JPH10332462A - 材料計量方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 計量精度を高く維持しながら計量時間をでき
るだけ短縮できるようにした材料計量方法を提供する 【解決手段】 材料の払い出しを開始し、予め設定した
ジョグモーション開始時期に達すると計量ゲートの開閉
幅を大きくした粗計量ジョグモーションにて材料を払い
出し、その後に予め設定したジョグモーション切換時期
に達すると計量ゲートの開閉幅を小さくした微計量ジョ
グモーションに切り換えて材料を払い出しながら所定量
計量する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、貯蔵ビンに貯蔵し
た材料を下位に配設した計量槽に払い出して計量する装
置の材料計量方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、例えば、生コンクリート製造プラ
ント（バッチャープラント）において、貯蔵ビンに貯蔵
した砂利、砂等の材料を下位に配設した計量槽に払い出
して計量する場合、プラントを制御する計量操作盤に所
定の計量値を設定すると共に、計量ゲートを断続的に開
閉して材料を小刻みに払い出すジョグモーションの開始
時期を設定する。そしてこのジョグモーション開始時期
をジョグモーションポイントと呼び、その値は、設定計
量値に対してその計量完了地点から何ｋｇ手前でジョグ
モーションを開始させるかという点であって、例えば、
１０００ｋｇ計量する場合にジョグモーションポイント
を２００ｋｇに設定すると、計量値が設定計量値１００
０ｋｇに対して２００ｋｇ手前の８００ｋｇに到達する
とジョグモーションを開始させるというものである。

【０００３】こうしてジョグモーションポイントに到達
してジョグモーションにより材料を小刻みに払い出し、
計量値が設定計量値−落差量（計量ゲートの閉動作時に
落下途中にある量）に到達すると前記計量ゲートを閉動
作し、計量を完了するようにしている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、プラン
トが大型化するとそれに伴って貯蔵ビンの計量ゲートが
大型化し、また単に計量スピードを上げるために計量ゲ
ートを大型化することもあるが、このように計量ゲート
を大型化すると、計量ゲートの開閉により払い出される
量が多くなり、それに伴って落差量も多くなる。そこ
で、上記従来の計量方式による計量方式では計量精度を
高く維持するためには、落差量を考慮してジョグモーシ
ョンポイントをできるだけ大きく設定するようになる。

【０００５】ジョグモーションポイントを大きくすると
いうことは、ジョグモーションによる払い出し期間が長
くなるということであり、また、落差量が多いことを考
慮するとジョグモーションの間隔をできるだけ小刻みに
する必要があり、これらの点から大型の計量ゲートを有
するプラントでは計量精度を高めようとすると計量時間
が長くなるおそれがある。

【０００６】本発明は上記の点に鑑み、計量精度を高く
維持しながら計量時間をできるだけ短縮できるようにし
た材料計量方法を提供することを課題とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解
決するために、材料を貯蔵する貯蔵ビンの計量ゲートを
開放して下位の計量槽に材料を払い出し、計量槽内の材
料の重量が予め設定した計量値に近づくと前記計量ゲー
トを断続的に開閉するジョグモーションにより材料を断
続的に払い出し、所定計量値に達すると計量動作を終了
する材料計量方法において、材料の払い出しを開始し、
予め設定したジョグモーション開始時期に達すると計量
ゲートの開閉幅を大きくした粗計量ジョグモーションに
て材料を払い出し、その後に予め設定したジョグモーシ
ョン切換時期に達すると計量ゲートの開閉幅を小さくし
た微計量ジョグモーションに切り換えて材料を払い出し
ながら所定量計量するようにしたことを特徴としてい
る。

【０００８】

【発明の実施の形態】本発明の材料計量方法にあって
は、材料の計量を開始して予め設定したジョグモーショ
ン開始時期に達すると先ず計量ゲートの開閉幅を大きく
した粗計量ジョグモーションにより材料をそれなりの量
を断続的に払い出し、更に計量値が予め設定したジョグ
モーション切換時期に達した時点で粗計量ジョグモーシ
ョンから計量ゲートの開閉幅を小さくした微計量ジョグ
モーションに切換えて材料を微量づつ断続的に払い出し
て計量を完了する。このように、粗計量と微計量の２種
類のジョグモーションを採用して払い出し量を二段階で
絞って行くことによって落差量の多い大型の計量ゲート
からの材料の払い出しに対しても計量精度を高く維持し
つつ計量時間を短縮することができる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。

【００１０】図１は本発明一実施例を示すもので、図中
１は材料を貯蔵する貯蔵ビンであって、その下部には材
料を払い出す計量ゲート２を開閉自在に配設している。
貯蔵ビン１の下位には計量槽３を配設し、該計量槽３に
は貯蔵ビン１より払い出される材料の重量を検出する重
量検出器４を配設している。

【００１１】５は計量制御操作盤であって、コンピュー
タ６を内蔵し、コンピュータ６には重量検出器４よりの
重量信号を取り込むと共に、計量ゲート２に対して開閉
制御器７を介して開閉信号を出力するようにしている。
また、初期操作において予めコンピュータ２に各種設定
値を記憶させる設定記憶部８を備えている。この設定記
憶部８には、先ず、計量槽３により計量する材料の計量
値を設定計量値として０〜９９９９ｋｇの範囲で設定で
きるようにしている。

【００１２】また、計量ゲート２を断続的に開閉して材
料を小刻みに払い出すジョグモーションの開始時期を設
定するが、このジョグモーションについては２種類のジ
ョグモーションについて設定可能としている。

【００１３】その一つは、計量ゲート２の開閉幅を大き
くした粗計量ジョグモーションであって、その開始時期
は従来のジョグモーション開始時期と同様にジョグモー
ションポイントとして計量完了より何ｋｇ手前で開始す
るという風に０〜９９９ｋｇの範囲で設定できるように
してある。

【００１４】もう一つは、計量ゲート２の開閉幅を小さ
くした微計量ジョグモーションであって、その開始時期
は、粗計量ジョグモーションの開始から何ｋｇ計量した
時点で微計量ジョグモーションに切り換えるという風に
０〜９９９ｋｇの範囲で設定できるようにしてある。

【００１５】また、計量ゲート２の全開時及びジョギン
グ時の各動作モードについてそれぞれに対応した落差量
を０〜９９９ｋｇの範囲で設定できるようにしている。

【００１６】次に、計量の手順を図２、図３のフローチ
ャートに基づいて説明する。図中のＳ１〜Ｓ２０は計量
手順の各ステップを表わす。

【００１７】先ず初期設定として、粗計量ジョグモーシ
ョンの開始時期であるジョグモーションポイントを入力
設定する（Ｓ１）。次に粗計量ジョグモーションから微
計量ジョグモーションへの切換時期を入力設定する（Ｓ
２）。更に計量ゲート２の各動作モードにおける落差量
を入力設定する（Ｓ３）。なお、少量の計量ができるよ
うにジョグモーションポイントを計量値より大きく設定
すると、計量がジョグモーションから開始するようなフ
ローチャートになっており、更にジョグモーション切換
時期の設定値により粗計量ジョグモーション、微計量ジ
ョグモーションのどちらから開始するかというようなフ
ローチャートとしている。

【００１８】そして、計量しようとする材料の設定計量
値が設定されると（Ｓ４）、計量開始操作を行う（Ｓ
５）。

【００１９】先ずコンピュータ６は設定計量値とジョグ
モーションポイントの値を比較し（Ｓ６）、設定計量値
の方が大きいか否か判断し（Ｓ７）、設定計量値の方が
大きい場合には、コンピュータ６は開閉制御器７を介し
て計量ゲート２を全開させ（Ｓ８）、貯蔵ビン１の材料
を下位の計量槽３に払い出す。

【００２０】計量槽３では重量検出器４が払い出された
材料の重量値を検出し（Ｓ９）、検出した材料の重量値
とジョグモーション開始重量値（設定計量値からジョグ
モーションポイントを減算した値）とを比較し（Ｓ１
０）、検出した材料の重量値がジョグモーション開始重
量値に到達したか否か判断し（Ｓ１１）、未だ到達して
いなければ到達待ちとなり、到達したならば、コンピュ
ータ６は図４に示すように計量ゲート２に対して粗計量
ジョグモーションを開始させる（Ｓ１２）。

【００２１】計量ゲート２は大きな開閉幅で断続的に開
閉して粗計量ジョグモーションを繰り返して材料を断続
的に払い出す。そして、計量槽３の重量検出器４により
検出した材料の重量値とジョグモーション切換重量値
（ジョグモーション開始重量値にジョグモーション切換
値を加えた値）とを比較し（Ｓ１３）、検出した材料の
重量値がジョグモーション切換重量値に到達したか否か
判断し（Ｓ１４）、未だ到達していなけれは到達待ちと
なり、到達しておれば、コンピュータ６は図４に示すよ
うに計量ゲート２の粗計量ジョグモーションを微計量ジ
ョグモーションに切り換える（Ｓ１５）。微計量ジョグ
モーションでは粗計量ジョグモーションの場合と違って
計量ゲート２から材料を小刻みに払い出させる。

【００２２】次に、計量槽３の重量検出器４が検出する
材料の重量値と設定計量値とを比較し（Ｓ１６）、検出
した材料の重量値が設定計量値から落差量を減算した値
に到達したか否か判断し（Ｓ１７）、未だ到達していな
ければ到達待ちとなり、到達すればコンピュータ６は計
量ゲート２を閉動作させる（Ｓ１８）。

【００２３】そして、材料の計量を終了するか否か判断
し（Ｓ１９）、終了しない場合はステップＳ４に戻って
計量値を設定して以下の操作を繰り返して計量操作を行
う。また、ステップＳ７で、設定計量値がジョグモーシ
ョンポイントの値より小さい、即ち少量計量する場合に
は、設定計量値がジョグモーションポイントの値からジ
ョグモーション切換値を減算した値より大きいか否か判
断し（Ｓ２０）、大きい場合にはステップＳ１２に進ん
で計量ゲート２を粗計量ジョグモーションにより開閉さ
せて材料の計量を開始する。

【００２４】また、ステップ２０で設定計量値が前記値
より小さい、即ち、更に少量のみ計量する場合には、ス
テップＳ１４に進んで計量ゲート２を微量ジョグモーシ
ョンにより開閉させて材料の計量を開始する。

【００２５】このようにして、ジョグモーションについ
て粗計量ジョグモーションと微計量ジョグモーションの
２種類を採用し、二段階のジョグモーションにて払い出
し量を絞りこんでいき、粗計量ジョグモーションではよ
りスピーディに、最終の微計量ジョグモーションでは高
精度に計量できるようにしているので、計量ゲートが大
型化しても計量精度を高く維持しつつ計量時間を短縮す
ることができる。

【００２６】なお、本実施例では粗計量ジョグモーショ
ン及び計量ジョグモーションについての計量ゲートの開
閉幅については特に限定するものではないが、例えば、
粗計量ジョグモーションの開閉幅を微計量ジョグモーシ
ョンの開閉幅の何倍という風に設定すると良い。そし
て、この開閉幅を決定するために、粗計量ジョグモーシ
ョン及び微計量ジョグモーションについて計量ゲートの
開動作時間及び閉動作時間を設定するジョグモーション
タイマを備え、そのタイマの設定時間により計量ゲート
の開閉幅を決定すると良い。

【００２７】

【発明の効果】以上のように本発明の材料計量方法にあ
っては、材料の払い出しを開始し、予め設定したジョグ
モーション開始時期に達すると計量ゲートの開閉幅を大
きくした粗計量ジョグモーションにて材料を払い出し、
その後に予め設定したジョグモーション切換時期に達す
ると計量ゲートの開閉幅を小さくした微計量ジョグモー
ションに切り換えて材料を払い出しながら所定量計量す
るようにしたので、材料の払い出し量をよりスピーディ
な粗計量ジョグモーションと高精度の微計量ジョグモー
ションとの二段階のジョグモーションにて絞れ、落差量
の多い大型の計量ゲートからの材料の払い出しも計量精
度を高く維持しつつ計量時間を短縮することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の材料計量方法の一実施例を示す説明図
である。

【図２】本発明の材料計量方法の計量手順を示すフロー
チャートである。

【図３】本発明の材料計量方法の計量手順を示すフロー
チャートである。

【図４】時間経過と計量ゲートの開閉状態を示す説明図
である。

【符合の説明】

１…貯蔵ビン ２…計量ゲート ３…計量槽 ４…重量検出器 ５…計量制御操作盤 ６…コンピュータ ７…開閉制御器 ８…設定記憶部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】材料を貯蔵する貯蔵ビンの計量ゲートを開
   放して下位の計量槽に材料を払い出し、計量槽内の材料
   の重量が予め設定した計量値に近づくと前記計量ゲート
   を断続的に開閉するジョグモーションにより材料を断続
   的に払い出し、所定計量値に達すると計量動作を終了す
   る材料計量方法において、材料の払い出しを開始し、予
   め設定したジョグモーション開始時期に達すると計量ゲ
   ートの開閉幅を大きくした粗計量ジョグモーションにて
   材料を払い出し、その後に予め設定したジョグモーショ
   ン切換時期に達すると計量ゲートの開閉幅を小さくした
   微計量ジョグモーションに切り換えて材料を払い出しな
   がら所定量計量するようにしたことを特徴とする材料計
   量方法。