けられている。外気導
入口26は、図7に示すクーラケース5の前端に設けら
れた開口で、その下流に外気フィルター31が設けられ
ており、さらにその下流には外気導入ドア32が設けら
れている。この外気導入ドア32は、乗員によって操作
されて外気導入口26を開閉する。
【0023】内気導入口27は、図5に示すように、車
室内の空気をクーリングユニット22内で、且つ左側用
エバポレータ9と右側用エバポレータ17の間に導入す
る。左側用冷風出口28は、車両の左側上部に前後方向
へ延びるように配置された左側用冷風ダクト33に接続
され、左側用エバポレータ9を通過した冷風を左側用冷
風ダクト33内に導く。なお、左側用冷風ダクト33に
は、各座席に対応した左側冷風吹出口34が設けられて
おり、この左側冷風吹出口34から冷風が乗員に向けて
吹き出される。
【0024】右側用冷風出口29は、車両の右側上部に
前後方向へ延びるように配置された右側用冷風ダクト3
5に接続され、右側用エバポレータ17を通過した冷風
を右側用冷風ダクト35内に導く。なお、右側用冷風ダ
クト35には、各座席に対応した右側冷風吹出口36が
設けられており、この右側冷風吹出口36から冷風が乗
員に向けて吹き出される。
【0025】(コンデンシングユニット23の説明)コ
ンデンシングユニット23は、第1、第2コンデンサC
1、C2、左側用レシーバ10、左側用ドライヤ11、
第3、第4コンデンサC3、C4、右側用レシーバ1
8、右側用ドライヤ19を収納している。
【0026】コンデンシングユニット23は、図5に示
すように、左側用コンデンサ7と外気とを強制的に熱交
換し、熱交換後の温風(コンデンサ風)を再び外部へ吹
き出す軸流式の第1、第2コンデンサファンCF1、C
F2を、車両左側に収納している。また、コンデンシン
グユニット23は、右側用コンデンサ15と外気とを強
制的に熱交換し、熱交換後の温風(コンデンサ風)を再
び外部へ吹き出す軸流式の第3、第4コンデンサファン
CF3、CF4を、車両右側に収納している。
【0027】コンデンシングユニット23側のクーラケ
ース5には、図8に示すように、外気を内部に取り込む
ために中央吸入口41、左サイド吸入口42、右サイド
吸入口43が設けられている。中央吸入口41は、第2
コンデンサC2と第3コンデンサC3との間に開口し、
第2コンデンサC2および第3コンデンサC3と熱交換
される外気を吸引するもので、車両進行方向に沿うよう
クーラケース5の上面に開口して設けられている。
【0028】左サイド吸入口42は、第1コンデンサC
1の車両左外側に開口し、第1コンデンサC1と熱交換
される外気を吸引するもので、車両進行方向に沿うよう
クーラケース5の左側面に開口して設けられている。右
サイド吸入口43は、第4コンデンサC4の車両右外側
に開口し、第4コンデンサC4と熱交換される外気を吸
引するもので、車両進行方向に沿うようクーラケース5
の左側面に開口して設けられている。
【0029】コンデンシングユニット23側のクーラケ
ース5には、第1、第2、第3、第4コンデンサC1、
C2、C3、C4を通過した熱交換後の温風(コンデン
サ風)を外部へ吹き出すため、第1、第2、第3、第4
コンデンサファンCF1、CF2、CF3、CF4の搭
載位置に応じた吹出口44が設けられている。各吹出口
44には、図8に示すように、熱交換後の温風(コンデ
ンサ風)をより遠くへ飛ばすための、静翼45がクーラ
ケース5によって設けられている。なお、第1、第2、
第3、第4コンデンサファンCF1、CF2、CF3、
CF4は、図8に示すように、それぞれモータ46、軸
流の翼47からなり、脚部48によってコンデンシング
ユニット23内に固定されている。
【0030】(中央吸入口41、左サイド吸入口42、
右サイド吸入口43の説明)車両の進行方向に沿って開
口する中央吸入口41、左サイド吸入口42、右サイド
吸入口43のそれぞれには、図1に示すように、保護グ
リルを兼ねた整流用のフィン50が、車両走行風に対し
て交差するように、車両走行方向に直交して複数設けら
れている。なお、この例では、フィン50を車両走行方
向に直交する例を示すが、フィンを車両進行方向に対し
て斜めに配置して、フィン50が車両走行風に対して交
差するように設けても良い。
【0031】ここで、中央吸込口41、および左右サイ
ド吸込口42、43に設けられる複数のフィン50の形
状を決定するために、車両走行風の影響による吸込風量
を調べた。この実験では、次の表1に示すように、フィ
ン50の形状を決定する3つの要因(車両後方に対する
傾斜角α、フィン50とフィン50のピッチP、コンデ
ンシングユニット23の表面23aから外方へ突出する
フィン張出高L)に対して、それぞれ3つの水準を設け
た。
【0032】
【表1】
【0033】次に、上記3つの要因に対する3つの水準
を用い、車速を0〜120km/hについて、左側用冷
凍サイクル3および右側用冷凍サイクル4を作動させ
て、中央吸込口41、および左右サイド吸込口42、4
3の吸込風量を測定した。中央吸込口41の測定結果を
図9に示し、左右サイド吸込口42、43の測定結果を
図10に示す。
【0034】この測定結果に示すように、中央吸込口4
1、および左右サイド吸込口42、43に設けられる複
数のフィン50は共に、車両後方に対する傾斜角α=3
0°〜45°の範囲が好ましく、また、フィン50とフ
ィン50のピッチP=30mm〜40mmの範囲が好ま
しく、さらに、コンデンシングユニット23の表面23
aに対するフィン張出高L=10mm〜20mmの範囲
が好ましい。
【0035】そこで、この実施例では、最も好ましいフ
ィン形状を採用した。つまり、各吸込口41、42、4
3に設けられるフィン形状を、傾斜角α=45°、ピッ
チP=40mm、フィン張出高L=20mmに設け、こ
の組み合わせ形状が最大風量を得ることを確認した。な
お、この実施例ではフィン50の高さH=28mmに設
けた。
【0036】(制御装置の説明)車両用屋上装着型冷房
装置2の各電気機能部品は、図示しない制御装置によっ
て作動が制御される。本実施例の制御装置は、車両左側
における冷房能力と、車両右側における冷房能力と異な
った能力に設定可能なものである。なお、第1、第2コ
ンデンサファンCF1、CF2は、左側用コンデンサ7
の冷媒吐出側の圧力状態に応じた送風能力となり、第
3、第4コンデンサファンCF3、CF4は、右側用コ
ンデンサ15の冷媒吐出側の圧力状態に応じた送風能力
となる。
【0037】〔実施例の作動〕次に、上記実施例の作動
を説明する。冷房運転時、左側用コンプレッサ6、右側
用コンプレッサ14、左側用、右側用エバポレータファ
ン24、25、第1、第2、第3、第4コンデンサファ
ンCF1、CF2、CF3、CF4が作動する。
【0038】(車室左側の冷房運転)左側用コンプレッ
サ6が作動することにより、左側用コンプレッサ6が冷
媒の吸入、圧縮、吐出を行う。左側用コンプレッサ6か
ら吐出された冷媒は、左側用コンデンサ7(第1、第2
コンデンサC1、C2)に導かれ、ここで冷媒は第1、
第2コンデンサファンCF1、CF2により、中央吸入
口41、左サイド吸入口42から吸引された外気と強制
的に熱交換して凝縮する。
【0039】第1、第2コンデンサC1、C2を通過し
た凝縮冷媒は、左側用レシーバ10および左側用ドライ
ヤ11を通過し、液相冷媒のみが左側用減圧装置8に導
かれる。液相冷媒は、左側用減圧装置8を通過する際
に、低温、低圧の霧状冷媒となり、左側用エバポレータ
9に流入する。左側用エバポレータ9に流入した霧状冷
媒は、左側用エバポレータ9を通過する空気から潜熱を
奪って蒸発し、その後再び左側用コンプレッサ6に吸入
され、上記のサイクルを繰り返す。
【0040】ここで、左側用エバポレータ9を通過して
潜熱が奪われた冷風は、左側用エバポレータファン24
の作用によって左側用冷風ダクト33内に導かれ、その
後各左側冷風吹出口34から左側の乗員に向けて吹き出
される。
【0041】(車室右側の冷房運転)一方、右側用コン
プレッサ14が作動することにより、右側用コンプレッ
サ14が冷媒の吸入、圧縮、吐出を行う。右側用コンプ
レッサ14から吐出された冷媒は、右側用コンデンサ1
5(第3、第4コンデンサC3、C4)に導かれ、ここ
で冷媒は第3、第4コンデンサファンCF3、CF4に
より、中央吸入口41、右サイド吸入口43より吸引さ
れた外気と強制的に熱交換して凝縮する。
【0042】第3、第4コンデンサC3、C4を通過し
た凝縮冷媒は、右側用レシーバ18および右側用ドライ
ヤ19を通過し、液相冷媒のみが右側用減圧装置16に
導かれる。液相冷媒は、右側用減圧装置16を通過する
際に、低温、低圧の霧状冷媒となり、右側用エバポレー
タ17に流入する。右側用エバポレータ17に流入した
霧状冷媒は、右側用エバポレータ17を通過する空気か
ら潜熱を奪って蒸発し、その後再び右側用コンプレッサ
14に吸入され、上記のサイクルを繰り返す。
【0043】ここで、右側用エバポレータ17を通過し
て潜熱が奪われた冷風は、右側用エバポレータファン2
5の作用によって右側用冷風ダクト35内に導かれ、そ
の後各右側冷風吹出口36から右側の乗員に向けて吹き
出される。
【0044】〔実施例の効果〕本実施例の車両用屋上装
着型冷房装置2は、各吸込口41、42、43に設けら
れるフィン形状を、傾斜角α=45°、ピッチP=40
mm、フィン張出高L=20mm、フィン50の高さH
=28mmに設けた。この結果、車速が120km/h
の時、図11に示すように、中央吸入口41の吸込風量
は、従来の3190m3 /h(図中実線A参照)から3
520m3 /h(図中実線B参照)に10%向上し、左
右サイド吸入口42、43の吸込風量は、従来の980
3 /h(図中破線C参照)から2100m3 /h(図
中破線D参照)に110%向上した。この結果、各吸込
口41、42、43のトータル吸込風量は、従来の41
70m3 /h(図中実線E参照)から5620m3 /h
(図中実線F参照)に35%向上した。
【0045】このように、従来に比較して、車両走行時
における各吸込口41、42、43の吸込風量が上昇し
たことにより、車両走行時における冷房能力を向上する
とともに、左右冷凍サイクル3、4の高圧圧力の上昇が
抑えられる。具体的には、次の表2に示すように、車速
60km/h走行時、左右冷凍サイクル3、4の高圧圧
力が従来の2.27Mpaから2.20Mpaに抑えら
れるとともに、冷房能力が従来の20.9kWから2
1.3kWに向上した。また、車速120km/h走行
時、左右冷凍サイクル3、4の高圧圧力が従来の2.6
5Mpaから2.46Mpaに抑えられるとともに、冷
房能力が従来の23.3kWから24.9kWに向上し
た。
【0046】
【表2】
【0047】〔変形例〕上記の実施例では、2系統の冷
凍サイクル(左側用冷凍サイクル3と右側用冷凍サイク
ル4)を独立したコンプレッサによって駆動した例を示
したが、共通のコンプレッサによって左右の冷凍サイク
ルを駆動するように設けても良い。また、上記の実施例
の車両用屋上装着型冷房装置は、2系統の冷凍サイクル
を搭載する例を示したが、1つの冷凍サイクルによって
室内を冷房するように設けても良い。
【0048】過冷却器を備える車両用屋上装着型冷房装
置を示したが、過冷却器を用いない車両用屋上装着型冷
房装置に適用しても良い。外気導入可能な車両用屋上装
着型冷房装置を示したが、内気循環のみの車両用屋上装
着型冷房装置に適用しても良い。
【0049】冷房運転のみの車両用屋上装着型冷房装置
を示したが、冷凍サイクルの冷媒の流れ方向を四方弁な
どの冷媒流れ方向切替手段を用いて切替え、クーラサイ
クルの他にヒートポンプサイクルで暖房を行うように設
けても良い。上記の実施例では、クーリングユニットと
コンデンシングユニットとを一体化して屋上に搭載した
例を示したが、別々に屋上に搭載したり、クーリングユ
ニットを室内や床下等に配置しても良い。
【0050】4列のコンデンサを搭載する冷凍サイクル
を例示したが、1列や2列など、他列数のコンデンサを
搭載する車両用屋上装着型冷房装置に本発明を適用して
も良い。つまり、この実施例では、中央吸込口やサイド
吸込口を区別したが、吸込口の数や位置に関係なく本発
明を適用しても良い。また、コンデンサの長手方向が車
両進行方向に沿うために吸込口の長手方向が車両進行方
向に延びる例を示したが、コンデンサの長手方向が車両
進行方向に対して直交して配置されて吸込口の長手方向
が車両の横方向に延びても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】フィンの形状を示す断面図である(実施例)。
【図2】車両用屋上装着型冷房装置の上視図である(実
施例)。
【図3】車両用屋上装着型冷房装置の概略斜視図である
(実施例)。
【図4】冷凍サイクルの冷媒回路図である(実施例)。
【図5】車両用屋上装着型冷房装置の内部配置を示す上
視図である(実施例)。
【図6】図2のI−I線に沿う断面図である(実施
例)。
【図7】図2のII−II線に沿う断面図である(実施
例)。
【図8】図2のIII−III線に沿う断面図である
(実施例)。
【図9】フィン形状を決定する3つの要因と中央吸込口
の吸込風量との関係を示すグラフである(実施例)。
【図10】フィン形状を決定する3つの要因とサイド吸
込口の吸込風量との関係を示すグラフである(実施
例)。
【図11】車速とコンデンサ風量との関係を示すグラフ
である(実施例)。
【図12】中央吸込口に設けられたフィンの形状を示す
断面図である(従来技術)。
【図13】サイド吸込口に設けられたフィンの形状を示
す断面図である(従来技術)。
【符号の説明】
1 バス車両 2 車両用屋上装着型冷房装置 23 コンデンシングユニット 23a コンデンシングユニットの表面 41 中央吸込口 42 左サイド吸込口 43 右サイド吸込口 50 フィン C1 第1コンデンサ C2 第2コンデンサ C3 第3コンデンサ C4 第4コンデンサ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両屋上に装着され、車両の前後方向に沿
    う吸込口から、コンデンサと熱交換される空気を吸引す
    るコンデンシングユニットを備えた車両用屋上装着型冷
    房装置において、 前記吸込口には、車両走行風に対して交差する複数のフ
    ィンが設けられ、 この複数のフィンは、前記コンデンシングユニットの表
    面より、10mm〜20mmの範囲で突出して設けられ
    たことを特徴とする車両用屋上装着型冷房装置。
  2. 【請求項2】請求項1の車両用屋上装着型冷房装置にお
    いて、 前記複数のフィンは、車両後方に対して30°〜45°
    の範囲で傾斜して設けられたことを特徴とする車両用屋
    上装着型冷房装置。
  3. 【請求項3】請求項1の車両用屋上装着型冷房装置にお
    いて、 前記複数のフィンの間隔は、30mm〜40mmの範囲
    に設けられたことを特徴とする車両用屋上装着型冷房装
    置。
  4. 【請求項4】請求項1の車両用屋上装着型冷房装置にお
    いて、 前記複数のフィンは、車両後方に対して30°〜45°
    の範囲で傾斜して設けられるとともに、 前記複数のフィンの間隔は、30mm〜40mmの範囲
    に設けられたことを特徴とする車両用屋上装着型冷房装
    置。
JP19260496A 1996-07-22 1996-07-22 車両用屋上装着型冷房装置 Pending JPH1035267A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6180643B1 (en) * 1996-11-19 2001-01-30 Amgen Inc. Aryl and heteroaryl substituted fused pyrrole antiinflammatory agents

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6180643B1 (en) * 1996-11-19 2001-01-30 Amgen Inc. Aryl and heteroaryl substituted fused pyrrole antiinflammatory agents

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