JP4427161B2 - 材料計量方法 - Google Patents
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Description
【0001】
本発明は、貯蔵ビンに貯蔵した材料を下位に配設した計量槽に払い出して計量する装置の材料計量方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、生コンクリート製造プラントにおいては、コンクリート材料である砂利、砂をプラント上部に配設した貯蔵ビンに一時貯蔵し、出荷要請に基づいて貯蔵ビンの下部に備えた一個の略扇形状のゲートを回動させて開放し、その下位に配設した計量槽にて所定量計量し、計量完了後、計量槽から下位のミキサに払い出し、セメント、水とを混ぜ入れて所定時間混練して生コンクリートを製造している。
【0003】
前記砂利、砂の計量方法は、計量開始時に先ず貯蔵ビンのゲートを全開にして払い出していき、計量槽内の材料の重量値が所望の計量値に近づくとゲートの開放と閉塞を断続的に繰り返すジョグモーションによって材料の払い出し量を絞りながら計量していき、計量槽の計量値が所望の計量値から落差量(ゲートの閉塞動作時に貯蔵ビンから計量槽へ落下途中にある材料の量)を減じた量に達するとゲートを閉塞するようにして精度の高い計量を実現している。
【0004】
そして、プラントの能力や瞬発力を高める場合には、貯蔵ビンの排出部開口を広くしてゲートを大型にするが、ゲートを大型にすると上記単一のジョグモーション投入では計量精度の向上と計量時間の短縮の両方を満足させることができない。そこで、特開平10−332462号公報では、計量完了間近に行うジョグモーションをゲートの開閉幅の大きい粗計量ジョグモーションとゲートの開閉幅を小さくした微計量ジョグモーションとの二段階とし、この二段階のジョグモーションの切り換えによって計量精度を高く維持しつつ計量時間を短縮するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように粗計量ジョグモーションと微計量ジョグモーションの二段階のジョグモーションを行って計量精度や計量速度を向上させているものの、大型ゲートの開閉を微妙に制御することには無理があり、計量精度や計量速度を更に高めることはできないものであった。
【0006】
本発明は上記の点に鑑み、大型ゲートを採用しても計量精度を高く維持しながら計量時間をできるだけ短縮できるようにした材料計量方法を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の課題を解決するために、材料を貯蔵する貯蔵ビンの計量ゲートを開放して下位の計量槽に材料を払い出し、計量槽内の材料の重量が設定計量値から落差量を減じた量に達すると前記計量ゲートを閉塞して1バッチ分の計量操作を完了する材料計量方法において、前記貯蔵ビンの計量ゲートを両開きゲートとすると共に、計量制御操作盤には小投入切換計量値とジョグモーション切換計量値を設定しておき、材料計量開始時は両開きゲートの両方を開放して材料を払い出し、計量槽内の材料の重量が小投入切換計量値に達すると両開きゲートの一方のゲートを閉塞し、他方のゲートを開放させたままで小投入を行い、更にジョグモーション切換計量値に達すると開放中のゲートを開放と閉塞を断続的に繰り返すジョグモーションに切り換えて所定量計量するようにしたことを特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の材料計量方法によれば、貯蔵ビンの計量ゲートを両開きゲートとすると共に、設定計量値よりも所定量少ない計量値を小投入切換ポイントとして設定しておく。そして、貯蔵ビンの両開きゲートの両方のゲートを開放して計量を開始し、計量値が予め設定しておいた小投入切換ポイントに達すると、開放中のゲートの一方を閉塞し、排出部開口を半分閉じた状態で他方のゲート側からのみ材料を払い出す。そして、開放しているゲートは断続的に開閉を繰り返すジョグモーションを行い、少量ずつ払い出しながら計量し、設定計量値近くの所定値に達するとゲートを閉塞して1バッチ分の計量を完了する
【0009】
このように、計量開始時には貯蔵ビンの両開きゲートの両方を開放して一気に材料を払い出し、設定計量値に近い小投入切換ポイントに達すると、ゲートの一方のみを閉塞してゲート半開状態として材料の払い出し量を絞ると共に、他方の小型のゲートをジョグモーションさせて所定量まで計量するので、計量精度を高く維持しつつ計量時間を短縮することができる。
【0010】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0011】
図中の1は砂利、砂等を貯蔵する貯蔵ビンであって、その下部には材料を払い出す両開きゲート2を開閉自在に備えている。両開きゲート2はそれぞれのゲート2a、2bを枢軸3、3’によって揺動自在に枢支し、シリンダ4、4’の駆動によって開閉自在としている。そして、一方のシリンダ4はゲート2aの開放と閉塞を断続的に繰り返すジョグモーションが行えるように高速型のシリンダを採用している。また、貯蔵ビン1の下位には計量槽5を配設し、該計量槽5には貯蔵ビン1より払い出される材料の重量を検出する重量検出器6を配設している。
【0012】
7は材料の計量等を制御する計量制御操作盤であって、内蔵するコンピュータ8に重量検出器6から送られてくる重量信号を取り込んで演算処理し、ゲート2a、2bの開閉操作を行うとなれば開閉制御器9を介してシリンダ4,4’に開閉信号を出力している。
【0013】
また、コンピュータ8には各種設定値を記憶させる設定記憶部10を備えており、計量槽5にて計量する材料の設定計量値を設定できるようにしている。また、両開きゲート2の一方のゲート2bを閉塞し、他方のゲート2aのみを開放して材料を少量ずつ払い出していく小投入切換時期(小投入切換ポイント)を設定できるようにしている。この小投入切換ポイントは、設定計量値より何kg手前で小投入に切り換えるのが一番効率的であるのかを見極めて適宜決定してその重量値を設定する。また、両開きゲート2の小投入時の落差量も設定できるようになっている。
【0014】
次に、上記の装置による計量の手順を図2のフローチャートに基づいて説明する。なお、図中のS1〜S15は計量手順の各ステップを表している。
【0015】
先ず、コンピュータ8への初期設定として、計量中に両開きゲート2の一方のゲート2bを閉塞して材料を小投入に切り換える時期である小投入切換ポイントの重量値を入力設定する(S1)。また、両開きゲート2の小投入時における落差量を入力設定する(S2)。なお、少量の計量にも対応できるように、小投入切換ポイントを設定計量値よりも大きく設定すると、計量を小投入から開始するようなフローチャートになっている。
【0016】
そして、計量しようとする材料の計量値の設定すると(S3)、計量開始操作を行う(S4)。
【0017】
先ず、コンピュータ8は設定計量値と小投入切換ポイントの重量値とを比較し(S5)、設定計量値が小投入切換ポイントの計量値よりも大きいか否か判断し(S6)、設定計量値の方が大きい場合には、コンピュータ8は開閉制御器9を介して両開きゲート2のゲート2a、2bを開放して全開状態とし(S7)、貯蔵ビン1の材料を一気に下位の計量槽5に払い出す。
【0018】
そして、計量槽5に払い出された材料の重量値を重量検出器6にて検出し(S8)、検出した材料の重量値と小投入切換ポイントの計量値(設定計量値から小投入切換ポイントとして入力した重量値を減算した値)とを比較し(S9)、材料の重量値が小投入切換計量値に到達したか否か判断し(S10)、未だ到達していなければ到達待ちとなり、また到達したならば、コンピュータ8はシリンダ4’のピストンロッドを伸張して両開きゲート2の一方のゲート2bのみを閉塞し、ゲート半開状態として払い出し量を絞った小投入を開始する(S11)。
【0019】
前記小投入が開始されると、シリンダ4のピストンロッドを伸縮動作させてゲート2aの開閉を繰り返すジョグモーションを行い、材料を少量ずつ投入していく。そして、計量槽5の重量検出器6が検出する材料の重量値と設定計量値とを比較し(S12)、検出した材料の重量値が設定重量値から落差量を減算した値に到達したか否か判断し(S13)、未だ到達していなければ到達待ちとなり、また到達すればコンピュータ8は開放中のゲート2aを閉動作させて1バッチ分の材料の計量完了となる(S14)。
【0020】
そして、材料の計量を終了するか否か判断し(S15)、終了しない場合はステップ3に戻って再度計量値を設定し、以下の操作を繰り返して計量操作を行う。
【0021】
なお、ステップ6で、設定計量値が小投入切換ポイントの計量値より小さい場合、即ち少量計量する場合には、ステップ11に進んで両開きゲート2の一方のゲート2aのみを開放して小投入から開始される。
【0022】
このように、貯蔵ビン1のゲートに両開きゲート2を採用し、払い出し開始時には両開きゲート2の両方のゲート2a,2bを開放して一気に払い出し、設定計量値に近づくと両開きゲート2の一方のゲート2bを閉塞し、他方のゲート2aのみを開放した状態で少量ずつ払い出すようにしているので、貯蔵ビン1のゲート部が大型化しても精度のよい計量を維持しつつ計量にかかる時間を極力短縮することができる。
【0023】
なお、ステップ11で、材料の小投入開始時に両開きゲート2の一方のゲート2bを閉塞すると共に、他方のゲート2aは断続的に開閉を繰り返すジョグモーションを行うようにしたが、ゲート2aのジョグモーションの開始時期を材料の小投入切換時期と同時とせず、小投入切換時には、暫くゲート2aにジョグモーションをさせずに開放させて小投入を行い、小投入切換ポイントと同様に、ジョグモーション切換ポイントとして設定計量値より何kg手前で開始するというように設定しておき、計量槽5内の材料重量値がジョグモーション切換計量値(設定計量値からジョグモーション切換ポイントの重量値を減算した値)に到達してから開放中のゲート2aにジョグモーションを開始させるようにしてもよい。この場合、ジョグモーション切換ポイントは小投入切換ポイントよりも小さい重量値を設定することとなる。
【0024】
このように、ゲート全開投入から小投入、更にジョグモーション投入に移っていくようにすると、大型のゲートでもスムーズに計量終了へと移行することができ、ジョグモーションの時間も極力少なくできて計量時間を短縮できる。なお、ジョグモーションも最初はゲート2aの開閉幅を大きくした粗計量ジョグモーションを行い、その後、開閉幅を小さくした微計量ジョグモーションを行うようにすることもできる。
【0025】
また、両開きゲート2のゲート2a、2bをサイズの異なるものを採用し、小投入切換時に大きいサイズの方のゲートを閉塞するようにすれば、小投入時にはゲート開口部をより小さくさせることができ、その結果払い出し量をより絞ることができて計量精度を高められると共に、ジョグモーションを行うゲートが小さく軽量のものとなるので小刻みな開閉制御が行いやすくなる。
【0026】
【発明の効果】
以上のように本発明に係る材料計量方法によれば、材料を貯蔵する貯蔵ビンの計量ゲートを開放して下位の計量槽に材料を払い出し、計量槽内の材料の重量が設定計量値から落差量を減じた量に達すると前記計量ゲートを閉塞して1バッチ分の計量操作を完了する材料計量方法において、前記貯蔵ビンの計量ゲートを両開きゲートとすると共に、計量制御操作盤には小投入切換計量値とジョグモーション切換計量値を設定しておき、材料計量開始時は両開きゲートの両方を開放して材料を払い出し、計量槽内の材料の重量が小投入切換計量値に達すると両開きゲートの一方のゲートを閉塞し、他方のゲートを開放させたままで小投入を行い、更にジョグモーション切換計量値に達すると開放中のゲートを開放と閉塞を断続的に繰り返すジョグモーションに切り換えて所定量計量するようにしたので、両開きゲートの各ゲートの開閉制御によって材料の払い出し量を幅広く制御でき、大型のゲートを採用しても高い計量精度を維持しながら計量時間の短縮を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る材料計量方法の一実施例を示す説明図である。
【図2】本発明に係る材料計量方法の計量手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…貯蔵ビン 2…両開きゲート
2a、2b…ゲート 4、4’…シリンダ
5…計量槽 6…重量検出器
7…計量制御操作盤 8…コンピュータ
9…開閉制御器 10…設定記憶部
Claims (1)
- 材料を貯蔵する貯蔵ビンの計量ゲートを開放して下位の計量槽に材料を払い出し、計量槽内の材料の重量が設定計量値から落差量を減じた量に達すると前記計量ゲートを閉塞して1バッチ分の計量操作を完了する材料計量方法において、前記貯蔵ビンの計量ゲートを両開きゲートとすると共に、計量制御操作盤には小投入切換計量値とジョグモーション切換計量値を設定しておき、材料計量開始時は両開きゲートの両方を開放して材料を払い出し、計量槽内の材料の重量が小投入切換計量値に達すると両開きゲートの一方のゲートを閉塞し、他方のゲートを開放させたままで小投入を行い、更にジョグモーション切換計量値に達すると開放中のゲートを開放と閉塞を断続的に繰り返すジョグモーションに切り換えて所定量計量するようにしたことを特徴とする材料計量方法。
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