JP2829292B2 - 複写機用分離爪の製造方法 - Google Patents

複写機用分離爪の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】この発明は複写機用分離爪の製造
方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】社会の情報化に伴って急速な進歩発展を
した乾式複写機は、原稿の文字、図形等に対応して感光
ドラムの表面に形成された静電荷潜像をトナー像に変換
した後、このトナー像を給紙カセットから供給されてく
る紙面に転写し、さらに転写されたトナー像を紙面に定
着させるために、加熱された定着部ローラによって表面
を加熱加圧し、トナー像と紙繊維とを融着させて両者が
容易に離れないようにする機構を有するものである。 【0003】しかし、このような装置の例えば最終の定
着工程において、定着部ローラによって加熱加圧された
紙がローラ表面に密着したまま回転し、紙詰りの原因と
なる危険がきわめて多く、そのために定着部ローラの表
面に先端を押し付けた分離爪を使ってローラに密着して
いる紙の縁を持ち上げて円滑に剥離させることが肝要で
ある。 【0004】したがって、分離爪は先端部が変形しない
ような耐熱性を必要とすることは当然であるが、それと
同時に先端の曲率半径(以下これを先端Rと略称する)
を小さくしたり、分離爪に潤滑性を持たせたりして、定
着紙を定着部ローラ側に送ってしまう分離不良(以下こ
れを分離方向不良と呼ぶ)または分離爪部での紙詰り
(以下これを単に紙詰りと呼ぶ)を防ぐことが大切であ
る。 【0005】さらに、定着部ローラの表面が170〜2
70℃の温度に上昇するため、紙に付着したトナーが分
離爪に融着し、この量が増加するとこの融着トナーによ
って紙詰りが起きたり、紙に付着したトナーを掻き取る
ために定着紙面のトナー定着部分に白い筋(以下これを
爪跡と呼ぶ)が入ることもしばしばあるので、これを避
けるために分離爪はトナーに対して非粘着性のものでな
ければならない。 【0006】このような分離爪の具備すべき条件を満た
すために、従来ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリア
リーレンサルファイド、芳香族ポリエ−テルケトン、芳
香族ポリサルホン、芳香族ポリエーテルイミド、芳香族
ポリアミド、芳香族ポリエステル等の樹脂またはこれら
樹脂に四フッ化エチレン樹脂等のフッ素樹脂もしくはグ
ラファイトその他の固体潤滑剤を混入したもの、さらに
はたとえば実公昭54−18921号公報、特開昭57
−111569号公報に示されているように、上記のよ
うな樹脂の表面にフッ素含有重合体を被覆して潤滑性お
よび非粘着性を向上させたものなどが実用化されて来
た。 【0007】しかし、表面にフッ素含有重合体を被覆し
ない分離爪は、たとえフッ素樹脂または固体潤滑剤など
を混入したものであっても潤滑性、非粘着性共に不充分
であって、紙詰り、爪跡の問題を起こし、また表面にフ
ッ素含有重合体を被覆した分離爪であっても、期待する
潤滑性も非粘着性も共に不充分であり、長期の連続使用
もしくはトナーの種類によっては、紙詰り、爪跡の問題
が前記の場合と同様に起こる。 【0008】一般に分離爪先端の被覆膜の膜厚は潤滑
性、非粘着性の効力を発揮するためには平均30μm、
少なくとも10μm以上は必要であるから、被覆するこ
とによって折角小さい値に成形された分離爪の先端Rは
大きくなり分離方向不良、紙詰りなどが起こりやすくな
る。 【0009】したがって、分離爪の先端Rが被覆膜の膜
厚によって大きくなることを避けるため分離爪の成形時
に先端Rを膜厚分を勘案して小さくするという対策が採
られることもあるが、このような処置では当然先端部が
熱変形を受けやすくなり、使用可能温度が低下するばか
りではなく、樹脂製の分離爪本体とフッ素含有重合体と
は通常強固に結合しているわけではないので、被覆膜の
界面剥離も起こりやすく、フッ素含有重合体を被覆する
には、通常極性溶媒に分散させたフッ素含有重合体をス
プレーによって20〜40μm程度に被覆する方法が採
用されているが、分離爪の周囲に飛沫が飛散して、製品
歩留りは低下し、コストが非常に高くなるということも
あって、多くの問題がある。 【0010】なお、シリコーン油の薄膜を、たとえばデ
ィッピング法等によって分離爪の表面に形成させて潤滑
性および非粘着性とを発現させようとする試みもある
が、短時間で表面から離脱するため効果の長期維持は不
可能である。 【0011】 【発明が解決しようとする問題点】このように従来の技
術に基づく分離爪の先端被覆には潤滑特性、非粘着性、
密着強度および薄膜形成能のすべての点ですぐれている
ものはなく、熱変形、分離方向不良、紙詰り、爪跡等の
好ましくない現象がしばしば起こるという問題がある。 【0012】 【問題点を解決するための手段】上記の問題点を解決す
るために、この発明においては、定着部ローラから定着
紙を剥離するポリイミド樹脂製分離爪の製造方法におい
て、前記ポリイミド樹脂が250℃よりも高温の熱処理
で熱変形しないほどの高い耐熱性を有し、しかも射出成
形が可能なポリイミド樹脂であって、前記射出成形が可
能なポリイミド樹脂にグラファイトを添加し、これを
離爪形状に射出成形し分離爪先端の曲率半径を0.05
mm以下に形成し、その後、分離爪の少なくとも先端部
の通紙面にフッ素化ポリエーテル重合体含有溶液を塗布
、この溶液を乾燥し250℃よりも高温でしかもフッ
素化ポリエーテル重合体が熱分解しない温度で熱処理
てフッ素化ポリエーテル重合体の層を形成することを特
徴とする複写機用分離爪の製造方法としたのである。 【0013】 【作用】この発明におけるフッ素化ポリエーテル重合体
、それ自体潤滑性、非粘着性を有する重合体である層
に成形し得るものであるから、このような重合体を分離
爪の特に先端部に塗布しても良好な先端Rを増大させな
いで、潤滑性、非粘着性を発揮する。 【0014】 【実施例】この発明におけるポリイミド樹脂は、150
℃以上の雰囲気温度で、その機械的強度が定着紙分離爪
として連続使用可能でありかつ射出成形可能なものであ
り、しかも250℃よりも高温の熱処理で熱変形しない
耐熱性のポリイミド樹脂であり、例えば米国アモコ社の
登録商標名であるTORLONとして市販されている芳
香族ポリアミドイミド樹脂、また必要であれば(後述す
る実施例のように)これに配合される米国ゼネラル・エ
レクトリック社の登録商標名であるULTRMとして市
販されているポリエーテルイミド樹脂等の合成樹脂をさ
す。 【0015】つぎに、この発明において使用する少なく
とも一つの極性末端基を有するフッ素化ポリエーテル重
合体は、たとえば−CX12X1 −O−単位(ただしX1
は1〜4の整数)を主要構造単位とし、数平均分子量約
1000〜5000の重合体であって、たとえば 【0016】 【化2】 【0017】があげられ、特に好ましくは、 【0018】 【化3】 【0019】で示される伊国モンテヂソン社の登録商標
Fomblin Z−DISOCとして市販されている
平均分子量約2000のフッ素化ポリエーテル重合体、 【0020】 【化4】【0021】で示される伊国モンテヂソン社の登録商標
Fomblin Z−DEALとして市販されている平
均分子量約2000のフッ素化ポリエーテル重合体、 【0022】 【化5】 【0023】で示される伊国モンテヂソン社の登録商標
Fomblin Z−DOLとして市販されている平均
分子量約2000のフッ素化ポリエーテル重合体、など
を例示することができる。 【0024】複写機用分離爪に潤滑性、非粘着性を与え
るために、フッ素化ポリエーテル重合体の薄膜を形成さ
せるには、上記フッ素化ポリエーテル重合体の粘度は高
過ぎる。たとえば、Fomblin Z−DOL200
0の20℃の粘度は約80cstであり、Fombli
n Z−DEAL2000の20℃での粘度は約20c
stである。フッ素化ポリエーテル重合体をフロン11
3等の高フッ化有機溶媒に溶解して、適当な方法で、た
とえばスプレー法、ディッピング法にて塗装すれば良い
が、好ましくはディッピング法が良い。それは塗装液の
歩留りが非常に良いからである。高フッ化有機溶媒に溶
解させたフッ素化ポリエーテル重合体の濃度は特に限定
するものではないが、コストを考えれば0.3〜10重
量%程度が好ましく特に効果的な薄膜を得るためには
0.5〜3重量%程度が好ましい。さらに塗装、乾燥後
に柔らかい布やティッシュペーパー等で表面をみがき、
わずかに曇っていた表面状態を光沢のあるものとする。
これは過剰のフッ素化ポリエーテル重合体を除くためで
ある。 【0025】分離爪母材樹脂に上記した方法、すなわ
ち、フッ素化ポリエーテル重合体を適当な濃度で高フッ
化有機溶媒に溶解させ、ディッピング法等の適当な塗装
方法で被膜を形成させ、高フッ化有機溶媒を飛ばすため
に適当な温度で、たとえば熱風(50℃)乾燥炉で乾燥
する。この乾燥後または乾燥を兼ねてさらに高い温度で
処理しても良いし、またフッ素化ポリエーテルの極性末
端基と分離爪母材樹脂との反応性を高める可能性を考え
れば好ましい。たとえば射出成形することにより分離爪
形状を得た母材の表面にディッピング法にてこのフッ素
化ポリエーテル重合体含有溶液を塗布し、250℃より
も高い温度、例えば270℃以上の高温で適当な時間熱
処理する。ここでいう高い温度とは、母材樹脂およびフ
ッ素化ポリエーテルが熱変形したり熱分解しない温度を
さす。 【0026】以下に、実施例および比較例を示すが、原
材料の配合割合はすべて重量%で表わした。 【0027】実施例1〜3: グラファイト10%、ポリエーテルイミド樹脂(米国ゼ
ネラル・エレクトリック社製ULTEM 1000)3
0%およびポリアミドイミド樹脂(米国アモコ社製TO
RLON 4000T)60%をヘンシェルミキサーで
混合後、2軸溶融押出機にて混練後押出し、このストラ
ンドをカットしペレットを得た。このペレットを射出成
形し、分離爪形状成形品および摩擦試験片を得た。分離
爪先端の曲率半径(先端R)は0.05mm以下であ
る。 【0028】また、フッ素化ポリエーテル重合体として
つぎの伊国モンテヂソン社製品3種(数平均分子量はい
ずれも2000)を選んだ。すなわち、実施例1におい
てはFomblin Z−DISOC 【0029】 【化6】 【0030】を、実施例2においてはFomblin
Z−DEAL 【0031】 【化7】 【0032】を、さらに実施例3においてはFombl
in Z−DOL 【0033】 【化8】 【0034】を用い、各フッ素化ポリエーテル重合体の
それぞれを1.5%溶解したフレオン113溶液に浸
け、分離爪の少なくとも先端部の通紙面に塗布し取り出
した後、260℃で24時間乾燥および熱処理した後、
潤滑性、非粘着性および分離爪材としての機能性を評価
した。なお、各評価の方法はつぎのとおりである。 【0035】潤滑性: スラスト型摩擦試験機を使用して、荷重1kg/c
2 、速度1cm/秒の条件で軸受鋼(SUJ 2)を
相手に試験した。 【0036】非粘着性: 分離爪を試験片として、エルマ光学社製ゴニオメーター
式接触角試験機を用いて、水と酢酸に対する接触角を求
めた。 【0037】分離爪としての機能性: シャープ社製乾式複写機Z−60型を用い、同型の分離
爪と同一形状の試験片を定位置に取り付け、A4判の複
写用紙5万枚を連続通紙し、5万回の複写を繰り返し、
定着ローラからの紙の分離不良(紙詰り)発生時の複写
枚数、爪跡によるトナー画像汚染発生の有無、分離爪へ
のトナーの付着量〔付着していないまたは微量付着して
いる(◎印)、比較的少量付着している(○印)、少量
付着している(△印)、多量に付着している(×印)の
4段階〕で評価した。また、通紙試験後に分離爪に付着
したトナーをエチルアルコールでふき取った後、水およ
び酢酸に対する接触角を測定した。得られた結果を第1
表にまとめた。 【0038】 【表1】 【0039】比較例1: フッ素化ポリエーテル重合体の被覆膜を分離爪表面に形
成させなかったこと以外は実施例1とまったく同様の方
法で試験片を得、同じ測定を行いその結果を表1に併記
した。 【0040】表1から明らかなように、実施例1〜3に
示した分離爪は、良好な潤滑性を有し、非粘着性におい
てもフッ素樹脂単体に匹敵する接触角を示して非常に優
れたものであり、複写機の実用的機能も充分満足できる
結果であった。また試験後の通紙面の接触角も試験前と
同様の大きい値を示し、比較例1の接触角とは大きな差
があった。これは実施例1〜3の分離爪表面に試験後も
なおフッ素化ポリエーテル重合体被膜が存在しているこ
とを示し、この発明のフッ素化ポリエーテル重合体被膜
が良好な密着強度および耐摩耗性を有していることがわ
かる。 【0041】実施例4および参考例 分離爪用耐熱性樹脂として、参考例は芳香族ポリアミド
イミド樹脂である米国アモコ社製Torlon 420
3(3%二酸化チタン、0.5%四フッ化エチレン樹脂
入り)、実施例は芳香族ポリアミドイミド樹脂である
米国アモコ社製Torlon 4301(12%グラフ
ァイト、3%四フッ化エチレン樹脂)を用いた。そし
て、成形方法は実施例1と同様に射出成形し、成形品を
さらに260℃、24時間熱処理して成形試験片を得
た。これら成形品に実施例1と同じフッ素化ポリエーテ
ルを、塗布後の熱処理を50℃の熱風乾燥炉で行なった
以外は、すべて実施例1と同様に分離爪表面に被覆し、
諸試験を行なった。その結果を表2にまとめた。 【0042】 【表2】【0043】表2から明らかなように、実施例4および
参考例に示した分離爪も実施例1〜3に示した分離爪と
同様、潤滑性、非粘着性、実用的機能ともに非常に良好
な値を示した。さらに通紙後の接触角の結果から、被膜
の密着強度、耐摩耗性とも満足すべき結果となった。 【0044】比較例2〜8: 分離爪用耐熱性樹脂として、比較例2,3および8は実
施例4と同じTorlon 4203を、比較例4は芳
香族ポリアミドイミド樹脂である米国アモコ社製Tor
lon 4347(12%グラファイト、8%四フッ化
エチレン樹脂)を、比較例5は無機フィラー入りポリフ
ェニレンサルファイド樹脂(旭硝子社製:RE101J
を、比較例6は15%四フッ化エチレン樹脂と30
%ガラス 繊維入りポリフェニレンサルファイド樹脂(旭
硝子社製:RFG1530JAを、比較例7は芳香族
ポリエーテルケトン樹脂(英国アイ・シー・アイ社製:
PEEK−150P)とチタン酸カリウムホイスカー
(大塚化学社製:テイスモD101Aを重量比7:3
の割合で溶融ブレンドしたものを用いた。そしてこれら
の樹脂は実施例1と同様に射出成形し、比較例2,3,
4および8については成形後260℃で24時間熱処理
した。さらに比較例3および比較例5はフッ素樹脂含有
樹脂エナメルであるダイキン工業社製ポリフロンタフコ
ートエナメルTC7105GNおよびTC−7409B
Kを吸上げ式スプレーガンで膜厚30μm程度まで均一
にコーティングし、これを100℃で30分乾燥し、さ
らに比較例3すなわちTC7105GNについては25
0℃で30分間、比較例5すなわちTC7409BKに
ついては180℃で30分間熱処理した。また比較例8
は熱処理後、末端に極性基をもたないフッ素化ポリエー
テル重合体である伊国モンテヂソン社製Fomblin
Z−25(20℃粘度250cst)をフレオンR11
3に1.5%溶解した液に漬け取り出した後50℃で乾
燥した。これらの試験片を用いて実施例1と同じ試験を
行ない、その結果を表3に示した。 【0045】 【表3】 【0046】表3より明らかなように、分離爪表面に被
覆を形成していない爪すなわち比較例2,4,6および
7は潤滑性,非粘着性ともに悪く、また実機試験におい
ても良い結果が得られなかった。また爪表面に被覆が形
成されているものでも、比較例3および5のように30
μmの厚膜による先端Rの増大により、また潤滑性が足
らないために分離不良を起こしたり、非粘着性が足らな
いために爪跡がはいったり、トナー付着量が増加してい
る。比較例8のようにフッ素化ポリエーテル重合体によ
る薄膜が爪表面に形成されているものでも、試験前の潤
滑性、非粘着性は非常に優れているが、末端に極性基を
もっていないため被覆と母材との密着強度が悪く、通紙
試験途中で剥離してしまい、結果は悪いものとなった。
これは試験後の接触角の大きな低下より判断される。 【0047】 【効果】以上のことから明らかなように、この発明によ
る複写機用の分離爪の製造方法は、耐熱性、潤滑性、非
粘着性が共にすぐれ塗布層と基材との密着強度向上
た分離爪を製造することができ、フッ素化ポリエーテル
重合体による層の形成、射出成形可能なポリイミド樹脂
の選択および先端曲率半径を0.05mm以下と精密に
射出成形したことによって、従来の被覆技術の欠点であ
る分離爪先端部の先端Rの増大に基づく分離方向不良や
紙詰りを起こすことがない。 また、所要の耐熱性を有す
ると共に射出成形可能なポリイミド樹脂にグラファイト
を配合したので、トナーに対する非粘着性が向上し、分
離爪先端部の滑り特性も向上し、熱伝導性、電気伝導性
を損うことなく長期連続使用に充分耐え得る複写機用分
離爪を製造できる。また、分離爪を射出成形するので、
製造効率が向上すると共に製造コストも低減できる。
らに、この発明によれば複写機用分離爪の先端部の少な
くとも通紙面にフッ素化ポリエーテル重合体含有溶液を
塗布・乾燥し所定温度で熱処理するので、分離爪の先端
形状の精度を低下させることなく非粘着性に優れた層を
分離爪の少なくとも先端部の通紙面に形成でき、これに
よりトナーの付着や分離方向不良、紙詰まりおよび融着
トナーによる紙汚れなどの紙面の画像汚染を確実に防止
できるという利点もある。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 (1) 定着部ローラから定着紙を剥離するポリイミド
    樹脂製分離爪の製造方法において、前記ポリイミド樹脂が 250℃よりも高温の熱処理で熱
    変形しないほどの高い耐熱性を有し、しかも射出成形が
    可能なポリイミド樹脂であって、前記射出成形が可能な
    ポリイミド樹脂にグラファイトを添加し、これを分離爪
    形状に射出成形し分離爪先端の曲率半径を0.05mm
    以下に形成し、その後、分離爪の少なくとも先端部の通
    紙面にフッ素化ポリエーテル重合体含有溶液を塗布し
    この溶液を乾燥し250℃よりも高温でしかもフッ素化
    ポリエーテル重合体が熱分解しない温度で熱処理してフ
    ッ素化ポリエーテル重合体の層を形成することを特徴と
    する複写機用分離爪の製造方法。(2) フッ素化ポリエーテル重合体含有溶液が、溶媒
    に溶解された溶液状のフッ素化ポリエーテル重合体含有
    溶液である特許請求の範囲第1項記載の複写機用分離爪
    の製造方法。(3) フッ素化ポリエーテル重合体含有溶液が、フッ
    素化ポリエーテル重合体を0.3〜10重量%含むフッ
    素化ポリエーテル重合体含有溶液である特許請求の範囲
    第1項記載の複写機用分離爪の製造方法。(4) フッ素化ポリエーテル重合体が、数平均分子量
    1000〜5000の重合体である特許請求の範囲第1
    項に記載の複写機用分離爪の製造方法。(5) フッ素化ポリエーテル重合体が、 【化1】 を主要構造単位とし、少なくとも一つの極性基で末端結
    合されている重合体である特許請求の範囲第1項に記載
    の複写機用分離爪の製造方法。(6) 塗布方法が、ディッピング法である特許請求の
    範囲第1項に記載の複写機用分離爪の製造方法。(7) 複写機用分離爪が、乾式複写機用分離爪である
    特許請求の範囲第1項に記載の複写機用分離爪の製造方
    法。
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