JPH10328480A - 脱水洗濯機 - Google Patents

脱水洗濯機

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JPH10328480A
JPH10328480A JP9143688A JP14368897A JPH10328480A JP H10328480 A JPH10328480 A JP H10328480A JP 9143688 A JP9143688 A JP 9143688A JP 14368897 A JP14368897 A JP 14368897A JP H10328480 A JPH10328480 A JP H10328480A
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JP
Japan
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washing machine
air
sliding cylinder
spring
outer frame
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JP9143688A
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English (en)
Inventor
Doshu Ida
道秋 井田
Yukishi Takagi
亨之 高木
Shuji Aida
修司 会田
Kihachiro Tanaka
基八郎 田中
Tamotsu Shikamori
保 鹿森
Hiroshi Osugi
寛 大杉
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】外槽の沈み込み量を低減して高さ方向のコンパ
クト化を図り、かつ低振動化によって幅及び奥行方向の
コンパクト化を図る。さらに、低騒音化にも配慮する。 【解決手段】吊り棒機構2のばねの剛性を高めて外槽5
の沈み込み量を小さく抑えるとともに、空気ダンパを設
けて減衰効果を得ることにより、振動振幅の低減を図
る。これによって、コンパクトで低騒音の全自動洗濯機
を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は脱水洗濯機の振動低
減機構の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の脱水洗濯機は、外枠と底部中央に
撹拌翼を有する内槽と、この内槽を内包する外槽と、こ
の外槽を前記外枠に支持する吊り棒機構と、前記内槽及
び撹拌翼を駆動する駆動手段と、給排水機構と、駆動お
よび給排水を制御するコントローラと、を備えた構成と
なっている。脱水洗濯機のコンパクト化には、外槽の低
振動化が必要不可欠であり、吊り棒機構で減衰を働か
せ、外槽の低振動化を図っている。
【0003】高減衰化を目的とした吊り棒機構に、特開
平8−309084号公報に記載されている懸架装置が
ある。この懸架装置は、内槽を内包し動力伝達系を底部
に締結してなる洗濯槽を、外枠の4角から吊り下げる役
目をなし、圧縮コイルスプリングで荷重を受ける構造と
なっている。懸架装置は、密閉されたハウジングを上部
空間と下部空間とに分けるスプリング受止板と、ハウジ
ングの上面とスプリング受止板との間に設置された圧縮
コイルスプリングとから構成される。さらにスプリング
受止板には通気孔を形成し、かつ、懸架棒が貫通するハ
ウジングの貫通孔は上部空間の空気が外に漏れないよう
にして、前記上下空間のみで空気を流通させる構成とな
っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】洗濯工程から脱水工程
に人手を介さずに移行して実行する全自動脱水洗濯機で
は脱水運転時において、起動時の回転数の上昇時と停止
時の回転数の下降時に、パラレルモード(洗濯機の内槽
と外槽が同位相でほぼ剛体の並進運動する振動形態)と
コニカルモード(洗濯機の内槽と外槽が同位相でほぼ剛
体の胡麻擂り運動する振動形態)の二つの危険速度を通
過する。特に、洗いまたはすすぎ動作後の脱水運転起動
時には、洗濯物が絡み合って内槽内に偏在しやすく、大
きな不つり合いが存在することが多い。この不つり合い
によって大きな共振振幅現象を呈するため、振動数が高
いコニカルモードはその振動形態上通過が特に困難とい
う問題がある。
【0005】また、コンパクト化には、内槽の容積を高
めるため外枠と外槽間の隙間を狭めることが必要であ
り、そのためには共振振幅の低減が必要という問題もあ
る。また、コンパクト化のほか特に使い勝手向上のため
には、全自動脱水洗濯機の高さを低くすることが重要で
あり、そのためには負荷時の外槽の沈み込み量の低減が
必要になる。外槽の沈み込み量の低減のためには、ばね
剛性を大きくすると良いが、共振振幅の増大を招き、減
衰効果を高めることが必要になる。特に大容量の洗濯機
では、定格容量に満たない小容量から定格容量までの洗
濯および脱水を行う必要があり、沈み込み量も大きくな
ってしまい、このため脱水洗濯機の高さも高くなってし
まう。
【0006】上記したような共振振幅の増大を防ぎ外槽
の低振動化を図るには、減衰力の付与が有効であり、一
般に吊り棒機構においては摩擦による減衰力を利用する
構成となっている。より大きな減衰力を得る吊り棒機構
として空気ダンパを有するものがあり、前記の特開平8
−309084号公報に記載されている懸架装置があ
る。空気ダンパは、その構造上、減衰作用以外にばね作
用を有する特徴がある。特に、周波数の増大とともにば
ね作用の値は大きくなる。さて、使い勝手向上のために
は、設置床への振動伝達の低減や低騒音化も重要な課題
である。ところが、共振振幅低減に有効な減衰も、共振
周波数より高い周波数域では振動伝達力を増大させると
いう問題を有する。また、振動振幅が同じ場合、高いば
ね定数で支持されている系では振動伝達力が大きくなる
ことも周知の事実である。振動伝達力の増大は、外枠の
振動増大となり、設置床への振動伝達を増大させ騒音の
増大を招くことになる。ところで、前記懸架装置では、
密閉された空間内の上下2室のみで空気の流通を行って
いるため、本来の目的である減衰作用以外に、上下2室
で発生するばね作用が並列ばねとして懸架装置に作用す
ることになり、ばね作用の影響が大きく現れる恐れがあ
る。従って、前記懸架装置では、脱水運転の定格回転時
において、振動伝達の増大および騒音の増大の恐れがあ
る。
【0007】本発明の目的は、外槽の沈み込み量が小さ
くかつ振動振幅をの小さな脱水洗濯機を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の脱水洗濯機は、外枠と、底部中央に撹拌翼を
有する内槽と、この内槽を内包する外槽と、この外槽を
前記外枠に支持する吊り棒機構と、前記内槽及び撹拌翼
を駆動する駆動手段と、給排水機構と、駆動および給排
水を制御するコントローラと、を備えた脱水洗濯機であ
って、前記吊り棒機構は、前記外槽側に固定された筒状
体と、前記筒状体の内壁面と摺動する摺動部を有して、
前記筒状体内を移動する移動体と、前記筒状体内部に設
けられ前記移動体を前記筒状体に弾性支持する弾性体
と、一方の端に前記移動体が取り付けられ、他方の端が
前記外枠側に支持された吊り棒とを備え、前記筒状体
は、前記移動体によって摺動方向に区分される2つの空
気室を有するように構成され、前記2つの空気室の間を
連通する通路と、前記空気室の一方と外部との間を連通
する通路とを備える。このとき、前記弾性体として圧縮
ばねを、前記外部と連通された方の空気室内部に備える
とよい。
【0009】またこのとき、前記2つの空気室の間を連
通する通路は、前記移動体側に形成することができる。
また、前記2つの空気室の間を連通する通路は、前記筒
状体内壁面の前記移動体の移動方向に形成された溝で構
成することもできる。上記手段によれば、空気ダンパに
よる減衰効果を付加できるので、外槽を支持するばねの
剛性を高くしても振動振幅を小さくすることができる。
従って、静的な外槽の沈み込み量を小さくしてコンパク
トな脱水洗濯機とすることができるとともに、低振動、
低騒音化を図ることができる。このとき、移動体によっ
て区分された2つの空気室の内、一方を外部と連通させ
たことにより、この空気室がもつばね作用を低減して、
低振動、低騒音化が図られる。圧縮ばねを外部と連通さ
れた方の空気室内部に備えることにより、他方の空気室
の高さを低くすることができるため、空気ダンパーとし
ての効果をより大きく得ることができるなど、ダンパー
の設計自由度を向上することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図1から
図11を用いて説明する。図1(a)は本発明の一実施例で
ある脱水洗濯機の縦断面図を示す。図1(b)は図1(a)の
AA矢視図で本発明の一実施例である脱水洗濯機の横断面
図を示す。この図では,本発明の主要素である吊り棒機
構と洗濯機の基本構成要素のみについて記載し,その他
の要素例えばパネルスイッチ等は省略し図示していな
い。その主要構成は、外枠1とこの外枠に吊り棒機構2
を介して弾性支持されている合成樹脂製の外槽3、この
外槽に内装され撹拌翼4を内装し不つり合いをキャンセ
ルするための流体バランサー11を装着するSUS製の内槽
5、この内槽をクラッチ軸に支持しているアルミ製のフ
ランジ6、このフランジを支えているクラッチ7、この
クラッチ及びモータ8を支持し外槽に保持されている取
付板9、モータとクラッチ間のトルク伝達を行うプーリ
・ベルト系10である。洗濯時には撹拌翼4が、脱水時に
は内槽5が、モータ8によりプーリ・ベルト系10を介し
クラッチ7をへて回転駆動される。
【0011】図2(a)は吊り棒機構2の縦断面図を示
す。図2(b)は吊り棒機構2の縦断面図の主要部を拡大
図示したものである。図2に示すように、吊り棒機構2
の基本構成は外槽を外枠に揺動自在に支持するための球
状面を有する上部スライダ2a、このスライダに保持され
外槽3を吊り下げる吊り棒2b、前記吊り棒が貫通し外槽
を弾性支持するための圧縮ばね2c、前記圧縮ばねを受け
るばね座2dと少なくとも一つの空気通路2eを有し前記吊
り棒に保持されるばね受け2f、前記吊り棒が貫通し滑ら
かな移動が可能な貫通孔2gと外槽を支持するための下部
スライダを構成する球状のスライダ面2hを表面に有し前
記ばねと一端で嵌合し前記ばねおよび前記ばね座ならび
に前記ばね受けを内包する摺動筒2i、前記摺動筒に内包
され前記ばね受けを内包し摩擦減衰を得るための摺動リ
ング2j、空気室2qを構成するための摺動筒下部の蓋2kか
ら構成され、その蓋の構成は密閉構造である。前記貫通
孔2gは前記摺動筒2iの内と外(大気側)の空気流通を行
うための空気流孔2pを兼ねる。また、前記空気通路2e
は、ばね受け2fと摺動リング2jにより上下に分割される
摺動筒上部空間と前記空気室2qの間を空気が流通するた
めのものである。一般的に、前記貫通孔2gおよび摺動筒
2iと摺動リング2j間の摺動面ならびにスライダ面には、
滑らかな動きを得、かつ磨耗を防ぐため、グリースなど
の潤滑剤が塗布される。本実施例では、前記空気流孔2p
により摺動筒内外の空気の流通は確保されている。本実
施例では、上部スライダ2aおよびばね受け2fと吊り棒2b
との保持に、吊り棒両端にプレス加工による曲げ等の加
工を施している。これは、上部スライダおよびばね受け
の吊り棒への保持が目的であるから、これ以外に、例え
ば、ナット等を用いたネジ止めでもよく、前記の保持が
可能なら別の手段を用いても本来の目的は達成される。
【0012】次に、吊り棒の動作説明をする。本実施例
では、外枠の縦横高さ寸法が約570mm×570mm×860mmで
洗濯容量8kg(乾いた状態のJIS布質量が8kg)というコ
ンパクト大容量機を例として述べる。ここで、高さは図
1(a)に示すように洗濯機設置床面から洗濯機のトップ
カバー開口部までの高さである。縦横の大きさは設置面
積に関係し、小さければ小さいほど歓迎されるが、実際
には、内装されている内槽の容積で決定される洗濯用量
の関係で制限を受ける。内槽を縦長とし、高さでカバー
する方法もあるが、高さは作業のしやすさに関係し、平
均的日本女性を対象とすれば860mm前後が適するとされ
ている。縦横の約570mm×570mmは、標準的な洗濯機用防
水パンに設置可能な大きさである。
【0013】前記外枠寸法で洗濯容量8kgを達成するに
は、内槽の容積を大きくとるため、外槽外枠間の隙間は
30mm以下が要求され、負荷時の槽の沈み込み量もできる
だけ小さくすることが要求される。槽の沈み込み量は吊
り棒機構のばね剛性に関係し、ばね剛性はまた、共振振
幅にも関係する。減衰の値を同じくしてばね剛性を高く
した場合、沈み込み量は低減できるが、共振振幅が増大
することになる。共振振幅をある値に押さえるには、ば
ね剛性アップに見合った減衰のアップが必要不可欠とな
る。従来は、3.0N/mm以下のばね剛性で沈み込み量は50m
m程度となっていた。外槽組重量(内装されている内槽
や下部に保持されている駆動系などの重量)を同じと仮
定した場合、沈み込み量を40mm以下とするには、ばね剛
性は従来の3.0N/mm以下から3.5N/mm以上にする必要があ
り、この場合、従来の摩擦減衰のみでは剛性アップによ
る減衰不足となり、共振振幅の増大が生じることにな
る。このため、新たなる減衰の付与方法として、空気ダ
ンパによる方法を考案している。上述の各諸元の兼ね合
いから、沈み込み量を約40mm以下としてばね剛性を約3.
5N/mm以上と決定し、摩擦減衰と空気ダンパの減衰作用
で共振振幅を押さえ、外槽外枠間の隙間が27mm以下とな
る構成としている。
【0014】図11にばね剛性とばね荷重およびばね高さ
の関係を示す。洗濯運転時の最大負荷(最大洗濯容量)
の必要洗濯水量で、負荷時の最大沈み込み量が決定さ
れ、一般的にこの段階では吊り棒機構内のばねは密着し
た状態となっている。このとき、吊り棒機構のばねの剛
性はほぼ無限大である。振動形態としては上下スライダ
部で支持された振り子状態であり、摺動リングの摺動も
なく、空気ダンパもその作用をなさず、これらの減衰は
働かない。しかし、スライダ面の動きからの摩擦減衰等
は作用する。その後排水され、脱水運転起動時の段階で
は、ばね荷重は自重(外槽組重量)に加えて水を含んだ
洗濯物が負荷となり洗濯布重量の約4倍の荷重をうけて
いる。このとき、ばねは密着状態から解放された圧縮状
態となり、本来の剛性値を持つことになる。したがっ
て、この剛性値に起因する固有振動モードも存在し、一
般に脱水運転時の起動から定格回転に至るまでの間には
二つの共振点を通過することになる。洗濯機は、脱水工
程において、内槽内の洗濯物の片寄りに起因する大きな
不つりあいを発生する。また、吊り下げ構造上、定格回
転に至るまでに、1次モード(パラレルモード(並
進))と2次モード(コニカルモード(傾き))との二
つの共振を通過する特徴がある。パラレルモードは回転
中心軸に平行に振動するモードであり、摺動リング2jの
摺動筒2i内での摺動もなく、上述したようにスライダ面
2hに発生する減衰しか期待できない。コニカルモードは
俗に言われるごますり運動をする振動モードであり、摺
動リング2jは摺動筒2i内で周期的な上下運動を行う。従
って、摩擦減衰が発生すると共に、ばね受け2fの移動に
伴い上記の空気通路2eを通過する空気の移動が発生し、
空気ダンパ作用も発生する。この際、減衰作用と共にば
ね作用も発生するが、摺動筒2i内上部空間が空気流孔2p
により大気側と連通されているため、摺動筒内の上部空
間では空気ダンパ作用がほとんど生じない。この結果、
密閉構造を有する摺動筒からなる空気ダンパに比べて、
ばね作用は小さく、良好な空気ダンパが達成される。ま
た、回転数が上昇し定格回転数に至っても、密閉構造を
有する摺動筒からからなる空気ダンパに比べて、ばね作
用は小さい。この結果、上記の摩擦減衰および空気ダン
パの減衰作用により共振振幅が押さえられ、共振点通過
が容易なものとなり、かつ、定格回転時においても外枠
への振動伝達が小さく、従って低騒音化が達成される。
本実施例では、前記蓋2kを、前記摺動筒2iの下部に溶着
した構造としている。
【0015】図3は他の実施例の吊り棒機構2の縦断面
図を示す。ばね剛性アップなどによる減衰不足を摺動リ
ング2jと摺動筒2i間の摺動面に粘着性を有する潤滑剤2l
を塗布することで摺動リング2jの運動に伴う粘性減衰を
発生させ、これによる減衰の増大でカバーする例であ
る。
【0016】図4は他の実施例の吊り棒機構2の縦断面
図を示す。ばね剛性アップ等による減衰不足を複数の摺
動リング2jによる接触面積倍増による摩擦減衰の増大で
カバーする例である。
【0017】他の実施例として、ばね剛性アップなどに
よる減衰不足を摺動筒内径アップによる接触面積の増大
による摩擦減衰の増大でカバーする例がある。また、他
の実施例として、摺動リングの摺動筒との接触面を摺動
方向に長くして接触面積の増大による摩擦減衰の増大で
カバーする例がある。
【0018】図5は空気ダンパに関する他の実施例の吊
り棒機構2の縦断面図を示す。空気通路2eとして、ばね
受け2fを迂回する形で、吊り棒2bに孔を設けた例であ
る。
【0019】図6は空気ダンパに関する他の実施例の吊
り棒機構2の縦断面図を示す。空気通路2eとして、ばね
受け2fの長さをカバーする形状で、吊り棒2b表面に溝を
設けた例である。この例では、吊り棒2b表面に溝を設け
ているが、ばね受け2fの吊り棒2b貫通部表面に上記と同
様な溝を設けても、上記と同一の目的は達成される。
【0020】図7は空気ダンパに関する他の実施例の吊
り棒機構2の縦断面図を示す。空気通路2eを摺動リング
2jに設けた例である。
【0021】図8は空気ダンパに関する他の実施例の吊
り棒機構2の縦断面図を示す。空気通路2eを摺動筒2iの
摺動面側の溝として設けた例である。
【0022】図9は摺動筒2i下部の蓋2kの取り付けに関
する他の実施例の吊り棒機構2の縦断面図を示す。前記
摺動筒2iの下部に作成したねじ部2nにより、前記蓋2k
を、ねじ止めした例である。また、この例では、前記蓋
2kを、前記摺動筒の下部に止める際、シール部材2oを介
することにより密閉した例を示しているが、ねじ部2nの
種類によっては、シール部材2oがなくともその目的は達
成される。
【0023】図10は摺動筒2i下部の蓋2kの取り付けに関
する他の実施例の吊り棒機構2の縦断面図を示す。前記
摺動筒2iおよび前記蓋2kがそれぞれ嵌合する部分に、そ
れぞれ凹部と凸部を構成し、前記蓋2kを前記摺動筒2iに
押圧することにより、それぞれの弾性変形により凹部と
凸部がしっくりと嵌合される構造とした例である。
【0024】より密閉性を追求するなら、前記蓋2kを、
前記摺動筒2iの下部に止めた後、接着剤を塗布した方が
よい。
【0025】これらの結果、全自動脱水洗濯機の脱水運
転における問題が解決される。上記の高いばね剛性を有
し空気ダンパを備えた吊り棒機構により低共振振幅化が
達成され、共振点通過が容易となる。上記の低共振振幅
化による外槽3と外枠1間の小隙間化と槽の沈み込み量
低減による低身化により、洗濯機の低身コンパクト大容
量化が図られる。
【0026】また、一般に、本実施例のような空気ダン
パでは、空気室の高さが低いほどダンパ作用は大きく働
くとされている。上下に2分割された空間で空気室を構
成すると考えた場合、上述の各実施例においては、上部
空間に圧縮ばねが内挿されているため、圧縮ばねの密着
高さ以下に空気室の高さを設定することは不可能であ
る。これは、系に最適なダンパ作用を得るには大きな制
約となる。従って、下部空間或いは外部と直接連通され
ない方の空間(空気室)に空気ダンパを構成することが
望ましい。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、外槽の沈み込み量を低
減し、かつ外槽の共振振幅を小さくできるので、コンパ
クトでかつ低騒音の脱水洗濯機を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る脱水洗濯機の一実施例の縦断面図
と横断面図である。
【図2】本発明に係る吊り棒機構の一実施例の縦断面図
である。
【図3】本発明に係る吊り棒機構の他の実施例の縦断面
図である。
【図4】本発明に係る吊り棒機構の他の実施例の縦断面
図である。
【図5】本発明に係る吊り棒機構の他の実施例の縦断面
図である。
【図6】本発明に係る吊り棒機構の他の実施例の縦断面
図である。
【図7】本発明に係る吊り棒機構の他の実施例の縦断面
図である。
【図8】本発明に係る吊り棒機構の他の実施例の縦断面
図である。
【図9】本発明に係る吊り棒機構の他の実施例の縦断面
図である。
【図10】本発明に係る吊り棒機構の他の実施例の縦断
面図である。
【図11】沈み込み量の説明図である。
【符号の説明】
1…外枠、2…吊り棒機構、2a…上部スライダ、2b
…吊り棒、2c…圧縮ばね、2d…ばね座、2e…空気通
路、2f…ばね受け、2g…貫通孔、2h…スライダ面、
2i…摺動筒、2j…摺動リング、2k…蓋、2l…潤滑
剤、2m…溶着面、2n…ねじ部、2o…シール部材、2p
…空気流孔、2q…空気室、3…外槽、4…撹はん翼、
5…内槽、6…フランジ、7…クラッチ、8…モータ、
9…取付板、10…プーリ・ベルト系、11…流体バラ
ンサー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 基八郎 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 鹿森 保 茨城県日立市東多賀町一丁目1番1号 株 式会社日立製作所電化機器事業部内 (72)発明者 大杉 寛 茨城県日立市東多賀町一丁目1番1号 株 式会社日立製作所電化機器事業部内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外枠と、底部中央に撹拌翼を有する内槽
    と、この内槽を内包する外槽と、この外槽を前記外枠に
    支持する吊り棒機構と、前記内槽及び撹拌翼を駆動する
    駆動手段と、給排水機構と、駆動および給排水を制御す
    るコントローラと、を備えた脱水洗濯機であって、 前記吊り棒機構は、前記外槽側に固定された筒状体と、
    前記筒状体の内壁面と摺動する摺動部を有して、前記筒
    状体内を移動する移動体と、前記筒状体内部に設けられ
    前記移動体を前記筒状体に弾性支持する弾性体と、一方
    の端に前記移動体が取り付けられ、他方の端が前記外枠
    側に支持された吊り棒とを備え、前記筒状体は、前記移
    動体によって摺動方向に区分される2つの空気室を有す
    るように構成され、 前記2つの空気室の間を連通する通路と、前記空気室の
    一方と外部との間を連通する通路とを備えたことを特徴
    とする脱水洗濯機。
  2. 【請求項2】前記弾性体として圧縮ばねを、前記外部と
    連通された方の空気室内部に備えたことを特徴とする脱
    水洗濯機。
  3. 【請求項3】前記2つの空気室の間を連通する通路は、
    前記移動体側に形成されたことを特徴とする請求項1又
    は2に記載の脱水洗濯機。
  4. 【請求項4】前記2つの空気室の間を連通する通路は、
    前記筒状体内壁面の前記移動体の移動方向に形成された
    溝で構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載
    の脱水洗濯機。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103088599A (zh) * 2013-01-31 2013-05-08 昌邑市永富弹簧有限公司 波轮洗衣机用减振组件
CN108716082A (zh) * 2018-08-17 2018-10-30 凌露璐 一种摩擦吊杆及波轮洗衣机
JP2020099460A (ja) * 2018-12-21 2020-07-02 パナソニックIpマネジメント株式会社 洗濯機

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