JPH10332998A - 架空光ファイバケーブルとその製法 - Google Patents

架空光ファイバケーブルとその製法

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JPH10332998A
JPH10332998A JP9145627A JP14562797A JPH10332998A JP H10332998 A JPH10332998 A JP H10332998A JP 9145627 A JP9145627 A JP 9145627A JP 14562797 A JP14562797 A JP 14562797A JP H10332998 A JPH10332998 A JP H10332998A
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fiber cable
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cable
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JP9145627A
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Yoshiyasu Sato
吉保 佐藤
Naoki Okada
直樹 岡田
Masayoshi Yamanaka
正義 山中
Hiroto Watanabe
裕人 渡邉
Suehiro Miyamoto
末広 宮本
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Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 その製造に際して製造工程が少なく、製造設
備も少なくて済み、安価に製造でき、かつ架空布設時な
どにおいて、光ファイバケーブルに加わる引張力やこれ
による歪を低減することができ、ダンシングが発生しに
くい架空光ファイバケーブルとその製法を得る。 【解決手段】 支持線11と光ファイバケーブル13と
が連結部12で連結、一体化され、前記連結部12に支
持線11の長手方向に沿って断続的に、その幅Wが1〜
10mmである多数の窓部18が形成され、この窓部1
8において前記光ファイバケーブル13が前記支持線1
1に対してたるみをもった状態とされている架空光ファ
イバケーブルを構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、支持線と光ファ
イバケーブルとが連結部で連結、一体化され、かつこの
連結部に窓部が形成されることによって前記光ファイバ
ケーブルにたるみ(余長)を持たせた自己支持型の架空
光ファイバケーブルに関し、特に前記窓部によるダンシ
ング抑制効果に優れた自己支持型の架空光ファイバケー
ブルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の架空光ファイバケーブル
として、図9に示す構造のプレハンガタイプのものがあ
る。図中、符号1は支持線である。この支持線1は、亜
鉛メッキ鋼撚線などの支持線本体をポリエチレン、ポリ
塩化ビニルなどの合成樹脂からなる被覆材で被覆してな
るものであり、この支持線1が電柱などの支持体に架設
されるようになっている。
【0003】この支持線1には、多数のハンガ2・・・を
介して、その内部に多数の光ファイバ心線が収納された
光ファイバケーブル3が支持線1に沿って懸吊されてい
る。ハンガ2は、断面形状がヒョウタン形の板状のもの
であって、ポリエチレン、ポリ塩化ビニルなどの合成樹
脂からなるものである。このハンガ2の上部には支持線
1が貫通、固定され、下部には光ファイバケーブル3が
貫通、固定されている。 前記ハンガ2・・・は支持線1
および光ファイバケーブル3に対して所定の間隔(約5
0cm程度)を配して設けられており、光ファイバケー
ブル3はハンガ2・・・の間のこの間隔において、支持線
1に対して十分なたるみを持たせた状態で固定されてい
る。すなわち、前記支持線1と光ファイバケーブル3と
の間には、複数のハンガ2・・・によって区切られた、ケ
ーブル側方に開口する複数の隙間4・・・が形成されてい
る。
【0004】このようなプレハンガタイプの架空光ファ
イバケーブルにあっては、支持線1に対して光ファイバ
ケーブル3がたるみをもった構造となっているため、架
空布設時などにおいて、光ファイバケーブル3に引張力
やこれによる歪が加わることがないかあるいは低減する
ものとなっている。また、このたるみによって、その内
部に収納された光ファイバ心線がその長手方向に移動し
て、ケーブル端部から飛び出したりすることを防ぐこと
ができるようになっている。
【0005】さらに、ダンシングが発生しにくいという
特性を有する。すなわち、架空布設時に、その断面形状
が非対称性であるケーブルに側方からの横風が当たると
揚力(ケーブル上方向に働く力)が発生し、この揚力が
大きいと、ダンシングとよばれるケーブルの低周波振動
が発生する。この振動(ダンシング)によって、その内
部の光ファイバ心線などが劣化しやすくなるため、ダン
シングはできる限り防止することが好ましい。上述のプ
レハンガタイプの架空光ファイバケーブルにあっては前
記支持線1と光ファイバケーブル3との間に隙間4・・・
が形成されているため、ケーブル側方からの横風の一部
は前記隙間4・・・を通るようになっている。このよう
に、横風が支持線1と光ファイバケーブル3との間の隙
間4・・・を抜けるようになっているため、揚力が小さ
く、ダンシングが発生しにくいものとなっている。
【0006】ところが、このプレハンガタイプの架空光
ファイバケーブルを製造する際には、まず支持線本体に
ポリエチレン、ポリ塩化ビニルなどを押出被覆して支持
線1とするとともに、これとは別工程で光ファイバケー
ブルコアの表面にポリエチレン、ポリ塩化ビニルなどを
押出被覆してシースを設けて光ファイバケーブル3とす
る。ついで、この支持線1と光ファイバケーブル3とを
集合し、射出成形によりハンガ2・・・を断続的に設ける
際に、光ファイバケーブル3にたるみが形成されるよう
にして製造される。このため、このプレハンガタイプの
架空光ファイバケーブルの製造にあっては、製造工程が
多くなり、製造設備も多く必要となる欠点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記事情に艦
がみてなされたものであって、その製造に際して製造工
程が少なく、製造設備も少なくて済み、安価に製造で
き、かつ架空布設時などにおいて、光ファイバケーブル
に加わる引張力やこれによる歪を低減することができ、
ダンシングが発生しにくい架空光ファイバケーブルとそ
の製法を得ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題は、支持線本体
が合成樹脂からなる被覆体にて被覆された支持線と、ケ
ーブルコアが合成樹脂からなるケーブルシースにて被覆
された光ファイバケーブルとが、合成樹脂からなる連結
部で連結、一体化され、前記連結部に支持線の長手方向
に沿って断続的に幅1〜10mmの多数の窓部が形成さ
れ、この窓部において前記光ファイバケーブルが前記支
持線に対してたるみをもった状態とされている架空光フ
ァイバケーブルによって解決できる。また、この架空光
ファイバケーブルは、支持線本体と光ファイバケーブル
コアとを同時に押出機のクロスヘッドダイスに送り込
み、一括押出被覆して支持線と光ファイバケーブルとを
連結部で一体化し、該連結部の樹脂が未固化のうちに、
窓部形成手段によって該連結部に前記支持線長手方向に
沿って断続的に幅1〜10mmの多数の窓部を形成し、
この状態で前記光ファイバケーブルの走行速度を前記支
持線の走行速度よりも速めて両者を引き取りつつ、これ
を冷却することによって製造できる。前記窓部の幅は、
ダンシング抑制効果を向上させるためには1〜10m
m、好ましくは2〜6mmとされる。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の架空光ファイバ
ケーブルの一例を示すものである。この架空光ファイバ
ケーブルは支持線11と連結部12と光ファイバケーブ
ル13とから概略構成されている。支持線11は、亜鉛
メッキ鋼撚線などからなる支持線本体14と、この支持
線本体14を被覆するポリエチレンなどの合成樹脂から
なる被覆体15とから構成されている。
【0010】連結部12は、支持線11と光ファイバケ
ーブル13とを連結、一体化し、これにより光ファイバ
ケーブル13を支持線11で吊持するためのもので、支
持線11の底部から垂下し光ファイバケーブル13の頂
部に延びる連続した厚みが1〜4mm程度の壁状のもの
であり、ポリエチレンなどの合成樹脂から構成されてい
る。また、光ファイバケーブル13は、多数本の光ファ
イバ心線が収容されたケーブルコア16とこのケーブル
コア16を被覆するポリエチレンなどの合成樹脂からな
るシース17とからなっている。
【0011】そして、上記連結部12には、支持線11
に沿って断続的に設けられたケーブル側方に開口する多
数の長方形状の窓部18,18・・・が形成されている。
さらに、この連結部12の窓部18,18・・・の形成位
置において光ファイバケーブル13にはたるみ(余長)
が持たされており、かつこのたるみは支持線11の側方
にほぼ交互に方向を変えて形成されている。換言すれ
ば、光ファイバケーブル13は直線状の支持線11に対
して左右方向に蛇行した状態となっており、この光ファ
イバケーブル13の蛇行により支持線11に対して光フ
ァイバケーブル13が約0.1〜0.7%程度の余長を
もつこととなる。そして、この構造により、この架空光
ファイバケーブルは従来のプレハンガタイプのものと同
様に光ファイバケーブル13に引張力やこれによる歪が
加わることがないかあるいは低減するものとなってい
る。また、収納された光ファイバ心線などが移動しない
ようになっている。また、窓部18が形成されているの
で、ケーブル布設時に、横風がこの窓部18を通るよう
になっており、ダンシングが抑制されるようになってい
る。
【0012】この窓部18の長さは例えば50cm程度
とされ、相隣接する窓部18,18間の間隔は例えば5
cm程度となっている。この窓部18の長さ、間隔は、
ケーブルの大きさなどに応じて任意に変更できる。ただ
し、ダンシング抑制効果を向上させるためには、この窓
部18の幅Wは1〜10mm、好ましくは2〜6mmと
される。1mm未満であっても前記たるみによって、こ
の窓部18において隙間が形成されるので、ダンシング
抑制効果は得られるが、1〜10mm、好ましくは2〜
6mmとすると、隙間の幅が十分に広く、横風がこの窓
部18を通り抜けやすくなるので、ダンシング抑制効果
が向上する。この窓部18の幅Wは大きい程ダンシング
防止効果が高いが、ケーブルサイズや連結部12の強度
などを考慮すると、実質的には10mm以下とされる。
【0013】次に、このような架空光ファイバケーブル
の製法の概要について説明する。図2は、本発明の架空
光ファイバケーブルの製法の一例を示すもので、図中符
号21は、押出機に取り付けられた押出被覆用のクロス
ヘッドダイスである。このクロスヘッドダイス21には
そのマンドレルの入口孔から、光ファイバケーブルコア
16と支持線本体14とが同時に送り込まれ、かつ図示
しない押出機からポリエチレンなどの溶融樹脂が供給さ
れ、クロスヘッドダイス21内で光ファイバケーブルコ
ア16と支持線本体14との周囲に樹脂が被覆され、か
つ連結部12が形成された中間製品Nが得られる。
【0014】この中間製品Nは図3に示すように、支持
線11が下方に位置し、光ファイバケーブル13が上方
に位置するようにしてクロスヘッドダイス21の出口孔
から連続的に導き出される。このように重量が重くなる
支持線11を下方に配することにより、その重量により
連結部12が真っすぐな状態となって成形される。
【0015】また、上記クロスヘッドダイスの出口孔側
には、窓部形成装置22が設けられている。この窓部形
成装置22は、鋭利な刃物(図示せず)などの窓部形成
手段を有し、この窓部形成手段を中間製品Nに向けて断
続的に前進あるいは後退させて、クロスヘッドダイス2
1から出てきた中間製品Nの連結部12を構成する樹脂
がいまだ半溶融状態にあるうちにこれに断続的に窓部1
8,18・・・を形成するものである。この窓部形成装置
22によって、図4に示すように連結部12において断
続的に窓部18,18・・・が形成された中間製品Nは、
ついで1次冷却水槽23に送られ、ここで冷却されその
表面部分の樹脂が半固化した状態となって、余長形成プ
ーリ24に送られる。
【0016】余長形成プーリ24は、直径30cm〜2
00cm程度の円環状のものであって、図中矢印方向に
定速回転するようになっている。この余長形成プーリ2
4には中間製品Nが1周にわたって巻き付けられて矢印
方向に走行するようになっている。この巻き付けの際、
巻き取りによる張力により図5に示すように余長形成プ
ーリ24の外周面に支持線11と光ファイバケーブル1
3とが接することになる。
【0017】光ファイバケーブル13と支持線11とは
それ自体の直径が異なり、光ファイバケーブル13の直
径の方が大きいため、余長形成プーリ24に巻き付けら
れた中間製品Nのうち、光ファイバケーブル13の巻付
直径が支持線11の巻付直径よりも大きくなる。そし
て、余長形成プーリ24は定速回転するので、光ファイ
バケーブル13の周速度、すなわち走行速度が支持線1
1の走行速度よりも速くなることになる。これにより、
中間製品Nを余長形成プーリ24に巻き付けることで光
ファイバケーブル13の走行速度が支持線11の走行速
度よりも速くなる。
【0018】この両者の走行速度差は、中間製品Nが余
長形成プーリ24から離れて行く際に、光ファイバケー
ブル13が窓部18,18・・・において支持線11から
部分的に切り離されているため、この窓部18,18・・
・においてたるみ(余長)となって表れる。このため、
余長形成プーリ24から離れて行く中間製品Nは、その
光ファイバケーブル13が窓部18,18・・・の位置に
おいてたるんだ状態となり、図1に示すような蛇行状態
を呈することになる。
【0019】この状態の中間製品Nはただちに2次冷却
水槽25に送られ、ここで完全に冷却され、樹脂が固化
される。かくして、図1に示す外観を有する架空光ファ
イバケーブルが連続的に得られ、適宜巻き取りドラムな
どに巻き取られて製品とされる。
【0020】このような方法では、余長形成プーリ24
の直径を小さくすれば、たるみは増加し、直径を大きく
すればたるみは減少する。さらに、余長形成プーリ24
への巻付回数を変化させても光ファイバケーブル13の
たるみの量を変化させることができる。したがって、こ
れらの手法を適宜用いることにより、光ファイバケーブ
ル13に必要なたるみを容易に形成することができる。
【0021】図6〜8は上述の窓部形成装置22におけ
る窓部形成手段の具体例を示したものである。図6に示
した窓部形成手段はカッター30であり、このカッター
30は、本体31と、窓部18の上辺18aに対応する
ように設けられた上刃32と、下辺18bに対応するよ
うに設けられた下刃33とからなる。すなわち、これら
上刃32と下刃33とは、平行に、かつこれらの間の長
さが窓部18の幅Wに相当するように前記本体31に設
けられている。このカッター30は、エアーシリンダー
などによって中間製品Nに対して前進および後退の動作
が行われるようになっている。
【0022】窓部18を形成するにおいて、最初はカッ
ター30を後退させておく。中間製品Nは図2に示すク
ロスヘッドダイス21より図6中矢印で示されているケ
ーブル押出方向に定速で押し出される。前記カッター3
0の位置に、前記中間製品Nにおける窓部18の形成予
定位置が到達すると同時に、このカッター30を前進さ
せる。このとき中間製品Nは図中矢印方向に連続して定
速で押し出されているので、前記カッター30によっ
て、窓部18の上辺18aと下辺18bに対応する切り
込みが形成される。ついで、所定時間経過後にこのカッ
ター30を後退させる。さらに所定時間経過後に再びこ
のカッター30を前進させ、所定時間後に後退させる操
作を繰り返して、複数の窓部18における上辺18aと
下辺18bの切り込みを断続的に形成する。
【0023】これら上辺18aと下辺18bの切り込み
形成と並行して、あるいはこの後に、窓部18における
対向する側辺18c、18cに対応する部分に、他のカ
ッターなどを用いて切り込みを入れて、これら上辺18
a、下辺18bおよび対向する側辺18cに囲まれた部
分を連結部12から除去することによって窓部18を形
成する。この方法においては、中間製品Nの押出速度
と、カッター30の前進と後退のタイミングとを調節す
ることによって、窓部18の長さと、相隣接する窓部1
8どうしの間隔を設定することができる。またカッター
30における上刃32と下刃33との間の長さを調節す
ることによって窓部18の幅Wを調節することができ
る。
【0024】図7は窓部形成手段の他の例である回転カ
ッター34を用いた場合の方法を示したもので、図7
(a)は窓部18の形成方法を示した説明図であり、図
7(b)、(c)はこの回転カッター34の構造を示し
たものである。この回転カッター34は、円盤状の本体
35と、この本体35の中心に配された回転軸36とか
ら概略構成され、この回転軸36を中心として回転する
ようになっている。
【0025】この本体35の上面と下面には、この本体
35の直径よりも大きな直径を有する円形板状の上刃3
7と下刃38とがそれぞれ設けられ、この本体35の側
面には2枚の側辺切断刃39a、39bが、前記上刃3
7と下刃38に対して垂直に設けられている。これら側
辺切断刃39a、39bは前進と後退が行われるように
なっており、前進時には本体35より突出し、後退時に
は前記本体35内部に収納されるようになっている。こ
れら側辺切断刃39a、39bの幅と、前記上刃37と
下刃38との間の長さはほぼ等しく、窓部18の幅W、
すなわち側辺18cの長さに相当する。また、前記上刃
37と下刃38の外周部において、2枚の側辺切断刃3
9a、39bの相互間の長さLは、窓部18と相隣接す
る他の窓部18との間隔に相当する。そして、この長さ
Lに対応する部分の上刃37と下刃38の刃は切れない
ようになっている。また、前記長さLに対応しない部分
の上刃37と下刃38の外周部の長さは窓部18の長さ
に相当し、これら上刃37と下刃38の刃が切れるよう
になっている。
【0026】窓部18を形成するにおいて、回転カッタ
ー34は所定位置に固定され、中間製品Nは図2に示し
たクロスヘッドダイス21より図7中矢印で示されてい
る方向に定速で押し出される。前記回転カッター34を
回転させ、ひとつ目の側辺切断刃39bと、押出された
中間製品Nの連結部12とが対向する位置関係になった
ところで、この側辺切断刃39bを前進させると、窓部
18の側辺18cに対応する切り込みが形成される。こ
れとほぼ同時に、回転する上刃37と下刃38とによっ
てこの窓部18の上辺18aと下辺18bに対応する切
り込みが連続的に形成されていく。この間に前記側辺切
断刃39bを後退させる。そして、二つ目の側辺切断刃
39aが連結部12に対して対向する位置関係となった
ところで、この側辺切断刃39aを前進させる。すると
二つ目の側辺18cに対応する切り込みが形成され、前
記側辺18c、上辺18a、下辺18b、および二つ目
の側辺18cに囲まれた部分が連結部12から除去さ
れ、窓部18が形成される。この後前記二つ目の側辺切
断刃39aを後退させる。以下、上述の操作を繰り返す
ことにより、断続的に複数の窓部18を形成することが
できる。
【0027】この回転カッター34において、上刃37
と下刃38の直径と、2つの側辺切断刃39a、39b
の間の長さLとを調節することによって、窓部18の長
さと、相隣接する窓部18どうしの間隔を設定すること
ができる。また、側辺切断刃39a、39bの幅と、上
刃37と下刃38との間の長さを調節することによって
窓部18の幅Wを調節することができる。この方法によ
れば、連続的に窓部18の周囲に切り込みを入れること
ができ、効率がよい。
【0028】この他の方法としては図8に示したよう
に、棒40を用いる方法がある。この棒40は、窓部1
8の幅Wに相当する直径を有する円筒棒状の本体41を
有し、この本体41の先端部は連結部12に差し込みや
すいように縮径されている。この本体41の温度は、窓
部18形成時に半溶融状態である連結部12を構成する
樹脂と、ほぼ同じ温度かあるいは10〜30℃程度高い
温度に保持されている。例えば連結部12がポリエチレ
ンからなる場合には、この連結部12の半溶融状態の温
度は100〜200℃であり、前記本体41の温度は1
10〜230℃とされる。また、前記棒40は所定位置
に固定され、中間製品Nに対して前進および後退の動作
が行われるようになっている。
【0029】窓部18を形成するにおいて、最初はこの
棒40を後退させておく。中間製品Nは図2に示すクロ
スヘッドダイス21より図8中矢印で示されているケー
ブル押出方向に定速で押し出される。前記棒40の配置
位置に、前記中間製品Nにおける窓部18の形成予定位
置が到達した時点で、この棒40を前進させる。このと
き中間製品Nは図中矢印方向に連続して定速で押出され
ているので、連結部12を構成する樹脂と同等あるいは
それ以上の温度とされている本体41に接触した前記連
結部12を構成する樹脂は溶融し、この本体41の直径
に相当する幅Wの窓部18がケーブル長さ方向に沿って
形成されていく。ついで、所定時間経過後にこの棒40
を後退させる。さらに所定時間経過後にこの棒40を前
進させ、所定時間経過後に後退させることを繰り返し
て、複数の窓部18を断続的に形成する。
【0030】この方法においては、中間製品Nの押出速
度と、棒40の前進と後退のタイミングを調節すること
によって、窓部18の長さと、相隣接する窓部18どう
しの間隔を設定することができる。また前記棒40の本
体41の直径を調節することによってこの窓部18の幅
を調節することができる。この本体41の形状は円柱状
としたが、角柱状であってもよく、特に限定されるもの
ではない。
【0031】窓部18を形成する他の方法として、前記
棒40にかわってドリルやリューターなどの電気的な装
置を用いる方法がある。この場合においても、ドリルや
リューターは中間製品Nに対して前進と後退の動作が行
われるようにし、中間製品Nの押出速度と、この前進と
後退のタイミングを調節することによって所望のサイズ
の窓部18を所望の間隔で設けることができる。また、
レーザ光線によって焼ききる方法もある。すなわち、レ
ーザ光線発生装置自体は固定し、定速で押し出される中
間製品Nの連結部12において、窓部18の幅Wに相当
する部分にレーザ光線を当てて窓部18を形成する。こ
のとき、前記レーザ光線発生装置の電源を所定時間間隔
でON OFFさせることによって窓部18と、相隣接
する他の窓部18と間に間隔を設けつつ複数の窓部18
を形成する。この場合は、中間製品Nの押出速度と、レ
ーザ光線発生装置のON OFFの間隔を調整すること
によって、窓部18の長さと、相隣接する窓部18どう
しの間隔を設定することができる。
【0032】上述の窓部18の形成方法は、いずれの方
法によっても大がかりな装置を必要とせず、また、ほと
んど窓部形成手段を中間製品Nに対して前進、後退させ
るのみで、断続的に幅1〜10mm、好ましくは2〜6
mmの窓部18を、一定の長さと間隔で形成することが
でき、効率がよい。
【0033】このような架空光ファイバケーブルの製法
によれば、1基の製造ラインで光ファイバケーブルコア
16および支持線本体14への樹脂被覆、連結部12の
形成ならびに、ある程度の幅を有する窓部18の形成、
光ファイバケーブル13へのたるみの付与を1工程で一
挙に行うことができ、極めて効率よく目的とする架空光
ファイバケーブルを製造することができる。また、従来
のプレハンガタイプの架空光ファイバケーブルを製造す
る方法に比べて、製造速度を格段に高めることができ、
しかも特別の製造設備を設ける必要もなく、製造コスト
を大幅に低下させることができる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば光
ファイバケーブルにある程度幅を有する窓部と、適度の
たるみ(余長)が形成され、架空布設時などにおいて引
張力やこれによる歪が加わりにくく、さらに、光ファイ
バ心線の移動が発生しにくく、ダンシング抑制効果に非
常に優れ、かつ効率よく低コストで製造できる自己支持
型の架空光ファイバケーブルを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の架空光ファイバケーブルの一例を示
す斜視図である。
【図2】 本発明の架空光ファイバケーブルの製法の例
を示す構成図である。
【図3】 本発明の製法例における中間製品を示す斜視
図である。
【図4】 本発明の製法例における中間製品を示す斜視
図である。
【図5】 図2の要部を拡大して示す構成図である。
【図6】 本発明の製法例におけるカッター(窓部形成
手段)を用いた場合の窓部の形成方法の一例を示した概
略図である。
【図7】 本発明の製法例における回転カッター(窓部
形成手段)を用いた場合の窓部の形成方法の一例を示し
た概略図である。
【図8】 本発明の製法例における温度条件を調節した
棒(窓部形成手段)を用いた場合の窓部の形成方法の一
例を示した概略図である。
【図9】 従来のプレハンガタイプの架空光ファイバケ
ーブルを示す斜視図である。
【符号の説明】
11・・・支持線、12・・・連結部、13・・・光フ
ァイバケーブル、14・・・支持線本体、16・・・ケ
ーブルコア、18・・・窓部、21・・・クロスヘッド
ダイス、22・・・窓部形成装置、23・・・1次冷却
水槽、24・・・余長形成プーリ、25・・・2次冷却
水槽、30・・・カッター、34・・・回転カッター、
40・・・棒、W・・・幅
フロントページの続き (72)発明者 渡邉 裕人 千葉県佐倉市六崎1440番地 株式会社フジ クラ佐倉工場内 (72)発明者 宮本 末広 千葉県佐倉市六崎1440番地 株式会社フジ クラ佐倉工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持線本体が合成樹脂からなる被覆体に
    て被覆された支持線と、ケーブルコアが合成樹脂からな
    るケーブルシースにて被覆された光ファイバケーブルと
    が、合成樹脂からなる連結部で連結、一体化され、前記
    連結部に支持線の長手方向に沿って断続的に幅1〜10
    mmの多数の窓部が形成され、この窓部において前記光
    ファイバケーブルが前記支持線に対してたるみをもった
    状態とされている架空光ファイバケーブル。
  2. 【請求項2】 支持線本体と光ファイバケーブルコアと
    を同時に押出機のクロスヘッドダイスに送り込み、一括
    押出被覆して支持線と光ファイバケーブルとを連結部で
    一体化し、該連結部の樹脂が未固化のうちに、窓部形成
    手段によって該連結部に前記支持線長手方向に沿って断
    続的に幅1〜10mmの多数の窓部を形成し、この状態
    で前記光ファイバケーブルの走行速度を前記支持線の走
    行速度よりも速めて両者を引き取りつつ、これを冷却す
    ることを特徴とする架空光ファイバケーブルの製法。
JP9145627A 1997-06-03 1997-06-03 架空光ファイバケーブルとその製法 Withdrawn JPH10332998A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007206419A (ja) * 2006-02-02 2007-08-16 Hitachi Cable Ltd 光ファイバケーブルの製造方法及び光ファイバケーブル
JP2009301809A (ja) * 2008-06-11 2009-12-24 Sumitomo Electric Ind Ltd 自己支持型ケーブルの製造装置及び製造方法
CN106324782A (zh) * 2016-11-22 2017-01-11 广东亨通光电科技有限公司 一种御冰雪架空光缆

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