JPH10335174A - 積層セラミックコンデンサ - Google Patents

積層セラミックコンデンサ

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JPH10335174A
JPH10335174A JP9155939A JP15593997A JPH10335174A JP H10335174 A JPH10335174 A JP H10335174A JP 9155939 A JP9155939 A JP 9155939A JP 15593997 A JP15593997 A JP 15593997A JP H10335174 A JPH10335174 A JP H10335174A
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賢二 斉藤
Kunifumi Fukushima
都史 福島
Yasushi Tanaka
泰 田中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大容量、小型で信頼性の優れた積層セラミッ
クコンデンサを提供する。 【解決手段】 セラミック層と導電体層とが交互に積層
された素体の端面に外部電極を形成した積層セラミック
コンデンサにおいて、前記セラミック層と導電体層とが
交互に重合するセラミック層の厚みが5μm以下で、か
つ前記積層セラミックコンデンサに電圧V1 、V2 を印
加し、それぞれの電圧印加時に流れる電流をI1 、I2
としたとき、 α=log(I2 /I1 )/log(V2 /V1 )・・・(1) 式で得られる係数αが3.5以下であることを特徴とす
るものであり、この関係を満足させることにより、信頼
性の優れた積層セラミックコンデンサを得ることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層セラミックコ
ンデンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】積層セラミックコンデンサに使用される
誘電体磁器は、BaTiO3 を主成分とし、これにM
g、Mn、Ho等の化合物を添加した誘電体原料を成
型、焼成して、高い誘電率と良好な温度特性を確保して
いる。
【0003】積層セラミックコンデンサを製造するに
は、前記誘電体原料を有機バインダとともに混練してス
ラリー化して、長尺なシート状に加工し、該シート上に
導体を形成した後、所定の大きさに切断し、これを積層
して圧着し、個々のチップサイズに分割し、さらに焼成
してチップ素体端面に外部端子を形成して積層コンデン
サを構成している。
【0004】近時、電気機器の小型化に伴い、積層コン
デンサにおいても、小型化とともに大容量化が要求され
ており、これらの要求を満たす為に、単位体積当たりの
容量の増加を目的として、セラミックシートの厚みを薄
くする傾向にあり、焼成後のシート厚みは数μmに薄層
化され、且つシートの積層数を増加させている。
【0005】ところで、積層セラミックコンデンサの単
位体積当たりの容量を増加させる為には、 Cap=ε0 ×ε×S×(N−1)/d・・・・・(2) 但し、Cap:静電容量 ε0 :真空の誘電率 ε :誘電体材料の誘電率 S :内部電極交差面積 N :内部電極の層数 d :誘電体セラミック層厚 の式に従い、誘電体材料の誘電率を大きくする、内
部電極の交差面積を増加させる、内部電極の層数を増
加させる、誘電体セラミック層厚を薄くする、等々の
方法が検討され、実施されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、前記の
誘電体材料の誘電率を大きくする方法は、古くから開発
が続けられ徐々に改良されてはいるが、急激に大幅な改
善は期待できない。また、の内部電極の交差面積を増
加させる方法は、積層コンデンサ素体の体積を大きくし
なければならず、小型化には適していない。一方の内
部電極の層数を増加させる方法は、の誘電体セラミッ
ク層厚を薄くする方法と関連して、上記の課題を解決す
る手段として有効であると考えられる。
【0007】しかしながら、上記の誘電体セラミック層
厚を薄くする方法は、薄層化に伴って、コンデンサの信
頼性が低下するということが避けられない課題であっ
た。
【0008】本発明の目的は、このような課題を解決
し,セラミック層厚を薄くしても信頼性を保持できる積
層セラミックコンデンサを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、信頼性試
験とは別に、誘電体磁器コンデンサに、異なる電圧を印
加し、それぞれの電圧印加時に、該誘電体磁器コンデン
サに流れる電流を測定し、両者の間に特別の関係がある
ことを見い出し、本発明に到達した。
【0010】すなわち、本発明は、セラミック層と導電
体層とが交互に積層された素体の端面に外部電極を形成
した積層セラミックコンデンサにおいて、前記セラミッ
ク層と導電体層とが交互に重合するセラミック層の厚み
が5μm以下で、かつ前記積層セラミックコンデンサに
電圧V1 、V2 を印加し、それぞれの電圧印加時に流れ
る電流をI1 、I2 としたとき、 α=log(I2 /I1 )/log(V2 /V1 )・・・(1) 式で得られる係数αが3.5以下であることを特徴とす
るものであり、この関係を満足させることにより、信頼
性の優れた積層セラミックコンデンサを得ることができ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】セラミック誘電体は、一般的には
絶縁体とされているが、ミクロ的に観察すると、微小な
電流が流れることが確認されており、ミクロ的には電流
が流れることは周知である。
【0012】セラミック誘電体は、グレインと粒界によ
り構成されている。これらの抵抗値に大きな差が無いと
きには、印加した電圧に比例して電流が流れ、電圧に依
存せず、電圧の増加に対して直線的に上昇する傾向を示
す。また、どちらか一方(主として粒界)の抵抗値が高
いときには、電流は電圧に比例せず、低電圧では抵抗の
高い部分が支配的になり、電流はあまり流れないが、高
電圧では誘電体全体に電流が流れるようになる為、大き
い電流が流れる。つまり電流の増加の仕方が電圧に対し
て非直線的になる。そこで(1)式に示したように、低
電界強度と高電界強度での電流の流れ方の非直線性か
ら、誘電体内部の抵抗の差を調べることができ、その差
が小さい程、すなわち(1)式におけるαが小さい程、
誘電体内部の電界は均一になる。
【0013】上記のように、セラミック層が薄くなると
層の均一性に欠けることが多いが、本発明の条件を満た
した場合には、セラミック層が薄いにも関わらず、層は
均一になり、αが小さくなる。本発明において、αを
3.5以下とした理由は未だ理論的に解明されたもので
はないが、多数の実験の結果から経験的に得られたもの
である。
【0014】すなわち、実験の結果、αが3.5以下の
ときには、誘電体の均一性は高くなり、そのため、誘電
体全体に均一な電界がかかり、エネルギーが分散し、従
って劣化に必要なエネルギーの集結がなく、その結果信
頼性が向上する。これに反し、αが3.5以上のときに
は、誘電体内で抵抗の異なる部分が生じ、電界強度が抵
抗の高い部分に局部的に集中するため、エネルギーが局
所的になり、その結果信頼性が低下するとの知見が得ら
れた。そこで本発明においては、αを3.5以下とした
のである。
【0015】
【実施例】次に、本発明をBT系積層セラミックコンデ
ンサに適用した場合の実施例を比較例と共に実験例とし
て示す。出発原料として、純度99%以上のBaTiO
3 、SrTiO3 、CaZrO3 、MgCO3 、Mn
O、SiO2 を準備した。これらを表1に示した比率で
秤量した。この秤量物をボールミルで湿式混合し、水分
を蒸発、乾燥させた後、1000℃の温度で仮焼して粉
体を作成した。
【0016】
【表1】
【0017】この粉体に有機系バインダー及び可塑剤を
添加し、ボールミルで充分撹拌した後、ドクターブレー
ト法によりセラミックグリーンシートを得た。なお、こ
のときのグリーンシートの厚さは6μmとした。得られ
たグリーンシートの一面に内部電極形成用導電ペースト
を印刷し、乾燥後60層になるように積層し、さらにそ
の上下に100μmの素材と同一組成のカバーを積層
し、圧着することにより積層体を得た。この積層体を格
子状に裁断した後、300℃の温度で2時間加熱して有
機バインダーを燃焼させ、さらにN2 −1%H2 混合ガ
スの還元雰囲気中で1200℃の温度で2時間焼成し、
次いで600℃の温度で30分の再酸化処理を行い積層
焼結体を得た。このときの内部素体の厚みは5μmとな
った。得られた焼結体の引き出し電極面に、電極を塗布
し、αの異なる積層コンデンサを作成した。これらの実
験例のαと信頼性試験結果を表1に示す。表1の実験例
1、2、3からCaZrO3 の添加量が低下するほどα
は増加し、αが3.5以上では信頼性が満足できないこ
とが判る。同様に実験例4、5、6からMgO(MgC
3 )添加量が増加するとαは増加し、αが3.5以上
では信頼性が満足できないことが判る。なお、実験例3
及び6は比較例である。
【0018】次に、同様の方法で、実験例1及び実験例
3の組成を用いてグリーンシート厚を変えた試料を作成
した。これらのαと信頼性試験結果を表2に示す。この
表2から、実験例7、8、9のαは1.7であり、セラ
ミック層の厚さが5μm以下でも信頼性は満足できるこ
とが判る。また実験例10、11、12のαは3.7で
ある。このαではセラミック層の厚さ7μmでの信頼性
は満足されるが、薄層化の点からは好ましくなく、厚さ
を5μm、3μmに薄層化すると信頼性が満足できない
ことが判る。
【0019】
【表2】
【0020】さらに、同様の方法で、焼成温度を変えて
αを変化させた試料における焼成温度とαと信頼性試験
結果を表3に示す。この結果から明らかなように、焼成
温度を変えてもαを変化させることができるが、αが
3.5以上では信頼性が満足できないことが判る。
【0021】
【表3】
【0022】次に、同様の方法で、再酸化温度を変えて
αを変化させた試料における再酸化温度とαと信頼性試
験結果を表4に示す。この結果から明らかなように、再
酸化温度を変えてもαを変化させることができるが、α
が3.5以上では信頼性が満足できないことが判る。
【0023】
【表4】
【0024】以上のように、αを3.5以下にすること
により、信頼性を満足するセラミックコンデンサにする
ことができた。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は積層セラ
ミックコンデンサにおいて、前記セラミック層と導電体
層とが交互に重合するセラミック層の厚みが5μm以下
で、かつ前記積層セラミックコンデンサに電圧V1 、V
2 を印加し、それぞれの電圧印加時に流れる電流をI
1 、I2 としたときの関係式〔(1)式〕における係数
αを3.5以下にすることにより、大容量、小型で且つ
信頼性の優れたセラミックコンデンサを得ることができ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミック層と導電体層とが交互に積層
    された素体の端面に外部電極を形成した積層セラミック
    コンデンサにおいて、前記セラミック層と導電体層とが
    交互に重合するセラミック層の厚みが5μm以下で、か
    つ前記積層セラミックコンデンサに電圧V1 、V2 を印
    加し、それぞれの電圧印加時に流れる電流をI1 、I2
    としたとき、 α=log(I2 /I1 )/log(V2 /V1 )・・・(1) で得られる係数αが3.5以下であることを特徴とする
    積層セラミックコンデンサ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009295606A (ja) * 2008-06-02 2009-12-17 Panasonic Corp 積層セラミックコンデンサの試験方法および積層セラミックコンデンサの製造方法
WO2013039045A1 (ja) * 2011-09-12 2013-03-21 株式会社村田製作所 積層セラミックコンデンサ

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