JP4087203B2 - 画面データ管理装置、画面データ管理システム、画面データ管理方法、および画面データ管理プログラム - Google Patents

画面データ管理装置、画面データ管理システム、画面データ管理方法、および画面データ管理プログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、画面データをウィンドウに表示する複数のクライアントと接続し、当該クライアントにおけるウィンドウを制御する画面データ管理装置、および画面データ管理装置を備えた画面データ管理システム、画面データ管理方法、および画面データ管理プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
複数のクライアントが1つの文書を共有し、各クライアントのユーザが、その文書に対して手書きの注釈を加えたり、ビットマップデータを貼り付けたりすることのできる電子会議システムが知られている。
【0003】
例えば、会議用サーバにおいて、複数のクライアントが表示可能な共有画面データを有しており、複数のクライアントがこの共有画面データを受信することにより、複数のクライアントにおいて情報を共有することができる。
【0004】
これ以外には、1つの表示画面内に複数のユーザが共同作業する共同作業域と、個人毎に独自に作業する個人作業域とを表示する技術が知られている(例えば特許文献1参照)。
【0005】
また、アプリケーションを利用して、2つの文書を同時に一の表示画面に表示させ、一方の文書に対する編集を他方の文書に対しても実行可能とする技術が知られている。また、2つの文書における一致部分の検出を可能とする技術が知られている(例えば特許文献2参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平7−210509号公報(第5−6頁、図3)
【特許文献2】
特開平8−137656号公報(第3−5頁、第8図、第9図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
電子会議システムを利用する場面においては、クライアントを操作する各ユーザが、共有画面に表示されている内容に対し、自由に手書きの注釈を書き加えたり、写真などのビットマップイメージデータを貼り付けたりしたいとの要望がある。
【0008】
Adobe Systems社製のAcrobat Reader(R)やNetscape Communications社製のWebブラウザNetscape(R)など、文書への追記が容易に実施できないものに対して、手書きデータやビットマップデータを容易に重畳表示する機能の提供が望まれている。
【0009】
また、会議に参加しているクライアントにてユーザが共有画面の表示文書に対して手書きの注釈を書き加えたり、写真等の任意のビットマップデータを貼り付けたりする場合、他のユーザに見て欲しくない操作、すなわち、手書きの加筆操作時における誤字の訂正(消しゴムで消して再度加筆)や写真の貼り付け位置の微調整等は共有されないことが望まれていた。
【0010】
この発明は上記課題に鑑みてなされたもので、一のウィンドウにおいて所定の文書上に仮想的に重畳された重畳データを、この文書のアプリケーションを利用することなく、他のウィンドウに表示された文書に重畳させることのできる画面データ管理装置、画面データ管理システム、画面データ管理方法、および画面データ管理プログラムを得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1にかかる発明は、画面データを管理する画面データ管理装置であって、第1の画面データ上に重ねて表示すべき重畳データを、前記第1の画面データとは別に、仮想的に前記第1の画面データ上に重ねる第1の重畳手段と、前記第1の画面データ内に当該第1の画面データの表示倍率が表示され、かつ前記第2の画面データ内に当該第2の画面データの表示倍率が表示されている場合に、前記第1の画面データの表示倍率を検出し、かつ前記第2の画面データの表示倍率を検出する表示倍率検出手段と、前記第1の画面データの表示倍率および前記第2の画面データの表示倍率の比率を算出する表示比率算出手段と、前記第1の画面データにおける前記重畳データが重ねられた位置と、当該第1の画面データにおける任意の基準位置との間の位置関係および前記比率に基づいて、前記第1の画面データと一部または全てが同一の第2の画面データ上における、前記重畳データを重ねるべき重畳位置を決定する重畳位置決定手段と、前記重畳位置決定手段によって、前記第2の画面データに対して決定された位置に、前記重畳データを仮想的に重ねる第2の重畳手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
ここで、基準位置とは、第1の画面データにおいて予め定められた任意の位置である。例えば、第1の画面データの左上頂点を基準位置としてもよい。また他の例としては、第1の画面データにおける特徴的な画像を示す領域中の一点を基準位置としてもよい。
【0013】
なお、画面データ管理装置は、当該画面データ管理装置に例えばVGAケーブルなどを介して接続されたディスプレイ装置に表示される第1の画面データおよび第2の画面データを管理してもよく、また他の例としては、通信回線を介して接続されたディスプレイ装置に表示される第1の画面データおよび第2の画面データを管理してもよい。
【0014】
請求項1によれば、重畳位置決定手段は、第1の画面データにおける重畳データが重ねられた位置と、当該第1の画面データにおける任意の基準位置との間の位置関係に基づいて、第1の画面データと一部または全てが同一の第2の画面データ上における、重畳データを重ねるべき重畳位置を決定し、第2の重畳手段は、重畳位置決定手段によって、第2の画面データに対して決定された位置に、重畳データを仮想的に重ねる。このように、第1の画面データにおける重畳データが重ねられた位置と、予め定められた基準位置とに基づいて、重畳データが重ねられている位置の、第1の画面データ上における相対的な位置を把握し、第1の画面データと重畳データとの相対的な位置関係と第2の画面データと重畳データとの相対的な位置関係が等しくなるような位置に重畳データを重ねることができる。さらにこの際、画面データのアプリケーションを利用する必要がなく、データ管理装置の利便性を向上させることができる。また、この請求項1の発明によれば、表示比率算出手段は、第1のウィンドウおよび第2のウィンドウにそれぞれ表示された表示倍率から第1の画面データおよび第2の画面データの表示比率を認識し、重畳位置決定手段は、この表示比率に基づいて、重畳位置を決定するので、第1の画面データと第2の画面データの表示倍率が異なる場合であっても、アプリケーションを利用することなく、位置精度よく重畳データを重畳することができる。このように、重畳データを所望の位置に重ねることができるので、重畳位置を確定するまでの位置調整が不要となり、画面データ管理装置の利便性を向上させることができる。
【0015】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の画面データ管理装置であって、前記第1の画面データにおける前記基準位置に対応する、前記第2の画面データにおける前記基準位置の指定を取得する取得手段をさらに備え、前記重畳位置決定手段は、前記取得手段が取得した前記基準位置前記位置関係、および前記比率に基づいて、前記第2の画面データ上の、前記重畳位置を決定することを特徴とする。
【0016】
ここで、取得手段とは、マウスやキーボードなどのユーザインターフェースを介してユーザから入力された情報を取得する手段である。取得手段はまた、画面データ管理装置がネットワークに接続されている場合には、ネットワークを介して受信した情報を取得する手段であってもよい。
【0017】
この請求項2の発明によれば、取得手段が取得した第1の画面データにおける基準位置に対応する、第2の画面データにおける基準位置の指定を重畳位置決定手段に送るので、重畳位置決定手段は、取得手段から受け取った基準位置および位置関係に基づいて、第2の画面データ上の、重畳位置を決定することができる。このように、第1の画面データに対して設定されている基準位置と、この基準位置に対応する第2の画面データにおける基準位置としてユーザから指定された位置とに基づいて第1の画面データと第2の画面データにおける位置関係を把握し、この位置関係に基づいて重畳位置を決定することができる。すなわち、取得手段が取得した第2の画面データにおける基準位置に基づいて、アプリケーションを利用することなく、位置精度よく第2の画面データ上に重畳データを重畳することができ、画面データ管理装置の利便性を向上させることができる。
【0018】
また、請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載の画面データ管理装置であって、前記第1の画面データにおける前記基準位置の指定を取得する取得手段をさらに備え、前記重畳位置決定手段は、前記取得手段が取得した前記基準位置前記位置関係、および前記比率に基づいて、前記第2の画面データ上の、前記重畳位置を決定することを特徴とする。
【0019】
この請求項3の発明によれば、重畳位置決定手段は、クライアント通信手段が受け付けた基準位置および位置関係に基づいて、第2の画面データ上の、重畳位置を決定するので、アプリケーションを利用することなく、位置精度よく重畳データを重畳することができる。第2の画面データ上における基準位置が予め設定されている場合には、第2の画面データ上の基準位置と、取得手段が取得した第2の画面データの基準位置に対応する第1の画面データ上の位置とに基づいて第2の画面データ上における重畳位置を決定することができる。このように、取得手段が取得した第1の画面データにおける基準位置に基づいて、アプリケーションを利用することなく、位置精度よく第2の画面データ上に重畳データを重畳することができ、画面データ管理装置の利便性を向上させることができる。
【0020】
また、請求項4に係る発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の画面データ管理装置であって、前記第1の画面データ中の任意の基準領域と同一の領域を、前記第2の画面データから検出する基準領域検出手段をさらに備え、前記重畳位置決定手段は、前記第1の画面データ上に重ねられた前記重畳データの位置と、前記基準領域の位置との位置関係前記基準領域検出手段が検出した前記第2の画面データ中の前記領域の位置、および前記比率とに基づいて、前記第2の画面データ上の、前記重畳位置を決定することを特徴とする。
【0021】
この請求項4の発明によれば、重畳位置決定手段は、第1の画面データ上に重ねられた重畳データの位置と、基準領域の位置との位置関係、および基準領域検出手段が検出した第2の画面データ中の領域の位置に基づいて、第2の画面データ上の、重畳位置を決定するので、アプリケーションを利用することなく、位置の対応関係に基づいて、位置精度よく重畳画面データを重畳することができる。また、ユーザからの指示を必要としないので、効率的に重畳データを重畳することができる。このように、重畳データを所望の位置に重ねることができるので、重畳位置を確定するまでの位置調整が不要となり、画面データ管理装置の利便性を向上させることができる。
【0026】
また、請求項に係る発明は、請求項に記載の画面データ管理装置であって、前記第2の重畳手段は、前記第1の画面データ上に重ねられた重畳データを前記比率に基づいて編集し、編集後の前記重畳データを前記決定された位置に重ねることを特徴とする。
【0027】
ここで、編集とは、重畳データのサイズを拡大または縮小するなど、第1の画面データと第1の画面データに重ねられた重畳データとの大きさおよび形状の相対的な関係と、第2の画面データと第2の画面データに重ねられた重畳データとの大きさおよび形状の相対的な関係とが等しくなるように重畳データを変換することである。
【0028】
この請求項の発明によれば、第2の重畳手段は、表示比率算出手段によって算出された第1の画面データと第2の画面データとの比率に基づいて重畳データを編集することができるので、重畳データを適切なサイズで正確な位置に重畳することができる。このように、重畳位置の調整やサイズの調整が不要となり、画面データ管理装置の利便性を向上させることができる。
【0029】
また、請求項に係る発明は、請求項1からのいずれか一項に記載の画面データ管理装置であって、前記第1の画面データ上に重ねられた前記重畳データが手書き描画線を表すデータである場合、前記重畳位置決定手段は、前記描画線を構成する各点の、当該第1の画面データ上における位置と、前記基準位置との各位置関係、および前記比率に基づいて、前記第2の画面データ上の、前記重畳位置を決定し、前記第2の重畳手段は、決定された前記重畳位置に、前記描画線を描画することを特徴とする。
【0030】
この請求項の発明によれば、第1の画面データ上に重ねられた重畳データが手書き描画線を表すデータである場合、重畳位置決定手段は、描画線を構成する各点の、当該第1の画面データ上における位置と、基準位置との各位置関係に基づいて、第2の画面データ上の、重畳位置を決定する。このように、重畳データが手書き描画線である場合には、基準位置と描画線を構成する各点との位置関係に基づいて決定した重畳位置に、手書き描画線を重畳する。したがって、アプリケーションを利用することなく、位置精度よく重畳データとしての手書き描画線を重畳することができる。このように、手書き描画線を示す重畳データを所望の位置に重ねることができるので、重畳位置を確定するまでの位置調整が不要となり、画面データ管理装置の利便性を向上させることができる。
【0031】
また、請求項に係る発明は、請求項に記載の画面データ管理装置であって、前記描画線を取得する取得手段をさらに備え、前記取得手段が前記描画線を取得すると、前記重畳位置決定手段は、所定の時間間隔で、当該描画線に対応する前記重畳データを重ねるべき重畳位置を決定し、前記第2の重畳手段は、前記重畳位置決定手段が、前記重畳位置を決定する毎に、前記重畳データを前記第2の画面データに対して重ねることを特徴とする。
【0032】
この請求項の発明によれば、取得手段が手書き描画線を取得すると、重畳位置決定手段は、所定の時間間隔で、当該描画線に対応する重畳データを重ねるべき重畳位置を決定し、重畳手段は、重畳位置決定手段が、重畳位置を決定する毎に、重畳データを前記第2の画面データに対して重ねるので、リアルタイムに重畳データを重畳することができる。
【0033】
また、請求項に係る発明は、画面データをウィンドウに表示する複数のクライアント、および前記ウィンドウに表示する前記画面データを管理する画面データ管理装置を備えた画面データ管理システムであって、第1の画面データを第1のウィンドウに表示させるクライアントにおける第1のウィンドウ制御手段と、前記第1の画面データ上に重ねて表示すべき重畳データを、前記第1の画面データとは別に、仮想的に前記第1の画面データ上に重ねる第1の重畳手段と、前記第1の画面データ内に当該第1の画面データの表示倍率が表示され、かつ前記第2の画面データ内に当該第2の画面データの表示倍率が表示されている場合に、前記第1の画面データの表示倍率を検出し、かつ前記第2の画面データの表示倍率を検出する表示倍率検出手段と、前記第1の画面データの表示倍率および前記第2の画面データの表示倍率の比率を算出する表示比率算出手段と、記第1の画面データにおける前記重畳データが重ねられた位置と、当該第1の画面データにおける任意の基準位置との間の位置関係および前記比率に基づいて、前記第1の画面データと一部または全てが同一の第2の画面データ上における、前記重畳データを重ねるべき重畳位置を決定する重畳位置決定手段と、前記重畳位置決定手段によって、前記第2の画面データに対して決定された位置に、前記重畳データを仮想的に重ねる第2の重畳手段と前記第2の重畳手段によって前記重畳データが重ねられた前記第2の画面データを、第2のウィンドウに表示させる第2のウィンドウ制御手段とを備えることを特徴とする。
【0034】
この請求項の発明によれば、第1の画面データにおける重畳データが重ねられた位置と、予め定められた基準位置とに基づいて、重畳データが重ねられている位置の、第1の画面データ上における相対的な位置を把握し、第1の画面データと重畳データとの相対的な位置関係と第2の画面データと重畳データとの相対的な位置関係が等しくなるような位置に重畳データを重ねることができる。さらにこの際、画面データのアプリケーションを利用する必要がなく、データ管理装置の利便性を向上させることができる。また、この請求項10の発明によれば、第1のウィンドウおよび第2のウィンドウにそれぞれ表示された表示倍率から第1の画面データおよび第2の画面データの表示比率を認識し、この表示比率に基づいて、重畳位置を決定するので、第1の画面データと第2の画面データの表示倍率が異なる場合であっても、アプリケーションを利用することなく、位置精度よく重畳データを重畳することができる。このように、重畳データを所望の位置に重ねることができるので、重畳位置を確定するまでの位置調整が不要となり、画面データ管理装置の利便性を向上させることができる。
【0035】
また、請求項に係る発明は、画面データを管理する画面データ管理装置で実行される画面データ管理方法であって、第1の重畳手段が、第1の画面データ上に重ねて表示すべき重畳データを、前記第1の画面データとは別に、仮想的に前記第1の画面データ上に重ねる第1の重畳ステップと、表示倍率検出手段が、前記第1の画面データ内に当該第1の画面データの表示倍率が表示され、かつ前記第2の画面データ内に当該第2の画面データの表示倍率が表示されている場合に、前記第1の画面データの表示倍率を検出し、かつ前記第2の画面データの表示倍率を検出する表示倍率検出ステップと、表示比率算出手段が、前記第1の画面データの表示倍率および前記第2の画面データの表示倍率の比率を算出する表示比率算出ステップと、重畳位置決定手段が、前記第1の画面データにおける前記重畳データが重ねられた位置と、当該第1の画面データにおける任意の基準位置との間の位置関係および前記比率に基づいて、前記第1の画面データと一部または全てが同一の第2の画面データ上における、前記重畳データを重ねるべき重畳位置を決定する重畳位置決定ステップと、第2の重畳手段が、前記重畳位置決定ステップにおいて、前記第2の画面データに対して決定された位置に、前記重畳データを仮想的に重ねる第2の重畳ステップとを備えたことを特徴とする。
【0036】
この請求項の発明によれば、第1の画面データにおける重畳データが重ねられた位置と、予め定められた基準位置とに基づいて、重畳データが重ねられている位置の、第1の画面データ上における相対的な位置を把握し、第1の画面データと重畳データとの相対的な位置関係と第2の画面データと重畳データとの相対的な位置関係が等しくなるような位置に重畳データを重ねることができる。さらにこの際、画面データのアプリケーションを利用する必要がなく、データ管理装置の利便性を向上させることができる。また、この請求項9の発明によれば、第1のウィンドウおよび第2のウィンドウにそれぞれ表示された表示倍率から第1の画面データおよび第2の画面データの表示比率を認識し、この表示比率に基づいて、重畳位置を決定するので、第1の画面データと第2の画面データの表示倍率が異なる場合であっても、アプリケーションを利用することなく、位置精度よく重畳データを重畳することができる。このように、重畳データを所望の位置に重ねることができるので、重畳位置を確定するまでの位置調整が不要となり、画面データ管理装置の利便性を向上させることができる。
【0037】
また、請求項10に係る発明は、コンピュータを、第1の画面データ上に重ねて表示すべき重畳データを、前記第1の画面データとは別に、仮想的に前記第1の画面データ上に重ねる第1の重畳手段と、前記第1の画面データ内に当該第1の画面データの表示倍率が表示され、かつ前記第2の画面データ内に当該第2の画面データの表示倍率が表示されている場合に、前記第1の画面データの表示倍率を検出し、かつ前記第2の画面データの表示倍率を検出する表示倍率検出手段と、前記第1の画面データの表示倍率および前記第2の画面データの表示倍率の比率を算出する表示比率算出手段と、前記第1の画面データにおける前記重畳データが重ねられた位置と、当該第1の画面データにおける任意の基準位置との間の位置関係および前記比率に基づいて、前記第1の画面データと一部または全てが同一の第2の画面データ上における、前記重畳データを重ねるべき重畳位置を決定する重畳位置決定手段と、前記重畳位置決定手段において、前記第2の画面データに対して決定された位置に、前記重畳データを仮想的に重ねる第2の重畳手段として機能させるための画面データ管理プログラムである。
【0038】
この請求項10の発明によれば、第1の画面データにおける重畳データが重ねられた位置と、予め定められた基準位置とに基づいて、重畳データが重ねられている位置の、第1の画面データ上における相対的な位置を把握し、第1の画面データと重畳データとの相対的な位置関係と第2の画面データと重畳データとの相対的な位置関係が等しくなるような位置に重畳データを重ねることができる。さらにこの際、画面データのアプリケーションを利用する必要がなく、データ管理装置の利便性を向上させることができる。また、この請求項10の発明によれば、第1のウィンドウおよび第2のウィンドウにそれぞれ表示された表示倍率から第1の画面データおよび第2の画面データの表示比率を認識し、この表示比率に基づいて、重畳位置を決定するので、第1の画面データと第2の画面データの表示倍率が異なる場合であっても、アプリケーションを利用することなく、位置精度よく重畳データを重畳することができる。このように、重畳データを所望の位置に重ねることができるので、重畳位置を確定するまでの位置調整が不要となり、画面データ管理装置の利便性を向上させることができる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる画面データ管理システムの好適な実施の形態を詳細に説明する。なお、実施の形態においては、画面データ管理システムを適用させた電子会議システムについて説明するが、電子会議システムは、画面データ管理システムの一例であって、画面データ管理システムは、これに限定されるものではない。
【0040】
なお、実施の形態において記載する「第1個別ウィンドウ」および「共有ウィンドウ」は、それぞれ特許請求の範囲に記載の「第1のウィンドウ」および「第2のウィンドウ」の一例である。また、実施の形態において記載する「第1個別ウィンドウ制御部」および「共有ウィンドウ制御部」は、それぞれ特許請求の範囲に記載の「第1のウィンドウ制御手段」および「第2のウィンドウ制御手段」の一例である。
【0041】
また、実施の形態において記載する「第1個別画面データ」および「共有画面データ」は、それぞれ特許請求の範囲に記載の「第1の画面データ」および「第2の画面データ」の一例である。
【0042】
また、実施の形態において記載する第1個別ウィンドウの「重畳部」および共有ウィンドウの「重畳部」は、それぞれ特許請求の範囲に記載の「第1の重畳手段」および「第2の重畳手段」の一例である。また、実施の形態において記載する各画面管理ユニットの「クライアント受信部」は、特許請求の範囲に記載の「取得手段」の一例である。
【0043】
(実施の形態1)
本実施例では、本発明の画面データ管理システムを、サーバに記憶された会議資料文書を複数のクライアントが閲覧、編集しながら会議を行う画面データ管理システムの一例である電子会議システムについて説明する。
【0044】
図1は、実施の形態1にかかる電子会議システム1の概略を示す図である。電子会議システム1は、サーバ20、サーバ20に接続された大型ディスプレイ装置2、および各会議参加者が使用するクライアント10,12,14を有している。なお、クライアント10,12,14は、例えば、携帯型の表示パッドである。これらの機器は無線LAN(例えばIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11b)で接続されている。
【0045】
サーバ20は、例えばPC−AT(The Personal Computer for Advanced Technologies)アーキテクチャ(IBM社が1984年に発表)のコンピュータである。サーバ20は、図示せぬPCI(Peripheral Compornent Interconnect)バスに接続されたPCIアダプタボードを介して無線LAN用PCカード(PCMCIA(Personal Computer Memory Card International Association)規格に準拠)を装着している。また、サーバ20は、OSとしてLinux(R)、ウィンドウシステムとしてXウィンドウ(R)を実装している。なお、サーバ20に接続されたキーボードの図示は省略している。
【0046】
大型ディスプレイ装置2は、表示画面32およびタッチパネル34を有している。表示画面32は、例えばPDP(Plasma Display Panel)である。また、表示画面32の表面には、タッチパネル34が付着されている。大型ディスプレイ装置2は、VGAケーブル22とRS−232Cケーブル24によってサーバ20と接続している。大型ディスプレイ装置2は、表示画面32に表示させるべき画面情報信号を、VGAケーブル22を介してサーバ20から入力する。また、タッチパネル34が検出したタッチ入力座標データをRS−232Cケーブル24を介してサーバ20へ入力する。なお、サーバ20は、入力されるタッチ入力座標データを、マウス入力データと同様に処理する。
【0047】
クライアント10は、画面データを表示する表示画面110、およびユーザからのタッチペン11による入力を受け付けるタッチパネル112を有している。さらに、クライアント10は、サーバ20と通信し、表示画面110に表示させる画面データを受信する。また、ユーザにより入力されたテキストデータや手書きデータをサーバ20へ送信する。なお、クライアント12,14の機能構成は、クライアント10の機能構成と同様である。
【0048】
図2は、サーバ20の機能的構成を模式的に示す概略ブロック図である。図2を参照しつつ、大型ディスプレイ装置2の表示画面32およびクライアント10,12,14の各表示画面110,120,130に表示されるウィンドウについて説明する。表示画面32には、共有画面表示ウィンドウ40が表示される。表示画面110には、共有画面表示ウィンドウ41、および第1個別画面表示ウィンドウ42が表示される。表示画面120には、共有画面表示ウィンドウ43、および第2個別画面表示ウィンドウ44が表示される。表示画面130には、共有画面表示ウィンドウ45、および第3個別画面表示ウィンドウ46が表示される。このように、サーバ20は、大型ディスプレイ装置2の表示画面32と全てのクライアントの表示画面110,120,130に表示可能な共有画面表示ウィンドウ40,41,43,45に表示される画面データおよび各クライアント10,12,14の表示画面110,120,130にのみ表示可能な各個別画面表示ウィンドウ42,44,46に表示される画面データを有する。
【0049】
また、サーバ20は、共有画面表示ウィンドウ40に表示させる画面データを管理する共有画面管理ユニット208、第1個別画面表示ウィンドウ42に表示させる画面データを管理する第1個別画面管理ユニット200、第2個別画面表示ウィンドウ44に表示させる画面データを管理する第2個別画面管理ユニット202、第3個別画面表示ウィンドウ46に表示させる画面データを管理する第3個別画面管理ユニット204、および各ウィンドウに表示させるデータを格納している共有メモリ210を備えている。このように、共有画面表示ウィンドウ40および各個別画面表示ウィンドウ42,44,46は、サーバ20により制御されている。
【0050】
次に、図3を参照しつつ、各画面管理ユニットの詳細な機能について説明する。図3は、図2に示す共有画面管理ユニット208および第1個別画面管理ユニット200の機能的構成を示す概略ブロック図である。
【0051】
第1個別画面管理ユニット200は、画面バッファ211、第1個別画面データ送信部212、第1クライアント受信部214、管理ユニット間通信部218、重畳部220、重畳データ管理部222、ベクトル算出部224、第1個別ウィンドウ制御部226および通知情報作成部228を有している。
【0052】
画面バッファ211は、第1個別画面表示ウィンドウ42に表示させるべき画面データを格納している。第1個別画面データ送信部212は、画面バッファ211に記憶された画面データをクライアント10へ送信する。第1クライアント受信部214は、第1クライアント10から送信されたキーデータやポインタデータ(マウスデータ)の受信を行う。管理ユニット間通信部218は、他の画面管理ユニットとの間で情報のやりとりを行う。
【0053】
重畳部220は、第1個別画面データ送信部212が第1個別画面表示ウィンドウ42に表示させている画面データに対して、重畳データを重ねて第1個別画面表示ウィンドウ42に表示させるための制御を行う。ここで、重畳データとは、写真画像を示すデータや、手書き描画線を示すデータなどであり、本実施の形態における電子会議システム1において、所定のデータに重畳すべき対象である。
【0054】
重畳データ管理部222は、第1個別画面表示ウィンドウ42に表示させている画面データに対して重畳させるデータを管理するとともに、重畳データを第1個別画面管理ユニット200から共有画面管理ユニット208へコピーする場合にその重畳データを共有メモリ210にコピーする。ベクトル算出部224は、第1クライアント受信部214を介して、第1個別画面表示ウィンドウ42において表示されている画面データにおける所定の2点の位置の指定を受け取り、2点の位置に基づいて、2点間のベクトルを算出するとともに、そのベクトルの大きさ、すなわち、2点間の距離を算出する。
【0055】
通知情報作成部228は、ベクトル算出部224から受け取る情報に基づいて、管理ユニット間通信部244へ送るべき情報を作成し、管理ユニット間通信部218に送る。
【0056】
また、共有画面管理ユニット208は、画面バッファ240、共有画面データ送信部242、クライアント受信部252、管理ユニット間通信部244、重畳部246、表示比率算出部248、重畳位置決定部250、および共有ウィンドウ制御部254を有している。
【0057】
共有画面管理ユニット208の画面バッファ240、共有画面データ送信部242、管理ユニット間通信部244、および重畳部246の機能は、それぞれ、画面バッファ211、第1個別画面データ送信部212、管理ユニット間通信部218、および重畳部220の機能と同様である。
【0058】
クライアント受信部252は、各クライアントから送信されたキーデータやポインタデータ(マウスデータ)の受信を行う。表示比率算出部248は、クライアント受信部252から受け取った位置指定情報と管理ユニット間通信部244を介して受け取った情報に基づいて、共有画面表示ウィンドウ40や共有画面表示ウィンドウ41に表示されている共有画面データと、第1個別画面表示ウィンドウ42に表示されている第1個別画面データとの表示比率を算出する。
【0059】
重畳位置決定部250は、管理ユニット間通信部244を介して受け取った情報に基づいて、重畳データを貼り付ける位置、すなわち重畳位置を決定する。重畳位置決定部250は、このとき、表示比率算出部248から受け取った情報をさらに利用してもよい。
【0060】
図4は、画面バッファにある画面データと、この画面データに重畳する仮想的な透明スクリーンとの関係を模式的に示す図である。図4(A)に示すように、サーバ20のメモリには、共有画面表示ウインドウ40,41,43,45、第1個別画面表示ウインドウ42、第2個別画面表示ウインドウ44、第3個別画面表示ウインドウ46に対応する画面バッファ50a,50b,50c,50dが格納されている。また、各画面バッファ50a,50b,50c,50dには、それぞれ仮想的な透明スクリーン54a,54b,54c,54dが重ねられている。このように、透明スクリーンは、画面バッファの数だけ設けられている。
【0061】
図4(B)に示すように、画面バッファ50にある画面データと、画面データを表示するアプリケーションのウィンドウ52が階層的に設けられている。そして、アプリケーションウィンドウ52の上に仮想的に透明スクリーン54がさらに重ねられている。
【0062】
重畳部220は、透明スクリーン54に重畳データを表示させる。例えば、画面データに対して、手書きデータが描画された場合には、重畳部220は、透明スクリーン54に表示された手書き描画線を重畳データとして画面データ上に重ねる。
【0063】
図5は、クライアント10,12,14の詳細な機能構成を示すブロック図である。第1クライアント10は、サーバ通信部102、表示画面制御部104、および指示受付部106を備えている。
【0064】
指示受付部106は、ユーザがタッチペン11を用いてタッチパネル112に入力した指示等を受け付ける。指示受付部106は、受け付けたデータが共有画面表示ウィンドウ41内または第1個別画面表示ウィンドウ42内に対するものであればサーバ通信部102に、それ以外の領域に対するものであれば表示画面制御部104に送る。
【0065】
サーバ通信部102は、無線LANを用いてサーバ20と通信する。具体的には、サーバ20における第1個別画面管理ユニット200および共有画面管理ユニット208との間で情報を送受信する。表示画面制御部104は、サーバ通信部102および指示受付部106から指示を受け取り、受け取った指示に基づいて、表示画面110に表示する画面データを制御する。すなわち、表示画面110に表示すべき共有画面表示ウィンドウ41および第1個別画面表示ウィンドウ42を制御する。
【0066】
以下、図6および図7を参照しつつ、第1個別画面データ60上に重畳して貼り付けられた重畳データを、共有画面データ上に重畳する場合の、電子会議システム1における処理について説明する。図7は、このときの電子会議システム1の処理ステップを示すフローチャートである。
【0067】
図6は、サーバ20により重畳データが重畳される前後における第1クライアント10の表示画面110を示している。図6(A)に示す表示画面110は、共有画面表示ウィンドウ41および第1個別画面表示ウィンドウ42を表示している。第1個別画面表示ウィンドウ42には、第1個別画面データ60が表示されている。また、第1個別画面データ60上には、重畳データ61が重畳して貼り付けられている。このとき、第1個別画面表示ウィンドウ42には透明スクリーン54が重畳されている。また、共有画面表示ウィンドウ41には、共有画面データ80が表示されている。
【0068】
ここで、第1個別画面データ60は、例えば、Adobe Systems社製のAcrobat Readerの文書である。また、重畳データは、NetscapeのWebブラウザからコピーされた写真である。第1個別画面表示ウィンドウ42の後ろに表示されている共有画面表示ウィンドウ41に表示されている共有画面データ80は、第1個別画面データ60と同様に、Adobe Systems社製のAcrobat Readerの文書である。
【0069】
また、図6(B)は、共有画面データ80に重畳データ61と同一の重畳データ81が重畳された後の表示画面110を示している。図6(B)においては、共有画面表示ウィンドウ41に表示されている共有画面データ80上に重畳データ81が重畳して貼り付けられている。
【0070】
以下、図7に示すフローチャートに沿って、図6(B)に示すように共有画面データ80上に重畳データ81を貼り付ける場合の、電子会議システム1の処理をする。
【0071】
図6(A)に示すように第1個別画面データ60上に重畳データ61が重畳して貼り付けられて表示されているときに、ユーザによって、共有画面表示ウィンドウ41に重畳すべき対象となる重畳データ61の領域内をタッチペン11を利用してタッチされると(S100)、タッチ座標が第1個別画面管理ユニット200に通知され(S101)、第1個別画面管理ユニット200はその指定された重畳データを選択する(S102)。さらに画面間コピーボタン300がタッチされると(S103)、タッチ座標が第1管理ユニット200に通知され(S104)、第1個別画面管理ユニット200は、画面間コピーモードに設定する(S110)。
【0072】
次に、第1個別ウィンドウ制御部226は、第1個別画面表示ウィンドウ42の下辺に沿っている水平スクロールバーの上側に、「基準点を指定して下さい」というメッセージ302を表示させる(S111,S112,S113)。また、管理ユニット間通信部218は、管理ユニット間通信部244に対して、画面間コピーモード設定指示を送る(S114)。
【0073】
管理ユニット間通信部244がこのメッセージを受信すると、共有画面管理ユニット208は、重畳描画モードが設定されていない場合は(S116,No)、重畳描画モードに設定する(S118)。なお、重畳描画モードとは、画面データ上に仮想的に重ねるべき重畳データを重畳する処理を行うモードであって、重畳描画モードに設定されると、共有画面管理ユニット208の表示画面の上に透明スクリーンが重ねられる。
【0074】
さらに、共有画面管理ユニット208は画面間コピーモードに設定する(S120)。なお、画面間コピーモードとは、第1個別画面データ60および共有画面データ80のうち一方に重ねられている重畳データを他方に重ねる処理を行うモードのことである。
【0075】
その後、ユーザから、第1個別画面表示ウィンドウ42に表示される第1個別画面データ60内の基準点が指定されると(S130)、サーバ通信部102は、第1クライアント受信部214に対して、ユーザによってタッチされたタッチ座標すなわち基準点の位置を通知する(S132)。第1クライアント受信部214が基準点の位置の通知を受けると、ベクトル算出部224は、基準点と、重畳データの位置との座標値の差であるベクトルを求める(S134)。
【0076】
ここで、図6(A)を参照しつつ、基準点およびベクトルについて説明する。図6(A)においては、点A(X1,Y1)が基準点として指定されている。また、重畳データの位置として、点B(X2,Y2)が設定されている。したがって、この場合のベクトルは、AB間を結ぶベクトルであって、次式で表される。
ベクトルAB=(X2−X1,Y2−Y1) ・・・(1)
なお、基準点は、ユーザにより任意に指定される。基準点は、第1個別画面データ60内の任意の位置の点であればよく、その位置は限定されない。また、重畳データの位置とは、重畳データ内の任意の点の位置であればよく、その点の位置は限定されない。なお、実施の形態1においては、重畳データ上の左上角の点Bが、重畳データの位置を示す点として設定されている。
【0077】
次に、重畳データ管理部222は、重畳データのビットマップデータを共有メモリ210に格納する(S136)。さらに、通知情報作成部228は、ベクトル算出部224によって算出されたベクトルABの値(座標値)、重畳データ管理部222が管理している重畳データのビットマップ領域の縦方向の画素数と横方向の画素数、および共有メモリ210における重畳データのビットマップデータの先頭アドレスを含む重畳関連情報を作成する(S138)。次に管理ユニット間通信部218は、通知情報作成部228が作成した重畳関連情報を管理ユニット間通信部244へ送る(S140)。
【0078】
一方、ユーザによって共有画面表示ウィンドウ41が選択されると、図6(B)に示すように、共有画面表示ウィンドウ41がフォーカスウィンドウとなり、共有画面表示ウィンドウ41が第1個別画面表示ウィンドウ42の上に重なって表示される。さらに、ユーザによって、共有画面データ80の基準点が指定されると(S142,Yes)、サーバ通信部102は、共有画面管理ユニット208のクライアント受信部252に対して、ユーザによってタッチされたタッチ座標、すなわち基準点の位置を通知する(S144)。
【0079】
ここで、共有画面データ80上の基準点とは、個別画面データ60において指定された基準点に対応した位置における点のことである。例えば、図6(A)に示す点A(X1,Y1)が個別画面データ60における基準点として指定された場合における、共有画面データ80の基準点は、図6(B)に示す共有画面データ80中の点C(X1',Y1')である。
【0080】
そして、クライアント受信部252は、共有画面データ80の基準点の位置を重畳位置決定部250に通知する。重畳位置決定部250は、基準点の座標値に、管理ユニット間通信部244から受け取った重畳関連情報に含まれるベクトルABの値を加算して、重畳データを重畳すべき重畳位置、すなわち点D(X2',Y2')を決定する(S150)。そして、重畳部246は、重畳関連情報に含まれる重畳データの先頭アドレスを利用して、共有メモリ210にある重畳データのビットマップデータを透明スクリーン上に重畳して貼り付ける(S154)。そして、共有画面データ送信部242は、重畳データが重畳された共有画面データ80、すなわち更新後の共有画面データ83を各表示画面32,110,120,130に送信する(S156)。そして、クライアント10における共有画面表示ウインドウの表示内容が更新される(S158)。
【0081】
以上のように、本発明の第1の重畳手段を構成する第1画面管理ユニット200の重畳部220は、第1の画面データである個別画面データ60上に重ねて表示すべき重畳データを、個別画面データ60とは別に、仮想的に個別画面データ60上に重ねる。そして、本発明の取得手段を構成する第1クライアント受信部214が、個別画面データ60における基準位置の指定をクライアント10から取得し、さらに、共有画面管理ユニット208の共有クライアント受信部252が個別画面データ60における基準位置に対応する、第2の画面データである共有画面データ80における基準位置の指定をクライアント10から取得する。
【0082】
そして、重畳位置決定部250は、個別画面データ60における重畳データが重ねられた位置と、個別画面データ60における任意の基準位置との間の位置関係に基づいて、個別画面データ60と一部または全てが同一の共有画面データ80上における、重畳データを重ねるべき重畳位置を決定する。より具体的には、第1クライアント受信部214が取得した個別画面データ60における基準位置と重畳データとの位置関係と、共有クライアント受信部252が取得した基準位置とに基づいて重畳位置を決定する。
【0083】
以上の動作により、個別画面データ上に表示されていた重畳データを、共有画面データ上の対応する位置に重畳することができる。
【0084】
さらに、本実施の形態における電子会議システム1によれば、ユーザが個別画面に表示させていた重畳データを、個別画面データにおいて、重畳データが重ねられていた位置に対応する共有画面データの位置に、精度よく重畳することができる。
【0085】
以上、図6および図7においては、重畳データが、写真などのビットマップデータである場合における電子会議システム1における動作について説明したが、他の例としては、重畳データは、ユーザからの入力により作成された手書き描画線を示す重畳データであってもよい。
【0086】
図8は、重畳データを重畳する前後における表示画面110を示す図である。図8に示す表示画面110において透明ウィンドウに表示された重畳データは、手書き描画線である。この点で、図6に示す表示画面110の表示内容と異なっている。
【0087】
図8(A)に示す表示画面110中の第1個別画面表示ウィンドウ42には、ユーザからの入力によって作成された手書き描画線の重畳データ62A(囲み描画線),62B(「直す」の文字)が重畳して貼り付けられている。また、図8(B)は、共有画面データ80上に、重畳データ62A,62Bと同一の重畳データ82A,82Bが重畳された後の表示画面を示している。
【0088】
本実施の形態における電子会議システム1によれば、このように、個別画面データ上に表示された手書き描画線を示す重畳データ62A,62Bを、共有画面データ上に重畳することができる。
【0089】
なお、このときの電子会議システム1の処理ステップは、図6および図7を参照しつつ説明した重畳データが写真などの画像データである場合における電子会議システム1の処理ステップとほぼ同様である。
【0090】
以下、図8および図9を参照しつつ、重畳データとしての手書き描画線を重畳する場合の電子会議システム1の動作のうち、重畳データが写真などの画像データである場合と異なる処理ステップについて説明する。
【0091】
重畳データが、手書き描画線を示す重畳データの場合、S100において、重畳すべき手書き描画線を含む領域が指定される。例えば、ユーザによって、図8(A)に示す第1個別画面データ60上に表示されている領域指定ボタン306が選択され、さらにユーザによって、描画線を含む領域63が指定されることにより、手書き描画線を示す重畳データ62A,62Bが重畳データとして選択される。
【0092】
描画線を含む領域63の指定方法は、タッチペン11がタッチパネル112に接触された(ペンダウン)点を矩形の左上角とし、かつタッチパネル112から離された(ペンアップ)点を矩形の右下角とする。
【0093】
また、手書き描画線の場合には、図9のS110で第1個別画面表示ウィンドウ42において画面間コピーモードにかえて、画面間手書きコピーモードが設定される。また、S120で共有画面表示ウィンドウ41において画面間コピーモードにかえて、画面間手書きコピーモードが設定される。また、S118で共有画面表示ウィンドウ41において重畳描画モードにかえて、重畳手書き描画モードが設定される。画面間手書きコピーモードおよび重畳手書き描画モードが設定された場合に行われる処理のうち、画面間コピーモードおよび重畳描画モードにおける処理と異なる処理について以下に説明する。
【0094】
S134において、ベクトル算出部224は、手書き描画線を構成する各点Ei(X2i,Y2i)の、第1個別画面データ60における絶対座標値を基準点として指定された点A(X1,Y1)からの相対座標値に変換する。変換によって得られたベクトルAEiの座標データを、手書き重畳データとして、通知情報作成部228へ送る。そして、S138において、通知情報作成部228は、ベクトル算出部224から受け取った重畳データ、手書き描画線の太さ、線の色などを示す描画属性情報を含む重畳関連情報を作成する。すなわち、手書き描画線の場合には、重畳データは、共有メモリ210を介して共有画面管理ユニット208へ送られるかわりに、S140において重畳関連情報として管理ユニット間通信部218から管理ユニット間通信部244に送られる。
【0095】
そして、S150において、重畳位置決定部250は、画面データ中の基準点である点C(X1',Y1')に、重畳データにおける座標値を加算して、手書き描画線を描画すべき位置である点Fi(X2i',Y2i')を決定する。続いて、重畳部246は、第1個別画面管理ユニット200から送られた重畳関連情報の1つである手書き描画線の描画属性に従って、重畳位置決定部250によって決定された重畳位置に、重畳データである、手書き描画線を重畳する(S154)。
【0096】
これによって、個別画面データ上に重畳された手書きの描画線を、画面データと手書き描画線との位置関係を維持したまま、共有画面データ上に重畳することができる。
【0097】
次に、第1個別画面表示ウィンドウ42に表示されている第1個別画面データ60と、共有画面表示ウィンドウ41に表示されている共有画面データ80の表示倍率が異なる場合の、重畳データの重畳について説明する。この場合、サーバ20は、ユーザから2点の指定を受付け、この2点間の距離に基づいて、重畳データが貼り付けられている重畳元の画面データおよび重畳データを貼り付けるべき重畳先となる画面データの表示倍率の相対比を、表示比率として算出する。
【0098】
このように、第1個別画面データ60上に重ねられた重畳データが手書き描画線を表すデータである場合、重畳位置決定部250は、描画線を構成する各点の、第1個別画面データ60上における位置と、基準位置との各位置関係に基づいて、共有画面データ上の、重畳位置を決定し、重畳部246は、決定された位置に、描画線を描画する。
【0099】
そして、第1クライアント受信部214が描画線の入力を受け付けると、重畳位置決定部250は、所定の時間間隔で、描画線に対応する重畳データを重ねるべき重畳位置を決定し、重畳部246は、重畳位置決定部250が、重畳位置を決定する毎に、重畳データを第2の画面データに対して重ねる。
【0100】
図10は、このときの電子会議システム1の動作を示すフローチャートである。また、図11は、重畳前後における表示画面110を示している。なお、共有画面表示ウィンドウ41に表示されている共有画面データ80および第1個別画面表示ウィンドウ42に表示されている第1個別画面データ60は表示倍率が異なる。これ以外は、図6に示した重畳前後における表示画面110と同様である。
【0101】
図11(A)に示すように第1個別画面データ60上に重畳データ61が重畳して貼り付けられて表示されているときに、ユーザによって、共有画面表示ウィンドウ41に重畳すべき対象となる重畳データ61の領域内をタッチペン11を利用してタッチされると(S200)、タッチ座標が第1個別管理ユニット200に通知され(S201)、第1個別画面管理ユニット200はその指定された重畳データを選択する(S202)。続いて画面間コピーボタン300がタッチされると(S203)、タッチ座標が第1個別管理ユニット200に通知され(S204)、第1個別画面管理ユニット200は画面間コピーモードに設定する(S205)。
【0102】
さらに、変倍ボタン308がタッチされると(S206)、タッチ座標が第1個別管理ユニット200に通知され(S207)、第1個別画面管理ユニット200は画面間変倍コピーモードに設定する(S208)。
【0103】
なお、ここで、変倍指示を受け取らない場合には、電子会議システム1は、図7を参照しつつ説明した、画面データの表示倍率が同じ場合の処理を行う。
【0104】
画面間変倍コピーモードにおいては、画面間コピーモードにおいて行われる処理に加えて、以下に示すような変倍に関する処理が追加される。
【0105】
次に、第1個別ウィンドウ制御部226は、倍率を定める基準となる2点を指定させるために図11(A)に示すように、画面の下辺に沿っている水平スクロールバーの上側に、「2点を指定して下さい」というメッセージ310を表示させる(S209,S210,S211)。
【0106】
さらに、管理ユニット間通信部218は、管理ユニット間通信部244に対して画面間変倍コピーモード設定指示を送る(S212)。ベクトル算出部224が画面間変倍コピーモード設定指示を受け付けたときに、共有画面表示ウィンドウ41に対して、重畳描画モードが設定されていない場合は(S214,No)、重畳描画モードが設定され、共有画面表示ウィンドウ41に対して透明スクリーンを重畳する(S216)。さらに、共有画面表示ウィンドウ41に対して画面間変倍コピーモードが設定される(S218)。
【0107】
一方、ユーザから、第1個別画面データ60上の任意の2点が指定されると(S220)、クライアント10のサーバ通信部102は、第1個別画面管理ユニット200に対して、2点の座標値を通知する(S222)。そして、第1個別画面管理ユニット200が2点の位置の通知を受けると、2点間距離算出部226は、2点の座標値に基づいて2点間の距離L_srcを求める(S224)。
【0108】
図11(A)においては、点A(X1,Y1)および点G(X3,Y3)が任意の2点として指定されている。したがって、この場合の2点間の距離L_srcは、次式により算出することができる。
【数1】
Figure 0004087203
Figure 0004087203
なお、任意の2点は、ユーザにより任意に指定される。任意の2点は、いずれも第1個別画面データ60内の任意の位置の点であればよく、その位置は限定されない。
【0109】
次に、ベクトル算出部224は、重畳データの位置としての点Bと、点Aとの間のベクトルABを算出する(S226)。なお、ベクトルABに変えてベクトルGBを算出してもよい。ベクトル値から、重畳データの相対的な位置が認識できればよく、ベクトルの始点および終点の位置は特に限定されない。
【0110】
そして、重畳データ管理部222は、重畳データを共有メモリ210へコピーする(S228)。次に、通知情報作成部228は、2点間の距離L_srcとベクトルABの値(座標値)、重畳データのビットマップ領域の縦方向の画素数と横方向の画素数、および共有メモリ上における重畳データのビットマップデータの先頭アドレスを含む重畳関連情報を作成する(S230)。次に、管理ユニット間通信部218は、重畳関連情報を管理ユニット間通信部244へ送る(S232)。
【0111】
一方、ユーザにより共有画面表示ウィンドウ41が選択されると、図11(B)に示すように、共有画面表示ウィンドウ41がフォーカスウィンドウとなり、第1個別画面表示ウィンドウ42の上に重なって表示される。さらに、ユーザによって、共有画面データ80上の基準となる2点が指定されると(S240,Yes)、サーバ通信部102は、クライアント通信部252に指定された位置のタッチ座標、すなわちユーザによって指定された2点の位置を通知する(S242)。
【0112】
この共有画面データ80上の2点とは、第1個別画面データ60において指定された2点に対応した位置における2点のことである。例えば、図11(A)に示す点Aおよび点Gが第1個別画面データ60における2点として指定された場合における、共有画面データ80の2点は、図11(B)に示す共有画面データ80中の点Hおよび点Jである。
【0113】
そして、表示比率算出部248は、共有画面データ80中の2点から2点間の距離L_dstを算出する(S244)。L_dstは、次式により算出される。
【数2】
Figure 0004087203
Figure 0004087203
表示比率算出部248は、さらに2点間距離L_dstと、重畳関連情報に含まれる2点間距離L_srcとから共有画面データ80と、第1個別画面データ60との表示倍率の比(表示比率)を算出する(S246)。なお、表示比率は、次式により算出される。
表示比率=L_dst/L_src・・・(4)
【0114】
次に、重畳位置決定部250は、重畳関連情報に含まれるベクトルAB、および表示比率に基づいて、重畳位置を決定する(S248)。次に、重畳部246は表示比率に基づいて、共有メモリ210にある重畳データのビットマップデータを変倍処理する(S252)。具体的には、例えば、重畳先の画面データの表示倍率が小さく、表示比率<1である場合には、重畳データのビットマップデータを表示比率に応じて縮小する。縮小する場合には、例えばビットマップデータを間引きしてもよい。
【0115】
そして、重畳部246は、共有画面データ80上の点Hの座標値に(ベクトルAB×表示比率)の値を加算した座標位置(点K)に変倍処理された重畳データ85のビットマップデータを重畳して貼り付ける(S254)。そして、共有画面データ送信部242は、更新後の共有画面データ80を各表示画面32,110、120、130に送信する(S256)。
【0116】
このように、本実施の形態における電子会議システム1は、異なる倍率で表示されている画面データ間においても、重畳データを重畳することができる。電子会議中においては、共有画面表示ウィンドウ41に表示された文書の表示倍率が変更される場合がある。この場合においても、容易に重畳データを重畳することができる。
【0117】
なお、表示倍率が異なる画面データ間で、手書き描画線を示す重畳データを重畳する場合の電子会議システム1の処理ステップは、図10において説明した変倍モードにおける電子会議システム1の処理ステップとほぼ同様である。
【0118】
手書き描画線を示す重畳データを重畳する場合、表示倍率が異なる場合の処理に、図8および図9を参照しつつ説明した、手書き描画線の場合の処理ステップの変更を反映させればよい。表示倍率が異なる場合には、さらに手書き重畳データを変倍する。具体的には、重畳位置決定段階(S248)において、手書き重畳データに示される各点Eiの相対座標値に表示比率を乗算し、さらにこれに対応する1点の座標値を加算して、重畳位置を決定する。
【0119】
このように、個別画面とは表示倍率が異なる共有画面データに対して、手書き描画線を示す重畳データを重畳することもできる。
【0120】
(実施の形態2)
次に、実施の形態2にかかる電子会議システム1について説明する。実施の形態1にかかるサーバ20は、ユーザから指定された基準位置に基づいて、重畳位置を決定したが、実施の形態2にかかるサーバ20は、ユーザからの指定を受け付けることなく、自動的に重畳位置を決定する。この点で、本実施の形態にかかるサーバ20は、実施の形態1にかかるサーバ20と異なる。図12は、実施の形態2にかかるサーバ20の機能構成を示すブロック図である。機能構成としては、実施の形態2にかかるサーバ20の第1個別画面管理ユニット200は、実施の形態1にかかる第1個別画面管理ユニット200の構成に加えて、基準領域設定部230をさらに備えている。また、実施の形態2にかかる共有画面管理ユニット208は、実施の形態1にかかる共有画面管理ユニット208の構成に加えて基準領域検出部258をさらに備えている。
【0121】
基準領域設定部230は、第1クライアント受信部214からの座標データに基づいて、画面データ中の所定の領域を基準領域として定める。また、基準領域検出部258は、共有メモリ210に置かれたデータを参照しつつ、共有画面データから基準領域と同一の領域を検出する。
【0122】
ここで、図14を参照しつつ、基準領域について説明する。図14に示す第1個別画面表示ウィンドウ42においては、基準領域として重畳データを含む領域64が設定されている。なお、基準領域64は、重畳元と重畳先における画面データが同一の領域を特定するために定める領域である。したがって、表示画面における任意の領域であればよく、その大きさおよび位置は特に限定されない。
【0123】
本実施の形態においては、基準領域設定部230が基準領域を設定する方法は予め定められている。基準領域設定部230は、例えば、重畳データが選択されると、重畳データから所定の距離内にある、予め定められた大きさの領域を基準領域として設定する。
【0124】
次に、図13を参照しつつ、重畳データを重畳する場合の、実施の形態2にかかる電子会議システム1の処理ステップを説明する。なお、第1個別画面表示ウィンドウ42は透明スクリーンが重畳された重畳描画モードにあり、Acrobat Readerの文書の上に重畳データが重畳して貼り付けられている。
【0125】
実施の形態1において図7を参照しつつ説明したS100からS104における処理により、第1個別画面表示ウィンドウ42に対して、画面間コピーモードが設定される(S300)。次に、基準領域設定部230は第1個別画面表示ウィンドウ42に表示されている第1個別画面データ60における所定の領域を基準領域として決定する(S302)。
【0126】
次に、ベクトル算出部224は、基準領域設定部230が設定した基準領域と、重畳データの間のベクトルを算出する(S304)。
【0127】
例えば、図14に示すように、基準領域64における左上の点Fを、基準領域64の位置を示す点とし、また、重畳データ61における左上の点Gを、重畳データ61の位置を示す点とした場合には、ベクトル算出部224は、ベクトルFGを算出する。
【0128】
次に、基準領域設定部230は、基準領域64のビットマップデータを共有メモリ210にコピーする(S306)。そして、通知情報作成部228は、ベクトルFG、共有メモリ210におけるコピーされた基準領域のビットマップデータの先頭アドレス、および基準領域の縦方向の画素数と横方向の画素数を含めた基準領域関連情報を作成し(S307)、管理ユニット間通信部218は、基準領域関連情報を管理ユニット間通信部244へ送る(S308)。
【0129】
次に、基準領域検出部258は、管理ユニット間通信部244を介して受け取った基準領域関連情報に基づいて、画面バッファ240から基準領域と同じデータ領域を抽出する(S310)。そして、検出結果を管理ユニット間通信部244を介して管理ユニット間通信部218へ送る(S314)。
【0130】
基準領域検出部258によって、共有画面データ中から基準領域と同一の領域が検出された場合には(S316,Yes)、画面バッファ240中の共有画面データにおける同一の領域の位置を重畳位置決定部250へ送る(S318)。
【0131】
一方、管理ユニット間通信部218は、基準領域を検出した旨の通知を受け取ると(S320,Yes)、管理ユニット間通信部244に画面間コピーモード設定通知を送る(S322)。そして、重畳データ管理部222は、重畳データであるビットマップデータを共有メモリ210にコピーする(S324)。さらに、通知情報作成部228は、ベクトル算出部224によって算出されたベクトルFGの値(座標値)、重畳データのビットマップ領域の縦方向の画素数と横方向の画素数、および共有メモリ210における重畳データのビットマップデータの先頭アドレスを含む重畳関連情報を作成し(S326)、管理ユニット間通信部218は、重畳関連情報を管理ユニット間通信部244へ送る(S328)。
【0132】
なお、S320において、基準領域の検出に失敗した旨の通知を受け取ると(S320,No)、再びS302へ戻り、基準領域設定部230は、再度基準領域を設定する。なおこのとき、基準領域設定部230は、前回設定した基準領域に比べて、小さい領域を基準領域とする。
【0133】
一方、管理ユニット間通信部244がS322において画面間コピーモード設定通知を受け取ったときに、共有画面表示ウィンドウ41に対して重畳描画モードが設定されていない場合(S330,No)、重畳描画モードに設定する(S332)。これ以降(S334〜S342)における共有画面管理ユニット208の動作は、図7において説明した実施の形態1における共有画面管理ユニット208のS120〜S156における動作と同様である。
【0134】
このように、実施の形態2によれば、ユーザから基準位置の指定を受け付けることなく、自動的に、重畳先を決定することができる。
【0135】
なお、これ以外のサーバ20の機能および構成は、図3を参照しつつ説明した、実施の形態1におけるサーバ20の機能および構成と同様である。また、クライアント10の機能および構成も、実施の形態1のクライアント10の機能および構成と同様である。
【0136】
以上、図13および図14を参照しつつ、写真などの画像データを自動的に重畳する場合の電子会議システム1における処理ステップについて説明したが、実施の形態2にかかる電子会議システム1は、同様に、手書き描画線を自動的に重畳することができる。
【0137】
図15は、実施の形態2にかかる電子会議システム1によって、手書き描画線を示す重畳データ62A,62Bと、この重畳データ62A,62Bに対して設定される基準領域66,67とを示している。ユーザによって描画線を含む領域63が選択されると、描画線を含む領域63近傍における所定の領域が、基準領域として設定される。図15(A)においては、基準領域66が設定されている。基準領域66に対して、基準領域検出部258が基準領域を検出しなかった場合には、図15(B)に示すように、元の基準領域66よりも小さい基準領域67が新たに設定される。これにより、基準領域と同一の領域を検出することに成功すると、図16に示すように、共有画面データ80中に、重畳データ82A,82Bが重畳される。
【0138】
(実施の形態3)
次に実施の形態3にかかる電子会議システム1について説明する。本実施の形態にかかるサーバ20は、重畳元ウインドウ内で任意の基準位置を指定し、さらにこの基準位置と予め定められた位置および大きさの関係を有する領域に基づいて重畳データの重畳位置を決定する。この点で、他の実施の形態にかかるサーバ20と異なる。なお、実施の形態3にかかるサーバ20の機能構成を示すブロック図は図12と同様である。
【0139】
本実施の形態にかかるサーバ20の処理ステップを図13を参照しつつ、実施の形態2にかかるサーバ20の処理ステップと異なる処理について説明する。本実施の形態にかかるサーバ20は、S300において画面間コピーモードに設定されたときにユーザから第1個別画面表示ウィンドウ42内の任意の点の入力を受け付ける。そして、S302においては、この受け付けた入力点と所定の位置関係にある基準領域が設定される。また、S310において、基準領域検出部258は、管理ユニット間通信部244を介して受け取った基準領域関連情報に基づいて、画面バッファ240から基準領域と同じデータ領域を抽出する。なお、ユーザにより共有画面に基準領域と同じデータ領域が存在するように基準点が指定されるため、検出結果を管理ユニット間通信部218へは送信しない。また、共有画面管理ユニット208と第1個別画面管理ユニット200は、基準領域の有無の判断処理(S316,S320)は行わない。
【0140】
なお、これ以外のサーバ20の機能および構成は、図12を参照しつつ説明した、実施の形態2におけるサーバ20の機能および構成と同様である。また、クライアント10の機能および構成も、実施の形態1のクライアント10の機能および構成と同様である。
【0141】
以上、図13を参照しつつ、写真などの画像データを重畳する場合の電子会議システム1における処理ステップについて説明したが、実施の形態3にかかる電子会議システム1は、同様に、手書き描画線を重畳することができる。
【0142】
このように、実施の形態3によれば、ユーザから1つの基準位置の指定を受け付けることにより、重畳先を決定することができる。
【0143】
(実施の形態4)
次に実施の形態4にかかる電子会議システム1について説明する。実施の形態1にかかるサーバ20は、ユーザから2点の入力を受け付け、2点間の距離に基づいて、表示比率を算出したが、実施の形態3にかかるサーバ20は、ユーザからの指定を受け付けることなく、自動的に表示比率を算出する。この点で、本実施の形態にかかるサーバ20は、実施の形態1にかかるサーバ20と異なる。また、共有画面表示ウィンドウ41および第1個別画面表示ウィンドウ42には、文書の表示倍率がさらに表示される。
【0144】
図17は、実施の形態4にかかるサーバ20の機能構成を示すブロック図である。機能構成としては、実施の形態3にかかるサーバ20の第1個別画面管理ユニット200は、実施の形態1にかかる第1個別画面管理ユニット200の2点間距離算出部226にかえて、表示倍率検出部232を備えている。また、実施の形態4にかかる共有画面管理ユニット208は、実施の形態1にかかる共有画面管理ユニット208の機能構成に加えて、表示倍率検出部256をさらに備えている。
【0145】
表示倍率検出部232は、第1個別画面データから表示倍率を検出する。同様に、共有画面管理ユニット208の表示倍率検出部256は、共有画面データから表示倍率を検出する。
【0146】
図18(A)は、本実施の形態において、第1個別画面表示ウィンドウ42に表示される文書表示ウィンドウ90を示す。文書表示ウィンドウ90は、表示倍率を表示する領域を含んでいる。本実施の形態においては、表示倍率を示す領域70は、文書表示ウィンドウ90の左下に設けられている。このように、本実施の形態において採用される画面データは、常にウィンドウの所定の位置に表示倍率を表示させている。
【0147】
表示倍率検出部232は、具体的には、OCR(Optical Character Recognition)機能によって、ビットマップデータから表示領域70中の数字を識別する。OCRは一般的にスキャナから読み取った紙面画像データ中の文字画像データから文字認識を行い、文字をテキストデータとして出力する技術であるが、これを画面データに対して適用させる。
【0148】
ビットマップデータはカラー表示用のRGB形式であるため、これを以下の式を用いて輝度データ(Y)に変換し、この輝度データについて2値化する。
Y=0.31R+0.59G+0.11B
この式は、R、G、BからNTSC(National Television System Committee)の輝度信号Yに変換する式である。そして、表示倍率検出部232は、この2値化されたビットマップデータについて文字認識を行い、文字をテキストデータとして通知情報作成部228へ送る。図18に示す例では、表示倍率のテキストデータとして「100%」が検出される。
【0149】
なお、文書を表示させているアプリケーションのウィンドウ内における表示倍率の表示位置と表示領域は、各アプリケーションに対応付けてシステムファイルとして予めハードディスクに記憶しておく。例えばAcrobat Readerの場合には、この矩形の対角の2点の座標は、ウィンドウの左下の角の座標からの相対座標で表す。そして、この2点の座標値はアプリケーション名に対応付けてシステムファイルとしてハードディスクに記憶しておく。図18(B)に示す例において、点Eと点Fは、表示倍率の表示領域を示しており、点Qは、Acrobat Readerのウィンドウの左下の角を示している。この場合、Acrobat Readerに対応付けて、点Qからの相対座標で表された点Eと点Fの座標値をシステムファイルとしてハードディスクに記憶しておく。これにより、アプリケーションに応じて、表示倍率の表示位置を特定することができる。
【0150】
また、この表示倍率の表示位置と表示領域は、サーバ20のタッチ入力装置として機能している大型ディスプレイ装置2のタッチパネル34上で表示倍率の画面データを矩形で囲むことで指定してもよい。
【0151】
なお、第1個別ウィンドウ制御部226は、アプリケーションのウィンドウに付加しているタイトルバーの中にそのアプリケーションから受け取った文書などの画面データのファイル名を表示させる。また、第1個別ウィンドウ制御部226はその画面データのファイル名からアプリケーションを特定する。例えば、ファイル名の拡張子("."の後の部分)が"pdf"の場合、この文書はPDF文書であり、文書表示アプリケーションはAcrobat Readerであると判断する。
【0152】
次に、図19を参照しつつ、表示倍率の異なる画面データに対して、重畳データを重畳する場合の、実施の形態4にかかる電子会議システム1の動作を説明する。
【0153】
まず、ユーザによって、重畳データの領域内をタッチペン11を利用してタッチされると(S400)、第1個別画面管理ユニット200はその指定された重畳データを選択する(S403)。さらに画面間コピーボタン300がタッチされると(S402)、第1個別画面管理ユニット200は、画面間コピーモードに設定する(S406)。次に、表示倍率検出部232は、第1個別画面に表示された文書の表示倍率を検出する(S408)。
【0154】
具体的には、まず図18(B)に示した文書表示ウィンドウ90の左下の角の点Qの座標を特定する。そして、この画面データに対応付けられた表示倍率70の表示領域を示す点Eと点Fの相対座標値(点Qからの相対座標)に基づいて、点Eと点Fの絶対座標を求める。そして、画面バッファ中の点Eと点Fを対角とする矩形領域の画面データに対して文字認識により表示倍率を検出する。
【0155】
以下、S409〜S444における共有画面管理ユニット208、第1個別画面管理ユニット200、および第1クライアント10における各処理ステップは、図7において説明したS111〜S120における処理ステップと同様であるので説明を省略する。なお、本実施の形態において作成される重畳関連情報には、表示倍率検出部232が検出した表示倍率を示す情報が含まれている。
【0156】
S444において、共有画面表示ウィンドウ41に対して画面間コピーモードが設定されると、次に、表示倍率検出部256は、共有画面データ80に表示された文書の表示倍率Mag_dstを検出する(S446)。次に、表示比率算出部248は、表示倍率検出部256が算出した表示倍率および、重畳関連情報に含まれる第1個別画面データ60の表示倍率値Mag_srcから、表示比率(=Mag_dst/Mag_src)を算出する(S448)。そして、重畳部246は、表示比率算出部248が算出した表示比率に基づいて、重畳データを変倍する(S452)。さらに、サーバ通信部102から基準点の通知を受け取ると(S462)、重畳位置決定部250は、基準点、および表示比率に基づいて重畳位置を決定する(S470)。次に、重畳部246は、透明スクリーン上に重畳データを重畳して貼り付ける(S472)。次に、共有画面データ送信部242は、更新後の共有画面データを各表示画面32,110に送信する(S474)。
【0157】
このように、実施の形態4によれば、共有画面表示ウィンドウ41、第1個別画面表示ウィンドウ42に表示されている文書の表示倍率を読み取ることにより、表示比率を算出することができる。したがって、ユーザからの入力に頼ることなく、自動的に表示比率を算出することができる。
【0158】
(実施の形態5)
次に、実施の形態5にかかる電子会議システム1について説明する。実施の形態1〜4にかかる電子会議システム1においては、既に表示されている手書き描画線に対して重畳対象部分を指定して、異なる画面データ上の対応する位置に重畳データを重畳したが、実施の形態5では、ユーザにより手書き描画が行われると、その手書き描画線を示す重畳データをリアルタイムに重畳することができる。
【0159】
実施の形態5においては、図20に示すように、第1個別画面表示ウィンドウ42に対して、ユーザから手書き描画線74が入力されると、手書き描画線74を含む基準領域72が設定される。そして手書き描画線74の重畳データと、基準領域72とに対して、図13におけるS302からS342の処理が行われる。この処理を所定の時間間隔毎に繰り返すことによって、重畳データをリアルタイムに重畳することができる。
【0160】
なお、所定の時間間隔毎とは、例えば、ユーザからの手書き描画線の入力が所定の量に達する毎であってもよい。また例えば、一定の時間が経過する毎であってもよい。
【0161】
以下では、各実施の形態にかかる電子会議システム1に共通の構成および処理ステップについて説明する。
【0162】
まず、表示画面110に表示される2つの第1個別画面表示ウィンドウ42間で、データを重畳する場合について説明する。なお、表示画面110は、複数の個別ウィンドウを表示可能である。
【0163】
図21(A)に示す表示画面110においては、共有画面表示ウィンドウ41は、アイコン化されており、第1個別画面表示ウィンドウ42A,42Bが表示されている。第1個別画面表示ウィンドウ42A,42Bには異なるアプリケーションが表示されている。例えば、第1個別画面表示ウィンドウ42Bは、Adobe Systems社製のAcrobat Readerを表示し、第1個別画面表示ウィンドウ42Bは、Netscape Communications社製のWebブラウザNetscapeを表示してもよい。
【0164】
以下、第1個別画面表示ウィンドウ42Aに表示された第1個別画面データ90中の重畳データ92のビットマップデータを第1個別画面表示ウィンドウ42Bに表示された第1個別画面データ96上に重ねられた透明スクリーン上の任意の位置に重畳する方法について説明する。
【0165】
まず、図21(A)に示す表示画面110に設けられたフリーズボタン310がタッチペン11でタッチされると、第1個別画面ウィンドウ226はこのボタンをリバース表示とし、フリーズ領域315の画面データを凍結(フリーズ)する。すなわち、NetscapeやAcrobat Readerのウィンドウの操作ができない状態となる。なお、第1個別画面表示ウィンドウ42A,42Bは、フリーズ領域315内に表示されている。
【0166】
このとき、表示画面110に表示された矩形領域指定アイコン312がタッチされると、矩形領域設定モードとなる。このモードにある場合、タッチペン11がタッチパネル112に接触された(ペンダウン)点が矩形の左上角となり、タッチパネル112から離された(ペンアップ)点が矩形の右下角となる。ここで、ユーザが第1個別画面表示ウィンドウ42Aに表示された第1個別画面データ90における重畳データ92を囲んだ領域(矩形領域)を指定すると、サーバ20において重畳データ管理部222が重畳データ92に対応するビットマップデータを画面バッファ211に格納する。
【0167】
そして、再度フリーズボタン310がタッチされると、このボタンを正常表示に戻し、フリーズ領域315の画面データのフリーズを解除する。このときさらにユーザにより切換ボタン314がタッチされると、重畳モードに設定される。図21(B)は、重畳モードに設定されたときの表示画面110を示している。なお、図21(B)に示す表示画面110において、第1個別画面表示ウィンドウ42Aは閉じられている。図21(B)に示す表示画面110には、切換ボタン314が押される前に表示されていたフリーズ領域315と同じ位置に重畳描画可能領域316が設けられている。重畳描画可能領域316は、仮想的な透明スクリーンが重畳される領域である。
【0168】
また、このとき、フリーズボタン310、および矩形領域指定ボタン312の表示を消し、かわりに、保存ボタン318、読出ボタン320、画面間コピーボタン300、および手書きボタン304を表示させる。
【0169】
そして、ユーザにより重畳描画可能領域316内の任意の位置がタッチされると、先に共有メモリ210にコピーした重畳データ92のビットマップデータをタッチされた位置に重畳して、ユーザが指定した位置に重畳データ92と同一のデータ94が表示される。
【0170】
次に、図22を参照しつつ、第1個別画面表示ウィンドウ42に手書き文字などを描画する方法について説明する。図22においては、共有画面表示ウィンドウ41はアイコン化されており、第1個別画面表示ウィンドウ42のみが表示されている。第1個別画面表示ウィンドウ42には1つのアプリケーションが表示されている。このアプリケーションプロセスは例えばAdobe Systems社製のAcrobat Readerである。画面に表示された切換ボタン314がタッチされると、第1個別画面表示ウィンドウ42に対して重畳描画モードが設定される。このとき、図21(B)に示した重畳描画可能領域316と同じ位置に設けられた重畳描画可能領域318に対して仮想的な透明重畳スクリーンが重畳される。
【0171】
さらに、手書きボタン304がタッチされると、このボタンをリバース表示とし、重畳手書き描画モードとなる。また、この時、線種を選択するための線種ボタン326、矩形を描画するための矩形ボタン328、描画線を消去するための消ゴムボタン330、他の画面に重ねるべき手書きの描画領域を指定するための領域指定ボタン306等を表示させる。
【0172】
重畳手書き描画モードに設定されている場合、第1クライアント受信部214は、サーバ通信部102から受け取った各座標値が重畳描画可能領域318にあるか否かを判断し、2つの連続した座標値がこの領域にあり、かつペンダウン状態(ペンダウンからペンアップまでの期間)である場合には、各座標値間を直線で結んで表示させるための描画コマンドを第1個別ウィンドウ制御部226へ送る。
【0173】
第1個別ウィンドウ制御部226は、この描画コマンドに従った描画を行い、手書きの描画線が第1クライアント10の第1個別画面表示ウィンドウ42内に表示される。第1クライアント受信部214はまた、サーバ通信部102から受け取ったペンダウンからペンアップまでの座標列をストロークデータとしてメインメモリに格納する。
【0174】
なお、クライアント端末として本実施例の携帯型表示パッドの代わりに市販のノートパソコンを使用することができ、この場合、ノートパソコンのマウスの左ボタンを押すことによって手書き描画することも可能である。この場合、第1クライアント受信部214は、マウスの左ボタンONのイベント受信によりペンダウンを、またマウスの左ボタンOFFのイベント受信によりペンアップを検出する。
【0175】
以上、実施の形態1から実施の形態5における電子会議システム1に特徴的な構成および処理ステップについて説明した。なお、以上においては、サーバ20、大型ディスプレイ装置2、および第1クライアント10の構成および処理ステップについて説明したが、他のクライアント12,14の構成は、第1クライアント10の構成と同様である。また、以上においては、第1個別画面データ上の重畳データを共有画面データ上に重畳する場合について説明したが、他の個別画面データ、すなわち第2個別画面データ、または第3個別画面データから共有画面データ上に重畳する場合の処理ステップは、各実施の形態において説明した、第1個別画面データから共有画面データ上に重畳する場合の処理ステップと同様である。
【0176】
また、実施の形態1から実施の形態5における電子会議システム1においては、第1個別画面データ60上の重畳データを、共有画面データ80上に重畳する場合について説明したが、他の例としては、共有画面データ80上の重畳データを、第1個別画面データ60上に重畳してもよい。
【0177】
なお、実施の形態1〜5において説明した電子会議システム1は、VNCクライアントサーバシステムによって実現されることができる。図23を参照しつつ、VNCクライアントサーバシステムについて説明する。
【0178】
図23(A)は、VNCプロトコル(RFBプロトコル)とXプロトコルとの関係を示す。サーバ20は、VNCサーバプロセス310(以降、VNCサーバと記載)およびXクライアントプロセス330として機能し、大型ディスプレイ装置2、各クライアント10,12,14は、VNCクライアントプロセス300(以下、「VNCクライアント」と称する)として機能する。VNCサーバ310は、その起動時に1つの画面バッファを生成し、VNCクライアント300はこの画面バッファにある画面データを自装置の表示画面に表示する。
【0179】
VNCサーバ310からVNCクライアント300へ送信される画面データおよびVNCクライアント300からVNCサーバ310へ送信されるユーザの入力データは、RFB(Remote Frame Buffer)プロトコルを使用して転送される。
【0180】
RFBプロトコルは1画面のデータを小領域(矩形)に分割し、さらにこの小領域の画像データを圧縮して送信する機能を持っている。この小領域の最小ブロックはタイルと呼ばれ、16×16画素である。このように、VNCサーバ310は、1画面のデータを分割して送信することができるため、1画面の中で変更のあった領域のみを選択して送信することができる。
【0181】
なお、サーバ20に存在するVNCサーバ310と各クライアント10,12,14に存在するVNCクライアント300とはソケットにより通信できるようになっている。
【0182】
VNCサーバ310は、VNCクライアント300から受信したユーザの入力データをキーイベントまたはポインタイベントとして処理する。これらのイベントを受けると、VNCサーバ310は、Xサーバ320として動作し、Xクライアント330に対してXイベントを通知する。したがって、VNCクライアント300は、サーバ20で動いているXクライアント330(アプリケーション)を操作できる。
【0183】
次に、図23(B)を参照しつつ、クライアント10,12,14がサーバ20に接続してサーバ20で動いているアプリケーション(Xクライアント)を操作して、文書を表示するまでの処理ステップについて説明する。
【0184】
サーバ20はまず、必要とされる画面バッファの数だけ、VNCサーバ311,312,313,314を起動する。この画面バッファが複数のクライアントにより共有されないようにする、すなわち、1つのクライアントのみがアタッチするように設定する場合、VNCサーバの起動コマンドには画面番号のみを指定する。例えば、画面番号を2とした場合のVNCサーバの起動コマンドは「vncserver:2」となる。
【0185】
サーバ20の画面バッファが複数のクライアントにより共有されるようにする場合には、VNCサーバの起動コマンドに画面番号に加えて共有を指示するオプションを指定する。例えば、画面番号1を共有とする場合のVNCサーバの起動コマンドは、「vncserver -alwaysshared :1」である。
【0186】
このようにして、サーバ20にて画面番号1を共有、画面番号2〜4を各クライアント10,12,14が個別にアタッチするようにVNCサーバを起動しておく。
【0187】
そして、各クライアント10,12,14はサーバ20のIP(Internet protocol)アドレスとアタッチする画面番号を指定して各VNCクライアント302,303,304を起動する。アタッチする画面番号を3とした場合のVNCクライアントの起動コマンドは、例えば「vncviewer192.168.1.1:3」である。ここで、192.168.1.1は、IPアドレスを示している。
【0188】
各クライアント10,12,14は共有画面(画面番号1)用のVNCクライアントと1つの個別画面(画面番号2〜4)用のVNCクライアントをそれぞれ起動する。そして、各クライアント10,12,14の表示画面110,120,130上にそれぞれ共有画面41,43,45と個別ウィンドウ42,44,46を表示する。
【0189】
サーバ20はまた、共有画面を大型ディスプレイ装置2に表示させるために、自装置のIPアドレスと画面番号1を指定してVNCクライアント301を起動する。
【0190】
このようにして、大型ディスプレイ装置2には共有画面のみが表示され、各クライアント10,12,14には、共有画面と個別画面がそれぞれ表示される。次に、クライアント10,12,14の1つのクライアントにて、共有画面表示ウィンドウにサーバ20にある任意のアプリケーションを使用して任意の文書を表示させると、同じ文書が大型ディスプレイ装置2とクライアント10,12,14の残りのクライアントの共有画面表示ウィンドウに表示される。
【0191】
クライアント10,12,14の各クライアントの個別画面表示ウィンドウには、各クライアント毎にサーバ20にある任意のアプリケーションを使用して任意の文書を表示させることができる。
【0192】
図23(B)に示す各アプリケーション331,332,333,334,335は、それぞれ異なる文書表示アプリケーションプロセスである。複数のVNCサーバが同じ文書表示アプリケーションを起動(起動毎に独立したアプリケーションプロセスが生成)することも可能である。
【0193】
また、図23(B)では、第2VNCサーバ312の画面においてのみ、2つの文書表示アプリケーションが起動されている。なお、図23(B)には図示していないが、サーバ20には、デスクトップ画面を制御するウィンドウマネージャプロセス(以下、「ウィンドウマネージャ」と称する)が各VNCサーバ311〜314毎にそれぞれ存在している。
【0194】
第2VNCサーバ312の画面に重畳された透明スクリーンの描画データを第1VNCサーバ311の画面に重畳された透明スクリーンへ重畳する場合、処理に必要なデータを第2ウィンドウマネージャから第1ウィンドウマネージャへ、また第2重畳描画プロセスから第1重畳描画プロセスへそれぞれ渡す必要があるが、これらのデータは、第2VNCサーバ312と第1VNCサーバ311を介して送信する。また、重畳処理の際に、重畳対象の描画データは第1重畳描画プロセスと第2重畳描画プロセスの両方からデータの書き込み、読み出しが可能な共有メモリ210上に一旦置かれる。この共有メモリ210はメインメモリ上に確保された領域である。
【0195】
図24は、クライアント10のハードウェア構成を示す図である。クライアント10は、CPU21、クロック22、メインメモリ23、ROM24、RTC25、無線LANコントローラ26、アンテナ27、LCD表示コントローラ28、LCD110、タッチパネルコントローラ30、タッチパネル112、USBコントローラ32、USB I/F33、システムバス34、バッテリ35、DC−DCコンバータ36、充電回路37、ACアダプタ38等から構成されている。
【0196】
CPU21は、ROM(Read Only Memory)24に記憶された制御処理プログラム、OSや各種のアプリケーションプログラムを実行、処理する。クロック22は、水晶発振子と分周回路から構成されており、CPU21やシステムバス34の動作タイミングを制御するためのクロックを生成している。
【0197】
メインメモリ23は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)より構成されており、CPU21のワークエリア等で使用される。ROM24は、システム全体の制御を行うためのプログラムが予め書き込まれている。
【0198】
RTC(Real Time Clock)25は、日付時計であり、専用バッテリ(図示を省略)によりバックアップされている。無線LANコントローラ26は、IEEE802.11b規格に準拠した無線通信を実行、制御する。
【0199】
LCD表示コントローラ28は、文字やグラフィックデータ、またサーバ20から受信した画面データをD/A(Digital/Analog)変換するとともに、これらのデータをLCD110に表示するための制御を行う。タッチパネルコントローラ30は、タッチパネル112上でタッチペン11のペン先が接触した部分を検出し、その位置情報を取り込む。タッチパネル112はLCD110と重ね合わせて密着している。USB(Universal Serial Bus)コントローラ32はUSB規格に準拠したデータ転送を実行、制御する。
【0200】
バッテリ35は、充電が可能な例えばリチウムイオンバッテリ等である。DC−DCコンバータ36はACアダプタ38またはバッテリ35から供給される電源を所定の電圧に変換してクライアント10内部に供給するとともに、ACアダプタ38からの電源供給が無い場合はバッテリ35からの電源供給に切り換える。充電回路37はACアダプタ38から電源が供給されている時にバッテリ35を充電する。ACアダプタ38は着脱可能な電源ケーブルと一体化しており、内蔵されたAC−DCコンバータにより、交流電源を所定の電圧の直流に変換する。
【0201】
クライアント10は、OSとしてLinux(R)、ウィンドウシステムとしてXウィンドウ(R)を実装している。
【0202】
タッチパネル112を用いて検出されるタッチ入力座標とLCD110の表示座標との関係について説明する。タッチペン11がタッチパネル112に接触すると、タッチパネルコントローラ30はこの接触を検出し、CPU21に割り込みを発生させる。CPU21はこの割り込みにより、タッチパネルコントローラ30から座標値を得る。このタッチ入力座標は、LCD110の表示領域の左上の角を原点として、右方向をX軸の正の方向、下方向をY軸の正の方向として表現する。
【0203】
LCD110の表示画素の位置は、LCD110の表示領域の左上の角にある画素位置を原点として、右方向をX軸の正の方向、下方向をY軸の正の方向とした表示座標で表現する。すなわち、
表示座標=(原点位置の画素からのX軸方向の画素数,原点位置の画素からのY軸方向の画素数)
である。
【0204】
説明を簡単にするために、タッチ入力座標の間隔とLCD110の画素間隔は同じであり、タッチ入力座標とLCD110の表示座標は一致しているものとする。なお、タッチ入力座標の原点をLCD110の表示座標の原点に合わせるにはキャリブレーションを実行する。キャリブレーションは、表示座標とタッチ入力座標との対応付けを行うための操作であり、従来から広く知られた技術であるためその説明は省略する。
【0205】
以上、クライアント10のハードウェア構成等について説明したが、他のクライアント12,14のハードウェア構成等は、クライアント10のハードウェア構成等と同様である。
【0206】
また、サーバ20のハードウェア構成は、図24を参照しつつ説明したクライアント10のハードウェア構成とほぼ同様である。
【0207】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、上記実施の形態に多様な変更または改良を加えることができる。
【0208】
そうした変更例としては、本実施の形態においてはクライアントサーバシステムを採用した電子会議システム1について説明したが、他の形態としては、スタンドアロン型のコンピュータによって本発明における画面データ管理装置が実現されてもよい。この場合、画面データ管理装置は、図2を参照しつつ説明した、サーバ20の共有画面管理ユニット208および第1個別画面管理ユニット200、並びにクライアント10の機能構成を備える。なお、この場合には、各光性は同一装置内に設けられているため、共有画面管理ユニット208および第1個別画面管理ユニット200とクライアント10の間の無線LANなどで接続されなくともよい。なお、本例における画像データ管理装置における共有画面管理ユニット208および第1個別画面管理ユニット200、並びにクライアント10の機能構成は、図2において説明した実施の形態1にかかる共有画面管理ユニット208および第1個別画面管理ユニット200、並びにクライアント10の機能構成と同様である。このように、スタンドアロン型のコンピュータにおいても、実施の形態1にかかる電子会議システム1と同様にディスプレイ画面の表示内容を管理することができる。
【0209】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1にかかる発明によれば、第1の画面データにおける重畳データが重ねられた位置と、予め定められた基準位置とに基づいて、重畳データが重ねられている位置の、第1の画面データ上における相対的な位置を把握し、第1の画面データと重畳データとの相対的な位置関係と第2の画面データと重畳データとの相対的な位置関係が等しくなるような位置に重畳データを重ねることができる。さらにこの際、画面データのアプリケーションを利用する必要がなく、データ管理装置の利便性を向上させることができるという効果を奏する。また、請求項1にかかる発明によれば、第1の画面データと第2の画面データの表示倍率が異なる場合であっても、アプリケーションを利用することなく、位置精度よく重畳データを重畳することができる。このように、重畳データを所望の位置に重ねることができるので、重畳位置を確定するまでの位置調整が不要となり、画面データ管理装置の利便性を向上させることができるという効果を奏する。
【0210】
また、請求項2にかかる発明によれば、第1の画面データに対して設定されている基準位置と、この基準位置に対応する第2の画面データにおける基準位置としてユーザから指定された位置とに基づいて第1の画面データと第2の画面データにおける位置関係を把握し、この位置関係に基づいて重畳位置を決定することができる。すなわち、取得手段が取得した第2の画面データにおける基準位置に基づいて、アプリケーションを利用することなく、位置精度よく第2の画面データ上に重畳データを重畳することができ、画面データ管理装置の利便性を向上させることができるという効果を奏する。
【0211】
また、請求項3にかかる発明によれば、取得手段が取得した第1の画面データにおける基準位置に基づいて、アプリケーションを利用することなく、位置精度よく第2の画面データ上に重畳データを重畳することができ、画面データ管理装置の利便性を向上させることができるという効果を奏する。
【0212】
また、請求項4にかかる発明によれば、重畳データを所望の位置に重ねることができるので、重畳位置を確定するまでの位置調整が不要となり、画面データ管理装置の利便性を向上させることができるという効果を奏する。
【0215】
また、請求項にかかる発明によれば、重畳データを適切なサイズで正確な位置に重畳することができる。また、重畳位置の調整やサイズの調整が不要となり、画面データ管理装置の利便性を向上させることができるという効果を奏する。
【0216】
また、請求項にかかる発明によれば、重畳データが手書き描画線である場合には、基準位置と描画線を構成する各点との位置関係に基づいて決定した重畳位置に、手書き描画線を重畳する。したがって、アプリケーションを利用することなく、位置精度よく重畳データとしての手書き描画線を重畳することができる。このように、手書き描画線を示す重畳データを所望の位置に重ねることができるので、重畳位置を確定するまでの位置調整が不要となり、画面データ管理装置の利便性を向上させることができるという効果を奏する。
【0217】
また、請求項にかかる発明によれば、重畳手段は、所定の時間間隔で、重畳データを前記第2の画面データに対して重ねるので、リアルタイムに重畳データを重畳することができるという効果を奏する。
【0218】
また、請求項にかかる発明によれば、第1の画面データにおける重畳データが重ねられた位置と、予め定められた基準位置とに基づいて、重畳データが重ねられている位置の、第1の画面データ上における相対的な位置を把握し、第1の画面データと重畳データとの相対的な位置関係と第2の画面データと重畳データとの相対的な位置関係が等しくなるような位置に重畳データを重ねることができる。さらにこの際、画面データのアプリケーションを利用する必要がなく、データ管理装置の利便性を向上させることができるという効果を奏する。また、請求項8にかかる発明によれば、第1の画面データと第2の画面データの表示倍率が異なる場合であっても、アプリケーションを利用することなく、位置精度よく重畳データを重畳することができる。このように、重畳データを所望の位置に重ねることができるので、重畳位置を確定するまでの位置調整が不要となり、画面データ管理装置の利便性を向上させることができるという効果を奏する。
【0219】
また、請求項にかかる発明によれば、第1の画面データにおける重畳データが重ねられた位置と、予め定められた基準位置とに基づいて、重畳データが重ねられている位置の、第1の画面データ上における相対的な位置を把握し、第1の画面データと重畳データとの相対的な位置関係と第2の画面データと重畳データとの相対的な位置関係が等しくなるような位置に重畳データを重ねることができる。さらにこの際、画面データのアプリケーションを利用する必要がなく、データ管理装置の利便性を向上させることができるという効果を奏する。また、請求項9にかかる発明によれば、第1の画面データと第2の画面データの表示倍率が異なる場合であっても、アプリケーションを利用することなく、位置精度よく重畳データを重畳することができる。このように、重畳データを所望の位置に重ねることができるので、重畳位置を確定するまでの位置調整が不要となり、画面データ管理装置の利便性を向上させることができるという効果を奏する。
【0220】
また、請求項10にかかる発明によれば、第1の画面データにおける重畳データが重ねられた位置と、予め定められた基準位置とに基づいて、重畳データが重ねられている位置の、第1の画面データ上における相対的な位置を把握し、第1の画面データと重畳データとの相対的な位置関係と第2の画面データと重畳データとの相対的な位置関係が等しくなるような位置に重畳データを重ねることができる。さらにこの際、画面データのアプリケーションを利用する必要がなく、データ管理装置の利便性を向上させることができるという効果を奏する。また、請求項10にかかる発明によれば、第1の画面データと第2の画面データの表示倍率が異なる場合であっても、アプリケーションを利用することなく、位置精度よく重畳データを重畳することができる。このように、重畳データを所望の位置に重ねることができるので、重畳位置を確定するまでの位置調整が不要となり、画面データ管理装置の利便性を向上させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1にかかる電子会議システム1の概略を示す図である。
【図2】サーバ20の機能的構成を模式的に示す概略ブロック図である。
【図3】各ウィンドウ管理ユニットの機能的構成を示す概略ブロック図である。
【図4】画面バッファにある画面データと、この画面データに重畳する仮想的な透明スクリーンとの関係を模式的に示す図である。
【図5】クライアント10の機能的構成を示す概略ブロック図である。
【図6】サーバ20により重畳データが重畳される前後における表示画面110を示す図である。
【図7】画像を示す重畳データを重畳する場合の、電子会議システム1の処理を示すフローチャートである。
【図8】手書き描画線を示す重畳データが重畳される前後における表示画面110を示す図である。
【図9】手書き描画線を示す重畳データを重畳する場合の、電子会議システム1の処理を示すフローチャートである。
【図10】異なる表示倍率で表示されている画面データの間で重畳データを重畳する場合の、電子会議システム1の処理を示すフローチャートである。
【図11】異なる表示倍率で表示されている画面データの間で重畳データを重畳する場合の、重畳前後における表示画面110を示す図である。
【図12】実施の形態2にかかるサーバ20の機能的構成を示す概略ブロック図である。
【図13】実施の形態2にかかる電子会議システム1の処理を示すフローチャートである。
【図14】基準領域を説明するための図である。
【図15】手書き描画線に対して設定される基準領域を示す図である。
【図16】共有データに手書き描画線が重畳された後の表示画面110を示す図である。
【図17】実施の形態4にかかるサーバ20の機能的構成を示すブロック図である。
【図18】実施の形態4にかかるサーバ20が表示させる表示画面110を示す図である
【図19】実施の形態4にかかる電子会議システム1の処理を示すフローチャートである。
【図20】描画途中の手書き描画線を表示する表示画面110を示す図である。
【図21】第1個別画面表示ウィンドウ42間での重畳の前後における表示画面110を示す図である。
【図22】第1個別画面表示ウィンドウ42に手書き描画線を描く際に、表示画面110に表示される画面を示す図である。
【図23】VNCクライアントサーバシステムを示す図である。
【図24】クライアント10のハードウェア構成を示す図である。
【符号の説明】
1 電子会議システム
2 大型ディスプレイ装置
10,12,14 クライアント
11 タッチペン
20 サーバ
32,110,120,130 表示画面
41 共有画面表示ウィンドウ
42 第1個別画面表示ウィンドウ
54 透明スクリーン
60 第1個別画面データ
74 描画線
80 共有画面データ
102 サーバ通信部
104 表示画面制御部
106 指示受付部
112 タッチパネル
200,202,204 個別画面管理ユニット
208 共有画面管理ユニット
210 共有メモリ
211 画面バッファ
212 第1個別画面データ送信部
214 第1クライアント受信部
218 管理ユニット間通信部
220 重畳部
222 重畳データ管理部
224 ベクトル算出部
226 第1個別ウィンドウ制御部
228 通知情報作成部
230 基準領域設定部
232 表示倍率検出部
240 画面バッファ
242 共有画面データ送信部
244 管理ユニット間通信部
246 重畳部
248 表示比率算出部
250 重畳位置決定部
252 クライアント受信部
254 共有ウインドウ制御部
256 表示倍率検出部
258 基準領域検出部

Claims (10)

  1. 画面データを管理する画面データ管理装置において、
    第1の画面データ上に重ねて表示すべき重畳データを、前記第1の画面データとは別に、仮想的に前記第1の画面データ上に重ねる第1の重畳手段と、
    前記第1の画面データ内に当該第1の画面データの表示倍率が表示され、かつ前記第2の画面データ内に当該第2の画面データの表示倍率が表示されている場合に、前記第1の画面データの表示倍率を検出し、かつ前記第2の画面データの表示倍率を検出する表示倍率検出手段と、
    前記第1の画面データの表示倍率および前記第2の画面データの表示倍率の比率を算出する表示比率算出手段と、
    前記第1の画面データにおける前記重畳データが重ねられた位置と、当該第1の画面データにおける任意の基準位置との間の位置関係および前記比率に基づいて、前記第1の画面データと一部または全てが同一の第2の画面データ上における、前記重畳データを重ねるべき重畳位置を決定する重畳位置決定手段と、
    前記重畳位置決定手段によって、前記第2の画面データに対して決定された位置に、前記重畳データを仮想的に重ねる第2の重畳手段とを備えたことを特徴とする画面データ管理装置。
  2. 前記第1の画面データにおける前記基準位置に対応する、前記第2の画面データにおける前記基準位置の指定を取得する取得手段をさらに備え、
    前記重畳位置決定手段は、前記取得手段が取得した前記基準位置前記位置関係、および前記比率に基づいて、前記第2の画面データ上の、前記重畳位置を決定することを特徴とする請求項1に記載の画面データ管理装置。
  3. 前記第1の画面データにおける前記基準位置の指定を取得する取得手段をさらに備え、
    前記重畳位置決定手段は、前記取得手段が取得した前記基準位置前記位置関係、および前記比率に基づいて、前記第2の画面データ上の、前記重畳位置を決定することを特徴とする請求項1または2に記載の画面データ管理装置。
  4. 前記第1の画面データ中の任意の基準領域と同一の領域を、前記第2の画面データから検出する基準領域検出手段をさらに備え、
    前記重畳位置決定手段は、前記第1の画面データ上に重ねられた前記重畳データの位置と、前記基準領域の位置との位置関係前記基準領域検出手段が検出した前記第2の画面データ中の前記領域の位置、および前記比率とに基づいて、前記第2の画面データ上の、前記重畳位置を決定することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の画面データ管理装置。
  5. 前記第2の重畳手段は、前記第1の画面データ上に重ねられた重畳データを前記比率に基づいて編集し、編集後の前記重畳データを前記決定された位置に重ねることを特徴とする請求項1に記載の画面データ管理装置。
  6. 前記第1の画面データ上に重ねられた前記重畳データが手書き描画線を表すデータである場合、前記重畳位置決定手段は、前記描画線を構成する各点の、当該第1の画面データ上における位置と、前記基準位置との各位置関係、および前記比率に基づいて、前記第2の画面データ上の、前記重畳位置を決定し、
    前記第2の重畳手段は、決定された前記重畳位置に、前記描画線を描画することを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の画面データ管理装置。
  7. 前記描画線を取得する取得手段をさらに備え、
    前記取得手段が前記描画線を取得すると、前記重畳位置決定手段は、所定の時間間隔で、当該描画線に対応する前記重畳データを重ねるべき重畳位置を決定し、
    前記第2の重畳手段は、前記重畳位置決定手段が、前記重畳位置を決定する毎に、前記重畳データを前記第2の画面データに対して重ねることを特徴とする請求項6に記載の画面データ管理装置。
  8. 画面データをウィンドウに表示する複数のクライアント、および前記ウィンドウに表示する前記画面データを管理する画面データ管理装置を備えた画面データ管理システムにおいて、
    第1の画面データを第1のウィンドウに表示させるクライアントにおける第1のウィンドウ制御手段と、
    前記第1の画面データ上に重ねて表示すべき重畳データを、前記第1の画面データとは別に、仮想的に前記第1の画面データ上に重ねる第1の重畳手段と、
    前記第1の画面データ内に当該第1の画面データの表示倍率が表示され、かつ前記第2の画面データ内に当該第2の画面データの表示倍率が表示されている場合に、前記第1の画面データの表示倍率を検出し、かつ前記第2の画面データの表示倍率を検出する表示倍率検出手段と、
    前記第1の画面データの表示倍率および前記第2の画面データの表示倍率の比率を算出する表示比率算出手段と、
    前記第1の画面データにおける前記重畳データが重ねられた位置と、当該第1の画面データにおける任意の基準位置との間の位置関係および前記比率に基づいて、前記第1の画面データと一部または全てが同一の第2の画面データ上における、前記重畳データを重ねるべき重畳位置を決定する重畳位置決定手段と、
    前記重畳位置決定手段によって、前記第2の画面データに対して決定された位置に、前記重畳データを仮想的に重ねる第2の重畳手段と
    前記第2の重畳手段によって前記重畳データが重ねられた前記第2の画面データを、第2のウィンドウに表示させる第2のウィンドウ制御手段と
    を備えることを特徴とする画面データ管理システム。
  9. 画面データを管理する画面データ管理装置で実行される画面データ管理方法において、
    第1の重畳手段が、第1の画面データ上に重ねて表示すべき重畳データを、前記第1の画面データとは別に、仮想的に前記第1の画面データ上に重ねる第1の重畳ステップと、
    表示倍率検出手段が、前記第1の画面データ内に当該第1の画面データの表示倍率が表示され、かつ前記第2の画面データ内に当該第2の画面データの表示倍率が表示されている場合に、前記第1の画面データの表示倍率を検出し、かつ前記第2の画面データの表示倍率を検出する表示倍率検出ステップと、
    表示比率算出手段が、前記第1の画面データの表示倍率および前記第2の画面データの表示倍率の比率を算出する表示比率算出ステップと、
    重畳位置決定手段が、前記第1の画面データにおける前記重畳データが重ねられた位置と、当該第1の画面データにおける任意の基準位置との間の位置関係および前記比率に基づいて、前記第1の画面データと一部または全てが同一の第2の画面データ上における、前記重畳データを重ねるべき重畳位置を決定する重畳位置決定ステップと、
    第2の重畳手段が、前記重畳位置決定ステップにおいて、前記第2の画面データに対して決定された位置に、前記重畳データを仮想的に重ねる第2の重畳ステップと
    を備えることを特徴とする画面データ管理方法。
  10. コンピュータを、
    第1の画面データ上に重ねて表示すべき重畳データを、前記第1の画面データとは別に、仮想的に前記第1の画面データ上に重ねる第1の重畳手段と、
    前記第1の画面データ内に当該第1の画面データの表示倍率が表示され、かつ前記第2の画面データ内に当該第2の画面データの表示倍率が表示されている場合に、前記第1の画面データの表示倍率を検出し、かつ前記第2の画面データの表示倍率を検出する表示倍率検出手段と、
    前記第1の画面データの表示倍率および前記第2の画面データの表示倍率の比率を算出する表示比率算出手段と、
    前記第1の画面データにおける前記重畳データが重ねられた位置と、当該第1の画面データにおける任意の基準位置との間の位置関係および前記比率に基づいて、前記第1の画面データと一部または全てが同一の第2の画面データ上における、前記重畳データを重ねるべき重畳位置を決定する重畳位置決定手段と、
    前記重畳位置決定手段において、前記第2の画面データに対して決定された位置に、前記重畳データを仮想的に重ねる第2の重畳手段
    として機能させるための画面データ管理プログラム。
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