JPH10330691A - バインダー組成物、塗料及びそれを含有するインクジェット記録用シート - Google Patents

バインダー組成物、塗料及びそれを含有するインクジェット記録用シート

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JPH10330691A
JPH10330691A JP9158016A JP15801697A JPH10330691A JP H10330691 A JPH10330691 A JP H10330691A JP 9158016 A JP9158016 A JP 9158016A JP 15801697 A JP15801697 A JP 15801697A JP H10330691 A JPH10330691 A JP H10330691A
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JP
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ink
meth
polymer
resin
emulsifier
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Application number
JP9158016A
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English (en)
Inventor
Toshihiro Kanzawa
敏広 神沢
Tatsuya Osumi
辰也 大隅
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Sanyo Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Sanyo Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インク吸収性および記録画像の鮮明性に優れ
る、インクジェット記録シート用バインダー組成物を提
供する。 【解決手段】 液相中の乳化剤量が0または0.01m
mol/g(樹脂)以下である樹脂ラテックス(A)
と、一定の温度を境界にして親水性と疎水性とが可逆的
に変化する重合体(B)とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録シート用バインダー組成物に関し、特にインク吸収性
および記録画像の鮮明性が優れたインクジェット記録シ
ート用バインダー組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、インク吸収性および記録画像の鮮
明性に優れたインクジェット記録シートには、バインダ
ーとしてヒドロキシエチルセルロースを用いたもの(特
開昭57−120486号公報)、バインダーとしてメ
チルセルロースを用いたもの(特開昭57−12977
8号公報)、インク受容層に水溶性セルロースエーテル
を含有させたもの(特開昭61−27280号公報)等
が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記公報に記
載のものはインク吸収性が不十分であり、インクジェッ
ト記録装置の高速化に伴い、特にカラー印刷の場合に隣
接したインクが混じり合って色彩性や鮮明性が低下する
ため、高速印字に用いられるインクジェット記録シート
には使用できないという問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、高速印字に
も耐えられるインク吸収性を有するインクジェット記録
シートを与えるバインダー組成物について鋭意検討した
結果、液相中の乳化剤量が0または0.01mmol/
g(樹脂)以下である樹脂ラテックス(A)と、一定の
温度を境界にして親水性と疎水性が可逆的に変化する重
合体(B)とからなるバインダー組成物が高いインク吸
収性を有するインクジェット記録シートを与えることを
見いだし本発明に到達した。
【0005】すなわち本発明は、支持体の表面または内
部にインク吸収層を有するインクジェット記録シートの
該吸収層用のバインダー組成物であって、液相中の乳化
剤量が0または0.01mmol/g(樹脂)以下の樹
脂ラテックス(A)と、一定の温度を境界にして親水性
と疎水性が可逆的に変化する重合体(B)とからなるイ
ンクジェット記録シート用バインダー組成物;該(A)
と該(B)および顔料とからなるインクジェット記録シ
ート用塗料;並びに該バインダー組成物または該塗料を
支持体の表面または内部に含有させてなるインクジェッ
ト記録用シートである。
【発明の実施の形態】
【0006】本発明で用いられる液相中の乳化剤量が0
または0.01mmol(ミリモル)/g(樹脂)以下
の樹脂ラテックス(A)の樹脂の種類には特に制限はな
く、例えば、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系樹
脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、ブタジエン−アクリ
ロニトリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、エチレン−酢酸
ビニル系樹脂、エチレン/プロピレン系樹脂、ポリブタ
ジエン系樹脂等の樹脂のラテックスが挙げられる。該
(A)の樹脂の重量平均分子量は、通常少なくとも10
000、好ましくは少なくとも30000である。ま
た、該(A)の固形分は通常5〜70質量%である。
【0007】(A)における液相中の乳化剤量は、通常
0または0.01mmol/g(樹脂)以下、好ましく
は、0または0.002mmol/g(樹脂)以下であ
ることが必要である。液相中の乳化剤量が0.01mm
ol/g(樹脂)を越えると、後述する重合体(B)の
親水性と疎水性の変化機能が阻害される。なお、液相中
の乳化剤量は樹脂ラテックス(A)中の樹脂分の質量に
対する量として表される。該液相中の乳化剤量は、樹脂
ラテックスから樹脂分を遠心分離法、塩析法等で除いて
得られる液相を、液体クロマトグラフィー等で分析し定
量することによって求めることができる。
【0008】ラテックスの液相中の乳化剤量が0または
0.01mmol/g(樹脂)以下の樹脂ラテックスを
製造する方法としては、例えば、水への溶解度が低い
乳化剤[ポリオキシエチレン(重合度:2〜4)ノニル
フェニルエーテルなど]を用いてラジカル重合性モノマ
ーを公知の方法で乳化重合する方法、ラジカル重合性
基を有するラジカル重合性乳化剤[例えば、(メタ)ア
クリロイル基を有するラジカル重合性乳化剤、ビニル基
を有するラジカル重合性乳化剤、アリル基を有するラジ
カル重合性乳化剤等]を使用してラジカル重合性モノマ
ーを公知の方法で乳化重合する方法、水溶性ポリマー
を保護コロイドとして使用してラジカル重合性モノマー
を公知の方法で乳化重合する方法、有機溶剤中でイオ
ン性官能基(カルボキシル基、スルホン酸基、アミノ基
等)を有するポリマーを公知の方法で合成し必要により
アルカリまたは酸で中和し、水を加えて乳化後に、溶剤
を除去する方法等が挙げられる。
【0009】これらの方法のなかでは、樹脂ラテックス
が通常の条件で容易に得られる点での方法が好まし
く、特に安定なラテックスを与えるという点で、(メ
タ)アクリロイルオキシ基を有するラジカル重合性乳化
剤[分子内にスルホン酸基、硫酸エステル基等のアニオ
ン基の塩と(ポリ)オキシアルキレン基(アルキレン基
の炭素数2〜4、好ましくは3)とを有する(メタ)ア
クリレートなど]を用いる方法が特に好ましい。上記特
に好ましいラジカル重合性乳化剤の具体例としては、
(メタ)アクリロイルオキシ(ポリ)オキシアルキレン
(重合度=1〜20)硫酸エステル塩[(メタ)アクリ
ロイルオキシ(ポリ)オキシプロピレン硫酸エステルN
a塩、(メタ)アクリロイルオキシ(ポリ)オキシエチ
レン硫酸エステルNa塩など]、スルホコハク酸−モノ
アルキル−モノアクリロイルオキシ(ポリ)オキシアル
キレン(重合度=1〜20)エステルの塩[スルホコハ
ク酸−モノドデシル−モノ2アクリロイルオキシエチル
エステルのNa塩など]が挙げられる。
【0010】本発明に用いられる重合体(B)として
は、例えば、(イ)アルキルナフタレンホルマリン縮合
物のアルキレンオキシド付加物(特開昭63−1939
01号公報に記載のもの等)、(ロ)アルキレンオキシ
ド変性ポリオルガノシロキサン(特開平6−25661
7号公報に記載のもの等)、(ハ)セルロース系感温ゲ
ル化剤(メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロー
ス等)、(ニ)ポリビニルアルキルエーテル(ポリビニ
ルメチルエーテル等)、(ホ)N−アルキル(メタ)ア
クリルアミドを必須単量体とする(共)重合体(N−イ
ソプロピルアクリルアミド重合体、N−メトキシプロピ
ルアクリルアミド重合体等特開平1−14276号公報
に記載のもの等)、(ヘ)N,N−ジアルキル(メタ)
アクリルアミドを必須単量体とする(共)重合体(N,
N−ジエチルメタアクリルアミド重合体、N−アクリロ
イルピロリジン重合体等特開昭60−233184号公
報に記載のもの等)、(ト)環状アミンのアルキレンオ
キシド付加物の(メタ)アクリル酸エステルを必須単量
体とする(共)重合体(モルホリノエチルメタアクリレ
ート重合体等特開平6−9848号公報に記載のもの
等)、(チ)総炭素数5以上の非環状アミンのアルキレ
ンオキシド付加物の(メタ)アクリル酸エステルを必須
単量体とする(共)重合体(ジイソプロピルアミノエチ
ルアクリレート重合体等)、(リ)アルコールまたは水
のアルキレンオキシド付加物の(メタ)アクリル酸エス
テルを必須単量体とする(共)重合体(メトキシエトキ
シエチルメタアクリレート重合体等特公平6−2337
5号公報に記載のもの等)、(ヌ)アルコールまたは水
のアルキレンオキシド付加物の(ビニルフェニル)エー
テルを必須単量体とする(共)重合体[テトラエチレン
グリコールモノメチルモノ(ビニルフェニル)エーテル
重合体等]および(ル)酢酸ビニル/ビニルアルコール
共重合体等、一定の温度を境界にして疎水性と親水性が
変化しその水溶液の粘度が変化するものが挙げられる。
【0011】これらのうち、(ホ)〜(ヌ)の重合体
が、画像の鮮明性が優れるという点で好ましく、なかで
も(ト)環状アミンのアルキレンオキシド付加物の(メ
タ)アクリル酸エステルを必須単量体とする(共)重合
体および(チ)総炭素数5以上の非環状アミンのアルキ
レンオキシド付加物の(メタ)アクリル酸エステルを必
須単量体とする(共)重合体が特に好ましい。
【0012】該重合体(B)の重量平均分子量は、好ま
しくは1000〜1000000、より好ましくは10
000〜500000である。1000未満ではインク
吸収性が不十分となる。
【0013】該重合体(B)は、一定の温度を境界にし
て親水性と疎水性が可逆的に変化するが、この親水性か
ら疎水性に変化する温度(転移温度)は、通常15〜1
00℃、好ましくは40〜80℃である。なお、転移温
度は、該(B)の1質量%水溶液を徐々に加温してゆ
き、その水溶液が白濁またはゲル化し始める温度を測定
することによって求められる。
【0014】本発明のインクジェット記録シート用バイ
ンダー組成物において、(A)と(B)の割合は、
(A)と(B)の合計100質量部(固形分)あたり、
(B)が好ましくは0.01〜80質量部、より好まし
くは1〜60質量部である。(B)が0.01質量部未
満あるいは80質量部を超える場合、インク吸収性が不
十分となることがある。
【0015】本発明のインクジェット記録シート用バイ
ンダー組成物は、樹脂ラテックス(A)の水溶液または
水分散液と、重合体(B)単独あるいは(B)を必要に
より水で希釈したものとを、該(B)の転位温度よりも
低い温度で、通常の混合装置(櫂型撹拌翼等)で混合す
ることによって得られる。
【0016】本発明のバインダー組成物は、顔料を配合
せずに用いることもできるが、必要により顔料を配合し
た塗料として用いてもよい。顔料を用いる場合の顔料の
含有量は、(A)、(B)および顔料の合計100質量
部(固形分)あたり、通常5〜90質量部、好ましくは
20〜80質量部である。顔料の種類には特に制限はな
く、各種クレー、カオリン、炭酸カルシウム、サチンホ
ワイト、酸化チタン、水酸化アルミニウム、硫酸バリウ
ム、酸化亜鉛、硫酸カルシウム、タルク、プラスチック
ピグメント(ポリスチレン、スチレン/ブタジエン共重
合体、スチレン/アクリル共重合体等のビーズ等)等が
挙げられる。
【0017】本発明のインクジェット記録シート用バイ
ンダー組成物は、必要に応じて、表面サイズ剤{アクリ
ル樹脂系サイズ剤[スチレン−マレイン酸共重合物のソ
ーダ塩、(メタ)アクリル酸アルキルエステル−(メ
タ)アクリル酸共重合物のソーダ塩等]、デンプン系サ
イズ剤(酸化デンプン、リン酸エステル化デンプン
等)、カゼイン系サイズ剤(カゼイン、大豆蛋白、合成
蛋白、マンナンガラクタン誘導体等)、セルロース系サ
イズ剤(カルボキシメチルセルロース等)等}を含有す
ることができる。
【0018】さらに、必要に応じて、定着剤(硫酸バン
ド、ポリ塩化アルミニウム)、顔料分散剤[ポリ(メ
タ)アクリル酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、ヘ
キサメタリン酸ナトリウム等]、消泡剤(鉱物油系消泡
剤、シリコン系消泡剤等)、その他の添加剤[染料、潤
滑剤、pH調整剤、増粘剤(カルボキシメチルセルロー
ス等)、防腐剤、耐水化剤、印刷適性向上剤等]の公知
の添加剤も含有することができる。
【0019】本発明の組成物を必要に応じて水等で希釈
後、必要に応じて顔料や前記サイズ剤等の添加剤を配合
することによってインクジェット記録シート用バインダ
ー塗料が得られる。
【0020】インクジェット記録シート用バインダー含
有塗料中の本発明の組成物の総固形分含有量(添加剤等
も含む)は通常1〜80質量%である。
【0021】本発明の組成物を含有する塗料を支持体の
表面あるいは内部に含有させる方法としては、例えば、
所定の含有量になるように水で希釈し、浸漬後乾燥する
方法(例えばサイズプレス等)、コーター等で塗布後乾
燥する方法(例えばエアドクター、ブレード、バー、ロ
ッド、ロール、グラビア、スプレー等)、ハケにて塗布
後乾燥する方法などがある。水にて希釈する際の固形分
濃度は上記各種方法により、また支持体の吸収速度によ
って異なるが、本発明の組成物の支持体に対する含有量
は、乾燥後の質量として、通常0.2〜10g/m2
好ましくは0.5〜8g/m2 である。
【0022】乾燥は、蒸気加熱、熱風加熱等によって行
われる。ドライヤーとしては、ドラムドライヤー、エア
キャップドライヤー、エアホイルドライヤー、エアコン
ベアドライヤーおよびこれらの組合せが挙げられる。乾
燥温度はドライヤーの種類によって種々変化するがドラ
イヤー内部の温度は通常50〜200℃、好ましくは1
00〜150℃である。
【0023】支持体としては、紙などのセルロース系繊
維材料、プラスチック材料、セルロース系材料に樹脂加
工を施した複合材料などのシート状支持体があげられる
が、これらのうち、特に好ましいのは吸収性の高いセル
ロース系繊維材料である。
【0024】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。なお、実
施例中の部は質量部、%は質量%である。
【0025】製造例1 2−モルホリノエチルメタアクリレート(モルホリンの
エチレンオキシド1モル付加物とメタアクリル酸とのエ
ステル)10部および2,2’−アゾビス(2,4−ジ
メチルバレロニトリル)0.01部をアンプルに加え、
凍結脱気後密閉し、50℃で8時間重合させて、重合体
1を得た。
【0026】製造例2 N−イソプロピルアクリルアミド10部および2,2’
−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.0
1部をアンプルに加え、凍結脱気後密閉し、50℃で8
時間重合させて、重合体2を得た。
【0027】製造例3 攪拌機、滴下ボンベ、窒素ガス導入管、温度計を備えた
加圧反応容器に水102部、スチレン45部、メチルメ
タアクリレート9部、メタアクリル酸4部、ラジカル重
合性基を有する乳化剤としてアクリロイルオキシポリオ
キシプロピレン(重合度=12)硫酸エステルNa塩5
部、過硫酸ナトリウム1部およびラウリルメルカプタン
0.2部を仕込み、撹拌下、系内を窒素ガスで置換後、
滴下ボンベからブタジエン37部を圧入し、50℃で3
0時間、85℃で5時間反応させた。減圧下未反応モノ
マーをストリッピングし、水酸化ナトリウム水溶液でP
H9.5に調整することによって、SBR系樹脂ラテッ
クス1(固形分47.9%、以下SBR1という)を得
た。SBR1の液相中の乳化剤量は0.0003mmo
l/g(樹脂)であった。
【0028】製造例4 製造例3と同様にして、スチレン50部、メチルメタア
クリレート4部、メタアクリル酸4部、アクリロニトリ
ル5部、ブタジエン32部及びメタアクリロイルオキシ
ポリオキシプロピレン(重合度=9)硫酸エステルNa
塩5部から、SBR系樹脂ラテックス2(固形分48.
3%、以下SBR2という)を得た。SBR2の液相中
の乳化剤量は0.0003mmol/g(樹脂)であっ
た。
【0029】実施例1〜4、比較例1 製造例3で得られたSBR1を100部に製造例1で得
られた重合体1の20%水溶液3部を撹拌下配合するこ
とによって、実施例1の組成物1を得た。同様にして、
SBR1と重合体2から実施例2の組成物2を、SBR
2と重合体1から実施例3の組成物3を、SBR2と重
合体2から実施例4の組成物4をそれぞれ得た。また、
SBR1単独を比較例1の組成物5とした。
【0030】水300部、分散剤[サンノプコ(株)製
SNデイスパーサント5040]3部及びクレー100
部をデイスパーで、2000回転で30分間分散混合
し、この分散液に、水400部、ポリビニルアルコール
[(株)クラレ製「PVA117」]15%水溶液13
3部に、攪拌下25℃で、組成物1の62.5部を順次
加え均一混合し、塗工液1を得た。
【0031】前記と同様の操作をして、組成物1に代え
て組成物2を用いて塗工液2を、組成物3を用いて塗工
液3を、組成物4を用いて塗工液4をそれぞれ得た。
【0032】また、組成物1の代わりにSBR1である
組成物5を用いて比較のための塗工液5を得た。
【0033】各塗工液1〜5を、58g/m2 の中質紙
にドライ塗工量約5g/m2 でバーコーターを用いて塗
工し、速やかに100℃の循風乾燥機中で30秒乾燥
し、インクジェット記録シート1〜5をそれぞれ作成
し、各塗工紙の諸物性を測定した。結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】<インク吸収性>市販のインクジェットプ
リンター(ヒューレットパッカード社製デスクジェット
1200C)を改造し、加熱ヒーターが作動しないよう
にしたインクジェットプリンターを用いて、ブラックイ
ンキでベタ印字を行い、印字直後に印字部分の表面を白
紙で覆い、白紙に転写されたインクを以下の基準で目視
評価した。 ◎;インクの転写がなく、インクの吸収性が良好。 ○;インクの転写がわずかある。 △;部分的にインクの転写がある。 ×;インクの転写が全面にあり、インクの吸収性が不
良。 <インク溢れ性>上記のインクジェットプリンターを用
いて、マジェンダインクとイエローインクの重ね印字部
分にシアンインクとイエローインクの印字部分が隣接す
るように印字し、境界部分を以下の基準で目視評価し
た。 ○;境界部分が鮮明であり、インク溢れは認められな
い。 △;境界線が断片的に黒くなっている。 ×;境界線が連続的に黒くなっており、インク溢れが多
く鮮明性が低い。 実施例5〜8、比較例2
【0036】水100部、酸化デンプン[(酸化デンプ
ン(日本食品加工製「MS−3800」)の30%水溶
液90部を水10部に加え、撹拌下90℃で1時間加熱
したもの]100部、ポリビニルアルコール[((株)
クラレ製「PVA117」]15%水溶液50部に、攪
拌下25℃で、組成物1の6部を順次加え均一混合し、
塗工液6をで得た。
【0037】前記と同様の操作をして、組成物1に代え
て組成物2を用いて塗工液7を、組成物3を用いて塗工
液8を、組成物4を用いて塗工液9をそれぞれ得た。
【0038】また、組成物1の代わりにSBR1である
組成物5を用いて比較のための塗工液10を得た。
【0039】各塗工液6〜10を、58g/m2 の中質
紙にドライ塗工量約2g/m2 でバーコーターを用いて
塗工し、速やかに100℃の循風乾燥機中で30秒乾燥
し、インクジェット記録シート6〜10をそれぞれ作成
し、各塗工紙の諸物性を測定した。結果を表2に示す。
【0040】
【表2】
【0041】
【発明の効果】本発明のインクジェット記録シート用バ
インダー組成物は、ポーラスなインク吸収層を与えるた
め、インク吸収性および記録画像の鮮明性が優れるとと
もに、インクの耐水性およびインク滲みの少ないインク
ジェット記録シートを与える。このため、高速印字が行
われるインクジェット記録装置による記録用シートに好
適に用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09D 133/06 D21H 1/22 Z 155/00 5/00 Z

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の表面または内部にインク吸収層
    を有するインクジェット記録シートの該吸収層用のバイ
    ンダー組成物であって、液相中の乳化剤量が0または
    0.01mmol/g(樹脂)以下の樹脂ラテックス
    (A)と、一定の温度を境界にして親水性と疎水性が可
    逆的に変化する重合体(B)とからなるインクジェット
    記録シート用バインダー組成物。
  2. 【請求項2】 (A)が、(メタ)アクリロイルオキシ
    基を有するラジカル重合性乳化剤を用いて乳化重合され
    た樹脂ラテックスである請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】 (B)が、環状アミンのアルキレンオキ
    シド付加物の(メタ)アクリル酸エステルおよび/また
    は総炭素数5以上の非環状アミンのアルキレンオキシド
    付加物の(メタ)アクリル酸エステルを必須単量体とす
    る(共)重合体である請求項1または2記載の組成物。
  4. 【請求項4】 (B)の親水性と疎水性が可逆的に変化
    する温度が15〜100℃である請求項1〜3のいずれ
    か記載の組成物。
  5. 【請求項5】 (A)と(B)の固形分合計100質量
    部当り、(B)を0.01〜80質量部の割合で含有し
    てなる請求項1〜4のいずれか記載の組成物。
  6. 【請求項6】 液相中の乳化剤量が0または0.01m
    mol/g(樹脂)以下の樹脂ラテックス(A)と、一
    定の温度を境界にして親水性と疎水性が可逆的に変化す
    る重合体(B)および顔料とからなるインクジェット記
    録シート用塗料。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5のいずれか記載の組成物ま
    たは請求項6記載の塗料を支持体の表面または内部に含
    有させてなるインクジェット記録用シート。
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Cited By (4)

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