JPH10330666A - 水性インクおよびそれを用いたインクジェット記録方法 - Google Patents

水性インクおよびそれを用いたインクジェット記録方法

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JPH10330666A
JPH10330666A JP16048197A JP16048197A JPH10330666A JP H10330666 A JPH10330666 A JP H10330666A JP 16048197 A JP16048197 A JP 16048197A JP 16048197 A JP16048197 A JP 16048197A JP H10330666 A JPH10330666 A JP H10330666A
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aqueous ink
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Kiyofumi Nagai
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Masato Igarashi
正人 五十嵐
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昭子 小西
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博孝 望月
Takanori Tsuyuki
孝範 露木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特にインクジェット用インクとして用いたと
き、優れた吐出信頼性と被記録材上で鮮明な画像を形成
する水性インクを提供すること、さらに高速印写によっ
ても良好な画像品質を確保できるインクジェット用イン
ク及び記録方法を提供すること。 【解決手段】 水に分散または溶解可能な着色剤および
インクの乾燥を抑制しうる水溶性有機溶剤を主成分とす
る水性インクにおいて、20℃、65%RH環境におけ
るステキヒトサイズ度が10sec以上の被記録材に対
するブリストー法による濡れ時間t0が0.2sec以
下であり、かつ、前記被記録材に対する前進接触角θa
が40〜70゜であること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はインクジェット記録
用に適した水性インクに関するもので、特に優れた吐出
信頼性と被記録材上で鮮明な画像を形成することが可能
であり、さらに水性筆記用具、記録計、ペンプロッター
用などにも応用可能な水性インクに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、インクジェットプリンターは低騒
音、低ランニングコストといった利点から急速に普及
し、今や普通紙に印字可能なカラープリンタも市場に投
入されている。しかしながら、画像濃度、画像の色再現
性、耐水性、耐光性、画像の浸透乾燥性、画像滲み、画
像裏抜けと吐出信頼性等全ての特性を満足することは難
しい。
【0003】特に、普通紙上での単色文字にじみ、画像
色境界部での混色による色境界にじみを抑え、鮮明な画
像品質にするためにはインクの濡れ性や浸透性を制御す
る必要があり、同時に吐出信頼性も確保しなければなら
ないため、これまでにも様々な提案がなされてきた。
【0004】特開平6−136306号公報には、アル
カリ可溶性樹脂を含む表面拡散タイプのインクが提案さ
れているが、色境界にじみに対しては依然として改善さ
れず、また十分な吐出信頼性が固定ヘッドでは得られな
いという問題があった。
【0005】特開平6−143617号公報には、ブラ
ックインクとカラーインクの表面張力とインク滴重量を
規定したインクジェット記録方法が提案されているが、
ブラックインクの浸透乾燥性が不十分であり、またカラ
ーインク間の境界混色にじみは改善されないという問題
があった。
【0006】特開平6−228475号公報には、本出
願人により紙に対する浸透量等を規定したインクが、色
境界にじみ、フェザリングを生じなくなることが開示さ
れているが、昨今のインクジェット記録法の改善に伴
い、さらなる画像品質の向上が望まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、特にインク
ジェット記録用インクとして用いたとき、優れた吐出信
頼性と被記録材上で鮮明な画像を形成する水性インクを
提供すること、さらに高速印写によっても良好な画像品
質を確保できるインクジェット記録用インクおよび記録
方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、第一
に、水に分散または溶解可能な着色剤およびインクの乾
燥を抑制しうる水溶性有機溶剤を主成分とする水性イン
クにおいて、20℃、65%RHにおけるステキヒトサ
イズ度が10sec以上の被記録材に対するブリストー
法による濡れ時間t0が0.2sec以下で、かつ、前
記被記録材に対する前進接触角θaが40〜70゜であ
ることを特徴とする水性インクが提供される。第二に、
上記第一に記載した水性インクにおいて、上記水性イン
ク中に、下記一般式(1)で示されるポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル酢酸塩および/または下記一般式
(2)で示されるジアルキルスルホ琥珀酸塩が、該イン
クの最大気泡圧力法による25℃にて測定される気泡周
波数5Hzにおける表面張力が40mN/m以下となる
添加量で添加されていることを特徴とする水性インクが
提供される。
【化3】 式中、R1は炭素数6〜14の分岐しても良いアルキル
基、mは3〜12の自然数、Mはアルカリ金属イオン、
第4級アンモニウム、第4級ホスホニウムまたはアルカ
ノールアミンを表す。
【化4】 式中、R2は炭素数5〜7の分岐しても良いアルキル
基、Mはアルカリ金属イオン、第4級アンモニウム、第
4級ホスホニウムまたはアルカノールアミンを表す。第
三に、上記第一に記載した水性インクにおいて、上記水
性インク中に、多価アルコールおよび/または多価アル
コールのアルキルエーテルが、該多価アルコールまたは
該多価アルコールのアルキルエーテルの水溶液単独の2
5℃にて測定される表面張力が45〜65mN/mとな
る添加量で添加されていることを特徴とする水性インク
が提供される。第四に、記録信号に応じてインクを噴射
し画像を得るインクジェット記録方法において、上記第
一、第二または第三に記載した水性インクを用いて、イ
ンクジェット記録周波数を8kHz以上で記録すること
を特徴とするインクジェット記録方法が提供される。第
五に、記録信号に応じてインクを噴射し画像を得るイン
クジェット記録方法において、上記第一、第二または第
三に記載した水性インクを用いて、被記録材に対するイ
ンク付着量を5〜18g/m2の範囲で記録することを
特徴とするインクジェット記録方法が提供される。
【0009】以下に本発明を詳細に説明する。上述のよ
うに本発明の特徴は、水に分散または溶解可能な着色剤
およびインクの乾燥を抑制しうる水溶性有機溶剤を主成
分とする水性インクにおいて、20℃、65%RHにお
けるステキヒトサイズ度が10sec以上の被記録材に
対するブリストー法による濡れ時間t0が0.2sec
以下で、かつ、前記被記録材に対する前進接触角θaが
40〜70゜であることである。
【0010】ここでブリストー(Bristow)法と
は、紙・板紙等に対する短時間での動的な液体浸透挙動
を評価できる試験法(J.TAPPI紙パルプ試験方法
NO.51−87;紙パ技協誌,41巻,P669−7
03(1987年))のことである。
【0011】一般に水系の液体は、接触直後はまず紙面
粗さの凹凸による液量が転移し、次いで紙中への浸透が
起こるため、液が紙表面に止まっている間、浸透量が一
定の時間(濡れ時間t0)がある。前記t0≦0.2[s
ec]の条件は、インク滴が被記録材に着弾したときに
速やかに浸透し、色境界にじみを防ぐために必要であ
り、前記上限以上では、隣接して着弾したインク滴が、
浸透の遅れのために被記録材上で干渉し、色境界にじみ
を引き起こす。
【0012】さらに、本発明の水性インクは被記録材に
対する前進接触角θaが40〜70゜であることを必要
とする。画像形成において前記θaが40゜未満である
と紙中への浸透が速すぎ、またθaが70゜を越えると
紙面上に残る時間が長くなり、色境界滲みに悪影響を及
ぼす。このように濡れ時間t0および前進接触角θaを
特定することにより色境界滲みを起こすことなくインク
を紙中に浸透させることができる。なお、前進接触角と
は液滴が固体面上を前進するときに得られる接触角であ
る。
【0013】上記第二は、上述の濡れ時間t0および前
進接触角θaを特定した水性インク中に、上記一般式
(1)または(2)、あるいは一般式(1)および
(2)の界面活性剤を添加して該インクの最大気泡圧力
法による25℃にて測定される気泡周波数5Hzにおけ
る表面張力を40mN/m以下とすることにより、被記
録紙上で浸透性に優れたインクを得ることができる。表
面張力は32〜35mN/mが特に好ましい。
【0014】上記第三は、上述の濡れ時間t0および前
進接触角θaを特定した水性インク中に、多価アルコー
ルおよび/または多価アルコールのアルキルエーテルを
特定の条件で添加することであり、該有機溶剤水溶液単
独の表面張力はインク滴が形成される極短時間での動的
な物性に近似しており、45mN/m以下であると滴形
状が崩れやすくなり、65mN/m以上であるとインク
の保湿性に乏しくなる。本発明の条件となる添加量であ
れば吐出信頼性が高く、色境界にじみを抑えた画像形成
ができる。上記有機溶剤水溶液単独の表面張力は、 W
ilhelmy平板法によって測定することができる。
【0015】上記第四は、上記水性インクを用い記録周
波数8kHz以上で記録することであり、これによれば
上記水性インクの優れた浸透乾燥性により8kHz以上
の高速記録時においても良好な画像を得ることができ
る。
【0016】上記第五は、上記水性インクを用い、被記
録材に対してインクの付着量を5〜16g/m2として
記録することである。インクの付着量は好ましくは10
〜15g/m2である。5g/m2未満だとベタを埋める
ことが困難であり、画像濃度も低い。一方、18g/m
2を超えると被記録材上で溢れて文字などの細線がつぶ
れ良好な画像形成ができない。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に本発明の水性インクを構成
する成分を具体的に説明する。表1、2に前記一般式
(1)、(2)で示される化合物の具体例を遊離酸型で
示す。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】本発明のインクは、インクを所望の物性に
するため、インクの乾燥を防止するために、また、溶解
安定性を向上するため等の目的で、本発明におけるイン
クの乾燥を抑制しうる水溶性有機溶剤を含め下記水溶性
有機溶媒を複数混合して使用してもよい。エチレングリ
コール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、1,5−ペンタンジオール、1,6−へキサンジオ
ール、グリセリン、1,2,6−へキサントリオール、
1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタント
リオ−ル、ペトリオール等の多価アルコール類、エチレ
ングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコール
モノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチル
エーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、
ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチ
レングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコ
ールモノエチルエ−テル等の多価アルコ−ルアルキルエ
ーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、
エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アル
コールアリールエーテル類、N−メチル−2−ピロリド
ン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、2−ピロ
リドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、ε−カプ
ロラクタム等の含窒素複素環化合物、ホルムアミド、N
−メチルホルムアミド、ホルムアミド、N,N−ジメチ
ルホルムアミド等のアミド類、モノエタノールアミン、
ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチ
ルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等のアミ
ン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタ
ノール等の含硫黄化合物類、プロピレンカーボネート、
炭酸エチレン、γ−ブチロラクトン等である。
【0021】また、上記第二で示した界面活性剤を含
め、浸透剤として下記の化合物を使用してもよい。ポリ
オキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ジアルキルス
ルホ琥珀酸塩等のアニオン系界面活性剤、アセチレング
リコール系、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテ
ル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系等のノニオ
ン系界面活性剤、ジエチレングリコールモノフェニルエ
ーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エ
チレングリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリ
コールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモ
ノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエ
ーテル、テトラエチレングリコールクロロフェニルエー
テル等の多価アルコールのアルキルおよびアリールエー
テル類、フッ素系界面活性剤、シリコン系界面活性剤、
エタノール、2−プロパノール等の低級アルコール類が
挙げられる。
【0022】また、着色剤として用いられる水溶性染料
としては、カラーインデックスにおいて酸性染料、直接
性染料、塩基性染料、反応性染料、食用染料に分類され
る染料で、耐水、耐光性が優れたものが用いられる。こ
れらは必要に応じて混合して用いることができ、また、
効果が阻害されない範囲で添加される。これら染料を具
体的に挙げれば、
【0023】酸性染料および食用染料として、 C.I.アシッドイエロー 17,23,42,44,
79,142 C.I.アシッドレッド 1,8,13,14,18,
26,27,35,37,42,52,82,87,8
9,92,97,106,111,114,115,1
34,186,249,254,289、C.I.アシ
ッドブルー 9,29,45,92,249、C.I.
アシッドブラック 1,2,7,24,26,94、
C.I.フードイエロー 3,4、C.I.フードレッ
ド 7,9,14、C.I.フードブラック 1,2、
【0024】直接性染料として、C.I.ダイレクトイ
エロー I1,12,24,26,33,44,50,
86 ,120,132,142,144、C.I.ダ
イレクトレッド 1,4,9,13,17,20,2
8,31,39,80,81,83,89,225,2
27、C.I.ダイレクトオレンジ 26,29,6
2,102、C.I.ダイレクトブルー 1,2,6,
15,22,,25,71,76,79,86,87,
90,98,163,165,199,202、C.
I.ダイレクトブラック 19,22,32,38,5
1,56,71,74,75,77,154,168,
171、
【0025】塩基性染料として、C.I.ベーシックイ
エロー 1,2,11,13,14,15,19,2
1,23,24,25,28,29,32,36,4
0,41,45,49,51,53,63,64,6
5,67,70,73,77,87,91、C.I.ベ
ーシックレッド 2,12,13,14,15,18,
22,23,24,27,29,35,36,38,3
9,46,49,51,52,54,59,68,6
9,70,73,78,82,102,104,10
9,112、C.I.ベーシックブルー 1,3,5,
7,9,21,22,26,35,41,45,47,
54,62,65,66,67,69,75,77,7
8,89,92,93,105,117,120,12
2,124,129,137,141,147,15
5、C.I.ベーシックブラック 2,8、
【0026】反応性染料として、C.I.リアクティブ
ブラックI 3,4,7,11,12,17、C.I.
リアクティブイエロー 1,5,11,13,14,2
0,21,22,25,40,47,51,55,6
5,67、C.I.リアクティブレッド 1,14,1
7,25,26,32,37,44,46,55,6
0,66,74,79,96,97、C.1.リアクテ
ィブブルー 1,2,7,14,15,23,32,3
5,38,41,63,80,95等が使用できる。
【0027】顔料としては、有機顔料としてアゾ系、フ
タロシアニン系、アントラキノン系、キナクリドン系、
ジオキサジン系、インジゴ系、チオインジゴ系、ペリレ
ン系、イソインドレノン系、アニリンブラック、アゾメ
チン系、ローダミンBレ−キ顔料、カーボンブラック等
が挙げられ、無機顔料として酸化鉄、酸化チタン、炭酸
カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリ
ウムイエロー、紺青、カドミウムレッド、クロムイエロ
ー、金属粉が挙げられる。
【0028】顔料分散剤としては、親水性高分子として
天然系では、アラビアガム、トラガンガム、グーアガ
ム、カラヤガム、ローカストビーンガム、アラビノガラ
クトン、ペクチン、クインスシードデンプン等の植物性
高分子、アルギン酸、カラギーナン、寒天等の海藻系高
分子ゼラチン、カゼイン、アルブミン、コラーゲン等の
動物系高分子、キサンテンガム、デキストラン等の微生
物系高分子、半合成系では、メチルセルロース、エチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシ
プロピルセルロース、カルボキシメチルセルロ−ス等の
繊維素系高分子、デンプングリコール酸ナトリウム、デ
ンプンリン酸エステルナトリウム等のデンプン系高分
子、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリ
コールエステル等の海藻系高分子、純合成系では、ポリ
ビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニル
メチルエーテル等のビニル系高分子、非架橋ポリアクリ
ルアミド、ポリアクリル酸およびそのアルカリ金属塩、
水溶性スチレンアクリル樹脂等のアクリル系樹脂、水溶
性スチレンマレイン酸樹脂、水溶性ビニルナフタレンア
クリル樹脂、水溶性ビニルナフタレンマレイン酸樹脂、
ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、8−ナ
フタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のアルカリ金属
塩、四級アンモニウムやアミノ基等のカチオン性官能基
の塩を側鎖に有する高分子化合物、セラミック等の天然
高分子化合物等が挙げられる。
【0029】本発明のインクには上記着色剤、溶媒の他
に従来より知られている添加剤を加えることができる。
例えば、防腐防徴剤としてはデヒドロ酢酸ナトリウム、
ソルビン酸ナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オ
キサイドナトリウム、安息香酸ナトリウム、ペンタクロ
ロフェノールナトリウム、ベンズイソチアゾリン−3−
オン等が本発明に使用できる。
【0030】pH調整剤としては、調合されるインクに
悪影響をおよぽさずにpHを7以上に調整できるもので
あれば、任意の物質を使用することができる。その例と
して、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の
アミン、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム等のアルカリ金属元素の水酸化物、水酸化アンモ
ニウム、第4級アンモニウム水酸化物、第4級ホスホニ
ウム水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カ
リウム等のアルカリ金属の炭酸塩等が挙げられる。
【0031】キレート試薬としては、例えば、エチレン
ジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸ナトリウ
ム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウ
ム、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、ウラミル
二酢酸ナトリウム等がある。
【0032】防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、
チオ硫酸ナトリウム、チオジグリコール酸アンモン、ジ
イソプロピルアンモニイウムニトライト、四硝酸ペンタ
エリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムニトラ
イト等がある。
【0033】目詰まり防止剤としては、例えば、尿素、
ヒドロキシエチル尿素等の尿素誘導体等がある。
【0034】その他目的に応じて水溶性紫外線吸収剤、
水溶性赤外線吸収剤を添加することもできる。
【0035】
【実施例】以下に本発明の実施例および比較例を示す。
【0036】〔実施例1〕下記処方の組成物を60℃で
攪拌溶解し、室温にて放冷後、pHが9〜10になるよ
うに水酸化リチウム10%水溶液にて調整し、これを
0.22μmのテフロンフィルターにて濾過しインク1
を作製した。ジエチレングリコール15重量%およびグ
リセリン5重量%を含有する水溶液のWilhelmy
平板法による表面張力は、63.5mN/mであった。 C.I.ダイレクトブラック168 4重量% ジエチレングリコール 15重量% グリセリン 5重量% ECTD−3NEX (日本サーファクタント工業化学社製界面活性剤) 1重量% サンアイバックP−100 (三愛石油製防腐防黴剤) 0.4重量% イオン交換水 残量
【0037】〔実施例2〕下記組成物を用いる以外は実
施例1と同様にし、インク2を作製した。 C.I.ダイレクトブラック168 4重量% ジエチレングリコール 20重量% グリセリン 7重量% ECTD−3NEX (日本サーファクタント工業化学社製界面活性剤) 1重量% サンアイバックP−100 (三愛石油製防腐防黴剤) 0.4重量% イオン交換水 残量
【0038】〔実施例3〕下記組成物を用いる以外は実
施例1と同様にし、インク3を作製した。 C.I.ダイレクトブラック168 4重量% ジエチレングリコール 15重量% グリセリン 5重量% ジエチレングリコールモノブチルエーテル 2重量% ECTD−3NEX (日本サーファクタント工業化学社製界面活性剤) 1重量% サンアイバックP−100 (三愛石油製防腐防黴剤) 0.4重量% イオン交換水 残量
【0039】〔比較例1〕実施例1において、ジエチレ
ングリコールの添加量を、5重量%に変えた以外は実施
例1と同様にしてインク4を作製した。
【0040】〔比較例2〕実施例1において、ジエチレ
ングリコールの添加量を、10重量%、グリセリンの添
加量を、3重量%に変えた以外は実施例1と同様にして
インク5を作製した。
【0041】〔比較例3〕実施例1において、ECTD
−3NEX(日本サーファクタント工業化学社製界面活
性剤)の添加量を0.1重量%に変えた以外は実施例1
と同様にしてインク6を作製した。
【0042】上記実施例1〜3および比較例1〜3で作
製したインク1〜6について下記の評価を行った。結果
を表3示す。 1)濡れ時間測定 東洋精機社製動的浸透性試験機を用い、20℃、65%
RHの測定環境に半日以上調湿させた市販の普通紙を用
いて、該紙に対するBristow法による浸透特性を
評価し、濡れ時間t0を求めた。図1に示すグラフ上で
水平部分と傾斜部分の境界点が濡れ時間となるがインク
6は傾斜がゆるく、境界が明瞭でなかった。
【0043】2)表面張力測定 荏原電産社製Sena Dyne 6000液体表面張力
計を用い、25℃にて気泡周波数ν=5Hzにおけるイ
ンクの表面張力を測定した。
【0044】3)前進接触角測定 オリエンテック社製の動的接触角測定装置DCA−20
を用い、浸漬速度100mm/minにおける市販の普
通紙に対する前進接触角θa(deg)を測定した。
【0045】4)画質 積層PZTを液室流路の加圧に使用したノズル径32μ
m、600dpiのノズルを有する記録周波数12kH
zのインクジェットプリンタにて印写を行い、単色文字
にじみ、色境界にじみを目視により総合的に判断した。
良いものから○、△、×とした。印写用紙は再生紙、上
質紙、ボンド紙を含む市販の普通紙10種に印字した。
なお、この時の普通紙に対するインク付着量は13〜1
4g/m2であった。
【0046】5)印写休止時の信頼性 上記のプリンタ動作中にキャップ、クリーニング等が行
われないでどれだけ印字休止しても復帰できるかを調
べ、噴射方向のずれ、あるいは吐出液滴の重量の変化を
総合的に評価した。信頼性のあるものから○、△、×と
した。
【0047】
【表3】
【0048】
【発明の効果】以上のようにブリストー法による濡れ時
間t0および前進接触角θaを特定し、また、さらに特
定の界面活性剤あるいは特定の水溶性有機溶媒を特定量
添加した水性インクによれば、インクジェット記録で印
写しインク滴が被記録材に着弾したとき、適度な濡れ性
を保ちながら速やかに浸透し、良好な画像が得られる。
さらにまた、本発明の水性インクを用いて、周波数8k
Hz以上あるいは被記録材に対するインク付着量を特定
してインクジェット記録を行えば高速で印写しても良好
な画像が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ブリストー法により測定したインクの紙に対す
る接触時間と浸透量との関係を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 五十嵐 正人 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 小西 昭子 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 望月 博孝 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 露木 孝範 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 田中 郁子 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水に分散または溶解可能な着色剤および
    インクの乾燥を抑制しうる水溶性有機溶剤を主成分とす
    る水性インクにおいて、20℃、65%RHにおけるス
    テキヒトサイズ度が10sec以上の被記録材に対する
    ブリストー法による濡れ時間t0が0.2sec以下
    で、かつ、前記被記録材に対する前進接触角θaが40
    〜70゜であることを特徴とする水性インク。
  2. 【請求項2】 前記水性インク中に、下記一般式(1)
    で示されるポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩
    および/または下記一般式(2)で示されるジアルキル
    スルホ琥珀酸塩が、該インクの最大気泡圧力法による2
    5℃にて測定される気泡周波数5Hzにおける表面張力
    が40mN/m以下となる添加量で添加されていること
    を特徴とする請求項1記載の水性インク。 【化1】 式中、R1は炭素数6〜14の分岐しても良いアルキル
    基、mは3〜12の自然数、Mはアルカリ金属イオン、
    第4級アンモニウム、第4級ホスホニウムまたはアルカ
    ノールアミンを表す。 【化2】 式中、R2は炭素数5〜7の分岐しても良いアルキル
    基、Mはアルカリ金属イオン、第4級アンモニウム、第
    4級ホスホニウムまたはアルカノールアミンを表す。
  3. 【請求項3】 前記水性インク中に、多価アルコールお
    よび/または多価アルコールのアルキルエーテルが、該
    多価アルコールまたは該多価アルコールのアルキルエー
    テルの水溶液単独の25℃にて測定される表面張力が4
    5〜65mN/mとなる添加量で添加されていることを
    特徴とする請求項1記載の水性インク。
  4. 【請求項4】 記録信号に応じてインクを噴射し画像を
    得るインクジェット記録方法において、請求項1、2ま
    たは3記載の水性インクを用いて、インクジェット記録
    周波数を8kHz以上で記録することを特徴とするイン
    クジェット記録方法。
  5. 【請求項5】 記録信号に応じてインクを噴射し画像を
    得るインクジェット記録方法において、請求項1、2ま
    たは3記載の水性インクを用いて、被記録材に対するイ
    ンク付着量を5〜18g/m2の範囲で記録することを
    特徴とするインクジェット記録方法。
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