JPH10332917A - 回折素子パネル及びそれから構成される三次元画像表示装置 - Google Patents
回折素子パネル及びそれから構成される三次元画像表示装置Info
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- JPH10332917A JPH10332917A JP9143763A JP14376397A JPH10332917A JP H10332917 A JPH10332917 A JP H10332917A JP 9143763 A JP9143763 A JP 9143763A JP 14376397 A JP14376397 A JP 14376397A JP H10332917 A JPH10332917 A JP H10332917A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、大画面の三次元表示が可能で、実
際に物が存在するのと同じように三次元画像を生成し
て、察者が任意の方向、位置から、その三次元画像に焦
点を合わせて観察することが可能な三次元画像表示装置
を実現する回折素子パネル及びそれから構成される三次
元画像表示装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 三次元画像を構成する複数の点像を表示
する回折素子が複数配列されてなる回折素子パネルにお
いて、すべての点像が観察可能な視域に応じて、点像を
表示する回折素子の領域を配置して構成する。
際に物が存在するのと同じように三次元画像を生成し
て、察者が任意の方向、位置から、その三次元画像に焦
点を合わせて観察することが可能な三次元画像表示装置
を実現する回折素子パネル及びそれから構成される三次
元画像表示装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 三次元画像を構成する複数の点像を表示
する回折素子が複数配列されてなる回折素子パネルにお
いて、すべての点像が観察可能な視域に応じて、点像を
表示する回折素子の領域を配置して構成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータ制御
可能であり、像を容易に変更でき、多くの角度から観察
できる三次元画像表示装置等に用いられる回折素子パネ
ル及びそれから構成される三次元画像表示装置に関する
ものである。
可能であり、像を容易に変更でき、多くの角度から観察
できる三次元画像表示装置等に用いられる回折素子パネ
ル及びそれから構成される三次元画像表示装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、空間に三次元像を再生させるディ
スプレイとして、ホログラフィーによる三次元ディスプ
レイが知られている。ホログラフィーはある平面におけ
る光の振幅と位相の両方を記録し再生する技術であり、
これによれば、再生時に上下左右に視点を移動させて
も、それぞれの異なった角度からの像として三次元画像
を見ることができる。そして、この表示方法は、人間が
立体を認識する全ての生理的要因、両眼視差、輻輳、目
の調節が成り立つので、他の方法より自然な三次元画像
を表示できる。
スプレイとして、ホログラフィーによる三次元ディスプ
レイが知られている。ホログラフィーはある平面におけ
る光の振幅と位相の両方を記録し再生する技術であり、
これによれば、再生時に上下左右に視点を移動させて
も、それぞれの異なった角度からの像として三次元画像
を見ることができる。そして、この表示方法は、人間が
立体を認識する全ての生理的要因、両眼視差、輻輳、目
の調節が成り立つので、他の方法より自然な三次元画像
を表示できる。
【0003】これに用いるホログラムは、物体光といわ
れる被写体からの光波と、参照光といわれる別の方向か
らくる光波を干渉させ、この干渉縞を記録することによ
って作製される。このホログラムに参照光を入射する
と、ホログラム中の干渉縞により回折されて、もとの物
体光と同一な波面が形成され、物体像が空間に浮かび上
がる。
れる被写体からの光波と、参照光といわれる別の方向か
らくる光波を干渉させ、この干渉縞を記録することによ
って作製される。このホログラムに参照光を入射する
と、ホログラム中の干渉縞により回折されて、もとの物
体光と同一な波面が形成され、物体像が空間に浮かび上
がる。
【0004】また、通常のホログラフィー表示は、静止
画像であるが、これを動画にする方法がいくつか提案さ
れている。その一つの方法として、MITメディアラボ
のベントン教授らによって開発された実時間ホログラフ
ィーディスプレイがある。図7は、この実時間動画ホロ
グラフィーディスプレイの構成の概要を示す図である。
図7において、三次元画像108を再生するホログラム
信号102は、図示されないコンピュータにより計算さ
れ、AOM(Acousto-optic Modulator:音響光学素
子)103により入力される。そして、AOM103で
変調されたレーザー光104は、さらにガルバノミラー
105とポリゴンミラー106とにより、それぞれ垂直
走査と水平走査とが行われる。
画像であるが、これを動画にする方法がいくつか提案さ
れている。その一つの方法として、MITメディアラボ
のベントン教授らによって開発された実時間ホログラフ
ィーディスプレイがある。図7は、この実時間動画ホロ
グラフィーディスプレイの構成の概要を示す図である。
図7において、三次元画像108を再生するホログラム
信号102は、図示されないコンピュータにより計算さ
れ、AOM(Acousto-optic Modulator:音響光学素
子)103により入力される。そして、AOM103で
変調されたレーザー光104は、さらにガルバノミラー
105とポリゴンミラー106とにより、それぞれ垂直
走査と水平走査とが行われる。
【0005】AOM103は、三次元画像108の再生
に必要なホログラムをすべて一度に表示することはでき
ないが、水平、垂直走査を行なうことで、一定時間内に
全体像に対応するホログラムを表示することが可能とな
る。また、ポリゴンミラー106による水平走査は、A
OM103内を進行するホログラム干渉縞の流れを補償
し、像を静止させる役割も果たす。そして、AOM10
3からの回折角は3度程度であるので、出力レンズ10
7などの縮小光学系によりホログラムを縮小結像し、回
折角の5〜6倍に相当する視域を得ることができる。
に必要なホログラムをすべて一度に表示することはでき
ないが、水平、垂直走査を行なうことで、一定時間内に
全体像に対応するホログラムを表示することが可能とな
る。また、ポリゴンミラー106による水平走査は、A
OM103内を進行するホログラム干渉縞の流れを補償
し、像を静止させる役割も果たす。そして、AOM10
3からの回折角は3度程度であるので、出力レンズ10
7などの縮小光学系によりホログラムを縮小結像し、回
折角の5〜6倍に相当する視域を得ることができる。
【0006】このように、走査・縮小光学系を用いるこ
とで、出力レンズ107付近に仮想的なホログラムが形
成され、観察者109は、出力レンズ107と図示され
ない拡散板を通して三次元画像108を見ることができ
る。ここで、拡散板は、垂直一方向の拡散を行ない、観
察域の拡大に寄与する。なお、図7に示したものは、モ
ノクロ表示のシステムであるが、カラー表示は3個のA
OMを用い、それぞれ3色のレーザー(赤:He−Ne
(632.8nm)、緑:Nd:YAGのSHG(53
2.0nm)、青:He−Cd(441.6nm))に
対応させれば実現できる。
とで、出力レンズ107付近に仮想的なホログラムが形
成され、観察者109は、出力レンズ107と図示され
ない拡散板を通して三次元画像108を見ることができ
る。ここで、拡散板は、垂直一方向の拡散を行ない、観
察域の拡大に寄与する。なお、図7に示したものは、モ
ノクロ表示のシステムであるが、カラー表示は3個のA
OMを用い、それぞれ3色のレーザー(赤:He−Ne
(632.8nm)、緑:Nd:YAGのSHG(53
2.0nm)、青:He−Cd(441.6nm))に
対応させれば実現できる。
【0007】また、特開平6−82612号公報には、
回折格子アレイを用いた立体像表示装置が開示されてい
る。これは、回折格子からなるセルを平面上の基板に複
数個配列した回折格子アレイにおいて、前記セルを分割
し、この各分割領域を各視差画像のピクセルに対応させ
ることにより、立体像を表示するといものである。この
方式は、視差を持つ画像の表示ができるという特徴があ
る。
回折格子アレイを用いた立体像表示装置が開示されてい
る。これは、回折格子からなるセルを平面上の基板に複
数個配列した回折格子アレイにおいて、前記セルを分割
し、この各分割領域を各視差画像のピクセルに対応させ
ることにより、立体像を表示するといものである。この
方式は、視差を持つ画像の表示ができるという特徴があ
る。
【0008】図8は、この立体像表示装置に用いる回折
格子アレイの概略図を示すものである。図8において、
回折格子アレイ211は、複数の画素212,213,
214からなるセル215を、平面上の基板216に複
数個配列したものである。画素212,213,214
は、セル215が勾配および格子間隔が近い領域で空間
的に分割されたものであり、これら画素212,21
3,214を各視差画像に対応させた回折格子アレイ2
11としている。この回折格子アレイ211を基本デバ
イスとして用いて、視差を持つ立体像の表示を可能とし
ている。
格子アレイの概略図を示すものである。図8において、
回折格子アレイ211は、複数の画素212,213,
214からなるセル215を、平面上の基板216に複
数個配列したものである。画素212,213,214
は、セル215が勾配および格子間隔が近い領域で空間
的に分割されたものであり、これら画素212,21
3,214を各視差画像に対応させた回折格子アレイ2
11としている。この回折格子アレイ211を基本デバ
イスとして用いて、視差を持つ立体像の表示を可能とし
ている。
【0009】図9は、回折格子アレイ211を用いた立
体像表示装置の要部概略図を示すものである。図9に示
される立体像表示装置は、回折格子アレイ211と、回
折格子アレイ211の後面に設けられた空間光変調素子
である液晶表示素子222と、液晶表示素子222の後
面に設けられたカラーフィルタ223とから構成されて
いる。この立体表示装置において、微小領域について考
えると、白色の入射光に対して、カラーフィルタ223
により入射光の中からある波長が選択され、液晶表示素
子222により光の透過/遮断が選択されて、透過した
光は回折格子アレイ211に到達する。ここで、回折格
子アレイ211は光透過性の樹脂板などで形成されてお
り、到達した光は透過時に回折される。
体像表示装置の要部概略図を示すものである。図9に示
される立体像表示装置は、回折格子アレイ211と、回
折格子アレイ211の後面に設けられた空間光変調素子
である液晶表示素子222と、液晶表示素子222の後
面に設けられたカラーフィルタ223とから構成されて
いる。この立体表示装置において、微小領域について考
えると、白色の入射光に対して、カラーフィルタ223
により入射光の中からある波長が選択され、液晶表示素
子222により光の透過/遮断が選択されて、透過した
光は回折格子アレイ211に到達する。ここで、回折格
子アレイ211は光透過性の樹脂板などで形成されてお
り、到達した光は透過時に回折される。
【0010】この時、回折光の出射方向については、こ
の微小領域の勾配と格子間隔によりその回折角が決ま
る。そして、この回折角の方向から観察すると、この微
小領域が選択された波長で光って見える。このようにし
て、各微小領域を表示すべき立体像に従って動作させる
ことによって、立体像がステレオグラムとして表示され
る。
の微小領域の勾配と格子間隔によりその回折角が決ま
る。そして、この回折角の方向から観察すると、この微
小領域が選択された波長で光って見える。このようにし
て、各微小領域を表示すべき立体像に従って動作させる
ことによって、立体像がステレオグラムとして表示され
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術では、下記のような課題があった。図7に示し
た実時間動画ホログラフィーディスプレイについては、
三次元画像の干渉縞をコンピュータで計算するために、
膨大な時間がかかる。さらに、その干渉縞のデータに基
づいて三次元画像を表示するために、そのデータが膨大
なものとなり、大容量の画像メモリ、高速なデータ転送
が必要であった。そのために、大きな三次元画像を表示
することが非常に困難であった。
来の技術では、下記のような課題があった。図7に示し
た実時間動画ホログラフィーディスプレイについては、
三次元画像の干渉縞をコンピュータで計算するために、
膨大な時間がかかる。さらに、その干渉縞のデータに基
づいて三次元画像を表示するために、そのデータが膨大
なものとなり、大容量の画像メモリ、高速なデータ転送
が必要であった。そのために、大きな三次元画像を表示
することが非常に困難であった。
【0012】また、特開平6−82612号公報に開示
されたもの、すなわち、図8に示した回折格子アレイを
用いた立体像の表示装置については、原理上両眼視差を
利用したステレオグラムによる立体像しか表示できない
という欠点があった。
されたもの、すなわち、図8に示した回折格子アレイを
用いた立体像の表示装置については、原理上両眼視差を
利用したステレオグラムによる立体像しか表示できない
という欠点があった。
【0013】以上のように、従来の三次元画像表示装置
では、大きな三次元画像の表示が困難であったり、ま
た、ステレオグラム画像であるため、目が疲労しやすか
ったりした。
では、大きな三次元画像の表示が困難であったり、ま
た、ステレオグラム画像であるため、目が疲労しやすか
ったりした。
【0014】本発明は、上述のような課題を解決するた
めになされたものであって、大画面の三次元表示が可能
であり、また、実際に物が存在するのと同じように三次
元画像を生成して、観察者が任意の方向、位置から、そ
の三次元画像に焦点を合わせて観察することが可能な三
次元画像表示装置を実現する回折素子パネル及びそれか
ら構成される三次元画像表示装置を提供することを目的
とする。
めになされたものであって、大画面の三次元表示が可能
であり、また、実際に物が存在するのと同じように三次
元画像を生成して、観察者が任意の方向、位置から、そ
の三次元画像に焦点を合わせて観察することが可能な三
次元画像表示装置を実現する回折素子パネル及びそれか
ら構成される三次元画像表示装置を提供することを目的
とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載の発明では、三次元画像を構成する
複数の点像を表示する回折素子が複数配列されてなる回
折素子パネルにおいて、すべての点像が観察可能な視域
に応じて、点像を表示する回折素子の領域が配置されて
いることとしている。
に、請求項1に記載の発明では、三次元画像を構成する
複数の点像を表示する回折素子が複数配列されてなる回
折素子パネルにおいて、すべての点像が観察可能な視域
に応じて、点像を表示する回折素子の領域が配置されて
いることとしている。
【0016】請求項1に記載の発明によれば、不必要な
回折素子を作製せず、より多数の点像を表示可能とする
ことができる。
回折素子を作製せず、より多数の点像を表示可能とする
ことができる。
【0017】さらに、請求項2に記載の発明では、請求
項1に記載の回折素子パネルにおいて、すべての点像が
観察可能な視域のどこからでも観察可能となるような回
折素子パネル上の範囲内にのみ、各点像を表示するため
の回折素子が配置されていることとしている。
項1に記載の回折素子パネルにおいて、すべての点像が
観察可能な視域のどこからでも観察可能となるような回
折素子パネル上の範囲内にのみ、各点像を表示するため
の回折素子が配置されていることとしている。
【0018】請求項2に記載の発明によれば、すべての
点像が観察可能な視域から、すべての点像が観察可能な
視域のどこからでも観察可能となるような回折素子パネ
ル上の範囲内のみに配置された回折素子による回折光
は、すべての点像が観察可能な視域からのみ観察可能と
なる。
点像が観察可能な視域から、すべての点像が観察可能な
視域のどこからでも観察可能となるような回折素子パネ
ル上の範囲内のみに配置された回折素子による回折光
は、すべての点像が観察可能な視域からのみ観察可能と
なる。
【0019】また、請求項3に記載の発明では、請求項
1に記載の回折素子パネルにおいて、回折素子の配置候
補位置と該回折素子の表示する点像とを結んだ直線が、
すべての点像が観察可能な視域と交点を持つ場合の配置
候補位置に回折素子が配置されていることとしている。
1に記載の回折素子パネルにおいて、回折素子の配置候
補位置と該回折素子の表示する点像とを結んだ直線が、
すべての点像が観察可能な視域と交点を持つ場合の配置
候補位置に回折素子が配置されていることとしている。
【0020】請求項3に記載の発明によれば、すべての
点像が観察可能な視域と交点を持つ配置候補位置に配置
された回折素子による回折光は、すべての点像が観察可
能な視域からのみ観察可能となる。
点像が観察可能な視域と交点を持つ配置候補位置に配置
された回折素子による回折光は、すべての点像が観察可
能な視域からのみ観察可能となる。
【0021】さらに、請求項4に記載の発明では、請求
項1、2、又は3に記載の回折素子パネルにおいて、回
折素子としてホログラムを用いることとしている。
項1、2、又は3に記載の回折素子パネルにおいて、回
折素子としてホログラムを用いることとしている。
【0022】請求項4に記載の発明によれば、ホログラ
ムが光を回折する回折素子としてふるまい、従来のホロ
グラム作成技術を用いて、容易に回折素子パネルを作成
することができる。
ムが光を回折する回折素子としてふるまい、従来のホロ
グラム作成技術を用いて、容易に回折素子パネルを作成
することができる。
【0023】また、請求項5に記載の発明では、請求項
1、2、又は3に記載の回折素子パネルにおいて、回折
素子として電子線で描画したパターンを用いることとし
ている。
1、2、又は3に記載の回折素子パネルにおいて、回折
素子として電子線で描画したパターンを用いることとし
ている。
【0024】請求項5に記載の発明によれば、電子線で
描画したパターンが光を回折する回折素子としてふるま
い、設計の自由度に優れた電子線描画により、様々な設
計の回折素子パネルを作成できる。
描画したパターンが光を回折する回折素子としてふるま
い、設計の自由度に優れた電子線描画により、様々な設
計の回折素子パネルを作成できる。
【0025】また、請求項6に記載の発明では、請求項
1から5のいずれか1項に記載の回折素子パネルから構
成される三次元画像表示装置であって、回折素子パネル
に干渉性を有する光を照射して回折光を発生させる光源
と、その光源からの光を前記回折素子パネルの回折素子
に照射させ点像を表示させて三次元画像表示を行うよう
に制御する制御部とを備えることとしている。
1から5のいずれか1項に記載の回折素子パネルから構
成される三次元画像表示装置であって、回折素子パネル
に干渉性を有する光を照射して回折光を発生させる光源
と、その光源からの光を前記回折素子パネルの回折素子
に照射させ点像を表示させて三次元画像表示を行うよう
に制御する制御部とを備えることとしている。
【0026】請求項6に記載の発明によれば、大画面の
三次元表示が可能であり、また、実際に物が存在するの
と同じように三次元画像を生成して、観察者が任意の方
向、位置から、その三次元画像に焦点を合わせて観察す
ることが可能な三次元画像表示装置を実現することが可
能となる。
三次元表示が可能であり、また、実際に物が存在するの
と同じように三次元画像を生成して、観察者が任意の方
向、位置から、その三次元画像に焦点を合わせて観察す
ることが可能な三次元画像表示装置を実現することが可
能となる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。
て、図面を参照して説明する。
【0028】〔第1の実施の形態〕本実施形態では、す
べての点像が観察可能な視域のどこからでも観察可能と
なるような回折素子パネル上の範囲内のみに、各点像を
表示するための回折素子が配置された回折素子パネル、
及びそれから構成される三次元画像表示装置について説
明する。
べての点像が観察可能な視域のどこからでも観察可能と
なるような回折素子パネル上の範囲内のみに、各点像を
表示するための回折素子が配置された回折素子パネル、
及びそれから構成される三次元画像表示装置について説
明する。
【0029】まず、本実施形態の回折素子パネルから構
成される三次元画像表示装置について、その概略図であ
る図1を用いて説明する。
成される三次元画像表示装置について、その概略図であ
る図1を用いて説明する。
【0030】図1に示すように、この三次元画像表示装
置1は、レーザ光源2,変調器4,XY偏向器5,制御
コンピュータ7,画像データメモリ9,反射型の回折素
子パネル11,及び投射レンズ12から基本的に構成さ
れている。図1において、まず、表示したい三次元画像
データ8(図中では球状物体)を用意する。ここで用意
する三次元画像データ8は、三次元画像データに加え
て、表示する画像の各点(各画素)の位置関係のデータ
も含めて持っている。これにより、表示物体の裏側が透
けて見えないように表示することができる。
置1は、レーザ光源2,変調器4,XY偏向器5,制御
コンピュータ7,画像データメモリ9,反射型の回折素
子パネル11,及び投射レンズ12から基本的に構成さ
れている。図1において、まず、表示したい三次元画像
データ8(図中では球状物体)を用意する。ここで用意
する三次元画像データ8は、三次元画像データに加え
て、表示する画像の各点(各画素)の位置関係のデータ
も含めて持っている。これにより、表示物体の裏側が透
けて見えないように表示することができる。
【0031】レーザ光源2からのレーザ光3を、制御コ
ンピュータ7によって制御された変調器4およびXY偏
向器5で制御する。制御されたレーザ光6は、ラスタス
キャンにより回折素子パネル11上の、三次元画像を構
成する点像に対応する要素ホログラムに順次投射してい
く。基本的には、その点像が見えるか見えないかを判定
し、その画素に対応するどの要素ホログラムにレーザ光
を照射するかを決定する。この時、レーザ光6の走査速
度が十分に高速であれば、回折素子11上に三次元画像
10が表示できる。
ンピュータ7によって制御された変調器4およびXY偏
向器5で制御する。制御されたレーザ光6は、ラスタス
キャンにより回折素子パネル11上の、三次元画像を構
成する点像に対応する要素ホログラムに順次投射してい
く。基本的には、その点像が見えるか見えないかを判定
し、その画素に対応するどの要素ホログラムにレーザ光
を照射するかを決定する。この時、レーザ光6の走査速
度が十分に高速であれば、回折素子11上に三次元画像
10が表示できる。
【0032】なお、投射レンズ12は、回折素子パネル
11にレーザ光6を、ほぼ垂直に入射させるために設置
してあるものである。回折素子パネル11の構造によっ
ては、必ずしもレーザ光を垂直入射させる必要はない。
また、ここで、回折素子パネル11上に作製する回折素
子としては、ホログラム、電子線で描画したパターンな
どが使用でき、透過型の回折素子でも良いし、反射型の
回折素子でも良い。
11にレーザ光6を、ほぼ垂直に入射させるために設置
してあるものである。回折素子パネル11の構造によっ
ては、必ずしもレーザ光を垂直入射させる必要はない。
また、ここで、回折素子パネル11上に作製する回折素
子としては、ホログラム、電子線で描画したパターンな
どが使用でき、透過型の回折素子でも良いし、反射型の
回折素子でも良い。
【0033】次に、回折素子パネル11により点像を三
次元で表示する原理を、より詳細に説明する。図2は、
その点像の表示原理を説明するための概念図で、図2
(a)は単一の点像21を回折素子22で表示する場合
を示す。回折素子22には、その点像を表す波面のデー
タが回折素子22の全面に書き込まれている。ここで
は、そのデータはかなり冗長度をもって記録されている
が、データ量を削減するために、図2(b)に示すよう
に、この回折素子22の一部24を使っても、その点像
23を表示することができる。ただし、この場合には、
点像を見ることができる範囲(視域)が狭くなってしま
う。
次元で表示する原理を、より詳細に説明する。図2は、
その点像の表示原理を説明するための概念図で、図2
(a)は単一の点像21を回折素子22で表示する場合
を示す。回折素子22には、その点像を表す波面のデー
タが回折素子22の全面に書き込まれている。ここで
は、そのデータはかなり冗長度をもって記録されている
が、データ量を削減するために、図2(b)に示すよう
に、この回折素子22の一部24を使っても、その点像
23を表示することができる。ただし、この場合には、
点像を見ることができる範囲(視域)が狭くなってしま
う。
【0034】そこで、図2(c)に示すように、小さな
回折素子26を広い範囲に分散させれば、データ量を削
減し、かつ視域の広い点像25を再生できる。そして、
その点像のデータを記録していない部分には、他の点像
のデータを記録する。このようにして、多数の点像を回
折素子として1枚のパネルに記録し、必要な回折素子を
選択し、レーザー光を照射することで、多数の点像で構
成された三次元画像の表示が可能となる。
回折素子26を広い範囲に分散させれば、データ量を削
減し、かつ視域の広い点像25を再生できる。そして、
その点像のデータを記録していない部分には、他の点像
のデータを記録する。このようにして、多数の点像を回
折素子として1枚のパネルに記録し、必要な回折素子を
選択し、レーザー光を照射することで、多数の点像で構
成された三次元画像の表示が可能となる。
【0035】次に、回折素子パネルとその回折素子の配
置について、図3を用いて説明する。図3は、本実施形
態における回折素子パネル、表示する点像、及びすべて
の点像が観察可能な視域ωを説明するための概念図であ
る。なお、図3において、図面の右方向をx方向、奥行
き方向をy方向とする。また、ここで表示する点像数は
4個で説明するが、点像数がいくつでも以下説明する手
順は変わらない。
置について、図3を用いて説明する。図3は、本実施形
態における回折素子パネル、表示する点像、及びすべて
の点像が観察可能な視域ωを説明するための概念図であ
る。なお、図3において、図面の右方向をx方向、奥行
き方向をy方向とする。また、ここで表示する点像数は
4個で説明するが、点像数がいくつでも以下説明する手
順は変わらない。
【0036】図3に示すように、点像は4点(P1,P
2,P3,P4)で、これらのいずれも回折素子パネル
から40mm浮いた位置で、1辺が10mmの正方形の
頂点上にあるものとする。なお、点像P5,P6,P
7,P8は、後の説明で使用するものである。また、回
折素子パネル31は、26mm×26mmの大きさを持
つものとする。
2,P3,P4)で、これらのいずれも回折素子パネル
から40mm浮いた位置で、1辺が10mmの正方形の
頂点上にあるものとする。なお、点像P5,P6,P
7,P8は、後の説明で使用するものである。また、回
折素子パネル31は、26mm×26mmの大きさを持
つものとする。
【0037】この回折素子パネル31の回折素子の配置
(回折素子の記録)について、その平面図である図4を
用いて説明する。図4(a)に示すように、回折素子パ
ネル31は、大きさ250μm×250μmの領域(2
6mm×26mm/250μm/250μm=1081
6個)にわけられ、各領域に回折素子を1つ記録する。
このとき、点像数が4個なので、2×2個の領域を一つ
のセルとして(セル数2704個)とし、セル内での回
折素子の位置関係に応じて、図4(a)のように領域を
A,B,C,Dとする。
(回折素子の記録)について、その平面図である図4を
用いて説明する。図4(a)に示すように、回折素子パ
ネル31は、大きさ250μm×250μmの領域(2
6mm×26mm/250μm/250μm=1081
6個)にわけられ、各領域に回折素子を1つ記録する。
このとき、点像数が4個なので、2×2個の領域を一つ
のセルとして(セル数2704個)とし、セル内での回
折素子の位置関係に応じて、図4(a)のように領域を
A,B,C,Dとする。
【0038】ここで、領域Aに点像P1、領域Bに点像
P2、領域Cに点像P3、領域Dに点像P4のための回
折素子を記録するとすると、各セルに各々の点像を表示
するための回折素子を記録することもできる。しかし、
本実施形態では、すべての点像が観察可能な視域ω(図
3参照)からのみ点像が見えるようにすることで、4点
を表示するための回折素子を作製しない場所を選定し、
その場所に4点P1、P2、P3、P4以外の別の点像
を表示することとする。
P2、領域Cに点像P3、領域Dに点像P4のための回
折素子を記録するとすると、各セルに各々の点像を表示
するための回折素子を記録することもできる。しかし、
本実施形態では、すべての点像が観察可能な視域ω(図
3参照)からのみ点像が見えるようにすることで、4点
を表示するための回折素子を作製しない場所を選定し、
その場所に4点P1、P2、P3、P4以外の別の点像
を表示することとする。
【0039】本実施形態では、図3に示すように、パネ
ルから距離250mmの平面に視域ωがあるものとす
る。すると、すべての点像が観察可能な視域ωは点像の
配置より、1辺が約74mmの正方形の内部となる。逆
に、この領域ωをすべての点像が観察可能な視域とする
と、その視域のどこからでも各点像P1〜P4が観察可
能とするのに必要な回折素子パネル上での回折素子の記
録範囲は、回折素子パネルにおいて図4(b)に示すよ
うなサイズとしたとき、図4(c)〜(f)に示すよう
な範囲とすれば良い。なお、図4において、図面の右方
向を図3におけるx方向、上方向を図3におけるy方向
と一致させている。
ルから距離250mmの平面に視域ωがあるものとす
る。すると、すべての点像が観察可能な視域ωは点像の
配置より、1辺が約74mmの正方形の内部となる。逆
に、この領域ωをすべての点像が観察可能な視域とする
と、その視域のどこからでも各点像P1〜P4が観察可
能とするのに必要な回折素子パネル上での回折素子の記
録範囲は、回折素子パネルにおいて図4(b)に示すよ
うなサイズとしたとき、図4(c)〜(f)に示すよう
な範囲とすれば良い。なお、図4において、図面の右方
向を図3におけるx方向、上方向を図3におけるy方向
と一致させている。
【0040】すなわち、点像P1の回折素子を記録する
領域はR1(図4(c)中の回折素子の左上14.1m
m×14.1mmの領域)、点像P2は領域R2(図4
(d)中の回折素子の右上14.1mm×14.1mm
の領域)、点像P3は領域R3(図4(e)中の回折素
子の左下14.1mm×14.1mmの領域)、点像P
4は領域R4(図4(f)中の回折素子の右下14.1
mm×14.1mmの領域)となる。なお、図4(c)
〜(f)は分割して図示しているが、実際には一枚の回
折素子パネルに記録配置されているのものである。
領域はR1(図4(c)中の回折素子の左上14.1m
m×14.1mmの領域)、点像P2は領域R2(図4
(d)中の回折素子の右上14.1mm×14.1mm
の領域)、点像P3は領域R3(図4(e)中の回折素
子の左下14.1mm×14.1mmの領域)、点像P
4は領域R4(図4(f)中の回折素子の右下14.1
mm×14.1mmの領域)となる。なお、図4(c)
〜(f)は分割して図示しているが、実際には一枚の回
折素子パネルに記録配置されているのものである。
【0041】ここで、領域R1中のAの部分には点像P
1を表示するための回折素子を作製するが、領域R1以
外のAの部分には点像P1を表示するための回折素子を
作製しない。同様に領域R2以外のBの部分には点像P
2を表示するための回折素子を、領域R3以外のCの部
分には点像P3を表示するための回折素子を、領域R4
以外のDの部分には点像P4を表示するための回折素子
を作製しない。
1を表示するための回折素子を作製するが、領域R1以
外のAの部分には点像P1を表示するための回折素子を
作製しない。同様に領域R2以外のBの部分には点像P
2を表示するための回折素子を、領域R3以外のCの部
分には点像P3を表示するための回折素子を、領域R4
以外のDの部分には点像P4を表示するための回折素子
を作製しない。
【0042】次に、これらの部分に別の点像を表示する
ための回折素子の記録配置について説明する。本実施形
態では、図3に示すように、点像P1,P2,P3,P
4の下10mm(パネルから30mm)のところに、別
の点像P5,P6,P7,P8を表示するものとし、そ
のための回折素子を作製する。これらの回折素子を記録
する領域は、P1からP4のときと同様にして、図4
(g)のR5(図4(g)中の回折素子の左上12.4
mm×12.4mmの領域),R6(図4(g)中の回
折素子の右上12.4mm×12.4mmの領域),R
7(図4(g)中の回折素子の左下12.4mm×1
2.4mmの領域),R8(図4(g)中の回折素子の
右下12.4mm×12.4mmの領域)となる。
ための回折素子の記録配置について説明する。本実施形
態では、図3に示すように、点像P1,P2,P3,P
4の下10mm(パネルから30mm)のところに、別
の点像P5,P6,P7,P8を表示するものとし、そ
のための回折素子を作製する。これらの回折素子を記録
する領域は、P1からP4のときと同様にして、図4
(g)のR5(図4(g)中の回折素子の左上12.4
mm×12.4mmの領域),R6(図4(g)中の回
折素子の右上12.4mm×12.4mmの領域),R
7(図4(g)中の回折素子の左下12.4mm×1
2.4mmの領域),R8(図4(g)中の回折素子の
右下12.4mm×12.4mmの領域)となる。
【0043】そこで、点像P5を表示するための回折素
子は領域R5中のB(図4(a)参照)の部分を、点像
P6を表示するための回折素子は領域R6中のC(図4
(a)参照)の部分を、点像P7を表示するための回折
素子は領域R7中のD(図4(a)参照)の部分を、点
像P8を表示するための回折素子は領域R8中のA(図
4(a)参照)の部分を使用することができる。
子は領域R5中のB(図4(a)参照)の部分を、点像
P6を表示するための回折素子は領域R6中のC(図4
(a)参照)の部分を、点像P7を表示するための回折
素子は領域R7中のD(図4(a)参照)の部分を、点
像P8を表示するための回折素子は領域R8中のA(図
4(a)参照)の部分を使用することができる。
【0044】以上のようにして、すべての点像が観察可
能な視域に応じて、点像を再生する回折素子の領域が配
置され、空いた部分に別の点像を表示するための回折素
子が配置された回折素子パネルを作製することができ
た。
能な視域に応じて、点像を再生する回折素子の領域が配
置され、空いた部分に別の点像を表示するための回折素
子が配置された回折素子パネルを作製することができ
た。
【0045】この本実施形態の回折素子パネルを用い
て、前述の図1の構成の三次元画像表示装置を構成すれ
ば、大画面の三次元表示が可能であり、また、実際に物
が存在するのと同じように三次元画像を生成して、観察
者が任意の方向、位置から、その三次元画像に焦点を合
わせて観察することが可能な三次元画像表示装置を実現
することができる。
て、前述の図1の構成の三次元画像表示装置を構成すれ
ば、大画面の三次元表示が可能であり、また、実際に物
が存在するのと同じように三次元画像を生成して、観察
者が任意の方向、位置から、その三次元画像に焦点を合
わせて観察することが可能な三次元画像表示装置を実現
することができる。
【0046】〔第2の実施形態〕本実施形態では、回折
素子の配置候補位置とその回折素子の表示する点像とを
結んだ直線が、すべての点像が観察可能な視域と交点を
持つ場合の配置候補位置に回折素子が配置されている回
折素子パネル、及び及びそれから構成される三次元画像
表示装置について説明する。すなわち、第2の実施形態
は、上記第1の実施形態における回折素子の配置手順に
おいて、回折素子の配置候補位置と、その回折素子の表
示する点像とを結んだ直線が、すべての点像が観察可能
な視域と交点を持つかを判定し、交点を持つときのみ前
記配置候補位置に回折素子を配置する配置手順としたも
のである。
素子の配置候補位置とその回折素子の表示する点像とを
結んだ直線が、すべての点像が観察可能な視域と交点を
持つ場合の配置候補位置に回折素子が配置されている回
折素子パネル、及び及びそれから構成される三次元画像
表示装置について説明する。すなわち、第2の実施形態
は、上記第1の実施形態における回折素子の配置手順に
おいて、回折素子の配置候補位置と、その回折素子の表
示する点像とを結んだ直線が、すべての点像が観察可能
な視域と交点を持つかを判定し、交点を持つときのみ前
記配置候補位置に回折素子を配置する配置手順としたも
のである。
【0047】図5は、回折素子パネルをその上部から見
た平面図である。ここでは、点像の真下で囲まれた領域
をブロックと呼ぶことにし、ブロック内を図の縦方向を
m分割、横方向をn分割して回折素子の配置候補位置と
する。そして、それぞれC1からCmnと番号を付け、
また、三次元画像を構成する点像にも1番から番号を付
ける(点像の番号は図示せず)。
た平面図である。ここでは、点像の真下で囲まれた領域
をブロックと呼ぶことにし、ブロック内を図の縦方向を
m分割、横方向をn分割して回折素子の配置候補位置と
する。そして、それぞれC1からCmnと番号を付け、
また、三次元画像を構成する点像にも1番から番号を付
ける(点像の番号は図示せず)。
【0048】まず、1番の点像から順に、その点像を表
示する回折素子を配置候補位置へ配置した場合に、その
ときのすべての点像が観察可能な視域に入るかどうかを
調べる。その判定法の詳細については後述する。もし、
ある配置候補位置の回折素子により表示される点像が視
域に含まれる場合には、その配置候補位置に、その点像
を表示するための回折素子を作製する。そして、ある配
置候補位置の回折素子により表示される点像が視域に含
まれない場合は、その点像の回折素子はそのブロック内
には作製しない。このようにして、点像を更新しながら
全点像について調べるが、配置候補位置は1番の点像を
配置するときに図5のC1から調べ、置く回折素子が決
まったときだけ更新する。
示する回折素子を配置候補位置へ配置した場合に、その
ときのすべての点像が観察可能な視域に入るかどうかを
調べる。その判定法の詳細については後述する。もし、
ある配置候補位置の回折素子により表示される点像が視
域に含まれる場合には、その配置候補位置に、その点像
を表示するための回折素子を作製する。そして、ある配
置候補位置の回折素子により表示される点像が視域に含
まれない場合は、その点像の回折素子はそのブロック内
には作製しない。このようにして、点像を更新しながら
全点像について調べるが、配置候補位置は1番の点像を
配置するときに図5のC1から調べ、置く回折素子が決
まったときだけ更新する。
【0049】これをすべてのブロックに対して繰り返す
と、表示する点像とその回折素子の配置場所を決めるこ
とができる。なお、以上の説明では、ブロックの大きさ
は、点像のピッチと同じ大きさとしたが、違う大きさで
も良い。
と、表示する点像とその回折素子の配置場所を決めるこ
とができる。なお、以上の説明では、ブロックの大きさ
は、点像のピッチと同じ大きさとしたが、違う大きさで
も良い。
【0050】次に、配置候補位置に回折素子を配置した
場合の視域に含まれるかの判定法について、図6を用い
て説明する。図6は、回折素子パネル41上に、回折素
子を配置するときの手順を説明するための概念図であ
る。
場合の視域に含まれるかの判定法について、図6を用い
て説明する。図6は、回折素子パネル41上に、回折素
子を配置するときの手順を説明するための概念図であ
る。
【0051】ここで、三次元像を表示させる点像の一つ
の点像45を例に取る。まず、すべての点像の観察可能
な視域を決定する。本実施形態では、点像45から距離
Lのところに、長方形型の視域Ωを設定した。なお、こ
の視域は一般的には、回折素子パネルの大きさと、回折
素子パネルから最も遠い点像の張る領域で制限される。
の点像45を例に取る。まず、すべての点像の観察可能
な視域を決定する。本実施形態では、点像45から距離
Lのところに、長方形型の視域Ωを設定した。なお、こ
の視域は一般的には、回折素子パネルの大きさと、回折
素子パネルから最も遠い点像の張る領域で制限される。
【0052】配置候補位置46,47,48のそれぞれ
に、点像45を表示するための回折素子を配置するかど
うか判定する場合を例に取る。最初に、配置候補位置4
6を考える。そして、配置候補位置46から、点像45
へ向けて射出する光線42を考え、これが視域Ωに含ま
れるかを調べる。本実施形態の場合では、光線42は視
域Ωに含まれる。そこで、候補位置46に点像45の回
折素子を配置する。
に、点像45を表示するための回折素子を配置するかど
うか判定する場合を例に取る。最初に、配置候補位置4
6を考える。そして、配置候補位置46から、点像45
へ向けて射出する光線42を考え、これが視域Ωに含ま
れるかを調べる。本実施形態の場合では、光線42は視
域Ωに含まれる。そこで、候補位置46に点像45の回
折素子を配置する。
【0053】次いで、配置候補位置47を考えると、点
像45へ向かう光線43は視域Ωに含まれない。よっ
て、配置候補位置47には、点像45を表示するための
回折素子は配置しない。同様に、配置候補位置48に
も、点像45を表示するための回折素子は配置しない。
像45へ向かう光線43は視域Ωに含まれない。よっ
て、配置候補位置47には、点像45を表示するための
回折素子は配置しない。同様に、配置候補位置48に
も、点像45を表示するための回折素子は配置しない。
【0054】このようにすることで、配置候補位置に回
折素子を配置した場合の視域に含まれるかを判定でき、
三次元画像を構成するすべての点像の視域が等しい視域
Ωに含まれるような回折素子パネル41を作製すること
ができた。
折素子を配置した場合の視域に含まれるかを判定でき、
三次元画像を構成するすべての点像の視域が等しい視域
Ωに含まれるような回折素子パネル41を作製すること
ができた。
【0055】なお、本実施形態では、説明を簡単にする
ため、点像数が少なく、また同じ平面上に点像があるも
のとしていた。しかし、点像数を増やし、また平面以外
に配置しても以上説明した手順は変わらない。そして、
視域も平面を考えたが曲面上でも考え方は同じである。
ため、点像数が少なく、また同じ平面上に点像があるも
のとしていた。しかし、点像数を増やし、また平面以外
に配置しても以上説明した手順は変わらない。そして、
視域も平面を考えたが曲面上でも考え方は同じである。
【0056】また、本実施形態において、一つのブロッ
ク内に配置する回折素子の数が配置候補位置の数より多
くなってしまう場合は、以下のようにして対処すること
が可能である。・ブロック内の分割数を増やす。・あら
かじめ決めた視域Ωを狭くする。逆に、配置候補位置が
余る場合には、以下のようにして対処できる。・ブロッ
ク内の分割数を減らす。・あらかじめ決めた視域Ωを広
くする。以上の手順を繰り返すことにより、回折素子の
配置候補位置の利用効率をより高くできる。
ク内に配置する回折素子の数が配置候補位置の数より多
くなってしまう場合は、以下のようにして対処すること
が可能である。・ブロック内の分割数を増やす。・あら
かじめ決めた視域Ωを狭くする。逆に、配置候補位置が
余る場合には、以下のようにして対処できる。・ブロッ
ク内の分割数を減らす。・あらかじめ決めた視域Ωを広
くする。以上の手順を繰り返すことにより、回折素子の
配置候補位置の利用効率をより高くできる。
【0057】すなわち、回折素子の配置を行った後、配
置候補位置が足りない場合は、ブロック内の分割を増や
すなどする。そして、配置候補位置が余った場合は、ブ
ロック内の分割を減らすなどし、ほとんどの配置候補位
置が回折素子で埋まるようにすることが可能である。
置候補位置が足りない場合は、ブロック内の分割を増や
すなどする。そして、配置候補位置が余った場合は、ブ
ロック内の分割を減らすなどし、ほとんどの配置候補位
置が回折素子で埋まるようにすることが可能である。
【0058】以上のようにして、回折素子の配置候補位
置とその回折素子の表示する点像とを結んだ直線が、す
べての点像が観察可能な視域と交点を持つ場合の配置候
補位置に回折素子が配置された回折素子パネルを作製す
ることができた。
置とその回折素子の表示する点像とを結んだ直線が、す
べての点像が観察可能な視域と交点を持つ場合の配置候
補位置に回折素子が配置された回折素子パネルを作製す
ることができた。
【0059】なお、本実施形態においても、上記第1の
実施形態と同様に、回折素子としては、ホログラム、電
子線で描画したパターンなどが使用できる。
実施形態と同様に、回折素子としては、ホログラム、電
子線で描画したパターンなどが使用できる。
【0060】また、本実施形態において作製した回折素
子パネルを用いて、上記第1の実施形態と同様にして、
前述の図1に示したような三次元画像表示装置を構成す
れば、大画面の三次元表示が可能であり、また、実際に
物が存在するのと同じように三次元画像を生成して、観
察者が任意の方向、位置から、その三次元画像に焦点を
合わせて観察することが可能な三次元画像表示装置を実
現することができる。
子パネルを用いて、上記第1の実施形態と同様にして、
前述の図1に示したような三次元画像表示装置を構成す
れば、大画面の三次元表示が可能であり、また、実際に
物が存在するのと同じように三次元画像を生成して、観
察者が任意の方向、位置から、その三次元画像に焦点を
合わせて観察することが可能な三次元画像表示装置を実
現することができる。
【0061】
【発明の効果】以上詳細に説明した通り、請求項1に記
載の発明では、三次元画像を構成する複数の点像を表示
する回折素子が複数配列されてなる回折素子パネルにお
いて、すべての点像が観察可能な視域に応じて、点像を
表示する回折素子の領域を配置することとした。このこ
とにより、不必要な回折素子を作製せず、より多数の点
像を表示可能とすることができた。
載の発明では、三次元画像を構成する複数の点像を表示
する回折素子が複数配列されてなる回折素子パネルにお
いて、すべての点像が観察可能な視域に応じて、点像を
表示する回折素子の領域を配置することとした。このこ
とにより、不必要な回折素子を作製せず、より多数の点
像を表示可能とすることができた。
【0062】請求項2に記載の発明では、すべての点像
が観察可能な視域のどこからでも観察可能となるような
回折素子パネル上の範囲内のみに、各点像を表示するた
めの回折素子を配置して回折素子パネルを構成した。こ
れにより、このように配置された回折素子からの回折光
は、すべての点像が観察可能な視域からのみ観察可能と
なった。
が観察可能な視域のどこからでも観察可能となるような
回折素子パネル上の範囲内のみに、各点像を表示するた
めの回折素子を配置して回折素子パネルを構成した。こ
れにより、このように配置された回折素子からの回折光
は、すべての点像が観察可能な視域からのみ観察可能と
なった。
【0063】請求項3に記載の発明では、回折素子の配
置候補位置とその回折素子の表示する点像とを結んだ直
線が、すべての点像が観察可能な視域と交点を持つ場合
の配置候補位置に回折素子を配置して回折素子パネルを
構成した。これにより、このように、すべての点像が観
察可能な視域と交点を持つ配置候補位置に配置された回
折素子からの回折光は、すべての点像が観察可能な視域
からのみ観察可能となった。
置候補位置とその回折素子の表示する点像とを結んだ直
線が、すべての点像が観察可能な視域と交点を持つ場合
の配置候補位置に回折素子を配置して回折素子パネルを
構成した。これにより、このように、すべての点像が観
察可能な視域と交点を持つ配置候補位置に配置された回
折素子からの回折光は、すべての点像が観察可能な視域
からのみ観察可能となった。
【0064】請求項4に記載の発明では、回折素子とし
てホログラムを用いた。これにより、回折素子パネルが
作製できた。
てホログラムを用いた。これにより、回折素子パネルが
作製できた。
【0065】請求項5に記載の発明では、回折素子とし
て電子線で描画したパターンを用いた。これにより、回
折素子パネルが作製できた。
て電子線で描画したパターンを用いた。これにより、回
折素子パネルが作製できた。
【0066】請求項6に記載の発明では、請求項1から
5のいずれか1項に記載の回折素子パネルを用いて、そ
の回折素子パネルに干渉性を有する光を照射して回折光
を発生させる光源と、その光源からの光を前記回折素子
パネルの回折素子に照射させ点像を表示させて三次元画
像表示を行うように制御する制御部とを備えて三次元画
像表示装置を構成した。これにより、回折素子が複数配
列されてなる回折素子パネルを用いて、その回折素子パ
ネルの各回折素子に照射する光を変調し、その回折素子
で回折させることで三次元画像を表示できた。
5のいずれか1項に記載の回折素子パネルを用いて、そ
の回折素子パネルに干渉性を有する光を照射して回折光
を発生させる光源と、その光源からの光を前記回折素子
パネルの回折素子に照射させ点像を表示させて三次元画
像表示を行うように制御する制御部とを備えて三次元画
像表示装置を構成した。これにより、回折素子が複数配
列されてなる回折素子パネルを用いて、その回折素子パ
ネルの各回折素子に照射する光を変調し、その回折素子
で回折させることで三次元画像を表示できた。
【図1】本発明による三次元画像表示装置の実施形態の
構成を示す概略図である。
構成を示す概略図である。
【図2】本発明の回折素子による点像の表示原理を説明
するための概念図である。
するための概念図である。
【図3】第1の実施形態における回折素子パネル、表示
する点像、すべての点像が観察可能な視域を説明するた
めの概念図である。
する点像、すべての点像が観察可能な視域を説明するた
めの概念図である。
【図4】第1の実施形態の回折素子パネル上での回折素
子の配置する領域を説明するための平面図である。
子の配置する領域を説明するための平面図である。
【図5】第2の実施形態の回折素子パネルをその上部か
ら見た部分拡大図である。
ら見た部分拡大図である。
【図6】第2の実施形態の回折素子の記録配置を説明す
るための概念図である。
るための概念図である。
【図7】従来の実時間ホログラムディスプレイの構成を
示す概略図である。
示す概略図である。
【図8】従来の立体表示装置に用いられる回折格子アレ
イの構成を示す概略図である。
イの構成を示す概略図である。
【図9】図8の回折格子アレイを用いた立体表示装置の
構成を示す概略図である。
構成を示す概略図である。
1 三次元画像表示装置 2 レーザ光源 3,6 レーザ光 4 変調器 5 XY偏向器 7 制御コンピュータ 8 三次元画像データ 9 画像データメモリ 11,31,41 回折素子パネル 12 投射レンズ 21,23,25,45 点像 22,26 回折素子 24 回折素子の一部 46,47,48 回折素子配置候補位置 42,43,44 光線 ω,Ω 視域
Claims (6)
- 【請求項1】 三次元画像を構成する複数の点像を表示
する回折素子が複数配列されてなる回折素子パネルにお
いて、 すべての点像が観察可能な視域に応じて、点像を表示す
る回折素子の領域が配置されていることを特徴とする回
折素子パネル。 - 【請求項2】 請求項1に記載の回折素子パネルにおい
て、 すべての点像が観察可能な視域のどこからでも観察可能
となるような回折素子パネル上の範囲内にのみ、前記各
点像を表示するための回折素子が配置されていることを
特徴とする回折素子パネル。 - 【請求項3】 請求項1に記載の回折素子パネルにおい
て、 回折素子の配置候補位置と該回折素子の表示する点像と
を結んだ直線が、すべての点像が観察可能な視域と交点
を持つ場合の配置候補位置に回折素子が配置されている
ことを特徴とする回折素子パネル。 - 【請求項4】 請求項1、2、又は3に記載の回折素子
パネルにおいて、 前記回折素子としてホログラムを用いることを特徴とす
る回折素子パネル。 - 【請求項5】 請求項1、2、又は3に記載の回折素子
パネルにおいて、 前記回折素子として電子線で描画したパターンを用いる
ことを特徴とする回折素子パネル。 - 【請求項6】 請求項1から5のいずれか1項に記載の
回折素子パネルから構成される三次元画像表示装置であ
って、 前記回折素子パネルに干渉性を有する光を照射して回折
光を発生させる光源と、該光源からの光を前記回折素子
パネルの回折素子に照射させ点像を表示させて三次元画
像表示を行うように制御する制御部とを備えることを特
徴とする三次元画像表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9143763A JPH10332917A (ja) | 1997-06-02 | 1997-06-02 | 回折素子パネル及びそれから構成される三次元画像表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9143763A JPH10332917A (ja) | 1997-06-02 | 1997-06-02 | 回折素子パネル及びそれから構成される三次元画像表示装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10332917A true JPH10332917A (ja) | 1998-12-18 |
Family
ID=15346463
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9143763A Pending JPH10332917A (ja) | 1997-06-02 | 1997-06-02 | 回折素子パネル及びそれから構成される三次元画像表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10332917A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002162599A (ja) * | 2000-11-24 | 2002-06-07 | Sony Corp | 立体画像表示装置 |
JP2011513786A (ja) * | 2008-03-07 | 2011-04-28 | カーン,ジャビッド | 3次元ホログラフィック立体ディスプレー |
-
1997
- 1997-06-02 JP JP9143763A patent/JPH10332917A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002162599A (ja) * | 2000-11-24 | 2002-06-07 | Sony Corp | 立体画像表示装置 |
JP2011513786A (ja) * | 2008-03-07 | 2011-04-28 | カーン,ジャビッド | 3次元ホログラフィック立体ディスプレー |
US8625183B2 (en) | 2008-03-07 | 2014-01-07 | Javid Khan | Three dimensional holographic volumetric display |
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