JPH10338355A - 板状物の供給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 設備の構成が簡単に且つ安価になる板状物の
供給装置を提供する。 【解決手段】 プッシャーＡは、プッシュー側係合部２
５を形成した案内体２４を有する移送用シリンダー２３
を備え、昇降機構部Ｃは、昇降用シリンダー３３の作動
により昇降する昇降用スライドブロック３２を有し、板
状物吸着機構部Ｂは、上昇時にプッシュー側係合部２５
に係脱可能に係合するカムフォロアー１９と、昇降時に
ガイド部材２６に案内されると共に、上限位置でガイド
部材２６から離脱するカムフォロアー９と、プリント配
線板５０を吸着するバキュームパッド１０と、案内ロー
ラー７とを有する移動台５を備え、移動台５が、昇降用
スライドブロック３２に片持ち状態で保持されている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、積み重ねストック
されたプリント配線板のような板状物を、次のステージ
の加工設備に供給する供給装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のこの種の板状物の供給装置として
のプリント配線板供給装置としては、図５に示すように
プリント配線板６０を積み重ねてストックするリフター
部７０と、前進後退する搬送用シリンダー７１の案内体
７３に吸着部７２を設けて一体とした機構から成り、吸
着部７２で吸着したプリント配線板６０を搬送用シリン
ダー７１を作動して案内体７３により、次のステージの
加工設備８０側に、プリント配線板６０を搬送供給して
いた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来のプリント配線板供給装置の場合には、リフター
部７０を備えていて、機構が複雑化すると共に、搬送用
シリンダー７１の先側を次のステージの機械８０の上方
に延出して、プリント配線板６０をステージの加工設備
８０の直上に移送しているために、設備装置が大型化す
るという問題点があった。

【０００４】本発明は、上記の問題点に着目して成され
たものであって、その目的とするところは、設備の構成
が簡単に且つ安価になる板状物の供給装置を提供するこ
とにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項１の発明に係る板状物の供給装置は、昇降
及び水平移動が可能であり且つ、下降時にストックヤー
ドに積み重ねストックされた板状物を吸着する片持ち構
造の板状物吸着手段と、前記板状物吸着手段とは独立し
てこの板状物吸着手段を昇降させる昇降手段と、前記板
状物吸着手段とは独立してこの板状物吸着手段を、次の
ステージの加工設備側に移送するプッシャーとを備えた
ことを特徴とする。

【０００６】かかる構成により、前記板状物吸着手段が
片持ち構造であり、この板状物吸着手段で吸着した板状
物が、板状物吸着手段の移動により加工設備に送り込ま
れ、吸着を解除して加工設備の搬送面に板状物が自由落
下されるために、従来の装置のように搬送用シリンダー
の先側を次のステージの加工設備の上方に延出する必要
がなくなる。また、前記板状物吸着手段とは独立してこ
の板状物吸着手段を昇降させる昇降手段を備えているた
めに、機構が複雑化したリフター部を備えていないし、
板状物吸着手段と、昇降手段と、プッシャーとがそれぞ
れに独立しているために、設備の構成が簡単に且つ安価
になる。

【０００７】また、上記の目的を達成するために、請求
項２の発明に係る板状物の供給装置は、請求項１に記載
の板状物の供給装置において、前記プッシャーは、プッ
シュー側係合部を形成した案内体を有する移送用シリン
ダーを備え、前記昇降手段は、昇降用シリンダーの作動
により昇降する昇降用スライドブロックを有し、前記板
状物吸着手段は、上昇時に前記プッシュー側係合部に係
脱可能に係合する係合部 と、昇降時にガイド部材に案
内されると共に、上限位置で前記ガイド部材から離脱す
るガイドローラーと、前記板状物を吸着するバキューム
パッドとを有する移動台を備え、前記移動台が、前記昇
降用スライドブロックに片持ち状態で保持された。

【０００８】かかる構成により、昇降用シリンダーを縮
小動作させて、昇降用スライドブロックを下降して、ガ
イドローラーがガイド部材に案内されて移動台を下降
し、ストックヤードに積まれた板状物にバキュームパッ
ドを着座させて、板状物をバキュームパッドで吸着す
る。

【０００９】次に、昇降用シリンダーが伸張動作して、
昇降用スライドブロックを上昇して移動台を上昇し、板
状物が持ち上げられる。そして、係合部が、移送用シリ
ンダーの案内体のプッシュー側係合部に係合する。この
状態で、プッシャーのプッシュ移送用シリンダーが作動
して案内体が移動（前進）し、プッシュー側係合部に係
合している係合部を介して移動台が押される。このため
に、移動台は前進して、板状物を加工設備に送り込む。
そして、バキュームパッドの吸着を解除して加工設備の
搬送面に板状物を自由落下させた後に、プッシュ移送用
シリンダーを後退作動させて、案内体を原点位置に戻
す。

【００１０】上記のように、前記移動台が、昇降用スラ
イドブロックに片持ち状態で保持されており、この移動
台が具備したバキュームパッドで吸着した板状物が、移
動台の移動により加工設備に送り込まれ、バキュームパ
ッドの吸着を解除して加工設備の搬送面に板状物が自由
落下されるために、従来の装置のように搬送用シリンダ
ーの先側を次のステージの加工設備の上方に延出する必
要がなくなる。また、昇降用シリンダーを伸張動作し
て、昇降用スライドブロックを上昇して移動台を上昇
し、板状物が持ち上げられるように、機構が複雑化した
リフター部を備えていないし、板状物吸着手段と、昇降
手段と、プッシャーとがそれぞれに独立しているため
に、設備の構成が簡単に且つ安価になる。

【００１１】また、上記の目的を達成するために、請求
項３の発明に係る板状物の供給装置は、請求項１に記載
の板状物の供給装置において、前記移動台に案内ローラ
ーを設け、前記板状物を吸着した状態の前記移動台を前
記プッシャーにより移動させて前記板状物を次のステー
ジの加工設備に送り込む際に、案内ローラーを、前記加
工設備の案内プレート上に滑動させるようにした。

【００１２】かかる構成により、上記した請求項２の発
明の作用効果と同様な作用効果を奏し得るばかりか、移
動台が具備したバキュームパッドで吸着した板状物の先
端が撓むこと無く、常に一定レベルに保つことが可能に
なり、作業性を向上させることができる。

【００１３】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図１は本発明に係る板状物の供給
装置の側面図、図２は同板状物の供給装置において板状
物吸着機構部が前進した状態の構成説明図、図３は同板
状物の供給装置の一部省略した斜視図、図４はガイド部
材と板状物吸着機構部のガイドローラーとの斜視図であ
る。

【００１４】本発明に係る板状物の供給装置であるプリ
ント配線板供給装置は、ストックヤードとしてのベース
プレート２０と、プッシャーＡと、板状物吸着手段であ
る板状物吸着機構部Ｂと、昇降手段である昇降機構部Ｃ
とにより大略構成してある。

【００１５】プッシャーＡは、ベースプレート２０の上
方にあって、前後の支持柱２１、２２により前後方向に
且つ水平に支持された移送用シリンダー２３を備えてお
り、この移送用シリンダー２３は、その下側に、前後方
向に走行する案内体２４を有しており、この案内体２４
にはプッシャー側係合部２５が形成してある。そして、
前の支持柱２１は、図４に示すように側方に開口する断
面コ字形状の構造材で構成してあって、ガイド部材２６
を成しており、このガイド部材２６の前面部２６ａには
切欠き部２７が形成してある。

【００１６】板状物吸着機構部Ｂは、前、後側ビーム
１、２と左、右側梁部材３、４とにより、平面視で四角
形の枠体状に組み立てられた移動台５を備えており、こ
の移動台５の前側ビーム１の両端部には支持部材６を介
して案内ローラー７が設けてあり、移動台５の後側ビー
ム２の両端部には支持部材８を介してガイドローラーで
あるカムフォロアー９が設けてある。また、左、右側梁
部材３、４の下面部には、前後方向に所定の間隔をおい
てバキュームパッド１０が装着してある。

【００１７】また、前側ビーム１の上面部中央にはブラ
ケット１１が、また、後側ビーム２の上面部中央にはス
ライドブロック１２がそれぞれ固着してあり、このスラ
イドブロック１２とブラケット１１とにシャフト１３が
渡してある。また、シャフト１３にはスライドブッシュ
１４を介して移動ブロック１５が取り付けてあり、この
移動ブロック１５には一対のロッド１６の前端部が固着
してあり、これらのロッド１６は、スライドブロック１
２に設けたスライドブッシュ１７を貫通して後方に突出
している。また、スライドブロック１２の上面部には支
持部材１８を介して係合部であるカムフォロアー１９が
設けてある。

【００１８】昇降機構部Ｃは、前記ベースプレート２０
の後側に立設されて、上端部間が連結部材３０Ａで互い
に連結された一対の垂直スライドシャフト３０を備えて
おり、これらの垂直スライドシャフト３０には昇降用ス
ライドブロック３２がスライドブッシュ（図示せず）を
介して設けてあり、この昇降用スライドブロック３２
は、ベースプレート２０に設けた昇降用シリンダー３３
のピストンロッド３４に連結してある。そして、昇降用
スライドブロック３２には、板状物吸着機構部Ｂの一対
のロッド１６の後端部が固着してある。

【００１９】また、前記ベースプレート２０の前方に
は、次のステージの加工設備である研磨機械４０が配置
してあり、この研磨機械４０には案内プレート４１が設
けてある。

【００２０】次に、上記のように構成されたプリント配
線板供給装置の作動について説明する。図１に示すよう
に移動台５が後端側に位置して、この移動台５に設けた
カムフォロアー９が、前の支持柱２１のガイド部材２６
の切欠き部２７より、このガイド部材２６内に挿入して
ある。

【００２１】この状態から、昇降機構部Ｃの昇降用シリ
ンダー３３を縮小動作させて、昇降用スライドブロック
３２を下降して、カムフォロアー９がガイド部材２６に
案内されて移動台５を下降し、ベースプレート２０に積
まれた板状物であるプリント配線板５０にバキュームパ
ッド１０を着座させる。この着座によりバキュームパッ
ド１０に設けたドグ（図示せず）によりスイッチ（図示
せず）が作動して昇降用シリンダー３３の作動が停止
し、次に、真空発生器（図示せず）が作動して、プリン
ト配線板５０をバキュームパッド１０が吸着する。

【００２２】次に、吸着確認の真空スイッチ（図示せ
ず）により、昇降用シリンダー３３が伸張動作して、昇
降用スライドブロック３２を上昇して、カムフォロアー
９がガイド部材２６に案内されて移動台５を上昇し、プ
リント配線板５０がバキュームパッド１０により持ち上
げられる。そして、カムフォロアー１９が、移送用シリ
ンダー２３の案内体２４のプッシャー側係合部２５に係
脱可能に係合する。

【００２３】この状態で、プッシャーＡのプッシュ移送
用シリンダー２３が作動して案内体２４が前進し、プッ
シャー側係合部２５に係合しているカムフォロアー１９
を介して移動台５が前方に押される。このために、図２
に示すように移動台５は前進してプリント配線板５０を
研磨機械４０に送り込む。この場合、移動台５が具備す
る案内ローラー７が案内プレート４１上を滑動する。

【００２４】プッシュ移送用シリンダー２３の前端位置
で、検出器（図示せず）が、次のステージの研磨機械４
０の搬送面に設けたプリント配線板５０の有無を検出
し、プリント配線板５０の無い場合に限り、真空発生器
の真空を解除して研磨機械４０の搬送面にプリント配線
板５０を自由落下させる。そして、プッシュ移送用シリ
ンダー２３を後退作動させて、案内体２４を原点位置に
戻す。

【００２５】上記した実施の形態例にあっては、前記移
動台５が、昇降用スライドブロック３２に片持ち状態で
保持されており、この移動台５が具備したバキュームパ
ッド１０で吸着したプリント配線板５０が、移動台５の
移動により研磨機械４０に送り込まれ、バキュームパッ
ド１０の吸着を解除して研磨機械４０の搬送面にプリン
ト配線板５０が自由落下されるために、従来の装置のよ
うに搬送用シリンダーの先側を次のステージの加工設備
の上方に延出する必要がなくなる。また、昇降用シリン
ダー３３を伸張動作して、昇降用スライドブロック３２
を上昇して移動台５を上昇し、プリント配線板５０が持
ち上げられるように、機構が複雑化したリフター部を備
えていないし、板状物吸着機構部Ｂと、昇降機構部Ｃ
と、プッシャーＡとがそれぞれに独立しているために、
設備の構成が簡単に且つ安価になる。

【００２６】また、プッシャーＡのプッシュ移送用シリ
ンダー２３が作動して案内体２４が前進し、プリント配
線板５０をバキュームパッド１０で吸着した移動台５を
前進してプリント配線板５０を研磨機械４０に送り込ん
む際に、移動台５が具備する案内ローラー７を案内プレ
ート４１上に滑動させることにより、板状物吸着機構部
Ｂの先端、強いては、移動台５が具備したバキュームパ
ッド１０で吸着したプリント配線板５０の先端が撓むこ
と無く、常に一定レベルに保つことが可能になり、作業
性を向上させることができる。

【００２７】

【発明の効果】以上説明したように、請求項１の発明に
係る板状物の供給装置によれば、板状物吸着手段が片持
ち構造であり、この板状物吸着手段で吸着した板状物
が、板状物吸着手段の移動により加工設備に送り込ま
れ、吸着を解除して加工設備の搬送面に板状物が自由落
下されるために、従来の装置のように搬送用シリンダー
の先側を次のステージの加工設備の上方に延出する必要
がなくなる。また、前記板状物吸着手段とは独立してこ
の板状物吸着手段を昇降させる昇降手段を備えているた
めに、機構が複雑化したリフター部を備えていないし、
板状物吸着手段と、昇降手段と、プッシャーとがそれぞ
れに独立しているために、設備の構成が簡単に且つ安価
になる。

【００２８】また、請求項２の発明に係る板状物の供給
装置によれば、昇降用シリンダーを縮小動作させて、昇
降用スライドブロックを下降して、ガイドローラーがガ
イド部材に案内されて移動台を下降し、ストックヤード
に積まれた板状物にバキュームパッドを着座させて、板
状物をバキュームパッドで吸着する。

【００２９】次に、昇降用シリンダーが伸張動作して、
昇降用スライドブロックを上昇して移動台を上昇し、板
状物が持ち上げられる。そして、係合部が、移送用シリ
ンダーの案内体のプッシュー側係合部に係合する。この
状態で、プッシャーのプッシュ移送用シリンダーが作動
して案内体が移動（前進）し、プッシュー側係合部に係
合している係合部を介して移動台が押される。このため
に、移動台は前進して、板状物を加工設備に送り込む。
そして、バキュームパッドの吸着を解除して加工設備の
搬送面に板状物を自由落下させた後に、プッシュ移送用
シリンダーを後退作動させて、案内体を原点位置に戻
す。

【００３０】上記のように、前記移動台が、昇降用スラ
イドブロックに片持ち状態で保持されており、この移動
台が具備したバキュームパッドで吸着した板状物が、移
動台の移動により加工設備に送り込まれ、バキュームパ
ッドの吸着を解除して加工設備の搬送面に板状物が自由
落下されるために、従来の装置のように搬送用シリンダ
ーの先側を次のステージの加工設備の上方に延出する必
要がなくなる。また、昇降用シリンダーを伸張動作し
て、昇降用スライドブロックを上昇して移動台を上昇
し、板状物が持ち上げらるように、機構が複雑化したリ
フター部を備えていないし、板状物吸着手段と、昇降手
段と、プッシャーとがそれぞれに独立しているために、
設備の構成が簡単になり、安価になる。

【００３１】また、請求項３の発明に係る板状物の供給
装置によれば、上記した請求項２の発明の作用効果と同
様な作用効果を奏し得るばかりか、移動台が具備したバ
キュームパッドで吸着した板状物の先端が撓むこと無
く、常に一定レベルに保つことが可能になり、作業性を
向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る板状物の供給装置の側面図であ
る。

【図２】同板状物の供給装置において板状物吸着機構部
が前進した状態の構成説明図である。

【図３】同板状物の供給装置の一部省略した斜視図であ
る。

【図４】ガイド部材と、板状物吸着機構部のカムフォロ
アーとの斜視図である。

【図５】従来の板状物の供給装置の概略的な側面図であ
る

【符号の説明】 ５ 移動台 ７ 案内ローラー ９ カムフォロアー（ガイドローラー） １０ バキュームパッド １９ カムフォロアー（係合部） ２３ 移送用シリンダー ２４ 案内体 ２５ プッシュー側係合部 ２６ ガイド部材 ３２ 昇降用スライドブロック ５０ プリント配線板（板状物） Ａ プッシャー Ｂ 板状物吸着機構部（板状物吸着手段） Ｃ 昇降機構部（昇降手段）

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 昇降及び水平移動が可能であり且つ、下
   降時にストックヤードに積み重ねストックされた板状物
   を吸着する片持ち構造の板状物吸着手段と、 前記板状物吸着手段とは独立してこの板状物吸着手段を
   昇降させる昇降手段と、 前記板状物吸着手段とは独立してこの板状物吸着手段
   を、次のステージの加工設備側に移送するプッシャーと
   を備えたことを特徴とする板状物の供給装置。
2. 【請求項２】 前記プッシャーは、プッシュー側係合部
   を形成した案内体を有する移送用シリンダーを備え、 前記昇降手段は、昇降用シリンダーの作動により昇降す
   る昇降用スライドブロックを有し、 前記板状物吸着手段は、上昇時に前記プッシュー側係合
   部に係脱可能に係合する係合部と、昇降時にガイド部材
   に案内されると共に、上限位置で前記ガイド部材から離
   脱するガイドローラーと、前記板状物を吸着するバキュ
   ームパッドとを有する移動台を備え、前記移動台が、前
   記昇降用スライドブロックに片持ち状態で保持された請
   求項１に記載の板状物の供給装置。
3. 【請求項３】 前記移動台に案内ローラーを設け、前記
   板状物を吸着した状態の前記移動台を前記プッシャーに
   より移動させて前記板状物を次のステージの加工設備に
   送り込む際に、案内ローラーを、前記加工設備の案内プ
   レート上に滑動させるようにした請求項２記載の板状物
   の供給装置。