JPH10339136A - 内燃機関の冷却装置 - Google Patents

内燃機関の冷却装置

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JPH10339136A
JPH10339136A JP15258597A JP15258597A JPH10339136A JP H10339136 A JPH10339136 A JP H10339136A JP 15258597 A JP15258597 A JP 15258597A JP 15258597 A JP15258597 A JP 15258597A JP H10339136 A JPH10339136 A JP H10339136A
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JP
Japan
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inlet
cooling water
temperature
thermostat
internal combustion
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JP15258597A
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Nobuo Habu
信男 土生
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 新たな制御装置を追加せずに簡単な構成で内
燃機関の低温始動性の向上及び暖機運転時間の短縮が実
現できる内燃機関の冷却装置を提供する。 【解決手段】 サーモスタット収納部4に収納されたサ
ーモスタット3により、温度が第1の基準温度値以下の
時に第1の弁体31がサーモスタット収納部の第1の入口
41を閉じて機関からの冷却水をラジエータバイパス通路
15でサーモスタット収納部の第2の入口42に導き、温度
が第2の基準温度値以上の時には第2の弁体32が第2の
入口42を遮断する内燃機関の冷却装置において、サーモ
スタット収納部の第2の入口42の近傍に位置する第3の
入口43とウォータポンプの吐出側とを連通するウォータ
ポンプバイパス通路16を設けると共に、温度が第2の基
準温度値より低い第3の基準温度値以上の時に第3の入
口43を遮断する第3の弁体33とをサーモスタット3に設
けて内燃機関の冷却装置10を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関の冷却装置
に関し、特に、内燃機関の低温始動性の向上および暖機
運転時間の短縮を図った内燃機関の冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、内燃機関には冷却水を用いた冷却
装置が設けられており、内燃機関で温められた冷却水は
ウォータポンプによってラジエータに導かれて冷却さ
れ、冷えた冷却水が再び内燃機関に導かれることによ
り、内燃機関の温度の過上昇が防止されるようになって
いる。一方、内燃機関の冷間始動時は冷えた冷却水がラ
ジエータを循環してしまうと内燃機関の暖機が遅くな
る。従って、従来の内燃機関の冷却装置の冷却水通路の
途中には、ラジエータをバイパスさせたラジエータバイ
パス通路が設けられており、冷却水温度が低い時にはサ
ーモスタットにより冷却水をこのラジエータバイパス通
路を通して内燃機関に戻すようになっている。
【0003】ところが、この従来の内燃機関の冷却装置
では、内燃機関から出て内燃機関に戻るまでの水路中に
ある冷却水が温まらないと内燃機関のシリンダ回りの冷
却水御が所定温度まで上昇せず、暖機に時間がかかると
いう問題点があった。そこで、内燃機関とラジエータと
を接続する冷却水通路にウォータポンプ及び開閉弁を配
設し、内燃機関の低温時にこの開閉弁を閉じて内燃機関
への冷却水の出入りを遮断するようにして暖機性を向上
させた内燃機関の冷却装置が提案されている(特開昭5
2−14142号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
52−14142号公報に記載の内燃機関の冷却装置で
は、開閉弁として専用のサーモスタットが必要になると
共に、冷却水の循環が完全に止まっているために、内燃
機関のウォータジャケット内の冷却水温の検出手段と、
この検出手段の出力によって専用のサーモスタットを開
閉する電気的制御装置が新たに必要であり、内燃機関の
冷却装置の製造コストが高くなるという問題点があっ
た。
【0005】また、通常、冷却水の温度の検出はサーミ
スタによって行われているが、冷却水の循環が停止した
状態では内燃機関のウォータジャケットの冷却水温に温
度むらが存在し、内燃機関の代表温度を検出することが
困難であった。そして、燃焼室壁付近の高い温度を検出
して開閉弁を開くと、他の部分は低温のため、冷却水の
循環を開始すると直ぐにウォータジャケット全体の温度
が低下してしまい、逆に、低い温度を検出する場所にサ
ーミスタを設置した場合には、開閉弁がなかなか開か
ず、高い温度部はヒートスポットになり、シリンダヘッ
ドに歪が発生してしまう恐れがあり、冷却水温の検出位
置やサーモスタットの開閉制御の適合が困難であるとい
う問題点があった。
【0006】そこで、本発明は、新たな開閉弁や制御装
置を追加する必要がなく、簡単な構成で内燃機関の低温
始動性の向上および暖機運転時間の短縮を図ることがで
きる内燃機関の冷却装置を提供することを目的としてい
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成する本発
明の第1の発明の構成上の特徴は、内燃機関の内部冷却
水通路出口とラジエータの冷却水入口とを接続する機関
出口通路と、ラジエータの冷却水出口とサーモスタット
収納部の第1の入口とを接続するラジエータ出口通路
と、サーモスタット収納部の出口とウォータポンプの冷
却水入口とを接続するサーモスタット出口通路と、ウォ
ータポンプの冷却水出口と内燃機関の内部冷却水通路入
口とを接続する機関入口通路と、機関出口通路とサーモ
スタット収納部の第2の入口とを接続するラジエータバ
イパス通路と、サーモスタット収納部に収納され、第2
の入口に臨んで配置された感温部材とこの感温部材によ
って駆動される第1と第2の弁体を有するサーモスタッ
トとを備え、温度が第1の基準温度値以下の時には第1
の弁体が第1の入口を遮断し、温度が第2の基準温度値
以上の時には第2の弁体が第2の入口を遮断する内燃機
関の冷却装置において、サーモスタット収納部の第2の
入口の近傍に位置する第3の入口と、この第3の入口と
機関入口通路とを連通するウォータポンプバイパス通路
と、感温部材により駆動され、温度が第2の基準温度値
より低い第3の基準温度値以上の時に、第3の入口を遮
断する第3の弁体とを設けたことにある。
【0008】また、本発明の第2の発明の構成上の特徴
は、第1の発明において、温度が第3の基準温度値から
上昇した時に第3の弁体が第3の入口を除々に遮断する
ように、第3の弁体と第3の入口が構成されていること
にある。第1の発明では、冷却水温度が第3の基準温度
値以下の時に、冷却水のラジエータへの循環が停止する
と共に、ウォータポンプバイパス通路に多量の冷却水が
循環し、ラジエータパイパス通路を通じて機関内部の冷
却水通路を循環する冷却水量を少なくすることができる
ので、機関内部で温められた冷却水の循環が抑えられ内
燃機関の暖機性が向上する。
【0009】第2の発明では、第1の発明において、ラ
ジエータパイパス通路を通じて機関内部の冷却水通路を
循環する冷却水量が冷却水温が低い時には少なく、冷却
水温が上昇するにつれて多くなるので、内燃機関の暖機
がスムーズに行われる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下添付図面を用いて本発明の実
施形態を具体的な実施例に基づいて詳細に説明する。図
1は本発明の内燃機関の冷却装置10の全体構成を示す
ものである。内燃機関の冷却装置10は、内燃機関1で
温められた冷却水をラジエータ2で冷却し、再び内燃機
関1に戻すものであり、冷却水はウォータポンプ5によ
って循環させられる。また、内燃機関1の冷間始動時は
冷却水がサーモスタット3によりラジエータ2をバイパ
スして内燃機関に戻るようになっている。
【0011】従って、本発明の内燃機関の冷却装置10
では、内燃機関1の内部冷却水通路出口1Bとラジエー
タ2の冷却水入口2Aとが機関出口通路11で接続さ
れ、ラジエータ2の冷却水出口2Bと、サーモスタット
3が収納されたサーモスタット収納部4の第1の入口4
1とがラジエータ出口通路12で接続されている。ま
た、サーモスタット収納部4の冷却水出口44とウォー
タポンプ5の冷却水入口5Aとがサーモスタット出口通
路13で接続され、ウォータポンプ5の冷却水出口5B
と内燃機関1の内部冷却水通路入口1Aとが機関入口通
路14で接続されている。
【0012】サーモスタット収納部4には第1の入口4
1と出口44の他に、第2の入口42と、この第2の入
口42に近接する位置に第3の入口43が設けられてい
る。サーモスタット収納部4の第2の入口42はラジエ
ータバイパス通路15によって機関出口通路11に接続
されている。また、サーモスタット収納部4の第3の入
口43は、ウォータポンプバイパス通路16によって機
関入口通路14に接続されている。
【0013】サーモスタット収納部4に収納されたサー
モスタット3には、サーモスタット収納部4の第2の入
口42に臨んで配置された感温部材34と、この感温部
材34によって駆動される第1の弁体31、第2の弁体
32、及び第3の弁体33とがある。第1の弁体31は
第1の入口41を開閉するものであり、第2の弁体32
は第2の入口42を開閉するものであり、第3の弁体3
3は第3の入口43を開閉するものである。そして、温
度が第1の基準温度値以下の時には第1の弁体31によ
り第1の入口41が閉じられ、温度が第2の基準温度値
以上の時には第2の弁体32により第2の入口42が閉
じられ、温度が第3の基準温度値以上の時には第3の弁
体33により第3の入口43が閉じられる。第3の基準
温度値は第2の基準温度値よりも低く、また、第1の基
準温度値は、第3の基準温度値よりも高く、第2の基準
温度値と等しいか、あるいは少々低い温度値である。
【0014】ここで、以上のように構成された本発明の
内燃機関の冷却装置10の、冷却水温度が第3の基準温
度値より低い状態で内燃機関1が始動された場合の動作
について説明する。 (1) 冷却水温度<第3の基準温度値(冷間時) 内燃機関1が始動されると、ウォータポンプ5が回転を
開始する。この時、第1の入口41は第1の弁体31に
より閉鎖されているが、第2の入口42と第3の入口4
3は開いている。従って、ウォータポンプ5から吐出さ
れた冷却水がウォータポンプ5に戻る流路としては、
(a) 機関入口通路14を通って内燃機関1の内部冷却水
通路を通り、機関出口通路11とラジエータバイパス通
路15を通って第2の入口42からサーモスタット収納
部4内に入り、出口44からサーモスタット出口通路1
3を通ってウォータポンプ5に戻る流路と、(b) 機関入
口通路14からウォータポンプバイパス通路16に分岐
し、第3の入口43からサーモスタット収納部4内に入
り、出口44からサーモスタット出口通路13を通って
ウォータポンプ5に戻る流路、の2通りがある。ところ
が、内燃機関1の内部冷却水通路には通路抵抗があるの
で、ウォータポンプ5から吐出された冷却水は通路抵抗
の少ない(b) の流路を多く通り、(a) の流路を流れる冷
却水の量はごく僅かである。
【0015】例えば、(b) の流路を流れる冷却水の量と
(a) の流路を流れる冷却水の量との比は9:1のように
設定することができる。この場合、サーモスタット3の
感温部材34はサーモスタット収納部4の第2の入口4
2に臨んで配置されているので、内燃機関1を通って戻
ってきた冷却水の温度の上昇と共に次第に膨張し、冷却
水温度が第3の基準温度値を越えると、第3の入口43
が第3の弁体33によって閉じられる。
【0016】(2) 第3の基準温度値<冷却水温度<第1
の基準温度値(半暖機時) この状態では(b) の流路は閉じられているので、ウォー
タポンプ5から吐出された冷却水は全量機関入口通路1
4を通って内燃機関1の内部冷却水通路を通り、機関出
口通路11とラジエータバイパス通路15を通って第2
の入口42からサーモスタット収納部4内に入り、出口
44からサーモスタット出口通路13を通ってウォータ
ポンプ5に戻る。従って、内燃機関1を通って戻ってき
た冷却水の温度の上昇と共に感温部材34が膨張を続
け、冷却水温度が第1の基準温度値を越えると、第1の
弁体32によって閉じられていた第1の入口41が開き
始める。
【0017】(3) 冷却水温度>第2の基準温度値(暖機
終了時) この状態ではサーモスタット収納部4の第2の入口42
と第3の入口43が共に閉じられており、第1の入口4
1のみが開いているので、ウォータポンプ5から吐出さ
れた冷却水は全量機関入口通路14を通って内燃機関1
の内部冷却水通路を通り、機関出口通路11を通ってラ
ジエータ2に入り、冷却された後に第1の入口41から
サーモスタット収納部4内に入り、出口44からサーモ
スタット出口通路13を通ってウォータポンプ5に戻
る。
【0018】このように、本発明の内燃機関の冷却装置
10では、冷却水温度が第3の基準温度値以下の時に、
ラジエータバイパス通路15が連通して冷却水のラジエ
ータ2への循環が停止されると共にウォータポンプバイ
パス通路16も連通するので、ウォータポンプバイパス
通路16に多量の冷却水が循環し、ラジエータパイパス
通路15を通じて機関内部の冷却水通路を循環する冷却
水量を少なくすることができる。この結果、機関内部で
温められた冷却水の循環が抑えられるので、内燃機関の
暖機性が向上する。
【0019】図2は、図1のサーモスタット収容部4の
一実施例の具体的な構成を示すものであり、温度が第3
の基準温度値以下の状態を示す図である。図2では、図
1の構成部材と同じ構成部材には同じ符号が付されてい
る。従って、図2において、4がサーモスタット収容部
を示しており、41がラジエータ出口通路12でラジエ
ータに接続される第1の入口、42がラジエータバイパ
ス通路15で機関出口通路に接続される第2の入口、4
3がウォータポンプバイパス通路16で機関入口通路に
接続される第3の入口、44がサーモスタット出口通路
13でウォータポンプに接続される出口である。
【0020】サーモスタット収納部4に収容されるサー
モスタット3は、フランジ30Cを備えたブリッジ状の
アッパーステー30A、フランジ30Cの下部に位置す
るブリッジ状のロアステー30Bからなるハウジング3
0を備えている。ハウジング30は、フランジ30Cが
サーモスタット収容部4の合わせ部分に設けられた凹部
45に、シール部材46と共に挟み込まれてサーモスタ
ット収納部4内に固定されている。このハウジング30
の内部にワックスケース35に収納された感温部材であ
るワックス34がある。
【0021】ワックスケース35は上方が開口されたシ
リンダ状をしており、内部に収納されたワックス34は
伸縮部材35Aでシールされてワックスケース35に封
入されている。伸縮部材35Aとアッパステー30Aの
中央部との間にはニードル35Bが設けられている。ま
た、ワックスケース35の上部開口にはニードル35B
が貫通する蓋35Cがあり、この蓋35Cはニードル3
5Bに対して摺動可能になっている。更に、蓋35Cの
周囲にはハット状の第1の弁体31が取り付けられてお
り、この第1の弁体31とロアステー30Bとの間には
第1のスプリング36が介装されている。
【0022】一方、フランジ30Cの直下のロアステー
30Bの内部には円筒状のガイド39が、フランジ30
Cとのシールを保った状態で設けられており、このガイ
ド39の内周面は第1の弁体31の周囲に取り付けられ
たシール部材31Aに密着している。従って、第1の弁
体31の周囲に取り付けられたシール部材31Aとのガ
イド39との密着により、サーモスタット収納部4の第
1の入口41が閉じられている。また、ワックスケース
35の底部には摺動軸35Dが取り付けられており、こ
の摺動軸35Dには第2の弁体32が摺動可能に嵌め込
まれている。35Eは第2の弁体32が摺動軸35Dか
ら抜けないようにするストッパ、37は第2の弁体32
をこのストッパ35Eに押し付けておくための第2のス
プリングである。
【0023】更に、この実施例では、第2の弁体32の
周縁部に第3の弁体33が取り付けられている。第3の
弁体33はハット状をしており、その天井部には第2の
弁体32の直径よりも小さな孔が明いている。従って、
この孔の縁部が第2の弁体32の外周部に重なることに
よって、第3の弁体33が第2の弁体32に保持されて
いる。そして、第3の弁体33の鍔部33Aとロアステ
ー30Bとの間には第3のスプリング38が介装されて
おり、このスプリング38によって第3の弁体33が第
2の弁体32に押し付けられており、第3の弁体33の
鍔部33Aは常に第2の弁体32よりも低い位置にあ
る。なお、33Bは第2の弁体32に設けられた孔であ
り、冷却水を通すためのものである。
【0024】以上のように構成されたサーモスタット収
納部4においては、冷却水温度が第3の基準温度値より
も低い時には第1の弁体31が第1の入口41を閉じて
いるが、第2の弁体32は第2の入口42を開口してお
り、第3の弁体33も第3の入口43を開口している。
従って、内燃機関1が始動されてウォータポンプ5が回
転を開始すると、冷却水は図2に太線の矢印と細線の矢
印で示すような経路でサーモスタット収納部4を通過す
る。
【0025】このとき、内燃機関の内部冷却水通路にお
ける流路抵抗の大きさは決まっているので、第3の入口
43の開口部の大きさを変えることにより、第2の入口
42からサーモスタット収納部4内に流入する冷却水の
量と、第3の入口43からサーモスタット収納部4内に
流入する冷却水の量の比を変えることができる。第2の
入口42からサーモスタット収納部4内に流入する冷却
水の量と、第3の入口43からサーモスタット収納部4
内に流入する冷却水の量の比は、例えば、1:9程度に
設定することができる。この設定により、ウォータポン
プから吐出された冷却水は殆ど第3の入口43からサー
モスタット収容部4を経由してウォータポンプに戻るの
で、内燃機関の内部冷却水通路を流れる冷却水の量はご
く僅かとなり、内燃機関の暖機性が向上する。
【0026】内燃機関の暖機が進むと、第2の入口42
からサーモスタット収納部4に流入する冷却水の温度が
高くなる。すると、第2の入口42からサーモスタット
収納部4に流入する冷却水により、第2の入口42に臨
んで配置されたワックス34が温められて膨張する。ワ
ックス34が膨張すると、ワックスケース35が第1の
スプリング36を圧縮しながら下降する。この時、第1
の弁体31はそのシール部材31Aがガイド39に密着
しながら下降するので、サーモスタット収納対4の第1
の入口41は閉じられたままである。また、ワックスケ
ース35の下降に伴って、ワックスケース35の底部に
ある摺動軸35Dに取り付けられた第2の弁体32も下
降する。更に、第3のスプリング38で第2の弁体32
に押し付けられている第3の弁体33も第2の弁体32
と共に下降する。第3の弁体33の下降により、第3の
スプリング38は伸長する。
【0027】冷却水温度が上昇するにつれてワックスケ
ース35の下降が進み、冷却水温度が第3の基準温度値
より高くなると、第3の弁体33の鍔部33Aによりサ
ーモスタット収納部4の第3の入口43が閉じられる。
図3は、第3の弁体33の鍔部33Aによりサーモスタ
ット収納部4の第3の入口43が閉じられた状態を示す
ものである。この状態では、サーモスタット収納部4の
第1の入口41は閉じられたままであり、第2の入口4
2のみが開いている。
【0028】図3に示す状態では、ウォータポンプから
吐出された冷却水は全量内燃機関を循環し、太線の矢印
で示すように第2の入口42のみからサーモスタット収
納部4内に流入する。サーモスタット収納部4の第1の
入口41は閉じられたままである。冷却水温度が更に上
昇すると、ワックスケース35は下降を続け、第2の弁
体32は第3の弁体33から離れて更に下降を続ける。
【0029】サーモスタット収納部4の第1の入口41
が開く第1の基準温度値は、サーモスタット3のロアス
テー30Bに取り付けられたガイド39の高さにより設
定することができる。ガイド39の高さを小さく設定し
ておけば、第2の弁体32がサーモスタット収納部4の
第2の入口42を閉じる前に、第1の入口41を開ける
ことができる。通常は、第1の入口41が開く第1の基
準温度値が、第2の入口が閉じる第2の基準温度温度よ
りも低い値に設定される。
【0030】図4は、冷却水温度が第2の設定値を越え
た時のサーモスタット収納体4の状態を示すものであ
る。冷却水温度が第2の設定値を越えた時は、第2の弁
体32で第2の入口42が閉じられ、第1の弁体31に
よって第1の入口41が開いている。この状態では、ウ
ォータポンプから吐出された冷却水は全量内燃機関を循
環した後、ラジエータで冷却されてから太線で示すよう
に第1の入口41からサーモスタット収容部4に流入
し、出口44からウォータポンプに戻る。
【0031】なお、図4の状態から更に冷却水温が上昇
してワックスケース35が下降した場合は、第2の弁体
32を残した状態で摺動軸35Eのみが第2のスプリン
グ37を圧縮させながら第2の入口42内に進入して行
くことになる。第3の弁体33がサーモスタット収納部
4の第3の入口43を閉じた後のサーモスタット3の動
作は、従来のサーモスタットの動作と同じである。
【0032】図5は、図2のサーモスタット3の変形実
施例の構成を示すものである。図5の実施例のサーモス
タット3が、図2の実施例のサーモスタット3と異なる
点は、第3の弁体33の第3の入口43の対向面に、円
錐形の突起33Cを設けた点のみであり、その他の構成
は図2の実施例と全く同じであるので、同じ構成部材に
は同じ符号を付してその説明を省略する。
【0033】第3の弁体33の第3の入口43の対向面
にそれぞれ円錐形の突起33Cが設けられていると、冷
却水温の上昇に伴って第3の弁体33が下降した時に、
この円錐形の突起33Cが除々の第3の入口43の中に
進入して行き、第3の入口43の開口面積が除々に狭く
なる。この結果、第3の入口43を通ってサーモスタッ
ト収納部4内に流入する冷却水の量が減り、逆に、第2
の入口42を通ってサーモスタット収納部4内に流入す
る冷却水の量が増えるので、内燃機関の暖機がスムーズ
に行われる。
【0034】なお、サーモスタットの各弁体の形状、サ
ーモスタット収納部の各出入口の形状は特に限定される
ものではない。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の内燃機関
の冷却装置によれば、以下のような効果がある。第1の
発明では、冷却水温度が第3の基準温度値以下の時に、
冷却水のラジエータへの循環が停止すると共に、ウォー
タポンプバイパス通路に多量の冷却水が循環し、ラジエ
ータパイパス通路を通じて機関内部の冷却水通路を循環
する冷却水量を少なくすることができるので、機関内部
で温められた冷却水の冷却が抑えられ内燃機関の暖機性
が向上する。また、この動作は1つのサーモスタットだ
けで行うことができ、追加のサーモスタットや電気的な
制御回路が必要ないので、内燃機関の冷却装置のコスト
が抑えられる。
【0036】第2の発明では、ラジエータパイパス通路
を通じて機関内部の冷却水通路を循環する冷却水量が冷
却水温が低い時には少なく、冷却水温が上昇するにつれ
て多くなるので、内燃機関の暖機をスムーズに行うこと
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の内燃機関の冷却装置の全体構成を示す
ブロック構成図である。
【図2】図1のサーモスタット収容部の一実施例の構成
を示す部分拡大断面図で、温度が第3の基準温度値以下
の状態を示す図である。
【図3】温度が第3の基準温度値を越えたの時の図2に
示すサーモスタットの状態を示す図である。
【図4】温度が第2の基準温度値を越えた時の図2に示
すサーモスタットの状態を示す図である。
【図5】図2のサーモスタット収容部の変形実施例の構
成を示す部分拡大断面図で、温度が第3の基準温度値以
下の状態を示す図である。
【符号の説明】
1…内燃機関 2…ラジエータ 3…サーモスタット 4…サーモスタット収納部 5…ウォータポンプ 10…本発明の内燃機関の冷却装置 11…機関出口通路 12…ラジエータ出口通路 13…サーモスタット出口通路 14…機関入口通路 15…ラジエータバイパス通路 16…ウォータポンプバイパス通路 30…ハウジング 31…第1の弁体 32…第2の弁体 33…第3の弁体 34…感温部材(ワックス) 35…ワックスケース 39…ガイド 41…第1の入口 42…第2の入口 43…第3の入口 44…出口

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の内部冷却水通路出口とラジエ
    ータの冷却水入口とを接続する機関出口通路と、ラジエ
    ータの冷却水出口とサーモスタット収納部の第1の入口
    とを接続するラジエータ出口通路と、サーモスタット収
    納部の出口とウォータポンプの冷却水入口とを接続する
    サーモスタット出口通路と、前記ウォータポンプの冷却
    水出口と内燃機関の内部冷却水通路入口とを接続する機
    関入口通路と、前記機関出口通路と前記サーモスタット
    収納部の第2の入口とを接続するラジエータバイパス通
    路と、前記サーモスタット収納部に収納され、前記第2
    の入口に臨んで配置された感温部材とこの感温部材によ
    って駆動される第1と第2の弁体を有するサーモスタッ
    トとを備え、温度が第1の基準温度値以下の時には前記
    第1の弁体が前記第1の入口を遮断し、温度が第2の基
    準温度値以上の時には前記第2の弁体が前記第2の入口
    を遮断する内燃機関の冷却装置において、 前記サーモスタット収納部の第2の入口の近傍に位置す
    る第3の入口と、 この第3の入口と前記機関入口通路とを連通するウォー
    タポンプバイパス通路と、 前記感温部材により駆動され、温度が前記第2の基準温
    度値より低い第3の基準温度値以上の時に、前記第3の
    入口を遮断する第3の弁体と、 を設けたことを特徴とする内燃機関の冷却装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の内燃機関の冷却装置に
    おいて、 温度が前記第3の基準温度値から上昇した時に前記第3
    の弁体が前記第3の入口を除々に遮断するように、前記
    第3の弁体と前記第3の入口が構成されていることを特
    徴とする内燃機関の冷却装置。
JP15258597A 1997-06-10 1997-06-10 内燃機関の冷却装置 Pending JPH10339136A (ja)

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