JP2931584B2 - 複写機 - Google Patents
複写機Info
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- JP2931584B2 JP2931584B2 JP13522498A JP13522498A JP2931584B2 JP 2931584 B2 JP2931584 B2 JP 2931584B2 JP 13522498 A JP13522498 A JP 13522498A JP 13522498 A JP13522498 A JP 13522498A JP 2931584 B2 JP2931584 B2 JP 2931584B2
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- Japan
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- copying machine
- separation claw
- resin
- fluorinated polyether
- paper
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- Separation, Sorting, Adjustment, Or Bending Of Sheets To Be Conveyed (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は複写機に関するもので
ある。 【0002】 【従来の技術】社会の情報化に伴って急速な進歩発展を
した乾式複写機は、原稿の文字、図形等に対応して感光
ドラムの表面に形成された静電荷潜像をトナー像に変換
した後、このトナー像を給紙カセットから供給されてく
る紙面に転写し、さらに転写されたトナー像を紙面に定
着させるために、加熱された定着ローラによって表面を
加熱加圧し、トナー像と紙繊維とを融着させて両者が容
易に離れないようにする機構を有するものである。 【0003】しかし、このような装置の例えば最終の定
着工程において、定着ローラによって加熱加圧された紙
がローラ表面に密着したまま回転し、紙詰りの原因とな
る危険がきわめて多く、そのために定着ローラの表面に
先端を押し付けた分離爪を使ってローラに密着している
紙の縁を持ち上げて円滑に剥離させることが肝要であ
る。 【0004】したがって、分離爪は先端部が変形しない
ような耐熱性を必要とすることは当然であるが、それと
同時に先端の曲率半径(以下これを先端Rと略称する)
を小さくしたり、分離爪に潤滑性を持たせたりして、定
着紙を定着ローラ側に送ってしまう分離不良(以下これ
を分離方向不良と呼ぶ)または分離爪部での紙詰り(以
下これを単に紙詰りと呼ぶ)を防ぐことが大切である。 【0005】さらに、定着ローラの表面が170〜27
0℃の温度に上昇するため、紙に付着したトナーが分離
爪に融着し、この量が増加するとこの融着トナーによっ
て紙詰りが起きたり、紙に付着したトナーを掻き取るた
めに定着紙面のトナー定着部分に白い筋(以下これを爪
跡と呼ぶ)が入ることもしばしばあるので、これを避け
るために分離爪はトナーに対して非粘着性のものでなけ
ればならない。 【0006】このような分離爪の具備すべき条件を満た
すために、従来ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリア
リーレンサルファイド、芳香族ポリエ−テルケトン、芳
香族ポリサルホン、芳香族ポリエーテルイミド、芳香族
ポリアミド、芳香族ポリエステル等の樹脂またはこれら
樹脂に四フッ化エチレン樹脂等のフッ素樹脂もしくはグ
ラファイトその他の固体潤滑剤を混入したもの、さらに
はたとえば実公昭54−18921号公報、特開昭57
−111569号公報に示されているように、上記のよ
うな樹脂の表面にフッ素含有重合体を被覆して潤滑性お
よび非粘着性を向上させたものなどが実用化されて来
た。 【0007】しかし、表面にフッ素含有重合体を被覆し
ない分離爪は、たとえフッ素樹脂または固体潤滑剤など
を混入したものであっても潤滑性、非粘着性共に不充分
であって、紙詰り、爪跡の問題を起こし、また表面にフ
ッ素含有重合体を被覆した分離爪であっても、期待する
潤滑性も非粘着性も共に不充分であり、長期の連続使用
もしくはトナーの種類によっては、紙詰り、爪跡の問題
が前記の場合と同様に起こる。一般に分離爪先端の被覆
膜の膜厚は潤滑性、非粘着性の効力を発揮するためには
平均30μm、少なくとも10μm以上は必要であるか
ら、被覆することによって折角小さい値に成形された分
離爪の先端Rは大きくなり分離方向不良、紙詰りなどが
起こりやすくなる。 【0008】したがって、分離爪の先端Rが被覆膜の膜
厚によって大きくなることを避けるため分離爪の成形時
に先端Rを膜厚分を勘案して小さくするという対策が採
られることもあるが、このような処置では当然先端部が
熱変形を受けやすくなり、使用可能温度が低下するばか
りではなく、樹脂製の分離爪本体とフッ素含有重合体と
は通常強固に結合しているわけではないので、被覆膜の
界面剥離も起こりやすく、フッ素含有重合体を被覆する
には、通常極性溶媒に分散させたフッ素含有重合体をス
プレーによって20〜40μm程度に塗布する方法が採
用されているが、分離爪の周囲に飛沫が飛散して、製品
歩留りは低下し、コストが非常に高くなるということも
あって、多くの問題がある。 【0009】なお、シリコーン油の薄膜を、たとえばデ
ィッピング法等によって分離爪の表面に形成させて潤滑
性および非粘着性とを発現させようとする試みもある
が、短時間で表面から離脱するため効果の長期維持は不
可能である。 【0010】 【発明が解決しようとする問題点】このように従来の技
術に基づく分離爪の先端被覆には潤滑特性、非粘着性、
密着強度および薄膜形成能のすべての点ですぐれている
ものはなく、熱変形、分離方向不良、紙詰り、爪跡等の
好ましくない現象がしばしば起こるという問題がある。 【0011】 【問題点を解決するための手段】上記の問題点を解決す
るために、この発明においては、ローラの表面が170
℃以上に加熱される定着ローラと、この定着ローラから
定着紙を剥離するポリアミドイミド樹脂製分離爪とを具
備する複写機であって、前記分離爪の先端部を曲率半径
0.1mm以下のR形状に形成し、前記分離爪の少なく
とも先端部の通紙面の表面が下記の所定のフッ素化ポリ
エーテル重合体によって被覆されていることを特徴とす
る複写機を採用したのである。 【0012】上記手段において、フッ素化ポリエーテル
重合体は、 【0013】 【化2】 【0014】を主要構造単位とし、少なくとも一つの極
性基で末端結合されているフッ素化ポリエーテル重合体
である。 【0015】 【作用】この発明におけるフッ素化ポリエーテル重合体
は、それ自体潤滑性、非粘着性を有する重合体であると
同時に、単分子膜に近い薄膜に成形し得るものであるか
ら、このような重合体を分離爪の特に先端部に被覆して
も良好な先端Rを増大させないで、潤滑性、非粘着性を
発揮する。 【0016】 【実施例】まず、この発明におけるポリアミドイミド樹
脂とは、150℃以上の雰囲気温度で、その機械的強度
が定着紙分離爪材として連続使用可能なたとえば、米国
アモコ社のTORLON(登録商標名)として市販され
ている芳香族ポリアミドイミド樹脂等の合成樹脂をさ
す。 【0017】つぎに、この発明において使用する少なく
とも一つの極性末端基を有するフッ素化ポリエーテル重
合体は、−CX1F2X1 −O−単位(ただしX1 は1〜4
の整数)を主要構造単位とし、数平均分子量約1000
〜5000の重合体であって、たとえば 【0018】 【化3】 【0019】があげられ、特に好ましくは、 【0020】 【化4】 【0021】で示される伊国モンテヂソン社の登録商標
Fomblin Z−DISOCとして市販されている
平均分子量約2000のフッ素化ポリエーテル重合体、 【0022】 【化5】 【0023】で示される伊国モンテヂソン社の登録商標
Fomblin Z−DEALとして市販されている平
均分子量約2000のフッ素化ポリエーテル重合体、 【0024】 【化6】 【0025】で示される伊国モンテヂソン社の登録商標
Fomblin Z−DOLとして市販されている平均
分子量約2000のフッ素化ポリエーテル重合体、など
を例示することができる。 【0026】複写機用分離爪に潤滑性、非粘着性を与え
るために、フッ素化ポリエーテル重合体の薄膜を形成さ
せるには、上記フッ素化ポリエーテル重合体の粘度は高
過ぎる。 【0027】たとえば、Fomblin Z−DOL2
000の20℃の粘度は約80cstであり、Fomb
lin Z−DEAL2000の20℃での粘度や約2
0cstである。フッ素化ポリエーテル重合体をフロン
113等の高フッ化有機溶媒に溶解して、適当な方法
で、たとえばスプレー法、ディッピング法にて塗装すれ
ば良いが、好ましくはディッピング法が良い。それは塗
装液の歩留りが非常に良いからである。 【0028】高フッ化有機溶媒に溶解させたフッ素化ポ
リエーテル重合体の濃度は特に限定するものではない
が、コストを考えれば0.3〜10重量%程度が好まし
く特に効果的な薄膜を得るためには0.5〜3重量%程
度が好ましい。 【0029】さらに塗装、乾燥後に柔らかい布やティッ
シュペーパー等で表面をみがき、わずかに曇っていた表
面状態を光沢のあるものとする。これは過剰のフッ素化
ポリエーテル重合体を除くためである。 【0030】このように分離爪表面に形成された被膜は
非常に薄いために、その膜厚を測定することは困難であ
る。この発明に適用されるフッ素化ポリエーテル重合体
の単分子層は40オングストローム程度と考えられるた
め、この被膜はそれに近い膜厚で厚くとも1μm以下だ
と考えられる。 【0031】厚過ぎる膜は、過剰のフッ素化ポリエーテ
ルを含み、その結果分離爪樹脂母材との結合に関与して
いない、遊離反応性末端基を多く有することとなる。こ
のことはこの発明の複写機用分離爪に要求される潤滑性
および非粘着性に悪影響を及ぼす。 【0032】分離爪母材樹脂に上記した方法、すなわ
ち、フッ素化ポリエーテル重合体を適当な濃度で高フッ
化有機溶媒に溶解させ、ディッピング法等の適当な塗装
方法で被膜を形成させ、高フッ化有機溶媒を飛ばすため
に適当な温度で、たとえば熱風(50℃)乾燥炉で乾燥
する。この乾燥後あるいは乾燥を兼ねてさらに高い温度
で処理しても良いし、またフッ素化ポリエーテルの極性
末端基と分離爪母材樹脂との反応性を高める可能性を考
えれば好ましい。 【0033】たとえば芳香族ポリアミドイミド樹脂であ
る米国アモコ社のTORLONを射出成形することによ
り分離爪形状を得た母材の表面にディッピング法にてこ
のフッ素化ポリエーテル重合体含有溶液を塗布し、25
0〜270℃の高温で適当な時間熱処理する。ここでい
う高い温度とは、母材樹脂およびフッ素化ポリエーテル
が熱変形したり熱分解しない温度をさす。 【0034】以下実施例および比較例を示すが、原材料
の配合割合はすべて重量%で表わした。 【0035】実施例1〜3: グラファイト10%、ポリエーテルイミド樹脂(米国ゼ
ネラル・エレクトリック社製ULTEM 1000)3
0%およびポリアミドイミド樹脂(米国アモコ社製TO
RLON 4000T)60%をヘンシェルミキサーで
混合後、2軸溶融押出機にて混練後押出し、このストラ
ンドをカットしペレットを得た。 【0036】このペレットを射出成形し、分離爪形状成
形品および摩擦試験片を得た。分離爪先端の曲率半径
(先端R)は0.1mm以下、好ましくは0.05mm
以下である。 【0037】また、フッ素化ポリエーテル重合体として
つぎの伊国モンテヂソン社製品3種(数平均分子量はい
ずれも2000)を選んだ。すなわち、実施例1におい
てはFomblin Z−DISOC 【0038】 【化7】 【0039】を、実施例2においてはFomblin
Z−DEAL 【0040】 【化8】 【0041】を、さらに実施例3においてはFombl
in Z−DOL 【0042】 【化9】 【0043】を用い、各フッ素化ポリエーテル重合体の
それぞれを1.5%溶解したフレオン113溶液に浸
け、分離爪の少なくとも先端部の通紙面に塗布し取り出
した後、260℃で24時間乾燥および熱処理した後、
潤滑性、非粘着性および分離爪材としての機能性を評価
した。なお、各評価の方法はつぎのとおりである。 【0044】潤滑性: スラスト型摩擦試験機を使用して、荷重1kg/c
m2 、速度1cm/秒の条件で軸受鋼(SUJ 2)を
相手に試験した。 【0045】非粘着性: 分離爪を試験片として、エルマ光学社製ゴニオメーター
式接触角試験機を用いて、水と酢酸に対する接触角を求
めた。 【0046】分離爪としての機能性: シャープ社製乾式複写機Z−60型を用い、同型の分離
爪と同一形状の試験片を定位置に取り付け、A4判の複
写用紙5万枚を連続通紙し、5万回の複写を繰り返し、
締着ローラからの紙の分離不良(紙詰り)発生時の複写
枚数、爪跡によるトナー画像汚染発生の有無、分離爪へ
のトナーの付着量〔付着していないまたは微量付着して
いる(◎印)、比較的少量付着している(○印)、少量
付着している(△印)、多量に付着している(×印)の
4段階〕で評価した。 【0047】また、通紙試験後に分離爪に付着したトナ
ーをエチルアルコールでふき取った後、水および酢酸に
対する接触角を測定した。得られた結果を第1表にまと
めた。 【0048】 【表1】 【0049】比較例1: フッ素化ポリエーテル重合体の被覆膜を分離爪表面に形
成させなかったこと以外は実施例1とまったく同様の方
法で試験片を得、同じ測定を行いその結果を表1に併記
した。 【0050】表1から明らかなように、実施例1〜3に
示した分離爪は、良好な潤滑性を有し、非粘着性におい
てもフッ素樹脂単体に匹敵する接触角を示して非常に優
れたものであり、複写機の実用的機能も充分満足できる
結果であった。また試験後の通紙面の接触角も試験前と
同様の大きい値を示し、比較例1の接触角とは大きな差
があった。これは実施例1〜3の分離爪表面に試験後も
なおフッ素化ポリエーテル重合体被膜が存在しているこ
とを示し、この発明のフッ素化ポリエーテル重合体被膜
が良好な密着強度および耐摩耗性を有していることがわ
かる。 【0051】実施例4、5、参考例1〜4 分離爪用耐熱性樹脂として、実施例4は芳香族ポリアミ
ドイミド樹脂である米国アモコ社製Torlon 42
03(3%二酸化チタン、0.5%四フッ化エチレン樹
脂入り)、実施例5は芳香族ポリアミドイミド樹脂であ
る米国アモコ社製Torlon 4301(12%グラ
ファイト、3%四フッ化エチレン樹脂)、参考例1はポ
リフェニレンサルファイド樹脂である旭硝子社製RE1
01JA(無機フイラー入り)、参考例2はポリフェニ
レンサルファイド樹脂である旭硝子社製RFG1530
JA(15%四フッ化エチレン樹脂、30%ガラス繊維
入り)、参考例3は芳香族ポリエーテルケトン樹脂であ
る英国アイ・シー・アイ社製PEEK−150Pに大塚
化学社製チタン酸カリウムホイスカーであるティスモD
101 30%を溶融ブレンドしたもの、参考例4は芳
香族ポリイミド樹脂である米国デュポン社製Vespe
l SP−1を用いた。そして、成形方法は実施例4、
5と参考例1〜4は実施例1と同様に射出成形し、実施
例4及び5は成形品をさらに260℃、24時間熱処理
し、参考例4は丸棒から削り出して成形試験片を得た。
これら成形品に実施例1と同じフッ素化ポリエーテル
を、塗布後の熱処理を50℃の熱風乾燥炉で行なった以
外は、すべて実施例1と同様に分離爪表面に被覆し、諸
試験を行なった。その結果を表2にまとめた。 【0052】 【表2】 【0053】表2から明らかなように、実施例4、5に
示した分離爪も実施例1〜3に示した分離爪と同様、潤
滑性、非粘着性、実用的機能ともに非常に良好な値を示
した。さらに通紙後の接触角の結果から、被膜の密着強
度、耐摩耗性とも満足すべき結果となった。 【0054】比較例2〜8: 分離爪用耐熱性樹脂として、比較例2,3および8は実
施例4と同じTorlon4203を、比較例4は芳香
族ポリアミドイミド樹脂である米国アモコ社製Torl
on 4347(12%グラファイト、8%四フッ化エ
チレン樹脂)を、比較例5は参考例1と同じRE101
JAを、比較例6は参考例2と同じREG1530JA
を、比較例7は参考例3と同じPEEK−150Pとテ
イスモD101Aを重量比7:3の割合で溶融ブレンド
したものを用いた。 【0055】そしてこれらの樹脂は実施例1と同様に射
出成形し、比較例2,3,4および8については成形後
260℃で24時間熱処理した。さらに比較例3および
比較例5はフッ素樹脂含有樹脂エナメルであるダイキン
工業社製ポリフロンタフコートエナメルTC7105G
NおよびTC−7409BKを吸上げ式スプレーガンで
膜厚30μm程度まで均一にコーティングし、これを1
00℃で30分乾燥し、さらに比較例3すなわちTC7
105GNについては250℃で30分間、比較例5す
なわちTC7409BKについては180℃で30分間
熱処理した。また比較例8は熱処理後、末端に極性基を
もたないフッ素化ポリエーテル重合体である伊国モンテ
ヂソン社製FomblinZ−25(20℃粘度25c
st)をフレオンR113に1.5%溶解した液に漬け
取り出した後50℃で乾燥した。 【0056】これらの試験片を用いて実施例1と同じ試
験を行ない、その結果を表3に示した。 【0057】 【表3】【0058】表3より明らかなように、分離爪表面に被
覆を形成していない爪すなわち比較例2,4,6および
7は潤滑性、非粘着性ともに悪く、また実機試験におい
ても良い結果が得られなかった。また爪表面に被覆が形
成されているものでも、比較例3および5のように30
μmの厚膜による先端Rの増大により、また潤滑性が足
らないために分離不良を起こしたり、非粘着性が足らな
いために爪跡がはいったり、トナー付着量が増加してい
る。比較例8のようにフッ素化ポリエーテル重合体によ
る薄膜が爪表面に形成されているものでも、試験前の潤
滑性、非粘着性は非常に優れているが、末端に極性基を
もっていないため被覆と母材との密着強度が悪く、通紙
試験途中で剥離してしまい、結果は悪いものとなった。
これは試験後の接触角の大きな低下より判断される。 【0059】 【効果】以上のことから明らかなように、この発明によ
る複写機は、その分離爪が潤滑性、非粘着性が共にすぐ
れ被覆と基材との密着強度向上および被覆の薄膜化によ
って、従来の被覆技術の欠点である分離爪先端部の先端
Rの増大に基づく分離方向不良や紙詰りを起こすことな
く、また熱伝導性、電気伝導性を損うことなく長期連続
使用に充分耐え得るものである。よってこの発明の意義
はきわめて大きいと言える。
ある。 【0002】 【従来の技術】社会の情報化に伴って急速な進歩発展を
した乾式複写機は、原稿の文字、図形等に対応して感光
ドラムの表面に形成された静電荷潜像をトナー像に変換
した後、このトナー像を給紙カセットから供給されてく
る紙面に転写し、さらに転写されたトナー像を紙面に定
着させるために、加熱された定着ローラによって表面を
加熱加圧し、トナー像と紙繊維とを融着させて両者が容
易に離れないようにする機構を有するものである。 【0003】しかし、このような装置の例えば最終の定
着工程において、定着ローラによって加熱加圧された紙
がローラ表面に密着したまま回転し、紙詰りの原因とな
る危険がきわめて多く、そのために定着ローラの表面に
先端を押し付けた分離爪を使ってローラに密着している
紙の縁を持ち上げて円滑に剥離させることが肝要であ
る。 【0004】したがって、分離爪は先端部が変形しない
ような耐熱性を必要とすることは当然であるが、それと
同時に先端の曲率半径(以下これを先端Rと略称する)
を小さくしたり、分離爪に潤滑性を持たせたりして、定
着紙を定着ローラ側に送ってしまう分離不良(以下これ
を分離方向不良と呼ぶ)または分離爪部での紙詰り(以
下これを単に紙詰りと呼ぶ)を防ぐことが大切である。 【0005】さらに、定着ローラの表面が170〜27
0℃の温度に上昇するため、紙に付着したトナーが分離
爪に融着し、この量が増加するとこの融着トナーによっ
て紙詰りが起きたり、紙に付着したトナーを掻き取るた
めに定着紙面のトナー定着部分に白い筋(以下これを爪
跡と呼ぶ)が入ることもしばしばあるので、これを避け
るために分離爪はトナーに対して非粘着性のものでなけ
ればならない。 【0006】このような分離爪の具備すべき条件を満た
すために、従来ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリア
リーレンサルファイド、芳香族ポリエ−テルケトン、芳
香族ポリサルホン、芳香族ポリエーテルイミド、芳香族
ポリアミド、芳香族ポリエステル等の樹脂またはこれら
樹脂に四フッ化エチレン樹脂等のフッ素樹脂もしくはグ
ラファイトその他の固体潤滑剤を混入したもの、さらに
はたとえば実公昭54−18921号公報、特開昭57
−111569号公報に示されているように、上記のよ
うな樹脂の表面にフッ素含有重合体を被覆して潤滑性お
よび非粘着性を向上させたものなどが実用化されて来
た。 【0007】しかし、表面にフッ素含有重合体を被覆し
ない分離爪は、たとえフッ素樹脂または固体潤滑剤など
を混入したものであっても潤滑性、非粘着性共に不充分
であって、紙詰り、爪跡の問題を起こし、また表面にフ
ッ素含有重合体を被覆した分離爪であっても、期待する
潤滑性も非粘着性も共に不充分であり、長期の連続使用
もしくはトナーの種類によっては、紙詰り、爪跡の問題
が前記の場合と同様に起こる。一般に分離爪先端の被覆
膜の膜厚は潤滑性、非粘着性の効力を発揮するためには
平均30μm、少なくとも10μm以上は必要であるか
ら、被覆することによって折角小さい値に成形された分
離爪の先端Rは大きくなり分離方向不良、紙詰りなどが
起こりやすくなる。 【0008】したがって、分離爪の先端Rが被覆膜の膜
厚によって大きくなることを避けるため分離爪の成形時
に先端Rを膜厚分を勘案して小さくするという対策が採
られることもあるが、このような処置では当然先端部が
熱変形を受けやすくなり、使用可能温度が低下するばか
りではなく、樹脂製の分離爪本体とフッ素含有重合体と
は通常強固に結合しているわけではないので、被覆膜の
界面剥離も起こりやすく、フッ素含有重合体を被覆する
には、通常極性溶媒に分散させたフッ素含有重合体をス
プレーによって20〜40μm程度に塗布する方法が採
用されているが、分離爪の周囲に飛沫が飛散して、製品
歩留りは低下し、コストが非常に高くなるということも
あって、多くの問題がある。 【0009】なお、シリコーン油の薄膜を、たとえばデ
ィッピング法等によって分離爪の表面に形成させて潤滑
性および非粘着性とを発現させようとする試みもある
が、短時間で表面から離脱するため効果の長期維持は不
可能である。 【0010】 【発明が解決しようとする問題点】このように従来の技
術に基づく分離爪の先端被覆には潤滑特性、非粘着性、
密着強度および薄膜形成能のすべての点ですぐれている
ものはなく、熱変形、分離方向不良、紙詰り、爪跡等の
好ましくない現象がしばしば起こるという問題がある。 【0011】 【問題点を解決するための手段】上記の問題点を解決す
るために、この発明においては、ローラの表面が170
℃以上に加熱される定着ローラと、この定着ローラから
定着紙を剥離するポリアミドイミド樹脂製分離爪とを具
備する複写機であって、前記分離爪の先端部を曲率半径
0.1mm以下のR形状に形成し、前記分離爪の少なく
とも先端部の通紙面の表面が下記の所定のフッ素化ポリ
エーテル重合体によって被覆されていることを特徴とす
る複写機を採用したのである。 【0012】上記手段において、フッ素化ポリエーテル
重合体は、 【0013】 【化2】 【0014】を主要構造単位とし、少なくとも一つの極
性基で末端結合されているフッ素化ポリエーテル重合体
である。 【0015】 【作用】この発明におけるフッ素化ポリエーテル重合体
は、それ自体潤滑性、非粘着性を有する重合体であると
同時に、単分子膜に近い薄膜に成形し得るものであるか
ら、このような重合体を分離爪の特に先端部に被覆して
も良好な先端Rを増大させないで、潤滑性、非粘着性を
発揮する。 【0016】 【実施例】まず、この発明におけるポリアミドイミド樹
脂とは、150℃以上の雰囲気温度で、その機械的強度
が定着紙分離爪材として連続使用可能なたとえば、米国
アモコ社のTORLON(登録商標名)として市販され
ている芳香族ポリアミドイミド樹脂等の合成樹脂をさ
す。 【0017】つぎに、この発明において使用する少なく
とも一つの極性末端基を有するフッ素化ポリエーテル重
合体は、−CX1F2X1 −O−単位(ただしX1 は1〜4
の整数)を主要構造単位とし、数平均分子量約1000
〜5000の重合体であって、たとえば 【0018】 【化3】 【0019】があげられ、特に好ましくは、 【0020】 【化4】 【0021】で示される伊国モンテヂソン社の登録商標
Fomblin Z−DISOCとして市販されている
平均分子量約2000のフッ素化ポリエーテル重合体、 【0022】 【化5】 【0023】で示される伊国モンテヂソン社の登録商標
Fomblin Z−DEALとして市販されている平
均分子量約2000のフッ素化ポリエーテル重合体、 【0024】 【化6】 【0025】で示される伊国モンテヂソン社の登録商標
Fomblin Z−DOLとして市販されている平均
分子量約2000のフッ素化ポリエーテル重合体、など
を例示することができる。 【0026】複写機用分離爪に潤滑性、非粘着性を与え
るために、フッ素化ポリエーテル重合体の薄膜を形成さ
せるには、上記フッ素化ポリエーテル重合体の粘度は高
過ぎる。 【0027】たとえば、Fomblin Z−DOL2
000の20℃の粘度は約80cstであり、Fomb
lin Z−DEAL2000の20℃での粘度や約2
0cstである。フッ素化ポリエーテル重合体をフロン
113等の高フッ化有機溶媒に溶解して、適当な方法
で、たとえばスプレー法、ディッピング法にて塗装すれ
ば良いが、好ましくはディッピング法が良い。それは塗
装液の歩留りが非常に良いからである。 【0028】高フッ化有機溶媒に溶解させたフッ素化ポ
リエーテル重合体の濃度は特に限定するものではない
が、コストを考えれば0.3〜10重量%程度が好まし
く特に効果的な薄膜を得るためには0.5〜3重量%程
度が好ましい。 【0029】さらに塗装、乾燥後に柔らかい布やティッ
シュペーパー等で表面をみがき、わずかに曇っていた表
面状態を光沢のあるものとする。これは過剰のフッ素化
ポリエーテル重合体を除くためである。 【0030】このように分離爪表面に形成された被膜は
非常に薄いために、その膜厚を測定することは困難であ
る。この発明に適用されるフッ素化ポリエーテル重合体
の単分子層は40オングストローム程度と考えられるた
め、この被膜はそれに近い膜厚で厚くとも1μm以下だ
と考えられる。 【0031】厚過ぎる膜は、過剰のフッ素化ポリエーテ
ルを含み、その結果分離爪樹脂母材との結合に関与して
いない、遊離反応性末端基を多く有することとなる。こ
のことはこの発明の複写機用分離爪に要求される潤滑性
および非粘着性に悪影響を及ぼす。 【0032】分離爪母材樹脂に上記した方法、すなわ
ち、フッ素化ポリエーテル重合体を適当な濃度で高フッ
化有機溶媒に溶解させ、ディッピング法等の適当な塗装
方法で被膜を形成させ、高フッ化有機溶媒を飛ばすため
に適当な温度で、たとえば熱風(50℃)乾燥炉で乾燥
する。この乾燥後あるいは乾燥を兼ねてさらに高い温度
で処理しても良いし、またフッ素化ポリエーテルの極性
末端基と分離爪母材樹脂との反応性を高める可能性を考
えれば好ましい。 【0033】たとえば芳香族ポリアミドイミド樹脂であ
る米国アモコ社のTORLONを射出成形することによ
り分離爪形状を得た母材の表面にディッピング法にてこ
のフッ素化ポリエーテル重合体含有溶液を塗布し、25
0〜270℃の高温で適当な時間熱処理する。ここでい
う高い温度とは、母材樹脂およびフッ素化ポリエーテル
が熱変形したり熱分解しない温度をさす。 【0034】以下実施例および比較例を示すが、原材料
の配合割合はすべて重量%で表わした。 【0035】実施例1〜3: グラファイト10%、ポリエーテルイミド樹脂(米国ゼ
ネラル・エレクトリック社製ULTEM 1000)3
0%およびポリアミドイミド樹脂(米国アモコ社製TO
RLON 4000T)60%をヘンシェルミキサーで
混合後、2軸溶融押出機にて混練後押出し、このストラ
ンドをカットしペレットを得た。 【0036】このペレットを射出成形し、分離爪形状成
形品および摩擦試験片を得た。分離爪先端の曲率半径
(先端R)は0.1mm以下、好ましくは0.05mm
以下である。 【0037】また、フッ素化ポリエーテル重合体として
つぎの伊国モンテヂソン社製品3種(数平均分子量はい
ずれも2000)を選んだ。すなわち、実施例1におい
てはFomblin Z−DISOC 【0038】 【化7】 【0039】を、実施例2においてはFomblin
Z−DEAL 【0040】 【化8】 【0041】を、さらに実施例3においてはFombl
in Z−DOL 【0042】 【化9】 【0043】を用い、各フッ素化ポリエーテル重合体の
それぞれを1.5%溶解したフレオン113溶液に浸
け、分離爪の少なくとも先端部の通紙面に塗布し取り出
した後、260℃で24時間乾燥および熱処理した後、
潤滑性、非粘着性および分離爪材としての機能性を評価
した。なお、各評価の方法はつぎのとおりである。 【0044】潤滑性: スラスト型摩擦試験機を使用して、荷重1kg/c
m2 、速度1cm/秒の条件で軸受鋼(SUJ 2)を
相手に試験した。 【0045】非粘着性: 分離爪を試験片として、エルマ光学社製ゴニオメーター
式接触角試験機を用いて、水と酢酸に対する接触角を求
めた。 【0046】分離爪としての機能性: シャープ社製乾式複写機Z−60型を用い、同型の分離
爪と同一形状の試験片を定位置に取り付け、A4判の複
写用紙5万枚を連続通紙し、5万回の複写を繰り返し、
締着ローラからの紙の分離不良(紙詰り)発生時の複写
枚数、爪跡によるトナー画像汚染発生の有無、分離爪へ
のトナーの付着量〔付着していないまたは微量付着して
いる(◎印)、比較的少量付着している(○印)、少量
付着している(△印)、多量に付着している(×印)の
4段階〕で評価した。 【0047】また、通紙試験後に分離爪に付着したトナ
ーをエチルアルコールでふき取った後、水および酢酸に
対する接触角を測定した。得られた結果を第1表にまと
めた。 【0048】 【表1】 【0049】比較例1: フッ素化ポリエーテル重合体の被覆膜を分離爪表面に形
成させなかったこと以外は実施例1とまったく同様の方
法で試験片を得、同じ測定を行いその結果を表1に併記
した。 【0050】表1から明らかなように、実施例1〜3に
示した分離爪は、良好な潤滑性を有し、非粘着性におい
てもフッ素樹脂単体に匹敵する接触角を示して非常に優
れたものであり、複写機の実用的機能も充分満足できる
結果であった。また試験後の通紙面の接触角も試験前と
同様の大きい値を示し、比較例1の接触角とは大きな差
があった。これは実施例1〜3の分離爪表面に試験後も
なおフッ素化ポリエーテル重合体被膜が存在しているこ
とを示し、この発明のフッ素化ポリエーテル重合体被膜
が良好な密着強度および耐摩耗性を有していることがわ
かる。 【0051】実施例4、5、参考例1〜4 分離爪用耐熱性樹脂として、実施例4は芳香族ポリアミ
ドイミド樹脂である米国アモコ社製Torlon 42
03(3%二酸化チタン、0.5%四フッ化エチレン樹
脂入り)、実施例5は芳香族ポリアミドイミド樹脂であ
る米国アモコ社製Torlon 4301(12%グラ
ファイト、3%四フッ化エチレン樹脂)、参考例1はポ
リフェニレンサルファイド樹脂である旭硝子社製RE1
01JA(無機フイラー入り)、参考例2はポリフェニ
レンサルファイド樹脂である旭硝子社製RFG1530
JA(15%四フッ化エチレン樹脂、30%ガラス繊維
入り)、参考例3は芳香族ポリエーテルケトン樹脂であ
る英国アイ・シー・アイ社製PEEK−150Pに大塚
化学社製チタン酸カリウムホイスカーであるティスモD
101 30%を溶融ブレンドしたもの、参考例4は芳
香族ポリイミド樹脂である米国デュポン社製Vespe
l SP−1を用いた。そして、成形方法は実施例4、
5と参考例1〜4は実施例1と同様に射出成形し、実施
例4及び5は成形品をさらに260℃、24時間熱処理
し、参考例4は丸棒から削り出して成形試験片を得た。
これら成形品に実施例1と同じフッ素化ポリエーテル
を、塗布後の熱処理を50℃の熱風乾燥炉で行なった以
外は、すべて実施例1と同様に分離爪表面に被覆し、諸
試験を行なった。その結果を表2にまとめた。 【0052】 【表2】 【0053】表2から明らかなように、実施例4、5に
示した分離爪も実施例1〜3に示した分離爪と同様、潤
滑性、非粘着性、実用的機能ともに非常に良好な値を示
した。さらに通紙後の接触角の結果から、被膜の密着強
度、耐摩耗性とも満足すべき結果となった。 【0054】比較例2〜8: 分離爪用耐熱性樹脂として、比較例2,3および8は実
施例4と同じTorlon4203を、比較例4は芳香
族ポリアミドイミド樹脂である米国アモコ社製Torl
on 4347(12%グラファイト、8%四フッ化エ
チレン樹脂)を、比較例5は参考例1と同じRE101
JAを、比較例6は参考例2と同じREG1530JA
を、比較例7は参考例3と同じPEEK−150Pとテ
イスモD101Aを重量比7:3の割合で溶融ブレンド
したものを用いた。 【0055】そしてこれらの樹脂は実施例1と同様に射
出成形し、比較例2,3,4および8については成形後
260℃で24時間熱処理した。さらに比較例3および
比較例5はフッ素樹脂含有樹脂エナメルであるダイキン
工業社製ポリフロンタフコートエナメルTC7105G
NおよびTC−7409BKを吸上げ式スプレーガンで
膜厚30μm程度まで均一にコーティングし、これを1
00℃で30分乾燥し、さらに比較例3すなわちTC7
105GNについては250℃で30分間、比較例5す
なわちTC7409BKについては180℃で30分間
熱処理した。また比較例8は熱処理後、末端に極性基を
もたないフッ素化ポリエーテル重合体である伊国モンテ
ヂソン社製FomblinZ−25(20℃粘度25c
st)をフレオンR113に1.5%溶解した液に漬け
取り出した後50℃で乾燥した。 【0056】これらの試験片を用いて実施例1と同じ試
験を行ない、その結果を表3に示した。 【0057】 【表3】【0058】表3より明らかなように、分離爪表面に被
覆を形成していない爪すなわち比較例2,4,6および
7は潤滑性、非粘着性ともに悪く、また実機試験におい
ても良い結果が得られなかった。また爪表面に被覆が形
成されているものでも、比較例3および5のように30
μmの厚膜による先端Rの増大により、また潤滑性が足
らないために分離不良を起こしたり、非粘着性が足らな
いために爪跡がはいったり、トナー付着量が増加してい
る。比較例8のようにフッ素化ポリエーテル重合体によ
る薄膜が爪表面に形成されているものでも、試験前の潤
滑性、非粘着性は非常に優れているが、末端に極性基を
もっていないため被覆と母材との密着強度が悪く、通紙
試験途中で剥離してしまい、結果は悪いものとなった。
これは試験後の接触角の大きな低下より判断される。 【0059】 【効果】以上のことから明らかなように、この発明によ
る複写機は、その分離爪が潤滑性、非粘着性が共にすぐ
れ被覆と基材との密着強度向上および被覆の薄膜化によ
って、従来の被覆技術の欠点である分離爪先端部の先端
Rの増大に基づく分離方向不良や紙詰りを起こすことな
く、また熱伝導性、電気伝導性を損うことなく長期連続
使用に充分耐え得るものである。よってこの発明の意義
はきわめて大きいと言える。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 (1) ローラの表面が170℃以上に加熱される定着
ローラと、この定着ローラから定着紙を剥離するポリア
ミドイミド樹脂製分離爪とを具備する複写機であって、
前記分離爪の先端部を曲率半径0.1mm以下のR形状
に形成し、前記分離爪の少なくとも先端部の通紙面の表
面が下記の化1を主要構造単位として少なくとも1つの
極性基で末端結合されているフッ素化ポリエーテル重合
体によって被覆されていることを特徴とする複写機。 【化1】 (2) フッ素化ポリエーテル重合体が、数平均分子量
1000〜5000の重合体である特許請求の範囲第1
項に記載の複写機。(3) ポリアミドイミド樹脂製分離爪が、射出成形に
より形成された分離爪である特許請求の範囲第1項に記
載の複写機。(4) ポリアミドイミド樹脂が、四フッ化エチレン樹
脂を含有するポリアミドイミド樹脂である特許請求の範
囲第1項に記載の複写機。(5) 複写機が、乾式複写機である特許請求の範囲第
1項に記載の複写機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13522498A JP2931584B2 (ja) | 1998-05-18 | 1998-05-18 | 複写機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13522498A JP2931584B2 (ja) | 1998-05-18 | 1998-05-18 | 複写機 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9209280A Division JP2829292B2 (ja) | 1997-08-04 | 1997-08-04 | 複写機用分離爪の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10319769A JPH10319769A (ja) | 1998-12-04 |
JP2931584B2 true JP2931584B2 (ja) | 1999-08-09 |
Family
ID=15146728
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13522498A Expired - Lifetime JP2931584B2 (ja) | 1998-05-18 | 1998-05-18 | 複写機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2931584B2 (ja) |
-
1998
- 1998-05-18 JP JP13522498A patent/JP2931584B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10319769A (ja) | 1998-12-04 |
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