JPH10327608A - 移植機 - Google Patents

移植機

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JPH10327608A
JPH10327608A JP13723997A JP13723997A JPH10327608A JP H10327608 A JPH10327608 A JP H10327608A JP 13723997 A JP13723997 A JP 13723997A JP 13723997 A JP13723997 A JP 13723997A JP H10327608 A JPH10327608 A JP H10327608A
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JP
Japan
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seedling tray
seedling
detecting
detecting means
movable frame
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Application number
JP13723997A
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English (en)
Inventor
Akio Hamada
浜田  昭夫
Kenkichi Nosaka
健吉 野坂
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 第1検出手段と第2検出手段との両方が検出
状態になっても、位置補正手段が制御不能になることな
く、移植装置を良好に移動調整し得るようにする。 【解決手段】 走行車両に対して移植装置を左右移動さ
せる位置補正手段が設けられ、畝に対する移植装置の左
右方向の一方への位置ずれを検出する第1検出手段と、
左右方向の他方への位置ずれを検出する第2検出手段と
が設けられ、第1検出手段又は第2検出手段が位置ずれ
を検出したとき、移植装置の位置ずれを解消すべく位置
補正手段を作動させるようにした移植機において、前記
第1検出手段と第2検出手段との両方が検出状態になっ
たとき、位置補正手段の作動を停止させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、検出手段により畝
に対する移植装置の左右方向への位置ずれを検出したと
き、位置補正手段を作動して移植装置の位置ずれを解消
するようにした移植機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】移植装置の左右方向の位置ずれを解消す
るようにした従来の移植機では、走行車両に移植装置を
左右移動自在に備え、走行車両に対して移植装置を左右
移動させる油圧シリンダ等を用いた位置補正手段を備
え、畝に対する移植装置の左右方向の一方への位置ずれ
を検出する第1検出手段と、左右方向の他方への位置ず
れを検出する第2検出手段とを設け、第1検出手段又は
第2検出手段が位置ずれを検出したとき、移植装置の位
置ずれを解消すべく位置補正手段を作動させるようにし
たものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の場
合、畝幅の変動等によって、畝に対する移植装置の左右
方向の一方への位置ずれを検出する第1検出手段と、左
右方向の他方への位置ずれを検出する第2検出手段と
が、同時に検出状態になることがあり、このような場
合、例えば位置補正手段の油圧シリンダ等の油圧バルブ
の両側のソレノイドが同時に引き合うため、位置補正手
段が制御不能になり、植え付け部の畝追随が乱れて、畝
を崩すことがある。
【0004】そこで、本発明は上記問題点に鑑み、第1
検出手段と第2検出手段との両方が検出状態になって
も、位置補正手段が制御不能になることなく、移植装置
を左右方向に良好に移動調整できるようにしたものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】この技術的課題を解決す
る本発明の第1の技術的手段は、走行車両2に移植装置
70を左右移動自在に備え、走行車両2に対して移植装
置70を左右移動させる位置補正手段160が設けら
れ、畝157に対する移植装置70の左右方向の一方へ
の位置ずれを検出する第1検出手段161Lと、左右方
向の他方への位置ずれを検出する第2検出手段161R
とが設けられ、第1検出手段161L又は第2検出手段
161Rが位置ずれを検出したとき、移植装置70の位
置ずれを解消すべく位置補正手段160を作動させるよ
うにした移植機において、前記第1検出手段161Lと
第2検出手段161Rとの両方が検出状態になったと
き、位置補正手段160の作動を停止させるようにした
点にある。
【0006】第2の技術的手段は、走行車両2に移植装
置70を左右移動自在に備え、走行車両2に対して移植
装置2を左右移動させる位置補正手段160が設けら
れ、畝157に対する移植装置70の左右方向の一方へ
の位置ずれを検出する第1検出手段161Lと、左右方
向の他方への位置ずれを検出する第2検出手段161R
とが設けられ、第1検出手段161L又は第2検出手段
161Rが位置ずれを検出したとき、移植装置70の位
置ずれを解消すべく位置補正手段160を作動させるよ
うにした移植機において、前記第1検出手段161Lと
第2検出手段161Rとの両方が検出状態になったと
き、先に検出した検出手段による位置ずれを解消すべ位
置補正手段160を作動させるようにした点にある。
【0007】第3の技術的手段は、前記位置補正手段1
60が、移植装置70を移動させる位置補正シリンダ2
2と位置補正シリンダ22を駆動する油圧回路150と
を備える点にある。第4の技術的手段は、走行車両2に
対して可動フレーム15が左右移動自在に装着され、こ
の可動フレーム15に前記移植装置70が取り付けら
れ、前記位置補正手段160により可動フレーム15を
移植装置70と共に左右移動させるにした点にある。
【0008】従って、第1検出手段161Lと第2検出
手段161Rとの両方が検出状態になったとき、位置補
正手段160の作動が停止し、又は第1検出手段161
Lと第2検出手段161Rとの両方が検出状態になった
とき、先に検出した検出手段による位置ずれを解消すべ
位置補正手段160が作動する。その結果、第1検出手
段161Lと第2検出手段161Rとの両方が検出状態
になっても、位置補正手段160が制御不能になること
なく、移植装置70を左右方向に良好に移動調整する。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1に示す乗用移植機1は、乗用型
走行車輌2の後方に左右一対の2つの移植ユニット3を
備える二条植えタイプとされ、圃場に形成された畝を跨
いでその長手方向に走行しながら、各移植ユニット3に
よって苗トレイTに育苗されたソイルブロック苗を畝に
所定間隔をおいて自動的に植え付けるものである。
【0010】移植ユニット3は、ソイルブロック苗が育
苗された多数のポット部Pを縦横に列設したセル苗トレ
イTを装着可能で各ポット部Pをソイルブロック苗を取
り出す位置へと縦横送りする苗トレイ送り装置を構成す
る苗トレイ載置台51(苗載せ台)と、苗トレイ載置台
51上の苗トレイTからソイルブロック苗を一つずつ取
出して植付装置70へと搬送する苗取出装置80と、苗
取出装置80から受け渡された苗を畝に植付ける植付装
置70とから主構成されている。この移植ユニット3の
詳細構造は後述する。
【0011】走行車輌2の車体フレーム4の前部上に
は、エンジン及びミッション等からなる原動部(図示せ
ず)が搭載され、この原動部はボンネット5で上方が覆
われている。ボンネット5の後部には、ハンドル6を備
えた操縦部が設けられ、該操縦部の後方には運転席7が
設けられている。また、車体フレーム4は、左右一対の
前輪8と左右一対の後輪9とで走行可能に支持されてい
る。
【0012】なお、前輪8は操向輪とされると共に、前
輪8および後輪9に原動部からの動力が伝達可能とさ
れ、ボンネット5の左側方には予備苗載せ台10が、右
側方には空トレイ載置台(図示せず)が設けられてい
る。車体フレーム4の後部には、図2及び図3に示すよ
うに、トップリンク11と左右一対のロワリンク12と
を有する昇降リンク機構を介して、装着ブラケット13
が昇降シリンダ14の伸縮動により昇降可能に取付けら
れている。
【0013】この装着ブラケット13には、図4に示す
ように、左右の移植ユニット3が搭載される可動フレー
ム15が、左右一対の平行リンク16L,16Rを介し
て吊持状に取付けられている。可動フレーム15は、図
5に示すように、平面視において後方に開放する門形に
構成されており、左右後端間を連結する部分を省略する
ことにより平行リンク16の支持軸17に作用するモー
メントを大幅に低減し、該軸17の負担軽減を図ってい
る。
【0014】可動フレーム15の前端中央部には、図4
に示すように、縦軸回りに回転自在なローラ18が設け
られ、該ローラ18は装着ブラケット13の下部に取付
けられた背面視円弧状の支持板19の後面に転動自在に
当接されている。また、可動フレーム15には、図3に
示すように、支持板19の前面に係合する係合部材20
が取付けられており、移植作業時、路上走行時、及び、
昇降リンク機構による昇降動作時等において、ローラ1
8が支持板19から浮き上がることを防止している。
【0015】この可動フレーム15の前端の左右側部に
は、図2及び図4に示すように、上方に立設する支柱2
1が固着され、右側の支柱21と右側リンク16Rとの
間には位置補正シリンダ22が介装されている。この位
置補正シリンダ22は、畝157に対する可動フレーム
15の左右方向の位置ずれを、後述の第1検出手段16
1Lと第2検出手段161Rとによって検出し、これら
検出手段の検出信号に基づいて伸縮制御されるものであ
って、これにより、畝157が蛇行して形成されていた
り、走行車輌2が蛇行等しても、畝157に対する苗の
植付位置を適正な左右方向位置に補正できるようになっ
ている。
【0016】位置補正シリンダ22は、図16に示す油
圧回路150により駆動されるように構成されている。
この油圧回路150を説明すると、油圧ポンプ151は
位置補正シリンダ22の電磁バルブ152のポンプポー
トPに接続されている。該電磁バルブ152のリターン
ポートTはオイルタンク164に接続されている。位置
補正シリンダ22は単ロッド形複動シリンダとされ、位
置補正シリンダ22の電磁バルブ152は直動スプール
形3位置切換弁とされている。この電磁バルブ152で
は、中立位置のときポンプポートPとリターンポートT
とが接続される。また、電磁バルブ152の第1ソレノ
イド155Lが励磁されると、電磁バルブ152が中立
位置から引出方向に切換操作され、ポンプポートPが位
置補正シリンダ22のピストン頂部側に接続されて位置
補正シリンダ22が伸長し、可動フレーム15を走行車
両2に対して右方向に変位させる。また、電磁バルブ1
52の第2ソレノイド155Rが励磁されると、電磁バ
ルブ152が中立位置から押込方向に切換操作され、ポ
ンプポートPが位置補正シリンダ22のピストンロッド
側に接続されて位置補正シリンダ22が収縮し、可動フ
レーム15を左方向に変位させる。従って、走行車両2
に対して移植装置70を左右移動させる位置補正手段1
60が、位置補正シリンダ22及び油圧回路150によ
り構成されている。
【0017】図4及び図5に示すように、前記可動フレ
ーム15には、左右の取付部材158を介して取付杆1
59が固着され、この取付杆159に、畝157の外側
部に沿って摺接する第1検出手段161Lと第2検出手
段161Rとが左右方向に移動調整自在に装着されてい
る。即ち、取付杆159の左右方向両側に、U字状の挟
持片165が左右方向に摺動自在に嵌合保持され、蝶ボ
ルト166によって、取付杆159に対して挟持片16
5がそれぞれ締め付け固定されており、蝶ボルト166
の締緩により挟持片165を左右方向に移動調整できる
ようになっている。
【0018】また、各挟持片165に固定板168を介
して左右一対の揺動板169が夫々縦軸170廻りに揺
動可能に取付けられている。一対の揺動板169に、夫
々支持アーム171を介して左右一対の摺接板173
L,173Rが夫々支軸174廻りに上下動可能に支持
されている。前記各揺動板169と支持アーム171と
の間にバネ175が連結され、バネ175は摺接板17
3L,173Rを夫々支軸174廻りの下方に付勢しい
ている。また揺動板169に支持片177を介してスッ
トパ178が斜め上方に出退調整自在に設けられ、スッ
トパ178は、バネ175に抗して摺接板173L,1
73Rを支軸174廻りの前方に移動するのを規制して
いる。
【0019】従って、走行中に摺動板173L,173
Rが石等の障害物に衝当した場合、摺動板173L,1
73R及び支持アーム171がバネ175に抗して支軸
174廻りに後方に回動して障害物を乗り越えることが
できるようになっている。そして、各揺動板169にリ
ミットスイッチ179L,179Rが夫々設けられ、摺
動板173L,173が畝157の外側部で左右外方に
押されると、摺動板173L,173Rが、揺動板16
9と共に縦軸170廻りに左右方向外方に揺動し、各揺
動板169がリミットスイッチ179L,179Rを夫
々押圧し、これによりリミットスイッチ179L,17
9Rがオンするようになっている。
【0020】従って、前記第1検出手段161Lは、左
側の挟持片165、揺動板169、支持アーム171、
摺接板173L、リミットスイッチ179L等ににより
構成され、第1検出手段161Lは、リミットスイッチ
179Lのオンによって、畝157に対する移植装置7
0の左方向への位置ずれを検出するようになっている。
【0021】また、前記第2検出手段161Rは、右側
の挟持片165、揺動板169、支持アーム171、摺
接板173R、リミットスイッチ179R等により構成
され、第2検出手段161Rは、リミットスイッチ17
9Rのオンによって、畝157に対する移植装置70の
右方向への位置ずれを検出するようになっている。図1
7は、位置補正手段160を制御するための制御回路を
示している。同図において、制御回路には、ツインリレ
ー回路181とリレー回路182とリレー回路183と
手動スイッチ184とが設けられている。
【0022】ツインリレー回路181は、リレー187
が励磁すると可動接点188が固定接点189aから固
定接点189bに切り換わり、リレー187が消磁する
と可動接点188が固定接点189bから固定接点18
9aに切り換わるように構成されている。また、リレー
190が励磁すると可動接点191が固定接点192a
から固定接点192bに切り換わり、リレー190が消
磁すると可動接点191が固定接点192bから固定接
点192aに切り換わるように構成されている。
【0023】リレー回路182は、リレー194が励磁
するとリレー接点194bがオフし、リレー194が消
磁するとリレー接点194bがオンするように構成され
ている。リレー回路183は、リレー195が励磁する
とリレー接点195bがオフし、リレー195が消磁す
るとリレー接点195bがオンするように構成されてい
る。
【0024】手動スイッチ184は、手動によって電磁
バルブ152を作動させるためのもので、常開型のスイ
ッチにより構成されている。前記リミットスイッチ17
9L,179Rはツインリレー回路181のリレー19
4,195に夫々接続され、また、電磁バルブ152の
第1ソレノイド155L,第2ソレノイド155Rが夫
々リレー回路182,183のリレー接点194b,1
95bに接続されている。
【0025】従って、リミットスイッチ179Lがオン
すると、リレー187の励磁により可動接点188が固
定接点189aに接続されて、第1ソレノイド155L
が励磁される。このとき、リレー195の励磁により、
リレー接点195bがオフして、第2ソレノイド155
Rが励磁すのを阻止する。また、リミットスイッチ17
9Rがオンすると、リレー190の励磁により可動接点
191が固定接点192aに接続されて、第1ソレノイ
ド155Rが励磁される。このとき、リレー194の励
磁により、リレー接点194bがオフして第1ソレノイ
ド155Lが励磁するのを阻止する。
【0026】そして、リミットスイッチ179L,17
9Rのうち一方がオンした後、他方のリミットスイッチ
179L,179Rもオンした場合には、リレー195
の励磁によりリレー接点195bがオフすると同時に、
リレー194の励磁によりリレー接点194bがオフ
し、第1ソレノイド155L及び第2ソレノイド155
Rの両方の励磁を阻止する。その結果、前記第1検出手
段161Lと第2検出手段161Rとの両方が検出状態
になったとき、位置補正手段169の作動を停止させ
る。
【0027】従って、畝157に対して走行車両2が若
干蛇行したり、畝157自体が曲がっていること等に起
因して、畝157に対して可動フレーム15上の移植ユ
ニット14が左右方向に位置ずれした場合には、かかる
位置ずれ方向に検出手段161L,161Rが変位さ
れ、該検出手段161L,161Rの左右方向変位に追
従して位置補正シリンダ22がスムーズに作動制御され
て、自動的に可動フレーム15が左右方向に位置調節さ
れ、移植ユニット3が畝157に対して適正な位置とさ
れる。かかる適正な位置とは、通常は、移植ユニット3
によって畝157の幅方向中央部に苗を植付けることが
できる位置、即ち、後述する植付装置70が畝157の
幅方向中央部に突き刺される位置である。
【0028】そして、第1検出手段161Lと第2検出
手段161Rとが同時に検出状態になった場合、位置補
正手段160の作動が停止し、これにより、検出手段1
61L,161Rが同時に検出状態になることで位置補
正シリンダ22の電磁バルブ152の両側のソレノイド
155L,155Rが同時に引き合って、その後に位置
補正手段160が制御不能になるのを防止するのであ
る。
【0029】なお、位置補正シリンダ22は、装着ブラ
ケット13と可動フレーム15の間に介装することもで
きるが、上記したように平行リンク16と可動フレーム
15(支柱21)の間に介装することにより、シリンダ
22の僅かな伸縮によって可動フレーム15を大きく左
右に揺動させることができるようになり、左右揺動を迅
速に行わせることができる。
【0030】可動フレーム15の前端中央下部には電磁
クラッチパック23が装着されている。このクラッチパ
ック23の入力軸24は前方に突出されており、該入力
軸24には、図3に示すように、走行車輌2に設けられ
たPTO軸25からの回転動力が、第1伝動軸26、中
継軸27、第2伝動軸28を介して伝動されている。な
お、これら各軸25,26,27,28,24は、ユニ
バーサルジョイントを介して順次連結されている。
【0031】なお、中継軸27は、車体フレーム4の後
下部に設けられたブラケット29の下端部に、軸受30
を介して支持されている。また、中継軸27の軸中途部
には、該軸27の回転角度(或いは回転数)を検出する
検出手段31が設けられている。そして、中継軸27が
所定角度(回転数)だけ回転するごとに電磁クラッチパ
ック23の断接を行うことによって、畝に順次植付けら
れる苗の株間調整を行い得るようになっている。
【0032】クラッチパック23の後方には、図3及び
図6に示すように、ギアボックス32が可動フレーム1
5に取付固定されており、該ギアボックス32にクラッ
チパック23の出力軸33が接続され、傘歯車34を介
して左右方向の駆動主軸35に動力を伝動するよう構成
されている。駆動主軸35は、可動フレーム15の左右
側部に取付けられた軸受36と、ギアボックス32の側
部に設けられた軸受37とにより軸回転自在に支持され
ているとともに、これら軸受36,37により支持され
ている部分を除く部位は六角軸状に形成されている。
【0033】この駆動主軸35には、図6及び図7に示
すように、左右一対の植付フレーム38が、軸方向移動
自在で且つ軸心回り揺動自在に装着されている。なお、
植付フレーム38は、前後に長尺の長方枠状に形成され
ており、該フレーム38上に後述する植付装置70が搭
載されるとともに、該フレーム38の後下部には鎮圧・
覆土ローラ39が装着されている。
【0034】この植付フレーム38の取付構造を詳細に
説明すると、六角軸状の駆動主軸35に、内周面が六角
筒状で且つ外周面が円筒状に形成された伝動筒軸40
が、軸方向摺動自在で且つ駆動主軸35と一体回動する
ように外嵌されている。そして、この伝動筒軸40の外
周に、植付フレーム38の前端部に設けられた筒状部4
1が、ベアリング42を介して回転自在に外嵌されてい
る。従って、駆動主軸35の回転によって伝動筒軸40
は一体回転するが、植付フレーム38は駆動主軸35と
一体的には揺動しない。また、植付フレーム38を左右
方向に移動させると、該フレーム38とともに伝動筒軸
40も一体的に移動するようになっている。なお、この
伝動筒軸40は、移植ユニット3の各駆動部位に動力を
伝達するものである。この動力伝達機構は後述する。
【0035】駆動主軸35の上方には、図6、図8〜図
10に示すように、可動フレーム15の左右方向略全長
にわたる角筒長尺状のスライド案内部材43が可動フレ
ーム15に取付固定されている。また、可動フレーム1
5の左右後端部間には、断面略コ字状のスライドレール
44(案内部材)が架設されており、これら案内部材4
3及びレール44に、植付フレーム38の上方に位置す
る左右一対の可動フレーム45が左右方向移動自在に装
着されている。この可動フレーム45は、前後に長尺の
長方枠状に構成されており、該フレーム45上に後述す
る苗取出装置80が搭載されている。
【0036】この可動フレーム45の取付構造を詳細に
説明すると、可動フレーム45の前端には角筒状の摺動
部46が設けられ、該摺動部46が案内部材43に軸方
向摺動自在に外嵌されている。また、可動フレーム45
の前後中途部には、ブラケット47を介して左右一対の
ローラ48が取付けられており、該ローラ48がスライ
ドレール44に係合されて、可動フレーム45の後端が
可動フレーム15に吊下状に支持されている。このよう
に可動フレーム45を支持することにより、可動フレー
ム45の前端の摺動部46に軸方向への移動力を作用さ
せることで可動フレーム45全体を左右方向に移動させ
た場合でも、拗れ等による抵抗が生ずることを防止して
円滑な動作を担保できる。
【0037】なお、植付フレーム38は、図2に示すよ
うに、可動フレーム45の後端にスプリング(図示せ
ず)やリンク機構49を介して吊下状に支持されてお
り、畝高さに追従して上下揺動可能となされている。こ
れら左側の植付フレーム38と左側の可動フレーム4
5、及び、右側の植付フレーム38と右側の可動フレー
ム45は、それぞれ一体的に左右方向移動するように連
動連結されている。この連結構造を説明すると、図6に
詳細に示されるように、可動フレーム45の摺動部46
には、植付フレーム38の筒状部41に向けて延びる連
係ブラケット50が溶接固定されている。該ブラケット
50の先端部(下端部)は、略板状に形成されている。
一方、植付フレーム38の筒状部41には、連係ブラケ
ット50の先端部が嵌まる間隔を開けて左右対向状に一
対の突片65が設けられている。
【0038】従って、可動フレーム45が左右方向に移
動するときには連係ブラケット50の先端部が左右一対
の突片65間に係合するため、これらフレーム38,4
5は一体的に左右方向移動する。一方、植付フレーム3
8が揺動するときには、連係ブラケット50の先端部は
一対の突片65間を前後方向に移動自在となるので、植
付フレーム38の揺動動作を妨げることはない。
【0039】前記可動フレーム45の上方には、図2、
図5、図8、図10及び図12に示すように、左右一対
の苗トレイ載置台51(苗載せ台)が左右方向移動自在
に可動フレーム15上に装着されている。この取付構造
を説明すると、可動フレーム15前端の左右支柱21の
上端部間に断面コ字状の支持レール52が架設されると
ともに、可動フレーム15の左右側部間に前後一対の断
面コ字状の支持レール53が架設されており、これら支
持レール52,53に、載置台51側の適宜の箇所に設
けたローラ54が係合されて、左右方向へは円滑に摺動
するが、前後方向及び上下方向には移動しないように支
持されている。
【0040】なお、後側の支持レール53は前方開放コ
字状に配設され、その背面(後面)には、上記した可動
フレーム45のスライドレール44が背合わせ状に溶接
固定されており、これらレール44,53によって、平
面視略コ字状の可動フレーム15の後端側を補強してい
る。左右の苗トレイ載置台51は、図5及び図8に示す
ように、左右方向の連結ロッド55によって互いに連結
されており、而して左右の苗トレイ載置台51は一体的
に左右方向に移動するようになっている。
【0041】連結ロッド55は、中央部が六角軸となさ
れ、左右両端側にはねじ部55L,55Rが形成されて
いる。左端側のねじ部55Lと右端側のねじ部55Rは
互いに逆ねじとなされ、これらねじ部55L,55R
に、左右の苗トレイ載置台51の底面部に設けられたナ
ット部材56がそれぞれ螺着されている。従って、連結
ロッド55を回転駆動することにより、左右の苗トレイ
載置台51の左右方向距離を調節可能である。
【0042】また、連結ロッド55の中央部の六角軸部
は、可動フレーム15に回転自在に支持されたスプロケ
ット57の中央部に形成された六角孔に軸方向摺動自在
に内嵌されている。この連結ロッド55と平行に、調節
駆動軸58が可動フレーム15に軸受59を介して回転
可能に支持されている。この調節駆動軸58の一端部に
は、電動モータ60が連結されており、該モータ60に
よって駆動軸58を正逆回転可能としている。
【0043】この駆動軸58の軸方向略中央にはスプロ
ケット61が設けられ、連結ロッド55に外嵌されたス
プロケット57と該スプロケット61とにわたってチェ
ン62が掛け回されており、調節駆動軸58と連結ロッ
ド55とが同期的に回転するようになっている。また、
駆動軸58の外周には、軸中央から右側方と左側方とで
互いに逆ねじとなるねじ溝が刻設されている。このねじ
溝のピッチは、連結ロッド55に形成したねじ溝のピッ
チと同じとなされている。そして、駆動軸58の右側ね
じ部には、右側の可動フレーム45に固着されたブラケ
ット50の上端部が螺合され、駆動軸58の左側ねじ部
には、左側の可動フレーム45に固着されブラケット5
0の上端部が螺合されている。
【0044】したがって、電動モータ60を作動させて
調節駆動軸58を回転駆動すると、左右の可動フレーム
45上の苗取出装置80が互いに近接又は離反する方向
に左右移動するとともに、左右の植付フレーム38上の
植付装置70も苗取出装置80と一体的に左右移動し、
さらに、調節駆動軸58の回転動力がチェン62を介し
て連結ロッド55に伝動されているので、苗取出装置8
0の移動量と同じ量だけ左右の苗トレイ載置台51も左
右に移動する。
【0045】このように、左右の移植ユニット3を構成
する苗トレイ載置台51、苗取出装置80及び植付装置
70を、一体的に左右移動するよう連動連結することに
よって、移植ユニット3間の左右方向距離調整を容易か
つ迅速に行うことができ、これら各構成要素51,7
0,80の左右方向位置がずれることも防止できる。な
お、電動モータ60の作動スイッチは任意の位置に設け
ることができるが、該スイッチを運転席7の近傍の操作
パネルに配置しておけば、移植作業の途中で条間調整を
する場合でも、走行車輌2から降りずに運転席7に座っ
たままで調整操作を行うことができ、作業性の向上が図
れる。
【0046】次に、移植ユニット3の詳細構造につき説
明する。各移植ユニット3の植付装置70は、図7に詳
細に示すように、苗を植付けるべく畝に突入される植付
開孔器71と、この植付開孔器71を上下揺動自在に支
持する揺動リンク機構72とから主構成されている。揺
動リンク機構72の中途部には、軸73回りに回転駆動
されるクランクアーム74が連結されており、軸73に
一体のスプロケット75と、駆動主軸35に外嵌された
伝動筒軸40に一体形成されたスプロケット76とがチ
ェン77を介して連動連結されており、駆動主軸35の
回転動力によって植付開孔器71を上下揺動するように
なっている。
【0047】この植付開孔器71は下動したときには開
動リンク78によって開動され、畝に移植穴を形成する
とともに内部に収容された苗を移植穴に落とし込む。ま
た、植付開孔器71が上動されたときにはスプリング7
9の付勢力により閉動され、苗取出装置80の下方で苗
を受け取る態勢となされる。各移植ユニット3の苗取出
装置80は、図11に詳細に示すように、主軸81に伝
動された回転動力によって作動される爪動作機構82に
よって苗取出爪83を往復動作させて、この苗取出爪8
3により苗トレイ載置台51に装着された苗トレイTの
ポット部Pからソイルブロック苗を一つずつ取出して植
付開孔器71に供給するものである。この爪作動機構8
2によって、苗取出爪83は以下のようにして、植付開
孔器71の一揺動動作に対して一往復動作する。
【0048】すなわち、苗取出爪83をポット部P内の
ブロック土の下部側を斜め後方から突き刺し、ソイルブ
ロック苗を掬い上げるようにやや上方移動しながら後退
してソイルブロック苗をポット部Pから引き出し、その
後ソイルブロック苗を略鉛直姿勢となるように姿勢変更
しながら下方移動し、その移動軌跡下端位置でソイルブ
ロック苗を放出して、上動された植付開孔器71に上方
から落下供給する。その後は元の位置に戻り、前記と同
様の動作が繰り返される。
【0049】各移植ユニット3の苗取出装置80の主軸
81には、左右の移植ユニット3ごとに各別の動力伝動
手段によって駆動主軸35の回転動力が伝動されてい
る。このようにすることで、左右の苗取出装置80の主
軸81を別体に構成することができて、可動フレーム4
5を左右移動する際の拗れの発生を防止できる。主軸8
1への動力伝動手段は、図6、図9及び図10に示すよ
うに、駆動主軸35に外嵌された伝動筒軸40に一体形
成されたギヤ84を有する。このギヤ84は、可動フレ
ーム45の前部側に回転自在に支持されたギヤ85に噛
合されている。このギヤ85にはスプロケット86が一
体形成され、該スプロケット86と、可動フレーム45
の後部側に回転自在に支持されたスプロケット87とに
わたってチェン88が巻回されている。また、スプロケ
ット87には同軸上にスプロケット89が一体的に設け
られており、該スプロケット89と、主軸81に一体の
スプロケット90とにわたってチェン91が巻回されて
いる。
【0050】可動フレーム45に支持された前後のスプ
ロケット86,87は、可動フレーム45よりも下方に
位置する横軸に取付けられており、よって、これらスプ
ロケット86,87を連動連結するチェン88は、苗ト
レイ載置台51の下方で前後に巻回されている。可動フ
レーム45の後部側に支持されたスプロケット87,8
9は、可動フレーム15の後端部よりも後方に配置され
ているとともに、可動フレーム45のスライドレール4
4よりも後方に配置されている。また、苗取出装置80
も、可動フレーム15の後端部よりも後方で、且つ、可
動フレーム45のスライドレール44よりも後方で可動
フレーム45上に装着されている。
【0051】そして、主軸81及びチェン91よりも前
方に離れた位置に苗トレイ載置台51が配設され、苗取
出爪83による苗取出位置の近傍に動力伝動手段の構成
要素が通らないようにしている。このようにすること
で、苗取出状態の確認を容易に行えるようになるととも
に、苗の取出しや、苗トレイ載置台の各種の調節作業を
行い易くなる。また、動力伝動手段のチェン88,91
が、最短距離の伝動経路を通るために、緩み等の狂いが
生じにくくなる。
【0052】左右各苗トレイ載置台51は、図1及び図
2に示すように、運転席7側から苗トレイTを補給し得
るように前傾状に支持されていて、その後面側が前方に
向くように備えている。また、苗トレイ載置台51は、
図5,図12〜図14に示すように、 トレイTの底部
(ポット部Pの底部)を横一列のポット部Pに亘って支
持し、前後(上下)に2枚の苗トレイTを載置可能とし
た支持板114を有し、該支持板114は左右側板11
5間に取付固定され、支持板114の左右方向略中央部
には、ポット部P間の隙間に位置して苗トレイTの左右
移動を規制する規制板116が設けられている。そして
苗トレイ載置台51は、横送り機構92によって往復横
送りされるように構成されているとともに、苗トレイT
を横方向に一列分だけ横送りするごとにポット部Pの1
ピッチ分だけ縦送りする縦送り機構93を備えている。
【0053】横送り機構92は、図5、図6、図9及び
図10に示すように、左側の苗トレイ載置台51の下方
に配置された横送り軸94を備えている。この横送り軸
94の内端部(右端部)は、左側の可動フレーム45に
支持枠95を介して取付けられた軸受96に回動自在に
支持されているとともに、横送り軸94の外端部(左端
部)は、左側の可動フレーム45にブラケット97を介
して取付けられた変速ギアボックス98の出力軸98a
に連結されている。
【0054】このギアボックス98の入力軸98bには
スプロケット99が設けられ、該スプロケット99と、
左側の可動フレーム45の前側部に支持されたギア85
と一体回動するスプロケット100とが、チェン101
を介して連動連結されており、駆動主軸35の回転動力
により横送り軸94を回転駆動し得るようになってい
る。
【0055】このギアボックス98の上部には変速操作
レバー102(図9参照)が設けられており、該レバー
102を左右に揺動操作することによって、駆動主軸3
5の回転速度に対する横送り軸94の相対回転速度を二
段階に変速し得るようになっており、ポット部間ピッチ
の異なる二種類の苗トレイTに対応可能となされてい
る。
【0056】横送り軸94には、いわゆるトラバース溝
94aが軸方向略全長にわたって形成されたナピヤねじ
が用いられており、該溝94aに係合する摺動体103
が横送り軸94に外嵌されている。また、摺動体103
は、左側の苗トレイ載置台51の下部に連結されてい
る。左右の苗トレイ載置台51は上述したように連結ロ
ッド55によって一体連結されているので、よって、横
送り軸94の回転により左右の苗トレイ載置台51を左
右に往復動可能となされている。
【0057】縦送り機構93は、図5、図12〜図14
に示すように、各苗トレイ載置台51の左右側板115
の対向内方側に回転自在に支持された上下の左右一対の
スプロケット105,106と、該上下のスプロケット
105,106に巻回された搬送チェン104とを有し
ている。このチェン104には、載置台51(支持板1
14)上の苗トレイTの各ポット部P間に嵌まる係合ピ
ン104aを有し、スプロケット105,106を回転
駆動することで苗トレイTを縦方向に搬送可能となされ
ている。なお、この上下スプロケット105,106の
外周は、苗トレイ載置台51の左右側壁の外周縁部分を
内方を屈曲形成することにより覆われるようになってい
る。
【0058】右側の苗トレイ載置台51の下部スプロケ
ット106には角筒状の筒軸107が一体的に設けられ
ており、該筒軸107に、左側の苗トレイ載置台51の
下部スプロケット107に一体的に設けられた角軸10
8が軸方向摺動自在に内嵌され、左右の苗トレイ載置台
51の縦送り機構93が連動連結されているとともに、
移植ユニット3間の距離調整に対応している。
【0059】左側の苗トレイ載置台51の左側面側に
は、図2に示すように、作動リンク109の揺動によっ
て苗トレイTを1ピッチ分だけ縦送りするために角軸1
08を回動させるための間欠送り手段110が設けられ
ている。なお、ポット部間ピッチの異なる二種類の苗ト
レイTに対応するために、作動リンク109の一揺動に
よる角軸108の回動角度が調節可能となされている。
【0060】作動リンク109は、苗トレイTが横送り
機構92による左右終端位置まで横送りされたときに、
横送り軸94に一体に設けられたカム111によって一
揺動されるようになっている。上記した横送り機構92
及び縦送り機構93によって、苗トレイ載置台51上の
苗トレイTを縦横に搬送して、苗取出装置80による苗
取出位置において各ポット部Pから順次ソイルブロック
苗を取り出せるようにしている。
【0061】図11〜図13に示すように、苗トレイ載
置台51の下部側におけるソイルブロック苗の取出位置
及びその前後近傍には、縦送りされる苗トレイTを上部
から押さえて保持するようにしたホールド手段117を
備えており、該ホールド手段117は、苗トレイ載置台
51の左右側板115及び規制板116に取付け固定さ
れたトレイガイド119を有している。
【0062】該トレイガイド119は、前記縦送り機構
93を構成する下部スプロケット106に沿った弯曲面
を有し、該下部スプロケット106に沿って苗トレイT
を弯曲させながらその外方移動を規制するようにした板
状の第1トレイガイド120と、該第1トレイガイドか
ら苗トレイTの縦送り方向後方側に延設されて苗取出位
置よりも手前から苗トレイTを押さえるようにした棒状
の第2トレイガイド121とからなっている。
【0063】また、苗トレイ載置台51の裏面側(前
側)には、前記第1トレイガイド120の下端とオーバ
ーラップして苗トレイ載置台51の後下方から前上方へ
延設された排送ガイド122を備えており、該排送ガイ
ド122は、苗トレイ載置台51の左右側壁115に上
下のブラケット123を介して取付け固定されている。
したがって、図12及び図13において、苗トレイ載置
台51に載置された苗トレイT1は、縦送り機構93の
係合ピン104aによって前上方から後斜め下方へと搬
送され、苗取出位置近傍においてはトレイガイド119
によって上方から押さえられて保持されることで苗取り
出しの際に苗トレイT1の振れを防止し、苗を取り出し
たあと縦送りするに従い第1トレイガイド120によっ
て駆動スプロケット106に沿って下前方に向けて弯曲
され、そして、空になった苗トレイT3は、排送ガイド
122により案内されて苗トレイ載置台51の裏面側に
運転席7側に向けて排送されるようになっている。
【0064】このように苗トレイ載置台51上の苗トレ
イTが縦送りされるのに応じて逐次苗トレイの苗トレイ
載置台51への補給を行うが、この苗トレイTの補給作
業は、運転席7における作業者が走行車輌2のボンネッ
ト5に設けた予備苗載せ台10から補給する苗トレイT
を取り出し、この苗トレイTを運転席7後方の苗トレイ
載置台51へと載置することで行われる。
【0065】この苗トレイ補給時期は、支持板114に
設けた検出センサ124によって支持板114上の苗ト
レイTの有無を検出することによって設定され、この検
出に連動して警報ブザーを鳴らしたり、警報ランプを点
灯させるたりすることで作業者に対して報知するように
している。この検出センサ124は、支持板114の裏
面に上下揺動自在に枢着され、支持板114に形成した
開口から出退自在とされ、該開口から上方に突出するよ
うに付勢されている。そして、苗トレイTのポット部P
底部によって下方に押圧されることで入切が行われるよ
うになっている。
【0066】また、この検出センサ124は、図12,
図13において、苗トレイ載置台51上の苗トレイT1
の縦送り方向前部側が前記ホールド手段117(トレイ
ガイド119)によって保持される位置に搬送されたと
きに、この苗トレイT1の縦送り方向後部側(上部側)
のポット部Pがセンサ124を通過し押圧を解除する位
置に配置されている。
【0067】ところで、苗トレイ載置台51に次の苗ト
レイT2を補給すると、その振動が苗トレイ載置台51
を通じて既に載置されている苗トレイT1に伝わるが、
次の苗トレイT2の補給時期には、この苗トレイT1の
前部側がホールド手段117によって保持されているの
で、この苗トレイT1が位置ずれをおこすこともなく苗
取り出しに支障を生じることがないようになっている。
【0068】この際に、苗トレイ載置台51上の苗トレ
イT1の縦送り方向最前のポット部Pが苗取出位置へと
送られたときに、次の苗トレイT2の補給時期を設定す
ると、苗取出の確実性が増すとともに、苗取出爪83が
苗に突き刺した状態では苗トレイの保持力が増すことと
なり、苗トレイ補給による苗トレイTの位置ずれが確実
に防止される。また、苗トレイ載置台51上の苗トレイ
T1の縦送り方向前部側が、前記第1トレイガイド12
0によって弯曲したときに次の苗トレイT2を補給時期
を設定すると、先の苗トレイT1が弯曲して第1トレイ
ガイド120に圧接することで該苗トレイT1の保持力
が増し、位置ずれが確実に防止されるようになる。
【0069】そして、先の載置されている苗トレイT1
の苗取出位置への縦送りがある程度進行した状態では、
この苗トレイT1の縦送り方向後端部が運転席7側から
遠ざかってしまい、運転席7から先の苗トレイT1と次
の苗トレイT2との間に間隔をあけないように補給する
のが困難となってしまうが、上記のように、先の苗トレ
イT1の縦送り方向前部側が保持された状態で補給する
のであればこの苗トレイT1の前記後端部が運転席7側
から遠くざかることなく、容易に間隔をあけずに次の苗
トレイ補給を行うことができるようになる。
【0070】また、図13及び図14に示すように、苗
トレイ載置台51の左右側壁115上縁部分の、苗トレ
イTの移送中途部において、該苗トレイTの浮き上がり
を阻止すべく左右側縁部分を押さえるようにした押さえ
部材125を設けるようにしてもよい。この押さえ部材
125は、苗トレイ載置台側板115の上縁の前後中途
部に設けられていて、苗トレイ載置台51上の苗トレイ
T1が、次の苗トレイT2の補給する位置に送られた状
態(図13の状態)で、押さえ部材125の縦送り方向
後端部が苗トレイT1の縦送り方向後端部よりも前側に
位置し、押さえ部材125の縦送り方向前端部が前記ト
レイガイド119近傍に到る長さに形成されている。
【0071】このような押さえ部材125を設けた場
合、苗トレイ載置台51上の苗トレイT1の前記後端部
が押さえ部材125の前記後端部よりも前側に送られる
と、次の苗トレイTの補給の際に押さえ部材125が邪
魔になり、先の苗トレイT1との間に間隔をあけずに苗
トレイ補給を行うのが困難となるが、先の苗トレイT1
の縦送り方向前部側がホールド手段117により保持さ
れた状態で次の苗トレイT2を補給することで、押さえ
部材125が邪魔となることなく容易に間隔をあけずに
苗トレイ補給を行うことができるようになる。
【0072】さらに、本実施形態における押さえ部材1
25は、図14に示すような構造となっている。すなわ
ち、押さえ部材125はゴム等の弾性材料にてなり、苗
トレイ載置台51の左右側板から内方へ向けて突設さ
れ、その突端が先細り状で下方に向けて若干屈曲されて
いる。したがって、押さえ部材125の先端は下方に向
けては容易に弾性変形可能となっており、上方に向けて
は弾性変形しにくくなっている。
【0073】このような構成であれば、万一苗トレイT
2の補給が遅れて、苗トレイ載置台51上の苗トレイT
1の縦送り方向後端部が押さえ部材125の後端部より
も前側に送られたとしても、次の苗トレイT2を押さえ
部材125の上から載せることで該押さえ部材125が
下方に弾性変形し(図14(b)参照)、苗トレイT2
の左右側縁部を通過させて苗トレイ載置台51の支持板
114上に載置することができ、先の苗トレイT1との
間隔をあけずにトレイ補給を行うことが可能となる。
【0074】また、次の苗トレイT2を苗トレイ載置台
51に載置したのちは、押さえ部材125が弾性復元
し、苗トレイTの左右側縁を上方から押さえるようにな
る(図14(c)参照)。そして、押さえ部材125が
弾性材料で形成されていることから、苗トレイTの左右
側縁をその弾性力により押さえるようになるので、載置
された苗トレイTが移植機の振動等によってバウンドし
ても苗トレイTを傷つけることなくソフトに押さえ浮き
上がりを阻止することができるようになる。なお、この
ように押さえ部材125を弾性材で形成した場合は、左
右側壁の前後に亘って押さえ部材125を設けたり、適
宜箇所に部分的に押さえ部材を設けることも可能とな
る。
【0075】図18は他の実施の形態を示し、前記第1
検出手段161Lと第2検出手段161Rとの両方が検
出状態になったとき、先に検出した第1検出手段161
L又は第1検出手段161Rによる位置ずれを解消すべ
位置補正手段160を作動させるようにしたものであ
る。即ち、前記実施の形態における制御回路の構成に代
えて、図18に示すように、リミットスイッチ179L
を、リレー接点194bを介してリレー187に接続す
ると共に、リミットスイッチ179Rを、リレー接点1
95bを介してリレー190に接続している。また、第
1ソレノイド155Lを可動接点188に接続すると共
に、第2ソレノイド155Rを可動接点191に接続し
ている。
【0076】従って、この場合、リミットスイッチ17
9Lがオンすると、リレー187の励磁により可動接点
188が固定接点189aに接続されて、第1ソレノイ
ド155Lが励磁される。このとき、リレー195の励
磁により、リレー接点195bがオフして、リレー18
7が励磁するのを阻止する。そして、リミットスイッチ
179Lがオンしたままで、リミットスイッチ179R
が続けてオンしても、リレー190が消磁状態を保ち、
第2ソレノイド155Rの励磁が阻止される。
【0077】また、リミットスイッチ179Rがオンす
ると、リレー190の励磁により可動接点191が固定
接点192aに接続されて、第2ソレノイド155Rが
励磁される。このとき、リレー194の励磁により、リ
レー接点194bがオフしてリレー187が励磁するの
を阻止する。そして、リミットスイッチ179Rがオン
したままで、リミットスイッチ179Lが続けてオンし
ても、リレー187が消磁状態を保ち、第1ソレノイド
155Lの励磁が阻止される。
【0078】その結果、前記第1検出手段161Lと第
2検出手段161Rとの両方が検出状態になったとき、
先に検出した検出手段を優先してこの検出手段による位
置ずれを解消すべ位置補正手段160を作動させ、第1
検出手段161Lと第2検出手段161Rとが同時に検
出状態になることによってその後に位置補正手段160
が制御不能になるのを防止する。
【0079】なお、本発明は上記実施形態に限らず適宜
設計変更可能である。
【0080】
【発明の効果】本発明によれば、第1検出手段161L
と第2検出手段161Rとの両方が検出状態になって
も、位置補正手段160が制御不能になることなく、移
植装置70を左右方向に良好に移動調整できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】乗用移植機の全体側面図である。
【図2】移植ユニットを示す側面図である。
【図3】移植ユニットへの動力伝達部分を示す側面図で
ある。
【図4】可動フレーム、検出装置及び畝の関係を示す背
面図である。
【図5】苗トレイ載置台を示す平面図である。
【図6】移植ユニットの動力伝達部分を示す概略背面図
である。
【図7】植付装置を示す側面図である。
【図8】可動フレーム及び可動フレーム部分の平面図で
ある。
【図9】可動フレーム及び可動フレーム部分の平面図で
ある。
【図10】苗トレイ載置台及び苗取出装置を示す側面図
である。
【図11】苗取出装置を示す側面図である。
【図12】苗トレイ載置台を示す側面断面図である。
【図13】苗トレイ載置台を示す平面図である。
【図14】(a)は苗トレイ載置台の正面断面図、
(b)(c)は要部の正面断面図である。
【図15】可動フレーム及び検出装置を示す側面図であ
る。
【図16】油圧回路図である。
【図17】制御回路の回路図である。
【図18】他の実施の形態を示す制御回路の回路図であ
る。
【符号の説明】
1 移植機 2 走行車両 15 可動フレーム 22 位置補正シリンダ 70 移植装置 150 油圧回路 160 位置補正手段 161L 第1検出手段 161R 第2検出手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行車両(2)に移植装置(70)を左
    右移動自在に備え、走行車両(2)に対して移植装置
    (70)を左右移動させる位置補正手段(160)が設
    けられ、畝(157)に対する移植装置(70)の左右
    方向の一方への位置ずれを検出する第1検出手段(16
    1L)と、左右方向の他方への位置ずれを検出する第2
    検出手段(161R)とが設けられ、第1検出手段(1
    61L)又は第2検出手段(161R)が位置ずれを検
    出したとき、移植装置(70)の位置ずれを解消すべく
    位置補正手段(160)を作動させるようにした移植機
    において、 前記第1検出手段(161L)と第2検出手段(161
    R)との両方が検出状態になったとき、位置補正手段
    (160)の作動を停止させるようにしたことを特徴と
    する移植機。
  2. 【請求項2】 走行車両(2)に移植装置(70)を左
    右移動自在に備え、走行車両(2)に対して移植装置
    (2)を左右移動させる位置補正手段(160)が設け
    られ、畝(157)に対する移植装置(70)の左右方
    向の一方への位置ずれを検出する第1検出手段(161
    L)と、左右方向の他方への位置ずれを検出する第2検
    出手段(161R)とが設けられ、第1検出手段(16
    1L)又は第2検出手段(161R)が位置ずれを検出
    したとき、移植装置(70)の位置ずれを解消すべく位
    置補正手段(160)を作動させるようにした移植機に
    おいて、 前記第1検出手段(161L)と第2検出手段(161
    R)との両方が検出状態になったとき、先に検出した検
    出手段による位置ずれを解消すべ位置補正手段(16
    0)を作動させるようにしたことを特徴とする移植機。
  3. 【請求項3】 前記位置補正手段(160)が、移植装
    置(70)を移動させる位置補正シリンダ(22)と位
    置補正シリンダ(22)を駆動する油圧回路(150)
    とを備えることを特徴とする前記請求項1又は2に記載
    の移植機。
  4. 【請求項4】 走行車両(2)に対して可動フレーム
    (15)が左右移動自在に装着され、この可動フレーム
    (15)に前記移植装置(70)が取り付けられ、前記
    位置補正手段(160)により可動フレーム(15)を
    移植装置(70)と共に左右移動させるにしたことを特
    徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の移植機。
JP13723997A 1997-05-27 1997-05-27 移植機 Pending JPH10327608A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016010329A (ja) * 2014-06-27 2016-01-21 井関農機株式会社 移植機

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