JPH1034401A - 主軸同期制御方法及びその装置 - Google Patents

主軸同期制御方法及びその装置

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JPH1034401A
JPH1034401A JP19768696A JP19768696A JPH1034401A JP H1034401 A JPH1034401 A JP H1034401A JP 19768696 A JP19768696 A JP 19768696A JP 19768696 A JP19768696 A JP 19768696A JP H1034401 A JPH1034401 A JP H1034401A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワークが丸材と等価な形状の場合、ワーク切
削時にロータリガイドブッシュを駆動する主軸モータに
大きな電流が流れて発熱することがない主軸同期制御方
法及びその装置を得ること。 【解決手段】 ワーク1003を保持するメイン主軸1
004を駆動するメイン主軸モータ13aとワークをガ
イドするロータリガイドブッシュ1005を駆動するガ
イドブッシュ主軸モータ13bとの位置及び速度を同期
制御する主軸同期制御装置において、ワークとロータリ
ガイドブッシュとの間に生じるすきま量に基づいてガイ
ドブッシュ主軸モータの回転位置指令の補正量を算出す
る同期補正量計算手段21と、この同期補正量計算手段
からの補正量を前記メイン主軸モータの回転位置指令に
対して補正した回転位置指令をガイドブッシュ主軸モー
タの回転位置指令として生成する補間処理手段20とを
備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は主軸同期制御方法
及びその装置に係わり、更に詳しくは、自動旋盤等のメ
イン主軸とガイドブッシュ主軸の同期制御を行う主軸同
期制御方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動旋盤等のメイン主軸とガイドブッシ
ュ主軸の同期制御を行う従来例としては、例えば特開昭
62−199304号公報に記載されているように、メ
イン主軸を駆動する主軸モータとガイドブッシュを駆動
する主軸モータとを同期モータとし、速度フィードバッ
ク制御を用いて両者を正確に同期させるものがある。し
かしながら、このような方式では丸材ワークを切削して
いる場合において、ガイドブッシュを駆動する主軸モー
タに負荷がかかり、負荷角が増えるなどして電流が増加
し、結果的にガイドブッシュを加熱してしまうという問
題点が生じていた。
【0003】この点を更に他の例を用いて説明する。図
33は自動旋盤のメイン主軸を駆動する主軸モータ(以
下、メイン主軸モータという。)と、ロータリガイドブ
ッシュを駆動する主軸モータ(以下、ガイドブッシュ主
軸モータという。)の同期制御を行う数値制御装置の要
部を示すブロック図である。図34は工作機械の一種で
ある自動旋盤の構成図である。図35は図34で示した
メイン主軸とロータリガイドブッシュの詳細な構成図で
ある。図36はメイン主軸モータの回転・停止等を制御
する要部の加工プログラムである。
【0004】図において、1は数値制御装置、2は加工
プログラム、3は加工プログラム解析処理部、4は補間
処理部、5はラダー回路、6は機械制御信号処理部、7
はメモリ、8はパラメータ設定部、9は画面表示部、1
0aはメイン主軸の軸制御部(以下、メイン軸制御部と
いう。)、10bはロータリガイドブッシュ主軸の軸制
御部(以下、ガイドブッシュ軸制御部という。)、11
はデータ入出力回路、12aはメイン主軸の主軸アンプ
(以下、メイン主軸アンプという。)、12bはロータ
リガイドブッシュ主軸の主軸アンプ(以下、ガイドブッ
シュ主軸アンプという。)、13aはメイン主軸の主軸
モータ(以下、メイン主軸モータという。)、13bは
ロータリガイドブッシュ主軸の主軸モータ(以下、ガイ
ドブッシュ主軸モータという。)である。
【0005】又、1000は自動旋盤の機械の筐体、1
001は後述のワークを切削するための工具、1002
は工具1001を保持するホルダ、1003はバー材と
いわれる1本の長い丸い金属材料からなるワーク、10
04はメイン主軸、1005はロータリガイドブッシ
ュ、1006はガイドブッシュ主軸モータ13bの軸端
に設けられたプーリ、1007はタイミングベルトであ
る。
【0006】次に、メイン主軸モータ13aとガイドブ
ッシュ主軸モータ13bの主軸同期制御の動作について
説明する。1本の長いワーク1003はメイン主軸10
04のチャック(図示せず)とロ−タリガイドブッシュ
1005で支持されている。そして、該ワーク1003
はメイン主軸1004に対する回転指令で回転し、さら
に右から左へ移動させられて、上下する工具1002に
よって旋削加工される。このとき、ロ−タリガイドブッ
シュ1005はメイン主軸1004に同期して回転する
ようにされている。ここで図34に示すように、自動旋
盤の座標系は、通常左右方向にZ軸を上下方向にX軸を
取っている。ホルダ1002はX軸方向のみ移動する構
成となっている。
【0007】本例では、図35に示すように、メイン主
軸1004はメイン主軸モータ13a自身が主軸台を構
成する形になっている。そして、ロ−タリガイドブッシ
ュ1005はタイミングベルト1007を介してプーリ
1008と連結され、ガイドブッシュ主軸モータ13b
により駆動される。
【0008】図36に示す主軸モータを駆動する部分の
加工プログラムは、指令M3がメイン主軸モータ13a
の回転起動指令を、指令S1はメイン主軸モータ13a
の回転速度指令(この場合は、1000rpmで回転す
る)を、そして指令M5はメイン主軸モータ13aの回
転停止指令をそれぞれ表している。
【0009】まず、メイン主軸モータ13aとガイドブ
ッシュ主軸モータ13bは常に同期して回転することを
予めパラメータ等で設定しておく。テープリーダ等から
読み込まれた加工プログラム2はメモリ7に格納され
る。加工プログラム2を実行する際には、加工プログラ
ム解析処理部3がメモリ7から1ブロックずつ加工プロ
グラム2を読み出し、読み出された加工プログラム2は
加工プログラム解析処理部3で処理される。
【0010】図36の加工プログラム例で説明すると、
まずメイン主軸モータ13aの回転起動指令M3と回転
速度指令S1を加工プログラム解析処理部3がメモリ7
から読み出す。次に読み出されたこれらの指令は、加工
プログラム解析処理部3で切削油のオン・オフ等の機械
制御信号の制御を記述するラダー回路5に通知すべき指
令と判断されて、機械制御信号処理部6に解析結果を通
知される。機械制御信号処理部6は通知された解析結果
を機械制御信号に変換してラダー回路5に出力する。ラ
ダー回路5はメイン主軸モータ13aが回転可能な状態
かまたは回転起動指令M3が適正かどうか判定した後、
回転可能な状態であれば回転起動信号を機械制御信号処
理部6に出力し、回転速度指令S1が適正であれば、指
令された回転速度信号を機械制御信号処理部6に出力す
る。
【0011】機械制御信号処理部6に入力された回転起
動信号と回転速度信号は補間処理部4に渡される。補間
処理部4では回転速度信号からメイン主軸モータ13a
の回転位置指令に換算する。また、メイン主軸モータ1
3aとガイドブッシュ主軸モータ13bは常に同期制御
されることを予めパラメータ等で設定されているため、
ガイドブッシュ主軸モータ13bに対してもメイン主軸
モータ13aの回転速度信号からガイドブッシュ主軸モ
ータ13bの回転位置指令を計算する。メイン主軸モー
タ13aとロ−タリガイドブッシュ主軸モータ13bの
回転位置指令は、メイン軸制御部10aとガイドブッシ
ュ軸制御部10bにそれぞれ出力される。
【0012】これらの回転位置指令は、メイン軸制御部
10aとガイドブッシュ軸制御部10bにおいて、あら
かじめ指定された加減速パターンに従って加減速を考慮
した単位時間あたりのサーボ位置指令に計算しなおされ
て、データ入出力回路11に出力される。これらのサー
ボ位置指令はデータ入出力回路11を介してメイン主軸
アンプ12aとガイドブッシュ主軸アンプ12bそれぞ
れ送信される。
【0013】メイン主軸アンプ12aとガイドブッシュ
主軸アンプ12bは、受信したサーボ位置指令に従っ
て、メイン主軸モータ13aとガイドブッシュ主軸モー
タ13bをそれぞれ位置制御しながら回転させる。ここ
で、メイン主軸用主軸モータ13aに対応するメイン軸
制御部10aとガイドブッシュ主軸モータ13bに対応
するガイドブッシュ軸制御部10bの加減速パターンが
同じになるように調整されているため、メイン主軸10
04にチャッキングされたワーク1003とロ−タリガ
イドブッシュ1005は回転速度が変化している場合で
も同期して回転することができることになる。
【0014】次に、メイン主軸の回転停止を意味する加
工プログラム指令M5が実行されると、加工プログラム
解析処理部3が解析結果を機械制御信号処理部6を通し
てラダー回路5に出力する。ラダー回路5では回転停止
指令M5を受けて回転開始信号をオフする。機械制御信
号処理部6が、回転開始信号がオフになったことを検出
して補間処理部4に回転停止指令を通知する。補間処理
部4ではメイン軸制御部10aとロ−タリガイドブッシ
ュ軸制御部10bに回転速度指令0を指令する。
【0015】この指令はこれらのメイン軸制御部10
a,ガイドブッシュ軸制御部10bであらかじめ指定さ
れた加減速パターンに従って加減速を考慮したサーボ位
置指令に計算しなおして、データ入出力回路11に出力
される。そして、このサーボ位置指令はデータ入出力回
路11を介してメイン主軸アンプ12aとガイドブッシ
ュ主軸アンプ12bに送信される。これらのメイン主軸
アンプ12a,ガイドブッシュ主軸アンプ12bは受信
した指令に従ってメイン主軸モータ13aとガイドブッ
シュ主軸モータ13bを同期させながら減速停止させる
ことになる。
【0016】そこで、ガイドブッシュ主軸モータ13b
の電流値が同期制御期間中にどのように変化するかを見
てみると、図37の如くなる。即ち、ガイドブッシュ主
軸モータ13bが一定の速度で回転している場合におい
て、ワーク1003を切削する前においては、ロ−タリ
ガイドブッシュ1005を回転させるために必要な電流
として電流値I1がガイドブッシュ主軸モータ13bに
流れている。
【0017】時刻t1において切削が開始すると、ガイ
ドブッシュ主軸モータ13bの電流は電流値I1から徐
々に増加し電流値I2で一定になる。この電流値I2は
切削が終了する時刻t2まで続く。そして切削終了後は
再び電流値は減少し、ロ−タリガイドブッシュ1005
を回転させるために必要な電流値I1に戻ることにな
る。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】従来の主軸同期制御方
法及びその装置では、ワーク1003が丸材ワークの場
合には、ロ−タリガイドブッシュを駆動するガイドブッ
シュ主軸モータ13bに流れる電流が切削開始から切削
終了するまでの間大きくなるため、ガイドブッシュ主軸
モータ13bが発熱し、発生した熱がタイミングベルト
1007または雰囲気を介してロ−タリガイドブッシュ
1005に伝わり、ロ−タリガイドブッシュ1005が
加熱され、ワーク1003の加工精度が悪化するなどの
問題点があった。
【0019】また、上述のロ−タリガイドブッシュ10
05の加熱によりワーク1003の加工精度が悪化する
という問題は、ワーク1003が異形材ワークの場合に
は発生しない。しかしながら、異形材の場合には、ワー
ク1003が丸材か異形材かを判定して、メイン主軸モ
ータとガイドブッシュ主軸モータとの同期制御を丸材の
場合と異なるようにしないと、両方の主軸モータが反発
し合って挿入された異形材ワークがねじれてしまう問題
点があった。
【0020】更に、メイン主軸モータ13aとガイドブ
ッシュ主軸モータ13bは常に同期して回転しているた
め、各々の主軸モータを独立に最適に速度制御する場合
に比べて加速時間や減速時間が余分にかかるという問題
点があった。
【0021】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、メイン主軸を駆動するメイン主
軸モータとロ−タリガイドブッシュを駆動するガイドブ
ッシュ主軸モータの主軸同期制御方法及びその装置にお
いて、ワークが丸材と等価な形状の場合、ワーク切削時
にロータリガイドブッシュを駆動する主軸モータに大き
な電流が流れて発熱することがない主軸同期制御方法及
びその装置を得ることを目的としている。
【0022】また、ワークが異形材であるか丸材と等価
であるかを自動的に判定することのできる主軸同期制御
方法及びその装置を得ることを目的としている。
【0023】更に、ワークが丸材と等価の場合、主軸モ
ータの加速時間や減速時間を短縮できる主軸同期制御方
法及びその装置を得ることを目的としている。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる主軸同期
制御方法においては、ワークを保持するメイン主軸を駆
動するメイン主軸モータと前記ワークをガイドするロー
タリガイドブッシュを駆動するガイドブッシュ主軸モー
タとの位置及び速度を同期制御する主軸同期制御方法に
おいて、前記ワークと前記ロータリガイドブッシュとの
間に生じるすきま量に基づいて前記ガイドブッシュ主軸
モータの回転位置指令の補正量を算出し、この補正量を
前記メイン主軸モータの回転位置指令に対して補正した
回転位置指令を前記ガイドブッシュ主軸モータの回転位
置指令とするものである。
【0025】又、前記すきま量は、前記ガイドブッシュ
主軸モータの電流が前記ワークの切削開始により変化す
る時点から一定値になるまでの電流変化状態に基づいて
算出するものである。
【0026】又、前記すきま量は、前記ガイドブッシュ
主軸モータの回転位置指令の補正量として所定の補正量
を与え、この補正量による前記ガイドブッシュ主軸モー
タの電流の応答状態に基づいて算出するものである。
【0027】又、前記すきま量は、前記メイン主軸と前
記ロータリガイドブッシュの相対位置誤差が前記ワーク
の切削開始により変化する時点から一定値になるまでの
相対位置誤差変化状態に基づいて算出するものである。
【0028】又、前記ワークの切削中に、前記ガイドブ
ッシュ主軸モータの回転位置指令を前記メイン主軸モー
タの回転位置指令に対して所定の補正量だけ変化させ、
この補正量に基づいて生成された前記ガイドブッシュ主
軸モータの回転位置指令により駆動される前記ガイドブ
ッシュ主軸モータの電流値が所定の値になったとき、前
記補正量の合計を前記ガイドブッシュ主軸モータの回転
位置指令の補正量とするものである。
【0029】又、前記メイン主軸モータと前記ガイドブ
ッシュ主軸モータとの同期を解除し、この同期を解除さ
れたメイン主軸を拘束し、前記同期を解除されたガイド
ブッシュ主軸モータに速度指令を与え、この速度指令を
与えられた前記同期を解除されたガイドブッシュ主軸モ
ータの駆動電流を変化させ、この駆動電流で回転する前
記同期を解除されたガイドブッシュ主軸モータの回転状
態と前記駆動電流とに基づいて前記ワークの形状を判別
するものである。
【0030】又、前記メイン主軸モータと前記ガイドブ
ッシュ主軸モータの速度が変化しているときは前記メイ
ン主軸モータと前記ガイドブッシュ主軸モータの同期を
解除し、前記メイン主軸モータと前記ガイドブッシュ主
軸モータの速度が一定となりかつ一致したときに、前記
メイン主軸モータと前記ガイドブッシュ主軸モータの同
期制御を行うものである。
【0031】又、主軸同期制御装置においては、ワーク
を保持するメイン主軸を駆動するメイン主軸モータと前
記ワークをガイドするロータリガイドブッシュを駆動す
るガイドブッシュ主軸モータとの位置及び速度を同期制
御する主軸同期制御装置において、前記ワークと前記ロ
ータリガイドブッシュとの間に生じるすきま量に基づい
て前記ガイドブッシュ主軸モータの回転位置指令の補正
量を算出する同期補正量計算手段と、この同期補正量計
算手段からの補正量を前記メイン主軸モータの回転位置
指令に対して補正した回転位置指令を前記ガイドブッシ
ュ主軸モータの回転位置指令として生成する補間処理手
段と、を備えたものである。
【0032】又、前記すきま量は、前記ガイドブッシュ
主軸モータの電流が前記ワークの切削開始により変化す
る時点から一定値になるまでの電流変化状態に基づいて
算出するものである。
【0033】又、前記すきま量は、前記ガイドブッシュ
主軸モータの回転位置指令の補正量として所定の補正量
を与え、この補正量による前記ガイドブッシュ主軸モー
タの電流の応答状態に基づいて算出するものである。
【0034】又、前記すきま量は、前記メイン主軸と前
記ロータリガイドブッシュの相対位置誤差が前記ワーク
の切削開始により変化する時点から一定値になるまでの
相対位置誤差変化状態に基づいて算出するものである。
【0035】又、前記ワークの切削中に前記ガイドブッ
シュ主軸モータの回転位置指令を前記メイン主軸モータ
の回転位置指令に対して所定の補正量だけ変化させる第
1の補正量決定手段と、この補正量決定手段からの補正
量に基づいて生成された前記ガイドブッシュ主軸モータ
の回転位置指令により駆動される前記ガイドブッシュ主
軸モータの電流を検出する電流検出手段と、この電流検
出手段からの電流が所定値になったときの前記補正量の
合計を前記ガイドブッシュ主軸モータの回転位置指令の
補正量とする第2の補正量決定手段と、を備えたもので
ある。
【0036】更に、前記メイン主軸モータと前記ガイド
ブッシュ主軸モータとの同期を解除する同期解除手段
と、前記同期解除手段により同期を解除された前記メイ
ン主軸を拘束する拘束手段と、前記同期解除手段により
同期を解除された前記ガイドブッシュ主軸モータに速度
指令を与える速度指令手段と、この速度指令手段により
速度指令を与えられた前記ガイドブッシュ主軸モータの
駆動電流を変化させる電流制限設定手段と、この電流制
限設定手段により与えられる駆動電流で回転する前記ガ
イドブッシュ主軸モータの回転状態と前記電流制限設定
手段により与えられる駆動電流とに基づいて前記ワーク
の形状を判別する丸材・異形材判別手段と、を備えたも
のである。
【0037】そして、前記メイン主軸モータと前記ガイ
ドブッシュ主軸モータの速度が変化しているときは前記
メイン主軸モータと前記ガイドブッシュ主軸モータの同
期を解除する同期解除手段と、この同期解除手段により
同期が解除された状態で駆動される前記メイン主軸モー
タの速度と前記ガイドブッシュ主軸モータの速度が一定
となりかつ一致したときに前記メイン主軸モータと前記
ガイドブッシュ主軸モータとを同期させる速度制御・位
置制御切り替え手段と、を備えたものである。
【0038】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1〜図8に基づ
いて第1の実施の形態を説明する。図1はこの実施の形
態による主軸同期制御装置を有する数値制御装置1aの
要部を示すブロック図、図2は数値制御装置1aのパラ
メータ設定画面、図3は異形材信号を機械制御信号処理
部6に出力するラダー回路図、図4はロ−タリガイドブ
ッシュに丸材ワークが挿入された場合の両者の位置関係
を示す断面図、図5はガイドブッシュ主軸モータ13b
に流れる電流の時間的変化を示すタイムチャート、図6
は加工前の作業者の手順を示すフローチャート、図7は
切削開始前のガイドブッシュ主軸アンプ12bの電流値
を読み出し記憶する手順を示すフローチャート、図8は
丸材ワークの切削中にガイドブッシュ主軸モータ13b
の回転位置指令に対して補正をかける手順を示したフロ
ーチャートである。
【0039】図において従来例と同一符号は同一又は相
当部分を示し、4aは補間処理部、20は従来の補間処
理部4と同じ機能を有する補間処理手段、21は同期補
正量計算手段、22は切削判定手段、6aは機械制御信
号処理部、23は従来の機械制御信号処理部6と同じ機
能を有する機械制御信号処理手段、24は異形材信号検
出手段である。
【0040】図2に示すパラメータ設定画面において、
表示タイトルは「準備パラメータ」であり、データの設
定は画面左下の「#( )データ( )」の部分で
行う。画面の底部にはその画面の表示タイトルを選択す
るためのメニュー「基本1、基本2、準備パラ、原点復
帰、サーボ」が用意されている。この画面では、2つの
パラメータが表示されており、1つのパラメータの「ワ
ーク外形寸法」のパラメータ値は「20」、他のパラメ
ータの「ガイドブッシュ隙間量」のパラメータ値は「2
0」である。
【0041】又図3に示すラダー回路において、接点信
号Mxxがオフのときは異形材信号を表わす出力信号Y
303は機械制御信号処理部6aに出力されず、接点信
号Mxxがオンのときに出力信号Y303が機械制御信
号処理部6aに出力されるものである。
【0042】又図4に示すロ−タリガイドブッシュと丸
材ワークの位置関係を示す断面図において、ロ−タリガ
イドブッシュの内径をD2、丸材ワークの外径をD1と
すると、通常、ロ−タリガイドブッシュ1005と丸材
ワーク1003との間には(D2−D1)のすきまが存
在する。ここで、メイン主軸1004が丸材ワーク10
03をチャックして矢印Aの方向に回転する場合、ロ−
タリガイドブッシュ1005はメイン主軸1004にチ
ャッキングされた丸材ワーク1003と同期して回転す
る。
【0043】また、このときロ−タリガイドブッシュ1
005の内径部と丸材ワーク1003の外形部とが接触
して回転しているため、ロ−タリガイドブッシュ100
5の内径部と丸材ワーク1003外径部との接触点C
は、ロ−タリガイドブッシュ1005と丸材ワーク10
03の回転とともに移動していくことになる。ここで、
ロ−タリガイドブッシュ1005の内径部と丸材ワーク
1003の外径部と間にすべりがないと仮定した場合に
は、丸材ワーク1003が丁度一回転すると、ロ−タリ
ガイドブッシュ1005の内径と丸材ワーク1003の
外径に差すなわちすきまがあるため、ロ−タリガイドブ
ッシュ1005と丸材ワーク1003との接触点は、π
(D2−D1)だけ遅れたポイントDとなる。
【0044】ここで、π(D2−D1)はポイントCと
ポイントDとの距離に相当する。しかしながら、実際は
ロ−タリガイドブッシュ1005と丸材ワーク1003
との間にはすべりが発生するため、丸材ワーク1003
が丁度一回転したときにロ−タリガイドブッシュ100
5はポイントDではなくポイントCにいることになる。
したがって、ロ−タリガイドブッシュ1005を回転さ
せるのに必要な電流値は極めて小さくて良い状態でガイ
ドブッシュ主軸モータ13bは回転することになる。
【0045】しかしながら、旋削等によって丸材ワーク
1003が切削負荷を矢印Eの方向から受けた場合、接
触点Cの摩擦抵抗が大きくなり、ロ−タリガイドブッシ
ュ1005と丸材ワーク1003がすべりにくくなる。
このとき、丸材ワーク1003が丁度一回転すると、ロ
−タリガイドブッシュ1005はポイントDにいること
になる。ところが、ロ−タリガイドブッシュ1005に
対する回転指令位置はポイントCであるため、ロ−タリ
ガイドブッシュ主軸モータ13bは切削負荷による摩擦
抵抗に打ち勝ってポイントCに位置決めしようとしてト
ルクを発生する。
【0046】このように、メイン主軸モータ13aが一
回転する度に、接触点Dは矢印Bの方向に移動し、指令
位置Cとの差がどんどん大きくなっていくことになる。
即ち、ロ−タリガイドブッシュ主軸モータ13bが大き
なトルクを発生しなければならないようになる。ロ−タ
リガイドブッシュ主軸モータ13bがある程度トルクを
発生すると、切削負荷による摩擦抵抗に打ち勝つので、
ロ−タリガイドブッシュ1005と丸材ワーク1003
との間にがすべりが発生し、これによって接触点が矢印
Bの方向へ移動することはなくなる。すなわち、指令位
置Cとロ−タリガイドブッシュ1005の内径部と丸材
ワーク1003外径部との接触点が一定の差を保ちなが
ら回転し続けることになる。
【0047】したがって、ガイドブッシュ主軸モータ1
3bは切削負荷による摩擦抵抗に丁度打ち勝つだけのト
ルクを発生し続けることになる。このため、ガイドブッ
シュ主軸モータ13bが発生するトルクは切削開始後か
ら切削終了するまで大きい値となってしまう。その結
果、ガイドブッシュ主軸モータ13bには大きな電流が
流れ、それによりガイドブッシュ主軸モータ13bが発
熱していた。そこで、ガイドブッシュ主軸モータ13b
に対する回転位置指令を補正し、実際のガイドブッシュ
主軸モータ13bが存在する位置と一致させるように制
御すれば、ガイドブッシュ主軸モータ13bがトルクを
発生するのを防止することができる。
【0048】即ち、図6に示す加工前の作業者の手順を
示すフローチャートにおいて、まずステップS101に
おいて、作業者はゲージ等を使用して図4に示したロ−
タリガイドブッシュ1005と丸材ワーク1003との
すきま量を測定する。次にステップS102において、
ステップS101で測定したすきま量を図2に示した
「準備パラメータ」のパラメータ設定画面の「ガイドブ
ッシュ隙間量」の項目に設定する。この例では20[μ
m]である。又このとき、併せて「ワーク外形寸法」も
設定する。この例では20[mm]である。ステップS
103においては、作業者が異形材信号をオフまたは無
効にする。
【0049】この異形材信号は機械操作盤のスイッチに
設けてもよいし、数値制御装置1aの設定画面で設定す
るようにしてもよい。この異形材信号を設ける理由は、
ガイドブッシュ主軸モータ13bの回転位置指令に対し
て補正をかけた場合、メイン主軸とロ−タリガイドブッ
シュとの間に異形材ワークが挿入されていると、この補
正により、メイン主軸モータ13aとガイドブッシュ主
軸モータ13bとが反発し合うことになり、挿入された
異形材ワークがねじれてしまう問題が生じる。従って、
ロータリガイドブッシュに異形材ワークが挿入されてい
るか、又は丸材ワークが挿入されているかを予め判断し
ておく必要があるためである。
【0050】次に、図7のフローチャートに基づいて、
切削開始前のガイドブッシュ主軸アンプ12bの電流値
を読み出し記憶する手順について説明する。まずステッ
プS201において、補間処理部4aの切削判定手段2
2が加工プログラム解析処理部3の解析結果から主軸回
転速度が変更されるような指令が出されたかどうかをチ
ェックする。ここで主軸回転速度(又は主軸速度)が変
更されていなければ処理を終了する。もし変更されてい
た場合には、ステップS202において、切削判定手段
22がメイン主軸モータ13aとガイドブッシュ主軸モ
ータ13bの回転速度をメイン主軸アンプ12aとガイ
ドブッシュ主軸アンプ12b、データ入出回路11、メ
イン軸制御部10aとガイドブッシュ軸制御部10bを
介してそれぞれ読み出し、指令された回転速度と比較す
る。
【0051】ここで、指令した回転速度に到達していな
い場合は、再びステップS201へ戻り前述の動作を実
行する。もし指令した回転速度に到達した場合には、ス
テップS203において、切削判定手段22がガイドブ
ッシュ主軸モータ13bの電流値を読み出して、メモリ
7にこの電流値を書き込む。ここで、ガイドブッシュ主
軸モータ13bの電流値は、ステップS202の場合と
同様にして、ガイドブッシュ主軸アンプ12b、データ
入出回路11、ガイドブッシュ軸制御部10bを介して
読み出される。
【0052】次に、図8のフローチャートを用いて、丸
材ワーク1003を切削中に、ロ−タリガイドブッシュ
主軸モータ13bの回転位置指令に対して補正をかける
手順を説明する。まずステップS301において、切削
判定手段22がラダー回路5からの異形材信号がオンか
どうかをチェックする。ここで検出方法は、例えば次の
ようにして行う。図3に示したラダー回路において、ス
テップS103で作業者は異形材信号をオフする操作を
行っているため、接点信号Mxxはオフの状態にあり、
異形材信号Y303は機械制御信号処理部6aに出力さ
れない。そして、機械制御信号処理部6aはこの状態を
補間処理部4aの切削判定手段22に通知する。
【0053】そこで、切削判定手段22は機械制御信号
処理部6aからの異形材信号がオフ状態であるという通
知を受けてステップS302へ進む。もし、異形材信号
がオン状態であれば処理を終了する。ステップS302
においては、切削判定手段22が加工プログラム解析処
理部3の解析結果から切削指令が指令されたかどうかを
判定し、切削指令が指令されている場合にはステップS
303に進む。又指令されていない場合には処理を終了
する。次にステップS303では、前述のステップS2
03と同様にして、ガイドブッシュ主軸モータ13bの
電流値を読み出す。そしてステップS304において、
切削判定手段22はステップS303で読み出した電流
値が一定になったかどうかを判定する。
【0054】ここで、ステップS304において、電流
値が一定という状態は、図5におけるガイドブッシュ主
軸モータの電流値がI1またはI2であることを示して
いる。ステップS305では、切削判定手段22が、ス
テップS203でメモリ7に記憶したガイドブッシュ主
軸モータ13bの設定電流値を読み出して、ステップS
303で読み出された一定になった電流値と比較する。
ステップS303で読み出された一定になった電流値が
ステップS203でメモリ7に記憶された設定電流値よ
り大きい場合には、切削判定手段22が切削中と判定し
て同期補正量計算手段21に通知してステップS306
に進む。一方、ステップS303で読み出された一定に
なった電流値がステップS203でメモリ7に記憶され
た設定電流値以下の場合には切削中でないと判断して処
理を終了する。
【0055】このことを更に図5のタイムチャートを用
いて説明する。今メモリ7に記憶されたガイドブッシュ
主軸モータ13bの第1の設定電流値をI1とI2の間
に設定した電流値とすると、ステップS303で読み出
された一定になった電流値がI1であれば、メモリ7に
記憶された第1の設定電流値より小さいので、ここで処
理を終了する。又ステップS303で読み出された一定
になった電流値がI2であれば、ステップS306に進
む。ステップS306では、同期補正量計算手段21が
切削判定手段22からの切削中通知を受けて、図2のパ
ラメータ設定画面で設定されたワーク外形寸法とガイド
ブッシュ隙間量の値から、ガイドブッシュ主軸モータ1
3bに対する回転位置指令の補正量を計算する。
【0056】この補正量は、ワーク外径とロータリガイ
ドブッシュ内径の比から計算するものであり、下式で表
わされる。 回転位置指令の補正量=(単位時間回転位置指令)×
(1−(ワーク外径寸法)/(ロータリガイドブッシュ
内径)) ここで、ロータリガイドブッシュ内径=(ワーク外径)
+(すきま量)である。
【0057】例えば、具体的な数値例として、回転速度
を1400rpm、一回転当りに発生する検出器のパル
ス数を4096パルス/回転、数値制御装置の補間周期
や重み係数等を考慮した係数をk1、ワーク外径寸法を
20mm,ロータリガイドブッシュ内径寸法(ワーク外
径寸法+すきま量)を20.020mmとすると、 単位時間回転位置指令=4096×1400×k1(パ
ルス) となり、 回転位置指令の補正量=5734400×k1×(1−
20/20.02)=56776×k1(パルス) となる。
【0058】次にステップS307では、補間処理手段
20が、同期補正量計算手段21が算出した補正量に基
づいて、ガイドブッシュ主軸モータ13bへの回転位置
指令を次のように算出する。即ち、 回転位置指令=回転位置指令+(単位時間回転位置指令
±補正量)
【0059】ここで、補正量を加算するか減算するかは
ガイドブッシュ主軸モータ13bの電流値の変化する方
向で判定する。図5のタイムチャートに示すように、切
削開始後電流値が増加する場合は、ガイドブッシュ主軸
モータ13bの位置がメイン主軸モータ13aの位置よ
りも遅れていると判定して、補正量を単位時間回転位置
指令に加算する。また、切削開始後電流値が減少する場
合は、補正量を単位時間回転位置指令から減算すること
になる。
【0060】次にステップS308では、補間処理手段
20から出力されたメイン主軸モータ13aとガイドブ
ッシュ主軸モータ13bとに対する回転位置指令は、そ
れぞれ対応するメイン軸制御部10aとガイドブッシュ
軸制御部10b、データ入出力回路11を介してメイン
主軸アンプ12aとガイドブッシュ主軸アンプ12bに
それぞれ送信され、メイン主軸モータ13aとガイドブ
ッシュ主軸モータ13bを制御する。補正を開始する
と、図5のタイムチャートに示す時刻t2で示す補正開
始点から、ガイドブッシュ主軸モータ13bの電流値は
補正開始点(時刻t2)を境にして減少に転じることに
なる。また、時刻t3は切削が終了した時点を示し、時
刻t2において補正をしない場合には時刻t3から電流
が減少し始める様子を一転鎖線で示している。
【0061】また、この実施の形態では、切削判定手段
22によって、切削判定を行ってから補正をかけていた
が、切削判定を行わずに補正をかけてもよいケースがあ
れば切削判定を行わなくてもよい。
【0062】以上説明したように、この実施の形態によ
れば、ガイドブッシュ主軸モータ13bへの回転位置指
令を、下式に示すように、 回転位置指令=回転位置指令+(単位時間回転位置指令
±補正量) 補正量=(単位時間回転位置指令)×(1−(ワーク外
径寸法)/(ロータリガイドブッシュ内径)) とし、ロータリガイドブッシュ内径とワーク外径との差
であるすきま量に基づいて算出された補正量で補正する
ようにしたので、実際のガイドブッシュ主軸モータ13
bが存在する位置とガイドブッシュ主軸モータ13bに
対する回転位置指令による位置とが一致することになっ
て、ガイドブッシュ主軸モータ13bが大きなトルクを
発生する必要がなくなる。その結果、ガイドブッシュ主
軸モータ13bに大きな電流が流れなくなって、ガイド
ブッシュ主軸モータ13bの発熱が機械の加工精度に影
響を及ぼすことがなくなり、機械の加工精度を向上させ
ることができる。
【0063】実施の形態2.図9〜図12に基づいて第
2の実施の形態を説明する。図9はこの実施の形態によ
る主軸同期制御装置を有する数値制御装置1bの要部を
示すブロック図、図10はガイドブッシュ主軸モータ1
3bに流れる電流の時間的変化を示すタイムチャート、
図11はガイドブッシュ主軸モータ13bに流れる電流
の電流変化到達時間とすきま量推定値との関係を示すす
きま量推定表、図12は切削開始後のガイドブッシュ主
軸モータ13b電流変化からすきま量を推定し、これか
ら丸材ワークを切削中にガイドブッシュ主軸モータ13
bの回転位置指令を補正する手順を示したフローチャー
トである。
【0064】図において、従来例及び実施の形態1と同
一符号は同一又は相当部分を示し、4bは補間処理部、
21aは同期補正量計算手段、29はすきま量推定手
段、30は電流変化到達時間検出手段である。
【0065】次に、この実施の形態の動作を説明する。
図10は、丸材ワーク切削時にガイドブッシュ主軸モー
タ13bの切削直後の電流がロ−タリガイドブッシュと
ワークのすきま量の違いによってどのように変化するか
を模式的に表したものである。ここで、時刻t1は切削
開始点を、電流値I1は切削開始前のガイドブッシュ主
軸モータ13bの電流値を、電流値I2は切削中のガイ
ドブッシュ主軸モータ13bの電流値を表している。
又、電流値変化Aはロ−タリガイドブッシュとワークの
すきま量が小さい場合を表わし、電流値変化Bはすきま
量が大きい場合を表わしている。
【0066】(t2ーt1)及び(t3ーt1)は、切
削開始後、ガイドブッシュ主軸モータ13bの電流値が
増加して一定になるまでの時間である電流変化到達時間
を示しており、すきま量が大きいほど電流変化到達時間
は長くなる。即ち、この例では電流値変化Bの電流変化
到達時間(t3ーt1)の方が、電流値変化Aの電流変
化到達時間(t2ーt1)より大きくなっている。この
ような、すきま量によって電流変化到達時間が異なる現
象は実際に確認されており、再現性のあるものである。
【0067】図11は電流変化到達時間に対するすきま
量推定値をテーブルにしたものであり、このテーブル
は、すきま量を変えて切削開始後に電流値が一定になる
までの時間すなわち電流変化到達時間を実際に測定し、
この測定結果をまとめたものである。ここで、これらの
測定結果からすきま量と電流変化到達時間に相関関係が
存在し、すきま量と電流変化到達時間を近似式で表現で
きる場合には、必ずしも図12に示すようなテーブルを
用いる必要はない。
【0068】次に、図12に示すフローチャートを用い
て、すきま量の推定結果から丸材ワークの切削中に、ガ
イドブッシュ主軸モータ13bの回転位置指令に対して
補正をかける手順を説明する。まずステップS401に
おいて、機械制御信号処理部6aがラダー回路5からの
異形材信号を検出し、切削判定手段22に通知する。こ
の切削判定手段22は機械制御信号処理部6aから通知
された異形材信号の状態がオフ状態であれば、切削指令
が実行中かどうかを確認するために加工プログラム解析
手段3に対して解析結果の要求を行いステップS402
に進む。もし、異形材信号がオン状態であれば処理を終
了する。
【0069】ステップS402では、切削判定手段22
が加工プログラム解析手段3の解析結果から切削指令が
実行中かどうかを判定し、切削指令が実行中と判定した
場合にはステップS403に進む。一方、実行中でない
と判断した場合には処理を終了する。ステップS403
では、切削判定手段22がガイドブッシュ主軸モータ1
3bの電流値をガイドブッシュ主軸アンプ12b、デー
タ入出回路11、ガイドブッシュ軸制御部10bを介し
て読み出す。ステップS404では、切削判定手段22
がステップS403で読み出した電流値が一定になった
かどうかを判定する。
【0070】一定でない場合にはステップS403へ戻
る。電流値が一定になった場合はステップS405に進
み、切削判定手段22がステップS203でメモリ7に
記憶したガイドブッシュ主軸モータ13bの設定電流値
とステップS403で読み出された電流値と比較する。
ステップS403で読み出された電流値がステップS2
03でメモリ7に記憶されたガイドブッシュ主軸モータ
13bの設定電流値より大きい場合には、切削判定手段
22が切削中と判定して、同期補正量計算手段21とす
きま量推定手段29に通知してステップS406に進
む。一方、ステップS403で読み出された電流値がス
テップS203でメモリ7に記憶された設定電流値以下
の場合には切削中でないと判断して処理を終了する。
【0071】ここで、電流変化到達時間検出手段30は
一定の時間間隔でロ−タリガイドブッシュ主軸モータ1
3bの電流値をサンプリングして、ガイドブッシュ主軸
モータ13bの電流値変化点を捉える。電流値変化開始
点(図10における時刻t1)はサンプリングした電流
値から所定の電流値を引いた値を監視し、この差分値が
一定値を越えた場合に電流値変化開始点と判定してい
る。又ガイドブッシュ主軸モータ13bの電流値のサン
プリングはステップS403におけると同様の手順で読
み出される。
【0072】次に、電流変化到達時間検出手段30はサ
ンプリングされた電流値から電流値が一定になる点(時
刻)を判定する。たとえば前回サンプリングした電流値
と今回サンプリングした電流値の差がほぼ0になったと
きを電流値が一定となった点(時刻)と判定する。図1
0においては、時刻t2と時刻t3が電流値一定ポイン
トとなる。ここですきま量が大きい程電流値が変化開始
してから一定になるまでの時間は長くなっている。即
ち、(t3−t1)の方が(t2−t1)より大きくな
っている。この要因の一つとしては、すきま量が大きい
ほどロータリガイドブッシュとワークとの接触点での圧
力が小さく滑り易いためと考えられる。
【0073】すきま量推定手段29が切削判定手段22
からの切削中通知と電流変化到達時間検出手段30から
切削開始後電流値が変化開始してから一定になるまでの
時間を読み取り、図11のすきま量推定表からすきま量
を推定する。または、前述の如く、電流変化到達時間と
すきま量の近似式が得られれば、この近似式からすきま
量を推定することもできる。ステップS407では、同
期補正量計算手段21aが切削判定手段22からの切削
中通知を受けてステップS406で推定されたすきま量
と予めパラメータ等で設定されたワーク外形寸法からガ
イドブッシュ主軸モータ13bに対する回転位置指令の
補正量を計算する。この補正量は、実施の形態1で示し
た如く、ワーク外径とロータリガイドブッシュ内径の比
から計算する。
【0074】次に、ステップS408では、補間処理手
段20が、実施の形態1でのステップS307における
と同様にして、ステップS407で計算された補正量を
ガイドブッシュ主軸モータ13bに対する指令に加算ま
た減算する。又ステップS409では、補間処理手段2
0から出力されたメイン主軸モータ13aとガイドブッ
シュ主軸モータ13bに対する回転位置指令を、メイン
軸制御部10aとガイドブッシュ軸制御部10b、及び
データ入出力回路11を介してメイン主軸アンプ12a
とガイドブッシュ主軸アンプ12bにそれぞれ送信さ
れ、メイン主軸モータ13aとガイドブッシュ主軸モー
タ13bをそれぞれ制御することになる。
【0075】以上詳述したように、この実施の形態によ
れば、電流変化到達時間とすきま量の関係を示すデータ
に基づいてすきま量を推定して回転位置指令の補正量を
算出するので、丸材ワーク外径とロータリガイドブッシ
ュ内径とのすきま量を作業者がわざわざ測定する必要が
なく、効率良く回転位置指令の補正量設定ができ、かつ
作業者の測定誤差を排除して補正量設定の信頼性も向上
することができる。
【0076】このように自動的に、実際のガイドブッシ
ュ主軸モータ13bが存在する位置とガイドブッシュ主
軸モータ13bに対する回転位置指令による位置とが一
致するように制御でき、ガイドブッシュ主軸モータ13
bが大きなトルクを発生する必要がなくなる。その結
果、ガイドブッシュ主軸モータ13bに大きな電流が流
れなくなって、ガイドブッシュ主軸モータ13bの発熱
が機械の加工精度に影響を及ぼすことがなくなり、機械
の加工精度を向上させることができる。
【0077】実施の形態3.図13〜図15に基づいて
第3の実施の形態を説明する。図13はこの実施の形態
による主軸同期制御装置を有する数値制御装置1cの要
部を示すブロック図、図14はガイドブッシュ主軸モー
タ13bに流れる電流の時間的変化を示すタイムチャー
ト、図15は丸材ワークの切削中にガイドブッシュ主軸
モータ13bの回転位置指令に対して一定間隔で補正量
を更新し、ガイドブッシュ主軸モータ13bの電流値が
切削開始前の電流値になるまで補正量を更新し続ける手
順を示したフローチャートである。図において、従来例
及び実施の形態1、2と同一符号は同一又は相当部分を
示し、4cは補間処理部、31は補正量決定手段であ
る。
【0078】次に、この実施の形態における動作を説明
する。まず、図14のタイムチャートは、ワーク切削後
のガイドブッシュ主軸モータ13bの電流値が補正開始
後どのような変化を示すかを模式的に表したものであ
る。時刻t1は切削開始ポイントを、I1は切削開始前
のガイドブッシュ主軸モータ13bの電流値を、I2は
切削開始後のガイドブッシュ主軸モータ13bの電流値
を示している。時刻t2は補正開始点を示し、時刻t3
は補正が完了して切削開始後のガイドブッシュ主軸モー
タ13bの電流値が切削開始前の電流値に等しくなった
点を示している。また、時刻t2からt3における電流
値の変化は、補正によってどのように電流値が変化する
かをを表わしている。そして、Δtは補正量を更新する
間隔を表している。
【0079】次に、図15のフローチャートにおいて、
まずステップS501では、機械制御信号処理部6aが
ラダー回路5からの異形材信号を検出し、切削判定手段
22に通知する。切削判定手段22は、機械制御信号処
理部6aから通知された異形材信号の状態がオフ状態で
あれば、切削指令が実行中かどうかを確認するために加
工プログラム解析手段3に対して解析結果の要求を行
い、ステップS502に進む。他方、異形材信号がオン
状態であれば処理を終了する。
【0080】ステップS502では、切削判定手段22
が加工プログラム解析手段3の解析結果から切削指令が
実行中かどうかを判定し、切削指令が実行中と判定した
場合にはステップS503に進む。また実行中でないと
判断した場合には処理を終了する。ステップS503で
は、電流検出手段を有する切削判定手段22がガイドブ
ッシュ主軸モータ13bの電流値をガイドブッシュ主軸
アンプ12b、データ入出回路11、ガイドブッシュ軸
制御部10bを通して読み出す。ステップS504で
は、切削判定手段22がステップS503で読み出した
電流値が一定になったかを判定する。一定でない場合に
は再びステップS503を実行する。電流値が一定にな
った場合はステップS505に進む。
【0081】ステップS505では、切削判定手段22
がステップS203でメモリ7に記憶したロ−タリガイ
ドブッシュ主軸モータ13bの設定電流値をメモリ7か
ら読み出してステップS503で読み出された電流値と
比較する。ステップS503で読み出された電流値がス
テップS203でメモリ7に記憶された設定電流値より
大きい場合には、切削判定手段22が切削中と判定して
補正量決定手段31に通知してステップS506に進
む。ステップS506では、第1の補正量決定手段を有
する補正量決定手段31が切削判定手段22からの切削
中の通知を受けて、予めパラメータ等で設定された補正
量の初期値とオフセット量に基づいて、以下に示す式を
用いて順次補正量を計算していく。補正量=補正量初期
値+オフセット量
【0082】次にステップS507では、補間処理手段
20が実施の形態1、2と同様にして、ステップS50
6で計算された補正量をガイドブッシュ主軸モータ13
bに対する指令に加算また減算する。ステップS509
では、補間処理手段20から出力されたメイン主軸モー
タ13aとガイドブッシュ主軸モータ13bに対する回
転位置指令は、メイン軸制御部10aとガイドブッシュ
軸制御部10b、及びデータ入出力回路11を介して、
メイン主軸アンプ12aとガイドブッシュ主軸アンプに
送られ、メイン主軸モータ13aとガイドブッシュ主軸
モータ13bをそれぞれ制御開始する。図14の補正開
始点である時刻t2がこの点に相当する。
【0083】ステップS509では、ステップS503
と同様にして、ガイドブッシュ主軸アンプ12bの電流
値を読み出す。次にステップS510では、補正量決定
手段31がステップS509で読み出した電流値と、ス
テップS203でメモリ7に記憶された設定電流値とを
比較する。そして、ステップS509で読み出した電流
値がメモリ7に記憶された設定電流値より大きければス
テップS506に戻り、以下ステップS507、ステッ
プS508、ステップS509、ステップS510を再
び実行する。このステップS506〜S510を実行す
る時間が図14に示すΔtに相当する。
【0084】このように、ステップS507〜ステップ
S510を繰り返し実行することによって、ガイドブッ
シュ主軸モータ13bの電流値は、図14の時刻t2か
らt3の電流によって示すように、補正値を更新する度
に減少していき、最後にステップS509で読み出され
た電流値と、ステップS203でメモリ7に記憶された
設定電流値とがほぼ等しくなったときに処理を終了す
る。そして、第2の補正量決定手段を有する補正量決定
手段31が、このときの補正量を正規の補正量として設
定する。、即ち、ステップS509で読み出した電流値
とステップS203でメモリ7に記憶された電流値との
比較は、例えば設定電流値に一定値を加算また減算した
値の範囲内に、ステップS509で読み出した電流値が
入っているかどうかをチェックすることによって行うこ
とができる。
【0085】以上詳述したように、この実施の形態によ
れば、回転位置指令の補正量をわずかづつ徐々に変化さ
せてガイドブッシュ主軸モータ13bの電流値をチェッ
クし、この電流値がステップS203でメモリ7に記憶
した設定電流値とほぼ等しくなれば補正量が正しく設定
されたと判断して、この補正量を正規の補正量として設
定するので、丸材ワーク外径とロータリガイドブッシュ
内径とのすきま量を作業者がわざわざ測定して補正量を
算出する必要がなく、効率良く回転位置指令の補正量制
御ができ、かつ作業者の測定誤差に起因する補正量制御
の信頼性も向上することができる。
【0086】このようにフィードバック制御により、実
際のガイドブッシュ主軸モータ13bが存在する位置と
ガイドブッシュ主軸モータ13bに対する回転位置指令
による位置とが一致するように制御でき、ガイドブッシ
ュ主軸モータ13bが大きなトルクを発生する必要がな
くなる。その結果、ガイドブッシュ主軸モータ13bに
大きな電流が流れなくなって、ガイドブッシュ主軸モー
タ13bの発熱が機械の加工精度に影響を及ぼすことが
なくなり、機械の加工精度を向上させることができる。
【0087】実施の形態4.図16〜図19に基づいて
第4の実施の形態を説明する。図16はこの実施の形態
による主軸同期制御装置を有する数値制御装置1dの要
部を示すブロック図、図17はガイドブッシュ主軸モー
タ13bに流れる電流の時間的変化を示すタイムチャー
ト、図18及び図19はガイドブッシュ主軸モータ13
bの回転位置指令に所定の補正量(補正量の初期値)を
かけた後、ガイドブッシュ主軸モータ13bの電流値の
変化量からワークとロ−タリガイドブッシュのすきま量
を推定し、丸材ワークを切削中にロ−タリガイドブッシ
ュ主軸モータ13bの回転位置指令に補正をかける手順
を示したフローチャートである。図において、従来例及
び実施の形態1〜3と同一符号は同一又は相当部分を示
し、4dは補間処理部、21bは同期補正量計算手段、
32は電流変化量検出手段である。
【0088】次に、この実施の形態における動作を説明
する。図17は丸材ワーク切削時のガイドブッシュ主軸
モータ13bの電流値が、補正後にロ−タリガイドブッ
シュとワークのすきま量の違いによってどのように変わ
るかを示したものである。t1は切削開始点を、I1は
切削開始前のガイドブッシュ主軸モータ13bの電流値
を、I2は切削開始後のガイドブッシュ主軸モータ13
bの電流値を示している。ΔI(L)及びΔI(S)
は、補正開始後のガイドブッシュ主軸モータ13bの電
流値の変化量を表わしており、ΔI(L)はロ−タリガ
イドブッシュとワークのすきま量が大きい場合を、ΔI
(S)はロ−タリガイドブッシュとワークのすきま量が
小さい場合を表わしている。
【0089】ここで、すきま量が小さいほど電流変化量
は大きくなっている。ガイドブッシュ主軸モータ13b
の電流値の補正開始直後の変化がロ−タリガイドブッシ
ュとワークのすきま量によって異なる現象は、実際に確
認されており、再現性のあるものである。この理由の一
つとしては、すきま量が大きいほど、ロ−タリガイドブ
ッシュとワークとの接触点での圧力が小さく滑り易いた
め、電流変化量が小さくなると考えられる。
【0090】図18及び図19のフローチャートにおい
て、ステップS601では、機械制御信号処理部6aが
ラダー回路5からの異形材信号を検出し、切削判定手段
22に通知する。切削判定手段22は機械制御信号処理
部6aから通知された異形材信号の状態がオフ状態であ
れば切削指令が実行中かどうかを確認するために加工プ
ログラム解析手段3に対して解析結果の要求を行いステ
ップS602に進む。他方、異形材信号がオン状態であ
れば処理を終了する。ステップS602では、切削判定
手段22が加工プログラム解析手段3の解析結果から切
削指令が実行中かどうかを判定し、切削指令が実行中と
判定した場合にはステップS603に進む。他方、実行
中でないと判断した場合には処理を終了する。
【0091】ステップS603では、切削判定手段22
がガイドブッシュ主軸モータ13bの電流値をガイドブ
ッシュ主軸アンプ12b、データ入出回路11、ガイド
ブッシュ軸制御部10bを介して読み出す。次にステッ
プS604では、切削判定手段22がステップS603
で読み出した電流値が一定になったかどうかを判定す
る。一定でない場合には再びステップS603へ戻る。
電流値が一定になった場合はステップS605に進む。
ステップS605では、切削判定手段22が、ステップ
S203でメモリ7に記憶したガイドブッシュ主軸モー
タ13bの設定電流値をステップS603で読み出した
電流値と比較する。
【0092】ステップS603で読み出した電流値がス
テップS203でメモリ7に記憶した設定電流値より大
きい場合には、切削判定手段22が切削中と判定して電
流変化量検出手段32と同期補正量計算手段21に通知
しステップS606に進む。一方、ステップS603で
読み出した電流値がステップS203でメモリ7に記憶
した設定電流値以下の場合には、切削中でないと判断し
て処理を終了する。ステップS606では、切削判定手
段22からの切削中の判定を受けて電流変化量検出手段
32が予め決めた所定の同期補正量を補間処理手段20
に通知する。補間処理手段20は電流変化量検出手段3
2から通知されたこの補正量をガイドブッシュ主軸モー
タ13bに対する指令に加算また減算する。
【0093】次にステップS607では、補間処理手段
20から出力されたメイン主軸モータ13aとガイドブ
ッシュ主軸モータ13bに対する回転位置指令は、メイ
ン軸制御部10aとガイドブッシュ軸制御部10b、及
びデータ入出力回路11を介してメイン主軸アンプ12
aとガイドブッシュ主軸アンプ12bに送られ、メイン
主軸モータ13aとガイドブッシュ主軸モータ13bを
それぞれ制御する。
【0094】次に、ステップS608では、電流変化量
検出手段32がガイドブッシュ主軸モータ13bの電流
値をガイドブッシュ主軸アンプ12b、データ入出回路
11、ガイドブッシュ軸制御部10bを介して読み出
し、ステップS603で読み出した電流値(補正量の初
期値で補正する前の電流値)との差すなわち変化量を計
算する。そしてこの計算結果をすきま量推定手段29に
通知する。ステップS609では、すきま量推定手段2
9が電流変化量検出手段32から通知された電流変化量
からロ−タリガイドブッシュとワークのすきま量を推定
する。
【0095】ここで、すきま量の推定は次のように行う
ものである。まず、基準すきま量を予め決めておき、こ
のすきま量から計算された補正量でガイドブッシュ主軸
モータ13bに補正をかけた場合の電流変化量を測定す
る。この電流変化量を基準電流変化量とし、ステップS
608で読み出された電流変化量と基準電流変化量との
比率からすきま量を推定する。図17においては、電流
変化量ΔI(L)の場合はすきま量の推定値は大きな
り、電流変化量ΔI(S)の場合はすきま量の推定値は
小さくなる。
【0096】次に、すきま量推定手段29は推定したす
きま量を同期補正量計算手段21bに通知する。ステッ
プS610では、同期補正量計算手段21bが、すきま
量推定手段29がステップS609で推定したガイドブ
ッシュすきま量と予めパラメータ等で設定されたワーク
外形寸法から、ガイドブッシュ主軸モータ13bに対す
る回転位置指令の補正量を計算する。又ステップS61
1では、同期補正量計算手段21bが、ステップS61
0で計算した補正量を補間処理手段20に通知する。そ
して補間処理手段20は、同期補正量計算手段21bか
ら通知された補正量をガイドブッシュ主軸モータ13b
に対する指令に加算また減算する。
【0097】そしてステップS612では、補間処理手
段20から出力されたメイン主軸モータ13aとガイド
ブッシュ主軸モータ13bに対する回転位置指令が、メ
イン軸制御部10aとガイドブッシュ軸制御部10b、
及びデータ入出力回路11を介してメイン主軸アンプ1
2aとガイドブッシュ主軸アンプ12bに送られ、メイ
ン主軸モータ13aとガイドブッシュ主軸モータ13b
をそれぞれ制御する。
【0098】以上詳述したように、この実施の形態によ
れば、最初に任意に与えた所定の補正量に起因するガイ
ドブッシュ主軸モータ13bの電流の変化量等の応答状
態に基づいてすきま量を推定し、このすきま量に基づい
て回転位置指令の補正量を算出するので、丸材ワーク外
径とロータリガイドブッシュ内径とのすきま量を作業者
がわざわざ測定する必要がなく、効率良く回転位置指令
の補正量制御ができ、かつ作業者の測定誤差に起因する
補正量制御の信頼性も向上することができる。
【0099】このように自動的に、実際のガイドブッシ
ュ主軸モータ13bが存在する位置とガイドブッシュ主
軸モータ13bに対する回転位置指令による位置とが一
致するように制御でき、ガイドブッシュ主軸モータ13
bが大きなトルクを発生する必要がなくなる。その結
果、ガイドブッシュ主軸モータ13bに大きな電流が流
れなくなって、ガイドブッシュ主軸モータ13bの発熱
が機械の加工精度に影響を及ぼすことがなくなり、機械
の加工精度を向上させることができる。
【0100】実施の形態5.図20〜図24に基づいて
第5の実施の形態を説明する。図20はこの実施の形態
による主軸同期制御装置を有する数値制御装置1eの要
部を示すブロック図、図21はメイン主軸モータ13a
とガイドブッシュ主軸モータ13bの相対位置誤差を示
すタイムチャート、図22はメイン主軸とロータリガイ
ドブッシュの相対位置誤差を示す説明図、図23は切削
開始前のガイドブッシュ主軸モータ13bとメイン主軸
モータ13aの相対位置誤差を読み出し記憶する手順を
示すフローチャート、図24は切削開始後のメインモー
タ13aとガイドブッシュ主軸モータ13bの相対位置
誤差の変化量から補正量を決定し、この補正量をガイド
ブッシュ主軸モータ13bの回転位置指令に対して補正
する手順を示したフローチャートである。
【0101】図において、従来例及び実施の形態1〜4
と同一符号は同一又は相当部分を示し、4eは補間処理
部、33は位置誤差補正量計算手段、34は位置誤差検
出手段、35は単位時間位置誤差変化量検出手段であ
る。
【0102】次に、この実施の形態における動作を説明
する。図21では、ワーク切削直後において、メイン主
軸モータ13aとガイドブッシュ主軸モータ13bの相
対位置誤差が、ロ−タリガイドブッシュとワークのすき
ま量の違いによってどのような変化を示すかを表したも
のである。時刻t1は切削開始点を、Aはロ−タリガイ
ドブッシュとワークのすきま量が小さい場合の相対位置
誤差を、Bはすきま量が大きい場合の相対位置誤差を表
わしている。メイン主軸モータ13aとガイドブッシュ
主軸モータ13bの相対位置誤差の切削開始直後の変化
がロ−タリガイドブッシュとワークのすきま量によって
異なる現象は実際に確認されており、再現性のある現象
である。
【0103】次に、図22に基づいて相対位置誤差を説
明する。図22はロ−タリガイドブッシュに丸材ワーク
が挿入された場合の断面図を表している。1003は丸
材ワークを、1005はロ−タリガイドブッシュを表し
ている。D、Cはそれぞれメイン主軸にチャッキングさ
れた丸材ワーク1003とロ−タリガイドブッシュ10
05の主軸同期中の特定の位置を表している。Cはロー
タリガイドブッシュ1005の特定の位置を、Dはメイ
ン主軸にチャッキングされた丸材ワーク1003の特定
の位置を表している。
【0104】主軸同期中の場合にはロータリガイドブッ
シュ1005とメイン主軸にチャッキングされた丸材ワ
ーク1003の相対的な位置は一致している。すなわ
ち、C点とD点の相対的な位置は回転中は一致してお
り、一回転する度に同じ位置に戻って来る。今、たとえ
ば、D点がE点にずれた場合を考えると、ロ−タリガイ
ドブッシュ1005とメイン主軸にチャッキングされた
丸材ワーク1003とは相対的な位置の差すなわち相対
位置誤差としての距離DEを生じたことになる。
【0105】図23のフローチャートにおいて、まずス
テップS701では、切削判定手段22が加工プログラ
ム解析処理部3の解析結果から主軸回転速度が変更され
るような指令が出されたかどうかをチェックする。主軸
回転速度が変更されていなければ処理を終了する。一
方、変更されていた場合にはステップS702で、切削
判定手段22がガイドブッシュ主軸モータ13bの回転
速度をガイドブッシュ主軸アンプ12b、データ入出回
路11、ガイドブッシュ軸制御部10bを介して読み出
し、指令された回転速度と比較する。ここで、指令した
回転速度に到達していない場合は再びステップS702
を実行する。
【0106】他方、指令した回転速度に到達した場合に
はステップS703で、位置誤差検出手段34がメイン
主軸モータ13aとガイドブッシュ主軸モータ13bの
相対位置誤差を算出して、これを第1の相対位置誤差
(これは無負荷状態の相対位置誤差である。)としてメ
モリ7に書き込む。ここで、相対位置誤差は次のように
して算出する。まず、位置誤差検出手段34がメイン軸
制御部10aとガイドブッシュ軸制御部10bに対し
て、各々の主軸モータの位置を読み込むようにリクエス
トする。各々の軸制御部10a、10bは各々の主軸ア
ンプ12a、12bが読み出した各々の主軸モータ13
a、13bの位置をデータ入出力回路11を介して取り
込み、位置誤差検出手段34に返す。位置誤差検出手段
34は、取り込んだこれらのデータから、メイン主軸モ
ータ13aの位置とガイドブッシュ主軸モータ13bの
位置の差(これは丸材ワーク1003とロータリガイド
ブッシュ1005との位置の差に等しい。)すなわち相
対位置誤差を計算する。
【0107】図21の例では相対位置誤差が正の値にな
っているので、メイン主軸モータ13aの位置がガイド
ブッシュ主軸モータ13bの位置より進んでいるか、ま
たは、ガイドブッシュ主軸モータ13bの位置がメイン
主軸モータ13aの位置より遅れているかのどちらかで
ある。
【0108】図24のフローチャートにおいて、まずス
テップS801では、機械制御信号処理部6aがラダー
回路5からの異形材信号を検出し、切削判定手段22に
通知する。切削判定手段22は機械制御信号処理部6a
から通知された異形材信号の状態がオフ状態であれば、
切削指令が実行中かどうかを確認するために、加工プロ
グラム解析手段3に対して解析結果の要求を行い、ステ
ップS802に進む。もし、異形材信号がオン状態であ
れば処理を終了する。ステップS802では、切削判定
手段22が加工プログラム解析手段3の解析結果から切
削指令が実行中かどうかを判定し、切削指令が実行中と
判定した場合には、ステップS803に進む。他方、実
行中でないと判断した場合には処理を終了する。
【0109】次に、ステップs803では、位置誤差検
出手段34はステップS703と同様にしてメイン主軸
モータ13aとガイドブッシュ主軸モータ13bの相対
位置誤差を算出する。又ステップS804では、位置誤
差検出手段34がステップS803で読み出した相対位
置誤差が一定になったかどうかを判定する。一定でない
場合には再びステップS803を実行する。相対位置誤
差が一定になった場合はステップS805に進む。ステ
ップS805では、位置誤差検出手段34が、ステップ
S703でメモリ7に記憶された第1の相対位置誤差と
ステップS803で算出された相対位置誤差の情報を切
削判定手段22に渡し、切削判定手段22はこれらの相
対位置誤差を比較する。
【0110】ステップS803で算出された相対位置誤
差がメモリ7に記憶された第1の相対位置誤差より大き
い場合には、切削判定手段22が切削中と判定して、切
削実行中であるという情報を位置誤差補正量計算手段3
3に通知してステップS806に進む。他方ステップS
803で、メモリ7に記憶された第1の相対位置誤差以
下の場合には切削中でないと判断して処理を終了する。
【0111】次にステップS806では、単位時間位置
誤差変化量検出手段35が一定の時間間隔でメイン主軸
モータ13aとガイドブッシュ主軸モータ13bの位置
をサンプリングして両者の相対位置誤差を算出し、メイ
ン主軸モータ13aとガイドブッシュ主軸モータ13b
の相対位置誤差の変化点を捉える。この相対位置誤差の
変化点はサンプリングした相対位置誤差からメモリ7に
記憶された第1の相対位置誤差を引いた値を監視し、こ
の差分値が一定値を越えた場合に相対位置誤差の変化点
と判定する。
【0112】すなわち図21において、切削開始点であ
る時刻t1が相対位置誤差の変化点に相当する。ここ
で、両方の主軸モータの相対位置誤差の算出はステップ
S803と同様の手順で行われる。次に単位時間位置誤
差変化量検出手段35は算出された相対位置誤差から相
対位置誤差が一定になる点(時刻)を判定する。たとえ
ば前回算出した相対位置誤差と今回算出した相対位置誤
差の差がほぼ0になったときを相対位置誤差が一定とな
る点(時刻)と判定する。図21の例では、時刻t2、
t3がそれぞれA、Bの場合の相対位置誤差が一定とな
る点である。
【0113】ここで、すきま量が大きい程、相対位置誤
差が変化開始してから一定になるまでの時間は長くな
る。すなわち相対位置誤差の変化量が小さくなる。図2
1の例では、すきま量が大きい場合が時刻t3に相当
し、すきま量が小さい場合が時刻t2に相当する。位置
誤差補正量計算手段33が切削判定手段22からの切削
中であるという通知と単位時間位置誤差変化量検出手段
35から相対位置誤差の変化量を読み取り、補正係数を
算出する。
【0114】次にステップS807では、位置誤差補正
量計算手段33がガイドブッシュ主軸モータ13bに対
する回転位置指令の補正量を補正係数を用いて、次の式
で算出する。 補正量=相対位置誤差×補正係数 そして、補間処理手段20が、算出された補正量をガイ
ドブッシュ主軸モータ13bに対する指令に加算また減
算する。ステップS808では、補間処理手段20から
出力されたメイン主軸モータ13aとガイドブッシュ主
軸モータ13bに対する回転位置指令は、メイン軸制御
部10aとガイドブッシュ軸制御部10b、及びデータ
入出力回路11を介してメイン主軸アンプ12aとガイ
ドブッシュ主軸アンプ12bに送られ、メイン主軸モー
タ13aとガイドブッシュ主軸モータ13bをそれぞれ
制御する。
【0115】以上詳述したように、この実施の形態によ
れば、メイン主軸モータ13aの位置とガイドブッシュ
主軸モータ13bの位置の差、即ち丸材ワーク1003
とロータリガイドブッシュ1005との位置の差、であ
る相対位置誤差の変化量がすきま量に密接に関係がある
ことに着目し、この相対位置誤差の変化量から補正係数
を算出し、そしてこの補正係数に相対位置誤差を乗算す
ることにより回転位置指令の補正量を算出したので、丸
材ワーク外径とロータリガイドブッシュ内径とのすきま
量を作業者がわざわざ測定する必要がなく、効率良く回
転位置指令の補正量制御ができ、かつ作業者の測定誤差
に起因する補正量制御の信頼性も向上することができ
る。
【0116】このように自動的に、実際のガイドブッシ
ュ主軸モータ13bが存在する位置とガイドブッシュ主
軸モータ13bに対する回転位置指令による位置とが一
致するように制御でき、ガイドブッシュ主軸モータ13
bが大きなトルクを発生する必要がなくなる。その結
果、ガイドブッシュ主軸モータ13bに大きな電流が流
れなくなって、ガイドブッシュ主軸モータ13bの発熱
が機械の加工精度に影響を及ぼすことがなくなり、機械
の加工精度を向上させることができる。
【0117】実施の形態6.図25〜図28に基づいて
第6の実施の形態を説明する。図25はこの実施の形態
による主軸同期制御装置を有する数値制御装置1fの要
部を示すブロック図、図26はガイドブッシュ主軸モー
タ13bの電流値と回転速度を示すタイムチャート、図
27はロ−タリガイドブッシュに丸材ワークまたは異形
材ワークが挿入された場合の断面図、図28は丸材・異
形材判別手段36がロ−タリガイドブッシュに挿入され
たワークが丸材か異形材かを判定する手順を示すフロー
チャートである。図において、従来例及び実施の形態1
〜5と同一符号は同一又は相当部分を示し、4fは補間
処理部、36は丸材・異形材判別手段、43は電流制限
設定手段である。
【0118】次に、この実施の形態における動作を説明
する。図26はロ−タリガイドブッシュに丸材ワークが
挿入されている場合で、ガイドブッシュ主軸モータ13
bの電流値を徐々に増加させていき、丸材ワークとガイ
ドブッシュ主軸モータ13bがすべってガイドブッシュ
主軸モータ13bが回転を始めたときに、ガイドブッシ
ュ主軸モータ13bの電流値と回転速度がどのように変
化するかを表したものである。時刻t1は電流制限を開
始した点を、時刻t2はガイドブッシュ主軸モータ13
bが回転を開始した点を、電流値I1は回転中のロ−タ
リガイドブッシュを駆動する主軸モータ13の電流値を
表している。電流値△Iは電流制限値を徐々に上げてい
ったときの一回あたりの電流制限値の増分量を表してい
る。また、回転速度N1はガイドブッシュ主軸モータ1
3bが回転する回転速度を表している。
【0119】次に、図28に示すフローチャートにおい
て、まずステップS901では、作業者が機械操作盤
(図示せず。)の同期解除のスイッチをオンする。この
同期解除信号は、ラダー回路5でメイン主軸モータ13
aとガイドブッシュ主軸モータ13bの主軸同期解除条
件をチェックし、OKならば、機械制御信号処理部6に
同期解除信号を出力する。同期解除手段を有する機械制
御信号処理部6は、ラダー回路5からの同期解除信号を
受けて補間処理手段20に対して同期解除指示を行う。
そして、補間処理手段20は、機械制御信号処理部6か
らの同期解除指示を受けて、メイン主軸モータ13aと
ガイドブッシュ主軸モータ13bに対する回転位置指令
を、回転位置ではなく回転速度を指令する指令、すなわ
ち速度制御指令に切り替える。また、メイン主軸モータ
13aに対する回転速度指令から、ガイドブッシュ主軸
モータ13bへの指令を計算することをやめる。
【0120】これによって、メイン主軸モータ13aと
ガイドブッシュ主軸モータ13bの同期状態は解除され
る。そして、これ以降メイン主軸モータ13aとガイド
ブッシュ主軸モータ13bを別々に回転させることが可
能となる。次にステップS902では、作業者が丸材ワ
ークまたは異形材ワークをロ−タリガイドブッシュに挿
入する。図27(a)はロ−タリガイドブッシュ100
5ワーク1003として丸材ワークが挿入された場合の
断面図を、図27(b)はロ−タリガイドブッシュ10
05にワーク1003として異形材ワークが挿入された
場合の断面図を示している。
【0121】次にステップS903では、丸材・異形材
判別手段36が、機械制御信号処理部6に対してメイン
主軸のチャック閉のリクエスト信号を出す。そして、こ
の丸材・異形材判別手段36からのチャック閉信号は、
機械制御信号処理部6とラダー回路5を介して工作機械
のリレー盤(図示せず。)のリレー等を制御することに
よってチャックを閉じる。次に、メイン主軸モータ13
aの拘束手段を有する丸材・異形材判別手段36は、メ
イン主軸モータ13aに回転速度0の指令を出力する。
この指令はメイン軸制御部10a、データ入出力回路1
1を介してメイン主軸アンプ12aに送られる。メイン
主軸アンプ12aが「0」の回転速度指令を実行する
と、メイン主軸モータ13aは停止したままで励磁され
る。
【0122】次にステップS904では、丸材・異形材
判別手段36からの指令で、電流制限設定手段43が、
パラメータ等によりメモリ7に予め記憶された電流制限
値の初期値を読み出して、ガイドブッシュ軸制御部10
bに電流制限の実行リクエストを出す。一般に、電流制
限値はガイドブッシュ主軸モータ13bの定格電流値の
百分率で表される。このデータはガイドブッシュ軸制御
部10b、データ入出力回路11を介してガイドブッシ
ュ主軸アンプ12bに送られる。ガイドブッシュ主軸ア
ンプ12bは、受けた電流制限値に従ってガイドブッシ
ュ主軸モータ13bを制御する。
【0123】ここで、ガイドブッシュ主軸モータ13b
に電流制限をかける理由は、電流制限をかけないでガイ
ドブッシュ主軸モータ13bを回転させると、ロ−タリ
ガイドブッシュに異形材ワークが挿入されている場合、
異形材ワークをねじってしまう可能性があるからであ
る。次にステップS905では、速度指令手段を有する
補間処理手段20がガイドブッシュ主軸モータ13bに
対して回転指令を与える。この回転速度指令は100r
pm程度を指令する。この回転速度指令はガイドブッシ
ュ軸制御部10b、データ入出力回路11を介してガイ
ドブッシュ主軸アンプ12bに送られ、ガイドブッシュ
主軸アンプ12bはガイドブッシュ主軸モータ13bを
100rpmで回転させようとする。
【0124】しかしながら、ロ−タリガイドブッシュに
異形材ワークが挿入されている場合でも、または丸材ワ
ークが挿入されている場合でも、ロ−タリガイドブッシ
ュとワークの接触面に摩擦抵抗があるため、電流制限に
よってガイドブッシュ主軸モータ13bの回転力が摩擦
抵抗を下回るときには、ガイドブッシュ主軸モータ13
bは回転しない。ステップS906では、丸材・異形材
判別手段36が、ガイドブッシュ主軸アンプ12bから
データ入出力回路11、ガイドブッシュ軸制御部10b
を介して、ガイドブッシュ主軸モータ13bの回転速度
を読み出してそれが回転しているかどうか判定する。
【0125】回転していない場合にはステップS907
に進む。他方、ガイドブッシュ主軸モータ13bの回転
力がロ−タリガイドブッシュと丸材ワークの接触面の摩
擦抵抗を上回って回転した場合にはステップS910に
進み、丸材・異形材判別手段36が丸材ワークと判定
し、判定結果を切削判定手段22に通知する。図26で
は、回転が開始する点である時刻t2よりガイドブッシ
ュ主軸モータ13bが回転速度N1で回転しているた
め、丸材・異形材判別手段36は丸材ワークと判定する
ことになる。
【0126】次にステップS907では、丸材・異形材
判別手段36が、ガイドブッシュ主軸モータ13bに対
する電流制限値の初期値に予め決めた所定値であるオフ
セット量を加算する。このオフセット量は、通常、主軸
モータの定格電流値の1%程度にする。そしてステップ
S908では、丸材・異形材判別手段36がステップS
907で設定した電流制限値が規定値を越えたかどうか
チェックする。規定値を越えた場合には、ステップS9
09に進み、丸材・異形材判別手段36が異形材ワーク
と判定し、判定結果を切削判定手段22に通知する。一
方、規定値を越えていない場合には、再びステップS9
06から実行する。
【0127】ここで、電流制限値が規定値を越えたかど
うかをチェックする理由は、規定値を設けず電流制限値
を上げていくと、メイン主軸は励磁されてロック状態に
あるため、ロ−タリガイドブッシュに異形材ワークが挿
入されていた場合には、ロ−タリガイドブッシュが大き
な力で回転しようとすると異形材ワークをねじってしま
う可能性があるからである。また、この定値をワークの
材質や外径によって変えることにより、より正確な判定
を行うこともできる。
【0128】以上詳述したように、この実施の形態によ
れば、メイン主軸モータ13aとガイドブッシュ主軸モ
ータ13bの同期制御を解除して別々に回転可能にし、
ワーク1003をメイン主軸1004とロータリガイド
ブッシュ1005とにセットし、メイン主軸モータ13
aを励磁してワークを拘束させた状態で、ガイドブッシ
ュ主軸モータ13bに低い速度指令を与えながら、ガイ
ドブッシュ主軸モータ13bへ供給する電流を徐々に大
きくすることにより、供給電流の大きさとガイドブッシ
ュ主軸モータ13bの回転状態をチェックして、ワーク
が丸材ワークか異形材ワークかを自動的に判別するの
で、ワークが丸材ワークか異形材ワークかを作業者がわ
ざわざ調べてパラメータとして設定する必要がなく、又
機械の加工対象とするワークの形状を気にする必要もな
く、加工の自動化を促進することができる。
【0129】実施の形態7.図29〜図32に基づいて
第7の実施の形態を説明する。図29はこの実施の形態
による主軸同期制御装置を有する数値制御装置1gの要
部を示すブロック図、図30はロ−タリガイドブッシュ
に丸材ワークが挿入された場合の断面図、図31は加工
プログラム2でメイン主軸モータ13aに対して回転速
度を変更した場合におけるメイン主軸モータ13aの速
度とガイドブッシュ主軸モータ13bの速度の変化を示
すタイムチャート、図32はメイン主軸モータ13aに
対して回転起動または回転速度変更等を指令した場合に
おけるメイン主軸モータ13a及びガイドブッシュ主軸
モータ13bに対する速度制御/位置制御の切り替えの
手順を示すフローチャートである。図において、従来例
及び実施の形態1〜6と同一符号は同一又は相当部分を
示し、4gは補間処理部、39は速度制御・位置制御切
り替え手段である。
【0130】次に、この実施の形態における動作を説明
する。図30はロ−タリガイドブッシュに丸材ワークが
挿入されている場合のロ−タリガイドブッシュと丸材ワ
ークの位置関係を説明しているもので、A点は回転中の
ロ−タリガイドブッシュ1005のある時刻の位置を示
し、B点はメイン主軸1004にチャッキングされた丸
材ワーク1003のある時刻の位置を示している。今A
点とB点とは一致している。また、C点は回転中のロ−
タリガイドブッシュ1005の他の時刻の位置を示して
おり、このときはロータリガイドブッシュ1005は丸
材ワーク1003に比べて角度θだけずれていることを
示している。
【0131】図31は、加工プログラム2でメイン主軸
モータ13aの回転速度を変更した場合の、メイン主軸
モータ13aの速度とガイドブッシュ主軸モータ13b
の速度の変化を示したものである。ここで、(a)は異
形材信号がオンの場合、(b)は異形材信号がオフの場
合を示す。時刻t1はメイン主軸モータ13aに回転起
動指令を与えた点を、時刻t2及び時刻t3はメイン主
軸モータ13aに回転速度を変更する指令を与えた点
を、時刻t4及び時刻t5はメイン主軸モータ13aに
逆転指令を与えた点を、時刻t6及び時刻t7はメイン
主軸モータ13aに与えた逆転指令をオフした点を示し
ている。
【0132】又、M1〜M8は、メイン主軸モータ13
aとガイドブッシュ主軸モータ13bの主軸同期の動作
モードを示している。M1、M3、M5、M7は回転位
置指令すなわち主軸同期による動作モードを示し、この
動作モードにおいては、メイン主軸モータ13aとガイ
ドブッシュ主軸モータ13bとは、回転速度及び位置と
も一致している。又M2、M4、M6、M8は速度制御
による動作モードすなわち主軸同期が解除されている状
態を表しており、加減速中は、メイン主軸モータ13a
とガイドブッシュ主軸モータ13bとは、回転速度や位
置は一致していない。
【0133】さて、図32に示すフローチャートにおい
て、まずステップS1001では、速度制御・位置制御
切り替え手段39が加工プログラム解析処理部3の解析
結果からメイン主軸モータ13aに対する回転速度指令
が変更されたかどうかチェックする。この指令が変更さ
れていない場合には処理を終了する。他方、この指令が
変更されている場合にはステップS1002に進む。そ
してステップS1002では、機械制御信号処理部6a
がラダー回路5からの異形材信号を検出し、速度制御・
位置制御切り替え手段39に通知する。この異形材信号
の状態がオフ状態であればステップS1003に進む。
もし、異形材信号がオン状態であれば処理を終了する。
【0134】次にステップS1003では、補間処理手
段20が、同期解除手段を有する速度制御・位置制御切
り替え手段39からの同期解除通知を受けて、メイン主
軸モータ13aとガイドブッシュ主軸モータ13bとに
対する、回転位置指令すなわち位置制御による指令を回
転速度のみの指令すなわち速度制御による指令に切り替
える。又ステップS1004では、補間処理手段20が
メイン主軸モータ13aとガイドブッシュ主軸モータ1
3bとに対する指令をメイン軸制御部10aとガイドブ
ッシュ軸制御部10bとに与え、データ入出力手段11
を介してメイン主軸アンプ12aとガイドブッシュ主軸
アンプ12bとに送る。
【0135】次にステップS1005では、それぞれの
主軸モータ13a、13bは速度制御により駆動される
ため、それぞれの主軸モータ13a、13bはそれぞれ
の主軸アンプ12a、12bの特性に従って加速または
減速される。又ステップS1006では、速度制御・位
置制御切り替え手段39がメイン主軸モータ13aとガ
イドブッシュ主軸モータ13bの回転速度を、メイン主
軸アンプ12aとガイドブッシュ主軸アンプ12b、デ
ータ入出力回路11、及びメイン軸制御部10aとガイ
ドブッシュ軸制御部10bを介して読みとる。
【0136】そして速度制御・位置制御切り替え手段3
9は読み取った両主軸モータの回転速度が、ステップS
1004で指令した回転速度と一致しているかどうかを
チェックする。一致していない場合にはステップS10
06を再び実行する。他方、一致した場合にはステップ
S1007に進む。ステップS1007では、速度制御
・位置制御切り替え手段39がメイン主軸モータ13a
とガイドブッシュ主軸モータ13bの制御を速度制御か
ら位置制御に切り替える。
【0137】ここで、メイン主軸モータ13aとガイド
ブッシュ主軸モータ13bが速度制御で回転中の場合に
位置制御へ切り替える手順は以下のようにして行う。ま
ず、速度制御・位置制御切り替え手段39が、速度制御
で回転中のメイン主軸モータ13aとガイドブッシュ主
軸モータ13bの位置を、メイン主軸アンプ12aとガ
イドブッシュ主軸アンプ12b、データ入出力回路1
1、及びメイン軸制御部10aとガイドブッシュ軸制御
部10bを介して読みとる。
【0138】次に、回転速度から単位時間あたりの指令
位置を計算する。また、予めパラメータ等で設定された
処理遅れを含む主軸モータの追従おくれを考慮して、主
軸モータの回転位置指令を計算する。本計算を行う理由
は主軸モータ13には指令に対する追従おくれが必ず存
在するためである。ここで、回転位置指令の計算は以下
のようにして行う。 回転位置指令=現在の主軸モータの位置+単位時間回転
位置指令+主軸モータの追従おくれ
【0139】そして、速度制御・位置制御切り替え手段
39は、これらの回転位置指令をメイン軸制御部10a
とガイドブッシュ軸制御部10b、及びデータ入出力1
1を介して、それぞれメイン主軸アンプ12aとガイド
ブッシュ主軸アンプ12bに送る。これらの主軸アンプ
12a、12bは、速度制御・位置制御切り替え手段3
9から送られた回転位置指令に基づいて、メイン主軸モ
ータ13aとガイドブッシュ主軸モータ13bを位置制
御に切り換える。
【0140】又図31(b)に示すように、丸材ワーク
であり異形材信号がオフの場合は、加速区間M2、減速
区間M4、M6、M8では、メイン主軸モータ13aと
ガイドブッシュ主軸モータ13bは各々の主軸アンプ1
2a、12bの特性に従って加速または減速されている
ため、すなわち速度制御されているため、メイン主軸モ
ータ13aとガイドブッシュ主軸モータ13bの位置関
係は保証されない。すなわち、図30に示すように、あ
る時刻において、メイン主軸モータ13aとガイドブッ
シュ主軸モータ13bとが特定の位置であるA点とB点
にいたとしても、メイン主軸モータ13aが一回転した
後の時刻では、ガイドブッシュ主軸モータ13bはC点
の位置にきている場合があり、メイン主軸モータ13a
とガイドブッシュ主軸モータ13bの位置関係は保証さ
れない。
【0141】他方図31(a)に示すように、異形材ワ
ークであり異形材信号がオンの場合は、主軸モータが加
減速中であろうと一定回転速度で回転していようと、回
転位置指令で制御されているときすなわち位置制御され
ている場合には、図30に示すように、メイン主軸モー
タ13aが一回転した後の時刻においても、ガイドブッ
シュ主軸モータ13bの位置はA点にきている。すなわ
ち、メイン主軸モータ13aとガイドブッシュ主軸モー
タ13bの位置関係は保証されていることになる。
【0142】しかしながら、図31(a)の場合では、
主軸モータの加速および減速中も回転位置指令で制御さ
れているため、加減速中は速度制御に切り替えている場
合に比べて、加速または減速に時間がかかる。その理由
は次の通りである。即ち、回転位置指令で制御して加速
または減速する場合は、両方の主軸モータの特性を満足
するようにあらかじめ設定された加減速パターンに従っ
て、この加減速特性を考慮したサーボ位置指令に計算し
なおされるので、加速または減速の傾きは緩やかになっ
てしまうためである。したがって、図31では、加減速
中に速度制御に切り替えている図31(b)の方が、図
31(a)の場合より、時間Δtだけ加工時間が短縮さ
れることになる。
【0143】以上詳述したように、この実施の形態によ
れば、ワークが丸材ワークであるか異形材ワークである
かをチェックし、丸材ワークの場合においては、加減速
中の期間だけ、メイン主軸モータ13aとガイドブッシ
ュ主軸モータ13bの同期制御を解除して別々に最短時
間で加減速させ、両主軸モータの回転速度が一定になり
一致したときに、両主軸モータの同期制御を行うので、
常に同期制御を採用してメイン主軸モータ13aとガイ
ドブッシュ主軸モータ13bを駆動する場合に比べて、
加減速時間が短縮でき、しいては加工のサイクルタイム
を短くすることができる。
【0144】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0145】ワークを保持するメイン主軸を駆動するメ
イン主軸モータと前記ワークをガイドするロータリガイ
ドブッシュを駆動するガイドブッシュ主軸モータとの位
置及び速度を同期制御する主軸同期制御方法において、
前記ワークと前記ロータリガイドブッシュとの間に生じ
るすきま量に基づいて前記ガイドブッシュ主軸モータの
回転位置指令の補正量を算出し、この補正量を前記メイ
ン主軸モータの回転位置指令に対して補正した回転位置
指令を前記ガイドブッシュ主軸モータの回転位置指令と
するので、ガイドブッシュ主軸モータの実際に存在する
位置と回転位置指令による位置とが一致してガイドブッ
シュ主軸モータが大きなトルクを発生する必要即ちガイ
ドブッシュ主軸モータに大きな電流を流す必要がなくな
り、ガイドブッシュ主軸モータの発熱による機械の加工
精度に及ぼす影響をなくし機械の加工精度を向上させる
効果がある。
【0146】又、前記すきま量は、前記ガイドブッシュ
主軸モータの電流が前記ワークの切削開始により変化す
る時点から一定値になるまでの電流変化状態に基づいて
算出するので、ワークとロータリガイドブッシュとのす
きま量を作業者がわざわざ測定する必要がなくなり、効
率の良い回転位置指令の補正量設定ができ、かつ作業者
の測定誤差を排除して補正量設定の信頼性を向上する効
果がある。
【0147】又、前記すきま量は、前記ガイドブッシュ
主軸モータの回転位置指令の補正量として所定の補正量
を与え、この補正量による前記ガイドブッシュ主軸モー
タの電流の応答状態に基づいて算出するので、ワークと
ロータリガイドブッシュとのすきま量を作業者がわざわ
ざ測定する必要がなくなり、効率の良い回転位置指令の
補正量設定ができ、かつ作業者の測定誤差を排除して補
正量設定の信頼性を向上し補正誤差を小さくする効果が
ある。
【0148】又、前記すきま量は、前記メイン主軸と前
記ロータリガイドブッシュの相対位置誤差が前記ワーク
の切削開始により変化する時点から一定値になるまでの
相対位置誤差変化状態に基づいて算出するので、ワーク
とロータリガイドブッシュとのすきま量を作業者がわざ
わざ測定する必要がなくなり、効率の良い回転位置指令
の補正量設定ができ、かつ作業者の測定誤差を排除して
補正量設定の信頼性を向上し補正量の算出を簡単にする
効果がある。
【0149】又、前記ワークの切削中に、前記ガイドブ
ッシュ主軸モータの回転位置指令を前記メイン主軸モー
タの回転位置指令に対して所定の補正量だけ変化させ、
この補正量に基づいて生成された前記ガイドブッシュ主
軸モータの回転位置指令により駆動される前記ガイドブ
ッシュ主軸モータの電流値が所定の値になったとき、前
記補正量の合計を前記ガイドブッシュ主軸モータの回転
位置指令の補正量とするので、ワークとロータリガイド
ブッシュとのすきま量から補正量をわざわざ算出する必
要がなくなり、効率が良く信頼性の高い回転位置指令の
補正量設定が自動的にでき、かつ補正誤差を小さくしか
も早く補正を完了させる効果がある。
【0150】又、前記メイン主軸モータと前記ガイドブ
ッシュ主軸モータとの同期を解除し、この同期を解除さ
れたメイン主軸を拘束し、前記同期を解除されたガイド
ブッシュ主軸モータに速度指令を与え、この速度指令を
与えられた前記同期を解除されたガイドブッシュ主軸モ
ータの駆動電流を変化させ、この駆動電流で回転する前
記同期を解除されたガイドブッシュ主軸モータの回転状
態と前記駆動電流とに基づいて前記ワークの形状を判別
するので、ワークが丸材ワークか異形材ワークかを作業
者がわざわざ調べてパラメータとして設定する必要がな
くなり、機械の加工対象とするワークの形状を気にする
必要のない加工の自動化を促進する効果がある。
【0151】又、前記メイン主軸モータと前記ガイドブ
ッシュ主軸モータの速度が変化しているときは前記メイ
ン主軸モータと前記ガイドブッシュ主軸モータの同期を
解除し、前記メイン主軸モータと前記ガイドブッシュ主
軸モータの速度が一定となりかつ一致したときに、前記
メイン主軸モータと前記ガイドブッシュ主軸モータの同
期制御を行うので、同期制御を必要としないときにはそ
れぞれの主軸モータを別々に最適に制御することにな
り、加減速時間の短縮しいては加工サイクルタイムを短
縮する効果がある。
【0152】又、ワークを保持するメイン主軸を駆動す
るメイン主軸モータと前記ワークをガイドするロータリ
ガイドブッシュを駆動するガイドブッシュ主軸モータと
の位置及び速度を同期制御する主軸同期制御装置におい
て、前記ワークと前記ロータリガイドブッシュとの間に
生じるすきま量に基づいて前記ガイドブッシュ主軸モー
タの回転位置指令の補正量を算出する同期補正量計算手
段と、この同期補正量計算手段からの補正量を前記メイ
ン主軸モータの回転位置指令に対して補正した回転位置
指令を前記ガイドブッシュ主軸モータの回転位置指令と
して生成する補間処理手段と、を備えたので、ガイドブ
ッシュ主軸モータの実際に存在する位置と回転位置指令
による位置とが一致してガイドブッシュ主軸モータが大
きなトルクを発生する必要即ちガイドブッシュ主軸モー
タに大きな電流を流す必要がなくなり、ガイドブッシュ
主軸モータの発熱による機械の加工精度に及ぼす影響を
なくし機械の加工精度を向上させる効果がある。
【0153】又、前記すきま量は、前記ガイドブッシュ
主軸モータの電流が前記ワークの切削開始により変化す
る時点から一定値になるまでの電流変化状態に基づいて
算出するので、ワークとロータリガイドブッシュとのす
きま量を作業者がわざわざ測定する必要がなくなり、効
率の良い回転位置指令の補正量設定ができ、かつ作業者
の測定誤差を排除して補正量設定の信頼性を向上させる
効果がある。
【0154】又、前記すきま量は、前記ガイドブッシュ
主軸モータの回転位置指令の補正量として所定の補正量
を与え、この補正量による前記ガイドブッシュ主軸モー
タの電流の応答状態に基づいて算出するので、ワークと
ロータリガイドブッシュとのすきま量を作業者がわざわ
ざ測定する必要がなくなり、効率の良い回転位置指令の
補正量設定ができ、かつ作業者の測定誤差を排除して補
正量設定の信頼性を向上し補正誤差を小さくする効果が
ある。
【0155】又、前記すきま量は、前記メイン主軸と前
記ロータリガイドブッシュの相対位置誤差が前記ワーク
の切削開始により変化する時点から一定値になるまでの
相対位置誤差変化状態に基づいて算出するので、ワーク
とロータリガイドブッシュとのすきま量を作業者がわざ
わざ測定する必要がなくなり、効率の良い回転位置指令
の補正量設定ができ、かつ作業者の測定誤差を排除して
補正量設定の信頼性を向上し補正量の算出を簡単にする
効果がある。
【0156】又、前記ワークの切削中に前記ガイドブッ
シュ主軸モータの回転位置指令を前記メイン主軸モータ
の回転位置指令に対して所定の補正量だけ変化させる第
1の補正量決定手段と、この補正量決定手段からの補正
量に基づいて生成された前記ガイドブッシュ主軸モータ
の回転位置指令により駆動される前記ガイドブッシュ主
軸モータの電流を検出する電流検出手段と、この電流検
出手段からの電流が所定値になったときの前記補正量の
合計を前記ガイドブッシュ主軸モータの回転位置指令の
補正量とする第2の補正量決定手段と、を備えたので、
ワークとロータリガイドブッシュとのすきま量から補正
量をわざわざ算出する必要がなくなり、効率が良く信頼
性の高い回転位置指令の補正量設定が自動的にでき、か
つ補正誤差を小さくしかも早く補正を完了させる効果が
ある。
【0157】更に、前記メイン主軸モータと前記ガイド
ブッシュ主軸モータとの同期を解除する同期解除手段
と、前記同期解除手段により同期を解除された前記メイ
ン主軸を拘束する拘束手段と、前記同期解除手段により
同期を解除された前記ガイドブッシュ主軸モータに速度
指令を与える速度指令手段と、この速度指令手段により
速度指令を与えられた前記ガイドブッシュ主軸モータの
駆動電流を変化させる電流制限設定手段と、この電流制
限設定手段により与えられる駆動電流で回転する前記ガ
イドブッシュ主軸モータの回転状態と前記電流制限設定
手段により与えられる駆動電流とに基づいて前記ワーク
の形状を判別する丸材・異形材判別手段と、を備えたの
で、ワークが丸材ワークか異形材ワークかを作業者がわ
ざわざ調べてパラメータとして設定する必要がなくな
り、機械の加工対象とするワークの形状を気にする必要
のない加工の自動化を促進する効果がある。
【0158】そして、前記メイン主軸モータと前記ガイ
ドブッシュ主軸モータの速度が変化しているときは前記
メイン主軸モータと前記ガイドブッシュ主軸モータの同
期を解除する同期解除手段と、この同期解除手段により
同期が解除された状態で駆動される前記メイン主軸モー
タの速度と前記ガイドブッシュ主軸モータの速度が一定
となりかつ一致したときに前記メイン主軸モータと前記
ガイドブッシュ主軸モータとを同期させる速度制御・位
置制御切り替え手段と、を備えたので、同期制御を必要
としないときにはそれぞれの主軸モータを別々に最適に
制御することになり、加減速時間の短縮しいては加工サ
イクルタイムを短縮する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1による主軸同期制御装
置を有する数値制御装置の要部ブロック図である。
【図2】 本発明の実施の形態1による主軸同期制御装
置を有する数値制御装置のパラメータ設定画面の説明図
である。
【図3】 本発明の実施の形態1による異形材信号を機
械制御信号処理部に出力するラダー回路図の説明図であ
る。
【図4】 本発明の実施の形態1によるロ−タリガイド
ブッシュに丸材ワークが挿入された場合の両者の位置関
係を示す断面図である。
【図5】 本発明の実施の形態1によるガイドブッシュ
主軸モータに流れる電流の時間的変化を示すタイムチャ
ートである。
【図6】 本発明の実施の形態1による加工前の作業者
の手順を示すフローチャートである。
【図7】 本発明の実施の形態1による切削開始前のガ
イドブッシュ主軸アンプの電流値を読み出し記憶する手
順を示すフローチャートである。
【図8】 本発明の実施の形態1による丸材ワークの切
削中にガイドブッシュ主軸モータの回転位置指令に対し
て補正をかける手順を示したフローチャートである。
【図9】 本発明の実施の形態2による主軸同期制御装
置を有する数値制御装置の要部ブロック図である。
【図10】 本発明の実施の形態2によるガイドブッシ
ュ主軸モータに流れる電流の時間的変化を示すタイムチ
ャートである。
【図11】 本発明の実施の形態2によるガイドブッシ
ュ主軸モータに流れる電流の電流変化到達時間とすきま
量推定値との関係を示すすきま量推定表である。
【図12】 本発明の実施の形態2による切削開始後の
ガイドブッシュ主軸モータの電流変化からすきま量を推
定し、回転位置指令を補正する手順を示したフローチャ
ートである。
【図13】 本発明の実施の形態3による主軸同期制御
装置を有する数値制御装置の要部ブロック図である。
【図14】 本発明の実施の形態3によるガイドブッシ
ュ主軸モータに流れる電流の時間的変化を示すタイムチ
ャートである。
【図15】 本発明の実施の形態3によるガイドブッシ
ュ主軸モータの回転位置指令を一定間隔で補正更新し、
電流値が切削開始前の電流値になるまで補正更新する手
順を示したフローチャートである。
【図16】 本発明の実施の形態4による主軸同期制御
装置を有する数値制御装置の要部ブロック図である。
【図17】 本発明の実施の形態4によるガイドブッシ
ュ主軸モータに流れる電流の時間的変化を示すタイムチ
ャートである。
【図18】 本発明の実施の形態4によるガイドブッシ
ュ主軸モータの回転位置指令に補正をかけた後、電流値
の変化量からすきま量を推定し、回転位置指令に補正を
かける手順を示したフローチャートである。
【図19】 本発明の実施の形態4によるガイドブッシ
ュ主軸モータの回転位置指令に補正をかけた後、電流値
の変化量からすきま量を推定し、回転位置指令に補正を
かける手順を示したフローチャートである。
【図20】 本発明の実施の形態5による主軸同期制御
装置を有する数値制御装置の要部ブロック図である。
【図21】 本発明の実施の形態5によるメイン主軸モ
ータとガイドブッシュ主軸モータの相対位置誤差を示す
タイムチャートである。
【図22】 本発明の実施の形態5による切削開始前の
ガイドブッシュ主軸モータとメイン主軸モータの相対位
置誤差を読み出し記憶する手順を示すフローチャートで
ある。
【図23】 本発明の実施の形態5による切削開始前の
ガイドブッシュ主軸モータとメイン主軸モータの相対位
置誤差を読み出し記憶する手順を示すフローチャートで
ある。
【図24】 本発明の実施の形態5による切削開始後の
メインモータとガイドブッシュ主軸モータの相対位置誤
差の変化量から補正量を決定し、回転位置指令に対して
補正する手順を示したフローチャートである。
【図25】 本発明の実施の形態6による主軸同期制御
装置を有する数値制御装置の要部ブロック図である。
【図26】 本発明の実施の形態6によるガイドブッシ
ュ主軸モータの電流値と回転速度を示すタイムチャート
である。
【図27】 本発明の実施の形態6によるロ−タリガイ
ドブッシュに丸材ワークまたは異形材ワークが挿入され
た状態を示す断面図である。
【図28】 本発明の実施の形態6による丸材・異形材
判別手段がロ−タリガイドブッシュに挿入されたワーク
が丸材か異形材かを判定する手順を示すフローチャート
である。
【図29】 本発明の実施の形態7による主軸同期制御
装置を有する数値制御装置の要部ブロック図である。
【図30】 本発明の実施の形態7によるロ−タリガイ
ドブッシュに丸材ワークが挿入された状態を示す断面図
である。
【図31】 本発明の実施の形態7による加工プログラ
ムでメイン主軸モータに対して回転速度を変更した場合
におけるメイン主軸モータの速度とガイドブッシュ主軸
モータの速度の変化を示すタイムチャートである。
【図32】 本発明の実施の形態7によるメイン主軸モ
ータ及びガイドブッシュ主軸モータに対する速度制御/
位置制御の切り替えの手順を示すフローチャートであ
る。
【図33】 従来の自動旋盤のメイン主軸を駆動する主
軸モータと、ロータリガイドブッシュを駆動する主軸モ
ータの同期制御を行う数値制御装置の要部ブロック図で
ある。
【図34】 従来及び本発明の実施の形態1〜7による
工作機械の一種である自動旋盤の構成図である。
【図35】 図34で示したメイン主軸とロータリガイ
ドブッシュの詳細な構成図である。
【図36】 従来及び本発明の実施の形態1〜7による
メイン主軸モータの回転・停止等を制御する要部の加工
プログラムである。
【図37】 従来のガイドブッシュ主軸モータの電流の
同期制御期間中における変化を示すタイムチャートであ
る。
【符号の説明】
4c、4d,4e、4f、4g 補間処理部、6、6a
機械制御信号処理部、13a メイン主軸モータ、1
3b ガイドブッシュ主軸モータ、21、21a、21
b 同期補正量計算手段、20 補間処理手段、22
切削判定手段、29 すきま量推定手段、30 電流変
化到達時間検出手段、31 補正量決定手段、32 電
流変化量検出手段、33 位置誤差補正量計算手段、3
4 位置誤差検出手段、35 単位時間位置誤差変化量
検出手段、36 丸材・異形材判別手段、39 速度制
御・位置制御切り替え手段、43 電流制限設定手段、
1003 ワーク、1004 メイン主軸、1005
ロータリガイドブッシュ。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークを保持するメイン主軸を駆動する
    メイン主軸モータと前記ワークをガイドするロータリガ
    イドブッシュを駆動するガイドブッシュ主軸モータとの
    位置及び速度を同期制御する主軸同期制御方法におい
    て、前記ワークと前記ロータリガイドブッシュとの間に
    生じるすきま量に基づいて前記ガイドブッシュ主軸モー
    タの回転位置指令の補正量を算出し、この補正量を前記
    メイン主軸モータの回転位置指令に対して補正した回転
    位置指令を前記ガイドブッシュ主軸モータの回転位置指
    令とすることを特徴とする主軸同期制御方法。
  2. 【請求項2】 前記すきま量は、前記ガイドブッシュ主
    軸モータの電流が前記ワークの切削開始により変化する
    時点から一定値になるまでの電流変化状態に基づいて算
    出することを特徴とする請求項1に記載の主軸同期制御
    方法。
  3. 【請求項3】 前記すきま量は、前記ガイドブッシュ主
    軸モータの回転位置指令の補正量として所定の補正量を
    与え、この補正量による前記ガイドブッシュ主軸モータ
    の電流の応答状態に基づいて算出することを特徴とする
    請求項1に記載の主軸同期制御方法。
  4. 【請求項4】 前記すきま量は、前記メイン主軸と前記
    ロータリガイドブッシュの相対位置誤差が前記ワークの
    切削開始により変化する時点から一定値になるまでの相
    対位置誤差変化状態に基づいて算出することを特徴とす
    る請求項1に記載の主軸同期制御方法。
  5. 【請求項5】 ワークを保持するメイン主軸を駆動する
    メイン主軸モータと前記ワークをガイドするロータリガ
    イドブッシュを駆動するガイドブッシュ主軸モータとの
    位置及び速度を同期制御する主軸同期制御方法におい
    て、前記ワークの切削中に、前記ガイドブッシュ主軸モ
    ータの回転位置指令を前記メイン主軸モータの回転位置
    指令に対して所定の補正量だけ変化させ、この補正量に
    基づいて生成された前記ガイドブッシュ主軸モータの回
    転位置指令により駆動される前記ガイドブッシュ主軸モ
    ータの電流値が所定の値になったとき、前記補正量の合
    計を前記ガイドブッシュ主軸モータの回転位置指令の補
    正量とすることを特徴とする主軸同期制御方法。
  6. 【請求項6】 ワークを保持するメイン主軸を駆動する
    メイン主軸モータと前記ワークをガイドするロータリガ
    イドブッシュを駆動するガイドブッシュ主軸モータとの
    位置及び速度を同期制御する主軸同期制御方法におい
    て、前記メイン主軸モータと前記ガイドブッシュ主軸モ
    ータとの同期を解除し、この同期を解除されたメイン主
    軸を拘束し、前記同期を解除されたガイドブッシュ主軸
    モータに速度指令を与え、この速度指令を与えられた前
    記同期を解除されたガイドブッシュ主軸モータの駆動電
    流を変化させ、この駆動電流で回転する前記同期を解除
    されたガイドブッシュ主軸モータの回転状態と前記駆動
    電流とに基づいて前記ワークの形状を判別することを特
    徴とする主軸同期制御方法。
  7. 【請求項7】 ワークを保持するメイン主軸を駆動する
    メイン主軸モータと前記ワークをガイドするロータリガ
    イドブッシュを駆動するガイドブッシュ主軸モータとの
    位置及び速度を同期制御する主軸同期制御方法におい
    て、前記メイン主軸モータと前記ガイドブッシュ主軸モ
    ータの速度が変化しているときは前記メイン主軸モータ
    と前記ガイドブッシュ主軸モータの同期を解除し、前記
    メイン主軸モータと前記ガイドブッシュ主軸モータの速
    度が一定となりかつ一致したときに、前記メイン主軸モ
    ータと前記ガイドブッシュ主軸モータの同期制御を行う
    ことを特徴とする主軸同期制御方法。
  8. 【請求項8】 ワークを保持するメイン主軸を駆動する
    メイン主軸モータと前記ワークをガイドするロータリガ
    イドブッシュを駆動するガイドブッシュ主軸モータとの
    位置及び速度を同期制御する主軸同期制御装置におい
    て、前記ワークと前記ロータリガイドブッシュとの間に
    生じるすきま量に基づいて前記ガイドブッシュ主軸モー
    タの回転位置指令の補正量を算出する同期補正量計算手
    段と、この同期補正量計算手段からの補正量を前記メイ
    ン主軸モータの回転位置指令に対して補正した回転位置
    指令を前記ガイドブッシュ主軸モータの回転位置指令と
    して生成する補間処理手段と、を備えたことを特徴とす
    る主軸同期制御装置。
  9. 【請求項9】 前記すきま量は、前記ガイドブッシュ主
    軸モータの電流が前記ワークの切削開始により変化する
    時点から一定値になるまでの電流変化状態に基づいて算
    出することを特徴とする請求項8に記載の主軸同期制御
    装置。
  10. 【請求項10】 前記すきま量は、前記ガイドブッシュ
    主軸モータの回転位置指令の補正量として所定の補正量
    を与え、この補正量による前記ガイドブッシュ主軸モー
    タの電流の応答状態に基づいて算出することを特徴とす
    る請求項8に記載の主軸同期制御装置。
  11. 【請求項11】 前記すきま量は、前記メイン主軸と前
    記ロータリガイドブッシュの相対位置誤差が前記ワーク
    の切削開始により変化する時点から一定値になるまでの
    相対位置誤差変化状態に基づいて算出することを特徴と
    する請求項8に記載の主軸同期制御装置。
  12. 【請求項12】 ワークを保持するメイン主軸を駆動す
    るメイン主軸モータと前記ワークをガイドするロータリ
    ガイドブッシュを駆動するガイドブッシュ主軸モータと
    の位置及び速度を同期制御する主軸同期制御装置におい
    て、前記ワークの切削中に前記ガイドブッシュ主軸モー
    タの回転位置指令を前記メイン主軸モータの回転位置指
    令に対して所定の補正量だけ変化させる第1の補正量決
    定手段と、この補正量決定手段からの補正量に基づいて
    生成された前記ガイドブッシュ主軸モータの回転位置指
    令により駆動される前記ガイドブッシュ主軸モータの電
    流を検出する電流検出手段と、この電流検出手段からの
    電流が所定値になったときの前記補正量の合計を前記ガ
    イドブッシュ主軸モータの回転位置指令の補正量とする
    第2の補正量決定手段と、を備えたこと特徴とする主軸
    同期制御装置。
  13. 【請求項13】 ワークを保持するメイン主軸を駆動す
    るメイン主軸モータと前記ワークをガイドするロータリ
    ガイドブッシュを駆動するガイドブッシュ主軸モータと
    の位置及び速度を同期制御する主軸同期制御装置におい
    て、前記メイン主軸モータと前記ガイドブッシュ主軸モ
    ータとの同期を解除する同期解除手段と、前記同期解除
    手段により同期を解除された前記メイン主軸を拘束する
    拘束手段と、前記同期解除手段により同期を解除された
    前記ガイドブッシュ主軸モータに速度指令を与える速度
    指令手段と、この速度指令手段により速度指令を与えら
    れた前記ガイドブッシュ主軸モータの駆動電流を変化さ
    せる電流制限設定手段と、この電流制限設定手段により
    与えられる駆動電流で回転する前記ガイドブッシュ主軸
    モータの回転状態と前記電流制限設定手段により与えら
    れる駆動電流とに基づいて前記ワークの形状を判別する
    丸材・異形材判別手段と、を備えたことを特徴とする主
    軸同期制御装置。
  14. 【請求項14】 ワークを保持するメイン主軸を駆動す
    るメイン主軸モータと前記ワークをガイドするロータリ
    ガイドブッシュを駆動するガイドブッシュ主軸モータと
    の位置及び速度を同期制御する主軸同期制御装置におい
    て、前記メイン主軸モータと前記ガイドブッシュ主軸モ
    ータの速度が変化しているときは前記メイン主軸モータ
    と前記ガイドブッシュ主軸モータの同期を解除する同期
    解除手段と、この同期解除手段により同期が解除された
    状態で駆動される前記メイン主軸モータの速度と前記ガ
    イドブッシュ主軸モータの速度が一定となりかつ一致し
    たときに前記メイン主軸モータと前記ガイドブッシュ主
    軸モータとを同期させる速度制御・位置制御切り替え手
    段と、を備えたことを特徴とする主軸同期制御装置。
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