JPH10327572A - 偏心回転子を有する可変リラクタンス型モータ - Google Patents

偏心回転子を有する可変リラクタンス型モータ

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JPH10327572A
JPH10327572A JP13326697A JP13326697A JPH10327572A JP H10327572 A JPH10327572 A JP H10327572A JP 13326697 A JP13326697 A JP 13326697A JP 13326697 A JP13326697 A JP 13326697A JP H10327572 A JPH10327572 A JP H10327572A
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JP
Japan
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rotor
stator
teeth
salient poles
salient
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Application number
JP13326697A
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English (en)
Inventor
Toshikane Kaneki
敏兼 金木
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Oriental Motor Co Ltd
Original Assignee
Oriental Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 モータ自体に振動の発生が少なく、偏心公転
する回転子が複数個でも、それらの回転子から自転によ
る回転出力のみを同時に取り出すことができる。 【解決手段】 固定子2は、複数個の突極5の内周面
に、等ピッチの連続した複数の固定子小歯6を有し、回
転子3は、固定子小歯6と噛合する回転子小歯8を有す
る複数個の回転子セグメント3a,3bからなるととも
に、それぞれ回転子セグメント3a,3bは、固定子中
心軸SC上に回転自在に支持されたクランク軸11に、
互いに等偏心距離、等ピッチ角で、偏心しながら回転自
在に配設されている。前記固定子2の突極5を順次励磁
して、前記両小歯6,8を互いに噛合させつつ、回転子
セグメント3a,3bを偏心公転させるとともに、前記
両小歯6,8の歯数差に応じて自転させるとき、出力伝
達機構4により、該回転子3の自転による回転出力をの
みを、その出力軸4aに伝達する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、偏心回転子を有す
る可変リラクタンス型モータに関し、特に、固定子内を
偏心して公転しながら自転する回転子を有する可変リラ
クタンス型モータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の偏心回転子を有する可変
リラクタンス型モータとしては、例えば図9および図1
0に示すようなものがある。同図において、前記可変リ
ラクタンス型モータ51は、固定子52と、該固定子5
2内を偏心して公転しながら自転する回転子53と、該
回転子53の自転による回転出力のみを出力軸54aに
伝達する出力伝達機構54とからなっている。
【0003】前記固定子52は、内側から外側に向かっ
て放射状に等ピッチ角に配設された複数個の突極55が
形成された中空円筒状のもので、その内周面には、等ピ
ッチで連続的に配設された複数n(n;正の整数)個の
固定子小歯56を有し、前記それぞれの突極55が隣接
する突極55との間は、前記固定子小歯56がその間を
連続した1つの山または谷を形成できる間隔で、該固定
子小歯56は実質的に等ピッチで連続的に配設されてい
る。また前記突極55のそれぞれには巻線57が巻回さ
れ、図示しない励磁用電源から1個または複数個ずつ順
次励磁される。
【0004】前記固定子52内には、該固定子中心軸S
Cから偏心して回転自在に円筒状の前記回転子53が配
設されており、その外周面に前記固定子小歯56と同一
ピッチで、該固定子小歯56と互いに噛合する複数m
(m≦(n−1);正の整数)個の回転子小歯58を有
し、前記巻線57を介して前記それぞれの突極55を順
次励磁すると、前記回転子53は順次励磁された前記突
極55に吸引され前記両小歯56,58を互いに噛合し
つつ、前記固定子52内を偏心しながら公転するととも
に、前記両小歯56,58の歯数差に応じて自転する。
さらに、該回転子53には、前記固定子中心軸SCに平
行で該回転子中心軸RCから所定半径R位置に、該回転
子中心軸RCに平行して該回転子53を貫通しその両端
面から突出するように断面円形のピン59が配設されて
いる。
【0005】前記出力伝達機構54は、前記回転子53
の自転による回転出力をのみをその出力軸54aに伝達
する機構であり、前記固定子52と回転子53とともに
モータハウジング60内に回転自在に配設されている。
該機構54は、固定子中心軸SC上に配設される出力軸
54aと、該出力軸54aに固定された、前記回転子5
3の両端面に対向するように形成された2個の円板54
b,54bとからなる。
【0006】該それぞれの円板54b,104bには、
その中心SCから、前記回転子53に配設された前記ピ
ン59の回転子中心軸RCからの前記所定半径R位置と
同一半径R位置に中心を有し、前記ピン59の直径より
大きな直径を有する円形のピン貫通穴54cを設けて、
該ピン貫通穴54cに前記回転子53の端面から突出し
た前記ピン59を貫通させるようにしている。そして、
該ピン貫通穴54cと前記ピン59との直径の差を、前
記回転子103の偏心公転時の半径方向の移動距離に等
しく形成して、前記出力伝達機構54は、該回転子53
の公転とは無関係に、該回転子53の自転による回転出
力のみを前記出力軸54aに伝達している。
【0007】そこで、前記固定子52の前記それぞれの
突極55を順次切換えながら励磁すると、前記回転子5
3は、順次励磁された突極55の前記固定子小歯56の
ピッチ円のほぼ法線方向に吸引され、前記両小歯56,
58を互いに噛合しつつ、前記固定子52内を偏心しな
がら公転するとともに、前記両小歯56,58の歯数差
に応じて自転する。この回転子53の自転による大きな
回転トルクを、前記出力伝達機構54を介して、その出
力軸54aに伝達している。(特開平5−22922号
公報)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の偏心回転子を有する可変リラクタンス型モータ51
にあっては、下記のような問題点があった。 (1) 前記固定子52内に、放射状に配設された複数
個の磁極55は突極状であり、突極55と突極55との
間に巻線57のための開口部(スロット開口部)が設け
られているため、大きなトルクを伝達するとき、前記両
小歯56,58が互いに噛合する前記突極55の突部5
5aに機械的撓みが発生し、両小歯56,58の噛み合
いが隣接する突極55に移る際に、前記回転子53は滑
らかな回転ができない。
【0009】(2) 前記従来の可変リラクタンス型モ
ータ51では、固定子小歯56と回転子小歯58との噛
合から発生する摩耗粉により、固定子巻線57の絶縁劣
化が発生する。 (3) 前記回転子53が偏心公転するため、前記モー
タ51自体に振動が発生する。 (4) 前記従来の可変リラクタンス型モータ51で
は、前記回転子53が複数個の偏心公転する回転子の場
合、それらの回転子から自転による回転出力のみを同時
に取り出すことは不可能であった。
【0010】本発明はかかる点に鑑みなされたもので、
その目的は前記問題点を解決し、固定子内に配設された
複数個の突極について、従来該突極と突極との間にあっ
た、巻線のための開口部(スロット開口部)をなくした
偏心回転子を有する可変リラクタンス型モータを提供す
ることにある。
【0011】本発明の他の目的は前記問題点を解決し、
回転子が偏心公転しても、モータ自体に振動の発生が極
めて少なく、かつ偏心公転する回転子が複数個でも、そ
れらの回転子からの自転による回転出力のみを同時に取
り出すことができる偏心回転子を有する可変リラクタン
ス型モータを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本発明の偏心回転子を有する可変リラクタンス型モー
タの構成は、内側から外側に向かって放射状に等ピッチ
角に配設された複数個の突極の内周面に、等ピッチの連
続した複数(n;正の整数)個の固定子小歯を有し、該
突極のそれぞれには巻線が巻回される固定子と、該固定
子内に、該固定子の中心軸から偏心して回転自在に配設
され回転子であって、その外周面に前記固定子小歯と同
一ピッチで、該固定子小歯と互いに噛合する複数(m,
m≦(n−1);正の整数)個の回転子小歯を有し、前
記固定子の巻線を介し前記それぞれの突極を順次励磁し
て前記両小歯を互いに噛合しつつ、前記固定子内を偏心
公転するとともに、前記両小歯の歯数差に応じて自転す
る回転子と、該回転子の自転による回転出力のみを出力
軸に伝達する出力伝達機構とからなるモータにおいて、
次のとおりである。
【0013】(1) 前記固定子の鉄心は、前記複数個
の突極で、隣接するそれぞれの突極同士を、互いにその
突部を一体的に連結するように形成するとともに、該そ
れぞれの突極間で外側に開口する前記巻線を収容する巻
線収容部を形成する突極部鉄心と、該突極部鉄心の外周
に嵌合する円筒状のヨーク部鉄心とからなり、前記突極
部鉄心のそれぞれの突極と、該突極に連結するそれぞれ
の突極との境界部に、前記固定子小歯の歯底が位置する
ように前記固定子小歯を形成するとともに、該固定子小
歯の歯底に対向する前記突極部鉄心の外側に切り欠き溝
を設けるか、または前記突極部鉄心に貫通穴を設け、前
記境界部の肉厚を薄く形成することを特徴とする。
【0014】(2) 前記(1)において、前記固定子
の巻線を絶縁材で成形するか、または、前記固定子の巻
線全体を含めて、該巻線と前記突極部鉄心と前記ヨーク
部鉄心とを絶縁材で成形(例えば、モールド)すること
を特徴とする。
【0015】(3) 前記固定子の突極は、その突部を
介して互いに連結されており、前記出力伝達機構は、モ
ータハウジング内に回転自在に配設されるとともに、そ
の出力軸が前記回転子の固定子中心軸上に独立して配設
され、かつ該出力軸に形成された端板部の該固定子中心
軸から所定の半径位置に該固定子中心軸に平行に断面円
形のピンが設けられ、前記回転子は、その外周面に前記
回転子小歯をそれぞれ有する複数個の回転子セグメント
からなり、該回転子セグメントは、固定子中心軸上に回
転自在に支持されたクランク軸に、回転自在に、かつそ
れぞれの回転子セグメントの中心が、前記固定子中心軸
から同一距離で等ピッチ角に配設されるとともに、前記
それぞれの回転子セグメントの中心から、前記ピンの前
記固定子中心軸からの所定半径位置と同一の半径位置に
中心を有し、前記ピンの直径より大きな直径を有するピ
ン貫通穴が設けられ、該ピン貫通穴と前記ピンとの直径
の差は、前記回転子セグメントの偏心公転時の半径方向
の移動距離にほぼ等しく形成させて、前記ピン貫通穴を
貫通する前記ピンを介して、該回転子セグメントの自転
による回転出力のみを前記出力軸に伝達することを特徴
とする。
【0016】(4) 前記(3)において、前記回転子
は2個以上の回転子セグメントからなることを特徴とす
る。
【0017】本発明は、以上のように構成されているの
で、固定子の鉄心が、突極部鉄心とヨーク部鉄心とから
なるようにして、前記固定子内周面にスロット開口部を
設けなくても、前記突極部鉄心の外側から巻線を巻回す
ることができ、また、突極と突極との間の境界部に、前
記固定子小歯を、該小歯の歯底が位置するように形成す
るとともに、該小歯の歯底に対向する前記突極部鉄心の
外側に切り欠き溝を設けるか、または前記突極部鉄心に
貫通穴を設けて、前記境界部の肉厚を薄くすることで、
その磁気抵抗を大きくして前記突極間の磁束漏れを低減
している。このため、前記それぞれの突極の磁力を均一
化し、なおかつ、前記突極、特に突部に回転方向の機械
的撓み剛性を強くしている。
【0018】回転子を、同一形状の複数個の回転子セグ
メントからなるようにし、軸受を介してクランク軸に互
いに独立して回転自在に配設し、それぞれの回転子セグ
メントの中心軸が公転中心軸(固定子中心軸)に対して
等距離、等ピッチ角に前記クランク軸に配置することに
より、該回転子セグメント全体として機械的なバランス
がとられる。該回転子セグメントの数は2個に限らず、
3個以上でもよい。
【0019】また、前記可変リラクタンス型モータの回
転出力の取り出し方について、出力伝達機構の出力軸軸
心(固定個中心軸)から所定半径R位置で、その位置か
ら該軸に平行に延びるピンを、出力軸に形成された端板
部に固定し、それぞれの回転子セグメントは、その中心
(自転中心)から前記所定半径R位置を中心に、前記ピ
ン径よりも大きな円形貫通穴を設け、該貫通穴に前記ピ
ンを貫通させている。該ピンの直径と前記円形貫通穴の
直径との差は、前記回転子セグメントの中心軸における
偏心公転時の半径方向の移動距離(すなわち、前記クラ
ンク軸の偏心距離の2倍)にほぼ等しくしている。
【0020】このとき、前記回転子セグメントが、その
回転子小歯を固定子小歯の噛合させつつ偏心公転する
と、前記ピンは、その外周面を前記それぞれの回転子セ
グメントに設けられた円形貫通穴の内周面に当接しなが
ら回転され、該ピンを介して前記それぞれの回転子セグ
メントの回転出力が前記出力軸に伝達される。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の好
適な発明の実施の形態を例示的に詳しく説明する。図1
および図2は、本発明の偏心回転子を有する可変リラク
タンス型モータの一実施例を示す図で、図1は該可変リ
ラクタンス型モータの縦断面図、図2は、図1のII-II
線矢視による断面図である。
【0022】図1および図2において、前記可変リラク
タンス型モータ1は、固定子2と、該固定子2内を偏心
して公転しながら自転する複数個(本実施例では2個の
場合を示す)の回転子セグメント3a,3bからなる回
転子3と、該回転子3の自転による回転出力のみを出力
軸4aに伝達する出力伝達機構4とから構成されてい
る。
【0023】前記固定子2の鉄心20は、突極部鉄心2
1と、ヨーク部鉄心22とからなる。該突極部鉄心21
は、図3に示すように、珪素鋼板を積層して形成された
中空円筒状のもので、その内側から外側に向かって放射
状に等ピッチ角に配設された複数個(本実施例では8
個)の突極5が形成され、その内周面には、等ピッチで
連続的に配設された複数n(n;正の整数)個の固定子
小歯6を有する。該突極部鉄心21は、前記それぞれの
突極5が隣接する突極5,5同士を、互いにその突部5
aを一体的に連結するように形成するとともに、該それ
ぞれの突極5,5間で外側に開口する巻線7を収容する
巻線収容部23が形成されている。また、前記ヨーク部
鉄心22は、該突極部鉄心21の巻線収容部23に、前
記突極5を励磁する前記巻線7を収容後、該突極部鉄心
21の外周に嵌合するように円筒状に形成されている。
【0024】前記突極部鉄心21のそれぞれの突極5
と、その突部5aを介して連結するそれぞれの突極5,
5との境界部5bに、連続する前記固定子小歯6の歯底
が位置するように前記小歯6を配設するとともに、該小
歯6の前記歯底に対向する該突極部鉄心31の外側に切
り欠き溝5cを設け、前記境界部5bの肉厚を薄く形成
している。このように、該境界部5bの磁気抵抗を大き
くして、隣接する前記突極5,5間の漏れ磁束を少なく
している。
【0025】なお、前記切り欠き溝5cに代えて、図4
に示すように、その位置5d、または前記境界部5bに
対応する前記突極部鉄心21内に、円または楕円状の貫
通穴9を設けて、該境界部の5bの磁気抵抗を大きくす
る。該貫通穴9が楕円状の場合は、その長軸を前記突極
部鉄心21の半径方向に一致させるのが好ましい。
【0026】そして、前記それぞれの突極5を巻回する
巻線7には、図示しない励磁用電源から1個または複数
個ずつの突極5が順次励磁されるようになっている。な
お、該巻線7は絶縁材で成形(例えばモールド)される
か、または、前記固定子2の巻線7全体を含めて、該巻
線7と前記突極部鉄心21と前記ヨーク部鉄心22とを
絶縁材24で成形(例えばモールド)している。
【0027】前記固定子2内には、回転子3として、図
5のような、公転しながら自転する2個の円筒状の回転
子セグメント3a,3bが、固定子中心軸SC上に回転
自在に支持された、図6(a),(b)に示すクランク
軸11に、それぞれの軸受12a,12bを介して回転
自在に配設される。前記それぞれの回転子セグメント3
a,3bの中心RCは、該クランク軸11により、前記
固定子中心軸SCに対して互いに逆方向(等ピッチ角1
80度で)に同一距離ΔLだけ偏心して配置されてい
る。なお、前記回転子セグメントが3個の場合は、前記
等ピッチ角は120度になる。
【0028】前記クランク軸11は、前記固定子2、回
転子セグメント3a,3bおよび出力伝達機構4を内部
に収容するモータハウジング10aとハウジング端板1
0bであって、固定子中心軸SC上に、前記該モータハ
ウジング10aに軸受13を介して回転自在に配設され
ている前記出力伝達機構4と直列に、該出力伝達機構4
に取り付けられた軸受14と、前記ハウジング端板10
bに取り付けられた軸受15とを介して、回転自在に支
持、配設されている。
【0029】前記2個の回転子セグメント3a,3b
は、それぞれ前記固定子2の内周面の直径より小さい直
径を有し、それぞれの外周面に前記固定子小歯6と同一
ピッチで、該固定子小歯6と互いに噛合する複数m(m
≦(n−1);正の整数)個の回転子小歯8がそれぞれ
配設されている。そして、前記巻線7を介し前記それぞ
れの突極5を順次励磁すると、前記回転子セグメント3
a,3bは、順次励磁された前記突極5,5に吸引され
て前記両小歯6,8を互いに噛合しつつ、前記固定子2
内を偏心しながら公転するとともに、前記両小歯6,8
の歯数差に応じて自転するようになっている。
【0030】一方、前記出力伝達機構4は、前記2個の
回転子セグメント3a,3bの自転による回転出力をの
みをその出力軸4aに伝達する機構であり、該機構4
は、前記モータハウジング10a内に軸受13を介し
て、回転自在に、かつその出力軸4aが前記回転子3の
固定子中心軸SC上に独立に回転自在に配設されてい
る。該出力軸4aのハウジング10a内側の端部にはに
端板部4bが形成されており、該端板部4bの、該固定
子中心軸SCから所定半径R位置に、該固定子中心軸S
Cに平行に断面円形の複数個(本実施例では8個)のピ
ン4cが等ピッチ角で固着されている。
【0031】前記2個の回転子セグメント3a,3bに
は、さらに、それぞれの回転子セグメント3a,3bの
中心RCから、前記出力伝達機構4のピン4cの前記固
定子中心軸SCからの所定半径R位置と同一半径R位置
に中心を有し、前記ピン4cの直径より大きな直径を有
するピン貫通穴3cが、前記ピン4cの数と同数(8
個)、等ピッチ角に設けられいる。該ピン貫通穴3cの
直径は、該貫通穴3cと前記ピン4cとの直径の差が、
前記回転子セグメントの中心軸RCにおける偏心公転時
の半径方向の移動距離S(すなわち、前記クランク軸1
1の偏心距離ΔLの2倍、または前記回転子セグメント
の偏心量の2倍)にほぼ等しくなるようにしている。
【0032】そして、前記2個の回転子セグメント3
a,3bを前記クランク軸11に配設したまま、前記複
数個のピン貫通穴3cを互いに重ね合わせながら、前記
出力伝達機構4に配設してある断面円形の複数個のピン
4cを、それぞれ同時に貫通して組み立てる。このよう
にすると、前記回転子セグメント3a,3bの公転とは
無関係に、該回転子セグメント3a,3bの自転による
回転出力のみを、前記出力伝達機構4の出力軸4aに伝
達することができる。
【0033】図7および図8は、図2の状態から、前記
固定子2の前記それぞれの突極5を順次切換えながら励
磁したときの、前記回転子セグメント3aの回転変化を
示す図である。本実施例の前記モータは、4相8極の構
成で、前記固定子小歯の数nが104個、回転子小歯の
数mが100個の場合を示している。
【0034】最初に、A相を励磁すると、一方の回転子
セグメント3aは、図2のようにA相の突極5の固定子
小歯6のピッチ円のほぼ法線方向に吸引され、その回転
子小歯8は、該突極5の固定子小歯6と噛合する位置で
停止する。次いで、A相の励磁を切りB相を励磁する
と、回転子セグメント3aは、B相の突極5に吸引さ
れ、図7のように角度θ1だけ回転し、前記小歯8は、
該B相の突極5の固定子小歯6と噛合する位置で停止す
る。さらに、B相の励磁を切りC相を励磁すると、回転
子セグメント3aは、C相の突極5に吸引され、図8の
ようにさらに角度θ1だけ回転し(合計で角度θ2分回
転)、前記小歯8は、該C相の突極5の固定子小歯6と
噛合する位置で停止する。
【0035】また、前記2個の回転子セグメント3a,
3bは、その公転軸(固定子中心軸)SCに対して互い
に逆方向(等ピッチ角180度で)に同一距離ΔLだけ
偏心して配設されており、他方の回転子セグメント3b
も突極5,5,5を逆A相、逆B相、逆C相と順次励磁
を切り換えるごとに、180度ずれた位置に回転する。
このため、前記回転子セグメント3a,3bを同時に貫
通している前記ピン4cを介して、前記出力伝達機構4
の出力軸4aに、該回転子セグメント3a,3bの自転
による大きい回転トルクを効率よく伝達することができ
る。
【0036】なお、本発明の技術は前記実施の形態にお
ける技術に限定されるものではなく、同様な機能を果た
す他の態様の手段によってもよく、また、本発明の技術
は前記構成の範囲内において種々の変更、付加が可能で
ある。
【0037】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の偏心回転子を有する可変リラクタンス型モータによれ
ば、その固定子の鉄心は、隣接するそれぞれの突極同士
を、互いにその突部を一体的に連結するように形成する
とともに、該それぞれの突極間で外側に巻線収容部を形
成する突極部鉄心と、該突極部鉄心の外周に嵌合する円
筒状のヨーク部鉄心とからなり、前記突極部鉄心のそれ
ぞれの突極との境界部に、固定子小歯の歯底が位置する
ように該小歯を形成するとともに、該固定子小歯の歯底
に対向する前記突極部鉄心の外側に切り欠き溝を設ける
か、または前記突極部鉄心に貫通穴を設け、前記境界部
の肉厚を薄く形成するので、固定子内に配設された複数
個の突極について、突極と突極との間に巻線のための開
口部(スロット開口部)をなくすことができる。
【0038】本発明によれば、その固定子の突極は、そ
の突部を介して互いに連結されており、出力伝達機構
は、モータハウジング内に回転自在に配設され、回転子
は、その外周面に回転子小歯をそれぞれ有する複数個の
回転子セグメントからなり、該回転子セグメントは、固
定子中心軸上に回転自在に支持されたクランク軸に、バ
ランスよく回転自在に、かつそれぞれの回転子セグメン
トの中心が、前記固定子中心軸から偏心して配設される
とともに、前記出力伝達機構により、該回転子セグメン
トの自転による回転出力のみをその出力軸に伝達するの
で、前記回転子セグメントが偏心公転しても、モータ自
体に振動の発生が極めて少なくすることができ、かつ偏
心公転する回転子が複数個でも、それらの回転子から自
転による回転出力のみを同時に取り出すことができる。
【0039】また、以上により、固定子内面のスロット
開口部をなくすことにより、突極の機械的剛性を高め、
トルク伝達時の撓みを低減して、滑らかな回転を実現す
ることができる。また、固定子の突極の励磁による半径
方向の強力な吸引力を、固定子および回転子セグメント
の両小歯同士の噛み合いによって、回転出力に転換する
ことができ、かつ前記両小歯の歯数差に応じて自転する
ため、その減速比が大きいことも手伝って強力なトルク
を発生させることができる。同時に、回転子の偏心公転
運動が、複数の回転子セグメントを等ピッチ角に配置す
ることにより、該回転子のバランスがとられ、また円形
貫通穴内で、出力伝達機構のピンの非拘束な運動によっ
て吸収されるため、前記回転子の自転による、滑らかで
安定かつ信頼性の高い大きな回転トルクが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の偏心回転子を有する可変リラクタンス
型モータの一実施例を示す該モータの縦断面図である。
【図2】図1のII-II 線矢視による断面図で、A相の突
極が励磁されたときの図である。
【図3】固定子の突極部鉄心の側面図である。
【図4】固定子の他の例を示す突極部鉄心の側面図であ
る。
【図5】回転子の回転子セグメントの側面図である。
【図6】回転子セグメントが配設されるクランク軸で、
図6(a)はその正面図、図6(b)はその側面図であ
る。
【図7】図2に対応する断面図で、B相の突極が励磁さ
れたときの図である。
【図8】図2に対応する断面図で、C相の突極が励磁さ
れたときの図である。
【図9】従来の偏心回転子を有する可変リラクタンス型
モータの縦断面図である。
【図10】図9のX-X 線矢視による側断面図である。
【符号の説明】
1 偏心回転子を有する可変リラクタンス型モータ 2 固定子 3 回転子 3a,3b 回転子セグメント 3c ピン貫通穴 4 出力伝達機構 4a 出力軸 4b 端板部 4c ピン 5 突極 5a 突部 5b 境界部 5c 切り欠き溝 6 固定子小歯 7 巻線 8 回転子小歯 9 貫通穴 11 クランク軸 20 固定子鉄心 21 突極部鉄心 22 ヨーク部鉄心 23 巻線収容部 24 絶縁材 RC 回転子中心軸(自転軸) SC 固定子中心軸(公転軸) ΔL 偏心距離

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内側から外側に向かって放射状に等ピッ
    チ角に配設された複数個の突極の内周面に、等ピッチの
    連続した複数(n;正の整数)個の固定子小歯を有し、
    該突極のそれぞれには巻線が巻回される固定子と、該固
    定子内に、該固定子の中心軸から偏心して回転自在に配
    設され回転子であって、その外周面に前記固定子小歯と
    同一ピッチで、該固定子小歯と互いに噛合する複数
    (m,m≦(n−1);正の整数)個の回転子小歯を有
    し、前記固定子の巻線を介し前記それぞれの突極を順次
    励磁して前記両小歯を互いに噛合しつつ、前記固定子内
    を偏心公転するとともに、前記両小歯の歯数差に応じて
    自転する回転子と、該回転子の自転による回転出力のみ
    を出力軸に伝達する出力伝達機構とからなるモータにお
    いて、 前記固定子の鉄心は、前記複数個の突極で、隣接するそ
    れぞれの突極同士を、互いにその突部を一体的に連結す
    るように形成するとともに、該それぞれの突極間で外側
    に開口する前記巻線を収容する巻線収容部を形成する突
    極部鉄心と、該突極部鉄心の外周に嵌合する円筒状のヨ
    ーク部鉄心とからなり、 前記突極部鉄心のそれぞれの突極と、該突極に連結する
    それぞれの突極との境界部に、前記固定子小歯の歯底が
    位置するように前記固定子小歯を形成するとともに、該
    固定子小歯の歯底に対向する前記突極部鉄心の外側に切
    り欠き溝を設けるか、または該固定子小歯の歯底に対向
    する前記突極部鉄心に貫通穴を設け、前記境界部の肉厚
    を薄く形成することを特徴とする偏心回転子を有する可
    変リラクタンス型モータ。
  2. 【請求項2】 前記固定子の巻線を絶縁材で成形する
    か、または、前記固定子の巻線全体を含めて、該巻線と
    前記突極部鉄心と前記ヨーク部鉄心とを絶縁材で成形す
    ることを特徴とする請求項1に記載の偏心回転子を有す
    る可変リラクタンス型モータ。
  3. 【請求項3】 内側から外側に向かって放射状に等ピッ
    チ角に配設された複数個の突極の内周面に、等ピッチの
    連続した複数(n;正の整数)個の固定子小歯を有し、
    該突極のそれぞれには巻線が巻回される固定子と、該固
    定子内に、該固定子の中心軸から偏心して回転自在に配
    設され回転子であって、その外周面に前記固定子小歯と
    同一ピッチで、該固定子小歯と互いに噛合する複数
    (m,m≦(n−1);正の整数)個の回転子小歯を有
    し、前記固定子の巻線を介し前記それぞれの突極を順次
    励磁して前記両小歯を互いに噛合しつつ、前記固定子内
    を偏心公転するとともに、前記両小歯の歯数差に応じて
    自転する回転子と、該回転子の自転による回転出力をの
    みを出力軸に伝達する出力伝達機構とからなるモータに
    おいて、 前記固定子の突極は、その突部を介して互いに連結され
    ており、 前記出力伝達機構は、モータハウジング内に回転自在に
    配設されるとともに、その出力軸が前記回転子の固定子
    中心軸上に独立して配設され、かつ該出力軸に形成され
    た端板部の該固定子中心軸から所定の半径位置に該固定
    子中心軸に平行に断面円形のピンが設けられ、 前記回転子は、その外周面に前記回転子小歯をそれぞれ
    有する複数個の回転子セグメントからなり、該回転子セ
    グメントは、固定子中心軸上に回転自在に支持されたク
    ランク軸に、回転自在に、かつそれぞれの回転子セグメ
    ントの中心が、前記固定子中心軸から同一距離で等ピッ
    チ角に配設されるとともに、前記それぞれの回転子セグ
    メントの中心から、前記ピンの前記固定子中心軸からの
    所定半径位置と同一の半径位置に中心を有し、前記ピン
    の直径より大きな直径を有するピン貫通穴が設けられ、
    該ピン貫通穴と前記ピンとの直径の差は、前記回転子セ
    グメントの偏心公転時の半径方向の移動距離にほぼ等し
    く形成させて、前記ピン貫通穴を貫通する前記ピンを介
    して、該回転子セグメントの自転による回転出力のみを
    前記出力軸に伝達することを特徴とする偏心回転子を有
    する可変リラクタンス型モータ。
  4. 【請求項4】 前記回転子は2個以上の回転子セグメン
    トからなることを特徴とする請求項3に記載の偏心回転
    子を有する可変リラクタンス型モータ。
JP13326697A 1997-05-23 1997-05-23 偏心回転子を有する可変リラクタンス型モータ Pending JPH10327572A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7038338B2 (en) 2000-05-16 2006-05-02 Brose Fahrzeugteile Gmbh & Co. Kg Drive unit
CN111628610A (zh) * 2019-02-28 2020-09-04 通用汽车环球科技运作有限责任公司 具有摆线电机的电气系统

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7038338B2 (en) 2000-05-16 2006-05-02 Brose Fahrzeugteile Gmbh & Co. Kg Drive unit
US7312546B2 (en) 2000-05-16 2007-12-25 Brose Gahrzeugteile Gmbh & Co. Kg, Coburg Drive unit
CN111628610A (zh) * 2019-02-28 2020-09-04 通用汽车环球科技运作有限责任公司 具有摆线电机的电气系统

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