JP3500404B2 - 要素ホログラムパネル及びそれに用いられる要素ホログラムの記録方法 - Google Patents

要素ホログラムパネル及びそれに用いられる要素ホログラムの記録方法

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JP3500404B2 JP33180196A JP33180196A JP3500404B2 JP 3500404 B2 JP3500404 B2 JP 3500404B2 JP 33180196 A JP33180196 A JP 33180196A JP 33180196 A JP33180196 A JP 33180196A JP 3500404 B2 JP3500404 B2 JP 3500404B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、3次元物体を表示
する3次元物体表示装置に用いられ、3次元物体を表示
する複数の要素ホログラムからなる要素ホログラムパネ
ル及びそれに用いられる要素ホログラムの記録方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、空間に3次元像を再生させるディ
スプレイとして、ホログラフィによる3次元ディスプレ
イが知られている。ホログラフィはある平面における光
の振幅と位相の両方を記録し再生する技術であり、これ
によれば、再生時に上下左右に視点を移動させても、そ
れぞれの異なった角度からの像として3次元画像を見る
ことができる。そして、この表示方法は、人間が立体を
認識する全ての生理的要因、両眼視差、輻輳、目の調節
が成り立つので、他の方法より自然な3次元画像を表示
できる。これに用いるホログラムは、物体光といわれる
被写体からの光波と、参照光といわれる別の方向からく
る光波を干渉させ、この干渉縞を記録することによって
作成される。このホログラムに参照光を入射すると、ホ
ログラム中の干渉縞により回折されて、もとの物体光と
同一な波面が形成され、物体像が空間に浮かび上がる。
【0003】また、通常のホログラフィ表示は、静止画
像であるが、これを動画にする方法がいくつか提案され
ている。その1つの方法として、MITメディアラボの
ベントン教授らによって開発された実時間ホログラフィ
ディスプレイがある。図14は、この実時間動画ホログ
ラフィディスプレイの構成の概要を示す図である。図1
4において、3次元像208を再生するホログラム信号
202は、図示されていないコンピュータにより計算さ
れ、AOM(Acousto-optic Modulator:音響光学素
子)203により入力される。そして、AOM203で
変調されたレーザ光204は、さらにガルバノミラー2
05とポリゴンミラー206とにより、それぞれ垂直走
査と水平走査とが行われる。
【0004】AOM203は、3次元画像208の再生
に必要なホログラムをすべて一度に表示することはでき
ないが、水平、垂直走査を行なうことで、一定時間内に
全体像に対応するホログラムを表示することが可能とな
る。また、ポリゴンミラー206による水平走査は、A
OM203内を進行するホログラム干渉縞の流れを補償
し、像を静止させる役割も果たす。そして、AOM20
3からの回折角は3(deg)程度であるので、出力レ
ンズ207などの縮小光学系によりホログラムを縮小結
像し、回折角の5、6倍に相当する視域を得ることがで
きる。
【0005】このように、走査・縮小光学系を用いるこ
とで、出力レンズ207付近に仮想的なホログラムが形
成され、観察者209は、出力レンズと図示されていな
い拡散板を通して3次元画像208を見ることができ
る。ここで、拡散板は、垂直一方向の拡散を行ない、観
察域の拡大に寄与する。なお、図14に示したものは、
モノクロ表示のシステムであるが、カラー表示は3個の
AOMを用い、それぞれ3色のレーザ(赤:He−Ne
(632.8nm)、緑:Nd:YAG(532.0n
m)、青:He−Cd(441.6nm))に対応させ
れば実現できる。
【0006】また、特開平6−82612号公報には、
回折格子アレイを用いた立体像表示装置が開示されてい
る。これは、回折格子からなるセルを平面上の基板に複
数個配列した回折格子アレイにおいて、前記セルを分割
し、この各分割領域を各視差画像のピクセルに対応させ
ることにより、立体像を表示している。この方式は、視
差を持つ画像の表示ができるという特徴がある。図15
は、この立体像表示装置に用いる回折格子アレイの概略
図を示すものである。図15において、回折格子アレイ
211は、複数の画素212、213、214からなる
セル215を、平面上の基板216に複数個配列したも
のである。画素212、213、214は、セル215
が勾配および格子間隔が近い領域で空間的に分割された
ものであり、これら画素212、213、214を各視
差画像に対応させた回折格子アレイ211としている。
この回折格子アレイ211を基本デバイスとして用い
て、視差を持つ立体像の表示を可能としている。
【0007】図16は、回折格子アレイ211を用いた
立体像表示装置の要部概略図を示すものである。図16
に示される立体像表示装置は、回折格子アレイ211
と、回折格子アレイ211の後面に設けられた空間光変
調素子である液晶表示素子222と、液晶表示素子22
2の後面に設けられたカラーフィルタ223とから構成
されている。この立体表示装置において、微小領域につ
いて考えると、白色の入射光に対して、カラーフィルタ
223により入射光の中からある波長が選択され、液晶
表示素子222により光の透過/遮断が選択されて、透
過した光は回折格子アレイ211に到達する。ここで、
回折格子アレイ211は光透過性の樹脂板などで形成さ
れており、到達した光は透過時に回折される。この時、
回折光の出射方向については、この微小領域の勾配と格
子間隔によりその回折角が決まる。そして、この回折角
の方向から観察すると、この微小領域が選択された波長
で光って見える。このようにして、各微小領域を表示す
べき立体像に従って動作させることによって、立体像が
表示される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の技術では、下記のような課題があった。図14に示
した実時間動画ホログラフィディスプレイについては、
3次元画像の干渉縞をコンピュータで計算するために、
膨大な時間がかかる。さらに、その干渉縞のデータに基
づいて3次元画像を表示するために、そのデータが膨大
なものとなり、大容量の画像メモリ、高速なデータ転送
が必要であった。そのために、大きな3次元画像を表示
することが非常に困難であった。
【0009】また、特開平6−82612号公報に開示
されたもの、すなわち、図15に示した回折格子アレイ
を用いた立体像の表示装置については、原理上両眼視差
を利用したステレオグラムによる立体像しか表示できな
いという欠点があった。
【0010】以上のように、従来の3次元画像表示装置
では、大きな3次元画像の表示が困難であっり、また、
ステレオグラム画像であるため、目が疲労しやすかった
りした。
【0011】本発明は、上述のような課題を解決するた
めになされたものであって、大画面の3次元表示が可能
であり、また、実際に物が存在するのと同じように3次
元画像をつくって観察者が任意の方向、位置からその3
次元画像に焦点を合わせて観察することが可能な3次元
画像表示装置を実現する要素ホログラムパネル及びそれ
に用いられる要素ホログラムの記録方法を提供すること
を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載の発明では、3次元画像を構成する
複数の点像を表示する要素ホログラムが複数配列されて
成る要素ホログラムパネルにおいて、異なる点像を表示
するための複数の要素ホログラムから1単位を成すセル
を複数配列して構成している。
【0013】請求項1に記載の発明によれば、一つの点
像を表示するための要素ホログラムが複数のセルに分散
されているので、データ量を削減し、かつ視域の広い点
像により、3次元画像を表示することができる。
【0014】さらに、請求項2に記載の発明では、上記
の要素ホログラムパネルにおいて、セルの大きさを、要
素ホログラムパネルと平行な平面における複数の点像の
間隔と同一として構成している。
【0015】請求項2に記載の発明によれば、点像の間
隔とセルの大きさを同じにしているので、同一の要素ホ
ログラムの配列のセルを複数配列して要素ホログラムパ
ネルを構成することができ、そうすれば要素ホログラム
を計算機により求める際に、数多くのセルのそれぞれに
おいて計算する必要がなく、その際の計算量を大幅に削
減することができる。
【0016】さらに、請求項に記載の発明では、上記の
要素ホログラムパネルにおいて、要素ホログラムの配列
を同一としたセルを複数配列して構成している。
【0017】請求項3の発明によれば、同一の要素ホロ
グラムの配列のセルを複数配列するので、要素ホログラ
ムを計算機により求める際に、数多くのセルのそれぞれ
において計算する必要がなく、その際の計算量を大幅に
削減することができる。
【0018】さらに、請求項4に記載の発明では、要素
ホログラムパネルと平行な平面における複数の点像の間
隔及びセルの大きさを同方向で均等として構成してい
る。
【0019】請求項4に記載の発明によれば、セルの大
きさを同方向で均等としているので、単一のセルにより
要素ホログラムパネルを構成することができ、そうすれ
ば要素ホログラムを計算機により求める際に、数多くの
セルのそれぞれにおいて計算する必要がなく、その際の
計算量を大幅に削減することができる。
【0020】また、請求項5に記載の発明では、上記の
要素ホログラムパネルに用いられる要素ホログラムの記
録方法であって、要素ホログラムパネルと垂直な方向の
同一軸上に表示する複数の点像について異なるセルに記
録させるべき要素ホログラムを、同一セル内に記録する
こととしている。
【0021】請求項5に記載の発明によれば、他のセル
に記録されるべき要素ホログラムを同一のセルに記録す
るようにしているので、要素ホログラムを計算機により
求める際に、さらに計算量を削減することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
〔第1の実施の形態〕以下、本発明の第1の実施の形態
について、図1〜図11を参照して説明する。図1は、
本発明の要素ホログラムパネルの概略図である。図1に
示すように、要素ホログラムパネル11は、点像で構成
される3次元画像12を、要素ホログラムパネル11上
に浮いて見えるように表示するよう構成されている。
【0023】まず、要素ホログラムパネル11の構成に
ついて、さらに詳しく説明する。本発明による要素ホロ
グラムパネル11の一部を真上から見たものを図2に示
す。表示する点像22のピッチに等しい大きさのセル2
1を複数個配列した構成になっている。すなわち、図2
に示すように、要素ホログラムパネル11と平行な平面
の点像22の均等な間隔であるX方向(図面左右方向)
及びY方向(図面上下方向)のピッチSx及びSyに等
しいサイズのセル21を格子状に配列して、要素ホログ
ラムパネルを構成しているものである。
【0024】ここで、要素ホログラムパネル11により
点像を3次元で表示する原理を説明する。図3は、その
点像の表示原理を説明するための図を示すもので、図3
(A)に単一の点像31をホログラム32で表示する場
合を示す。ホログラム32には、その点像を表す波面の
データがホログラム32の全面に書き込まれている。こ
こでは、そのデータはかなり冗長度をもって記録されて
いるが、データ量を削減するためには、図3(B)に示
すように、このホログラム32の一部34を使っても、
その点像33を表示することができる。ただし、この場
合には、点像を見ることができる範囲(視域)が狭くな
ってしまう。
【0025】そこで、図3(C)に示すように、小さな
ホログラム(要素ホログラム)36を広い範囲に分散さ
せれば、データ量を削減し、かつ視域の広い点像35を
再生できる。そして、その点像のデータを記録していな
い部分には、他の点像のデータを記録する。このように
して、多数の点像を要素ホログラムとして1枚のパネル
に記録し、必要な要素ホログラムを選択し、レーザ光を
照射することで、多数の点像で構成された3次元画像の
表示が可能となる。さらに、レーザ光照射を時間的に変
化させれば、3次元動画像の表示も可能である。
【0026】次に、要素ホログラムパネル11を構成す
るセル21について説明する。セル21は、単一の要素
ホログラムが単一の点像を表示する要素ホログラム群か
ら構成されいる。このセルの点像再生を説明するための
概念図を図4に示す。図4におけるS1は、要素ホログ
ラムパネル11からの高さlの点像41が角度θで見え
る時のホログラムが記録されるている範囲である。この
範囲S1に小さなホログラム(要素ホログラム)が分散
されていれば点像41を視域θで表示することができ
る。また、図4に示すように、点像41の上に、点像4
2も表示する時は、高さl+Z方向のピッチSzの点像
42が角度θで見える時のホログラムがS2の範囲で記
録されていれば良い。さらに、X方向の点像のピッチS
xで右に点像43を表示する時は、高さlの点像43が
角度θで見える時のホログラムをS3の範囲で記録され
ていれば良い。この範囲S2、S3も点像41の時と同
様に小さなホログラム(要素ホログラム)36が分散さ
せていれば、点像42、点像43を視域θで表示するこ
とができる。
【0027】このようにして、表示するすべての点像に
ついて要素ホログラムを要素ホログラムパネル11に書
き込むことによって3次元画像を再生できる。しかし、
3次元画像を構成する点像すべてについて、要素ホログ
ラムパネル11に実際にレーザ光による干渉によって書
き込んだり、ホログラムパターンを計算で求めるのは困
難である。そこで本発明では、点像のピッチに等しい大
きさのセルを作成しそのセルを複数個並べることによ
り、簡単にパネル全体のホログラムの書き込みや計算を
行なうことができる。
【0028】次に、点像のピッチに等しい大きさのセル
を作成し複数個並べるだけでパネル全体の構成が求めら
れることについて説明する。図5は要素ホログラムパネ
ルを側面から(Y方向から)見たようすを示す図であ
る。ここで、点像がX方向のピッチSxで、要素ホログ
ラムパネルからの高さlからピッチSz、視野θでなら
んでいる。この時、1つのセルは点像のX方向のピッチ
Sxの大きさになる。
【0029】ここで、Sxに記録される要素ホログラム
について考える。まず、基板に一番近い点像51が視野
θで見えるような要素ホログラムの記録範囲は、Sx、
Sx1の範囲である。この時、Sxには点像51の左半
分の視域を表示するための要素ホログラムが記録され、
同様に、Sx1には点像51の右半分の視域を表示する
ための要素ホログラムが記録される。次に、同じ高さの
点像52について考えると、点像52が視野θで見える
ような要素ホログラムの記録範囲はSx、Sx2の範囲
である。この時、Sxには点像52の右半分の視域を表
示するための要素ホログラムが記録され、同様に、Sx
2には点像52の左半分の視域を表示するための要素ホ
ログラムが記録される。
【0030】ここで、点像51の右半分を表示するSx
1の要素ホログラムと点像52の右半分を表示する要素ホ
ログラムSxの要素ホログラムとは、等しいホログラム
パターンになる。さらに、点像51の左半分を表示する
Sxの要素ホログラムと点像52の左半分を表示する要
素ホログラムSx2の要素ホログラムとは、等しいホロ
グラムパターンになる。このことから、Sxに記録され
る要素ホログラムを求め1つのセルとし、X方向点像の
数に応じた数のセルを並べることによってそれらの点像
を表示することができる。
【0031】次に、点像51、52よりZ方向のピッチ
Sz上の点像について考えると、点像54が視野θで見
えるような要素ホログラムの記録範囲は、Sx、Sx
1、Sx2、Sx3の範囲である。この時、SxとSx
2には点像54の左半分の視域を表示するための要素ホ
ログラムが記録され、同様に、Sx1とSx3には点像
54の右半分の視域を表示するための要素ホログラムが
記録される。次に点像55について考えると、点像55
が視野θで見えるような要素ホログラムの記録範囲は、
Sx、Sx1、Sx2、Sx4の範囲である。この時、
SxとSx1とには点像55の右半分の視域を表示する
ための要素ホログラムが記録され、同様に、Sx2とS
x4とには点像55の左半分の視域を表示するための要
素ホログラムが記録される。
【0032】さらに、点像53が視野θで見えるような
要素ホログラムの記録範囲のうち左半分の視域を表示す
るための要素ホログラムが記録されるのはSxとSx1
とである。次に点像56が視野θで見えるような要素ホ
ログラムの記録範囲のうち右半分の視域を表示するため
の要素ホログラムが記録されるのはSxとSx2とであ
る。
【0033】ここで、Sx2に記録される点像56の要
素ホログラムと、Sxに記録される点像55の要素ホロ
グラムと、Sx1に記録される点像54の要素ホログラ
ムとは、等しいホログラムパターンになる。また、Sx
1に記録される点像53の要素ホログラムと、Sxに記
録される点像54の要素ホログラムと、Sx2に記録さ
れる点像55の要素ホログラムとは、等しいホログラム
パターンになる。また、Sxに記録される点像56の要
素ホログラムと、Sx1に記録される点像55の要素ホ
ログラムと、Sx3に記録される点像54の要素ホログ
ラムとは、等しいホログラムパターンになる。また、S
xに記録される点像53の要素ホログラムと、Sx2に
記録される点像54の要素ホログラムと、Sx4に記録
される点像55の要素ホログラムとは、等しいホログラ
ムパターンになる。
【0034】このことから、Sxには点像51の左側を
表示する要素ホログラム、点像52の右側を表示する要
素ホログラム、点像53の左外側半分を表示する要素ホ
ログラム、点像54の左内側半分を表示する要素ホログ
ラム、点像55の右内側半分を表示する要素ホログラ
ム、点像56の右外側半分を表示する要素ホログラムの
それぞれが記録されることになるので、Sxに記録され
るホログラムパターンさえ計算すればSx1〜Sx4は
同じパターンで良い。
【0035】Y方向についても同様にして、Y方向の点
像のピッチをセルの大きさにすることにより同様の効果
が得られる。よって、点像のピッチ(間隔)に等しい大
きさのセルを作成し、点像の数に応じて並べるだけでパ
ネル全体の構成が求められる。但し、この時のそれぞれ
の点像の視域はθより小さくなるので、X方向とY方向
のそれぞれ、 X方向のセルの数={(X方向の点像の数−1)+(一
番高い位置にある点像を表示するために必要なX方向の
セルの数)×2}(個) Y方向のセルの数={(Y方向の点像の数−1)+(一
番高い位置にある点像を表示するために必要なY方向の
セルの数)×2}(個) のセルを並べることにより視域θを表示する。
【0036】また、表示するべき点像のX方向とY方向
の外側に余分な点像(視域θより小さい)とが表示され
てしまうので、その点像に対応する要素ホログラムをマ
スクなどを利用して表示しないようにする必要がある。
しかし、要素ホログラムパネル上の要素ホログラムと点
像とは対応しているので、マスクなどをすることにより
容易に消す(表示しないようにする)ことはできる。こ
のようにして、3次元画像を再生することができる。
【0037】次に、セル内の要素ホログラムの求める。
前述の図2は、要素ホログラムパネル11の一部を上か
ら見たようすを示す図である。図2のように、1つのセ
ル21の大きさは、X方向の点像のピッチSx、Y方向
の点像のピッチSyである。すべての点像の要素ホログ
ラムの内、1つのセル21に記録されるべき要素ホログ
ラムのホログラムパターンのみを計算機などを使用し求
める。ただし、この方法では、セル21に記録されるべ
きすべての点像の要素ホログラムについて計算を行なわ
なければならないので、表示する点像が多くなると計算
量も増える。
【0038】ここで、本実施形態については、単純に重
ね合わせるだけでは要素ホログラムが重なってしまう場
合があるが、要素ホログラムの位置は多少ずれても問題
はないので、近くの要素ホログラムのない場所に移動し
要素ホログラムどうしが重ならないよう配置すればよ
い。
【0039】上記のような方法を用いて作成したセルと
要素ホログラムパネルとの作成方法の一例について、そ
の概念図である図6を用いて説明する。ここでは、簡単
にするために、角度θの視域を持つ点像を8個(2×2
×2)(点像群62)表示するためのセルの作成方法に
ついてい説明する。ただし、この例では、視域θの1つ
の点像を8個の要素ホログラム(要素ホログラムパネル
61内)で表示ができるものとする。
【0040】まず、8個の点像の内、Z方向の点像2個
について考える。図7には、2個の点像を表示する要素
ホログラムを配置例を示す。そして。図8に、要素ホロ
グラムパネルを点像表示側から見たようすを示す。な
お、図8の上部の図の一部(単一セル領域)を拡大した
のが下部の図である。
【0041】図7に示すような2個の点像A、Bを表示
する要素ホログラムの位置を、図8に示すようにそれぞ
れa、bとする。これを点像のピッチの大きさに区切り
1つ(1単位)に重ね合わせると、セル101のように
なる。この時、重なる要素ホログラムがあるので、例え
ばa、bの内、bの要素ホログラムを図9(A)の矢印
で示す空いている位置に移動すると、移動した結果は図
9(B)のようになる。この時の上記セルの要素ホログ
ラムが表示する点像は、図10のような12個の点像と
なる。ここで、点像A、B、B’、C、D、D’、E、
F、F’、G、H、H’を表示する要素ホログラムは、
それぞれa、b、b’、c、d、d’、e、f、f’、
g,h、h’に対応している。この時、各点像の視域は
θより小さくなる。詳細は述べないが、計算により1つ
のセルを求めることができる。本実施形態では、それぞ
れの点像に対応する要素ホログラムのホログラムパター
ンを、従来のGGHを使用し計算で求め1つのセルとす
る。
【0042】次に、ホログラムパターンを計算した上記
セル(図10参照)では、視域がθより小さくなるの
で、そのようすを要素ホログラムパネルの点像表示側か
ら見た図である図13に示すように、表示すべき全ての
点像131(ここでは8個)が視域θになるように、 X方向のセルの数={(X方向の点像の数−1)+(一
番高い位置にある点像を表示するために必要なX方向の
セルの数)×2}(個)=(2−1)+2×2=5 Y方向のセルの数={(Y方向の点像の数−1)+(一
番高い位置にある点像を表示するために必要なY方向の
セルの数)×2}(個)=(2−1)+2×2=5 により、セルを5×5個並べる。
【0043】しかし、このままでは図13に点線で示す
ような余分な点像132まで表示してしまう。そこで、
余分な点像132に対応する要素ホログラムを全てマス
ク133によりマスキングすることにより、外側の余分
な点像132を表示せず、目的の2×2×2個の点像1
31を表示することができる。なお、この例では、点像
の数が少ないのでマスクをする部分が大半を占めている
が、点像が多くなるにつれて中心部分はマスクの必要が
なくなる。また、全ての点像を表示するための要素ホロ
グラムがわかっているので、点像に対応する要素ホログ
ラムをマスクのON、OFF(マスク、アンマスクの切
替え)により点像を点滅させて、3次元動画像を容易に
表示することができる。
【0044】なお、図8、図10、図11においては、
要素ホログラムパネルの点像表示側から見たときに、実
際には重なって表示される点を、ずらして描いている。
【0045】〔第2の実施の形態〕以下、本発明の第2
の実施の形態について、図12〜図13を参照して説明
する。第2の実施の形態のものは、図1〜図5を用いて
説明した上記第1の実施の形態のものと同様にして、3
次元画像が表示可能なものである。そして、第2の実施
の形態において、上記第1の実施の形態のものと異なる
のは、Z方向、即ち要素ホログラムパネルの面方向と垂
直方向の点像を表示するための、セル内の要素ホログラ
ムの求め方についてであるので、それについて説明す
る。ここでは、表示する点像すべてではなく、Z方向の
みの点像の数に基づきセル内の要素ホログラムのホログ
ラムパターンを求める。
【0046】一例として、Z方向に3個の点像を表示す
る時のセルの求め方を示す。図12はパネルを側面から
(Y方向から)見たようすを示す図であり、視域θの点
像をZ方向ピッチSzで3個並べたものである。
【0047】次に、本実施形態でのZ方向に3個の点像
を表示する時のセルの求め方を説明するための説明図で
ある図13を用いて説明する。なお、図13は点像A、
点像B、点像Cを表示した要素ホログラムパネルを側面
から(Y方向から)見たようすを示す図であり、図13
において左右方向はX方向である。
【0048】まず、パネル上Sxには、点像A、点像
B、点像Cを表示するために記録すべきホログラムパタ
ーンをそのまま記録する(図13(A))。次に、S1
の点像A、点像B、点像Cを表示するために記録すべき
ホログラムパターンをSxに重ねて記録し(図13
(B))、S2に記録されるべき点像Cを表示するホロ
グラムパターンをSxに重ねて記録する(図13
(C))。そして、S3に記録されるべき点像A、点像
B、点像Cを表示するホログラムパターンをSxに重ね
て記録し(図13(D))、S4に記録されるべき点像
A、点像B、点像Cを表示するホログラムパターンをS
xに重ねて記録する(図13(E))。それから、S5
に記録されるべき点像Cを表示するホログラムパターン
をSxに重ねて記録する(図13(F))。
【0049】このように、Sx、S1、S2、S3、S
4、S5に記録されるべきホログラムパターンを計算
し、パネル上を点像のSx上に重ねることによってセル
内の要素ホログラムのホログラムパターンを求める。こ
の第2の実施の形態によれば、上記第1の実施の形態に
比べ、更に計算量を減らすことができる。
【0050】すなわち、本実施形態のように、X方向、
Y方向、及びZ方向においてそれぞれ等間隔の点像を表
示するような要素ホログラムパネルの場合、上記のよう
にして計算して求めて得られるSx、S1、S2、S
3、S4、S5等に記録されるべきそれぞれの要素ホロ
グラムを同一のセル内(本実施形態の場合Sx)に記録
しても、上記第1の実施の形態のものと同一の要素ホロ
グラムパネルを作製することができる。したがって、こ
の第2の実施の形態によれば、上記第1の実施の形態の
ものよりも、要素ホログラムを求めるための計算量を低
減して、要素ホログラムパネルを実現することが可能と
なる。
【0051】ここで、本実施形態についても、単純に重
ね合わせるだけでは要素ホログラムが重なってしまう場
合があるが、要素ホログラムの位置は多少ずれても問題
はないので、近くの要素ホログラムのない場所に移動し
要素ホログラムどうしが重ならないよう配置すればよ
い。
【0052】これ以降は、図6〜図11を用いて説明し
た上記第1の実施の形態と同様にして、セル内の要素ホ
ログラムを求めて、3次元動画像を容易に表示すること
が可能な要素ホログラムパネルを実現することができ
る。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
パネルの一部のみ計算し繰り返しで配列するだけで要素
ホログラムパネルを構成できるので、コンピュータによ
る計算が少なくなり、実時間での大画面の3次元表示を
することが可能となる。
【0054】更に、要素ホログラムに作用する光は、3
次元画像データに基づいて作られている各回折格子の特
性により、該要素ホログラムごとにことなる点像を表示
するようにし、しかも、出力光を制御手段により制御す
ることができるので、種々の表示内容に対応して手段を
適応させることができ、より現実に近い表示が可能とな
る。例えば、ある視点から隠れるはずの表示部を実現す
るために隠れる方向へ回折光が出力されないように制御
するといったことを行なうことができる。従って、多く
の表示内容および視点に対応することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態の要素ホログラム
パネルの点像表示により3次元画像を表示するようすを
示す概略斜視図である。
【図2】 要素ホログラムパネルの一部を点像表示側か
ら見たときのようすを示す部分拡大図である。
【図3】 要素ホログラムパネルによる点像表示の原理
を説明するための概略斜視図である。
【図4】 点像を表示したときの要素ホログラムパネル
の一部を側面方向から見たときのようすを示す部分拡大
図であり、要素ホログラムの記録範囲について説明する
ための説明図である。
【図5】 X方向に6つ、Z方向に2つの点像を表示し
たときの要素ホログラムパネルの一部を側面方向から見
たときのようすを示す部分拡大図である。
【図6】 8つの点像を表示したときの要素ホログラム
パネルの一部を示す部分斜視図である。
【図7】 Z方向の同一軸上に2つの点像を表示したと
きの要素ホログラムパネルの一部を側面方向から見たと
きのようすを示す部分拡大図である。
【図8】 2つの点像を表示する要素ホログラムパネル
における要素ホログラムの配置例を示す図である。
【図9】 重なる要素ホログラムを移動して配置させた
単一セル内の要素ホログラムの配列例を示す図である。
【図10】 8つの点像を表示する際の単一セル内にお
ける要素ホログラムの配置例を示す図である。
【図11】 図9のセルを5×5個配列したときのその
配列と点像の表示例を示す図である。
【図12】 第2の実施の形態の要素ホログラムにおい
てZ方向の同一軸方向に3つの点像を表示したときの側
面方向から見たようすを示す部分拡大図である。
【図13】 第2の実施の形態において同一セルに記録
する要素ホログラムを説明するための説明図である。
【図14】 従来の実時間ホログラムディスプレイの構
成を示す概略図である。
【図15】 従来の立体表示装置に用いられる回折格子
アレイの構成を示す概略図である。
【図16】 図15の回折格子アレイを用いた立体表示
装置の構成を示す概略図である。
【符号の説明】
11,61 要素ホログラムパネル 12 3次元画像 21,101 セル 22,31,33,35,41,43,51,52,5
3,54,55,56131,132 点像 36 要素ホログラム

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 格子状に配列された同一形状寸法の複数
    のセルから構成され、 前記セルが、複数の異なる点像を表示する要素ホログラ
    ムを含み、 一つの点像を表示するための要素ホログラムが、複数の
    セルに分散している、格子状に配列された複数の点像で
    3次元画像を構成するホログラムパネルにおいて、 前記要素ホログラムパネルと平行な平面における点像の
    配置と、前記要素ホログラムパネルを構成するセルの頂
    点の配置は、その寸法形状が同一であることを特徴とす
    るホログラムパネル。
  2. 【請求項2】 前記各セルに含まれる要素ホログラムの
    配列は同一であることを特徴とする請求項1に記載のホ
    ログラムパネル。
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