JPH10330698A - 粘着シート積層体 - Google Patents

粘着シート積層体

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Publication number
JPH10330698A
JPH10330698A JP13982297A JP13982297A JPH10330698A JP H10330698 A JPH10330698 A JP H10330698A JP 13982297 A JP13982297 A JP 13982297A JP 13982297 A JP13982297 A JP 13982297A JP H10330698 A JPH10330698 A JP H10330698A
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JP
Japan
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pressure
sensitive adhesive
sheet
adhesive sheet
adhesive layer
Prior art date
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Pending
Application number
JP13982297A
Other languages
English (en)
Inventor
Tomoyasu Izugami
朋保 井津上
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 貼付されている部分の気密性を高めることが
でき、かつ簡便に施工することができ、仕上げ外観を損
なうことがない粘着シートの供給を可能とする粘着シー
ト積層体を提供する。 【解決手段】 外面2aが粘着剤に対して離型性を有す
る表皮シート2と、透湿抵抗が120m2 ・h・mmH
g/g以上である合成樹脂シート3と、粘着剤層4とを
積層してなり、粘着剤層4が外側となるように所定の角
度で折り曲げ部分Aに沿って折り曲げられており、折り
曲げ部分Aの一方側において粘着剤層4に離型紙5が積
層されており、他方側に粘着剤層露出部分4aを有する
粘着シート1を複数枚備えており、複数枚の粘着シート
1が、一方の粘着シートの表皮シート2と、他方の粘着
シート1の粘着剤層露出部分4aとが接するように積層
されている粘着シート積層体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば住宅等の壁
材と天井との間のように、ある角度を成している部材間
の境界部分に貼付される粘着シートを複数枚備えた粘着
シート積層体に関し、より詳細には、このような粘着シ
ートを施工部分に容易に適用することができ、かつ貼付
された部分の気密性を高め得る粘着シート積層体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、省エネルギー住宅として、高断熱
・高気密住宅の開発が進んでいる。この種の住宅では、
断熱性を高めるために壁の内部や天井裏等に断熱材が収
納されており、かつ壁面や天井面等が十分な密封性を有
することが求められている。特に、壁と天井との境界、
壁面と該壁面とある角度を成して隣り合う壁面との境界
部分、壁面と床面との境界部分などにおいては、隣り合
う建材がある角度を成して配置されているため、境界部
分において密封性が損なわれ易い。
【0003】そこで、上記のような隣り合う建材間の境
界部分における隙間を塞ぐために、従来、パテやシーリ
ング材などが用いられていた。しかしながら、パテやシ
ーリング材を用いる方法では、隙間にパテやシーリング
材を充填し、硬化させる必要があり、作業が煩雑であっ
た。また、作業が煩雑であるだけでなく、外観が損なわ
れたり、気密性が十分でなかったりすることがあった。
【0004】そこで、実開平7−13953号公報に
は、適当な幅で所定長さに切断された気密防止用フィル
ムの両端縁に粘着テープもしくは粘着剤を配置してなる
気密防止用フィルムが提案されている。この気密防止用
フィルムは、両端縁に配置された粘着剤により、建材に
貼付することが可能とされている。
【0005】しかしながら、実開平7−13953号公
報に記載の気密防止用フィルムは、適宜の幅で所定長さ
に切断されている平面形状を有するものに過ぎないた
め、例えば壁面と天井との境界部分のように、所定の角
度を成して隣り合っている建材間の隙間を確実に封止す
ることができなかった。すなわち、気密防止用フィルム
の両端縁に沿ってのみ粘着剤層が設けられているに過ぎ
ないため、境界の両側の建材に各粘着剤の粘着力を利用
して貼付したとしても、境界部分では気密防止用フィル
ムが貼付され難いため、境界部分近傍で気密防止用フィ
ルムの浮きが生じたり、境界近傍において両側の建材に
確実に貼付されず、外観が損なわれることがあった。
【0006】他方、特開平8−311417号公報に
は、ある角度を持って隣接している部材間の境界部分を
封止するのに好適な粘着テープが開示されている。この
先行技術に記載の粘着テープでは、可撓性を有するシー
ト状基材の片面に粘着剤層及び剥離ライナーが積層され
ており、かつ該粘着テープが剥離ライナー側が外側とな
るように折り曲げられて巻回されている。従って、ある
角度を持って隣接している部材間の境界部分に上記粘着
テープを引き出し、剥離ライナーを剥離し、折り曲げら
れている部分を建材間の境界部分に位置決めし、折り曲
げ部分の両側に配置されている粘着剤層を各建材に貼付
することにより、建材間の境界部分を封止することが可
能とされている。
【0007】しかしながら、特開平8−311417号
公報に開示されている粘着テープでは、剥離ライナーを
剥がした後には、全ての粘着剤層が露出されるため、建
材間の境界部分に折り曲げられた部分が一致するように
位置合わせするまでに、粘着剤層が一方の建材に付着し
た場合、一方の建材に誤った位置で粘着することにな
る。このような場合には、一方の建材に粘着した粘着テ
ープを剥離し、再度粘着剤層が誤った位置で粘着しない
ように注意を払いつつ、折り曲げられた部分を境界部分
に一致させるように、粘着テープを移動しなければなら
なかった。
【0008】すなわち、特開平8−311417号公報
に記載の粘着テープを用いた場合、壁と天井との隙間の
ような境界部分を封止するには、封止する前の位置決め
作業が煩雑であった。加えて、壁と天井の境界部分のよ
うにかなりの長さを有する境界部分の場合には、粘着テ
ープの上記折り曲げられた部分を境界部分に沿って正確
に一致させねばならないが、このような作業は非常に困
難であり、部分的に折り曲げられた部分が境界からず
れ、正確に天井と壁との境界部分を封止することができ
ないことがあった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、壁と
天井のようにある角度を持って部材が隣接している部分
の境界部分を封止するのに好適であり、施工作業が簡便
であり、かつ境界部分の気密性を効果的に高めることが
でき、さらに施工後の外観においても優れている粘着シ
ートを容易に供給し得る粘着シート積層体を提供するこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成するために成されたものであり、本発明にかかる粘着
シート積層体は、壁と天井のようにある角度を持って隣
接する部材が配置されている部分の境界における気密性
を高め得るように該境界部分に容易に貼付し得る粘着シ
ートを複数枚備えた粘着シート積層体である。
【0011】すなわち、本発明は、外面が粘着剤に対し
て離型性を有する表皮シートと、透湿抵抗が120m2
・h・mmHg/g以上である合成樹脂シートと、粘着
剤層とがこの順序で積層されており、かつ所定の角度で
折り曲げられており、折り曲げられた部分の一方側にお
いて粘着剤層に離型紙が積層されており、他方側の粘着
剤層部分が露出されている粘着シートを複数枚備え、前
記複数枚の粘着シートが、前記表皮シートと粘着剤層露
出部分とが接するようにして積層されていることを特徴
とする粘着シート積層体である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明に
かかる粘着シート積層体の構造を説明する。なお、図示
の構造は、本発明の粘着シート積層体の一例を示すもの
であり、図示のものに限定されるものではない。
【0013】図1は、本発明の粘着シート積層体におい
て備えられている1枚の粘着シートを示す斜視図であ
る。粘着シート1は、表皮シート2、合成樹脂シート3
及び粘着剤層4をこの順序で積層した構造を有し、さら
に、粘着剤層4が外側となるように折り曲げられ、折り
曲げられた部分の一方側において粘着剤層に剥離紙5が
積層されている。
【0014】表皮シート2は、外面2aが粘着剤層4を
構成している粘着剤に対して離型性を有する材料で構成
されている。表皮シート2を構成する材料としては、粘
着剤に対して離型性を有する限り、特に限定されるわけ
ではなく、合成樹脂を含浸してなる不織布もしくは紙ま
たは合成樹脂フィルムなどを用いることができる。
【0015】合成樹脂を含浸してなる不織布及び紙にお
いて、含浸される合成樹脂は、不織布や紙の強度を高め
るため、並びに不織布や紙への粘着剤の含浸を抑制し離
型性を高めるために用いられている。従って、含浸され
る合成樹脂としては、使用する粘着剤によっても異なる
が、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂などを用いること
ができ、特に粘着剤層をアクリル系粘着剤で構成した場
合には、アクリル系樹脂を好適に用いることができ、そ
の重量平均分子量は50万〜150万程度のものが、含
浸性に優れ、十分な補強効果を与え、かつ粘着剤との離
型性に優れているためより好適に用いられる。
【0016】また、上記不織布については、アクリル系
樹脂のような合成樹脂が含浸され得る限り、適宜の材料
からなる不織布や紙を用いることができ、例えばポリエ
ステル、レーヨン、麻、紙などの適宜の材料からなるも
のを用いることができる。
【0017】また、上記不織布については、合成樹脂含
浸性や強度を考慮すると、坪量10〜50g/m2 、厚
み20〜100μm程度のものを用いることが好まし
い。不織布に合成樹脂を含浸させる方法については、デ
ィッピング法など適宜の方法で行うことができる。
【0018】表皮シート2を、ポリエチレンなどの合成
樹脂フィルムで構成する場合には、粘着シートの強度を
維持するのに適当な厚みのものが用いられ、この厚み
は、使用する合成樹脂の種類によっても異なるため一義
的には定め得ないが、例えば、ポリエチレンを用いた場
合、10〜100μm程度とされる。
【0019】また、表皮シート2を施工した後、その上
からデンプン糊などを用いて壁紙を貼付する場合は、十
分な接着力が得られにくい場合があるため、表面にエン
ボス加工を施すなどの処理をしておくことが好ましい。
【0020】表皮シート2の内面に積層されている合成
樹脂シート3は、本発明にかかる粘着シート積層体から
得られる粘着シートにより部材間の境界部分を封止した
場合の気密性を高めるために、すなわち気密シートとし
て用いられている。この合成樹脂シートは、十分な気密
性を確保するために、透湿抵抗が120m2 ・h・mm
Hg/g以上であることが必要である。透湿抵抗が12
0m2 ・h・mmHg/g未満の場合には、十分な気密
効果が得られない。
【0021】なお、上記透湿抵抗は、本明細書において
は、JIS A1324に準じて測定された値をいうも
のとする。なお、透湿抵抗は、高ければ高いほど粘着シ
ートによる気密性を確保し得るため、その上限値は限定
されるものではない。
【0022】上記合成樹脂シート3を構成する材料及び
厚みについては、十分な気密効果が得られる限り、特に
限定されず、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リプロピレン、高密度ポリエチレンなどを例示すること
ができる。もっとも、本発明において、上記粘着シート
1は、図1に示すように、部分的に折り曲げられ、その
形状を維持する必要がある。従って、合成樹脂シート3
は、折り曲げられた形状を維持するためには、十分な保
形性を有するものであることが好ましく、従って、この
厚みは、50μm以上とすることが好ましい。50μm
未満では、折り曲げられた形状を維持することが困難と
なることがある。より好ましくは、100〜200μm
程度とされ、100μm以上とすることにより折り曲げ
られた形状を容易に維持することができ、200μm以
下とすることにより、壁面の不陸等に対する追従性を向
上させることができる。上記表皮シート2と合成樹脂シ
ート3との積層は、ドライラミネート法、押出ラミネー
ト法などにより行うことができるが、特に限定されるも
のではない。
【0023】粘着剤層4は、粘着シート1を建材間の境
界部分及びその近傍において貼付し得る限り、適宜の粘
着剤を用いて構成することができ、例えば、アクリル系
粘着剤、ウレタン系粘着剤、ゴム系粘着剤などを用いる
ことができる。好ましくは、表皮シート2との剥離性を
適度な大きさとし得るため、(メタ)アクリル酸エステ
ル共重合体を主成分とするアクリル系粘着剤を用いるこ
とが望ましい。
【0024】図1に示すように、上記表皮シート2、合
成樹脂シート3及び粘着剤層4の積層体は、折り曲げ部
分Aを介して折り曲げられており、図1に示す例では、
約90度の角度を成して折り曲げられている。そして、
折り曲げ部分Aの一方側において、粘着剤層4に離型紙
5が被覆されており、折り曲げ部分Aの他方側において
は、粘着剤層4が露出されて、粘着剤層露出部分4aが
構成されている。
【0025】離型紙5は、粘着剤層4に対して剥離性を
有する限り、従来から公知の適宜の離型紙により構成す
ることができる。好ましくは、剥離性を考慮すると、厚
み120μm以上のクラフト紙や上質紙にポリエチレン
ラミネートしたものを用いることが望ましい。
【0026】なお、図1に示す粘着シート1は、折り曲
げ部分Aを介して略90度の角度を成すように折り曲げ
られているが、この折り曲げ角度は略90度に限定され
るものではなく、適用される部材間の角度に応じて適宜
の角度とすることができる。
【0027】また、粘着シート1の外寸についても、適
用される貼付部分によって異なるが、施工時の作業性を
高めるためには、一人で容易に扱い得る程度の寸法とす
ることが望ましく、例えば、粘着シート1の折り曲げ前
の幅(折り曲げ部分Aと直交する方向の長さ)を10〜
200mm程度とし、幅方向と直交する長さ寸法につい
ては500〜3000mm程度とすることが望ましい。
【0028】さらに、図1に示す粘着シート1は、粘着
剤層が外側となるように折り曲げられているが、これは
室内のコーナー部である入隅部に使用する場合に適用す
るものであり、室内に出っ張っている出隅部に使用する
場合は、粘着剤層が内側となるように折り曲げておくべ
きである。但し、出隅部は施工し易いのでそれほど大き
く折り曲げておく必要はない。
【0029】本発明にかかる粘着シート積層体では、図
1に示した粘着シート1が複数枚積層されている。この
場合、一方の粘着シートの表皮シートと、他方の粘着シ
ートの接着剤層の露出部分とが接するように隣接する粘
着シートが積層されている。例えば、図2に示す粘着シ
ート積層体6では、上方の粘着シート1の粘着剤層露出
部分4aが下方の粘着シート1の表皮シート2と接触す
るように複数の粘着シート1が積層されている。
【0030】もっとも、一方の粘着シートの表皮シート
と、他方の粘着シートの粘着剤層の露出部分とが接する
限り、積層態様は図2に示すものに限定されず、図3に
示すように、一方の粘着シート1の粘着剤層露出部分4
aが、他方の粘着シートの離型紙5が積層されている部
分上の表皮シート2に積層されていてもよい。
【0031】また、図3に示した積層態様を繰り返し配
置してもよく、図2に示す積層態様と図3に示す積層態
様とをランダムに配置してもよい。もっとも、粘着シー
ト積層体6から粘着シート1を順次取り出すに際して
は、図2に示したように、一方の粘着シートの表皮シー
ト2の剥離紙が存在しない側の部分と、他方の粘着シー
ト1の粘着剤層露出部分4aとが接触するように複数の
粘着シート1を順次積層した構成が作業性が良好である
という点で望ましい。
【0032】本発明にかかる粘着シート積層体を用いて
ある角度を成して隣接する第1,第2の部材が配置され
ている部分の境界に施工する方法を説明する。まず、粘
着シート積層体6から、1枚の粘着シート1を取り出
す。この場合、取り出される粘着シートの粘着剤層露出
部分が次の粘着シート1の表皮シート2に接しているだ
けであるため、1枚の粘着シート1のみを容易に取り出
すことができる。取り出された粘着シート1では、折り
曲げ部分Aの一方側においては、離型紙5により粘着剤
層4が被覆されているので、離型紙5を壁や床などの第
1の部材表面上を滑らしつつ、折り曲げ部分Aが部材間
の境界部分に一致するように容易に位置を決定すること
ができる。その状態で、粘着剤層露出部分4aを第2の
部材表面に貼付し、しかる後離型紙を剥離し、離型紙5
が剥離された粘着剤層部分を第1の部材に貼付すればよ
い。
【0033】従って、折り曲げ部分Aの一方側の粘着剤
層が離型紙5で被覆されているため、上記のように部材
間の境界部分に容易にかつ正確に位置決めすることがで
き、かつ位置決めされた状態において、境界部分及びそ
の近傍に粘着シート1を容易にかつ確実に貼付すること
ができる。
【0034】(作用)本発明にかかる粘着シート積層体
では、複数枚の上記粘着シートが、一方の粘着シートの
表皮シートと、他方の粘着シートの粘着剤層露出部分と
が接するように積層されているので、施工に際し、1枚
の粘着シートを粘着シート積層体から無理なくかつ容易
に取り出すことができる。
【0035】また、取り出された粘着シートにおいて
は、折り曲げ部分の一方側において粘着剤層に離型紙が
積層されているので、離型紙面を境界部分の一方側の部
材表面を滑らしつつ、境界部分に粘着シートの折り曲げ
部分が一致するように容易に位置決めすることができ
る。
【0036】加えて、位置決めされた状態において、粘
着剤層露出部分を他方の部材表面に容易に貼付すること
ができるので、正確に位置決めされた状態で、粘着シー
トを確実に該他方の部材に貼付し、その位置を固定する
ことができる。さらに、離型紙で被覆されている粘着剤
層部分については、離型紙を剥離し、一方の部材表面に
容易に貼付することができる。
【0037】加えて、本発明にかかる粘着シートでは、
上記合成樹脂シートが120m2 ・h・mmHg/g以
上の透湿抵抗を有するように構成されているため、並び
に境界部分の両側において、全面に粘着剤層が設けられ
ているので、境界部分及びその近傍の気密性が効果的に
高められる。
【0038】
【実施例】以下、本発明の非限定的な実施例を説明す
る。 (実施例1)厚み42μm及び坪量11g/m2 の不織
布(廣瀬製紙社製、商品名:05TH−12)を、アク
リル酸エステルを共重合してなる重量平均分子量100
万のアクリル系樹脂の溶液に浸漬することにより10g
/m2 で含浸させ、表皮シート2を得た。この表皮シー
ト2に、ポリエステル系接着剤を用い、厚み125μm
の合成樹脂シート(ダイヤホイルヘキスト社製、PET
フィルム、品番:♯125、透湿抵抗=226m2 ・h
・mmHg/g)をラミネートした。
【0039】次に、上記ラミネート体の合成樹脂シート
3側の面に、粘着剤(綜研化学社製、アクリル系粘着
剤、商品名:SKダイン1501B)を乾燥後の厚みが
30μmとなるように塗布し、乾燥した後、厚み170
μmの離型紙(カイト化学社製、商品名:SLK−11
0XP)を貼り合わせ、粘着シート原反を作製した。
【0040】上記のようにして得た粘着シート原反を、
30mm×1000mmの平面形状を有するように切断
し、かつ図1に示すように、折り曲げ線Aの一方側の幅
が10mm、他方側の幅が20mmとなるように折り曲
げ線Aを境に折り曲げ、幅10mmの側において、粘着
剤層4から離型紙を剥離して粘着剤層露出部分4aを形
成し、幅20mmの部分にのみ離型紙5を残し、粘着シ
ート1を得た。このようにして得られた粘着シート1
を、図2に示すように10枚重ね、粘着シート積層体を
得た。
【0041】(実施例2)不織布として、厚み100μ
m、坪量48g/m2 の不織布(廣瀬製紙社製、商品
名:15TH−48)を用いたことを除いては、実施例
1と同様にして粘着シートを得、かつ実施例1と同様に
して粘着シート積層体を得た。
【0042】(実施例3)合成樹脂シート2として、厚
み188μmのPETフィルム(ダイヤホイルヘキスト
社製、品番:♯188、透湿抵抗=340m2 ・h・m
mHg/g)を用いたことを除いては、実施例1と同様
にして粘着シートを得、かつ実施例1と同様にして粘着
シート積層体を作製した。
【0043】(実施例4)合成樹脂シートとして、厚み
75μmのPETフィルム(ダイヤホイルヘキスト社
製、品番:♯75、透湿抵抗=136m2 ・h・mmH
g/g)を用いたことを除いては、実施例1と同様にし
て粘着シートを得、かつ実施例1と同様にして粘着シー
ト積層体を得た。
【0044】(比較例1)厚み125μmのPETフィ
ルム(ダイヤホイルヘキスト社製、品番:♯125)の
片面に、粘着剤(綜研化学社製、アクリル系粘着剤、商
品名:SKダイン1501B)を乾燥後の厚みが30μ
mとなるように塗布し、離型紙(カイト化学社製、商品
名:SLK−110XP、厚み170μm)を粘着剤層
上に貼り合わせ、粘着テープ原反を作製し、40mm巾
のロール状に巻き取った。
【0045】(比較例2)合成樹脂シートとして、厚み
40μmのPETフィルム(ダイヤホイルヘキスト社
製、品番:♯40、透湿抵抗=72m2 ・h・mmHg
/g)を用いたことを除いては、実施例1と同様にして
粘着シートを作製し、かつ実施例1と同様にして粘着シ
ート積層体を得た。
【0046】(実施例及び比較例の評価)上記のように
して得た実施例1〜4及び比較例2の粘着シート積層体
と、比較例1の粘着テープロールとを用い、気密性、
壁紙接着性、施工性及び仕上げ外観を以下の要領
で評価した。結果を下記の表1に示す。
【0047】気密性…300mm×300mm×10
mmの合板5枚を組むことにより300mm×300m
m×300mmの容器を作製し、各合板の接続部8箇所
を各粘着シートもしくは粘着テープで内部から密閉し、
次いで23℃×40%RHの恒温恒湿室内で24時間放
置した後、同一条件下で、乾湿球湿度計を設けたもう1
枚の合板を用いて蓋をし、外側から合板の接続部4箇所
を貼付して気密状態の箱を作製した。次いで40℃×9
0%RHの恒温恒湿室内で1時間放置した後、箱内の湿
度を測定した。
【0048】壁紙接着性…壁材に上記各粘着シートも
しくは粘着テープを貼付し、その上から厚さ50μmの
軟質塩化ビニル樹脂シートをデンプン系粘着剤により貼
付した後、その上からカッターにより切れ込みを入れ、
めくれあがりを目視で観察し、めくれあがりのないもの
を○、めくれあがりのあるものを×として評価した。
【0049】施工性…熟練した施工業者により、1棟
施工する際にかかった時間を測定した。 仕上げ外観…上記施工性評価に従って施工した後、境
界部分近傍の外観を目視により観察し、入隅部の角が直
線に出ているものを○、二重折れやシワが入っているも
のを×として評価した。
【0050】
【表1】
【0051】表1から明らかなように、比較例1の粘着
テープロールを用いた場合、壁紙接着性が十分でなく、
施工が煩雑で時間がかかり、境界部分の折り曲げ加工、
及び離型紙の剥離に長時間を要した。また、仕上げ後の
外観評価においても、粘着テープが、境界部分及びその
近傍において、確実に部材表面に貼付されておらず、浮
き等が生じていた。
【0052】これに対して、実施例1〜4では、壁紙接
着性に優れており、施工に際しては、粘着シート積層体
から各粘着シートを容易に取り出して、境界部分に容易
に貼付することが可能であった。また、貼付された部分
の外観についても良好であった。
【0053】
【発明の効果】本発明にかかる粘着シート積層体では、
上記表皮シート、透湿抵抗に優れた合成樹脂シート及び
粘着剤層が積層されており、かつ所定の角度で折り曲げ
られた一方側において粘着剤層に離型紙が積層されてい
る複数枚の粘着シートが、隣接する一方の粘着シートの
表皮シートと、他方の粘着シートの粘着剤層露出部分と
が接するように積層されているので、粘着シート積層体
から1枚ずつ粘着シートを容易に取り出すことができ
る。
【0054】また、各粘着シートにおいては、上記のよ
うに、折り曲げられた部分の一方側において粘着剤層に
離型紙が積層されているので、離型紙面を角度を成して
隣接している方の部材のうち一方の部材表面を滑らしつ
つ容易に移動させ得るので、折り曲げられた部分を境界
部分に一致するように容易にかつ確実に位置決めを行う
ことができる。しかも、位置決めされた状態で粘着剤層
露出部分を他方の部材表面に容易に貼付することがで
き、その状態で一方の部材に対して離型紙を剥離するこ
とにより露出された粘着剤層部分を容易に粘着させるこ
とができる。
【0055】従って、特別の熟練を要することなく、簡
便な作業により、例えば天井と壁との境界部分、壁と床
との境界部分などのある角度を成して隣接する2つの部
材間の境界部分及びその近傍に、粘着シートを容易にか
つ正確に貼付することができる。
【0056】しかも、上記粘着シートは、透湿抵抗が1
20m2 ・h・mmHg/g以上である合成樹脂シート
を有するため、貼付された部分の気密性を確実に保つこ
とができる。
【0057】よって、ある角度を成して隣接する部材間
の隙間を確実に気密封止することができ、かつ上記粘着
シートを貼付するものであるため、仕上げ後の外観が損
なわれることもない。
【0058】よって、本発明によれば、例えば、建物の
床と壁との境界部分や天井と壁との境界部分のような2
つの部材がある角度を成して配置されている境界部分の
気密性や断熱性を保つために最適な粘着シートを供給し
得る粘着シート積層体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の粘着シート積層体中の1枚の粘着シー
トを説明するための斜視図。
【図2】本発明にかかる粘着シート積層体の一例を示す
側面図。
【図3】本発明にかかる粘着シート積層体の他の例を示
す側面図。
【符号の説明】
1…粘着シート 2…表皮シート 2a…外面 3…合成樹脂シート 4…粘着剤層 4a…粘着剤層露出部分 5…離型紙 6…粘着シート積層体

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外面が粘着剤に対して離型性を有する表
    皮シートと、透湿抵抗が120m2 ・h・mmHg/g
    以上である合成樹脂シートと、粘着剤層とがこの順序で
    積層されており、かつ所定の角度で折り曲げられてお
    り、折り曲げられた部分の一方側において粘着剤層に離
    型紙が積層されており、他方側の粘着剤層部分が露出さ
    れている粘着シートを複数枚備え、 前記複数枚の粘着シートが、前記表皮シートと粘着剤層
    露出部分とが接するようにして積層されていることを特
    徴とする粘着シート積層体。
JP13982297A 1997-05-29 1997-05-29 粘着シート積層体 Pending JPH10330698A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016150982A (ja) * 2015-02-18 2016-08-22 株式会社ホンマ コーナー部用粘着テープ

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JP2016150982A (ja) * 2015-02-18 2016-08-22 株式会社ホンマ コーナー部用粘着テープ

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