JPH10340159A - 情報処理装置及び方法及びコンピュータ可読メモリ - Google Patents

情報処理装置及び方法及びコンピュータ可読メモリ

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JPH10340159A
JPH10340159A JP14943097A JP14943097A JPH10340159A JP H10340159 A JPH10340159 A JP H10340159A JP 14943097 A JP14943097 A JP 14943097A JP 14943097 A JP14943097 A JP 14943097A JP H10340159 A JPH10340159 A JP H10340159A
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JP14943097A
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Shigeki Mori
重樹 森
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ウィンドウ毎に異なる視差補正を行なうことを
可能とし、複数ユーザが異なる方向から1つの画面を操
作する際の、視差による違和感を解消する。 【解決手段】ディジタイザ装置101と表示装置102
が一体化された情報処理装置において、視差情報記憶部
107はディジタイザ装置101と表示装置102との
距離差によって生じる視差を補正するための複数種類の
視差情報をユーザ毎に保持する。ユーザID記憶部10
6、視差情報記憶部107及びウィンドウID記憶部1
08により、表示装置102の表示面上に表示された複
数のウィンドウのそれぞれに上記複数の視差情報のいず
れかが割り当てられる。そして、ディジタイザ装置10
1に対してなされた入力位置が上記複数のウィンドウの
いずれかに含まれる場合、当該入力位置を含むウィンド
ウに割り当てられた視差情報を用いて該入力位置が補正
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は情報処理装置及び方
法に関し、特に、入出力一体型の入出力装置を有する情
報処理装置及び方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、透明な座標入力板と表示装置
の表示面を重ねて配置した入出力一体型の入出力装置が
知られている。この種の入力装置を持つ装置としては、
例えば手書き入力が可能な電子情報機器があげられる。
【0003】一般にこのような入力装置では、入力装置
であるディジタイザ装置の座標入力板の有する厚みによ
り、座標入力板上で入力ペンによって指示される位置
と、表示面に対して指示しようと意図した位置とにずれ
が生じてしまう。このような不具合を解決するために、
入力ペンのペン先からの距離差によって生じる視差を校
正し、ペン装置により入力を行なった位置と、対応する
表示出力の位置を一致させることにより、手書き電子情
報機器としての快適な操作を可能としている。
【0004】また、この視差補正の為の情報を複数記憶
し、現在使用中のユーザのユーザ識別情報と対応させる
ことによりユーザ個人の様々な使用形態に対応した異な
る視差情報を適用し、各ユーザ毎に対しても快適な操作
環境を提供可能とするものも存在した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
様な電子情報機器においては、前述の視差補正は入出力
装置において、同時には一人のユーザに対して行なわれ
る。このため、例えば、複数のユーザが対面しながら交
互にペン操作を行う様な対面式の業務形態などにおいて
は、一方のユーザに対してのみ視差補正が行なわれるこ
とになり、他方のユーザに対してはかえってその操作環
境をより悪化させることがある。また、視差補正自体を
行なわない場合には、両ユーザ共に、快適でない操作環
境で操作しなくてはならないという問題点が存在する。
【0006】本発明は上記の問題に鑑みてなされたもの
であり、ウィンドウ毎に異なる視差補正を行なうことを
可能とし、複数ユーザが同時に異なる方向から1つの画
面を操作する際の視差による違和感を解消する情報処理
装置及び方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の情報処理装置は以下の構成を備えている。
すなわち、入力面と表示面が一体化された入出力手段を
有する情報処理装置であって、前記入力面と前記出力面
との距離差によって生じる視差を補正するための複数種
類の視差情報を保持する保持手段と、前記表示面上に表
示された複数のウィンドウのそれぞれに前記複数の視差
情報のいずれかを割り当てる割当て手段と、前記入力面
に対してなされた入力位置が前記複数のウィンドウのい
ずれかに含まれる場合、当該入力位置を含むウィンドウ
に割り当てられた視差情報を用いて該入力位置を補正す
る補正手段とを備える。
【0008】また、上記の目的を達成する本発明の情報
処理方法は以下の工程を備えている。すなわち、入力面
と表示面が一体化された入出力手段を有する情報処理装
置の制御方法であって、前記入力面と前記出力面との距
離差によって生じる視差を補正するための複数種類の視
差情報を保持する保持工程と、前記表示面上に表示され
た複数のウィンドウのそれぞれに前記複数の視差情報の
いずれかを割り当てる割当て工程と、前記入力面に対し
てなされた入力位置が前記複数のウィンドウのいずれか
に含まれる場合、当該入力位置を含むウィンドウに割り
当てられた視差情報を用いて該入力位置を補正する補正
工程とを備える。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照して本発
明の好適な実施形態を説明する。
【0010】(第1の実施形態)図1は本実施形態によ
る電子情報機器の概略構成を表すブロック図である。同
図において、11はCPUであり本実施形態の電子情報
機器における各種制御を実行する。12はROMであ
り、CPU11が実行するための各種制御プログラムや
制御データを格納する。なお、後述のフローチャートで
説明する各種制御手順を実現するための制御プログラム
もROM12に格納される。13はRAMであり、CP
U11が各種制御を実行するに際しての作業領域を提供
する。14はハードディスクであり、各種データを格納
する。なお、制御プログラムを外部記憶部14に格納し
ておき、これをRAM13にロードしてCPU11によ
って実行するように構成しても良い。
【0011】15はデジタイザ101用のインターフェ
ースであり、デジタイザ101より獲得される座標値を
バス17に取り込む。16は表示装置用のインターフェ
ースであり、CPU11によって生成された描画情報に
基づいて表示装置102に表示を行なう。17はシステ
ムバスであり、上記各構成を接続する。
【0012】図2は本実施形態における機能構成を表す
ブロック図である。ここで、同図において101はディ
ジタイザ装置、102は表示装置である。なお、本実施
形態では、ディジタイザ装置101として、透明な座標
入力板に対してペンで指示した位置を検出する座標入力
装置を用いる。また、表示装置102は液晶表示器であ
り、透明な座標入力板にその表示面を重ねて配置され
る。
【0013】103は制御部であり、ディジタイザ装置
101や表示装置102の駆動制御、後述の各機能構成
(104〜110)の実行制御を行なう。104は視差
情報取得部であり、個々のウィンドウに対する視差情報
を後述の図3の手順で取得する。105はウィンドウ制
御部であり、各ウィンドウへの視差情報の割当てやウィ
ンドウ描画の制御を行なう。106はユーザID記憶部
でありユーザ各人を識別するためのユーザIDを記憶す
る。107は視差補正情報記憶部であり、各ユーザID
に対応する視差情報を記憶する。108はウィンドウI
D記憶部であり、ウィンドウを識別するためのIDを記
憶する。109は視差補正部であり、ディジタイザ装置
101より得られた座標値を入力位置に対応する視差情
報により補正する。110は影生成部であり、視差情報
に基づいて影イメージを生成する。
【0014】なお、上述の参照番号103から110で
示される機能構成(後述の各フローチャートで説明され
る制御手順)はCPU11によって実現されるものであ
り、これらを実現するための制御プログラムはROM1
2に格納される。あるいは、当該制御プログラムを外部
記憶装置14に格納しておき、必要に応じて外部記憶装
置14からRAM13にロードしてCPU11によって
実行するようにしてもよい。
【0015】以上のような構成を有する第1の実施形態
の電子情報機器の動作について以下に詳細に説明する。
【0016】まず、視差情報の登録について説明する。
図3は本実施形態による視差情報の登録手順を説明する
フローチャートである。また、図4は本実施形態による
視差情報登録時の画面表示例を示す図である。また、図
5は表示画面上に複数のウィンドウを表示した状態を表
す図である。更に、図6は本実施形態における視差情報
及びウィンドウ関連情報の構成例を示す図である。
【0017】視差情報登録モードが指定されると、視差
情報取得部104によって図3に示す処理が開始され
る。ここで、視差情報登録モードへの切換えは、操作メ
ニュー等から選択する等、周知の手法が適用できる。さ
て、視差情報登録モードが設定されると、ステップS1
01においてユーザIDの入力を促す。ユーザIDが入
力されると、ステップS102において、図4に示され
るような視差情報設定用ウィンドウ603を表示する。
そしてステップS103において、ペン602によって
視差情報入力用ウィンドウ603内の4つの+マーク6
04を指示するよう促す。
【0018】4つの+マークが指示されると、ステップ
S104からステップS105へ進み、実際の+マーク
の表示位置とペン602によって指定された座標値とに
基づいて視差情報を算出する。そして、ステップS10
6において、得られた視差情報を当該ユーザIDに対応
させて、図6の(a)の如く格納する。なお、以上の処
理は、視差情報取得部104と、ユーザID記憶部10
6、視差情報記憶部107、ウィンドウ制御部105の
協動によって実行される。
【0019】さて、図5においては3つのウィンドウ5
03、504、509が表示されているが、これらのウ
ィンドウは図6の(b)に示されるようなウィンドウ関
連情報に基づいて表示される。ウィンドウ関連情報に
は、各ウィンドウIDに対して少なくともウィンドウの
表示範囲(表示位置座標)が含まれる。なお、図6の
(b)に示される様なウィンドウ関連情報はウィンドウ
ID記憶部108によって格納されるものである。
【0020】また、図7は本実施形態によるウィンドウ
とユーザとの関連付けの手順を説明するフローチャート
である。操作メニュー等の周知の手法によってウィンド
ウ割り当てモードを設定すると、図7で示される処理が
開始される。まず、ステップS121において、関連付
けを行なうべきウィンドウの指定を促す。そして、ユー
ザによってウィンドウが指示されると、ステップS12
2へ進み、ユーザIDの入力を促す。ユーザIDが入力
されると、ステップS123において、リンク情報の更
新が行なわれる。すなわち、図6の(c)に示される如
きリンクテーブルにウィンドウIDとユーザIDとを登
録する。なお、ウィンドウIDが既に登録されてあった
場合は、対応するユーザIDを更新する。なお、以上の
リンクテーブルの管理は、本実施形態ではウィンドウ制
御部105によって実行されるものとする。
【0021】次に、本実施形態による視差補正制御を詳
細に説明する。
【0022】図8は本実施形態による電子情報機器の入
出力一体型の表示画面上にウィンドウを表示する際の表
示ルーチンを示すフローチャートである。また、図9
は、第1の実施形態による、座標値補正出力ルーチンの
動作を示すフローチャートである。ステップS201は
表示画面上にウィンドウの表示が指示された際のエント
リである。ウィンドウの表示が指示されるとステップS
201以降の処理が開始される。
【0023】まず、ステップS202において表示すべ
きウィンドウのIDを取得する。次に、ステップS20
3において、表示すべきウィンドウの表示範囲データを
図6(b)に示したウィンドウ関連情報より取得する。
続いてステップS204において、取得されたウィンド
ウ範囲データで示される範囲に、ウィンドウ及び、ウィ
ンドウに表示すべき内容物を実際に表示する。
【0024】ステップS205では、視差情報取得部1
04によって、ウィンドウIDに対応した視差情報を取
得する。ウィンドウIDに対応する視差情報は、図6の
(c)に示すリンクテーブルと図6の(a)に示す視差
情報から得ることができる。次にステップS206にお
いて、影生成部110は、取得された視差情報から当該
ウィンドウに関する影範囲を演算し、ステップS207
において、影部を表示する。以上の処理によって、図5
に示されるように、ウィンドウ503、504、509
が影部505、506、510とともに表示される。な
お、影については後述する。
【0025】以上のようにしてウィンドウが表示された
後、ペンによる座標入力が行なわれると、図9に示す手
順で座標値の補正が行なわれる。ステップS301は入
力されたペン入力座標を補正し出力するためのエントリ
である。ステップS302において、制御部103はデ
ィジタイザ装置101よりの生座標データを取得する。
次にステップS303において、ステップS302で取
得したデータより、当該入力点がウィンドウ内のエリア
かどうかを判定する。この判定は、ウィンドウID記憶
部108によって格納されたウィンドウ関連情報(図6
の(b))を参照して行なわれる。
【0026】さて、指示された位置が表示中のウィンド
ウのいずれかに属する場合、処理はステップS304か
らステップS305へ進む。ステップS305では、指
定された位置を含むウィンドウのウィンドウIDを取得
する。ステップS306では、視差情報取得部104
が、取得されたウィンドウIDに対応した視差情報を、
リンクテーブルと視差情報(図6(c)と(a))より
取得する。そして、ステップS307において、視差補
正部109が、取得された視差情報に基づいて生座標デ
ータを補正演算し、ステップS308において補正演算
された座標値を出力する。なお、ステップS304にお
いて指示された位置がいずれのウィンドウ範囲にも属さ
ない場合はそのままステップS308へ進み、生座標デ
ータがそのまま出力される。
【0027】本実施形態による電子情報機器において
は、図5にあるように入出力一体型からなる表示装置上
に複数のウィンドウが存在し、それぞれに特定のユー
ザ、ここではユーザAとユーザBが、異なる方向からそ
れぞれ独立した自分の入力操作を行なうべきウィンドウ
を対応付けられているものとする。それぞれのユーザに
対しては、図4に示すような視差情報設定用のウィンド
ウを表示して視差情報の登録を行なう。なお、自分が入
力操作を行なうべきウィンドウを指定することによっ
て、当該ウィンドウ中に+マーク604を表示するよう
に構成しても良い。
【0028】さて、図4にて説明したように、画面60
1上にウィンドウ603を表示し、その概略四隅に表示
された十字線604の交点を、ユーザ自身が電子情報機
器を実際に操作する方向から見て実際に見える位置にペ
ン装置602のペン先により指示する。視差情報取得部
104は実際の指示位置と十字線の表示位置との差から
視差情報を獲得する。視差情報記憶部107はこの視差
情報を、ユーザID記憶部106に記憶されたユーザI
Dと対応付けて視差情報として記憶する。この際、図5
の503,504及び509の様に、複数のウィンドウ
のそれぞれを識別するために、対応するウィンドウID
が定められ、ウィンドウID記憶部108に格納され
る。これにより、電子情報機器においては、ウィンドウ
503及び504の如く同一のユーザが利用する場合に
も、利用するユーザと視差情報とを正しく対応付けるこ
とができる。
【0029】次に図5の507に示す概略の断面図であ
るところの図10を用いて視差補正が行なわれる手順を
説明する。
【0030】図10は第1の実施形態による入出力一体
型となったディジタイザ装置と表示装置の位置関係、ユ
ーザの視線方向、ユーザから見たウィンドウ範囲、入力
不可エリア、影部の関係を説明する図である。
【0031】いま、図10において、ユーザAが自分の
入力すべきウィンドウ内に対してペン装置401を用い
てディジタイザ装置101の入力面上の入力位置402
aに入力が行なわれたものとする。このとき、ディジタ
イザ装置にはディジタイザダイレクト座標系による座標
値が電子情報機器に入力される(ステップS302)。
このダイレクト座標系による座標値はユーザAのウィン
ドウ位置内に含まれるものであり、入力エリア判定演算
によりウィンドウ内であると判定される(ステップS3
03、304)。従って、この入力座標値は、ユーザA
の視差情報に基づいて補正され、補正出力座標403が
座標データとして出力される(ステップS305〜S3
08)。なお、例えば入力位置402bでは、その入力
座標値がいずれのウィンドウ位置にも属さないので入力
座標値がそのまま座標データとして出力される(ステッ
プS304、S308)。
【0032】以上の処理は図10のユーザBの場合も同
様である。例えば入力位置402cの入力座標はユーザ
Bのウィンドウ位置内に含まれており、ユーザBの視差
情報に基づいて補正され、補正出力座標403が得られ
る。
【0033】この際、ディジタイザダイレクト座標系4
07と補正出力座標系403との位置関係は一対一には
対応しない。例えば、ユーザAの見るウィンドウ範囲4
08の右端から、実際にユーザAのウィンドウが表示さ
れているウィンドウ位置409の右端よりディジタイザ
入力面方向に垂直方向に伸ばした線の間は、全ての入力
点が実際にウィンドウが表示されている画面位置409
の右端に集約されることとなる。また、ユーザAの見る
ウィンドウ範囲408の左端から実際にウィンドウが表
示されているウィンドウ位置409の左端より垂直に伸
ばした線の間は、対応するディジタイザ座標系407の
位置が存在せず、当該区間は入力不可エリア404とな
る。この入力不可エリア404は、影範囲演算(図8の
ステップS206により求められる範囲であり、ウィン
ドウの影部411として影表示されることになる(図8
のステップS207)。
【0034】これはユーザBにおいても同様であり、図
10に示されるように影部417としてユーザAとは異
なる向き、長さで表示されることとなる。なお、図10
においては視線方向等を1次元的に表わしたが、視差情
報が2次元的な情報であることはいうまでもない。ま
た、上記実施形態においては、ユーザAとユーザBの2
ユーザが使用する場合を説明したが、3人以上のユーザ
が使用する場合も同様に各ユーザに対応する視差補整を
行うウィンドウを形成することができることは明らかで
ある。
【0035】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、複数のユーザに対して、それぞれのユーザが使用す
るウィンドウに対応した視差補正を行なうことが可能と
なる。また、その際生じる入力不可エリアについてもそ
れぞれのウィンドウに固有な影部として表示すること
で、入力不可エリアを自然に処理することが可能であ
る。更に、それぞれのウィンドウの各ユーザの視線方向
に対応した影部表示により、それぞれのウィンドウを利
用するユーザは、影部の特徴から自分の使用するウィン
ドウを容易に識別可能となる。
【0036】(第2の実施形態)前述の第1の実施形態
においては、表示画面上に存在するウィンドウ毎に、そ
れぞれ利用するユーザ毎の設定した視差補正を行なっ
た。第2の実施形態では、対面業務などの使用で見られ
る、特定のウィンドウしか操作を行なわない顧客ユーザ
(ユーザB)と、その他のウィンドウ、及びウィンドウ
以外の電子情報機器全般の操作を行なう担当者ユーザ
(ユーザA)の2種類のユーザを想定し、これに適した
視差補整を行う。
【0037】図11は第2の実施形態による入出力一体
型となったディジタイザ装置と表示装置の位置関係、ユ
ーザの視線方向、ユーザから見たウィンドウ範囲、入力
不可エリア、影部の関係を説明する図である。同図に示
されるように、ユーザAの利用するウィンドウで行なう
視差補正をユーザBが使用するウィンドウ画面以外の表
示画面全体に適用する。そして、ユーザBの利用するウ
ィンドウ範囲内に入力が行なわれた場合にのみユーザB
に対する視差補正処理を行う。また、それによって生じ
る入力不可エリア712に対する影部715を生成する
ことで、ユーザAにおいては、ユーザAが利用するウィ
ンドウのみならず表示画面上のその他の表示エリアに対
しても視差のない快適な操作が可能となり、ペン操作に
よる電子情報機器全般の快適な操作が可能になる特徴が
ある。
【0038】なお、ユーザBのウィンドウ位置以外の領
域では、ユーザAの視差情報による補正が行われるの
で、ユーザAのウィンドウ位置708には入力不可エリ
ア(影)を設ける必要がない。
【0039】図12は第2の実施形態による、座標値補
正出力ルーチンの動作を示すフローチャートである。な
お、同図において図9と同様の処理には同一のステップ
番号を付してある。入力ペン401によって指示された
ディジタイザ座標データが取得されると、その座標デー
タがいずれかのウィンドウに属するか否かが判定される
(ステップS302、S303)。入力された座標デー
タがいずれかのウィンドウに属していればステップS3
04からS305へ進み401、当該座標データを含む
ウィンドウのウィンドウIDを取得する。そして、ステ
ップS402において、取得されたウィンドウIDがユ
ーザBのウィンドウであるかどうかを判定する。ユーザ
Bのウィンドウであれば、ステップS403へ進み、ユ
ーザBの視差情報を取得する。一方、当該ウィンドウが
ユーザBのものでなければステップS402からS40
4へ進み、ユーザAの視差情報を取得する。なお、ステ
ップS304において入力座標データがいずれのウィン
ドウにも属していない場合は、ステップS404へ進
み、ユーザAの視差情報を取得する。
【0040】ステップS405では、ステップS403
で取得した視差情報あるいはステップS404で取得し
た視差情報を用いて座標補正演算を行い、ステップS3
08において補正後の座標データを出力する。
【0041】なお、第2の実施形態においては、ウィン
ドウ表示に際して、図8で示したフローチャートにおい
て、ユーザBに割り当てられたウィンドウに対して影範
囲演算と影表示が行われる。ここで、ユーザBに割り当
てられたウィンドウは、例えば図6(c)の如きリンク
テーブルを参照することにより容易に抽出することがで
きる。
【0042】なお、上記実施形態では、ユーザA以外に
はユーザBの視差情報、ウィンドウを設定したが、ユー
ザA以外に複数のユーザに対応する視差情報、ウィンド
ウを設定することも可能であることはいうまでもない。
【0043】(第3の実施形態)上記第1及び第2の各
実施形態においては、電子情報機器のウィンドウ画面以
外の表示画面上のエリアを、視差補正を行なわないエリ
ア、あるいは特定のユーザに対する視差補正処理と同様
の処理をするエリアとし、何れの場合にも視差補正処理
に対しては、固定的なエリアとした。これに対して、第
3の実施形態においては、図13及び図14に示す様
に、入力操作の行われているウィンドウに応じて視差情
報による補正の形態を変更する。
【0044】まず、図13に示されるように、ペン装置
401によってユーザBの見るウィンドウ範囲812を
指示した後は、表示画面上のユーザAのウィンドウ画面
以外のエリアにおける視差補正はユーザBに対する視差
補正処理と同様のものとなっている。然る後、ペン装置
401をユーザAの見るウィンドウ範囲907に移動
し、座標入力を行うと、表示画面上のユーザBのウィン
ドウ画面以外のエリアにおける視差補正処理が、図14
に示す様に、ユーザAに対する視差補正処理と同様のも
のに切り替わるものとなる。
【0045】図15は第3の実施形態における、座標値
補正出力ルーチンの動作を示すフローチャートである。
ステップS302において座標値が入力されると、当該
入力座標値がいずれかのウィンドウに属するかどうかが
判定される。入力座標がいずれかのウィンドウに属する
場合は、ステップS501からS502へ進み、入力座
標値が属するウィンドウのIDを取得する。そして、ス
テップS503において、入力座標を含むウィンドウが
現在の主ユーザに割り当てられたウィンドウか否かを判
定する。ここで、主ユーザとは、最後に指定されたウィ
ンドウに割り当てられているユーザである。例えば、図
13の状態では主ユーザはBであり、図14の状態では
主ユーザはAである。
【0046】ステップS503において入力座標を含む
ウィンドウが現在の主ユーザに割り当てられたウィンド
ウでない場合、即ち主ユーザが変更されたと判定された
場合は、ステップS504へ進む。ステップS504で
は、主ユーザの登録を変更し、ステップS505で影表
示を行う。即ち、主ユーザ以外のユーザに割り当てられ
たウィンドウに対して影表示を行う。
【0047】ステップS506では主ユーザを判別し、
それぞれの主ユーザに応じた補正処理を行う。例えば、
主ユーザがユーザAであった場合は、図12のステップ
S402〜S405の処理を行う。また、主ユーザがユ
ーザBであった場合は、図12のステップS402からS
405の処理において、ユーザAとユーザBを入れ替え
た処理を行えばよい。
【0048】以上のように第3の実施形態によれば、ユ
ーザA、ユーザBともに、自分の利用するウィンドウ画
面をペン装置を用いて触ることで、ウィンドウ画面以外
の表示画面上エリアも、引き続き、自分の利用するウィ
ンドウ画面と同様の視差補正処理が行なわれることにな
る。このため、全てのユーザについて、自分の利用する
ウィンドウ画面以外の、電子情報機器の操作全般を視差
補正処理が行なわれた快適な環境で利用することが可能
になる。
【0049】以上説明したように、上記各実施形態によ
れば、入出力一体型の入出力装置を用いた電子情報機器
において、複数のユーザが、それぞれの利用する独自の
ウィンドウ画面と、それに対応する独自の視差補正デー
タを用いて、視差補正処理がなされるので、快適な操作
環境で電子情報機器に対する操作を行なうことが可能と
なる。
【0050】なお、本発明は、複数の機器(例えばホス
トコンピュータ,インタフェイス機器,リーダ,プリン
タなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの
機器からなる装置(例えば、複写機,ファクシミリ装置
など)に適用してもよい。
【0051】また、本発明の目的は、前述した実施形態
の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記
録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そ
のシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPU
やMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを
読出し実行することによっても、達成されることは言う
までもない。
【0052】この場合、記憶媒体から読出されたプログ
ラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現するこ
とになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は
本発明を構成することになる。
【0053】プログラムコードを供給するための記憶媒
体としては、例えば、フロッピディスク,ハードディス
ク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD
−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROMな
どを用いることができる。
【0054】また、コンピュータが読出したプログラム
コードを実行することにより、前述した実施形態の機能
が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示
に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレ
ーティングシステム)などが実際の処理の一部または全
部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が
実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0055】さらに、記憶媒体から読出されたプログラ
ムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボード
やコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わる
メモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に
基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わ
るCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、そ
の処理によって前述した実施形態の機能が実現される場
合も含まれることは言うまでもない。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ウ
ィンドウ毎に異なる視差補正を行なうことが可能とな
り、複数ユーザが同時に異なる方向から1つの画面を操
作する際の視差による違和感が解消される。
【0057】
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態による電子情報機器の概略構成を表
すブロック図である。
【図2】本実施形態における機能構成を表すブロック図
である。
【図3】本実施形態による視差情報の登録手順を説明す
るフローチャートである。
【図4】本実施形態による視差情報登録時の画面表示例
を示す図である。
【図5】表示画面上に複数のウィンドウを表示した状態
を表す図である。
【図6】本実施形態における視差情報及びウィンドウ関
連情報の構成例を示す図である。
【図7】本実施形態によるウィンドウとユーザとの関連
付けの手順を説明するフローチャートである。
【図8】本実施形態による電子情報機器の入出力一体型
の表示画面上にウィンドウを表示する際の表示ルーチン
を示すフローチャートである。
【図9】第1の実施形態による、座標値補正出力ルーチ
ンの動作を示すフローチャートである。
【図10】第1の実施形態による入出力一体型となった
ディジタイザ装置と表示装置の位置関係、ユーザの視線
方向、ユーザから見たウィンドウ範囲、入力不可エリ
ア、影部の関係を説明する図である。
【図11】第2の実施形態による入出力一体型となった
ディジタイザ装置と表示装置の位置関係、ユーザの視線
方向、ユーザから見たウィンドウ範囲、入力不可エリ
ア、影部の関係を説明する図である。
【図12】第2の実施形態による、座標値補正出力ルー
チンの動作を示すフローチャートである。
【図13】第3の実施形態による入出力一体型となった
ディジタイザ装置と表示装置の位置関係、ユーザの視線
方向、ユーザから見たウィンドウ範囲、入力不可エリ
ア、影部の関係を説明する図である。
【図14】第3の実施形態による入出力一体型となった
ディジタイザ装置と表示装置の位置関係、ユーザの視線
方向、ユーザから見たウィンドウ範囲、入力不可エリ
ア、影部の関係を説明する図である。
【図15】第3の実施形態における、座標値補正出力ル
ーチンの動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
101 ディジタイザ装置 102 表示装置 103 制御部 104 視差情報取得部 105 ウィンドウ制御部 106 ユーザID記憶部 107 視差情報記憶部 108 ウィンドウID記憶部 109 視差補正部 110 影生成部

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力面と表示面が一体化された入出力手
    段を有する情報処理装置であって、 前記入力面と前記出力面との距離差によって生じる視差
    を補正するための複数種類の視差情報を保持する保持手
    段と、 前記表示面上に表示された複数のウィンドウのそれぞれ
    に前記複数の視差情報のいずれかを割り当てる割当て手
    段と、 前記入力面に対してなされた入力位置が前記複数のウィ
    ンドウのいずれかに含まれる場合、当該入力位置を含む
    ウィンドウに割り当てられた視差情報を用いて該入力位
    置を補正する補正手段とを備えることを特徴とする情報
    処理装置。
  2. 【請求項2】 前記表示面上に入力位置を表示し、これ
    に対してなされた前記入力面上の入力位置に基づいて前
    記複数の視差情報の一つを生成する生成手段を更に備え
    ることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 【請求項3】 前記複数のウィンドウのそれぞれにおい
    て、前記入力面上を介して観察されるウィンドウの前記
    表示面に表示されたウィンドウの範囲外となる部分を当
    該ウィンドウに割り当てられた視差情報に基づいて取得
    し、当該ウィンドウ内の該部分に対応する部分の表示形
    態を変更する変更手段を更に備えることを特徴とする請
    求項1に記載の情報処理装置。
  4. 【請求項4】 前記保持手段は、前記視差情報をユーザ
    を単位として保持し、前記割当て手段は表示するウィン
    ドウとユーザとを関連付ける情報を保持することを特徴
    とする請求項1に記載の情報処理装置。
  5. 【請求項5】 前記複数のウィンドウ以外の前記表示面
    上のエリアに対する入力位置の視差補正を、特定のウィ
    ンドウに割り当てられた視差情報に基づいて行なう第2
    補正手段を更に備えることを特徴とする請求項1に記載
    の情報処理装置。
  6. 【請求項6】 前記特定のウィンドウに割り当てられた
    視差情報と異なる視差情報が割り当てられたウィンドウ
    について、前記入力面上を介して観察されるウィンドウ
    範囲の前記表示面に表示された当該ウィンドウの範囲外
    となる部分を当該ウィンドウに割り当てられた視差情報
    に基づいて取得し、当該ウィンドウ内の該部分に対応す
    る部分の表示形態を変更する変更手段を更に備えること
    を特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
  7. 【請求項7】 前記複数のウィンドウ以外の表示画面上
    のエリアに対する視差補正処理を、最後に操作されたウ
    ィンドウに対する視差情報に基づいて行なう第3補正手
    段を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の情報
    処理装置。
  8. 【請求項8】 前記第3補正手段において用いられる視
    差情報と異なる視差情報が割り当てられたウィンドウに
    ついて、前記入力面上を介して観察されるウィンドウ範
    囲の前記表示面に表示された当該ウィンドウの範囲外と
    なる部分を、当該ウィンドウに割り当てられた視差情報
    に基づいて取得し、当該ウィンドウ内の該部分に対応す
    る部分の表示形態を変更する変更手段を更に備えること
    を特徴とする請求項7に記載の情報処理装置。
  9. 【請求項9】 前記変更手段による処理の対象とならな
    いウィンドウについては、ウィンドウの全域に亙って通
    常の表示が行なわれることを特徴とする請求項6または
    8に記載の情報処理装置。
  10. 【請求項10】 前記変更手段は、前記部分における表
    示形態を影イメージとすることを特徴とする請求項3、
    6、8のいずれかに記載の情報処理装置。
  11. 【請求項11】 入力面と表示面が一体化された入出力
    手段を有する情報処理装置の制御方法であって、 前記入力面と前記出力面との距離差によって生じる視差
    を補正するための複数種類の視差情報を保持する保持工
    程と、 前記表示面上に表示された複数のウィンドウのそれぞれ
    に前記複数の視差情報のいずれかを割り当てる割当て工
    程と、 前記入力面に対してなされた入力位置が前記複数のウィ
    ンドウのいずれかに含まれる場合、当該入力位置を含む
    ウィンドウに割り当てられた視差情報を用いて該入力位
    置を補正する補正工程とを備えることを特徴とする情報
    処理方法。
  12. 【請求項12】 前記表示面上に入力位置を表示し、こ
    れに対してなされた前記入力面上の入力位置に基づいて
    前記複数の視差情報の一つを生成する生成工程を更に備
    えることを特徴とする請求項11に記載の情報処理方
    法。
  13. 【請求項13】 前記複数のウィンドウのそれぞれにお
    いて、前記入力面上を介して観察されるウィンドウの前
    記表示面に表示されたウィンドウの範囲外となる部分を
    当該ウィンドウに割り当てられた視差情報に基づいて取
    得し、当該ウィンドウ内の該部分に対応する部分の表示
    形態を変更する変更工程を更に備えることを特徴とする
    請求項11に記載の情報処理方法。
  14. 【請求項14】 前記複数のウィンドウ以外の前記表示
    面上のエリアに対する入力位置の視差補正を、特定のウ
    ィンドウに割り当てられた視差情報に基づいて行なう第
    2補正工程を更に備えることを特徴とする請求項11に
    記載の情報処理方法。
  15. 【請求項15】 前記複数のウィンドウ以外の表示画面
    上のエリアに対する視差補正処理を、最後に操作された
    ウィンドウに対する視差情報に基づいて行なう第3補正
    工程を更に備えることを特徴とする請求項11に記載の
    情報処理方法。
  16. 【請求項16】 入力面と表示面が一体化された入出力
    手段を有する情報処理装置のための入出力制御を行なう
    制御プログラムを格納するコンピュータ可読メモリであ
    って、該制御プログラムがコンピュータを、 前記入力面と前記出力面との距離差によって生じる視差
    を補正するための複数種類の視差情報を保持する保持手
    段と、 前記表示面上に表示された複数のウィンドウのそれぞれ
    に前記複数の視差情報のいずれかを割り当てる割当て手
    段と、 前記入力面に対してなされた入力位置が前記複数のウィ
    ンドウのいずれかに含まれる場合、当該入力位置を含む
    ウィンドウに割り当てられた視差情報を用いて該入力位
    置を補正する補正手段として機能させることを特徴とす
    るコンピュータ可読メモリ。
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