JPH10326057A - 分離爪 - Google Patents
分離爪Info
- Publication number
- JPH10326057A JPH10326057A JP9090698A JP9090698A JPH10326057A JP H10326057 A JPH10326057 A JP H10326057A JP 9090698 A JP9090698 A JP 9090698A JP 9090698 A JP9090698 A JP 9090698A JP H10326057 A JPH10326057 A JP H10326057A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- glass
- separation claw
- claw
- separation
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Fixing For Electrophotography (AREA)
- Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ローラ外周面に対して非攻撃性であり、射出
成形で精密な形状に成形可能であり、十分な耐熱荷重
性、耐熱変形性、耐熱疲労性を有する信頼性の高い爪先
端形状を維持可能とする。 【解決手段】 リン酸塩ガラスと樹脂とからなるガラス
ポリマーの成形品である。
成形で精密な形状に成形可能であり、十分な耐熱荷重
性、耐熱変形性、耐熱疲労性を有する信頼性の高い爪先
端形状を維持可能とする。 【解決手段】 リン酸塩ガラスと樹脂とからなるガラス
ポリマーの成形品である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複写機やレーザービ
ームプリンタ等の各種ローラから用紙を剥離する分離爪
に関し、特に耐熱性の要求される定着ローラ用の分離爪
に関する。
ームプリンタ等の各種ローラから用紙を剥離する分離爪
に関し、特に耐熱性の要求される定着ローラ用の分離爪
に関する。
【0002】
【従来の技術】複写機やレーザービームプリンタ等の電
子写真装置には、感光ドラム上に形成された静電潜像を
トナーを用いて用紙上に現像し、その後定着させるため
に各種のローラが設けられている。現像部には感光ドラ
ムや、乾式電子写真装置を除いて、オイル塗布ローラ等
があり、定着部には定着ローラやプレッシャローラ等を
有している。感光ドラムや定着ローラ、プレッシャロー
ラ等には用紙がローラに巻き付き円滑な排出の妨げにな
るのを防ぐため分離爪が設けられている。この分離爪
は、その先端を定着ローラの外周面に摺接させながら用
紙の端をすくい上げることにより、ローラに用紙が巻き
付くことを防いでいる。現像部に使用する分離爪は、感
光ドラムの加熱が不要であるため高温耐熱性は要求され
ないが、比較的軟質な感光ドラムを傷つけないために優
れた摺動特性が要求される。定着部に使用する分離爪
は、特に定着ローラが内部にヒータを有しローラ表面を
高温保持しているため高温耐熱性が求められ、溶融した
トナーに対する非粘着性が併せて求められる。
子写真装置には、感光ドラム上に形成された静電潜像を
トナーを用いて用紙上に現像し、その後定着させるため
に各種のローラが設けられている。現像部には感光ドラ
ムや、乾式電子写真装置を除いて、オイル塗布ローラ等
があり、定着部には定着ローラやプレッシャローラ等を
有している。感光ドラムや定着ローラ、プレッシャロー
ラ等には用紙がローラに巻き付き円滑な排出の妨げにな
るのを防ぐため分離爪が設けられている。この分離爪
は、その先端を定着ローラの外周面に摺接させながら用
紙の端をすくい上げることにより、ローラに用紙が巻き
付くことを防いでいる。現像部に使用する分離爪は、感
光ドラムの加熱が不要であるため高温耐熱性は要求され
ないが、比較的軟質な感光ドラムを傷つけないために優
れた摺動特性が要求される。定着部に使用する分離爪
は、特に定着ローラが内部にヒータを有しローラ表面を
高温保持しているため高温耐熱性が求められ、溶融した
トナーに対する非粘着性が併せて求められる。
【0003】従来、分離爪としては、 4,4'-ビス(3-ア
ミノフェノキシ)ビフェニルとピロメリット酸二無水物
とから得られる熱可塑性ポリイミド樹脂にウイスカや固
体潤滑剤を配合してなる樹脂組成物より形成された分離
爪(特開平 5-173444 号公報、特開平 6-194989 号公
報)、サーモトロピック液晶ポリマーにガラス状炭素を
配合してなる樹脂組成物より形成された分離爪(特開平
5-107977 号公報)などが知られている。
ミノフェノキシ)ビフェニルとピロメリット酸二無水物
とから得られる熱可塑性ポリイミド樹脂にウイスカや固
体潤滑剤を配合してなる樹脂組成物より形成された分離
爪(特開平 5-173444 号公報、特開平 6-194989 号公
報)、サーモトロピック液晶ポリマーにガラス状炭素を
配合してなる樹脂組成物より形成された分離爪(特開平
5-107977 号公報)などが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年、処理速度の高速
化や機器の小形軽量化、高信頼性化に伴い、定着ローラ
の温度が高温に、また回転速度が速くなる傾向に有り、
それと共に分離爪にも高品質化、高信頼性、長寿命化を
目的に次の特性がより要求されるようになってきてい
る。 イ)ローラ外周面に対して、低摩擦抵抗でかつ攻撃性を
有さないこと、 ロ)分離爪製造時に際しては、射出成形が可能であり精
密成形性に優れること、 ハ)トナーに対する非粘着性を有するか、または非粘着
性を付与する処理が可能であること。 ニ)充分な耐熱荷重性、耐熱変形性( 250℃以上)、耐
熱疲労性( 200℃以上)を有すること、 ホ)爪先端の耐熱荷重性および連続使用時にも信頼性の
高い爪先端形状が維持されること。
化や機器の小形軽量化、高信頼性化に伴い、定着ローラ
の温度が高温に、また回転速度が速くなる傾向に有り、
それと共に分離爪にも高品質化、高信頼性、長寿命化を
目的に次の特性がより要求されるようになってきてい
る。 イ)ローラ外周面に対して、低摩擦抵抗でかつ攻撃性を
有さないこと、 ロ)分離爪製造時に際しては、射出成形が可能であり精
密成形性に優れること、 ハ)トナーに対する非粘着性を有するか、または非粘着
性を付与する処理が可能であること。 ニ)充分な耐熱荷重性、耐熱変形性( 250℃以上)、耐
熱疲労性( 200℃以上)を有すること、 ホ)爪先端の耐熱荷重性および連続使用時にも信頼性の
高い爪先端形状が維持されること。
【0005】しかしながら、従来の熱可塑性ポリイミド
樹脂や液晶ポリマーなどの樹脂組成物を成形してなる分
離爪においては、優れた機械的強度や摩耗摩擦特性を維
持するために充填材や固体潤滑剤を多く配合する必要が
あっても成形性が悪くなるなどの理由で十分な量を配合
することができなかった。そのため、近年の分離爪に要
求される上述の特性を満足のいく水準で満たすことがで
きないという問題があった。
樹脂や液晶ポリマーなどの樹脂組成物を成形してなる分
離爪においては、優れた機械的強度や摩耗摩擦特性を維
持するために充填材や固体潤滑剤を多く配合する必要が
あっても成形性が悪くなるなどの理由で十分な量を配合
することができなかった。そのため、近年の分離爪に要
求される上述の特性を満足のいく水準で満たすことがで
きないという問題があった。
【0006】本発明は、このような問題に対処するため
になされたもので、ローラ外周面に対して非攻撃性であ
り、射出成形で精密な形状に成形可能であり、十分な耐
熱荷重性、耐熱変形性、耐熱疲労性を有する信頼性の高
い爪先端形状を維持可能な分離爪を提供することを目的
とする。また、定着ローラに好適に使用することのでき
る分離爪を提供することを目的とする。
になされたもので、ローラ外周面に対して非攻撃性であ
り、射出成形で精密な形状に成形可能であり、十分な耐
熱荷重性、耐熱変形性、耐熱疲労性を有する信頼性の高
い爪先端形状を維持可能な分離爪を提供することを目的
とする。また、定着ローラに好適に使用することのでき
る分離爪を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の分離爪は、リン
酸塩ガラスと樹脂とからなるガラスポリマーの成形品で
あることを特徴とする。
酸塩ガラスと樹脂とからなるガラスポリマーの成形品で
あることを特徴とする。
【0008】また、該ガラスポリマーは、リン酸塩ガラ
スが 20 〜 80 重量%と、樹脂が 20 〜 80 重量%とか
らなることを特徴とする。
スが 20 〜 80 重量%と、樹脂が 20 〜 80 重量%とか
らなることを特徴とする。
【0009】また、該ガラスポリマーは、さらに充填材
が 5〜 35 重量%配合されてなることを特徴とする。す
なわち、リン酸塩ガラスが 20 〜 80 重量%と樹脂が 2
0 〜80 重量%とからなるガラスポリマーが95〜 65 重
量%と、充填材が 5〜 35 重量%とから構成される。
が 5〜 35 重量%配合されてなることを特徴とする。す
なわち、リン酸塩ガラスが 20 〜 80 重量%と樹脂が 2
0 〜80 重量%とからなるガラスポリマーが95〜 65 重
量%と、充填材が 5〜 35 重量%とから構成される。
【0010】また、充填材は、pH値が 5〜9 の範囲内
のウィスカであることを特徴とする。
のウィスカであることを特徴とする。
【0011】上記樹脂は液晶ポリエステル樹脂、ポリエ
ーテルイミド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルエ
ーテルケトン樹脂から選ばれた少なくとも一種の樹脂で
あることを特徴とする。
ーテルイミド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルエ
ーテルケトン樹脂から選ばれた少なくとも一種の樹脂で
あることを特徴とする。
【0012】本発明の分離爪は、その表面にフッ素系化
合物層が形成されてなることを特徴とする。また、電子
写真装置の定着部に用いられることを特徴とする。
合物層が形成されてなることを特徴とする。また、電子
写真装置の定着部に用いられることを特徴とする。
【0013】本発明の分離爪はガラスポリマーを用いて
いるので、リン酸塩ガラスを 20 〜80 重量%と多量に
配合することができ、さらに成形性に優れている。この
ため、液晶ポリマー製分離爪にみられる成形クラックの
発生等もなく、ウエルド強度にも優れている。また、分
離爪先端部充填等の成形性の問題が解消され、信頼性の
高い分離爪が得られる。
いるので、リン酸塩ガラスを 20 〜80 重量%と多量に
配合することができ、さらに成形性に優れている。この
ため、液晶ポリマー製分離爪にみられる成形クラックの
発生等もなく、ウエルド強度にも優れている。また、分
離爪先端部充填等の成形性の問題が解消され、信頼性の
高い分離爪が得られる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明に係る分離爪の一例を図1
により説明する。図1は分離爪の側面図である。分離爪
1は、厚さ数 mm 程度の薄肉で、その爪先端部分は鋭角
に形成されている。この先端部の角度は、鋭角であれば
特に限定されるものではなく、好ましくは 60 °以下、
より好ましくは 45 °以下、さらに好ましくは 30 °以
下であり、また下限が 5°の鋭利な角度である。先端部
の角度が所定範囲を越える鈍い角度では、分離爪に最も
必要な機能である用紙などを定着ローラなどから剥離す
る機能が損なわれる。また角度が所定範囲未満の鋭角で
は、分離爪の角端部周辺の肉厚が薄くなり過ぎて用紙な
どが分離爪の先端に引っ掛かるようになり、紙詰まりが
発生したり、角端部周辺に強度を越える過剰な力が作用
するなどの弊害が発生する。
により説明する。図1は分離爪の側面図である。分離爪
1は、厚さ数 mm 程度の薄肉で、その爪先端部分は鋭角
に形成されている。この先端部の角度は、鋭角であれば
特に限定されるものではなく、好ましくは 60 °以下、
より好ましくは 45 °以下、さらに好ましくは 30 °以
下であり、また下限が 5°の鋭利な角度である。先端部
の角度が所定範囲を越える鈍い角度では、分離爪に最も
必要な機能である用紙などを定着ローラなどから剥離す
る機能が損なわれる。また角度が所定範囲未満の鋭角で
は、分離爪の角端部周辺の肉厚が薄くなり過ぎて用紙な
どが分離爪の先端に引っ掛かるようになり、紙詰まりが
発生したり、角端部周辺に強度を越える過剰な力が作用
するなどの弊害が発生する。
【0015】また、分離爪先端部曲率半径Rは、剥離す
る用紙などの厚み以下の先端Rとなるように、R 0.005
〜0.1mm 、好ましくはR0.01〜0.06mm、さらに好ましく
はR0.01〜0.05mmであればよい。先端部曲率半径Rが、
用紙などの厚みよりも大きい場合には用紙などを良好に
剥離し難くなり、紙詰まり(ジャム)の原因になる。ま
た、先端部曲率半径Rが所定範囲より小さければ、分離
爪の取扱い時に角端部の先端部分の欠損発生の原因にな
る場合がある。このような爪先端部には、通常の使用状
態では約 50gf 以下、具体的には約 1〜 30gf の荷重が
かかる。
る用紙などの厚み以下の先端Rとなるように、R 0.005
〜0.1mm 、好ましくはR0.01〜0.06mm、さらに好ましく
はR0.01〜0.05mmであればよい。先端部曲率半径Rが、
用紙などの厚みよりも大きい場合には用紙などを良好に
剥離し難くなり、紙詰まり(ジャム)の原因になる。ま
た、先端部曲率半径Rが所定範囲より小さければ、分離
爪の取扱い時に角端部の先端部分の欠損発生の原因にな
る場合がある。このような爪先端部には、通常の使用状
態では約 50gf 以下、具体的には約 1〜 30gf の荷重が
かかる。
【0016】なお、分離爪1の少なくとも先端部分にお
ける相手ローラの軸方向厚さは0.5〜5mm であれば、爪
先端の実用強度を保有し、しかも対接する相手ローラ表
面の損傷を最低限に抑えることができる。
ける相手ローラの軸方向厚さは0.5〜5mm であれば、爪
先端の実用強度を保有し、しかも対接する相手ローラ表
面の損傷を最低限に抑えることができる。
【0017】上述の形状を有する分離爪1は、鋭角を形
成する先端部の 2辺のうち、片方の辺を定着ローラなど
の表面に所要の角度で摺接させ、他方の辺で用紙の紙面
をすくい上げるとともに、後方に案内して円滑に剥離す
る機能を有している。また、分離爪1は定着ローラなど
に接触していることにより、その熱が伝わるので、爪本
体および爪先端部分は、170 〜200 ℃の高温度で変形や
劣化しない耐熱性が要求されている。本発明に係る分離
爪はガラスポリマーを用いているので、たとえばガラス
転移点(Tg)が 320〜350 ℃と耐熱性に優れている。
成する先端部の 2辺のうち、片方の辺を定着ローラなど
の表面に所要の角度で摺接させ、他方の辺で用紙の紙面
をすくい上げるとともに、後方に案内して円滑に剥離す
る機能を有している。また、分離爪1は定着ローラなど
に接触していることにより、その熱が伝わるので、爪本
体および爪先端部分は、170 〜200 ℃の高温度で変形や
劣化しない耐熱性が要求されている。本発明に係る分離
爪はガラスポリマーを用いているので、たとえばガラス
転移点(Tg)が 320〜350 ℃と耐熱性に優れている。
【0018】本発明に係るガラスポリマーは、特開平 7
-309634 号公報に定義されているように、ガラス相と樹
脂相とが界面において反応を伴った均一な細粒ミクロ構
造を示す均質混合物またはアロイである。すなわち、こ
の均一な細粒ミクロ構造は、(1)相互に連結した、相
互に連続した尖点型のミクロ構造、または(2)ポリマ
ー薄膜により分離された、細い球形、長円形および/ま
たは曲がりくねった形のガラス粒子からなる(または逆
にこれらのガラス粒子により分離されたポリマー薄膜か
らなる)ミクロ構造、または(3)ポリマー中に分散さ
れたガラスの微細エマルジョン(または逆にガラス中に
分散されたポリマーの微細エマルジョン)、または
(4)局部相反転、すなわち各相領域が他相の非常に小
さい部分または粒子を囲っている、連続な二相または一
方の相中に分散された他相を含むミクロ構造を意味す
る。このような相互界面において反応を伴うミクロ構造
を有するために均質混合物はアロイとも称される。
-309634 号公報に定義されているように、ガラス相と樹
脂相とが界面において反応を伴った均一な細粒ミクロ構
造を示す均質混合物またはアロイである。すなわち、こ
の均一な細粒ミクロ構造は、(1)相互に連結した、相
互に連続した尖点型のミクロ構造、または(2)ポリマ
ー薄膜により分離された、細い球形、長円形および/ま
たは曲がりくねった形のガラス粒子からなる(または逆
にこれらのガラス粒子により分離されたポリマー薄膜か
らなる)ミクロ構造、または(3)ポリマー中に分散さ
れたガラスの微細エマルジョン(または逆にガラス中に
分散されたポリマーの微細エマルジョン)、または
(4)局部相反転、すなわち各相領域が他相の非常に小
さい部分または粒子を囲っている、連続な二相または一
方の相中に分散された他相を含むミクロ構造を意味す
る。このような相互界面において反応を伴うミクロ構造
を有するために均質混合物はアロイとも称される。
【0019】ガラスポリマーを形成するガラス成分はリ
ン酸塩ガラスであり、たとえば特開平 7-309634 号公報
に記載されているリン酸塩ガラスを挙げることができ
る。具体的には、 28 〜 40 モル%のP2 O5 、 10 〜
55 モル%のZnO、 10 〜 35 モル%のR2 O(ここ
でR2 Oは、 0〜 25 モル%のLi2 O、 0〜 25 モル
%のNa2 O、 0〜 25 モル%のK2 Oからなる単独ま
たは混合物である)を少なくとも 65 モル%含み、さら
に任意にAl2 O3 、B2 O3 、Cu2 O、Sb
2 O3 、PbO、SnO、ZrO2 、SiO2 、Mg
O、CaO、SrO、BaO、MnO、希土類酸化物、
フッ化物等を含むリン酸塩ガラスを挙げることができ
る。また、これらのリン酸塩ガラスに耐湿性を改善する
安定剤を加えてもよい。さらに、低融点ガラスとして上
述のP2 O5 、ZnO、R2 OにSO3 を含むスルホリ
ン酸塩ガラス(sulfophosphate glass)も使用すること
ができる。このようなリン酸塩ガラスは、そのガラス転
移点(Tg)が 270〜420 ℃、好ましくは 300〜400 ℃の
範囲内であれば、分離爪を定着ローラに用いた場合でも
十分な耐熱性を有する。
ン酸塩ガラスであり、たとえば特開平 7-309634 号公報
に記載されているリン酸塩ガラスを挙げることができ
る。具体的には、 28 〜 40 モル%のP2 O5 、 10 〜
55 モル%のZnO、 10 〜 35 モル%のR2 O(ここ
でR2 Oは、 0〜 25 モル%のLi2 O、 0〜 25 モル
%のNa2 O、 0〜 25 モル%のK2 Oからなる単独ま
たは混合物である)を少なくとも 65 モル%含み、さら
に任意にAl2 O3 、B2 O3 、Cu2 O、Sb
2 O3 、PbO、SnO、ZrO2 、SiO2 、Mg
O、CaO、SrO、BaO、MnO、希土類酸化物、
フッ化物等を含むリン酸塩ガラスを挙げることができ
る。また、これらのリン酸塩ガラスに耐湿性を改善する
安定剤を加えてもよい。さらに、低融点ガラスとして上
述のP2 O5 、ZnO、R2 OにSO3 を含むスルホリ
ン酸塩ガラス(sulfophosphate glass)も使用すること
ができる。このようなリン酸塩ガラスは、そのガラス転
移点(Tg)が 270〜420 ℃、好ましくは 300〜400 ℃の
範囲内であれば、分離爪を定着ローラに用いた場合でも
十分な耐熱性を有する。
【0020】ガラスポリマーを形成する樹脂成分として
は、ポリスルホン樹脂、ポリアリールエーテルスルホン
樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリフェニルスルホ
ン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアリールエーテルケ
トン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ABS樹脂、ポリスチ
レン樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリフルオ
ロカーボン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、液晶ポリエ
ステル樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエ
ーテルケトン樹脂、ポリエーテルニトリル樹脂、ポリエ
チレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレー
ト樹脂、メラミン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリホスファ
ゼン樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹
脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂、
ポリアミドイミド樹脂、フェノール樹脂、ジアリルフタ
レート樹脂等を挙げることができ、溶融時に射出成形可
能な粘度となる熱可塑性樹脂等が好ましい。
は、ポリスルホン樹脂、ポリアリールエーテルスルホン
樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリフェニルスルホ
ン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアリールエーテルケ
トン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ABS樹脂、ポリスチ
レン樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリフルオ
ロカーボン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、液晶ポリエ
ステル樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエ
ーテルケトン樹脂、ポリエーテルニトリル樹脂、ポリエ
チレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレー
ト樹脂、メラミン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリホスファ
ゼン樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹
脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂、
ポリアミドイミド樹脂、フェノール樹脂、ジアリルフタ
レート樹脂等を挙げることができ、溶融時に射出成形可
能な粘度となる熱可塑性樹脂等が好ましい。
【0021】これら樹脂の中で、前述のリン酸塩ガラス
を用いて樹脂との均質混合物を形成する場合、特に均質
混合物を形成しやすいポリエーテルエーテルケトン樹
脂、液晶ポリエステル樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、
ポリスルホン樹脂、ポリアリールエーテルスルホン樹脂
およびポリフェニルスルホン樹脂から選ばれる少なくと
も一つの樹脂であることが好ましい。これらのなかで
も、ポリエーテルエーテルケトン樹脂および液晶ポリエ
ステル樹脂から選ばれる少なくとも一つの樹脂が、均質
混合物を形成しやすいとともに、リン酸塩ガラスとの相
溶性に優れているために特に好ましい。
を用いて樹脂との均質混合物を形成する場合、特に均質
混合物を形成しやすいポリエーテルエーテルケトン樹
脂、液晶ポリエステル樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、
ポリスルホン樹脂、ポリアリールエーテルスルホン樹脂
およびポリフェニルスルホン樹脂から選ばれる少なくと
も一つの樹脂であることが好ましい。これらのなかで
も、ポリエーテルエーテルケトン樹脂および液晶ポリエ
ステル樹脂から選ばれる少なくとも一つの樹脂が、均質
混合物を形成しやすいとともに、リン酸塩ガラスとの相
溶性に優れているために特に好ましい。
【0022】リン酸塩ガラスと樹脂との混合によるガラ
スポリマーは、粉末状や細粒状、ペレット状等のそれぞ
れの材料を混合して、たとえば二軸溶融押出機などを用
いてペレット化することにより得られる。
スポリマーは、粉末状や細粒状、ペレット状等のそれぞ
れの材料を混合して、たとえば二軸溶融押出機などを用
いてペレット化することにより得られる。
【0023】分離爪を成形するためのガラスポリマー配
合比は、リン酸塩ガラスが 20 〜 80 重量%、好ましく
は 50 〜 80 重量%、樹脂が 20 〜 80 重量%、好まし
くは20 〜 50 重量%である。リン酸塩ガラスが 20 重
量%未満であると、耐摩耗性など機械的特性が向上せ
ず、 80 重量%を越えると分離爪の重要な特性である耐
衝撃性が低下したり、また、成形性に劣り射出成形が困
難になるなどのおそれがある。
合比は、リン酸塩ガラスが 20 〜 80 重量%、好ましく
は 50 〜 80 重量%、樹脂が 20 〜 80 重量%、好まし
くは20 〜 50 重量%である。リン酸塩ガラスが 20 重
量%未満であると、耐摩耗性など機械的特性が向上せ
ず、 80 重量%を越えると分離爪の重要な特性である耐
衝撃性が低下したり、また、成形性に劣り射出成形が困
難になるなどのおそれがある。
【0024】本発明に好適なガラスポリマーとしては、
リン酸塩ガラス 78 重量%と液晶ポリエステル樹脂(ダ
ートコ社製商品名:ザイダーSRT−900)とのアロ
イとして知られるコルテムXP8MUJZや同じくリン
酸塩ガラス 78 重量%と液晶ポリエステル樹脂(ダート
コ社製商品名:ザイダーSRT−900+ザイダーSR
T−700)およびポリエーテルエーテルケトン樹脂
(アイシーアイ社製商品名:PEEK−150P)との
アロイとして知られるSP1MUJZ(それぞれコーニ
ング社製商品名)を挙げることができる。
リン酸塩ガラス 78 重量%と液晶ポリエステル樹脂(ダ
ートコ社製商品名:ザイダーSRT−900)とのアロ
イとして知られるコルテムXP8MUJZや同じくリン
酸塩ガラス 78 重量%と液晶ポリエステル樹脂(ダート
コ社製商品名:ザイダーSRT−900+ザイダーSR
T−700)およびポリエーテルエーテルケトン樹脂
(アイシーアイ社製商品名:PEEK−150P)との
アロイとして知られるSP1MUJZ(それぞれコーニ
ング社製商品名)を挙げることができる。
【0025】本発明にあっては、上述のガラスポリマー
に、さらに充填材を 5〜 35 重量%配合することが好ま
しい。充填材が 5重量%未満であると、分離爪先端の補
強効果が不充分となり、 35 重量%を越えると、成形性
が劣り、射出成形が困難になるなどのおそれがある。
に、さらに充填材を 5〜 35 重量%配合することが好ま
しい。充填材が 5重量%未満であると、分離爪先端の補
強効果が不充分となり、 35 重量%を越えると、成形性
が劣り、射出成形が困難になるなどのおそれがある。
【0026】本発明に係る充填材としては針状充填材で
あるウィスカが好ましい。ウィスカであると、上述の配
合割合で充分な補強効果と射出成形に優れた分離爪を得
ることができる。さらにウィスカの中でもpH値が 5〜
9 、好ましくは 6〜8 の範囲内のウィスカであることが
ガラスポリマー製分離爪の高信頼性などを維持するため
に好ましい。pH値が 9を越えるアルカリ性側では、リ
ン酸塩ガラスの劣化などが生じるおそれがあり好ましく
なく、 5未満の酸性側では樹脂に悪影響を及ぼす。pH
値が 5〜9 のウィスカとしては、酸化チタンウィスカ
(pH 6〜8 )、酸化亜鉛ウィスカ(pH 7)、チタン
酸カリウムウィスカ(pH 7〜9 )、ほう酸アルミニウ
ムウィスカ(pH 7.5)等を挙げることができる。ウィ
スカ類は、一般的に平均繊維径が 0.1〜 1μm 、好まし
くは 0.1〜0.5 μm 、平均繊維長さが 1〜100 μm 、好
ましくは 1〜50μm 、より好ましくは 1〜30μm 程度の
ものが適している。このような短繊維は分離爪先端部分
を良好に補強する。また、ウィスカとガラスポリマーと
のぬれ性や結合性を改善するために、ウィスカ表面にア
ミノシラン系、エポキシシラン系カップリング材等によ
る表面処理をしてもよい。
あるウィスカが好ましい。ウィスカであると、上述の配
合割合で充分な補強効果と射出成形に優れた分離爪を得
ることができる。さらにウィスカの中でもpH値が 5〜
9 、好ましくは 6〜8 の範囲内のウィスカであることが
ガラスポリマー製分離爪の高信頼性などを維持するため
に好ましい。pH値が 9を越えるアルカリ性側では、リ
ン酸塩ガラスの劣化などが生じるおそれがあり好ましく
なく、 5未満の酸性側では樹脂に悪影響を及ぼす。pH
値が 5〜9 のウィスカとしては、酸化チタンウィスカ
(pH 6〜8 )、酸化亜鉛ウィスカ(pH 7)、チタン
酸カリウムウィスカ(pH 7〜9 )、ほう酸アルミニウ
ムウィスカ(pH 7.5)等を挙げることができる。ウィ
スカ類は、一般的に平均繊維径が 0.1〜 1μm 、好まし
くは 0.1〜0.5 μm 、平均繊維長さが 1〜100 μm 、好
ましくは 1〜50μm 、より好ましくは 1〜30μm 程度の
ものが適している。このような短繊維は分離爪先端部分
を良好に補強する。また、ウィスカとガラスポリマーと
のぬれ性や結合性を改善するために、ウィスカ表面にア
ミノシラン系、エポキシシラン系カップリング材等によ
る表面処理をしてもよい。
【0027】なお、ガラスポリマーの特性を損なわない
範囲で黒鉛、ポリテトラフルオロエチレン、二硫化モリ
ブデン、フッ化黒鉛などの固体潤滑剤を添加することが
できる。これらを添加することにより、定着ローラなど
の外周面に対する摩擦抵抗が非常に小さくなるととも
に、非攻撃性が向上する。
範囲で黒鉛、ポリテトラフルオロエチレン、二硫化モリ
ブデン、フッ化黒鉛などの固体潤滑剤を添加することが
できる。これらを添加することにより、定着ローラなど
の外周面に対する摩擦抵抗が非常に小さくなるととも
に、非攻撃性が向上する。
【0028】定着ローラなどの外周面への摩擦抵抗性を
小さくさせ、非攻撃性を向上させ、さらにトナーの付着
を防止するために、本発明に係る分離爪は、その表面に
フッ素系化合物層を形成することが好ましい。本発明に
使用することのできるフッ素系化合物層としては、フル
オロカーボン重合体層、フッ素化ポリエーテル重合体薄
層、その他フッ化黒鉛等のフッ素系化合物含有耐熱重合
体層等を挙げることができる。フッ素系化合物層は、分
離爪表面に塗布液を塗布した後、乾燥あるいは必要に応
じて焼成することにより数 10μm 以下の薄層または塗
膜として得られる。
小さくさせ、非攻撃性を向上させ、さらにトナーの付着
を防止するために、本発明に係る分離爪は、その表面に
フッ素系化合物層を形成することが好ましい。本発明に
使用することのできるフッ素系化合物層としては、フル
オロカーボン重合体層、フッ素化ポリエーテル重合体薄
層、その他フッ化黒鉛等のフッ素系化合物含有耐熱重合
体層等を挙げることができる。フッ素系化合物層は、分
離爪表面に塗布液を塗布した後、乾燥あるいは必要に応
じて焼成することにより数 10μm 以下の薄層または塗
膜として得られる。
【0029】フルオロカーボン重合体層について説明す
る。フルオロカーボン重合体層は、ポリテトラフルオロ
エチレン重合体(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パ
ーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA )、
テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共
重合体(FEP )などの低分子量粉末またはディスパージ
ョンより形成することができ、パーフルオロ系フルオロ
カーボン重合体(PTFE、PFA 、FEP 等)が好ましい。そ
のような塗布液としては、エナメルタイプとして、中興
化成工業社製商品名のライティSF−301、ダイキン
工業社製商品名のタフコートエナメルTCW−8809
BKなどを例示することができる。また、融着させるタ
イプとしては、三井・デュポンフロロケミカル社製商品
名のテフロンPFA−X500CL、デュポン社製商品
名のバイダックスARなどを挙げることができる。
る。フルオロカーボン重合体層は、ポリテトラフルオロ
エチレン重合体(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パ
ーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA )、
テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共
重合体(FEP )などの低分子量粉末またはディスパージ
ョンより形成することができ、パーフルオロ系フルオロ
カーボン重合体(PTFE、PFA 、FEP 等)が好ましい。そ
のような塗布液としては、エナメルタイプとして、中興
化成工業社製商品名のライティSF−301、ダイキン
工業社製商品名のタフコートエナメルTCW−8809
BKなどを例示することができる。また、融着させるタ
イプとしては、三井・デュポンフロロケミカル社製商品
名のテフロンPFA−X500CL、デュポン社製商品
名のバイダックスARなどを挙げることができる。
【0030】また、例えば−CX F2X−O−(Xは 1〜
4 の整数)を主要構成単位とし、少なくとも一つの官能
基で末端結合されているフッ素化ポリエーテル重合体薄
層を用いることができる。重合体の数平均分子量は約 1
000 〜 5000 の範囲内であれば好ましく、市販品として
アウジモント社製商品名のフォンブリンZ−DISOC
やフォンブリンZ−DEALなどを例示することができ
る。フッ素化ポリエーテル重合体薄層の利点は、層厚が
非常に薄い( 1μm 以下)ため、射出成形された分離爪
の先端形状が薄層形成後も全く変わらない点である。
4 の整数)を主要構成単位とし、少なくとも一つの官能
基で末端結合されているフッ素化ポリエーテル重合体薄
層を用いることができる。重合体の数平均分子量は約 1
000 〜 5000 の範囲内であれば好ましく、市販品として
アウジモント社製商品名のフォンブリンZ−DISOC
やフォンブリンZ−DEALなどを例示することができ
る。フッ素化ポリエーテル重合体薄層の利点は、層厚が
非常に薄い( 1μm 以下)ため、射出成形された分離爪
の先端形状が薄層形成後も全く変わらない点である。
【0031】塗布液の塗布方法としては、霧化吹付け塗
装法(スプレーコーティング法)、浸漬塗装法(ディッ
プコーティング法)、静電塗装法、粉体塗装法などを採
用することができる。また、プライマー塗装の必要な場
合は、予めそれを行っておくとよい。なお、塗膜の膜厚
をより均一に、特に分離爪の先端部分周辺にも安定した
精度の膜厚で塗膜を形成するためには、スプレーコーテ
ィング法が好ましい。また、塗布液の歩留まりを上げ、
塗布液を効率よく使用するためには、ディップコーティ
ング法が好ましい。
装法(スプレーコーティング法)、浸漬塗装法(ディッ
プコーティング法)、静電塗装法、粉体塗装法などを採
用することができる。また、プライマー塗装の必要な場
合は、予めそれを行っておくとよい。なお、塗膜の膜厚
をより均一に、特に分離爪の先端部分周辺にも安定した
精度の膜厚で塗膜を形成するためには、スプレーコーテ
ィング法が好ましい。また、塗布液の歩留まりを上げ、
塗布液を効率よく使用するためには、ディップコーティ
ング法が好ましい。
【0032】乾燥融着方法は、少なくともフルオロカー
ボン樹脂が溶融する温度で熱処理することが好ましく、
たとえば 250〜350 ℃の温度範囲が好ましい。フルオロ
カーボン重合体等の層厚は 5〜 40 μm 、好ましくは 5
〜 30 μm 、より好ましくは 5〜 20 μm である。 5μ
m 未満では耐摩耗性に劣り、 40 μmを越えると分離爪
の刃先先端部の寸法精度を低下させるおそれがある。
ボン樹脂が溶融する温度で熱処理することが好ましく、
たとえば 250〜350 ℃の温度範囲が好ましい。フルオロ
カーボン重合体等の層厚は 5〜 40 μm 、好ましくは 5
〜 30 μm 、より好ましくは 5〜 20 μm である。 5μ
m 未満では耐摩耗性に劣り、 40 μmを越えると分離爪
の刃先先端部の寸法精度を低下させるおそれがある。
【0033】なお、融着させるタイプのテトラフルオロ
エチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合
体系塗布液に、耐摩耗性向上のための補強材および潤滑
剤等を添加することも好ましく、また帯電防止や導電性
を付与する目的としてカーボンブラック等の導電性物質
を添加してもよい。また、フッ素化ポリエーテル重合体
薄層は、フッ素化ポリエーテル重合体を配合した溶液を
熱処理して形成する。
エチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合
体系塗布液に、耐摩耗性向上のための補強材および潤滑
剤等を添加することも好ましく、また帯電防止や導電性
を付与する目的としてカーボンブラック等の導電性物質
を添加してもよい。また、フッ素化ポリエーテル重合体
薄層は、フッ素化ポリエーテル重合体を配合した溶液を
熱処理して形成する。
【0034】フッ化黒鉛含有耐熱重合体薄層について説
明する。本発明に使用することのできるフッ化黒鉛は、
C−C結合やC−F結合を有するものであればよく、好
ましくはC−C結合およびC−F結合のみで構成された
平面状の高分子が層状構造をなす化合物であり、市販品
としてはセントラルガラス社製商品名のセフボン、また
は米国アライドケミカル社製商品名のACCUFLUO
Rを使用することができる。これらはポリカーボンモノ
フルオライドとも称され、(CF)nの組成からなるも
のであって、代表的なものとしては六方晶系の 6角板状
の構造のものが挙げられるが、三方晶系等の多形の構造
体であってもよい。このような分子構造からなるフッ化
黒鉛は、極端な低表面エネルギー化合物で、直鎖状構造
のポリテトラフルオロエチレン樹脂などと比較して、撥
水性や撥油性が大きく、また潤滑性も優れている。
明する。本発明に使用することのできるフッ化黒鉛は、
C−C結合やC−F結合を有するものであればよく、好
ましくはC−C結合およびC−F結合のみで構成された
平面状の高分子が層状構造をなす化合物であり、市販品
としてはセントラルガラス社製商品名のセフボン、また
は米国アライドケミカル社製商品名のACCUFLUO
Rを使用することができる。これらはポリカーボンモノ
フルオライドとも称され、(CF)nの組成からなるも
のであって、代表的なものとしては六方晶系の 6角板状
の構造のものが挙げられるが、三方晶系等の多形の構造
体であってもよい。このような分子構造からなるフッ化
黒鉛は、極端な低表面エネルギー化合物で、直鎖状構造
のポリテトラフルオロエチレン樹脂などと比較して、撥
水性や撥油性が大きく、また潤滑性も優れている。
【0035】また、フッ化黒鉛は、(CF)nの組成に
おけるフッ素含有量を反応条件や表面処理によって調節
することにより電気的性質を変化させることができるの
で、分離爪を絶縁体としたり、導電体としたりすること
ができ、用途に応じた分離爪を得ることができる。さら
に、フッ化黒鉛は、耐酸化性、耐薬品性などにも優れ、
酸、アルカリなどの溶剤に対しても安定しており、加熱
しても融解することがないため、特に電子写真装置の加
熱定着部分のように、熱や化学薬品などに接する厳しい
使用環境にある部品、なかでもヒーターなどの加熱手段
を有する加熱定着部ローラ用の分離爪に好適である。
おけるフッ素含有量を反応条件や表面処理によって調節
することにより電気的性質を変化させることができるの
で、分離爪を絶縁体としたり、導電体としたりすること
ができ、用途に応じた分離爪を得ることができる。さら
に、フッ化黒鉛は、耐酸化性、耐薬品性などにも優れ、
酸、アルカリなどの溶剤に対しても安定しており、加熱
しても融解することがないため、特に電子写真装置の加
熱定着部分のように、熱や化学薬品などに接する厳しい
使用環境にある部品、なかでもヒーターなどの加熱手段
を有する加熱定着部ローラ用の分離爪に好適である。
【0036】フッ化黒鉛等のフッ素系化合物塗布液は、
ポリイミドやポリアミドイミド樹脂溶液にフッ化黒鉛等
のフッ素系化合物を 10 〜 70 重量%分散させることに
より得られる。塗布方法、乾燥方法、塗膜厚さ等は上述
のフルオロカーボン重合体薄層の方法を採用することが
できる。ただし、加熱温度は、ポリイミドやポリアミド
イミド樹脂の分解開始温度を越えないことが好ましい。
ポリイミドやポリアミドイミド樹脂溶液にフッ化黒鉛等
のフッ素系化合物を 10 〜 70 重量%分散させることに
より得られる。塗布方法、乾燥方法、塗膜厚さ等は上述
のフルオロカーボン重合体薄層の方法を採用することが
できる。ただし、加熱温度は、ポリイミドやポリアミド
イミド樹脂の分解開始温度を越えないことが好ましい。
【0037】なお、この発明に係る分離爪は、外部から
与えられた電気信号によって記録パターンを感光体等の
媒体上に形成し、この媒体上に形成された電気量のパタ
ーンを可視的なパターンに変換する電子写真装置に適用
できる。具体的には、トナー像転写式の湿式静電複写機
や乾式静電複写機(PPC)、レーザービームプリンタ
(LBP)、液晶シャッタ(LCD)プリンタ、ファク
シミリ用プリンタなど、発光ダイオード(LED)など
のプリンタといった画像形成装置の全般を指す概念であ
る。
与えられた電気信号によって記録パターンを感光体等の
媒体上に形成し、この媒体上に形成された電気量のパタ
ーンを可視的なパターンに変換する電子写真装置に適用
できる。具体的には、トナー像転写式の湿式静電複写機
や乾式静電複写機(PPC)、レーザービームプリンタ
(LBP)、液晶シャッタ(LCD)プリンタ、ファク
シミリ用プリンタなど、発光ダイオード(LED)など
のプリンタといった画像形成装置の全般を指す概念であ
る。
【0038】また、この発明の分離爪は、給紙部、感光
部、定着部、排紙部その他の用途に限定使用されるもの
ではなく、優れた耐熱性樹脂を選択的に採用すれば、定
着ローラや加圧ローラを含む定着部ローラに有効であ
る。なかでもこの発明の分離爪は、熱的条件の厳しい定
着ローラに対して適しており、さらにまた定着部の加圧
ローラよリも高温状態で使用され、オイル塗布によりト
ナーの付着を防止するような湿式静電方式よりもさらに
厳しいトナーの非粘着性が要求される乾式静電方式の定
着装置における定着部ローラの排紙側周辺にも好適であ
る。
部、定着部、排紙部その他の用途に限定使用されるもの
ではなく、優れた耐熱性樹脂を選択的に採用すれば、定
着ローラや加圧ローラを含む定着部ローラに有効であ
る。なかでもこの発明の分離爪は、熱的条件の厳しい定
着ローラに対して適しており、さらにまた定着部の加圧
ローラよリも高温状態で使用され、オイル塗布によりト
ナーの付着を防止するような湿式静電方式よりもさらに
厳しいトナーの非粘着性が要求される乾式静電方式の定
着装置における定着部ローラの排紙側周辺にも好適であ
る。
【0039】
【実施例】実施例に用いた原材料を一括してつぎに示
す。 (1)ガラスポリマー(GP1):コルテムXP8MU
JZ(コーニング社製商品名)、GP1はリン酸塩ガラ
ス 78 重量%と液晶ポリエステル樹脂(ダートコ社製商
品名:ザイダーSRT−900)とのアロイである。 (2)ガラスポリマー(GP2):コルテムXP6MU
JZ(コーニング社製商品名)、GP2はリン酸塩ガラ
ス 72 重量%と液晶ポリエステル樹脂(ダートコ社製商
品名:ザイダーSRT−900)とのアロイである。 (3)ガラスポリマー(GP3):コルテムXP20M
UJZ(コーニング社製商品名)、GP3はリン酸塩ガ
ラス 73 重量%とポリエーテルイミド、ポリサルフォ
ン、ポリエーテルエーテルケトンとのアロイである。 (4)液晶ポリエステル樹脂(LCP−1):ザイダー
SRT−900(ダートコ社製商品名) (5)液晶ポリエステル樹脂(LCP−2):スミカス
ーパーE5000(住友化学工業社製商品名) (6)酸化チタンウィスカー(TiO2 ):FTL20
0(石原産業社製商品名、平均繊維長 3.15 μm 、平均
繊維径 0.27 μm 、pH 6〜8 )
す。 (1)ガラスポリマー(GP1):コルテムXP8MU
JZ(コーニング社製商品名)、GP1はリン酸塩ガラ
ス 78 重量%と液晶ポリエステル樹脂(ダートコ社製商
品名:ザイダーSRT−900)とのアロイである。 (2)ガラスポリマー(GP2):コルテムXP6MU
JZ(コーニング社製商品名)、GP2はリン酸塩ガラ
ス 72 重量%と液晶ポリエステル樹脂(ダートコ社製商
品名:ザイダーSRT−900)とのアロイである。 (3)ガラスポリマー(GP3):コルテムXP20M
UJZ(コーニング社製商品名)、GP3はリン酸塩ガ
ラス 73 重量%とポリエーテルイミド、ポリサルフォ
ン、ポリエーテルエーテルケトンとのアロイである。 (4)液晶ポリエステル樹脂(LCP−1):ザイダー
SRT−900(ダートコ社製商品名) (5)液晶ポリエステル樹脂(LCP−2):スミカス
ーパーE5000(住友化学工業社製商品名) (6)酸化チタンウィスカー(TiO2 ):FTL20
0(石原産業社製商品名、平均繊維長 3.15 μm 、平均
繊維径 0.27 μm 、pH 6〜8 )
【0040】実施例1〜実施例5、比較例1 表1に示す割合(重量部)で原材料を配合し、ヘンシェ
ルミキサーで充分混合した後、二軸溶融押出機に供給
し、押出し、造粒してそのペレットを射出成形機に供給
し、所定の金型内に射出成形して図1に示す形状の分離
爪を一体成形した。二軸溶融押出機のスクリュー回転数
は 150rpm 、射出成形機の射出圧力は 1700kg/cm2 、成
形温度 350℃であった。得られた分離爪に、画像形成装
置の定着部位での仕様・条件に準ずるように、つぎの評
価試験を実施した。 (1)耐衝撃試験 耐衝撃試験の概要を図2に示す。直径 25 mmのローラ2
に支点から爪先端までの長さLが 85mm になるように分
離爪1をセットし、分離爪の刃先の先端部がローラに荷
重Wが 20gf となるように重り3を調節し、接触角度θ
が 100°の条件で接触させた。分離爪1を直立状態から
水平状態に自然回転させ刃先の先端部とローラ2とを衝
突するようにして、分離爪1に欠損が生じるまでの衝突
回数を測定した。なお、衝突回数は 10 回を限度とし
た。 (2)耐熱試験 電子写真装置の定着部の諸条件に準じて試験を行なっ
た。試験条件は、直径 25 mmのローラに支点から爪先端
までの長さが 85mm になるように分離爪をセットし、分
離爪の刃先の先端部がローラに荷重 20gf 、接触角度 1
00°の条件で接触させた。ローラ温度を 10 ℃/min. で
上昇させ、図3に示す爪先端の変形量tが40 μm にな
ったときのローラ温度を測定した。なお、最高温度は 2
50℃までとした。 (3)爪先端R 日本光学社製の投影器V一160を使用して分離爪先端
部の曲率半径(R)を測定し、 n=50 の平均値を求め
た。 (4)ウエルド強度 ASTM D680に基づき測定した( n=5の平均
値)。 (5)フッ素系化合物層の密着強度試験 ウエルド強度試験で使用した試験片を用いて、この表面
にダイキン工業社製コーティング剤タフコートエナメル
TCW−8809BKを霧化吹付け塗布後、乾燥し、 2
60℃で 30 分間焼成した。形成されたコーティング膜の
クロスカット試験を行ない密着強度を調査した。 クロスカット試験:カッターナイフで試験片の平面を素
地に達する 1mm間隔の直交する縦横 11 本の線を切り込
むことにより 100個の碁盤目をつけ、その上からセロハ
ンテープを圧着したあと、セロハンテープを剥がしコー
ティング膜が基材に残っている数によって密着力を評価
する方法である。表1においては、基材に残ったコーテ
ィング膜の数を記した。 (6)外観 射出成形後の分離爪を観察して、表面にクラックや発泡
が認められれば×を、表面がきれいであれば○で評価し
た。
ルミキサーで充分混合した後、二軸溶融押出機に供給
し、押出し、造粒してそのペレットを射出成形機に供給
し、所定の金型内に射出成形して図1に示す形状の分離
爪を一体成形した。二軸溶融押出機のスクリュー回転数
は 150rpm 、射出成形機の射出圧力は 1700kg/cm2 、成
形温度 350℃であった。得られた分離爪に、画像形成装
置の定着部位での仕様・条件に準ずるように、つぎの評
価試験を実施した。 (1)耐衝撃試験 耐衝撃試験の概要を図2に示す。直径 25 mmのローラ2
に支点から爪先端までの長さLが 85mm になるように分
離爪1をセットし、分離爪の刃先の先端部がローラに荷
重Wが 20gf となるように重り3を調節し、接触角度θ
が 100°の条件で接触させた。分離爪1を直立状態から
水平状態に自然回転させ刃先の先端部とローラ2とを衝
突するようにして、分離爪1に欠損が生じるまでの衝突
回数を測定した。なお、衝突回数は 10 回を限度とし
た。 (2)耐熱試験 電子写真装置の定着部の諸条件に準じて試験を行なっ
た。試験条件は、直径 25 mmのローラに支点から爪先端
までの長さが 85mm になるように分離爪をセットし、分
離爪の刃先の先端部がローラに荷重 20gf 、接触角度 1
00°の条件で接触させた。ローラ温度を 10 ℃/min. で
上昇させ、図3に示す爪先端の変形量tが40 μm にな
ったときのローラ温度を測定した。なお、最高温度は 2
50℃までとした。 (3)爪先端R 日本光学社製の投影器V一160を使用して分離爪先端
部の曲率半径(R)を測定し、 n=50 の平均値を求め
た。 (4)ウエルド強度 ASTM D680に基づき測定した( n=5の平均
値)。 (5)フッ素系化合物層の密着強度試験 ウエルド強度試験で使用した試験片を用いて、この表面
にダイキン工業社製コーティング剤タフコートエナメル
TCW−8809BKを霧化吹付け塗布後、乾燥し、 2
60℃で 30 分間焼成した。形成されたコーティング膜の
クロスカット試験を行ない密着強度を調査した。 クロスカット試験:カッターナイフで試験片の平面を素
地に達する 1mm間隔の直交する縦横 11 本の線を切り込
むことにより 100個の碁盤目をつけ、その上からセロハ
ンテープを圧着したあと、セロハンテープを剥がしコー
ティング膜が基材に残っている数によって密着力を評価
する方法である。表1においては、基材に残ったコーテ
ィング膜の数を記した。 (6)外観 射出成形後の分離爪を観察して、表面にクラックや発泡
が認められれば×を、表面がきれいであれば○で評価し
た。
【0041】
【表1】
【0042】表1より、本発明による各実施例は、耐衝
撃性、耐熱性に優れ、爪先端Rも理想的な曲率で成形で
きるものであった。さらにウエルド強度が平均的な液晶
ポリエステル樹脂より 2倍以上を有し、分離爪成形体の
表面は何の不具合もなかった。また、フッ素系化合物薄
層コーティングが可能であった。これに対してガラスポ
リマーではなく、液晶ポリエステル樹脂にウィスカを添
加した比較例1は耐衝撃性が極めて悪く、分離爪成形体
の表面に発泡や、ウェルド部分にクラックが認められ実
機に使用できるものではなかった。
撃性、耐熱性に優れ、爪先端Rも理想的な曲率で成形で
きるものであった。さらにウエルド強度が平均的な液晶
ポリエステル樹脂より 2倍以上を有し、分離爪成形体の
表面は何の不具合もなかった。また、フッ素系化合物薄
層コーティングが可能であった。これに対してガラスポ
リマーではなく、液晶ポリエステル樹脂にウィスカを添
加した比較例1は耐衝撃性が極めて悪く、分離爪成形体
の表面に発泡や、ウェルド部分にクラックが認められ実
機に使用できるものではなかった。
【0043】
【発明の効果】本発明の分離爪はリン酸塩ガラスと樹脂
とからなるガラスポリマーの成形品であるので、成形性
に優れ爪先端部充填等の成形性の問題が解消される。ま
た、ローラ外周面に対して攻撃性を有さず、充分な耐熱
性を有し、さらに信頼性の高い爪先端形状が維持でき
る。
とからなるガラスポリマーの成形品であるので、成形性
に優れ爪先端部充填等の成形性の問題が解消される。ま
た、ローラ外周面に対して攻撃性を有さず、充分な耐熱
性を有し、さらに信頼性の高い爪先端形状が維持でき
る。
【0044】また、リン酸塩ガラスが 20 〜 80 重量
%、樹脂が 20 〜 80 重量%とからなるガラスポリマー
であるにかかわらず、分離爪として充分な耐衝撃性を有
する。
%、樹脂が 20 〜 80 重量%とからなるガラスポリマー
であるにかかわらず、分離爪として充分な耐衝撃性を有
する。
【0045】さらに、充填材が 5〜 35 重量%配合され
ので、特にその充填材がpH値 5〜9 の範囲内のウィス
カであるので、また、樹脂は液晶ポリエステル樹脂、ポ
リエーテルイミド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテ
ルエーテルケトン樹脂から選ばれた少なくとも一種の樹
脂であるので、ウエルド強度、耐熱変形性などの機械的
特性に優れている。その結果、設計上の制約が非常に小
さい分離爪が得られる。
ので、特にその充填材がpH値 5〜9 の範囲内のウィス
カであるので、また、樹脂は液晶ポリエステル樹脂、ポ
リエーテルイミド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテ
ルエーテルケトン樹脂から選ばれた少なくとも一種の樹
脂であるので、ウエルド強度、耐熱変形性などの機械的
特性に優れている。その結果、設計上の制約が非常に小
さい分離爪が得られる。
【0046】本発明の分離爪は、上述の成形品の表面に
フッ素系化合物層が形成されてなるので、分離爪表面の
トナーに対する非粘着性および摩擦摩耗性に優れ、信頼
性の高い分離爪が得られる。
フッ素系化合物層が形成されてなるので、分離爪表面の
トナーに対する非粘着性および摩擦摩耗性に優れ、信頼
性の高い分離爪が得られる。
【図1】分離爪の側面図である。
【図2】耐衝撃試験の概要を示す図である。
【図3】耐熱試験における爪先端の変形量を示す図であ
る。
る。
1 分離爪 2 ローラ 3 重り
Claims (7)
- 【請求項1】 リン酸塩ガラスと樹脂とからなるガラス
ポリマーの成形品であることを特徴とする分離爪。 - 【請求項2】 前記ガラスポリマーは、リン酸塩ガラス
が 20 〜 80 重量%と、前記樹脂が 20 〜 80 重量%と
からなることを特徴とする請求項1記載の分離爪。 - 【請求項3】 前記ガラスポリマーは、さらに充填材が
5〜 35 重量%配合されてなることを特徴とする請求項
2記載の分離爪。 - 【請求項4】 前記充填材は、pH値が 5〜9 以下のウ
ィスカであることを特徴とする請求項3記載の分離爪。 - 【請求項5】 前記樹脂は液晶ポリエステル樹脂、ポリ
エーテルイミド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテル
エーテルケトン樹脂から選ばれた少なくとも一種の樹脂
であることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいず
れか1項記載の分離爪。 - 【請求項6】 前記成形品の表面にフッ素系化合物層が
形成されてなることを特徴とする請求項1ないし請求項
5のいずれか1項記載の分離爪。 - 【請求項7】 請求項1ないし請求項6のいずれか1項
記載の分離爪であって、該分離爪は電子写真装置の定着
部に用いられることを特徴とする分離爪。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9090698A JPH10326057A (ja) | 1997-03-21 | 1998-03-18 | 分離爪 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8768497 | 1997-03-21 | ||
JP9-87684 | 1997-03-21 | ||
JP9090698A JPH10326057A (ja) | 1997-03-21 | 1998-03-18 | 分離爪 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10326057A true JPH10326057A (ja) | 1998-12-08 |
Family
ID=26428934
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9090698A Pending JPH10326057A (ja) | 1997-03-21 | 1998-03-18 | 分離爪 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10326057A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007193063A (ja) * | 2006-01-19 | 2007-08-02 | Toyo Plastic Seiko Co Ltd | 定着装置の記録材分離部材 |
JP2007199100A (ja) * | 2006-01-23 | 2007-08-09 | Toyo Plastic Seiko Co Ltd | 定着装置の記録材分離部材 |
JP2008291234A (ja) * | 2007-04-23 | 2008-12-04 | Ueno Fine Chem Ind Ltd | 液晶ポリマー組成物およびそれからなる成形品 |
-
1998
- 1998-03-18 JP JP9090698A patent/JPH10326057A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007193063A (ja) * | 2006-01-19 | 2007-08-02 | Toyo Plastic Seiko Co Ltd | 定着装置の記録材分離部材 |
JP2007199100A (ja) * | 2006-01-23 | 2007-08-09 | Toyo Plastic Seiko Co Ltd | 定着装置の記録材分離部材 |
JP2008291234A (ja) * | 2007-04-23 | 2008-12-04 | Ueno Fine Chem Ind Ltd | 液晶ポリマー組成物およびそれからなる成形品 |
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