JPH10337949A - 表示記録媒体の記録方法 - Google Patents
表示記録媒体の記録方法Info
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- JPH10337949A JPH10337949A JP9146991A JP14699197A JPH10337949A JP H10337949 A JPH10337949 A JP H10337949A JP 9146991 A JP9146991 A JP 9146991A JP 14699197 A JP14699197 A JP 14699197A JP H10337949 A JPH10337949 A JP H10337949A
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- Japan
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- recording medium
- porous layer
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ハードコピーとして取扱いが容易であり、画
像の経時変化がなく、表示品質に優れた表示記録媒体を
用いる高画質の記録方法を提供する。 【解決手段】 支持基板上に空隙を有する多孔質層が形
成された表示記録媒体に、その多孔質層を形成する物質
の屈折率と近い屈折率を有し、少なくともマイクロクリ
スタリンワックスを成分として含む常温で固体の物質
を、その表示記録媒体の外部より加熱溶融して移動させ
て、多孔質中の空隙に充填することにより記録を行う記
録方法である。
像の経時変化がなく、表示品質に優れた表示記録媒体を
用いる高画質の記録方法を提供する。 【解決手段】 支持基板上に空隙を有する多孔質層が形
成された表示記録媒体に、その多孔質層を形成する物質
の屈折率と近い屈折率を有し、少なくともマイクロクリ
スタリンワックスを成分として含む常温で固体の物質
を、その表示記録媒体の外部より加熱溶融して移動させ
て、多孔質中の空隙に充填することにより記録を行う記
録方法である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ペーパーライクな
表示記録媒体の記録方法に関する。さらに詳しくは、画
像維持性に優れ、高い白黒コントラストを有するペーパ
ーライクな表示記録媒体を用いる記録方法に関する。
表示記録媒体の記録方法に関する。さらに詳しくは、画
像維持性に優れ、高い白黒コントラストを有するペーパ
ーライクな表示記録媒体を用いる記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、支持基板上に、空隙を有する多孔
質層が形成された構造を有する表示記録媒体は、幾つか
提案されている。これらの多孔質層は、内部に多数の空
隙を有しているために、空隙と隠蔽層材料との界面で光
散乱を起こして白濁している。上記のような構造の表示
記録媒体は、空隙を有する多孔質層の構造を、部分的に
固体と空気の界面が消失した光学的に均質なものとする
ことにより、情報の表示記録を行うものである。すなわ
ち、白濁領域(空隙を有する光散乱領域)の中に、部分
的に透明な領域(光学的均質構造領域)を作成して情報
を表示記録することができる。
質層が形成された構造を有する表示記録媒体は、幾つか
提案されている。これらの多孔質層は、内部に多数の空
隙を有しているために、空隙と隠蔽層材料との界面で光
散乱を起こして白濁している。上記のような構造の表示
記録媒体は、空隙を有する多孔質層の構造を、部分的に
固体と空気の界面が消失した光学的に均質なものとする
ことにより、情報の表示記録を行うものである。すなわ
ち、白濁領域(空隙を有する光散乱領域)の中に、部分
的に透明な領域(光学的均質構造領域)を作成して情報
を表示記録することができる。
【0003】このような構成を有する表示記録媒体の従
来の具体例としては、空隙を有する多孔質層を圧力で
潰して、均質構造にすることにより透明領域を作成する
記録方法(特表平6−505929号公報)、加熱に
より記録媒体中の多孔質層を加熱溶融させて空隙を潰
し、多孔質層を光学的な均質構造にして透明領域を作成
する記録方法(特開平6−247056号公報)、加
熱と同時に加圧して多孔質層の空隙を潰し、多孔質層を
均質構造にして透明領域を作成する記録方法(特開昭5
9−230786号公報)、表示を目的とはしていな
いが、加熱することにより記録媒体中の溶融層を加熱溶
融させて空隙を充填し、多孔質層を均質構造にして透明
領域を作成する記録媒体(特公昭60−40995号公
報)、多孔質層を構成する物質と近い屈折率を有する
液体を空隙に浸み込ませて、その空隙を光学的に充填す
ることにより、多孔質層を光学的に均質構造にして透明
領域を作成する記録方法(特公平4−48349号公
報)等が知られている。
来の具体例としては、空隙を有する多孔質層を圧力で
潰して、均質構造にすることにより透明領域を作成する
記録方法(特表平6−505929号公報)、加熱に
より記録媒体中の多孔質層を加熱溶融させて空隙を潰
し、多孔質層を光学的な均質構造にして透明領域を作成
する記録方法(特開平6−247056号公報)、加
熱と同時に加圧して多孔質層の空隙を潰し、多孔質層を
均質構造にして透明領域を作成する記録方法(特開昭5
9−230786号公報)、表示を目的とはしていな
いが、加熱することにより記録媒体中の溶融層を加熱溶
融させて空隙を充填し、多孔質層を均質構造にして透明
領域を作成する記録媒体(特公昭60−40995号公
報)、多孔質層を構成する物質と近い屈折率を有する
液体を空隙に浸み込ませて、その空隙を光学的に充填す
ることにより、多孔質層を光学的に均質構造にして透明
領域を作成する記録方法(特公平4−48349号公
報)等が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記〜のような表
示記録技術では、表示記録媒体の表示記録部分である多
孔質層が、熱や圧力で潰されて多孔質層中の空隙が埋ま
ると、その記録媒体の表面は、記録による凹凸等の不可
逆的な変形が生じてしまう。この表面の凹凸の影響で視
差が発生して、媒体の表示品質が低下してしまうという
問題があった。また、上記のように、記録媒体中の溶
融層を単に加熱溶融させて、多孔質層の空隙を充填して
冷却固化するのみでは、実際には十分な表示特性(透明
性)が得られなかった。これは、空隙を充填する材料に
よっては、冷却固化されて空隙に充填された状態におい
て、材料自体が光散乱性を有する微細構造を形成して白
濁するために、記録媒体の透明性が低下するという問題
があった。
示記録技術では、表示記録媒体の表示記録部分である多
孔質層が、熱や圧力で潰されて多孔質層中の空隙が埋ま
ると、その記録媒体の表面は、記録による凹凸等の不可
逆的な変形が生じてしまう。この表面の凹凸の影響で視
差が発生して、媒体の表示品質が低下してしまうという
問題があった。また、上記のように、記録媒体中の溶
融層を単に加熱溶融させて、多孔質層の空隙を充填して
冷却固化するのみでは、実際には十分な表示特性(透明
性)が得られなかった。これは、空隙を充填する材料に
よっては、冷却固化されて空隙に充填された状態におい
て、材料自体が光散乱性を有する微細構造を形成して白
濁するために、記録媒体の透明性が低下するという問題
があった。
【0005】これに対し、上記の方式では、情報の表
示記録方法として液体の湿潤を利用するために、媒体表
面に凹凸等の不可逆的な変形が生じるという問題点はな
く、また、液体は微細構造を形成しないため、透明性の
低下による表示特性が低下するという問題点もない。し
かしながら、この場合の記録状態では、液体を空隙に浸
潤させて、表示記録媒体中に液体を保持しているため
に、i)経時的な画像の濃度変化及び形状変化がある、
ii)浸潤液体が媒体表面に滲み出してしまってハードコ
ピーのような表示記録媒体としては取扱い難い、iii)記
録時の画像には滲みが大きくて表示品質が悪い等の問題
があり、通常のハードコピーのような使い方の実現や、
オフィスに使用されるハードコピーの要求プリント画質
を満足させることは困難であった。
示記録方法として液体の湿潤を利用するために、媒体表
面に凹凸等の不可逆的な変形が生じるという問題点はな
く、また、液体は微細構造を形成しないため、透明性の
低下による表示特性が低下するという問題点もない。し
かしながら、この場合の記録状態では、液体を空隙に浸
潤させて、表示記録媒体中に液体を保持しているため
に、i)経時的な画像の濃度変化及び形状変化がある、
ii)浸潤液体が媒体表面に滲み出してしまってハードコ
ピーのような表示記録媒体としては取扱い難い、iii)記
録時の画像には滲みが大きくて表示品質が悪い等の問題
があり、通常のハードコピーのような使い方の実現や、
オフィスに使用されるハードコピーの要求プリント画質
を満足させることは困難であった。
【0006】本発明は、従来の技術における上記した実
情に鑑みてなされものであって、その目的は、ハードコ
ピーとしての取扱いが容易であり、画像の経時変化がな
く、表示品質に優れた高画質の表示記録媒体の記録方法
を提供することにある。
情に鑑みてなされものであって、その目的は、ハードコ
ピーとしての取扱いが容易であり、画像の経時変化がな
く、表示品質に優れた高画質の表示記録媒体の記録方法
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の記録方法は、支
持基板上に空隙を有する多孔質層が形成された表示記録
媒体に、該多孔質層を形成する物質の屈折率と近い屈折
率を有し、少なくともマイクロクリスタリンワックスを
成分として含む常温で固体の物質を、該表示記録媒体の
外部より加熱溶融して移動させ、該多孔質中の空隙に充
填することにより記録を行うことを特徴とする。
持基板上に空隙を有する多孔質層が形成された表示記録
媒体に、該多孔質層を形成する物質の屈折率と近い屈折
率を有し、少なくともマイクロクリスタリンワックスを
成分として含む常温で固体の物質を、該表示記録媒体の
外部より加熱溶融して移動させ、該多孔質中の空隙に充
填することにより記録を行うことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の記録方法に用いられる表示記録媒体は、
少なくとも支持基板及び空隙を有する多孔質層から構成
されるものである。図1は、本発明において使用する表
示記録媒体の代表例の模式的断面図であり、透明支持基
板2上に多孔質層1が設けられている。また、図2及び
図3は、本発明において使用する表示記録媒体の他の例
の模式的断面図である。図2においては、透明支持基板
2上に着色層3が形成され、その上に多孔質層1が設け
られている。図3においては、着色支持基板4上に多孔
質層1が設けられている。
する。本発明の記録方法に用いられる表示記録媒体は、
少なくとも支持基板及び空隙を有する多孔質層から構成
されるものである。図1は、本発明において使用する表
示記録媒体の代表例の模式的断面図であり、透明支持基
板2上に多孔質層1が設けられている。また、図2及び
図3は、本発明において使用する表示記録媒体の他の例
の模式的断面図である。図2においては、透明支持基板
2上に着色層3が形成され、その上に多孔質層1が設け
られている。図3においては、着色支持基板4上に多孔
質層1が設けられている。
【0009】まず、本発明において使用する表示記録媒
体の支持基板について説明する。支持基板としては、具
体的には、ポリエチレン、ポリエステル、ポリエチレン
テレフタレート等の各種有機樹脂フィルムが用いられ
る。また、これらのフィルムの表面に着色層を設けた
り、材料自体に色素を加えて着色したものも好ましく使
用できる。図2に示すように、支持基板上に着色層を設
けたり、図3に示すように、支持基板を着色する場合に
は、紙等の不透明材料も支持基板として用いることがで
きる。なお、支持基板の厚みは、20〜150μmの範
囲が好ましい。支持基板の厚みが20μm未満である
と、表示記録媒体自体の強度が低下して耐久性が低下す
る。また、厚みが150μmより大きいと、表示記録媒
体自体の柔軟性が損なわれて、ハードコピーライクな表
示記録媒体としてのハンドリング性が劣ってくる。
体の支持基板について説明する。支持基板としては、具
体的には、ポリエチレン、ポリエステル、ポリエチレン
テレフタレート等の各種有機樹脂フィルムが用いられ
る。また、これらのフィルムの表面に着色層を設けた
り、材料自体に色素を加えて着色したものも好ましく使
用できる。図2に示すように、支持基板上に着色層を設
けたり、図3に示すように、支持基板を着色する場合に
は、紙等の不透明材料も支持基板として用いることがで
きる。なお、支持基板の厚みは、20〜150μmの範
囲が好ましい。支持基板の厚みが20μm未満である
と、表示記録媒体自体の強度が低下して耐久性が低下す
る。また、厚みが150μmより大きいと、表示記録媒
体自体の柔軟性が損なわれて、ハードコピーライクな表
示記録媒体としてのハンドリング性が劣ってくる。
【0010】次に、表示記録媒体の「空隙を有する多孔
質層」について説明する。空隙を有する多孔質層は、多
数の空隙を内部に有しているため、空隙と多孔質層を形
成する物質(以下、「多孔質材料」という。)との界面
で光散乱が起こり、白濁した状態になっている。その多
孔質材料に要求される主な特性としては、光学特性及び
耐熱性が挙げられる。その光学特性としては、透光性の
良好な材料が好ましく用いられる。多孔質層が透光性の
低い材料で作成されると、多孔質層の空隙を埋める常温
で固体の物質による充填部分の透明性が低下して、透明
部の濃度と白濁部分の背景とのコントラストが悪化す
る。また、耐熱性としては、多孔質材料自体の軟化点が
100℃以上のもの、好ましくは150℃以上のものが
用いられる。軟化点が100℃未満のものを用いると、
多孔質層は熱変形し易いために、多孔構造が変化してし
まう。
質層」について説明する。空隙を有する多孔質層は、多
数の空隙を内部に有しているため、空隙と多孔質層を形
成する物質(以下、「多孔質材料」という。)との界面
で光散乱が起こり、白濁した状態になっている。その多
孔質材料に要求される主な特性としては、光学特性及び
耐熱性が挙げられる。その光学特性としては、透光性の
良好な材料が好ましく用いられる。多孔質層が透光性の
低い材料で作成されると、多孔質層の空隙を埋める常温
で固体の物質による充填部分の透明性が低下して、透明
部の濃度と白濁部分の背景とのコントラストが悪化す
る。また、耐熱性としては、多孔質材料自体の軟化点が
100℃以上のもの、好ましくは150℃以上のものが
用いられる。軟化点が100℃未満のものを用いると、
多孔質層は熱変形し易いために、多孔構造が変化してし
まう。
【0011】本発明において、多孔質層は、上記の要求
特性を満たす材料を用いて、如何なる方法で作成された
ものでもよい。有機樹脂を用いて多孔質層を形成する方
法としては、例えば、相転換法、延伸法及びフィラー充
填法等があげられる。その相転換法は、有機樹脂を溶媒
に溶解させ、その溶液を平板上に流延、展開して製膜す
る方法であり、溶媒の一部を蒸発させた後、その有機溶
媒の貧溶媒浴中に浸漬して凝固させて多孔質層を製膜す
る方法である。また、フィラー充填法は、有機樹脂をバ
インダーとして、これに支持基板とバインダーには反応
及び溶解しない溶液に可溶なフィラーを分散させ、得ら
れた塗布液を支持基板上に塗布した後、フィラーのみを
溶媒により除去して多孔質層を製膜する方法である。ま
た、延伸法は、結晶性の有機樹脂を製膜した後、熱を加
えたり可塑剤を添加して可塑化状態にし、これを1軸又
は2軸に延伸してフィルムに歪みを与えて孔を開けるこ
とにより多孔質層を製膜する方法である。
特性を満たす材料を用いて、如何なる方法で作成された
ものでもよい。有機樹脂を用いて多孔質層を形成する方
法としては、例えば、相転換法、延伸法及びフィラー充
填法等があげられる。その相転換法は、有機樹脂を溶媒
に溶解させ、その溶液を平板上に流延、展開して製膜す
る方法であり、溶媒の一部を蒸発させた後、その有機溶
媒の貧溶媒浴中に浸漬して凝固させて多孔質層を製膜す
る方法である。また、フィラー充填法は、有機樹脂をバ
インダーとして、これに支持基板とバインダーには反応
及び溶解しない溶液に可溶なフィラーを分散させ、得ら
れた塗布液を支持基板上に塗布した後、フィラーのみを
溶媒により除去して多孔質層を製膜する方法である。ま
た、延伸法は、結晶性の有機樹脂を製膜した後、熱を加
えたり可塑剤を添加して可塑化状態にし、これを1軸又
は2軸に延伸してフィルムに歪みを与えて孔を開けるこ
とにより多孔質層を製膜する方法である。
【0012】上記の要求特性を満足する具体的な材料と
しては、相転換法やフィラー充填法により製膜する場合
に用いられる有機樹脂として、例えば、セルロース、ニ
トロセルロース、アセチルセルロース、ポリアミド、ポ
リメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、ポリビニル
アルコール、ポリウレタン等が挙げられる。また、延伸
法で製膜される有機樹脂としては、例えば、ポリプロピ
レン、ポリエチレン等が挙げられる。
しては、相転換法やフィラー充填法により製膜する場合
に用いられる有機樹脂として、例えば、セルロース、ニ
トロセルロース、アセチルセルロース、ポリアミド、ポ
リメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、ポリビニル
アルコール、ポリウレタン等が挙げられる。また、延伸
法で製膜される有機樹脂としては、例えば、ポリプロピ
レン、ポリエチレン等が挙げられる。
【0013】さらに、多孔質層は、その強度を増大させ
るために、有機樹脂とフィラーを組み合せて作成するこ
ともできる。この際に用いるフィラーとしては、上記有
機樹脂と屈折率が近い材料を選ぶことが好ましく、具体
的には、シリカや重合メラミン、炭酸カルシウム等を用
いることが好ましい。また、そのフィラーの大きさは、
0.1〜5μmの範囲が好ましい。そのフィラーの大き
さが、0.1μm未満のものは多孔質層の強度を増す効
果がなく、一方、5μmより大きなものでは多孔質層の
白濁度を低下させてしまう。有機樹脂とフィラーを組み
合せて多孔質層を作成する場合は、上記の相転換法によ
り多孔質層を作成することができる。フィラーの有機樹
脂に対する混合比は、重量で5〜70%の範囲が好まし
い。フィラーの割合が5%未満でも、70%より大きく
ても、多孔質層の強度を増す効果は小さくなる。
るために、有機樹脂とフィラーを組み合せて作成するこ
ともできる。この際に用いるフィラーとしては、上記有
機樹脂と屈折率が近い材料を選ぶことが好ましく、具体
的には、シリカや重合メラミン、炭酸カルシウム等を用
いることが好ましい。また、そのフィラーの大きさは、
0.1〜5μmの範囲が好ましい。そのフィラーの大き
さが、0.1μm未満のものは多孔質層の強度を増す効
果がなく、一方、5μmより大きなものでは多孔質層の
白濁度を低下させてしまう。有機樹脂とフィラーを組み
合せて多孔質層を作成する場合は、上記の相転換法によ
り多孔質層を作成することができる。フィラーの有機樹
脂に対する混合比は、重量で5〜70%の範囲が好まし
い。フィラーの割合が5%未満でも、70%より大きく
ても、多孔質層の強度を増す効果は小さくなる。
【0014】表示記録媒体の多孔質層の厚みは、50μ
m以下であることが好ましく、より好ましくは5〜50
μmの範囲であり、さらに好ましくは10〜30μmの
範囲である。その厚みが5μmよりも薄くなると、光散
乱層である多孔質層が薄すぎて白濁度が低下し表示品質
が低下する。他方、50μmよりも厚くなると、表示の
視野角依存性が大きくなり、表示品質が低下して高画質
の表示は困難である。白濁度の点からすると、通常、多
孔質層の厚みが5〜50μmであって、多孔質層内の空
隙の容積が20〜80%であり、かつ多孔質層内の空隙
の平均孔径が0.01〜10μmであることが好まし
い。空隙の容積率が20%より小さいと、白濁度が低下
して高コントラストの表示は困難となる。他方、80%
より大きくなると、白濁度は大きくなるものの、表示記
録媒体の強度が低下してペーパーライクな表示記録媒体
としての取り扱いは難しくなる。また、多孔質層内の空
隙の平均孔径は、0.01〜10μmの範囲であり、好
ましくは0.1〜5μmの範囲である。平均孔径が0.
01μmより小さくても、また、10μmより大きくて
も白濁度が低下し、高コントラスト表示は困難となる。
m以下であることが好ましく、より好ましくは5〜50
μmの範囲であり、さらに好ましくは10〜30μmの
範囲である。その厚みが5μmよりも薄くなると、光散
乱層である多孔質層が薄すぎて白濁度が低下し表示品質
が低下する。他方、50μmよりも厚くなると、表示の
視野角依存性が大きくなり、表示品質が低下して高画質
の表示は困難である。白濁度の点からすると、通常、多
孔質層の厚みが5〜50μmであって、多孔質層内の空
隙の容積が20〜80%であり、かつ多孔質層内の空隙
の平均孔径が0.01〜10μmであることが好まし
い。空隙の容積率が20%より小さいと、白濁度が低下
して高コントラストの表示は困難となる。他方、80%
より大きくなると、白濁度は大きくなるものの、表示記
録媒体の強度が低下してペーパーライクな表示記録媒体
としての取り扱いは難しくなる。また、多孔質層内の空
隙の平均孔径は、0.01〜10μmの範囲であり、好
ましくは0.1〜5μmの範囲である。平均孔径が0.
01μmより小さくても、また、10μmより大きくて
も白濁度が低下し、高コントラスト表示は困難となる。
【0015】次に、本発明に用いられる「多孔質層を形
成する物質の屈折率と近い屈折率を有する常温で固体の
マイクロクリスタリンワックス」について説明する。本
発明の記録方法は、上記の表示記録媒体に外部から加熱
溶融して加える常温で固体の物質として、マイクロクリ
スタリンワックスを含む物質が使用される。ここでいう
「多孔質層を形成する物質の屈折率と近い屈折率」と
は、使用される多孔質材料の屈折率とマイクロクリスタ
リンワックスの屈折率とが同一又は近いものであること
を意味し、両者の屈折率差が0.1以下の材料の組合わ
せ、好ましくは0.05以下の材料の組合せを意味す
る。多孔質材料とマイクロクリスタリンワックスの屈折
率差が0.1より大きいと、それらの界面で光散乱が大
きくなり透明性が低下して、コントラストの高い表示は
困難になる。また、「常温で固体の物質」とは、融点が
40℃以上の物質を意味し、印字の際のエネルギーの大
きさ及び画像表示の環境依存性等を勘案すると、好まし
い融点範囲は50〜120℃、さらに好ましくは60〜
100℃のものである。
成する物質の屈折率と近い屈折率を有する常温で固体の
マイクロクリスタリンワックス」について説明する。本
発明の記録方法は、上記の表示記録媒体に外部から加熱
溶融して加える常温で固体の物質として、マイクロクリ
スタリンワックスを含む物質が使用される。ここでいう
「多孔質層を形成する物質の屈折率と近い屈折率」と
は、使用される多孔質材料の屈折率とマイクロクリスタ
リンワックスの屈折率とが同一又は近いものであること
を意味し、両者の屈折率差が0.1以下の材料の組合わ
せ、好ましくは0.05以下の材料の組合せを意味す
る。多孔質材料とマイクロクリスタリンワックスの屈折
率差が0.1より大きいと、それらの界面で光散乱が大
きくなり透明性が低下して、コントラストの高い表示は
困難になる。また、「常温で固体の物質」とは、融点が
40℃以上の物質を意味し、印字の際のエネルギーの大
きさ及び画像表示の環境依存性等を勘案すると、好まし
い融点範囲は50〜120℃、さらに好ましくは60〜
100℃のものである。
【0016】本発明に使用されるマイクロクリスタリン
ワックスは、主として、石油から減圧蒸留した残渣油か
ら分離して得られるものであり、組成的には結晶性の低
いイソパラフィン成分やシクロパラフィン成分を主成分
として含まれるものである。これらのマイクロクリスタ
リンワックスは、固体状態で微結晶となり易く、非常に
小さな微細構造を形成するものであるが、その中でも光
散乱を生じさせないためには、結晶粒径として0.01
〜10μmの範囲のもの、好ましくは0.01〜1.0
μmの範囲のものが用いられる。また、本発明に用いる
マイクロクリスタリンワックスの屈折率は、通常1.4
8〜1.52の範囲である。これらのマイクロクリスタ
リンワックスと上記の多孔質材料の組合せは、屈折率差
が殆ど0.1以下になるため、本発明において好ましく
使用できる。
ワックスは、主として、石油から減圧蒸留した残渣油か
ら分離して得られるものであり、組成的には結晶性の低
いイソパラフィン成分やシクロパラフィン成分を主成分
として含まれるものである。これらのマイクロクリスタ
リンワックスは、固体状態で微結晶となり易く、非常に
小さな微細構造を形成するものであるが、その中でも光
散乱を生じさせないためには、結晶粒径として0.01
〜10μmの範囲のもの、好ましくは0.01〜1.0
μmの範囲のものが用いられる。また、本発明に用いる
マイクロクリスタリンワックスの屈折率は、通常1.4
8〜1.52の範囲である。これらのマイクロクリスタ
リンワックスと上記の多孔質材料の組合せは、屈折率差
が殆ど0.1以下になるため、本発明において好ましく
使用できる。
【0017】本発明の記録方法は、上記した表示記録媒
体に、その外部からマイクロクリスタリンワックスを含
む固体物質を加熱溶融状態で添加することにより、多孔
質層の空隙内に浸透させることにより行われる。マイク
ロクリスタリンワックスが固体状態で空隙を充填した状
態では、マイクロクリスタリンワックスは空隙内部で非
常に小さな微細構造を形成し、この微細構造は、粒子径
が小さいために可視光が照射されても殆ど散乱されるこ
とがない。そのために、マイクロクリスタリンワックス
で充填された多孔質層の空隙内部において光散乱が生じ
ることがなく、その結果として、コントラストの大き
な、品質の高い表示記録方法が可能となる。
体に、その外部からマイクロクリスタリンワックスを含
む固体物質を加熱溶融状態で添加することにより、多孔
質層の空隙内に浸透させることにより行われる。マイク
ロクリスタリンワックスが固体状態で空隙を充填した状
態では、マイクロクリスタリンワックスは空隙内部で非
常に小さな微細構造を形成し、この微細構造は、粒子径
が小さいために可視光が照射されても殆ど散乱されるこ
とがない。そのために、マイクロクリスタリンワックス
で充填された多孔質層の空隙内部において光散乱が生じ
ることがなく、その結果として、コントラストの大き
な、品質の高い表示記録方法が可能となる。
【0018】本発明において、表示記録媒体に記録する
には、上記のマイクロクリスタリンワックスを加熱溶融
させて、溶融状態でマイクロクリスタリンワックスを多
孔層の中に浸透させることによって行われる。記録方式
は、特に限定されないが、例えば、具体的な方式とし
て、マイクロクリスタリンワックスを用いた溶融インク
ジェット方式や、マイクロクリスタリンワックスを用い
て作成したドナーフィルムを利用したサーマルヘッド印
字方式などが挙げられる。これらの方式について、さら
に詳しく説明すると、溶融インクジェット方式は、常温
で固体の物質を基板とした溶融インク組成物を用いて、
高温状態で固体状インクを加熱溶融させて飛翔させ、記
録紙上で冷却固化させて記録する方法である。また、サ
ーマルヘッド印字方式は、薄いフィルム基板上にインク
層が形成されたドナーフィルムを用いて記録するもので
あり、記録紙とドナーフィルムを重ねた状態でドナーフ
ィルムをサーマルヘッドで局部的に加熱し、ドナーフィ
ルム上のインクを記録紙に転写する記録方法である。こ
れらの方式に本発明を適用するには、上記のマイクロク
リスタリンワックスを用いて溶融インク組成物やドナー
フィルムを作製すれば、これらの記録方式が使用可能で
ある。
には、上記のマイクロクリスタリンワックスを加熱溶融
させて、溶融状態でマイクロクリスタリンワックスを多
孔層の中に浸透させることによって行われる。記録方式
は、特に限定されないが、例えば、具体的な方式とし
て、マイクロクリスタリンワックスを用いた溶融インク
ジェット方式や、マイクロクリスタリンワックスを用い
て作成したドナーフィルムを利用したサーマルヘッド印
字方式などが挙げられる。これらの方式について、さら
に詳しく説明すると、溶融インクジェット方式は、常温
で固体の物質を基板とした溶融インク組成物を用いて、
高温状態で固体状インクを加熱溶融させて飛翔させ、記
録紙上で冷却固化させて記録する方法である。また、サ
ーマルヘッド印字方式は、薄いフィルム基板上にインク
層が形成されたドナーフィルムを用いて記録するもので
あり、記録紙とドナーフィルムを重ねた状態でドナーフ
ィルムをサーマルヘッドで局部的に加熱し、ドナーフィ
ルム上のインクを記録紙に転写する記録方法である。こ
れらの方式に本発明を適用するには、上記のマイクロク
リスタリンワックスを用いて溶融インク組成物やドナー
フィルムを作製すれば、これらの記録方式が使用可能で
ある。
【0019】
実施例1 多孔質層形成材料として、ニトロセルロース(屈折率
1.51)をメチルイソブチルケトン(MIBK)に溶
解させたニトロセルロース8重量%を含む塗布溶液を作
成した。この塗布溶液を、厚さ75μmの黒色のポリエ
チレンテレフタレート(PET)フィルム支持基板(ル
ミラーX−30、パナック社製)の上に、ウェット膜厚
として約400μmを塗布し、これを乾燥させることな
く、支持基板とともに塗布膜をニトロセルロースの貧溶
媒であるヘキサン溶液中に5分間浸し、5分後に支持基
板をヘキサン溶液から引き上げて乾燥させることによ
り、支持基板上に乾燥膜厚30μmの多孔質層が形成さ
れた表示記録媒体を作製した。また、常温で固体の物質
としては、マイクロクリスタリンワックス(Hi−Mi
c−1070、融点79℃、屈折率1.49、日本製蝋
社製)を使用し、これを溶融インクジェット印字装置の
インクとし、上記の表示記録媒体に100℃の溶融状態
でノズル吐出口から飛翔させて表示記録を行ことにより
印字を行った。この多孔質層と固体物質のマイクロクリ
スタリンワックスとの屈折率差は0.02であった。
1.51)をメチルイソブチルケトン(MIBK)に溶
解させたニトロセルロース8重量%を含む塗布溶液を作
成した。この塗布溶液を、厚さ75μmの黒色のポリエ
チレンテレフタレート(PET)フィルム支持基板(ル
ミラーX−30、パナック社製)の上に、ウェット膜厚
として約400μmを塗布し、これを乾燥させることな
く、支持基板とともに塗布膜をニトロセルロースの貧溶
媒であるヘキサン溶液中に5分間浸し、5分後に支持基
板をヘキサン溶液から引き上げて乾燥させることによ
り、支持基板上に乾燥膜厚30μmの多孔質層が形成さ
れた表示記録媒体を作製した。また、常温で固体の物質
としては、マイクロクリスタリンワックス(Hi−Mi
c−1070、融点79℃、屈折率1.49、日本製蝋
社製)を使用し、これを溶融インクジェット印字装置の
インクとし、上記の表示記録媒体に100℃の溶融状態
でノズル吐出口から飛翔させて表示記録を行ことにより
印字を行った。この多孔質層と固体物質のマイクロクリ
スタリンワックスとの屈折率差は0.02であった。
【0020】実施例2 多孔質層形成材料として、アセチルセルロース(屈折率
1.48)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして
支持基板上に多孔質層を作製した。得られた多孔質層の
乾燥膜厚は25μmであった。また、常温で固体の物質
としてマイクロクリスタリンワックス(Hi−Mic−
1080、融点83℃、屈折率1.49、日本製蝋社
製)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして印字を
行った。この多孔質層と固体物質のマイクロクリスタリ
ンワックスとの屈折率差は0.01であった。
1.48)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして
支持基板上に多孔質層を作製した。得られた多孔質層の
乾燥膜厚は25μmであった。また、常温で固体の物質
としてマイクロクリスタリンワックス(Hi−Mic−
1080、融点83℃、屈折率1.49、日本製蝋社
製)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして印字を
行った。この多孔質層と固体物質のマイクロクリスタリ
ンワックスとの屈折率差は0.01であった。
【0021】比較例1 実施例1と同様にして、支持基板上に多孔質層が形成さ
れた表示記録媒体を作製した。インクとしてジエチルフ
タレートを用いて、作製した表示記録媒体にインクジェ
ット印字装置により印字を行った。 比較例2 実施例2と同様にして、支持基板上に多孔質層が形成さ
れた表示記録媒体を作製した。インクとして水添ホホバ
油を用いて、作製した表示記録媒体にインクジェット印
字装置により印字を行った。
れた表示記録媒体を作製した。インクとしてジエチルフ
タレートを用いて、作製した表示記録媒体にインクジェ
ット印字装置により印字を行った。 比較例2 実施例2と同様にして、支持基板上に多孔質層が形成さ
れた表示記録媒体を作製した。インクとして水添ホホバ
油を用いて、作製した表示記録媒体にインクジェット印
字装置により印字を行った。
【0022】表示記録画像の表示品質の評価 上記のようにして作製した表示記録媒体について、表示
品質を評価するために、印字部の光学濃度、濃度の
経時変化、印字部表面の手触り(べとつき)、細線
幅の経時変化及び充填固体物質の平均微細構造を、そ
れぞれ以下の方法により測定した。 印字部の光学濃度は、印字後2分経過時の光学濃度を
X−rite404(X−rite社製)で測定した。
また、濃度の経時変化は、印字後1分経過時の印字部
光学濃度と印字後60分経過時の印字部光学濃度との差
を比較した。印字部表面の手触りは、印字後2分経過
時の印字部表面を触手して評価した。細線幅の経時変
化は、細線を印字し、印字後2分経過時の線幅と62分
経過時の線幅とを光学顕微鏡を用いて測定し、両者の差
を比較した。充填固体物質の平均微細構造は、固体物
質をカバーガラス上で加熱溶融させ、それを空気中で自
然冷却させた後、偏光顕微鏡による観察により比較し
た。得られた結果を表1に示す。
品質を評価するために、印字部の光学濃度、濃度の
経時変化、印字部表面の手触り(べとつき)、細線
幅の経時変化及び充填固体物質の平均微細構造を、そ
れぞれ以下の方法により測定した。 印字部の光学濃度は、印字後2分経過時の光学濃度を
X−rite404(X−rite社製)で測定した。
また、濃度の経時変化は、印字後1分経過時の印字部
光学濃度と印字後60分経過時の印字部光学濃度との差
を比較した。印字部表面の手触りは、印字後2分経過
時の印字部表面を触手して評価した。細線幅の経時変
化は、細線を印字し、印字後2分経過時の線幅と62分
経過時の線幅とを光学顕微鏡を用いて測定し、両者の差
を比較した。充填固体物質の平均微細構造は、固体物
質をカバーガラス上で加熱溶融させ、それを空気中で自
然冷却させた後、偏光顕微鏡による観察により比較し
た。得られた結果を表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】実施例1及び2と比較例1の〜の評価
結果の比較から、本発明のものは、マイクロクリスタリ
ンワックスで多孔質層の空隙を充填することにより、従
来のものよりも画像の経時変化がなく、表示品質が高
く、取扱いが容易な表示記録媒体であることが明らかと
なった。また、実施例1及び2と比較例2のとの評
価結果の比較、及び偏光顕による観察の比較から、イン
ク材料が溶融冷却後に形成する微細構造は、印字画像濃
度に大きく関係しており、本発明ではインク材料のマイ
クロクリスタリンワックスが微細構造を形成していない
ため、表示品質としてより優れていることが分かる。
結果の比較から、本発明のものは、マイクロクリスタリ
ンワックスで多孔質層の空隙を充填することにより、従
来のものよりも画像の経時変化がなく、表示品質が高
く、取扱いが容易な表示記録媒体であることが明らかと
なった。また、実施例1及び2と比較例2のとの評
価結果の比較、及び偏光顕による観察の比較から、イン
ク材料が溶融冷却後に形成する微細構造は、印字画像濃
度に大きく関係しており、本発明ではインク材料のマイ
クロクリスタリンワックスが微細構造を形成していない
ため、表示品質としてより優れていることが分かる。
【0025】
【発明の効果】本発明の表示記録媒体を用いる記録方法
は、多孔質層の空隙を充填する物質として、少なくとも
マイクロクリスタリンワックスを有する固体物質を用い
ることにより、充填された状態で微細構造が形成されな
いため、良好な透光性が得られて透明部分と白濁部分の
高いコントラストを達成できるとともに、画像の経時変
化のない優れた表示品質が実現される。本発明によれ
ば、表示記録に液体物質を用いないために、ハードコピ
ーとして取扱い易いものである上に、従来、液体を空隙
に充填する方式において発生するとされていた、i)経
時的な画像の濃度変化及び形状変化、ii)浸潤液体が記
録媒体表面に滲み出すことに伴う表示記録媒体としての
取扱の困難性及びiii)記録時の画像の滲みが大きくて表
示品質に劣る、等の問題点を改善することができる。特
に、記録時における画像の滲みは、加熱溶融された固体
物質を用いることにより、画像の経時変化が抑制されて
高画質記録を達成することができる。
は、多孔質層の空隙を充填する物質として、少なくとも
マイクロクリスタリンワックスを有する固体物質を用い
ることにより、充填された状態で微細構造が形成されな
いため、良好な透光性が得られて透明部分と白濁部分の
高いコントラストを達成できるとともに、画像の経時変
化のない優れた表示品質が実現される。本発明によれ
ば、表示記録に液体物質を用いないために、ハードコピ
ーとして取扱い易いものである上に、従来、液体を空隙
に充填する方式において発生するとされていた、i)経
時的な画像の濃度変化及び形状変化、ii)浸潤液体が記
録媒体表面に滲み出すことに伴う表示記録媒体としての
取扱の困難性及びiii)記録時の画像の滲みが大きくて表
示品質に劣る、等の問題点を改善することができる。特
に、記録時における画像の滲みは、加熱溶融された固体
物質を用いることにより、画像の経時変化が抑制されて
高画質記録を達成することができる。
【図1】 本発明に使用する表示記録媒体の一例を示す
模式的断面図である。
模式的断面図である。
【図2】 本発明に使用する表示記録媒体の他の一例を
示す模式的断面図である。
示す模式的断面図である。
【図3】 本発明に使用する表示記録媒体の他の一例を
示す模式的断面図である。
示す模式的断面図である。
1…多孔質層、2…透明支持基板、3…着色層、4…着
色支持基板。
色支持基板。
Claims (1)
- 【請求項1】 支持基板上に空隙を有する多孔質層が形
成された表示記録媒体に、該多孔質層を形成する物質の
屈折率と近い屈折率を有し、少なくともマイクロクリス
タリンワックスを成分として含む常温で固体の物質を、
該表示記録媒体の外部より加熱溶融して移動させ、該多
孔質中の空隙に充填することにより記録を行うことを特
徴とする表示記録媒体の記録方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9146991A JPH10337949A (ja) | 1997-06-05 | 1997-06-05 | 表示記録媒体の記録方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9146991A JPH10337949A (ja) | 1997-06-05 | 1997-06-05 | 表示記録媒体の記録方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10337949A true JPH10337949A (ja) | 1998-12-22 |
Family
ID=15420147
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9146991A Pending JPH10337949A (ja) | 1997-06-05 | 1997-06-05 | 表示記録媒体の記録方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10337949A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009535355A (ja) * | 2006-05-03 | 2009-10-01 | イーエルシー マネージメント エルエルシー | 透明な化粧品組成物およびその使用方法 |
-
1997
- 1997-06-05 JP JP9146991A patent/JPH10337949A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009535355A (ja) * | 2006-05-03 | 2009-10-01 | イーエルシー マネージメント エルエルシー | 透明な化粧品組成物およびその使用方法 |
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