JPH10328970A - インライン洗浄装置 - Google Patents

インライン洗浄装置

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JPH10328970A
JPH10328970A JP14841997A JP14841997A JPH10328970A JP H10328970 A JPH10328970 A JP H10328970A JP 14841997 A JP14841997 A JP 14841997A JP 14841997 A JP14841997 A JP 14841997A JP H10328970 A JPH10328970 A JP H10328970A
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JP
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work
cleaning
tank
nozzle
transfer
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JP14841997A
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English (en)
Inventor
Masanori Nakagawa
政則 中川
Takashi Murakami
孝 村上
Kozo Ichie
浩三 市江
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Sugino Machine Ltd
Original Assignee
Sugino Machine Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サイクルタイムが短く、安定した洗浄品質が
得られる洗浄装置を提供する。 【解決手段】 搬送ライン上でワークを転回可能に保持
するワーク支持装置と、ワーク支持装置と搬送ラインと
の間でワークの受渡しを果たす受渡手段と、ワークを保
持したワーク支持装置を取り囲む洗浄タンクと、該洗浄
タンク内でワークに洗浄液を噴射するノズル装置とを備
え、洗浄タンクが水密槽を形成する第1の形態と、槽壁
を開放して水密槽を解体する第2の形態とを選択的に取
る二つの相対移動可能な構造部分からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、シリンダ
ブロック、シリンダヘッド等の加工の際に、ワークに付
着した切粉、油脂等を除去するために製造ラインに設け
られる洗浄装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】特開平7−39834号公報には、搬送
ラインから独立した洗浄ラインにワークを移して洗浄す
る洗浄装置が示されている。
【0003】この従来の洗浄装置は、ワークを回転させ
ながら高圧洗浄を行う高圧洗浄室と、高圧洗浄室にて高
圧洗浄を受けた後のワークを出口へ向って間歇送りする
間歇送り手段と、高圧洗浄室高圧洗浄が終了したワーク
を水洗し洗浄液を取り除く水洗い洗浄室と、水洗いが終
了したワークを水切後エアブローにより乾燥させる水切
り乾燥室とを備え、さらにそれぞれの室には、ワークを
受け取る装置、ワークを所定の姿勢に保持する装置、ワ
ークを所定の姿勢で投入する装置、ワークを室内で回転
させる装置が設けられている。
【0004】搬送ラインから送られてきたワークは、搬
送ラインとは別の洗浄ラインに移されて洗浄乾燥され、
その後、再び搬送ラインに戻される。洗浄ラインでは、
まず高圧洗浄室にてワークを高圧洗浄した後、水洗い洗
浄室に送って水洗いし、さらに水切り乾燥室に送ってエ
アブローにより乾燥した後、出口から搬送ラインへ戻す
工程が間歇的に行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような構成では、洗浄すべきワークを搬送ラインから外
して別の洗浄ラインにシフトさせ、さらにこの洗浄ライ
ンにおける洗浄工程と水洗い工程と乾燥工程とのそれぞ
れに複数設けられたワークの保持装置(例えば、ワーク
を受け取る装置、ワークを所定の姿勢に保持する装置、
ワークを所定の姿勢で投入する装置、ワークを室内で回
転させる装置)にワークを一々持ち替えているため、1
個のワークを洗浄するために必要な時間、即ちサイクル
タイムが長くなるという難点がある。
【0006】また、洗浄工程ではバッチ式で洗浄してい
るため、洗浄回数が多くなればなるほど高圧洗浄槽内が
前の洗浄で汚れてしまうという難点もある。これを解決
するために、洗浄槽内の洗浄液を濾過して再び洗浄槽内
に戻すことが挙げられるが、槽内の汚れをすべて完全に
取り除くことは難しく、洗浄品質が安定しないという難
点がある。槽内の汚れを完全に取り除くために、濾過処
理能力の大きいフィルタ部材を使用すると装置のランニ
ングコストが高くなるという別の問題が生じてしまう。
【0007】また、1つのワークの洗浄が終了する毎に
ポンプを用いて槽内の洗浄液を完全に排出してから新規
な洗浄液を給水することも挙げられるが、この場合、非
常に時間がかかり、効率が悪いという問題を生じる。
【0008】更に、従来の装置では、ワークを異なるラ
イン管で移動させるためにワークの保持装置として複数
の装置が必要であるので、装置全体が複雑である。ま
た、部品の数が多くなればなるほど故障発生の可能性も
また大きくなり好ましくない。勿論、多くの部品を用い
るため、装置が大型化し、製造コストや保持費用も高く
なってしまうという難点もある。
【0009】そこで本発明は、サイクルタイムが短い洗
浄装置を提供することを主目的としている。また、安定
した洗浄品質が得られる洗浄装置を提供することも本発
明の別の目的である。更に、構造が簡単で小型化でき、
コストも極力低く抑えることができる洗浄装置を提供す
ることも本発明の別の目的である。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく請
求項1の発明は、搬送ライン上のワークを液中でノズル
からの噴射洗浄液により洗浄するためのインライン洗浄
装置であって、搬送ライン上でワークを転回可能に保持
するワーク支持装置と、該ワーク支持装置と搬送ライン
との間でワークの受渡しを果たす受渡手段と、ワークを
保持したワーク支持装置を取り囲む洗浄タンクと、該洗
浄タンク内でワークに洗浄液を噴射するノズル装置とを
備え、前記洗浄タンクが、ワークの液中洗浄用の液体を
内部に満たすために水密槽を形成する第1の形態と、内
部の液体を空にするために槽壁を開放する第2の形態と
を選択的に取る少なくとも第1と第2の二つの相対移動
可能な構造部分からなることを特徴とするものとしてい
る。
【0011】本発明では、洗浄タンクが水密槽を形成す
る第1の形態と、槽壁を開放して水密槽を解体する第2
の形態とを選択的に取る二つの相対移動可能な構造部分
からなるものであるため、洗浄のためにメインの搬送ラ
インとは別のラインを設けることなくメインの搬送ライ
ン上に洗浄ラインを構成させることが可能である。
【0012】即ち、受渡手段が搬送ラインからワークを
受け取ってワーク支持装置に引き渡すと、第1と第2の
構造部分が相対的に移動してメインの搬送ライン上に洗
浄タンクの水密槽を形成する。水密槽が形成されると、
または形成されるときに、洗浄タンク内に設けられたノ
ズル装置からワークに洗浄液が噴射される。このとき、
ワーク支持装置はワーク全面に洗浄液が噴射されるよう
にワークを転回させ、ワークの洗浄が開始される。
【0013】ワークに対する洗浄は、初めのうちは気中
洗浄となるが、水密槽内に洗浄液が溜るとワークが洗浄
液中に浸漬するので、予め定めた時間経過後は液中洗浄
となる。液中で洗浄を開始してから更に予め定めた時間
経過すると、洗浄タンクが槽壁を開放して水密槽を解体
する第2の形態を取るため、洗浄液が槽壁の間から排出
されてワークが気中に現れ、ワークに対する洗浄が再び
気中洗浄となる。
【0014】このように本発明では、ワークをメインの
搬送ラインから外すことなく、ワークの液中洗浄と水切
りを行うことができるので、洗浄効率が良く、洗浄時間
もかからない。それだけでなく、ノズル装置から噴射さ
せる洗浄媒体を洗浄液から濯ぎ水に切り替えることで、
ワークに対して洗浄と濯ぎとを継続して行うことができ
る。これにより、濯ぎ専用の装置を設ける必要がなくな
るので、装置全体として従来よりも小型になる。勿論、
構成が従来よりも簡単になり、コストもその分抑えるこ
とが出来る。
【0015】さらに、ノズル装置から噴射させる媒体を
エアとすることもできるので、ワークの水平方向の移動
なしに、ワークの乾燥を行うことも可能であり、一箇所
で洗浄と濯ぎと乾燥とを継続して行うことができる。
【0016】また、第1の構造部分と第2の構造部分と
を相対移動させる手段としては、例えば、第1の構造部
分を搬送ライン内の邪魔にならない位置に固定し、第2
の構造部分に車輪を設け、この車輪をレール上で移動さ
せて第2の構造部分を第1の構造部分と係合させる構成
が挙げられる。勿論、第2の構造部分を固定し第1の構
造部分を移動させて二つの構造部分を係合させる構成と
してもよいし、両者を互いに移動させて二つの構造部分
を係合させる構成としてもよい。
【0017】また、別の例としては、第1の構造部分又
は/及び第2の構造部分にラックを取り付け、このラッ
クと噛合するピニオンギアの回転により第1の構造部分
又は/及び第2の構造部分を移動させ、互いに係合させ
る構成などが挙げられる。この構成の場合、ラックの取
付位置を第1の構造部分又は/及び第2の構造部分の底
部として、互いに/又は一方のみを平行移動させて両者
を係合させる構成としたり、ラックの取付位置を一方の
構造部分の側面とし、一方の構造部分のみを上下動させ
ることにより両者を係合させる構成とすること等が挙げ
られる。
【0018】さらに別の構成例としては、第1の構造部
分又は/及び第2の構造部分の上部を回動軸として回動
手段であるスイング機構を取り付け、第1の構造部分又
は/及び第2の構造部分をスイングさせることにより、
第1の構造部分と第2の構造部分とを係合させる構成な
どが挙げられる。
【0019】なお、本発明において、第1の構造部分と
第2の構造部分とを相対移動させる手段は、以上述べた
構成のみに限らないことは勿論、前記二つの構造部分ど
ちらか一方に設けられた駆動手段を含み、一方の構造部
分のみを移動させる構成であってもよいし、前記二つの
構造部分の両方に設けられた駆動手段を含み、前記二つ
の構造部分を互いに移動させる構成であっても良く、第
1と第2の構造部分が水密槽を形成する第1の形態と、
槽壁を開放する第2の形態とを選択的に取れる構成であ
れば特に限定しない。
【0020】また、ワーク支持装置としては、例えば、
搬送ライン中において、ワークの両端をそれぞれ挟持す
る一対のクランプ部と、このクランプ部をそれぞれ保持
して回転可能に構成された一対の回転円盤と、回転伝達
ギアを介して自身の駆動を一方の回転円盤に伝える電動
モータ(又は油圧モータ)とを備え、電動モータの駆動
により回転円盤とともにワークを転回させる構成のもの
が上げられる。
【0021】また、別の例としては、前述の一対の回転
円盤のそれぞれの外周にラックを設け、このラックとそ
れぞれ噛合する一対のピニオンギアと、このピニオンギ
アを回転させる電動モータ(又は油圧モータ)とを備
え、ラックと噛合するピニオンギアの回転により回転円
盤を回転させてワークを転回させる構成のものが挙げら
れる。
【0022】さらに、別の例としてはチェーンと、この
チェーンに回転力を伝達する電動又は油圧モータとを二
組備え、前述の一対の回転円盤のそれぞれの外周に個々
のチェーンを巻回した状態でモータを駆動させることに
より回転円盤を回転させてワークを転回させる構成のも
の等が挙げられる。勿論、ワークを展開可能に保持する
構成のものであれば本発明はこれらの構成に限定される
ものではない。
【0023】また、ノズル装置としては、例えば、一つ
の流体噴射口を備え予め決められた角度で首振可能に構
成したものや、パイプ状部材に複数の流体噴射口を備え
た構成のものや、キャビテーションを発生するホーン型
ノズルを用いる構成のもの、さらにはワークの狙い穴に
ノズルを配した構成のノズルブロックを用いる構成のも
の等が挙げられるが、洗浄タンク内でワークに対して洗
浄液を噴射するものであれば、これらに限らない。
【0024】受渡手段は、搬送ライン上を送られてきた
ワークをワーク支持手段に渡し、或は逆に、洗浄後のワ
ークをワーク支持手段から搬送ライン上に受け取る機構
全般を指し、具体的にはワーク支持手段と協動して洗浄
装置部分の搬送ラインのトランスファバーを昇降させる
装置や、ワーク支持手段を下降させてトランスファバー
にワークを渡す装置等が挙げられるが、搬送ラインから
ワークを受け取ってワーク支持装置との間でワークの受
渡を果たすものであれば、特に限定しない。
【0025】また、請求項2の発明は、請求項1に記載
のインライン洗浄装置において、前記第1の構造部分
が、搬送ラインによるワークの搬送に機械的干渉を生じ
ない位置に固定設置され、前記第2の構造部分が、前記
第1の構造部分との間で第1の形態を取る合体位置と、
搬送ラインによるワークの搬送に機械的干渉を生じるこ
とのない状態で第2の形態を取る退避位置との間を移動
可能に設けられていることを特徴とするものとしてい
る。
【0026】即ち、本発明では、水密槽を形成する第1
の構造部分と第2の構造部分との二つの部材のうち、一
方の部材、即ち、第2の構造部分のみが移動して槽壁を
閉鎖又は開放させるものとしている。これにより、移動
機構が一つで済み構造が簡単であるという利点がある。
【0027】更に、請求項3の発明は、請求項1に記載
のインライン洗浄装置において、前記第1と第2の構造
部分が、互いの間で第1の形態を取る合体位置と、搬送
ラインによるワークの搬送に機械的干渉を生じることに
ない状態で第2の形態を取る退避位置との間をそれぞれ
移動可能に設けられていることを特徴とするものとして
いる。
【0028】即ち、本発明では、水密槽を形成する第1
の構造部分と第2の構造部分との両方の部材が、移動し
て槽壁を閉鎖又は開放させるものとしている。これによ
り、搬送ライン上に水密槽を形成する時間及び搬送ライ
ンから洗浄タンク構造部分を退避させる時間を短縮させ
ることができる。
【0029】また、請求項4の発明は、請求項1〜請求
項3のいずれかに記載のインライン洗浄装置において、
前記ワーク支持装置のワーク転回方向と交差する方向に
前記ノズル装置を往復移動させるノズル移動装置をさら
に備えたことを特徴とするものとしている。
【0030】即ち、本発明では、ノズル移動装置がノズ
ル装置をワーク転回方向と交差する方向に往復移動させ
るものとしているため、ワークに対して万遍なく洗浄液
を噴射させることができる。
【0031】その様なノズル移動装置として、例えば、
液体圧シリンダ装置をアクチュエータに用い、液体圧シ
リンダ装置の伸縮に合わせてノズル装置を往復移動させ
るものを用いれば、電動機を用いる場合に必要となる防
水対策等は不要となある。この場合、ワーク支持装置に
よるワークの転回速度に応じてノズル移動装置によるノ
ズルの移動速度を設定し、洗浄が最も効率よく行えるよ
うにすることが好ましい。
【0032】更に、請求項5の発明は、請求項1〜請求
項3のいずれかに記載のインライン洗浄装置において、
前記ノズル装置が、洗浄後のワークに気体を噴射するワ
イピングノズルを含むことを特徴とするものとしてい
る。
【0033】このワイピングノズルは、例えば、洗浄ノ
ズルと兼用したものであってもよいし、洗浄液を噴射す
るノズルとは別に独立したワイピング用のエアノズルを
付設したものでもよい。ワイピングノズルを洗浄ノズル
と兼用する場合、ノズルに対して洗浄液を圧送するポン
プとエアを圧送するコンプレッサーとをバルブ等で切換
える構成とすればよい。
【0034】
【発明の実施の形態】図1は、本発明のインライン洗浄
装置の一実施形態を示す断面図であり、図1(a)は洗
浄タンクが開放された状態を示し、図1(b)は洗浄タ
ンクが水密槽を形成している状態を示している。図2
は、図1に示した装置を搬送ラインの側方から見たA−
A矢視模式断面図である。なお、図2では説明のため、
洗浄ノズル3aの位置を上にずらし、エアブローノズル
3bは省略してある。尚、以後述べる全ての図におい
て、同一又は相当する箇所には同一の符号を付す。
【0035】図1及び図2に示したように、このインラ
イン洗浄装置は、第1の構造部分である第1タンク片1
が搬送ラインによるワークの搬送に機械的干渉を生じな
いように固定設置され、第2の構造部分である第2タン
ク片2が搬送ラインから退避した位置から搬送ライン上
に移動して第1タンク片1と合体する構成となってお
り、第2タンク片の移動はマイクロコンピュータを搭載
したコントローラ13により制御されている。
【0036】第1タンク片1には洗浄液及び濯ぎ水を噴
射する洗浄ノズル3aと、乾燥空気を噴射するエアブロ
ーノズル3bと、ワークを回転させるワーク回転装置6
とが設けられており、また、ワーク回転装置6は、図2
に示したように固定ブラケット14により上方からタン
ク1,2内に固定配置されている。
【0037】洗浄ノズル3aは、ワークの長手方向に沿
って設けた複数のノズルよりなり、コントローラ13か
らの指令に基づいて伸縮するノズル移動用シリンダ15
と連絡されている。これら複数のノズルは、ノズル移動
用シリンダ15の伸縮に応じてワークの長手方向に沿っ
て噴射領域が往復移動する。なお、図示はしていない
が、洗浄ノズル3aには、切換え弁により洗浄液又は濯
ぎ水が選択的に加圧供給される。
【0038】ワーク回転装置6は、ワーク回転用油圧モ
ータMにより回動速度及び回動方向が制御される駆動歯
車4と、この駆動歯車4と噛合して逆方向に回動する回
転伝達ギア5と、回転伝達ギア5に軸結合されて共に回
動する第1の歯車6aと、この第1の歯車6aに対向し
て設けられた第2の歯車6bと、第1の歯車6aと第2
の歯車6bとのそれぞれに設けられた一対のクランプ装
置7a,7bとを備えている。
【0039】回転伝達ギア5と第1の歯車6aと第2の
歯車6bとのそれぞれには中央に開口が設けられてお
り、この開口はトランスファバー9に支持されて搬送さ
れてくるワークWをトランスファバー9ごと通過させる
ためのものである。一対のクランプ装置7a,7bは、
それぞれ向い合う一対のクランプアームを備えており、
洗浄中はトランスファバー9ごと挿通されたワークWの
前後両端部の四隅をこれらクランプアームで挟持してワ
ークWを保持する。
【0040】洗浄終了後、クランプ装置7a,7bは、
ワークWを再びトランスファバー9上に戻すが、このよ
うなワークの受け渡しに際して、トランスファバー9は
昇降装置16によって昇降される。即ち、昇降装置16
はトランスファバー9上のワークWがクランプ装置7
a,7bに保持されると、トランスファバー9を下方に
退避させ、ワーク回転装置6の下部にタンク片2の侵入
用の空間を形成する。
【0041】また、洗浄が終了してワークWを再びトラ
ンスファバー9上に戻す際には上昇運動を行う。この昇
降装置16の作動は、タンク片2が図1(a)に示す退
避位置にある時のみ行われるようにインターロックが設
けられている。
【0042】固定ブラケット14には、第1の歯車6a
と第2の歯車6bとのそれぞれの外周を予め定めた間隔
で支持する複数の遊動輪4a〜4gが取付けられてお
り、これらの遊動輪4a〜4gにより第1の歯車6aと
第2の歯車6bとがタンク1,2内で回転可能に支持さ
れている。なお、これらの遊動輪は、第1と第2の歯車
6a,6bを回転可能に支持し、旦し軸方向の移動を阻
止するものであれば、ローラ又は小歯車など、種々の形
態を取り得るものである。
【0043】第2タンク片2は、コントローラ13から
の指令に基づいて伸縮するタンク移動用シリンダ8によ
って搬送ラインと直交する方向に往復移動可能であり、
この移動は第2タンク片の底部のシュー12が移動用レ
ール11によって案内されることによって滑らかに果た
される。
【0044】また、図1に示したように、タンク1,2
の上方には給水管10が配されており、この給水管10
は、コントローラ13からの指令に応じて所定量の洗浄
液又は濯ぎ水を洗浄タンク内に供給する。
【0045】このような構成を持つ本実施形態のインラ
イン洗浄装置は搬送ライン上に設けられるが、今、トラ
ンスファバー9により搬送ライン上を搬送されてきたワ
ークWがトランスファバー9ごと回転伝達ギア5と第1
の歯車6aの開口を通り抜けて一対のクランプ装置7
a,7bの間に配されると、クランプ装置7a,7bの
クランプアームがワークWの前後両端部の四隅を挟持
し、その後、トランスファバー9が昇降装置16により
下降されてワークW及びワーク回転装置6の下方に空間
を形成する。
【0046】クランプアームによりワークWが挟持され
ると、洗浄ノズル3aから洗浄液が一定の圧力で噴射さ
れ、ワークWの気中洗浄が開始される。このとき、ノズ
ル移動用シリンダ15により洗浄ノズル3aの噴射領域
がワークの長手方向に沿って往復移動されると共に、ワ
ーク回転装置6によりクランプ装置7a,7bごとワー
クWが回動され、ワークWの全面に対して万遍なく洗浄
液が噴き付けられる。
【0047】所定時間経過後、タンク移動用シリンダ8
が伸長し、これにより、第2タンク片2が移動用レール
11上を移動して第1タンク片1と合体し水密槽を形成
する(図1(b))。そのため、洗浄ノズル3aからワ
ークWに噴き付けられた洗浄液は洗浄タンク(1,2)
内に溜り、この時、給水管10からも洗浄液が供給され
るのでワークWは洗浄液に浸漬されることとなる。
【0048】その後、ワークWを洗浄液に浸漬したまま
で洗浄ノズル3aから洗浄液を噴射させて液中洗浄を行
い、所定時間経過後、コントローラ13からの指令によ
り、タンク移動用シリンダ8を後退させる。これによ
り、第2タンク片2が第1タンク片1から離れ、移動用
レール11上を退避位置まで移動してタンク1,2の槽
壁を開放する。これにより、タンク1,2内の洗浄液が
一挙に排出されるので、ワークは再び気中洗浄されるこ
ととなる。
【0049】さらに所定時間経過後、洗浄ノズル3aへ
の洗浄液の供給を濯ぎ水に切り換えると、洗浄ノズル3
aから濯ぎ水が噴射されることとなる。この場合、再び
第2タンク片2を第1タンク片1と合体させて水密槽を
形成して、所定時間経過後に合体を解くなど、濯ぎにお
いても気中でリンスと水中リンスさらにその後の気中リ
ンスを行うようにしてもよい。
【0050】以上の洗浄及び濯ぎが終了した後、洗浄ノ
ズル3aからの噴射を停止し、エアブローノズル3bか
ら清浄なエアを噴射してワークWのワイピング乾燥を行
う。ワークWが乾燥したら、下方に待機していたトラン
スファバー9を昇降装置16によって上昇させ、ワーク
Wがトランスファバー9によって支持されたらクランプ
装置7a,7bの挟持を解く。これによりワークWはト
ランスファバー9ごと第2の歯車6bの開口を通り抜け
て次の工程に搬送され得る状態となる。
【0051】また、図3は、第1の構造部分である第1
タンク片1と第2の構造部分である第2タンク片2とを
相対移動させる手段の別の実施形態を示す図である。図
3(a)は、洗浄タンクが開放された状態を示してお
り、図3(b)は洗浄タンクが水密槽を形成している状
態を示している。尚、図3においては、説明を分かりや
すくするため、洗浄ノズル3a等の他の構成部分は省略
し、洗浄タンクの動きのみを説明するが、気中洗浄や水
中洗浄の詳細については上記の説明と同様である。
【0052】図3において、第1タンク片1は搬送ライ
ンによるワークの搬送に機械的干渉を生じないように固
定設置され、第2タンク片2は上部に一体に形成された
回動軸17を中心としてスイング(回動)可能に構成さ
れている。回動軸17は、マイクロコンピュータを搭載
したコントローラ13により制御されており、図示しな
いモータの駆動により軸回転する。
【0053】また、第2タンク片2を支持する柱部材1
8は伸縮可能に構成され、コントローラ13によりその
伸縮状態が制御されている。この柱部材18は、図3
(a)ではコントローラ13からの指令により縮んで第
2タンク片2のスイング(回動)を邪魔しない位置とな
っており、図3(b)ではコントローラ13からの指令
により伸長して第2タンク片2を第1タンク片1と同じ
高さとなるように支持している。
【0054】この様な構成の洗浄タンクを備えたインラ
イン洗浄装置において、ワークW洗浄の開始時は、洗浄
タンクは図3(a)の状態となっている。洗浄を開始し
てから所定時間経過すると、コントローラ13が回動軸
17と柱部材18とに指令を出し、これを受けて回動軸
17が回動して第2タンク片2と第1タンク片1とが合
体して水密槽を形成する。同時に柱部材18が伸長して
第2タンク片2を第1タンク片1と同じ高さとなるよう
に支持して図3(b)の状態とする。
【0055】図3(b)の状態となってから予め定めた
時間経過後に、再びコントローラ13が回動軸17と柱
部材18とに指令を出し、これを受けて柱部材18が縮
むと同時に回動軸17が回動して第2タンク片2をスイ
ング(回動)させ、洗浄タンクを開放する。
【0056】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、洗浄す
べきワークを搬送ラインから外さずに洗浄することがで
きるだけでなく、ワークを同一の保持装置に保持させた
状態のままで濯ぎと乾燥も行うことが可能であるため、
洗浄に要するサイクルタイムを従来よりも格段に短くす
ることができる。
【0057】また、1つのワークの洗浄ごとに新たな洗
浄液を用いることが可能であるため、洗浄液の汚れによ
る洗浄品質の低下が起こらず、洗浄品質を高く安定して
維持することができる。勿論、液中洗浄の終了に際して
洗浄タンクからの排水を迅速に行うことができるため、
1つのワークの洗浄ごとに新たな洗浄液を用いても時間
がかからないという利点も有している。
【0058】さらに、ワークを保持するために必要な部
材が少ないので、構造が簡単で小型化でき、部材購入の
ためのコストも易くなり、装置全体としての価格も低く
抑えることができる。勿論、部品の数が少ないので故障
発生の可能性も小さくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインライン洗浄装置の一実施形態を示
す断面図である。
【図2】図1のA−A矢視模式断面図である。
【図3】第1タンク片1と第2タンク片2とを相対移動
させる手段の別の実施形態を示す図である。
【符号の説明】
1 第1タンク片 2 第2タンク片 3a 洗浄ノズル 3b エアブローノズル 4 駆動歯車 4a〜4g 遊動輪 5 回転伝達ギア 6 ワーク回転装置 6a 第1の歯車 6b 第2の歯車 7a,7b 一対のクランプ装置 8 タンク移動用シリンダ 9 トランスファバー 10 給水管 11 シュー 12 摺動レール 13 コントローラ 14 固定ブラケット 15 ノズル移動用シリンダ 16 昇降装置 17 回動軸 18 柱部材 M ワーク回転用油圧モータ W ワーク

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搬送ライン上のワークを液中でノズルか
    らの噴射洗浄液により洗浄するためのインライン洗浄装
    置であって、 搬送ライン上でワークを転回可能に保持するワーク支持
    装置と、該ワーク支持装置と搬送ラインとの間でワーク
    の受渡しを果たす受渡手段と、ワークを保持したワーク
    支持装置を取り囲む洗浄タンクと、該洗浄タンク内でワ
    ークに洗浄液を噴射するノズル装置とを備え、 前記洗浄タンクが、ワークの液中洗浄用の液体を内部に
    満たすために水密槽を形成する第1の形態と、内部の液
    体を空にするために槽壁を開放する第2の形態とを選択
    的に取る少なくとも第1と第2の二つの相対移動可能な
    構造部分からなることを特徴とするインライン洗浄装
    置。
  2. 【請求項2】 前記第1の構造部分が、搬送ラインによ
    るワークの搬送に機械的干渉を生じない位置に固定設置
    され、 前記第2の構造部分が、前記第1の構造部分との間で第
    1の形態を取る合体位置と、搬送ラインによるワークの
    搬送に機械的干渉を生じることのない状態で第2の形態
    を取る退避位置との間を移動可能に設けられていること
    を特徴とする請求項1に記載のインライン洗浄装置。
  3. 【請求項3】 前記第1と第2の構造部分が、互いの間
    で第1の形態を取る合体位置と、搬送ラインによるワー
    クの搬送に機械的干渉を生じることにない状態で第2の
    形態を取る退避位置との間をそれぞれ移動可能に設けら
    れていることを特徴とする請求項1に記載のインライン
    洗浄装置。
  4. 【請求項4】 前記ワーク支持装置のワーク転回方向と
    交差する方向に前記ノズル装置を往復移動させるノズル
    移動装置をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜請
    求項3のいずれかに記載のインライン洗浄装置。
  5. 【請求項5】 前記ノズル装置が、洗浄後のワークに気
    体を噴射するワイピングノズルを含むことを特徴とする
    請求項1〜請求項3のいずれかに記載のインライン洗浄
    装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108816879A (zh) * 2018-06-08 2018-11-16 毛渊 一种工业用工件清洗装置
CN114960060A (zh) * 2022-03-08 2022-08-30 盐城凯尔悦纺织有限公司 一种节能环保型涤纶丝清洗装置及其清洗方法

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CN114960060B (zh) * 2022-03-08 2023-09-22 沈阳英业塑料包装制品有限公司 一种节能环保型涤纶丝清洗装置及其清洗方法

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