JPH10330231A - 歯垢形成予防及び歯垢分解剤 - Google Patents

歯垢形成予防及び歯垢分解剤

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JPH10330231A
JPH10330231A JP9154354A JP15435497A JPH10330231A JP H10330231 A JPH10330231 A JP H10330231A JP 9154354 A JP9154354 A JP 9154354A JP 15435497 A JP15435497 A JP 15435497A JP H10330231 A JPH10330231 A JP H10330231A
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JP
Japan
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trehalose
galactosyl
plaque
aggregation
agent
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JP9154354A
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English (en)
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Tetsuya Ishii
哲也 石井
Morimasa Tanimoto
守正 谷本
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Snow Brand Milk Products Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課 題】 口腔内での細菌同士の凝集に起因する歯垢
の形成の防止及び歯垢分解に有効に作用する剤の提供 【解決手段】 ガラクト−スとグルコ−ス2分子からな
る非還元性オリゴ糖のガラクトシルトレハロ−スを有効
成分とする歯垢形成予防及び歯垢分解剤で、例えば歯磨
き粉、口腔洗浄剤、口臭予防剤などの配合剤として有用
である.

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラクトオリゴ糖
の一種であるガラクトシルトレハロースを有効成分とす
る歯垢形成予防及び歯垢分解剤に関する。
【0002】
【従来の技術】ガラクトシルトレハロースは、ガラクト
ースとグルコース2分子からなる非還元性オリゴ糖とし
て公知のもので、ガラクトースとトレハロースを原料と
してβ−ガラクトシダーゼを作用させることにより製造
することができる(Carbohydrate research, vol.199, p
p.227-234, 1990)。また、乳糖とトレハロース原料とし
てβ−ガラクトシダーゼを作用させることにより製造す
ることもできる (特開平8-242877号公報) 。しかしなが
ら、このガラクトシルトレハロースについては、種々の
生理的な効果が期待されているが、それらの生理効果は
具体的には明らかになっていないのが現状である。一
方、口腔内での細菌同士の凝集に起因して、歯垢の形成
が進行することが知られている。この細菌同士が凝集す
るという反応の機構は、細菌が細胞表層に存在する複合
糖質、即ち、糖脂質、糖タンパク質、ペプチドグリカ
ン、リポ多糖等の糖鎖構造を認識し、これらの物質の結
合を介して細菌同士が凝集するというものである。ま
た、口腔内におけるアクチノマイセス(Actinomyces) 属
菌とストレプトコッカス(Streptococcus) 属菌の凝集機
構に関する研究によると、ストレプトコッカス(Strepto
coccus) 属菌は、アクチノマイセス(Actinomyces) 属菌
の細胞表層に存在するガラクトース残基及び乳糖残基を
認識し、結合することが明らかになり、さらに、口腔内
におけるアクチノマイセス(Actinomyces) 属菌とストレ
プトコッカス(Streptococcus) 属菌の凝集はガラクトー
ス残基を有する物質により阻止されると共に、この凝集
物は解離されることも明らかになった。
【0003】この凝集の阻止作用及び凝集物の解離作用
を示す物質においては、非還元末端ガラクトース残基の
1位水酸基と、グルコース又はガラクトースの3位又は
4位水酸基とが結合することによる立体配座が重要であ
り(Infec. Immun., vol.36,pp.371-378, 1982) 、O−
β−D−ガラクトピラノシル−(1→4)−D−グルコ
ース(乳糖) やO−β−D−ガラクトピラノシル−(1
→3)−D−N−アセチルガラクトサミン、O−β−D
−ガラクトピラノシル−(1→3)−D−N−アセチル
グルコサミンといった構造を有する物質が、ガラクトー
ス単体より高い凝集の阻止作用及び凝集物の解離作用を
示すことが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、ガラク
トシルトレハロースの有効利用を図るべく、鋭意研究を
進めていたところ、このガラクトシルトレハロースが、
口腔内細菌であるアクチノマイセス(Actinomyces) 属菌
やストレプトコッカス(Streptococcus) 属菌の凝集を阻
止する効果を有することを見出した。さらに研究を続け
た結果、このガラクトシルトレハロースが、口腔内細菌
であるアクチノマイセス(Actinomyces) 属菌やストレプ
トコッカス(Streptococcus)属菌の凝集物を解離する効
果をも有することを見出し、本発明を完成するに至っ
た。したがって、本発明は、ガラクトシルトレハロース
を有効成分とする歯垢形成予防及び歯垢分解剤を提供す
ることを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明では、歯垢形成予
防及び歯垢分解剤の有効成分としてガラクトシルトレハ
ロースを使用する。ガラクトシルトレハロースは、乳糖
又は乳糖含有物質とトレハロース又はトレハロース含有
物質とを原料とし、β−ガラクトシダーゼやβ−グルコ
シダーゼ等のガラクトース転移反応を行う酵素を作用さ
せることにより製造することができる。一方の原料の乳
糖又は乳糖含有物質は、市販の乳糖を使用すればよく、
乳糖を含有する全乳、脱脂乳、ホエー等を使用してもよ
いが、全乳、脱脂乳、ホエー等を使用する場合は、必要
に応じて濃縮し、乳糖含量を高めてから使用することが
好ましい。また、他方の原料のトレハロース又はトレハ
ロース含有物質は、市販のトレハロースを使用すればよ
く、トレハロースを含有するカビ、酵母、紅藻、地衣、
昆虫等の懸濁液を使用してよく、カビ、酵母、紅藻、地
衣、昆虫等の懸濁液を使用する場合は、必要に応じて分
離精製し、トレハロース含量を高めてから使用するのが
適当である。また、ガラクトース転移反応を行う酵素と
しては、アスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryza
e) やバチルス・サーキュランス (Bacillus circulan
s)等の微生物に由来するβ−ガラクトシダーゼやアーモ
ンド等の植物に由来するβ−グルコシダーゼ等を使用す
ればよいが、特に起源等については限定されない。ま
た、精製酵素でも粗酵素でもよく、固定化酵素として使
用しても問題はない。
【0006】ガラクトシルトレハロースの製造は、先
ず、乳糖1〜20重量%及びトレハロース1〜20重量%と
なるよう反応液を調製し、pHを6〜7に調整する。次
に、1〜100U/ml のβ−ガラクトシダーゼやβ−グルコ
シダーゼを好ましくは40〜60℃で作用させる。このと
き、β−ガラクトシダーゼやβ−グルコシダーゼを作用
させる時間は、生成するガラクトシルトレハロースの収
率に影響を及ぼすので、予め最適の時間を実験的に確認
しておくことが好ましい。反応液は、100 ℃、1分間加
熱することにより酵素反応を停止する。このようにして
製造したガラクトシルトレハロースは、生成液を濃縮や
乾燥して得られるガラクトシルトレハロース含有組成物
として使用してもよいし、さらに、生成液を活性炭カラ
ムやイオン交換クロマトグラフィー、ゲル濾過クロマト
グラフィー等のクロマトグラフ処理により、ガラクトシ
ルトレハロースの純度を高めて使用してもよい。
【0007】次に、以下の参考例によってガラクトシル
トレハロースの調製法を詳しく説明する。
【参考例1】乳糖200g及びトレハロース200gを温水600g
に溶解した反応液にバチルス・サーキュランス (Bacill
us circulans)由来のβ−ガラクトシダーゼ(大和化成
製)200mg (2,000U)を加え、37℃で4時間の酵素反応を
行った。酵素反応の停止は、反応液を 100℃で1分加熱
することにより行った。次いで、水で泥状にした活性炭
とCelite(No.535)との混合物を充填したカラムに反応液
を通液し、さらにエタノール濃度30〜40%で溶出するガ
ラクトシルトレハロースを含有する画分を回収した後、
減圧濃縮し、凍結乾燥して、ガラクトシルトレハロース
の白色粉末 77gを得た。このガラクトシルトレハロース
について、還元性分析、糖組成分析、メチル化分析及び
核磁気共鳴分析を行った結果、このガラクトシルトレハ
ロースは、ガラクトースがグルコースにβ−1,4結合
したガラクトシルトレハロース、すなわち、O−β−D
−ガラクトピラノシル−(1→4)−O−α−D−グル
コピラノシル−(1→1)−α−D−グルコースである
ことが判った。
【0008】
【参考例2】乳糖100g及びトレハロース200gを温水700g
に溶解した反応液にアスペルギルス・オリゼ(Aspergill
us oryzae) 由来のβ−ガラクトシダーゼ(シグマ社
製)300mg (3,000U)を加え、37℃で4時間の酵素反応を
行った。酵素反応の停止は、反応液を 100℃で1分加熱
することにより行った。次いで、水で泥状にした活性炭
とCelite(No.535)との混合物を充填したカラムに反応液
を通液し、さらにエタノール濃度30〜40%で溶出するガ
ラクトシルトレハロースを含有する画分を回収した後、
減圧濃縮し、凍結乾燥して、ガラクトシルトレハロース
の白色粉末 32gを得た。このガラクトシルトレハロース
について、還元性分析、糖組成分析、メチル化分析及び
核磁気共鳴分析を行った結果、このガラクトシルトレハ
ロースは、ガラクトースがグルコースにβ−1,6結合
したガラクトシルトレハロース、すなわち、O−β−D
−ガラクトピラノシル−(1→6)−O−α−D−グル
コピラノシル−(1→1)−α−D−グルコースである
ことが判った。
【0009】
【参考例3】乳糖100g及びトレハロース100gを温水800g
に溶解した反応液にアーモンド由来のβ−グルコシダー
ゼ(シグマ社製)100mg (1,000U)を加え、37℃で4時間
の酵素反応を行った。酵素反応の停止は、反応液を 100
℃で1分加熱することにより行った。次いで、水で泥状
にした活性炭とCelite(No.535)との混合物を充填したカ
ラムに反応液を通液し、さらにエタノール濃度30〜40%
で溶出するガラクトシルトレハロースを含有する画分を
回収した後、減圧濃縮し、凍結乾燥して、ガラクトシル
トレハロースの白色粉末 15gを得た。このガラクトシル
トレハロースについて、還元性分析、糖組成分析、メチ
ル化分析及び核磁気共鳴分析を行った結果、このガラク
トシルトレハロースは、ガラクトースがグルコースにβ
−1,3結合したガラクトシルトレハロース、すなわ
ち、O−β−D−ガラクトピラノシル−(1→3)−O
−α−D−グルコピラノシル−(1→1)−α−D−グ
ルコースであることが判った。
【0010】
【試験例】以下に示すアクチノマイセス(Actinomyces)
属菌株及びストレプトコッカス(Streptococcus) 属菌株
を使用し、ガラクトシルトレハロースの凝集に対する阻
止作用及び凝集物に対する解離作用を調べた。なお、ガ
ラクトシルトレハロースについては、O−β−D−ガラ
クトピラノシル−(1→3)−O−α−D−グルコピラ
ノシル−(1→1)−α−D−グルコース(参考例
3)、O−β−D−ガラクトピラノシル−(1→4)−
O−α−D−グルコピラノシル−(1→1)−α−D−
グルコース(参考例1)及びO−β−D−ガラクトピラ
ノシル−(1→6)−O−α−D−グルコピラノシル−
(1→1)−α−D−グルコース(参考例2)のガラク
トースとグルコースとの結合様式が異なる3種類を使用
した。
【0011】アクチノマイセス・ナエスランディ(Actin
omyces naeslundii) ATCC12104 アクチノマイセス・ナエスランディ(Actinomyces naes
lundii) ATCC19039 アクチノマイセス・イスラエリィ(Actinomyces israel
ii) ATCC12102 ストレプトコッカス・サンガイス(Streptococcus sang
uis) ATCC49295 ストレプトコッカス・サンガイス(Streptococcus sang
uis) NCFB 2106 これらの各菌株を Schaedler液体培地(Oxoid) で嫌気的
に培養した後、遠心分離 (10,000×g 10分間) して菌体
を回収した後、引き続き、これらの菌体を 150mM塩化ナ
トリウム、 0.1mM塩化カルシウム、 0.1mM塩化マグネシ
ウム及び0.02%アジ化ナトリウムを含む1mMトリス塩酸
緩衝液(pH 8.0)に懸濁させ、再び遠心分離 (10,000×g
10分間) して菌体を回収するという操作を3回繰り返
し、菌体を洗浄した。そして、この菌体を顕微鏡下で計
数し、濃度が109 個/ml となるよう同様のトリス塩酸緩
衝液に懸濁させた。
【0012】以下、この菌体懸濁液を使用してガラクト
シルトレハロースの凝集に対する阻止作用及び凝集物の
解離作用を試験を行った。なお、試験に先立ち、全ての
菌株の組み合わせにおいて凝集の発生する状況について
調べた。即ち、2種類の菌株の各菌体懸濁液を等量で混
合し、凝集が発生する様子を次の4段階の基準で評価し
た。 (A)直ちに凝集が発生して大きな凝集物が生成する。
菌体懸濁液の上清はほぼ透明である。 (B)直ちに凝集が発生する。菌体懸濁液の上清は濁っ
ている。 (C)ゆっくりと凝集が発生する。菌体懸濁液の上清は
濁っている。 (D)目視で確認できる凝集は発生しない。菌体懸濁液
の濁度は変化しない。 また、生成した凝集物に対しては、ガラクトースによる
凝集の解離効果を調べた。即ち、凝集物が生成した菌体
懸濁液に50mM濃度のガラクトース溶液を添加し、凝集物
が解離したものは(+)、解離しなかったものは(−)
とした。試験結果を表3に示す。
【0013】
【表3】 ──────────────────────────────────── ATCC12104 ATCC19039 ATCC12102 ATCC49295 NCFB2106 ──────────────────────────────────── ATCC12104 D ATCC19039 D D ATCC12102 D D D ATCC49295 A(+) A(+) A(−) D NCFB2106 A(+) A(+) B(−) B(−) D ────────────────────────────────────
【0014】これによると、凝集を発生する菌株の組み
合わせは7通り((A)、(B))であり、このうち、
ガラクトース溶液を添加することにより凝集物が解離す
る組合わせは4通り(A( +))であることが判った。
そこで、ガラクトシルトレハロースの凝集に対する阻止
作用及び凝集物に対する解離作用を調べ、ガラクトース
及び乳糖と比較した。すなわち、上記の試験で凝集が発
生した7通りの菌株の組み合わせで、凝集に対する阻止
作用については、菌体懸濁液を混合する際に、50mM濃度
のガラクトース溶液、乳糖溶液又はガラクトシルトレハ
ロース溶液を添加して充分混合し、20分間静置した後、
ピペットで上清を静かに採取し、この上清の濁度と混合
前の2種類の菌体懸濁液の濁度を分光光度計 (650nm)で
測定して2種類の菌体懸濁液の濁度の平均を 100とし、
上清の濁度の相対値をもって凝集阻止率とした。また、
凝集物に対する解離作用については、菌体懸濁液を混合
し、20分間静置して凝集物を生成させた後、50mM濃度の
ガラクトース溶液、乳糖溶液又はガラクトシルトレハロ
ース溶液を添加してゆっくり20分間撹拌し、再び、20分
間静置してからピペットで上清を静かに採取し、この上
清の濁度と混合前の2種類の菌体懸濁液の濁度を分光光
度計 (650nm)で測定して2種類の菌体懸濁液の濁度の平
均を 100とし、上清の濁度の相対値をもって凝集解離率
とした。その結果について、凝集阻止率を図1に、凝集
解離率を図2にそれぞれ示す。
【0015】これによると、凝集阻止率は、乳糖よりも
ガラクトシルトレハロースが平均で約22%高い効果を示
し、3種類のガラクトシルトレハロースの中では、O−
β−D−ガラクトピラノシル−(1→3)−O−α−D
−グルコピラノシル−(1→1)−α−D−グルコース
が最も高い効果を示した。また、凝集解離率について
は、乳糖よりもガラクトシルトレハロースが平均で約16
%高い効果を示し、O−β−D−ガラクトピラノシル−
(1→3)−O−α−D−グルコピラノシル−(1→
1)−α−D−グルコースが最も高い効果を示した。し
たがって、ガラクトシルトレハロース、特にO−β−D
−ガラクトピラノシル−(1→3)−O−α−D−グル
コピラノシル−(1→1)−α−D−グルコースは、口
腔内での細菌同士の凝集を阻止し、また、生成した凝集
物を解離する作用を有するので、歯垢形成予防及び歯垢
分解剤の有効成分として利用できることが判明した。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明では、歯垢形成予防及び歯
垢分解剤の有効成分として、ガラクトシルトレハロース
を使用する。ガラクトシルトレハロースとして、結合様
式の異なるO−β−D−ガラクトピラノシル−(1→
3)−O−α−D−グルコピラノシル−(1→1)−α
−D−グルコース、O−β−D−ガラクトピラノシル−
(1→4)−O−α−D−グルコピラノシル−(1→
1)−α−D−グルコース及びO−β−D−ガラクトピ
ラノシル−(1→6)−O−α−D−グルコピラノシル
−(1→1)−α−D−グルコースの3種類を使用し
た。これらのガラクトシルトレハロースは、水溶性であ
り、粉末の形態のみならず、シロップ状濃縮液の形態で
も、歯垢形成予防及び歯垢分解剤の有効成分として使用
することができるので、チューインガム、キャンディー
等の食品や歯磨き粉、口腔洗浄剤、口臭予防剤等の医薬
品に配合して使用することができる。なお、本発明の歯
垢形成予防及び歯垢分解剤の用量は、通常、一回当たり
0.5mg〜100mg 程度とすれば良いが、この用量は特に厳
密なものではない。
【0017】次に、実施例を示し、本発明をさらに詳し
く説明する。
【実施例1】常法に従い、表4に示した組成で、参考例
3と同様の方法により調製したガラクトシルトレハロー
スからなる歯垢形成予防及び歯垢分解剤を配合した歯磨
き粉を製造した。
【0018】
【表4】 ────────────────────── カラギーナン 0.8 (%) ソルビトール 70.2 水 7.0 ポリエチレングリコール 5.0 研磨用シリカ 15.0 香料 0.4 清浄剤 1.5 ガラクトシルトレハロース 0.1 ──────────────────────
【0019】
【実施例2】常法に従い、参考例1と同様の方法により
調製したガラクトシルトレハロースからなる歯垢形成予
防及び歯垢分解剤を0.05重量%配合したチューインガム
を製造した。
【0020】
【実施例3】常法に従い、参考例1と同様の方法により
調製したガラクトシルトレハロースからなる歯垢形成予
防及び歯垢分解剤を砂糖300gに対して 0.5重量%配合し
た水羊羹を製造した。
【0021】
【実施例4】常法に従い、参考例1と同様の方法により
調製したガラクトシルトレハロースからなる歯垢形成予
防及び歯垢分解剤を0.05重量%配合したゼリーを製造し
た。
【0022】
【実施例5】常法に従い、表5に示した組成で、参考例
3と同様の方法により調製したガラクトシルトレハロー
スからなる歯垢形成予防及び歯垢分解剤を配合した口臭
予防剤を製造した。
【0023】
【表5】 ─────────────────────────── 濃グリセリン 2.0 (%) ポリヒドロキシエチレン硬化ヒマシ油 0.5 パラベン 0.1 香料 0.8 水 96.5 ガラクトシルトレハロース 0.1 ───────────────────────────
【0024】
【発明の効果】ガラクトシルトレハロースは、口腔内で
の細菌同士の凝集を阻止する作用を有し、また、細菌同
士の凝集物を解離する作用を有する。したがって、この
ガラクトシルトレハロースを有効成分とする歯垢形成予
防及び歯垢分解剤は、有用である。そして、この歯垢形
成予防及び歯垢分解剤を歯磨き粉、口腔洗浄剤、口臭予
防剤等に配合して医薬品とすることもできるし、また、
この歯垢形成予防及び歯垢分解剤をパン、麺類、魚肉ハ
ム、ソーセージ、スープ、ゼリー、飲料等の各種飲食品
やチューイングガム、キャンディー等の菓子類に配合し
て歯垢形成予防及び歯垢分解効果を賦与することもでき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】試験例1におけるガラクトース、乳糖及びガラ
クトシルトレハロースの凝集阻止率を示す。
【図2】試験例1におけるガラクトース、乳糖及びガラ
クトシルトレハロースの凝集解離率を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラクトシルトレハロースを有効成分と
    する歯垢形成予防及び歯垢分解剤。
JP9154354A 1997-05-29 1997-05-29 歯垢形成予防及び歯垢分解剤 Pending JPH10330231A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016062742A1 (de) * 2014-10-22 2016-04-28 orochemie GmbH + Co. KG Pulver für die dentale pulverstrahlreinigung

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