JPH10335731A - 光パラメトリック発振器 - Google Patents

光パラメトリック発振器

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JPH10335731A
JPH10335731A JP9156098A JP15609897A JPH10335731A JP H10335731 A JPH10335731 A JP H10335731A JP 9156098 A JP9156098 A JP 9156098A JP 15609897 A JP15609897 A JP 15609897A JP H10335731 A JPH10335731 A JP H10335731A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 Qスイッチを有する半導体レーザ励起固体レ
ーザをポンプ源とした光パラメトリック発振器のマルチ
パルスの発生を抑制するとともに最大出力が得られるよ
うにする。 【解決手段】 パルス幅変調回路24は矩形波発生回路
11と同じ周波数で、加算回路26の出力に比例するパ
ルス幅を持つパルス列を発生する。直流バイアス回路1
7の出力調整によりQスイッチ5の開口時間の初期値を
設定する。レーザ出力は時間平均出力、パルスピーク値
ともに開口時間の最適値の時に最大となる単峰性の特性
を有しているので、正弦波発生回路22により、Qスイ
ッチの開口時間が変調されると、レーザ出力も変調され
る。そこで、制御回路25により光検出器18からのレ
ーザ出力と正弦波発生回路22の出力を演算してQスイ
ッチの開口時間の増減を判定し、パルス幅変調回路にフ
ィードバックして、Qスイッチの開口時間を最適値に制
御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光パラメトリック
発振を用いてレーザ光の波長変換を行う光パラメトリッ
ク発振器に関し、特に、半導体レーザ励起固体レーザを
ポンプ源とし、その共振器内部に光パラメトリック発振
のための共振器を設ける内部共振器型光パラメトリック
発振器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、レーザ光の波長を変換する方
法の一つとして、シグナル光かアイドラ光、または両方
が共振する光共振器中に非線形光学結晶を置きポンプ光
を入射したときに、シグナル光とアイドラ光の一方を出
力する光パラメトリック発振が用いられている。
【0003】光パラメトリック発振器は、ポンプ光の入
射によりシグナル光、あるいはアイドラ光を発生させる
が、この時ポンプ光のパワー密度には、光パラメトリッ
ク発振を開始させるためのしきい値が存在する。レーザ
光の波長変換効率を向上させるためには、上記のしきい
値を超える強いパワー密度のポンプ光を光パラメトリッ
ク発振器の共振器に入射させる必要がある。
【0004】一般に、レーザ発振器では出力ミラーから
取り出される出力よりもレーザ光のパワーしきい値より
も共振器内部のパワー密度の方が高い。このことから、
ポンプ光を発生させるレーザの共振器内部に光パラメト
リック発振の共振器を配置することにより、容易にその
しきい値を超えるポンプ光のパワー密度を得ることがで
きる。このようにポンプ光を発生させるレーザ共振器内
に光パラメトリック発振のための共振器を配置する方法
を内部共振器型光パラメトリック発振と呼んでいる。
【0005】上記の内部共振器型光パラメトリック発振
器については、ジョエル フオークら(J.Falk et al.)
による論文がアイ・イー・イー・イー ジャーナル オ
ブカンタム エレクトロニクス、第QE−7巻、第7
号、359頁、1971年(IEEE Journal of Quantum E
lectronics、Vol.QE-7、 No.7、 p.359、 1971)に開示され
ている。
【0006】上記の文献では、ポンプ光の発生源となる
固体レーザの励起にはフラッシュランプが使用されてい
るが、フラッシュランプ励起固体レーザの場合、パルス
繰り返し周波数が数十Hzまでに限られることや、装置
の小型化が難しいこと、フラッシュランプの寿命が短い
ことなどにより、近年では半導体レーザ励起による固体
レーザをポンプ源とした内部共振器型の光パラメトリッ
ク発振器の研究・開発が行われている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この内部共振器型光パ
ラメトリック発振器内にQスイッチを設け、光共振器内
のQ値を瞬間的に大きくすることで尖頭値の大きなパル
スレーザ光が得られるが、1回のQスイッチ動作で複数
のパルスが発生してしまうマルチパルスが発生すること
がある。このマルチパルスの発生原理については先に掲
げたジョエル フォークらによる文献に詳述されてい
る。
【0008】マルチパルスの発生は、レーザの特定の用
途に対して不適当となることがある。その一例として、
目標物までの距離をQスイッチレーザパルスの往復時間
から求める計測応用があり、1回のQスイッチ動作で発
生するマルチパルスのうち、2発目以降のパルスが誤測
定の原因となることがある。また、このような計測用途
では、より高いピーク値を持つQスイッチレーザパルス
であることが望ましいが、マルチパルス発生により、出
力として取り出せるエネルギーが2発目以降のパルスに
分散されてしまうことも好ましくない。
【0009】このマルチパルスをシングルパルス化する
ために、ポンプ光発生用レーザのQスイッチ動作に使用
するQスイッチの損失が低い状態の時間幅、すなわち開
口時間を狭め、第2パルス以降のパルスが発生するとき
に、ポンプ光発生用のレーザ共振器を高損失とすること
により、1回のQスイッチ動作で発生するパルスの数を
1つにすることが可能である。
【0010】一方、シングルパルス化されたレーザ出力
のQスイッチの開口時間に対する特性は、時間平均出
力、パルスピーク値ともに開口時間の最適値のときに最
大となる単峰性の特性を示し、開口時間を短くしていく
と、シングル化したパルスの発生中に損失が入るため
に、パルスのピーク値も低下していく。
【0011】また、特定の状態でQスイッチの開口時間
を最適に設定しても、固体レーザの励起強度、Qスイッ
チの繰り返し周波数、レーザ発振器の光学的な調整状態
に変化が生じたり、あるいは、温度等の環境条件の変化
や装置の径年変化等により、出力が低下したり、再びマ
ルチパルスが発生してしまう。
【0012】本発明は、音響光学Qスイッチを用いてシ
ングルパルスレーザを出力する、半導体レーザ励起固体
レーザをポンプ光源とした内部共振器型光パラメトリッ
ク発振器において、半導体レーザの強度、Qスイッチの
繰り返し周波数、レーザ発振器の光学的な調整状態の変
化や、装置の経年変化などによる出力低下やマルチパル
スの再発生を防ぎ、光パラメトリック発振器の出力の安
定性を向上させることを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は半導体レーザ励
起による固体レーザをポンプ源とした内部共振器型の光
パラメトリック発振器の出力を安定化させるために、レ
ーザ出力をモニターし、該モニター出力に対応する制御
情報を、固体レーザをQスイッチ動作させるための手段
にフィードバックすることを特徴としている。
【0014】具体的には、本発明は少なくとも、Qスイ
ッチ動作のための手段を有する半導体レーザ励起固体レ
ーザ共振器の内部に、非線形光学結晶を含む光パラメト
リック発振のための共振器を有する内部共振器型光パラ
メトリック発振器において、前記固体レーザ共振器の損
失がQスイッチにより低損失となる開口時間を入力値に
応じて変化させる手段と、Qスイッチの開口時間に周期
的な微少変動を与える手段と、レーザ出力光の時間平均
値をモニターしてレーザ出力を最大とするために開口時
間を増加させるか減少させるかを判定して前記のQスイ
ッチの開口時間を入力に応じて変化させる手段にフィー
ドバックを与える手段を有することを特徴とするもので
ある。
【0015】また、この光パラメトリック発振器におい
て、開口時間をその最適値に近づけるために開口時間を
増加させるか減少させるかを判定する手段として、レー
ザ出力の時間平均値の交流成分と前記開口時間に周期的
な微少変動を与える手段からの信号との積を得る手段を
設け、その積の値の符号により開口時間の増減を区別し
てフィードバックを与える手段を含んでいる。
【0016】さらに、前記開口時間を入力値に応じて変
化させる手段を、矩形波発生回路の出力を積分した値と
フィードバック信号を含む参照信号とを比較回路を通
し、前記矩形波発生回路の出力と前記比較回路の出力と
の論理積をとることで実現している。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を参照して説明する。図1を参照すると、固体レーザ結
晶4を励起するための半導体レーザ1が配置されてお
り、この半導体レーザ1の出力光はレンズ2a、2bに
より集光され、端面ミラー3に入射される。端面ミラー
3には、半導体レーザ1の波長に対しては低反射とな
り、かつ固体レーザ結晶4の発振波長に対しては高反射
となるコーティングが施されている。端面ミラー3の右
側には、固体レーザ結晶4が配置されている。レンズ2
a、2bによって集光された半導体レーザ1の出力光
は、端面ミラー3を透過した後、固体レーザ結晶4に入
射する。端面ミラー3と出力ミラー8の間が固体レーザ
の共振器となっている。
【0018】固体レーザ結晶4の右側には音響光学Qス
イッチ5が配置されている。この音響光学Qスイッチ5
により端面ミラー3及び出力ミラー8の間をレーザ共振
器とする固体レーザをQスイッチ動作させる。出力ミラ
ー8には固体レーザ結晶4の発振波長に対しては高反射
率となり、かつ光パラメトリック発振の出力光の波長に
対して部分透過となるコーテイングが施されている。
【0019】出力ミラー8の左側には、非線形光学結晶
17が配置されている。非線形光学結晶7は固体レーザ
結晶14の発振波長の光をポンプ光とするときに所望の
波長の光パラメトリック発振出力が得られるようにカッ
トされている。非線形光学結晶17の左側には、内部ミ
ラー6が配置されている。この内部ミラー6には、固体
レーザ結晶14の発振波長に対しては低反射率、光パラ
メトリック発振によるシグナル光の波長に対しては高反
射率となるコーティングが施されている。内部ミラー6
と出力ミラー8の間が光パラメトリック発振の共振器と
なっている。光パラメトリック発振の出力光は出力ミラ
ー8から取り出される。ここまでが内部共振器型光パラ
メトリック発振器によるレーザへッドとなる部分であ
る。
【0020】次に、図1及び図2を参照して、音響光学
Qスイッチ5を駆動する部分について説明する。矩形波
発生回路10によって、Qスイッチ動作の繰り返し周波
数を与える周期的な矩形パルスを発生させる。繰り返し
周波数は、固体レーザ結晶4のレーザ上準位寿命より短
い周期となる繰り返し周波数に設定する必要があり、N
3+を添加した結晶の場合、概ね10kHz以上であ
る。矩形波発生回路10の出力はパルス幅変調回路24
に入されてパルス幅変調される。パルス幅変調回路24
は、繰り返し周波数が矩形波発生回路10と同じで、加
算回路26の出力値に比例するパルス幅となる周期的パ
ルスを出力する。
【0021】高周波発生回路11は入力が0Vのときに
周波数が数十MHzの高周波電力を発生し、5Vのとき
にその発生を止める。高周波電力がオフとなりQスイッ
チによりレーザ共振器に与えられる損失が低損失となる
時間幅を、Qスイッチの開口時間と呼ぶ。音響光学Qス
イッチ5に入力される高周波電力を数百nsから数μs
の開口時間で瞬間的にオフとすると、固体レーザがQス
イッチ発振し、内部共振器型光パラメトリック発振器の
シグナル光出力が発生する。通常は、先に述べたとおり
マルチパルス発振するが、Qスイッチの開口時間を狭め
ることによって、1回のQスイッチ動作で発生する光パ
ルスのうちで、2番目以降のパルスの発生を押さえるこ
とができる。
【0022】Qスイッチ動作の繰り返し周期が、固体レ
ーザ結晶4のレーザ上準位寿命より短くなる高繰り返し
のときは、開口時間の制御によってシングルパルス化さ
れるばかりではなく、レーザのパルスピークパワーと時
間平均出力共にマルチパルスが発生しているときに比べ
増大する。
【0023】開口時間をさらに狭めていくと、シングル
パルス化したパルスの強度までが減少してくる。開口時
間には最適値が存在する。開口時間に対するレーザ出力
は、時間平均出力とパルスピーク値ともに開口時間が最
適値となるときに最大となる単峰性の特性となる。そこ
で、レーザ出力が最大となるよう開口時間を最適に初期
設定するために、直流バイアス回路17の出力電圧を調
整する。
【0024】次に、Qスイッチの開口時間を制御するた
めの制御情報を得るフィードバック回路部分について図
1を参照して説明する。正弦波発生回路22は、周波数
が数Hz〜数百Hzの微小な正弦波信号を発生してお
り、この正弦波発生回路22の出力は、制御回路25及
び加算回路26に加えられる。加算回路26において、
Qスイッチの開口時間を最適に初期設定するための直流
バイアス電圧と前記正弦波信号が加算されてパルス幅変
調回路に入力されるので、これにより、Qスイッチの開
口時間が正弦波出力回路22の出力に応じて周期的に変
化する。そのためレーザ出力も周期的に変化する。
【0025】レーザ出力光の一部を部分反射鏡9で取り
出し、光検出器18で受光する。光検出器18は、正弦
波発生回路22の繰り返し周波数の出力変化には十分応
答できるが、レーザの繰り返し周波数には応答できず時
間平均出力に比例した電圧を出力するものを使用してい
る。したがって、光検出器18からは、正弦波発生回路
22の繰り返し周波数に応答した出力が得られる。
【0026】制御回路25では光検出器18からの信号
と正弦波出力回路22の信号とから、Qスイッチの開口
時間を最適値に制御するために開口時間を増大するか減
少するかを判定し、その結果を正と負の電圧で区別した
出力を加算回路26に加えている。このフイードバック
により、直流バイアス回路17によるQスイッチの開口
時間の設定値が最適値と一致していない場合でも、自動
的に開口時間を補正してレーザ出力が最大値に保たれる
ように、パルス幅変調回路24へ出力される直流バイア
ス電圧が制御される。
【0027】
【実施例】図3は、本発明をより具体化した実施例を示
す図である。図3において、固体レーザ結晶を励起する
ための半導体レーザ1は、光ファイバ結合タイプのもの
が用いられており、半導体レーザ1に接続された光ファ
イバ27の他端から励起用のレーザ光が出力される。半
導体レーザ1は波長が810nmであり、また光ファイ
バ端出力は10Wである。レンズ2は、焦点距離が10
mmで、半導体レーザ1の光ファイバ端からの距離が約
20mmとなるように配置してある。また半導体レーザ
光の集光径は約0.5mmである。
【0028】端面ミラー3は、レンズ2側が平面で、そ
の反対側は曲率半径が−5mの凹面となっている。ま
た、端面ミラー3のレンズ2側の面は波長810nmに
おける反射率が0.5%となり、また、反対側の面は、
波長810nmに対して反射率が5%で、かつ波長10
64nmに対して反射率が99%となるようにコーテイ
ングがそれぞれ施されている。固体レーザ結晶には長さ
が3mmのNd:YVO4結晶4を使用している。
【0029】Nd:YVO4結晶4はa軸カットのもの
であり、そのc軸がレーザ共振器の光軸に対して垂直と
なるように配置されている。また、Nd:YVO4結晶
4による発振は電界成分が結晶のc軸と平行となり、そ
の発振波長は1064nmとなる。音響光学Qスイッチ
5は媒質に二酸化テルル(TeO2)結晶を使用してお
り、レーザ光の伝搬する方向の長さは20mmである。
【0030】内部ミラー6は、Qスイッチ5側が凸面、
その反対側が凹面となっており、それらの曲率半径は
0.2mである。また、内部ミラー6のQスイッチ5側
の面は波長1064nmにおける反射率が0.5%で、
また、反対側の面は、波長1064nmに対して反射率
が5%で、かつ、波長1573nmに対して反射率が9
9%となるようにコーティングがそれぞれ施されてい
る。また、内部ミラー6の厚さは5mmである。
【0031】非線形光学結晶には長さが30mmのKT
P(KTiOPO4)結晶7を使用している。KTP結
晶7は結晶方位がθ=90°、φ=0°のx軸カットの
もので、そのy軸がNd:YVO4結晶4のc軸と平行
になるように配置されている。この配置により、光パラ
メトリック発振のポンプ光となる波長1064nmの発
振光は、その電界成分がKTP結晶7のy軸と平行にな
るようにKTP結晶7に入射する。このとき、KTP結
晶7は、波長が1573nmで電界成分がKTP結晶7
のy軸と平行となるシグナル光と、波長が3.3μmで
電界成分がKTP結晶7のz軸と平行となるアイドラ光
が発生する。
【0032】出力ミラー8は、曲率半径が無限大の平面
である。また、出力ミラー8のKTP結晶7側の面は波
長1064nmにおける反射率が99%で、かつ、波長
1573nmに対して反射率が約90%となり、また、
反対側の面は、波長1573nmに対して反射率が0.
5%となるようにコーテイングがそれぞれ施されてい
る。端面ミラー3と出力ミラー8間がNd:YVO4
ーザの共振器となり、内部ミラー6と出力ミラー8の間
が光パラメトリック発振のための共振器となっている。
【0033】次に、音響光学Qスイッチ5を駆動する部
分について図4のタイムチャートを参照して説明する。
矩形波発生回路10によって、Qスイッチ動作の繰り返
し周波数を与える周期的な矩形パルスを発生させる。繰
り返し周波数は100kHz、パルス幅は1μsに設定
してある。矩形波発生回路10の出力の一つが積分回路
13に入力され、積分回路13からはのこぎり波が出力
される。この積分回路13の出力と加算回路15の出力
を比較回路14にて比較し、積分回路の出力の方が大き
いときに5Vの電圧を出力し、反対に加算回路15の出
力の方が大き時に0Vの電圧を出力する。
【0034】この比較回路12の出力と矩形波発生回路
10の出力をAND回路12により論理積をとり、1の
ときに5Vの出力を、0のときに0Vの出力を発生す
る。積分回路13、比較回路14、AND回路12によ
り、矩形波発生回路10の矩形波パルスを、加算回路1
5からの入力に比例したパルス幅の周期パルスに変調す
るパルス幅変調回路を構成している。
【0035】高周波発生回路11は入力が0Vのときに
周波数が80MHzの高周波を発生し、5Vのときに高
周波の発生を止める。高周波発生回路11によって発生
する高周波電力が音響光学Qスイッチ5に入り、レーザ
へッドがQスイッチ動作する。本実施例のレーザへッド
はレーザ出力が最大となるQスイッチの開口時間の最適
値が約130nsである。この開口時間の最適値に初期
設定するために、直流バイアス回路17の出力電圧を調
整しておく。
【0036】次に、Qスイッチの開口時間を制御するた
めの制御情報を得るフィードバック回路部分及びその動
作について図3及び図5を参照して説明する。なお、図
5のタイムチャートは、Qスイッチの開口時間がその最
適値より長い場合の動作について示している。
【0037】正弦波発生回路22は、周波数が20Hz
の正弦波信号(図5(1))を発生しており、この正弦
波発生回路22の出力は、加算回路16及び乗算回路2
1に加えられる。加算回路16において、直流バイアス
回路17の直流バイアス電圧と前記正弦波信号が加算さ
れて前記構成のパルス幅変調回路に入力されるので、こ
れにより、Qスイッチの開口時間が正弦波発生回路22
の出力に応じて周期的に変化する。そのためレーザ出力
も周期的に変化する。
【0038】仮に、直流バイアス回路17によるQスイ
ッチの開口時間が、最適値より長い方にずれている場合
を考えると、このとき、レーザ出力も前記正弦波信号に
よって周期的な変化を示すが、正弦波発生回路22の出
力とは位相が180°だけずれる。このレーザ出力の一
部をモニター用として部分反射鏡9により取り出し、光
検出器18に供給する。
【0039】光検出器18として、正弦波発生回路22
の繰り返し周波数の出力変化には応答できるが、レーザ
の繰り返し周波数には応答できず時間平均出力に比例し
た電圧を出力する狭帯域特性のものを使用しているの
で、光検出器18からは、前記レーザ出力の前記正弦波
信号による周期的な変化に応答した出力(図5(2))
が得られる。
【0040】光検出器18の出力は、直流カットフィル
タ19に入力されてその交流成分のみが抽出され、更に
増幅器20により増幅された後、乗算回路21に入力さ
れる。
【0041】乗算回路21において、増幅器20の出力
(図5(3))と正弦波発生回路22の出力(図5
(1))が乗算され、その出力は常に負の値となる周期
波(図5(4))となる。この乗算回路21の出力はロ
ーパスフイルタ23に入力され、ローパスフィルタ23
からは、負の値を持つ直流成分(図5(5))だけが出
力される。
【0042】したがって、直流バイアス回路17によ
り、Qスイッチの開口時間が最適な値より長めに設定さ
れている場合、このローパスフイルタ23の出力を加算
回路23に加えることにより、Qスイッチの開口時間が
短くなる方向、すなわち最適値に近づくように制御され
る。
【0043】直流バイアス回路17によるQスイッチの
開口時間が、最適値より短い方にずれて設定されている
場合には、レーザ出力の時間平均及び光検出器18の出
力の時間平均は、正弦波発生回路22の出力と同位相と
なる。そのため乗算回路21の出力は正の値となる周期
的な出力波形となり、ローパスフイルタの出力は正の値
をもつ直流成分となる。したがって、直流バイアス回路
17の出力電圧に正の直流成分が加わり、Qスイッチの
開口時間を増加させて最適値に近づくように制御され
る。
【0044】直流バイアス回路17の出力電圧を調整
し、Qスイッチの開口時間を最適値に設定した状態で
は、半導体レーザ1の出力が10W、パルス繰り返し周
波数が50kHzのときにレーザ出力は時間平均出力で
約1W、パルスエネルギーは約20μJとなる。直流バ
イアス回路17の出力電圧をこの状態で固定し、パルス
繰り返し周波数を30kHzから150kHzの間で変
化させたり、あるいは、半導体レーザ1の出力を7Wか
ら10Wの間で変化させても、Qスイッチの開口時間は
常に最適値に保つことができる。
【0045】
【発明の効果】本発明は、マルチパルスが発生しやすい
内部共振器型光パラメトリック発振器に対して、Qスイ
ッチの開口時間を制御する手段を設けたので、容易にシ
ングルパルス化することができる。
【0046】また、開口時間に周期的な微少変動を与え
てレーザ出力をモニターし、開口時間を最適値に近づけ
るための適切な信号をフイードバックしているので、固
体レーザを励起する半導体レーザの出力やQスイッチの
繰り返し周波数が変化しても、Qスイッチの開口時間を
常時最適値に設定することができる。
【0047】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態の動作を示すタイムチャー
トである。
【図3】本発明の実施例を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施例の動作を示すタイムチャートで
ある。
【図5】本発明の実施例の動作を示すタイムチャートで
ある。
【符号の説明】
1 半導体レーザ 2a,2b レンズ 3 端面ミラー 4 固体レーザ結晶 4a Nd:YVO4結晶 5 音響光学Qスイッチ 6 内部ミラー 7 非線形光学結晶 7a KTP結晶 8 出力ミラー 9 部分反射鏡 10 矩形波発生回路 11 高周波発生回路 12 AND回路 13 積分回路 14 比較回路 15,16,26 加算回路 17 直流バイアス回路 18 光検出器 19 直流カットフィルタ 20 増幅器 21 乗算回路 22 正弦波発生回路 23 ローパスフイルタ 24 パルス幅変調回路 25 制御回路 27 光ファイバ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Qスイッチ動作のための手段を有する半
    導体レーザ励起固体レーザ共振器の内部に、非線形光学
    結晶を含む光パラメトリック発振のための共振器を有す
    る内部共振器型光パラメトリック発振器において、前記
    固体レーザ共振器の損失がQスイッチにより低損失とな
    る開口時間を、レーザ出力が最大となるように自動制御
    する手段を備えていることを特徴とする内部共振器型光
    パラメトリック発振器。
  2. 【請求項2】 Qスイッチ動作のための手段を有する半
    導体レーザ励起固体レーザ共振器の内部に、非線形光学
    結晶を含む光パラメトリック発振のための共振器を有す
    る内部共振器型光パラメトリック発振器において、前記
    固体レーザ共振器の損失がQスイッチにより低損失とな
    る開口時間を変化させる手段と、前記Qスイッチの開口
    時間に周期的な微小変動を与える手段と、レーザ出力光
    の時間平均値をモニターしてレーザ出力が最大となるよ
    うに前記開口時間を変化させる手段に制御信号を与える
    手段を備えていることを特徴とする内部共振器型光パラ
    メトリック発振器。
  3. 【請求項3】 前記制御信号を与える手段は、レーザ出
    力の時間平均値の交流成分と前記開口時間に周期的な微
    小変動を与える手段からの信号との積を得る手段を備え
    ており、その積の値の符号により前記開口時間の増減方
    向を区別した制御信号を出力することを特徴とする請求
    項2記載の内部共振器型光パラメトリック発振器。
  4. 【請求項4】 前記開口時間を変化させる手段は、前記
    Qスイッチ動作の繰り返し周波数を与える周期的な矩形
    パルスを、前記制御信号を含む信号によってパルス幅変
    調するパルス幅変調手段を備えていることを特徴とする
    請求項2記載の内部共振器型光パラメトリック発振器。
  5. 【請求項5】 前記パルス幅変調手段は、前記矩形パル
    スを積分した信号と前記制御信号を含む信号とを比較す
    る比較回路と、前記矩形パルスと前記比較回路の出力と
    の論理積をとるAND回路を備えていることを特徴とす
    る請求項4記載の内部共振器型光パラメトリック発振
    器。
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