JPH10340222A - メモリ装置の入力回路及び出力回路 - Google Patents

メモリ装置の入力回路及び出力回路

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JPH10340222A
JPH10340222A JP9151279A JP15127997A JPH10340222A JP H10340222 A JPH10340222 A JP H10340222A JP 9151279 A JP9151279 A JP 9151279A JP 15127997 A JP15127997 A JP 15127997A JP H10340222 A JPH10340222 A JP H10340222A
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output
circuit
clock
delay
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JP9151279A
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Atsushi Okamura
淳 岡村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】メモリコントローラと複数のメモリチップから
構成されるメモリシステムなどにおいて、メモリチップ
内に内蔵され、スキューを防止することができる出力回
路及び入力回路を提供する。 【解決手段】バスに対してデータを出力する出力回路に
おいて、出力データを保持するデータラッチ105,1
06のクロック入力端子に対しディレイ素子108〜1
10及びセレクタ111〜113からなるディレイ回路
を接続し、基準となる外部クロックCLKに対してこの
ディレイ回路により所望の遅延を与えてから、このクロ
ックをデータラッチ105,106のクロック入力端子
に供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高速メモリインタ
ーフェース回路に関し、特に、コンピュータのメモリイ
ンターフェースにおけるスキューコントロール回路に関
する。
【0002】
【従来の技術】大容量で高速のメモリ装置に対する需要
が増大しているが、このようなメモリ装置は、単一のメ
モリチップによっては構成されず、メモリコントローラ
と複数のメモリチップとを備え、メモリコントローラと
メモリチップとをバスで接続したメモリシステムとして
構成するのが一般的である。メモリシステムの高性能化
には、メモリシステムを構成する個々のメモリチップの
高性能化のほか、メモリチップの接続方法、複数のメモ
リチップ間でのスキューの制御、各メモリチップへのク
ロックの与え方、バスでのデータタイミング、バスファ
イトの防止、などの種々の観点を考慮に入れなければな
らない。以下、従来のメモリシステムと、この従来のメ
モリシステムでの高性能化の方策について、説明する。
【0003】(1) メモリの性能向上:汎用メモリの高性
能化には、アクセスタイムの短縮と、バースト転送能力
の向上の2つの方向がある。メモリの構成上、アクセス
タイムの短縮は困難であるが、バースト転送能力の向上
は可能である。このため、Rambus(ラムバス)D
RAM(Dynamic Random Access Memory)やSDRAM
(シンクロナスDRAM)等では、バースト転送能力の
高性能化が図られている。バースト転送能力を向上する
ためには、データ転送を行うバス幅の拡大したり、転送
の繰り返し周期の短縮をすればよい。
【0004】データ転送のバス幅の拡大は、メモリチッ
プを多数並べて配置することで達成できる。例えば、1
回のデータ転送サイクルが100nsで実行できるとす
ると、4ビット幅のバスをもつメモリシステムなら80
Mバイト/秒、倍の128ビット幅のバスをもつメモリ
システムを構成すれば160Mバイト/秒の転送能力を
実現できる。バス幅を広げれば広げる程、転送能力の向
上を図れる。
【0005】転送の繰り返し周期の短縮は、1回目のメ
モリ転送サイクルと、それに続く転送サイクルをオーバ
ーラップさせ、2回目以降の転送サイクルは短い時間で
行うことができるようにすることで実現できる。これに
は、メモリチップ自体の機能の変更が必要になるため、
メモリチップ自体を再設計する必要がある。
【0006】(2) メモリの接続方法:メモリシステムの
構成例を図2に示す。メモリシステムは、最小単位とし
て、1個のメモリコントローラと複数のメモリチップか
ら構成される。メモリチップにはいくつかの種類があ
り、1/4/8/16ビット程度のデータ幅と、4Mビ
ット/16Mビット/64Mビット等の決まった容量と
を有するメモリチップの中から、適切なものを選択する
ことになる。図2に示した例では、8ビット幅であるデ
ータ幅と16Mビットの容量をそれぞれ有する16個の
メモリチップ202〜217と、メモリコントローラ2
22とを用いて、32Mバイトの容量をもつメモリシス
テムを構成した場合を示している。各メモリチップ20
2〜217には、アドレス入力端子218、8ビット幅
のデータ入出力端子219、CAS(カラムアクセスス
トローブ:Column Access Strobe)制御端子220及び
RAS(ロウアクセスストローブ:Row Access Strob
e)制御端子221が設けられており、これら端子はメ
モリコントローラ222に接続している。
【0007】メモリコントローラ222には、アドレス
出力端子ADDR、データ入出力端子、4本のCAS出
力端子CAS0〜CAS3及び4本のRAS出力端子R
AS0〜RAS3が設けられている。図では、データ入
出力端子は、8ビットずつ、D[7:0]、D[15:8]、D[2
3:16]、D[17:24]のように記載されている。
【0008】データ幅が32ビットのメモリシステムを
8ビット幅のメモリチップで構成するに場合は、4個の
メモリチップに同時にアクセスできるようにする。図2
に示したものでは、図示縦に並んだ4個のメモリチップ
が同じRAS信号線に接続され、同時にアクセスされる
ようになっている。
【0009】また32Mバイトの記憶容量を実現するに
は、前記4個を1組みとして4組みを並列に並べるよう
にする必要がある。アドレス線とデータ線は各チップに
パラレルに接続され、制御信号で前記4組みの並びから
1組みを選択できるようになっている。
【0010】コンピュータシステムの配線ボード上にこ
のメモリシステムを実装する場合もは、同時にアクセス
する4個のメモリチップからなる組みをSIMM(シン
グルインラインメモリモジュール:Single In-line Mem
ory Module)として実装する。図2の例では、4枚のS
IMMをパラレルに接続することで、メモリシステムが
構成できる。
【0011】(3) スキューのコントロール:図2に示し
たメモリシステムの構成例では、メモリチップは4×4
のアレイ状に配置される。CAS制御信号やRAS制御
信号、アドレスは、すべてメモリコントローラ222か
ら供給される。またデータバスは、バスバッファ(不図
示)を介してプロセッサ(不図示)等に接続される。こ
の場合、アドレスバスはすべてのメモリチップ202〜
217に共通に接続され、データは、8ビットづつ、そ
れぞれ4個のメモリに共通に接続する。また、各制御信
号は、アクセスするメモリチップの選択のために、行列
状に並んだメモリチップに対して縦横に供給される。
【0012】一般に、信号は、配線上を瞬時に伝わるわ
けではなく、信号をドライブする位置から順に遠方へ伝
わっていく。このため、配線により共通の信号を複数の
チップに供給する場合、通常のバス結合方式を採用する
と、チップごとに信号の到達時間がずれてしまう。この
観点で理想的な配線は、各メモリチップに対してコント
ローラから同じ長さの配線を用いて、できるだけ短く接
続するものである。しかしながら、4×4のアレイ状に
メモリチップを配列したメモリシステムでは、16個の
メモリチップに対してこの最適な条件での配線を行うこ
とは難しい。
【0013】このため一般には、図2に示す通り、アド
レスについてはメモリチップ間で従属接続し、タイミン
グのマージンによって時間差を吸収するように設計する
ことになる。この従属接続方式でも、メモリのアクセス
サイクルのタイミングに十分な余裕がある場合には、問
題が生じない。しかしながら、アクセスサイクルの短縮
を図ろうとしてマージンを削った場合に、問題が発生す
る。例えば3cm間隔でメモリチップが配置されている
とすれば、アドレス線やデータ線は、図2から分かるよ
うに、3cmづつ配線の長さが異なることになる。これ
によって、各メモリにアドレスが到達するまでの時間
は、メモリコントローラによる信号のドライブ端子から
遠いほど遅くなっていく。図2のように配置配線された
メモリシステムにおいて、リードアクセスを仮定する
と、アドレスは、メモリコントローラ222から右方向
に伝播し、データは、各メモリチップから左方向に伝播
するため、メモリコントローラに一番近いメモリチップ
と最も遠いメモリチップとの間で、配線遅延の2倍の時
間のアクセスタイム差が発生することになる。
【0014】各メモリチップに対して共通に接続される
線は、アドレス、データ、制御線など数多くあり、これ
らの配線についても、メモリチップの位置に対応して配
線長のばらつきが発生する。従来のメモリシステムで
は、これらのばらつきの影響は、設計時にマージン(余
裕)として考慮していた。
【0015】(4) クロックツリー SDRAM等、タイミング用のクロック信号が供給され
るチップを用いるシステムでは、クロックツリーという
手法が使われる。これは、すべてのチップのクロック入
力端子位置でのクロックの位相を合わせるという技術で
ある。
【0016】図4は、クロックツリー技術を説明する図
であり、図4(a)はクロックツリーを用いない場合を、
図4(b)はクロックツリーを用いた場合を示している。
【0017】すべてのメモリチップ(SDRAMチッ
プ)401〜416にクロック端子が備えられていると
して、図4(a)に示すようにこれらクロック端子に対し
て連続して(芋づる式に)配線419を設けた場合が、
クロックツリーを用いない場合にあたる。このケースで
は、クロック発振器417で作られたクロック信号は、
クロックドライバ418で増幅され、配線419を伝播
する。クロック信号は、メモリチップ401から順に、
各メモリチップへの到着が少しづつ遅くなっていく。ク
ロックドライバ418に一番近いメモリチップ401と
一番遠いメモリチップ416とでは、クロック信号がず
れてしまう。
【0018】一方、クロックツリー技術を使用した場合
には、図4(b)に示すように、メモリチップ(SDRA
Mチップ)420〜435に対して、クロック発振器4
39で生成したクロック信号が、クロックドライバ43
6,437を介して供給されている。この場合、配線4
38はHツリー状に分岐しており、クロック発振器43
9からクロック端子までの配線距離は各メモリチップ4
20〜435で同一になるように、また、通過するクロ
ックドライバの段数も同じになるように、接続が行われ
ている。その結果、各メモリチップのクロック端子での
クロックスキューはほとんどなくなる。
【0019】(5) クロックとパイプライン化:SDRA
M等での高性能化は、一定周期のクロックを用いたパイ
プライン動作により達成させる。すなわち、従来のメモ
リチップの入出力インターフェースを変更して、一定の
周期でH(ハイ)レベルとL(ロウ)レベルとの間で遷
移を繰り返すタイミング生成用のクロック信号がメモリ
チップに入力し、制御信号がクロック信号に同期して入
力するように構成する。
【0020】図3は、このようなパイプライン動作にお
ける入出力信号のタイミング例を示す図である。クロッ
ク信号CLKのクロック301において、第1のアクセ
スに対応するアドレスADDRとしてアドレスA0が入
力し、また、読み出しコマンドが入力する。次のクロッ
ク302では、第2のアクセスに対応するアドレスA1
と読み出しコマンドが入力すると同時に、メモリチップ
の内部では、第1のアクセスに対応するデータの読み出
しが行われる。このデータの読み出しは、セレクタにお
ける選択動作期間(図示304)として表される。次の
クロック303では、第3のアクセスに対応するアドレ
スA2と読み出しコマンドが入力し、内部で、第2のア
クセスに対応するデータの読み出しが行われ(図示、セ
レクタでの選択動作期間305)が行われる。また同時
に、第1のアクセスに対応するデータがバスに出力され
る。このバスへの出力は、バッファFIFOにおける出
力期間306として、図示されている。
【0021】それぞれのアクセスは3クロックずつ必要
とするが、複数のアクセスをオーバーラップすることが
できるため、一定時間に転送するデータ量を増やすこと
ができる。
【0022】(6) バスファイト防止回路:図5はバスに
おける各信号線の構成を模式的に示す図であり、図6は
バスファイト防止回路を示す回路図である。バスは、図
5に示すように、複数の出力端子505,506を1本
の信号線501に接続したものである。信号線501上
の信号を入力とする入力バッファ502も、信号線50
1に接続している。信号線501において、各出力端子
505,506ごとに設けられた3ステートコントロー
ル付きの出力バッファ503,504により、一時には
唯一の出力端子だけがH(ハイ)/L(ロウ)レベルを
出力し、他の出力端子は高インピーダンス状態になるよ
うに制御することによって、その唯一の出力端子からの
出力データを他の端子が妨げないように設計されてい
る。すなわち、バスの信号線501に接続されたバスド
ライバ503,504は、それぞれ排他的に信号線50
1をドライブするようになっている。いずれか一方のド
ライバがバス501をH/Lレベルにドライブしている
間は、もう一方のドライバの出力は、高インピーダンス
状態になっている。
【0023】出力ドライバ503,504は、そのイネ
ーブル端子(3ステート制御入力端子)507,508
がHレベルになっている時は、入力端子509,510
のデータを出力端子505,506に伝達し、イネーブ
ル端子がLレベルになっている場合は、入力端子の状態
にかかわらず出力端子が高インピーダンス状態になる。
【0024】各出力ドライバのイネーブル端子は、排他
的にHレベルになるわけだが、イネーブル端子への信号
を作る論理回路に遅延が発生するため、一時的に両方の
イネーブル端子508,507が同時にHレベルになる
場合も発生する。その結果、各出力端子からの出力デー
タがバス上で競合するバスファイトが発生する。
【0025】このバスファイトを防止するための回路
が、図6に示す回路である。このバスファイト防止回路
は、入力端子603に入力した信号をバスに出力する出
力バッファ602に接続されるものであって、3個のデ
ィレイ素子607〜609と3個のセレクタ610〜6
12とANDゲート605からなるものである。出力バ
ッファ602は、3ステート制御が可能なものであっ
て、出力バッファ602の出力端子601がバスに接続
されている。出力バッファ602のイネーブル端子60
4には、バスファイト防止回路の出力すなわちANDゲ
ート605の出力が接続している。
【0026】このバスファイト防止回路において、AN
Dゲート605の一方の入力端子は、イネーブル入力6
06が直接入力する。またイネーブル入力606は、デ
ィレイ素子607を介してセレクタ610の一方の入力
端子に入力するとともに、セレクタ610の他方の入力
端子に直接入力している。セレクタ610には、選択制
御入力613が設けられている。セレクタ610の出力
は、ディレイ素子608を介してセレクタ611の一方
の入力端子に入力するとともに、セレクタ611の他方
の入力端子に直接入力している。セレクタ611には、
選択制御入力614が設けられている。セレクタ611
の出力は、ディレイ素子609を介してセレクタ612
の一方の入力端子に入力するとともに、セレクタ612
の他方の入力端子に直接入力している。セレクタ612
には、選択制御入力615が設けられている。
【0027】このように構成されたバスファイト構成回
路では、イネーブル入力606がLレベルからHレベル
に変化するときに、その遷移を遅らして出力バッファ6
04のイネーブル端子に与えることができる。これによ
り、バスドライバのドライブ開始を遅らせるようにする
ことができる。遅延量は、選択制御入力613〜615
によってセレクタ610〜612を制御することによ
り、変化させることができる。
【0028】図7は、このようなバスファイト防止回路
を備えた2つの出力バッファ(ドライバAとドライバ
B)によってバスをドライブするときのタイミングチャ
ートである。ドライバAへのイネーブル入力の波形が符
号701で示され、ドライバBへのイネーブル入力の波
形が符号702で示されている。ドライバAがアクティ
ブである期間704、ドライバBがアクティブである期
間705とも、それぞれのイネーブル入力がHレベルに
なってから一定の遅延時間703だけ遅れて開始してい
る。このようにして、各ドライバのイネーブル端子が同
時にHレベルにならないように構成され、バスファイト
が防止されている。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】従来のメモリシステム
には、複数のメモリチップにバス状に接続された信号で
は、メモリチップの位置によって信号のタイミングにス
キューが発生することがあるという問題点がある。一般
的なメモリシステムでは、1つのメモリコントローラに
必ず数多くのメモリチップが共通のバス状の信号線によ
って配線されるので、メモリコントローラからの配線長
がまちまちになり、配線長の差に応じて信号の到達時間
に差が生じる。
【0030】クロックツリー技術を用いたとしても、デ
ータや制御線のすべての配線長をチップによらず一定に
することは難しく、クロックのスキューを防止すること
はできても、データや制御信号でのスキューを防止する
ことは難しい。
【0031】本発明の目的は、複数のメモリチップから
構成されるメモリシステムなどにおいて、スキューを防
止することができるメモリ装置の入力回路及び出力回路
を提供することにある。
【0032】
【課題を解決するための手段】本発明のメモリ装置の入
力回路は、バスに接続され外部から入力する一定の周期
のクロックに応じて動作するメモリ装置において使用さ
れる入力回路において、バスの信号線に直接あるいは何
らかの回路を介してデータ入力端子が接続し、信号線上
の信号をラッチするフリップフロップと、制御信号に応
じて異なる遅延量を与えるディレイ回路と、を有し、ク
ロックをディレイ回路に入力し、ディレイ回路の出力を
フリップフロップのクロック入力に接続したことを特徴
とする。
【0033】本発明のメモリ装置の出力回路は、バスに
接続され外部から入力する一定の周期のクロックに応じ
て動作するメモリ装置において使用される出力回路にお
いて、バスの信号線に直接あるいは何らかの回路を介し
てデータ出力端子が接続し、信号をラッチして信号を信
号線に送出するフリップフロップと、制御信号に応じて
異なる遅延量を与えるディレイ回路と、を有し、クロッ
クをディレイ回路に入力し、ディレイ回路の出力をフリ
ップフロップのクロック入力に接続したことを特徴とす
る。
【0034】すなわち本発明では、1つのメモリコント
ローラに対して複数のメモリチップが同一のデータバス
に接続されたメモリシステムにおいて、メモリチップの
クロック入力に対する入力のサンプリングタイミング、
出力更新タイミングの位相を設定できるようにしてい
る。
【0035】本発明の入力回路や出力回路を用いる場合
には、メモリコントローラと複数のメモリチップが共通
のアドレスバスやデータバスを用いて接続されたシステ
ムにおいて、メモリコントローラからメモリチップまで
のバスでの配線長が長いメモリチップでは、メモリチッ
プからのデータの読み出し時にバスに対するデータ出力
をクロックに対して早い位相で出力し、アドレスまたは
データ入力をクロックに対して遅い位相でサンプリング
するように設定する。これに対し、メモリコントローラ
に近くて短いバス配線で接続されているチップは、クロ
ックに対して遅い位相でデータを出力し、データまたは
アドレス入力は、クロックに対して早い位相でサンプリ
ングするように設定する。
【0036】このように設定することで、信号がバス上
を、メモリコントローラ側からメモリチップ側に伝播す
る場合、近いメモリチップ程サンプリングタイムが早く
なり、各チップのバス信号のセットアップホールド時間
を最低限にすることができる。また、メモリチップ側か
らメモリコントローラに伝播する信号は、メモリコント
ローラから遠いメモリチップ程、信号を早めに出力する
ことで、メモリコントローラに信号が到達するタイミン
グを一致させ、メモリコントローラに必要なセットアッ
プ/ホールド時間を最低にする。
【0037】つまり、各メモリでの信号のセットアップ
ホールド時間を最低限にすることで、セットアップ/ホ
ールド時間の和を1周期とする周波数まで最高クロック
周波数を向上することができる。
【0038】
【発明の実施の形態】本発明の入力回路及び出力回路
は、同期型メモリチップでのアドレスバス/データバス
への入出力端子などに適用する。
【0039】同期型メモリチップでは、入力信号、出力
信号は、クロックの立ち上がりまたは立ち下がりに同期
して入出力される。これは、入力端子の場合は、入力バ
ッファの後にエッジトリガ型のフリップフロップでデー
タの取り込みを行い、出力端子の場合は、出力バッファ
の前段にやはりエッジトリガ形のフリップフロップを入
れることでデータのクロック同期化を行うことによって
実現される。このとき、従来は、入出力のフリップフロ
ップのクロック入力端子には、メモリチップに外部から
入力されるクロック信号がそのまま供給されていた。こ
れに対して本実施形態では、このフリップフロップに入
力するクロックとして、ディレイ素子の組み合わせまた
はPLLで発生した、元のクロックとそれぞれ異なる位
相を有する複数のクロック信号から選択機構によって選
ばれた任意の1つを用いることができるようにする。ク
ロックの選択は、メモリチップ内部のレジスタに記憶さ
れ、このレジスタの値は初期化時に設定するかは、動作
中に新しい値を書き込むことができるようにする。すな
わち、入出力端子のフリップフロップの出力が変化する
タイミングは、レジスタへの設定によって変更すること
ができる。
【0040】本発明は、メモリコントローラとメモリチ
ップが一本のバスに複数接続されるクロック同期型メモ
リシステムのデータ端子等に使用すると効果的である。
1本のバスにメモリコントローラと複数のメモリチップ
が接続される場合は、すべてのメモリチップの端子がメ
モリコントローラの端子から等しい距離に接続できるわ
けではない。
【0041】通常のメモリシステムでは、大量の記憶容
量を必要とするために、データバスとアドレスバスがい
くつかのメモリチップに共通に配線される。本発明が効
果的な例としては、メモリコントローラとメモリチップ
を一列にならべ、一番端にコントローラを配置して配線
する場合がある。この場合、バス配線は、平行に配線
し、コントローラからの距離が遠いほど、配線の長さも
長いことになる。なお、クロックについては、Hツリー
方式で、すべてのチップにスキューがないように配線す
る。メモリコントローラとそれぞれのメモリチップまで
のバス配線は、バスのそれぞれのビット線相互の間で
は、メモリコントローラからそれぞれのメモリチップま
での配線長さが同じになるように配線する。
【0042】そして、このように一列にならべたメモリ
システムで、一方の端にメモリコントローラを配置す
る。そして、コントローラに近いメモリチップから遠い
メモリチップにいくにしたがって、入力端子のセットア
ップタイムを遅くし、出力端子のディレイ時間を早くな
るように設定する。こうすると、メモリコントローラか
ら出力される信号は、遠くに伝播するために長い時間が
かかっても、時間がメモリチップの入力端子でのデータ
サンプル時間も遅くすることができるため、問題なくデ
ータを取り込むことができる。またメモリが出力しメモ
リコントローラが取り込む信号に関しては、コントロー
ラが取り込む時間はかわらないが、遠いメモリチップほ
ど早めにデータを出力するためコントローラの入力端子
に信号が到着する時刻はどのメモリチップでも等しくす
ることができる。
【0043】本実施形態によれば、最大の配線長は、信
号のインピーダンス等でも異なるが、伝播遅延が1クロ
ックを越えない範囲で可能になる。
【0044】なお、メモリコントローラとメモリチップ
を一列に並べない配列でも、配線は可能で、この場合
は、各メモリチップとメモリコントローラの間のバス配
線を各ビットごとに同じ長さにすればよく、分岐も可能
である。もちろn、終端には十分留意する必要がある。
本発明では、信号に重畳するリンギング等のノイズを取
り除くことはできないためである。
【0045】以下、本発明について、さらに詳しく説明
する。
【0046】《第1の実施形態》図1は、本発明の第1
の実施形態のメモリシステムの構成を示すブロック図で
ある。このブロック図は、SDRAM等、クロック入力
を有するメモリチップにおけるデータ出力端子部の改良
点を示したものである。
【0047】出力端子101,102は、SDRAM等
のメモリチップのデータ入出力端子に接続されものであ
り、出力バッファ103,104によってドライブされ
る。出力バッファ103,104は、メモリからのデー
タの出力時には、出力端子101,102をH/Lレベ
ルをドライブし、メモリへのデータの入力時には、高イ
ンピーダンス状態になる。
【0048】データラッチ105,106は、メモリア
レイから読み出されたデータを入力して保持するラッチ
であり、その入力端子はデータ信号線118,119を
介してメモリアレイからのデータ出力ポートに接続さ
れ、出力端子は、それぞれ出力バッファ103,104
に接続される。データラッチ105,106はエッジト
リガタイプのD型フリップフロップである。
【0049】クロック入力107には、メモリチップの
クロック端子から入力される一定周期のクロックが接続
される。また、それぞれ一定の時間をディレイを与える
3個のディレイ素子108〜110が設けられている。
各ディレイ素子による遅延量は、ここでは、ディレイ素
子108が2ns、ディレイ素子109が4ns、ディ
レイ素子110が8nsとなっている。また、各ディレ
イ素子108〜110の出力側には、それぞれ、セレク
タ111〜113が設けられている。セレクタ111〜
113は、その選択制御入力端子115〜117の状態
によって、ディレイ素子108〜110の出力か、ある
いはディレイ素子を通らないクロックかを選択すること
ができるように接続されている。選択制御入力端子11
5〜117をHレベルにするとディレイ素子を通った側
の入力、Lレベルにするとディレイ素子を通らない側の
入力が選択される。
【0050】具体的には、クロック入力107が、ディ
レイ素子108を介してセレクタ111の一方の入力端
子に入力するとともに、セレクタ111の他方の入力端
子に直接入力している。このセレクタ111の出力は、
ディレイ素子109を介してセレクタ112の一方の入
力端子に入力するとともに、セレクタ112の他方の入
力端子に直接入力している。セレクタ112の出力は、
ディレイ素子110を介してセレクタ113の一方の入
力端子に入力するとともに、セレクタ113の他方の入
力端子に直接入力している。セレクタ113の出力が、
各フリップフロップ105,106のクロック入力端子
に接続している。
【0051】各セレクタ111〜113の選択制御入力
端子115〜117は不図示の制御レジスタに接続され
ており、初期化時あるいはデータのタイミングを変化さ
せたい場合に、任意の値を設定できるようにする。
【0052】次に、上述した回路の動作について説明す
る。図11は、上述の回路でのタイミングを説明するタ
イミングチャートである。
【0053】図1に示すクロック入力107として、図
11においてクロック入力と示す一定周期でH/Lレベ
ル間での遷移を繰り返すクロック信号1112が入力す
るものとする。クロック信号1112が、データ出力の
変化するタイミングを決定する信号である。本実施形態
では、ディレイ素子108〜110とセレクタ111〜
113とによって、クロック信号112に対して遅れた
いくつかの種類のクロック1115を作り出すことがで
きる。
【0054】例えば、各セレクタ111〜113の選択
制御入力端子115〜117がすべてロウであるとすれ
ば、データラッチ105,106に加えられるクロック
は、入力したクロック(クロック信号1112)に対し
て0nsのディレイを有する(もちろん、セレクタ11
1〜113でのディレイを入れればもう少し増加する)
ことになり、入力クロックにほぼ等しいタイミングを有
する。一方、選択制御入力端子115〜117をすべて
Hレベルにすれば、14nsのディレイを有することに
なる。クロック周波数が100MHzなら、この14n
sというディレイは、1クロック以上に相当する。
【0055】図1に示す回路において、データラッチ1
05,106の入力端子に接続するデータ信号線118,
119にはメモリセルアレイから読み出されたデータが
乗り、メモリセルアレイから読み出されたデータは、通
常、フリップフロップで構成されたデータラッチ10
5,106でタイミング合わせが行われ、出力バッファ
103,104で増幅され、出力端子101,102経由
でデータバス(不図示)に出力されることになる。
【0056】通常の場合、すなわちセレクタ111〜1
14の選択制御入力端子115〜117がLレベルの場
合には、データラッチ105,106のクロック入力端
子にはクロック入力がそのまま供給されるため、出力ド
ライバ103,104の出力端子101,102には、図
11で通常の出力と示した信号1113のようなタイミ
ングでデータ1106,1107が出力される。図11
の符号1101は、出力ドライバ103,104の内部
遅延など、LSIの内部要因による遅延である。出力端
子101,102に何も接続されていない場合は、図1
1の信号1113のように出力されるので、この端子の
データ1106,1107は、クロック入力1112の
立ち上がりエッジ1118でサンプルすることができ
る。
【0057】ここで出力端子101,102に、バスや
他のチップが接続されるとともにバスに入力端子が接続
され、出力端子101,102から入力端子までバスを
介してデータが伝送される場合を考える。上述の入力端
子の位置での信号タイミングでは、出力端子から入力端
子までの配線遅延1102が上述の遅延1101に加わ
り、図11に「通常の出力+配線遅延」と表した信号1
114のように、タイミングが遅れてしまう。このよう
にタイミングが遅れた場合、クロック入力1112の立
ち上がりエッジ1118で、データ1108,1109
をサンプルすることはできない。
【0058】ところで、複数の出力端子がバスに接続さ
れた信号線では、配線遅延1102の大きさは、その出
力端子の接続位置によってまちまちである。したがっ
て、入力端子の位置において、クロック入力に対する各
出力端子からのデータのタイミングがばらつくことにな
る。極端な場合、ある出力端子からのデータはクロック
入力1112の立ち上がりエッジ1118でサンプルで
きるが、別の出力端子からのデータは立ち上がりエッジ
1118ではサンプルできないということが起こり得
る。
【0059】そこで、本実施の形態では、バスに接続さ
れる出力端子の側で、図1に示す回路を用いて、バスに
送出するデータの出力タイミングを配線遅延に応じて遅
らせ、入力端子の位置において、同一のタイミングで各
出力端子からのデータをサンプルできるようにしてい
る。
【0060】クロック入力1112を一定の値だけ遅ら
せたものが遅らせたクロック1115である。クロック
入力1112に対する遅らせたクロック1115の遅延
量1103は、ディレイ素子108〜110及びセレク
タ111〜113からなるディレイ回路によって作り出
された値であって、セレクタ111〜113の選択制御
入力端子115〜117への信号を制御することによっ
て切り替えることができる。
【0061】この遅らせたクロック1115は、データ
ラッチ(フリップフロップ)105,106のクロック
入力端子に加えられ、データラッチ105,106は、
メモリから読み出されたデータを記憶してその出力タイ
ミングをクロックのエッジで揃える。データラッチ10
5,106でタイミングをコントロールされたデータ
は、バッファ103,104で増幅されて出力される。
【0062】出力端子に何もつながっていない場合は、
その出力端子での信号波形は、図11において遅らせた
出力と示した信号1116で表す波形になる。データ1
110,1111は、バッファの遅延等によって、遅ら
せたクロック1115から遅延1104だけ遅れる。こ
の遅延時間は、遅延1101に等しい。したがって、メ
モリリップへのクロック入力1112から、遅延量11
03と遅延1104の和の時間だけ遅れたタイミング
で、データ1110,1111が出力されることにな
る。
【0063】出力端子がバスに接続されたとして、この
出力端子からバスに接続された入力端子までの配線遅延
が存在するとする。入力端子の位置では、さらに、配線
遅延1105だけ遅れたタイミングで信号が伝播し、出
力データのタイミングはほぼ1クロック分遅れることに
なり、1個遅いクロックエッジ1119で取り込むこと
ができるようになる。
【0064】バスなどのように複数の出力端子が1つの
信号線に接続される場合に、各出力端子が属するチップ
までの距離に応じて、出力端子側のフリップフロップ
(データラッチ)に加えるクロックのディレイを変化さ
せれば、以上の説明したようにして、配線遅延を見かけ
上なくすようにすることができる。
【0065】つまり、メモリシステムの場合を考えれ
ば、メモリコントローラには、メモリチップ側からのデ
ータを取り込むフリップフロップ(入力データラッチ)
が設けられる。そこで、この入力データラッチから配線
上で遠いメモリチップでの上述のディレイ量を小さく
し、近いチップのディレイ量を大きくすることで、メモ
リコントローラの入力データラッチに取り込まれるデー
タのタイミングをすべて等しくなるようにすることがで
きる。
【0066】《第2の実施形態》上述の第1の実施形態
では、ディレイ素子とセレクタとを用いて出力端子での
出力タイミングに所望のディレイを与えるようにしてい
たが、この第2の実施形態では、ディレイ素子の代わり
にPLL(フェーズ・ロックド・ループ)を用いてディ
レイを保証している。半導体装置の製造プロセスにおけ
るばらつきなどによって一定のディレイ時間を保証する
のが困難な場合には、この第2の実施形態は、第1の実
施形態に代わって有利なものとなる。
【0067】第1の実施形態と同様に、データ信号線8
07,808が入力するデータラッチ805,806と、
データラッチ805,806の出力に接続された出力バ
ッファ803,804を備えており、出力バッファ80
3,804の出力は、バスに接続する出力端子801,8
02に接続している。データラッチ805,806は、
エッジトリガタイプであって、クロックの立ち上がりで
入力端子のデータを保持するD型フリップフロップによ
って構成されている。データ信号線807,808は、
例えば、メモリセルアレイのデータ出力ポートに接続す
る。
【0068】PLLは、電圧制御型発振器(VCO)8
18、ローパスフィルタ(LPF)819及び位相比較
器(PD)820からなる一般的な構成のものである。
ただし、電圧制御型発振器818は、相互に60°づつ
の位相差を有する6系統のクロックを出力するために、
6つのクロック出力812〜817を備えている。位相
比較器820には、クロック出力812からのクロック
と、基準クロック入力821を介して入力する基準クロ
ックCLKとが入力している。その結果、電圧制御型発
振器822は、そのクロック出力812からのクロック
が基準クロックCLKと一致するように制御される。こ
のようにPLLが構成されていることにより、電圧制御
型発振器822からは、基準クロックCLKに対して、
位相がそれぞれ、0°,60°,120°,180°,24
0°及び300°のクロックが出力する。
【0069】電圧制御型発振器822から出力されたこ
れら6つのクロックは、6入力のセレクタ809に入力
する。セレクタ809は、その選択制御入力信号811
によって、6つのクロックのうちの1つを選択して各デ
ータラッチ805,806のクロック端子に供給する。
選択制御入力信号811は、レジスタ810から出力し
ており、レジスタ810は、セレクタ809で選択され
るクロックの位相を選択するセレクト条件を記憶する。
【0070】次に、この第2の実施態様の回路の動作を
説明する。
【0071】基準クロック入力821に100MHzの
基準クロックCLKが入力している場合を考えると、電
圧制御型発振器818の出力端子812〜817は、そ
れぞれ、基準クロックCLKに対して、0ns、1.6
7ns、3.3ns、5.0ns、6.67ns、8.3n
sずつ位相の違ったクロックを出力する。レジスタ81
0には、これらのクロックのいずれかを選択するデータ
が内蔵されており、そのデータによってセレクタ809
がクロック出力のうち1つを選択する。レジスタ810
に格納する値は、データの出力タイミングに依存する。
最も近い(バス配線の短い)チップでは、クロック出力
817、すなわち一番位相が遅れたクロックがデータラ
ッチ805,806に供給されるようにし、このチップ
から配線が遠いチップでは、それからの配線遅延分だけ
さかのぼった位相のクロックがデータラッチに供給され
るようにする。
【0072】これによって、同じバスに接続される異な
るチップからは、異なるタイミングでデータが出力され
ることになるが、バスに接続されたデータの受信地点で
は、同じタイミングでそれらのデータを取り込むことが
できるようになる。
【0073】《第3の実施形態》次に、本発明の第3の
実施形態について説明する。上述の第1及び第2の実施
形態では、バスに複数の出力端子と1つの入力端子が接
続するような場合に、配線遅延の差によらず、各出力端
子からのデータがクロックに関して同じタイミングで入
力端子に到達するように構成したが、この第3の実施形
態は、バスに1つの出力端子と複数の入力端子が接続す
る場合に、各入力端子側での受信タイミングをクロック
に関して一定にしようとするものである。例えば、メモ
リシステムにおいて、共通のデータバスにメモリコント
ローラと複数のメモリチップが接続しているとして、メ
モリコントローラ側からメモリチップにデータを転送す
る場合に、どのメモリチップでも確実にデータをフェッ
チできるようにする。
【0074】クロックについては、従来技術として説明
したクロックツリー技術を用いて、どのチップでもスキ
ューが発生しないように接続する。しかしながら、デー
タバス配線については、レイアウト上の問題などによ
り、メモリコントローラから各メモリチップまでの配線
長を同一にすることは困難であり、クロックツリー技術
によるクロックに基づいてメモリチップ側でデータを取
り込むと、メモリチップの位置により、データの取り損
ねが発生する恐れがある。
【0075】そこで本実施態様では、各メモリチップ
に、図9に示すような回路を内蔵する。具体的には、メ
モリチップのデータ入出力端子とメモリコントローラの
データ入出力端子が共通のデータバスに接続されるとし
て、各メモリチップにおいて、入力データ取り込み用の
フリップフロップ(入力データラッチ)903,904
の入力端子901,902は、そのデータ入出力端子に
接続している。なお、ここでは、説明のため、バスへの
データ出力のための回路は示されていない。
【0076】フリップフロップ903,904は、エッ
ジトリガタイプのものであって、入力端子901,90
2のデータをクロック入力の立ち上がりで保持する。フ
リップフロップ903,904の出力端子905,906
は、メモリアレイへの書き込みを行うためのメモリチッ
プ内の内部データバスに接続される。
【0077】従来の技術の欄で述べたクロックツリー技
術により、各メモリチップに対してスキューが生じない
ように供給されたクロックCLKは、クロック入力91
6から入力する。クロックCLKは、一定の周期でHレ
ベルとLレベルとを繰り返す信号である。クロック入力
921と各フリップフロップ903,904のクロック
入力端子との間には、第1の実施形態と同様に、3個の
ディレイ素子907〜909と3個のセレクタ910〜
912とからなるディレイ回路が設けられている。セレ
クタ910〜912には、ディレイ時間を選択するため
に、選択制御入力端子913〜915が設けられてい
る。
【0078】この回路では、入力端子901,902か
ら入力したデータはフリップフロップ(入力データラッ
チ)903,904で保持され、メモリシステム全体で
同じクロックCLKがクロック入力916から入力す
る。第1の実施形態と同様にして、クロックCLKを任
意の時間だけ遅らせたクロックをフリップフロップ90
3,904に供給することができ、これによって、フリ
ップフロップ903,904のセットアップ時間/ホー
ルド時間を変更することができるようになる。このセッ
トアップ時間/ホールド時間の設定は、セレクタ910
〜912の選択制御入力端子913〜915のへの入力
値(設定信号)を変化させればよい。この設定信号は、
一般的には、レジスタに記録され、場合に応じて変更が
できるようになっている。
【0079】《第4の実施形態》この第4の実施形態
も、バスに1つの出力端子と複数の入力端子が接続する
場合に、各入力端子側での受信タイミングをクロックに
関して一定にしようとするものであり、第2の実施形態
と同様に、PLLを用いてクロックを遅らせるようにし
ている。図10は、第4の実施形態での回路の構成を示
す図である。
【0080】第3の実施形態と同様に、メモリチップの
データ入出力端子とメモリコントローラのデータ入出力
端子が共通のデータバスに接続されるとして、各メモリ
チップにおいて、入力データ取り込み用のフリップフロ
ップ1003,1004の入力端子1001,1002
は、そのデータ入出力端子に接続している。また、フリ
ップフロップ1003,1004の出力端子1005,1
006は、メモリアレイへの書き込みを行うためのメモ
リチップ内の内部データバスに接続される。
【0081】また、第2の実施形態と同様に、相互の6
0°ずつ位相が異なるクロックを出力する6つのクロッ
ク出力1012〜1017を有する電圧制御型発振器
(VCO)1008と、ローパスフィルタ(LPF)1
009と、位相比較器(PD)1010とによってPL
Lが構成されている。各メモリチップに対してスキュー
が生じないように供給されたクロックCLKは、クロッ
ク入力1011から入力する。また、電圧制御型発振器
1008のクロック出力1012〜1017からの各ク
ロックのうち1つが、セレクタ1007の選択制御入力
端子1019への値に応じてセレクタ1007で選択さ
れ、セレクタ1007で選択されたクロックがフリップ
フロップ1003,1005のクロック端子に供給され
る。選択制御入力端子1019への値は、レジスタ10
18に格納されている。
【0082】次に、本実施形態の動作について説明す
る。上述の第3の実施形態では、ディレイ素子によって
クロックを遅延させているため、選択するタイミングの
間隔が温度やプロセスのばらつきで変化する。そこで本
実施形態では、基準クロックに基づいて動作するPLL
を用いることにより、遅延量の安定化を計っている。
【0083】基準クロックCLKがクロック入力101
1に入力し、PLLにおいて、電圧制御型発振器100
8が、6つの異なる位相をもった出力を生成する。それ
ぞれクロック出力は、360度を6等分にした位相差、
すなわち60°の位相差となっている。その中から唯一
のクロックをセレクタ1007で選択し、選択したクロ
ックによってデータ入力用のフリップフロップ100
3,1004を動作させ、このクロックに対するセット
アップホールドを規定する。
【0084】これによって、配線遅延まで含めた時間に
メモリチップのAC(交流)スペックを変化させること
ができ、システムの高速化が可能になる。
【0085】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、メモリ装
置(メモリチップ)の入力回路や出力回路でデータをラ
ッチするフリップフロップのクロック入力端子に対し、
制御信号に応じて異なる遅延量を与えるディレイ回路を
介してクロックを供給することにより、1つのメモリコ
ントローラに対して複数のメモリチップが同一のデータ
バスに接続されたメモリシステムにおいて、メモリチッ
プのクロック入力に対する入力のサンプリングタイミン
グ、出力更新タイミングの位相を設定できるようにな
り、データでのスキューを防止できるようになるという
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の出力回路を示す回路
図である。
【図2】メモリシステムの配線図である。
【図3】同期型メモリシステムの読み出し時の動作を示
すタイミング図である。
【図4】クロックの配線方法を説明する図であって、
(a)はクロックツリー技術を用いないものを、(b)はクロ
ックツリー技術を用いたものを示している。
【図5】バスでの配線を説明する図である。
【図6】従来のバスファイト防止回路の構成を示す回路
図である。
【図7】図6のバスファイト防止回路の動作を説明する
タイミング図である。
【図8】本発明の第2の実施形態の出力回路を示す回路
図である。
【図9】本発明の第3の実施形態の入力回路を示す回路
図である。
【図10】本発明の第4の実施形態の入力回路を示す回
路図である。
【図11】図1の回路の動作を説明するタイミング図で
ある。
【符号の説明】
101,102,801,802 出力端子 103,104,803,804 出力バッファ 105,106,805,806 データラッチ 107 クロック入力端子 108〜110 ディレイ素子 111〜113,809 セレクタ 115〜117,811 選択制御入力端子 118,119,807,808 データ信号線 810 制御レジスタ 818 電圧制御発信器 819 低域フィルタ 820 位相比較器 821 基準クロック入力 901,902,1001,1002 入力端子 903,904,1003,1004 フリップフロッ
プ 905,906,1005,1006 出力端子 907〜909 ディレイ素子 910〜912,1007 セレクタ 913〜915,1009 選択制御入力端子 1008 電圧制御発振器 1009 低域フィルタ 1010 位相比較器 1011 基準クロック入力 1018 レジスタ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バスに接続され外部から入力する一定の
    周期のクロックに応じて動作するメモリ装置において使
    用される入力回路において、 バスの信号線に直接あるいは何らかの回路を介してデー
    タ入力端子が接続し、前記信号線上の信号をラッチする
    フリップフロップと、 制御信号に応じて異なる遅延量を与えるディレイ回路
    と、を有し、 前記クロックを前記ディレイ回路に入力し、前記ディレ
    イ回路の出力を前記フリップフロップのクロック入力に
    接続したことを特徴とする、メモリ装置の入力回路。
  2. 【請求項2】 前記ディレイ回路が、複数のディレイ素
    子と、複数の入力信号から前記制御信号に応じて1つを
    選択するセレクタとから構成されている請求項1に記載
    のメモリ装置の入力回路。
  3. 【請求項3】 前記ディレイ回路が、ディレイ素子と2
    入力のセレクタとからなる組を直列に複数組接続して構
    成され、各組において、前記ディレイ素子の出力と前記
    セレクタの第1の入力が接続し、前記ディレイ素子の入
    力と前記セレクタの第2の入力が接続し、前記セレクタ
    を前記制御信号によって制御することにより、前記組ご
    とに遅延量を与えるか与えないかを設定できる回路であ
    る請求項1の記載のメモリ装置の入力回路。
  4. 【請求項4】 前記ディレイ回路が、それぞれ位相の異
    なる信号を出力する複数の出力を有する電圧制御型発振
    器と、前記電圧制御型発振器の1つの出力と前記クロッ
    クとの位相を比較する位相比較器と、前記位相比較器の
    出力に設けられたローパスフィルタと、前記電圧制御型
    発振器の複数の出力のうちの1つを前記制御信号に応じ
    て選択するセレクタとから構成され、前記ローパスフィ
    ルタの出力に応じて前記電圧制御型発振器の発振周波数
    が制御される、請求項1に記載のメモリ装置の入力回
    路。
  5. 【請求項5】 バスに接続され外部から入力する一定の
    周期のクロックに応じて動作するメモリ装置において使
    用される出力回路において、 バスの信号線に直接あるいは何らかの回路を介してデー
    タ出力端子が接続し、信号をラッチして前記信号を前記
    信号線に送出するフリップフロップと、 制御信号に応じて異なる遅延量を与えるディレイ回路
    と、を有し、 前記クロックを前記ディレイ回路に入力し、前記ディレ
    イ回路の出力を前記フリップフロップのクロック入力に
    接続したことを特徴とする、メモリ装置の出力回路。
  6. 【請求項6】 前記ディレイ回路が、複数のディレイ素
    子と、複数の入力信号から前記制御信号に応じて1つを
    選択するセレクタとから構成されている請求項5に記載
    のメモリ装置の出力回路。
  7. 【請求項7】 前記ディレイ回路が、ディレイ素子と2
    入力のセレクタとからなる組を直列に複数組接続して構
    成され、各組において、前記ディレイ素子の出力と前記
    セレクタの第1の入力が接続し、前記ディレイ素子の入
    力と前記セレクタの第2の入力が接続し、前記セレクタ
    を前記制御信号によって制御することにより、前記組ご
    とに遅延量を与えるか与えないかを設定できる回路であ
    る請求項5の記載のメモリ装置の出力回路。
  8. 【請求項8】 前記ディレイ回路が、それぞれ位相の異
    なる信号を出力する複数の出力を有する電圧制御型発振
    器と、前記電圧制御型発振器の1つの出力と前記クロッ
    クとの位相を比較する位相比較器と、前記位相比較器の
    出力に設けられたローパスフィルタと、前記電圧制御型
    発振器の複数の出力のうちの1つを前記制御信号に応じ
    て選択するセレクタとから構成され、前記ローパスフィ
    ルタの出力に応じて前記電圧制御型発振器の発振周波数
    が制御される、請求項5に記載のメモリ装置の出力回
    路。
  9. 【請求項9】 前記フリップフロップの前記データ出力
    端子と前記信号線との間に、出力バッファが挿入されて
    いる請求項5乃至8いずれか1項に記載のメモリ装置の
    出力回路。
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