JPH10325450A - トロイダル形無段変速式動力伝達装置 - Google Patents

トロイダル形無段変速式動力伝達装置

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Publication number
JPH10325450A
JPH10325450A JP13644197A JP13644197A JPH10325450A JP H10325450 A JPH10325450 A JP H10325450A JP 13644197 A JP13644197 A JP 13644197A JP 13644197 A JP13644197 A JP 13644197A JP H10325450 A JPH10325450 A JP H10325450A
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JP
Japan
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chamber
hydraulic
input
oil
pressure
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Pending
Application number
JP13644197A
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English (en)
Inventor
Tetsuto Onodera
哲人 小野寺
Kosei Maehashi
耕生 前橋
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Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】回路構成が簡単で入力ディスク側からトルクが
入力される場合のみならず、出力ディスク側からトルク
が入力される場合にも、ライン圧を入力トルクに比例し
て自動的に調圧することができ、迅速な変速を可能に
し、しかも配置スペースの確保が容易である。 【解決手段】油圧作動室へライン圧を給排するコントロ
ールバルブ21とオイルポンプの吐出油力を調圧してコ
ントロールバルブ21ヘ出力するレギュレータバルブ7
4とを備えたトロイダル形無段変速機3において、フリ
ーピストン95により第1入力油圧室R1と第2入力油
圧室R2を区画し、エンジン駆動時の油圧作動室の低い
背圧を第1入力油圧室R1に、高い背庄を第2入力油圧
室R2に導き、エンジンブレーキ時の油圧作動室の低い
背圧を第2入力油圧室R2に、高い背庄を第1入力油圧
室R1に導き、フリーピストン95の移動によりオイル
ポンプ72の吐出油圧を調圧して出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、エンジン動力の
回転数を変速するトロイダル形無段変速式動力伝達装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば自動二輪車、自動車、船舶等の輸
送機器には、エンジン動力の回転数を変速するトロイダ
ル形無段変速式動力伝達装置を備えるものがある。この
トロイダル形無段変速式動力伝達装置は、パワーローラ
を回転自在に支持するトラニオンをそれ自身の軸方向に
作動させることにより、入出力ディスクからパワーロー
ラに作用する接線方向の力の方向を変化させ、この接線
方向の力の分力によってパワーローラの傾きを変えて無
段変速を行う。このトラニオンの作動は、トラニオンの
両端部または片側に、ピストンで第1室と第2室に区画
された油圧作動室を設けるとともに、油圧作動室と油圧
源との間にコントロールバルブを設け、このコントロー
ルバルブによって各油圧作動室ヘライン圧を給排し、ピ
ストンと連結されるトラニオンを軸方向に作動させるよ
うになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のトロ
イダル形無段変速式動力伝達装置は、例えばこれを自動
車用の変速機として使用した場合、慣性力走行のエンジ
ンブレーキ時には通常走行時とは逆にトルクが伝達され
ることとなる。この場合、出力ディスクから入力される
慣性力トルクに起因してトラニオンに移動力が作用し、
この移動力がピストンに伝達され、油圧作動室の一方
(例えば第2室)が圧縮されて油圧が増大されるが、こ
の油圧作動室の一方(例えば第2室)内の油圧の増加に
よってはライン圧を調圧することができなかった。この
ため、急な降坂路等を走行するときのように強いエンジ
ンブレーキを必要とする場合ライン圧を導入して減速し
ようとしても出力ディスクから入力される慣性力に起因
するトルクを有効活用できずパワーローラが所望の変速
比を達成するまで変位するのに時間を要したり、また所
定の変速比を維持することが困難であるといった欠点を
有していた。
【0004】このため、例えば特開昭62−17155
7号公報に開示されるように、オイルポンプの吐出油圧
をスプリング圧と入力油圧とに応じて調圧し、ライン圧
として出力するレギュレータバルブとは別に切換バルブ
を設け、エンジンブレーキを必要とする場合切換バルブ
により、レギュレータバルブによる調整圧は別の油圧を
導入してライン圧とし減速するものがあるが、レギュレ
ータバルブの他に切換バルブを備える分、回路構成が複
雑で、しかも部品点数が増加して配置スペースの確保が
困難になる。
【0005】この発明は、かかる課題に鑑みてなされた
もので、油圧制御回路の部品点数を増加することなく、
回路構成が簡単で入力ディスク側からエンジン駆動トル
クが入力される場合のみならず、出力ディスク側から慣
性トルクが入力される場合にも、ライン圧をそれぞれの
入力トルクに比例して自動的に調圧することができ、迅
速な変速を可能にし、しかも配置スペースの確保が容易
であるトロイダル形無段変速機を使用した動力伝達装置
を提供することを目的としている,。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し、かつ
目的を達成するために、請求項1記載の発明は、『入出
力ディスクと、この入出力ディスク間に圧接状態で配置
されたパワーローラと、このパワーローラを回転自在に
支持し、軸方向に移動可能でかつ軸回りに回動可能な左
右のトラニオンと、このトラニオンの両端部または片側
に連設され、トラニオンを軸方向に作動させるためのピ
ストンを摺動可能に収容し、このピストンにより第1室
と第2室に区画される油圧作動室と、この油圧作動室へ
ライン圧を給排するコントロールバルブとオイルポンプ
の吐出油を調圧して前記コントロールバルブヘ出力する
レギュレータバルブとを備えたトロイダル形無段変速式
動力伝達装置において、フリーピストンにより第1入力
油圧室と第2入力油圧室を区画し、エンジン駆動時の油
圧作動室の低い背圧を前記第1入力油圧室に、高い背庄
を前記第2入力油圧室に導き、エンジンブレーキ時の油
圧作動室の低い背圧を前記第2入力油圧室に、高い背庄
を前記第1入力油圧室に導き、フリーピストンの移動に
よりオイルポンプの吐出油圧を調圧して出力し、このラ
イン圧を伝達トルクに応じて調圧可能な前記レギュレー
タバルブを備えることを特徴とするトロイダル形無段変
速式動力伝達装置。』であり、ライン圧を第1入力油圧
室と第2入力油圧室の入力油圧差に応じてレギュレータ
バルブのフリーピストンが移動して調圧するから、油圧
制御回路の部品点数を増加することなく、回路構成が簡
単で入力ディスク側からトルクが入力される場合のみな
らず、出力ディスク側からトルクが入力される場合に
も、ライン圧を入力トルクに比例して自動的に調圧する
ことができ、迅速な変速を可能にし、しかも配置スペー
スの確保が容易である。
【0007】請求項2記載の発明は、『前記左右のトラ
ニオンの上部に配置した油圧回路ブロックに、前記トラ
ニオンを作動させる油圧制御回路の一部を形成し、この
油圧制御回路を構成する前記コントロールバルブとレギ
ュレータバルブとを、前記左右のトラニオンの中心を結
ぶ線に対して一方側に配置し、他の油圧制御回路の構成
部材を前記左右のトラニオンの中心を結ぶ線に対して他
方側に配置したことを特徴とする請求項1記載のトロイ
ダル形無段変速式動力伝達装置。』であり、コントロー
ルバルブとレギュレータバルブが左右のトラニオンに近
接し、しかも沿って配置されることで、応答性がよく迅
速な変速を可能にし、しかも配置スペースの確保が容易
である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、この発明の動力伝達装置の
実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
【0009】図1は無段変速機の制御システムを示す概
略図である。無段変速機の制御システムは、自動二輪
車、自動車、船舶等の輸送機器に備えられる。この実施
の形態では、自動車にエンジン1が搭載され、このエン
ジン1の動力はクラッチ2で無段変速機3へ伝達され
る。無段変速機3では、エンジン動力を所定変速比に変
速し、ギヤボックス4へ伝達する。ギヤボックス4で
は、前後進切替装置4Aにより前進、後進のシフト切替
等を行い、車輪等の駆動推進部5に伝達する。このよう
に無段変速機3は、動力伝達装置6中に配置される。エ
ンジン1と動力伝達装置6は、長手方向が左右の前輪の
中心を通る軸と平行に配置され、動力伝達装置6は、不
図示のエンジンルームの左側(左側通行における歩道
側)に配置される。
【0010】エンジン1の吸気系には、吸気量を調節す
るスロットル弁7が配置され、このスロットル弁7はア
クセル8で開閉制御される。スロットル弁7のスロット
ル開度は、スロットル開度検知手段S1で検知されて制
御装置9に入力される。また、エンジン1には、エンジ
ン回転数検知手段S2が備えられ、このエンジン回転数
検知手段S2で検知されたエンジン回転数の情報は、制
御装置9に入力される。また、車輪等の駆動推進部5に
は、無段変速機3の下流側の回転数を検知する回転数検
知手段S3あるいは速度を検知する速度検知手段S4が
配置され、この実施の形態では、車速を検知する速度検
知手段S4が配置されており、車速の情報は、制御装置
9に入力される。
【0011】前進、後進、中立等のシフト切替を行うシ
フト装置13が配置され、このシフト装置13のシフト
位置をシフト位置検知手段S5により検知し、このシフ
ト位置の情報は、制御装置9に入力される。
【0012】また、動力伝達装置6には、オイル給油機
構15及び変速制御機構16が備えられている。オイル
給油機構15は、無段変速機3とクラッチ2等を潤滑す
る給油回路17と油路切替手段18とを備え、この油路
切替手段18は制御装置9に備えられる給油制御手段2
0によりソレノイド19を制御し、無段変速機3とクラ
ッチ2とに振り分けて潤滑する。
【0013】変速制御機構16は、油圧制御回路Bを備
え、この油圧制御回路Bに備えたコントロールバルブ2
1をステッピングモータ22により作動する。ステッピ
ングモータ22は、制御装置9に備えられる変速機制御
手段23により制御され、このステッピングモータ22
によりコントロールバルブ21を制御して無段変速機3
の変速比を変化させる。
【0014】次に、エンジン1と動力伝達装置6を、図
2乃至図24について説明する。エンジン1と動力伝達
装置6の外観を、図2及び図3に示す。図2はエンジン
と動力伝達装置の平面図、図3は図2の右側側面図であ
る。
【0015】エンジン1は並列2気筒を有し、この各気
筒に燃料を噴射するインジェクタ11とグロープラグ2
00が設けられている。インジェクタ11には、燃料供
給装置201から燃料が供給される。また、エンジン1
には吸気系202及び排気系203が設けられている。
吸気系202は、吸気管204とスロットル弁7を有
し、クランク室内に吸気する。吸気系202の反対側に
排気系203が配置され、排気系203の排気管206
から排気する。さらに、エンジン1には空調装置のコン
プレッサ207が配置されている。
【0016】エンジン1には、クランク軸方向に動力伝
達装置6が配置されている。動力伝達装置6には、ソレ
ノイド19及びステッピングモータ22が備えられてい
る。また、動力伝達装置6の凹部にはギヤボックス4が
配置されている。
【0017】次に、動力伝達装置6を、図4乃至図8に
ついて説明する。図4は動力伝達装置の断面図、すなわ
ち、動力伝達装置6を水平面で切断し鉛直上方より見た
横断面、図5は無段変速機の断面図、すなわち、図4の
V-V線に沿う断面図、図6は図5のVI-VI線に沿う断面
図、図7はエンジン駆動時の構成を示す制御回路図、図
8はエンジンブレーキ時の構成を示す制御回路図であ
る。図7及び図8のそれぞれにおいて、無段変速機3に
ついて、水平面で切断した横断面図(図中左側に配置)
と鉛直面で切断し歩道側より見た縦断面図(図中右側に
配置)とをlつの図中に図示する。
【0018】動力伝達装置6は、ケース300,301
を有し、ケース300がエンジン1に接続され、ケース
301内にクラッチ2及び無段変速機3が配置される。
クラッチ2は、遠心クラッチが用いられ、無段変速機3
は、トロイダル無段変速機が用いられている。クラッチ
2の入力軸30は、エンジン1のクランク軸310にフ
ライホイール31を介して連結されている。クラッチ2
を無段変速機3の前のエンジン側に配置したので、減速
前の高回転低トルクの動力を伝達することになり、容量
の小さい遠心クラッチを用いることができる。(本願動
力伝達装置の他の特徴その1) クラッチ2は、クラッチアウター32、クラッチセンタ
ー33、クラッチディスク34,35、プレッシャープ
レート36及び遠心ウェイト37等を有している。入力
軸30に連結されたクラッチアウター32の回転によ
り、遠心ウェイト37が遠心力で外方へ移動してプレッ
シャープレート36を移動させる。このプレッシャープ
レート36がクラッチディスク34,35を摺接させ、
クラッチアウター32の回転力をクラッチセンター33
へ伝達させ、無段変速機3の入力軸41を一体に回転す
る。エンジン1のクランク軸310は左側走行時、歩道
側より見て左回りに回転する。無段変速機を鉛直面で切
断し歩道側より見た図6の断面図で分かる通り、入力軸
41は図6中Al方向に回転する。
【0019】クラッチ2と無段変速機3を同軸上(入力
軸41上)に配置し、この同軸である入力軸41をケー
ス301の区画壁301aに軸受302,303を介し
て設け、区画壁301aにより区画された一方の部屋3
04にクラッチ2が配置され、他方の部屋305に無段
変速機3が配置されている。このように、クラッチ2と
無段変速機3の同軸を、ケース301の区画壁301a
を利用して構造が簡単でかつ確実に軸支することができ
る。(同特徴その2) しかも、クラッチ2と無段変速機3を区画壁301aの
両側に振り分けて無段変速機3をケース301の開口3
01b側としている。開口301bを塞ぎ、入力軸41
の端部を軸受301cを介して支持するカバー301d
は脱着可能であり、カバー301dを軸受301cごと
外した状態で、ローディングナット41aの締付力を調
整可能である。ローディングナット41aは入力軸41
にネジ止めされ、皿ばね41bを介して後述するカムプ
レート50、コロ52、入力ディスク54、パワーロー
ラ55、出力ディスク54、出力ギア44、アンギュラ
軸受303、サークリップ303a、及びアンギュラ軸
受302を、入力軸41のフランジ部に押し付け、これ
らの部品に予圧を与えることができる。カバー301d
を外した状態で、入力軸41はアンギュラ軸受302、
303及び、クラッチ2の入力軸30側の軸受を介して
ケース301に保持され、予圧を適正に調整することに
より、無段変速機3における伝達効率や耐久性を高めろ
ことができ、また、入力軸41をサークリップ303a
を介して区画壁301aに対して所望の位置に保持する
ことができる。すなわち、無段変速機3がら入力軸41
を外さなくても、予圧調整が可能であり、また、大きな
開口301bによりローディングナット41a、皿ばね
41b、カムプレート50、リテーナ51、コロ52及
び入力ディスク54等の部品交換が可能である。(同特
徴その3) 入力軸41にはカムプレート50が一体転可能に配設さ
れ、リテーナ51に支持されたコロ52を介して入力デ
ィスク53に動力が伝達される。入力ディスク53は入
力軸41に遊合され、この入力ディスク53に対向して
出力ディスク54が配設されている。入力ディスク53
と出力ディスク54の間には一対のパワーローラ55が
配設されている。入力ディスク53からの動力はパワー
ローラ55を介して出力ディスク54に伝達され、さら
に出力ディスク54の軸部に圧入あるいはスプライン結
合された出力ギヤ44に伝達される。
【0020】ケース301の区画壁301aには、入力
軸41と出力軸43が回動可能に軸支され、出力軸43
には出力ギヤ44が一体に形成され、出力ギヤ44から
回転力がギヤボックス4の減速ギヤ機構45に伝達され
る。減速ギヤ機構45は、アイドル軸45a、減速軸4
6を有し、出力ギヤ44からの動力は、アイドル軸45
aのギヤ45a1,45A2、さらに減速軸46のギヤ
46aに伝達されて減速される。減速軸46には、前進
ギヤ47と後進ギヤ48がそれぞれ回動可能に設けら
れ、この前進ギヤ47と後進ギヤ48との間には、ドッ
グクラッチ49が軸方向へ移動可能でかつ減速軸46と
一体回転可能に設けられている。ドッグクラッチ49が
前進時には前進ギヤ47と噛み合い、後進時には後進ギ
ヤ48と噛み合い、いずれとも噛み合わない時が中立位
置である。
【0021】減速軸46上の前進ギヤ47は、ディファ
レンシャル機構Eに配置されたデフハウジング320の
デフギヤ321と噛み合い、後進ギヤ48は後進軸32
2のギヤ323と噛み合い、ギヤ324を介してデフギ
ヤ321と噛み合っている。デフハウジング320内に
は2個のピニオン歯車320aと、左右の出力歯車32
0bが回転可能に支持される。
【0022】このように、ケース301の中央には、区
画壁301aが形成され、この区画壁301aには、ク
ラッチ2が配置される部屋304と無段変速機3が配置
される部屋305とを連通する図示しない窓が複数個開
いている。そして、クラッチ2と無段変速機3を区画壁
301aの両側に振り分け、さらに無段変速機3と減速
ギヤ機構45が同じ側に近接して配置されており、減速
ギヤ機構45の配置スペースの確保が容易で、かつ無段
変速機3との連結が容易である。(同特徴その4) また、ケース301は、上下割り構成になっており、無
段変速機3の組立性、減速ギヤ機構45等の組付性を向
上させることができる。無段変速機3、クラッチ2、出
力ギア、軸受302、303等を入力軸41に先に組つ
け、且つ予圧調整した後、上下割りのケース301の合
面に組み付けることが可能である。同様アイドル軸45
aにギア45al及び両側の軸受を先に組み付け、且つ
減速軸46に前進ギヤ47、後進ギヤ48、ドッグクラ
ッチ49及び3箇所の軸受を先に組み付け、その後上下
割りのケース301の合面に組み付けることが可能であ
る。これにより、組み付け性が向上する。(同特徴その
5) また、ケース300とケース301は左右割りなってお
り、下側のケース301aとケース300との間で、デ
ィファレンシャル機構Eと後進軸322を保持してい
る。ケース300を別体とすることで、エンジン1とデ
ィファレンシャル機構Eの位置構成を変更することな
く、無段変速機3及び減速ギヤ機構45の各種バリエー
ションを採用する各種動力位置装置6の組付けが可能で
ある。(同特徴その6) また、ケース301内に無段変速機3及び減速ギヤ機構
45が軸支されており、ケース300をエンジン側に組
み付けたままケース301は、無段変速機3及び減速ギ
ヤ機構45と共に取り外し可能であり、無段変速機3及
び減速ギヤ機構45の保守、点検が容易である。(同特
徴その7) さらに、ケース301の下部に、オイルパン99が形成
され、このオイルパン99内にオイルストレーナ33
4,335が配置され、オイルパン99が無段変速機3
と一体に構成されている。
【0023】パワーローラ55は入力ディスク53と出
力ディスク54の回転曲面53a,54aに相対して係
合するトロイダル状凸面を有し、それぞれローラ軸58
にベアリング59を介して回動可能に設けられている。
ローラ軸58はクランク状に形成されそれぞれトラニオ
ン60にベアリング59の中心軸から偏位したベアリン
グ61を介して回転可能に軸支されている。そして、パ
ワーローラ55とリテーナ62との間にはスラスト玉軸
受63が配設されている。なお、トラニオン60には前
側トラニオン60Aと、後側トラニオン60Bとがあ
る。
【0024】トラニオン60A、60Bは鉛直方向に配
設され、上下に配設された支持部材64,65にベアリ
ング66,67を介して保持され、上下方向に僅かに移
動可能になっている。この上支持部材64は上ポスト6
8を、下支持部材65は下ポスト69を介してそれぞれ
ケース301の上壁301cと下壁301dに支持され
ている。下壁301dには、オイルタンク99へオイル
を導く窓301eが複数開いている。
【0025】ケース301の上部には2枚の油圧回路ブ
ロック400,401が配置され、この油圧回路ブロッ
ク400,401により油圧回路の一部が形成されてい
る。油圧回路ブロック400,401により油圧回路は
2階構造になっており、油圧回路の構成がコンパクトで
ある。ケース301の上部には、回路カバー480によ
り覆われ、回路カバー480を取り外すことで容易に油
圧回路の整備を行うことができる。特に、エンジン1と
動力伝達装置6が一体化されたブロックを、上方をボン
ネットで開閉可能とされたエンジンルーム内に収容され
る自動車においては、車体上に一体化されたブロックを
載置した状態で、油圧回路の点検整備が可能となる。
(同特徴その8) 油圧回路ブロック400とケース301との間に、油圧
作動室となるシリンダ70が形成され、このシリンダ7
0内を摺動自在なピストン71は、それぞれトラニオン
60に連結されている。トラニオン60A、60Bはピ
ストン71と共に軸方向(図6〜8の図中上下方向)に
移動可能であり、かつベアリング66、67の中心軸回
りに回動可能となっている。シリンダ70の内部にはピ
ストン71により第1室70a,第2室70bが区画形
成されており、これら第1室70a,第2室70bに
は、エンジン駆動時には図7に示す回転方向と一致する
矢印方向A1にトルクが加わるので、前側トラニオン6
0Aに連結されるピストン71は、下方に引き下げられ
る力が作用し、後側トラニオン60Bに連結されるピス
トン71は、上方に押し上げられる力が作用する。
【0026】無段変速機3を駆動する油圧制御回路Bに
は、オイルポンプ72、リリーフバルブ73、レギュレ
ータバルブ74及びコントロールバルブ21が備えられ
ている。第1室70aは、油路76,77を介してコン
トロールバルブ21のポート75aに連通され、第2室
70bは、油路78,79を介してコントロールバルブ
21のポート75bに連通されている。コントロールバ
ルブ21のポート75c,75dは、油路80a,80
bを介して無段変速機3の入力軸41のポート41aに
連通され、オイルを入力軸41に形成された通路41b
から各部へ供給して潤滑する。
【0027】コントロールバルブ21のポート75e,
75f,75g,75hは、油路81,82,83,8
4を介してレギュレータバルブ74のポート74a,7
4b,74c,74dに連通されている。また、レギュ
レータバルブ74のポート74eは、油路85を介して
リリーフバルブ73のポート73aに連通している。リ
リーフバルブ73のポート73bは油路86を介してオ
イルポンプ72と連通し、ポート73cは油路87を介
してオイルタンク99に連通し、オイルポンプ72から
供給される余分なオイルはオイルタンク99に戻す。
【0028】コントロールバルブ21内にはスリーブ8
9が移動可能に設けられ、このスリーブ89内にはスプ
ール90が摺動自在に挿入され、スリーブ89はロッド
92に連結されている。ロッド92とスプール90との
間にはスプリング91が設けられている。ステッピング
モータ22の回転によりロッド92とスリーブ89が一
体に軸方向へ移動する。レギュレータバルブ74内に
は、両側に弁体93,と埋栓94が配置され、この弁体
93と埋栓94との中間部にフリーピストン95が軸方
向に移動可能に配置される。このフリーピストン95に
は両側に配置されるスプリング96、97の弾発力が作
用する。弁体93は、フリーピストン95と弁体93が
離間している時は、ポート74b及びポート74eが設
けられる第3室R3の油圧と弁体93の受圧面積の積で
あるR3油圧力が、スプリング96の弾発力とポート7
4dが設けられる第1室Rlの油圧と弁体93の受圧面
積の積であるRl油圧力との和より大きい場合に、弁体
93が図7上右へ移動して先端部93aが開く。これに
より第3室R3から通路93bを通ってポート74cへ
油圧が逃げ、第3室R3の圧力が下がることにより(弁
体93の図7上右への移動によるスプリング96の弾発
力の増加することも僅かに寄与し)、弁体93の図7上
右への移動が止まり、それ以上の第3室R3の圧力低下
が防止される。また、スプリング97の弾発力とポート
74aが設けられる第2室R2の油圧とフリーピストン
95の受圧面積の積であるR2油圧力との和が、スプリ
ング96の弾発力と第l室Rlの油圧とフリーピストン
95の受圧面積の積であるRl油圧力との和より大なる
時、フリーピストン95は図7上左方向に移動して弁体
93と接合する。この状態で、第3室R3の油圧力が第
2室R2の油圧力より大きい場合に、弁体93とフリー
ピストン95がー体となって図7上右へ移動して先端部
93aが開く。これにより第3室R3から通路93bを
通ってポー卜74cへ油圧が逃げ、第3室R3の圧力が
下がることにより(弁体93とフリーピストン95が一
体となっての図7上右への移動によるスプリング97の
弾発力の増加することも僅かに寄与し)、弁体93の図
7上右への移動が止まり、それ以上の第3室R3の圧力
低下が防止される。
【0029】無段変速機3の変速比を変える場合には、
ステッピングモータ22によりロッド92を介してコン
トロールバルブ21のスリーブ89を例えば図7上で左
側図11上で右側へ作動させる。これによりポート75
f,75bが連通し、油圧ポンプ72の吐出圧に起因
し、リリーフバルブ73及びレギュレータバルブ74で
調圧されたライン圧が第2室70bに作用し、エンジン
駆動中においては、駆動トルクに起因しトラニオン60
Aを下方に引き下げる力と一緒になって前側のピストン
を押し下げ、駆動トルクに起因しトラニオン60Bを上
方に押し上げる力と一緒になって後側のピストンを押し
上げる。これにより、第1室70aの油は油路76、7
7、ポート75aからスプール90の溝室90a、横孔
98a、連通孔98及び横孔98bを経てポート75c
に、他方は連通孔98からスリーブ89の横孔89aを
経てポート75dに至り、さらに油路80a,80bを
通って無段変速機3の入力軸41のポート41aに送ら
れ、オイルは入力軸41に形成された油路41bから各
部へ供給されて潤滑する。
【0030】一方、減速中においては、図8上にA2と
して示す方向に慣性トルクが出力ディスク54側から入
力ディスク53側に伝達され、この時慣性トルクはトラ
ニオン60Aを上方に押し上げるようにトラニオン60
Aに作用する一方、卜ラニオン60Bを下方に引き下げ
るように卜ラニオン60Bに作用する。このため、減速
中にステッピングモータ22によりスリーブ89を図8
上で左側へ作動させると、第2室70bに作用するライ
ン圧は、慣性トルクに起因する押し上げ力に抗して卜ラ
ニオン60Aを引き下げ、慣性卜ルクに起因する引き下
げ力に抗して卜ラニオン60Bを押し上げることにな
る。
【0031】エンジン駆働中、減速中のいずれにおいて
も、ステッピングモータ22によりスリーブ89を図7
上、図8上で左側へ移動作動すると、前側のトラニオン
60Aは下方へ、後側のトラニオン60Bは上方へそれ
ぞれ移動し、これに伴ってパワーローラ55に加わる接
線方向の力の向きが変わるので、前側のパワーローラ5
5とトラニオン60Aは上方から見て左回り方向に回動
し、後側のパワーローラ55とトラニオン60Bは上方
から見て右回り方向に回動し、減速比大側へ変速され
る。
【0032】なお、後側卜ラニオン60Bの上方端部に
は回転カム60Blが形成され、スプリング91の弾発
力がスプール90を介してべルクランク390に作用
し、べルクランク390の一方の端部を回転カム60B
lに押圧する。後側卜ラニオン60Bの上方より見ての
右回転により、回転カム60Blがべルクランク390
の一方の端部から離れ方向に移動するので、スプリング
91の弾発力により、スプール90が図7において左方
向(図llにおいて右方向)に移動する。これにより、
減速比増大化繰作のためのスリーブ89の図7における
左方向(図llにおける右方向)への移動が相殺され、
ポート75fとポー卜75b、ポー卜75aと溝室90
aのそれぞれの連通が終了せられ、スリーブ89の移動
に伴う変速が終了する。スリーブ89が連続して移動す
ると、連続して変速しつつ、ごく僅かな時間遅れてスプ
ール90が追従して移動し、スリーブ89が停止する
と、ごく僅かな時間遅れてスプール90も停止する。
【0033】同様に、減速比を小さくする場合には、ス
リーブ89を図7上、図8上で右方向(図llで左方向
に移動して行う。これにより、ポー卜75f、ポー卜7
5a、油路77、76、そして第1室70aが互いに連
通し、第2室70bが油路78、79、ポート75b、
スプール90の溝室90b、横孔98c、連通孔98及
び横孔98bを経てポート75cと、及び連通孔98か
らスリーブ89の横孔89aを経てポー卜75dと連通
する。これにより、前後のトラニオン60A,60Bが
それぞれ上方、下方に移動するとともに、上より見てそ
れぞれ右回り、左回りに回転し、減速比が小さくなり車
速が増大する。この時同時に後側卜ラニオン60Bの左
回り回転により、回転カム60Blがベルクランク39
0の一方の端部を押圧移動させ、べルクランク390の
他方の端部がスプリング91の弾発力に抗してスプール
90を図7、図8において右方向(図llにおいて左方
向)に移動させ、これにより、減速比減少化操作のため
のスリーブ89の図7における右方向(図11における
左方向)への移動が相殺され、ポート75fとポート7
5a、ポート75bと溝室90bのそれぞれの連通が終
了せられ、変速が終了する。
【0034】なお、ステッピングモータ22の停止すな
わち、スリーブ89の停止状態においては、ポート75
fは、ポー卜75a、ポー卜75bの両方に対して非連
通状態になり、且つ、ポー卜75aは油溝90aと、ポ
ー卜75bは油溝90aとそれぞれ非連通状態となる。
そして、第1室70aは油路76、77、ポート75
a、ポート75e、油路81、ポー卜74aを経てレギ
ュレータバルブ74の第2室R2とのみ連通し、第2室
70bは油路78、79、ポート75b、ポート75
h、油路84、ポート74dを経てレギュレータバルブ
74の第1室Rlとのみ連通する。
【0035】エンジン駆動時には、エンジン駆動トルク
により、前側トラニオン60Aに引下げ力が、後側トラ
ニオン60Aに押し上げ力が作用するので、第1室70
aの圧力が上昇し、且つ第2室70bの圧力が低下す
る。これに連れて、レギュレータバルブ74の第2室R
2の圧力が上昇し、第1室Rlの圧力が低下する。この
ため、レギュレータバルブ74内のフリーピストン95
は図7に示すように左に移動して弁体93に接合し、高
い第2室R2の圧力により、ポート74cから油路82
を経てポート75fに到るライン圧を上昇さるように調
圧する。同様に減速時には、慣性トルクにより、前側ト
ラニオン60Aに押し上げ力が、後側トラニオン60A
に引下げ力が作用するので、第2室70bの圧力が上昇
し、且つ第1室70aの圧力が低下する。これに連れ
て、レギュレータバルブ74の第1室Rlの圧力が上昇
し、第2室R2の圧力が低下する。このため、レギュレ
ータバルブ74内のフリーピストン95は図7に示すよ
うに右に移動して弁体93と離間し、高い第l室Rlの
圧力により、ポート74cから油路82を経てポート7
5fに到るライン圧を上昇さるように調圧する。すなわ
ち、フリーピストン95の働きにより、エンジン駆動
時、減速時のそれぞれにおいて、エンジン駆動トルタが
大なる程、慣性トルクが大なる程、ポート75fに到る
ライン圧力が高くなる。
【0036】変速比を変化させるためステッピングモー
タ22によりスリーブ89を図7、図8において左右い
ずれに動作させると、エンジン駆動トルクあるいは慣性
トルクの大きさに対応して調圧されたライン圧により、
前側トラニオン60A、後側トラニオン60Bを移動さ
せることになり、エンジン駆動トルクあるいは慣性トル
クが大きい程、変速が早く実施されることになる。
【0037】なお、エンジン駆動時には、第2室R2の
圧力が上昇し、第1室Rlの圧力が低下しており、図7
上、スリーブ89を右に動作する場合、調圧された高い
ライン圧が第2室R2に作用するので、ライン圧は高い
ままとされる。すなわち、駆動トルクによる両側トラニ
オン60Aの引き下げ力、後側トラニオン60Bの押し
上げ力に抗して減速比を小さくすることができる。ま
た、図7上、スリーブ89を左に動作する場合、調圧さ
れた高いライン圧を第2室70bに作用させることがで
き、直ちに前側トラニオン60Aを引き下げ可能とする
とともに、高いライン圧は第1室Rlに作用して、スプ
ール95が右に移動して栓体94に接合するまでの僅か
な時間ライン圧が低下する(レギュレータバルブ74内
のシリンダ内径は、シリンダ70の内径よりかなり小さ
くしており、且つスプール95の移動可能ストロークを
小さくとることにより、スプール95の移動に伴うライ
ン圧低下の時間を僅かとすることができる)が、駆動ト
ルクによる前側トラニオン60Aの引き下げ力、後側ト
ラニオン60Bの押し上げ力が、ライン圧の低下を補
い、前側トラニオン60Aを引き下げ、且つ後側トラニ
オン60Bの押し上げ減速比を大きくすることができ
る。なお、スプール95と栓体94の接合後は再びライ
ン圧は上昇し、駆動トルクを変速に利用しつつライン圧
により減速比を大きくする動作が可能となる。
【0038】同様、減速時には、第1室Rlの圧力が上
昇し、第2室R2の圧力が低下しており、図8上、スリ
ーブ89を左に動作する場合、調圧された高いライン圧
が第1室Rlに作用するので、ライン圧は高いままとさ
れる。すなわち、駆動トルクによる前側トラニオン60
Aの押し上げ力、後側トラニオン60Bの引き下げ力に
抗して減速比を大きくすることができる。また、図8
上、スリーブ89を右に動作する場合、調圧された高い
ライン圧を第1室70aに作用させることができ、直ち
に前側トラニオン60Aを押し上げ可能とするととも
に、高いライン圧は第2室R2に作用して、スプール9
5が左に移動して弁体93に接合するまでの僅かな時間
ライン圧が低下するが、駆動トルクによる前側トラニオ
ン60Aの引き下げ力、後側トラニオン60Bの押し上
げ力が、ライン圧の低下を補い、前側トラニオン60A
を引き下げ、且つ後側トラニオン60Bの押し上げ減速
比を大きくすることができる。以上により分かる通り、
油圧制御回路の部品点数を増加することなく、回路構成
が簡単で、応答性の良い無段変速機3とすることができ
る。(同特徴その9) 無段変速機3、クラッチ2及びギヤボックス4の潤滑回
路Cには、オイルポンプ100、リリーフバルブ10
1、オイルクーラ102、三方弁103及び真空ポンプ
104が備えられている。リリーフバルブ101のポー
ト101aは、油路105を介してオイルクーラ102
に連通し、ポート101bは油路106を介してオイル
ポンプ100と連通し、ポート101cは油路107を
介してオイルタンク99に連通し、オイルポンプ100
から供給される余分なオイルはオイルタンク99に戻
す。
【0039】三方弁103のポート103aは油路10
8を介してオイルクーラ102と連通し、ポート103
bは油路109を介してクラッチ2に連通し、ポート1
03cは油路110から油路111を介して無段変速機
3に連通し、また油路110から油路112を介してギ
ヤボックス4に連通している。この三方弁103はソレ
ノイド19によりポート103bと、ポート103cに
切り替えられて各部にオイルを供給して潤滑する。ま
た、油路112は、油路113を介してブレーキ用の真
空ポンプ104に連通し、真空ポンプ104からオイル
キャッチ用の油溜り114a、油路114を介して動力
伝達装置6中の各部にオイルを供給して潤滑する。
【0040】このように、オイルポンプ100からのオ
イルは、リリーフバルブ101、オイルクーラ102、
三方弁103に流れ、三方弁103で一方はクラッチ
2、他方は無段変速機3のトラニオン60とブレーキ用
の真空ポンプ104及びギヤボックス4を潤滑する。潤
滑用オイル通路の三方弁103は、カバーに組み付けら
れたソノレイド19により駆動される。ソノレイド19
と三方弁103の結合は、図示しないピンにより行わ
れ、同じく軸のずれを吸収する。また、トラニオン60
の潤滑はオイルクーラ102の通過後のオイルを導く配
管構造であり、発熱部であるトラニオン60の冷却性が
向上する。(同特徴その10) また、オイルポンプ72,100を2個持ち、オイルポ
ンプ72は制御用の高圧ポンプであり、オイルポンプ1
00は潤滑用の低圧ポンプであり、2個のオイルポンプ
を使い分けることで、全体のロス馬力を少なくする。ま
た、オイルポンプ72,100は、歯形を同一にして仕
様を共通化している。(同特徴その11) 図9は動力伝達装置のギヤ列の配置を示す図である。動
力伝達装置6のケース301には、クランク軸310か
らの動力を駆動推進部5のデフ軸320へ伝達するギヤ
列が配置される。即ち、ケース301が上下割り構成な
ので、エンジン出力軸である入力軸30、アイドル軸4
5、減速軸46は、同一平面上に配置されている。減速
軸46上の前進ギヤ47は、デフ軸320のデフギヤ3
21と噛み合い、後進ギヤ48は後進軸322のギヤ3
23と噛み合い、ギヤ324を介してデフ軸320のデ
フギヤ321と噛み合っている。
【0041】エンジン出力軸である入力軸30とデフ軸
320は、車両の基本設計で、車両により決まってい
る。また、後進軸322をケース合い面より下に配置
し、図9に示すように各軸を配置したので、入力軸30
とデフ軸320の間の距離を所定の大きさに確保し、且
つ変速及び前後進の切換を可能としつつ、トランスミッ
ションの前後方向の大きさを小さくできる。さらに、減
速ギヤ機構のギヤ列に、アイドル軸45aを入れること
で、減速軸46のギヤ46aとクラッチ2とのクリアラ
ンスを確保できる。エンジン出力軸である入力軸30と
アイドル軸45aは約1:1減速、アイドル軸45aと
減速軸46の間で減速するのでコンパクトになる。ギヤ
列をケース301の中央の区画壁301aを挟んで、別
々に振り分けることで、無段変速機3とアイドル軸45
a、クラッチ2と減速軸46とのギヤとの各クリアラン
スを同時に確保することができる。(同特徴その12) 図10はオイルポンプの配置を示す図である。動力伝達
装置6のケース300には、クランク軸310の廻りに
オイルポンプ72,100が配置されている。ケース3
00には、オイルポンプ100に連通する油路330,
331が形成され、またオイルポンプ72に連通する油
路332,333が形成されている。オイルポンプ10
0は油路330を介して図5、図7及び図8に示すオイ
ルストレーナ335からオイルを吸い込み、油路331
に吐出して油路106へ送る。オイルポンプ72は油路
332を介して図5、図7及び図8に示すオイルストレ
ーナ334からオイルを吸い込み、油路333に吐出し
てオイルフィルター339を介して油路86へ送る。ケ
ース300のオイルポンプ72,100の近傍にはスタ
ータ340が配置されている。
【0042】このように、2個のオイルポンプ72,1
00はケース300に組み付けられ、オイルポンプ7
2,100の駆動ギヤは、クラッチ2とフライホイール
31の間に取り付けられ、コンパクトな配置になってい
る。また、オイルフィルター339は、ケース300と
ケース301の上部とで挟まれてコンパクトに配置され
ている。(同特徴その13) また、無段変速機3のオイルポンプ72,100のポー
ト部分をケース300の壁(クラッチ側)と一体化した
ので、オイルポンプカバーの合い面をクラッチ側に配置
することができる。
【0043】図11は油圧回路のバルブ配置を示す図で
ある。ケース301の上部に配置された2枚の油圧回路
ブロック400,401の間に、油圧回路が形成される
と共に、油圧回路ブロック401には、コントロールバ
ルブ21、レギュレータバルブ74、リリーフバルブ7
3及び三方弁103が配置されている。一対のトラニオ
ン60の上部は油圧回路ブロック400,401に上下
動可能に設けられ、油圧制御回路Bはケース301の上
壁301c、2個の油圧回路ブロック400,401か
らなる。この油圧回路ブロック400,401は、各合
い面に掘られた溝と穴で形成され、2階構造とすること
で回路の設計がコンパクトになる。ケース301の上壁
301cには、図示しない複数のオイル戻し孔が形成さ
れ、このオイル戻し孔のオイルの一部を各部のベアリン
グへ導くようになっている。
【0044】そして、一対のトラニオン60を結ぶ線L
1の一方に、コントロールバルブ21及びレギュレータ
バルブ74が平行に配置され、他方にリリーフバルブ7
3及び三方弁103が平行に配置され、油圧回路ブロッ
ク401上の限られたスペースにコンパクトに配置され
ている。(同特徴その14) このように、左右のトラニオン60の上部に配置した油
圧回路ブロック400,401に、トラニオン60を作
動させる油圧制御回路Bの一部を形成し、この油圧制御
回路Bを構成するコントロールバルブ21とレギュレー
タバルブ74とを、左右のトラニオン60の中心を結ぶ
線L1に対して一方側に配置し、他の油圧制御回路Bの
構成部材であるリリーフバルブ73及び潤滑回路Cの構
成部材である三方弁103を左右のトラニオン60の中
心を結ぶ線L1に対して他方側に配置したので、コント
ロールバルブ21とレギュレータバルブ74が左右のト
ラニオン60に近接し、しかも沿って配置されること
で、応答性がよく迅速な変速を可能にし、しかも配置ス
ペースの確保が容易である。(同特徴その15) 図12は油圧回路を示す図である。2枚の油圧回路ブロ
ック400,401の間には、図7及び図8に示す油圧
回路が形成されている。油圧回路ブロック400,40
1には、トラニオン60の上部60aが貫通する孔40
0a,401aが形成されている。また、油圧回路ブロ
ック400には、シンリンダ70を形成する凹部400
bが形成されている。
【0045】次に、コントロールバルブ21の駆動機構
を、図13乃至図15に基づいて説明する。図13はコ
ントロールバルブの駆動機構を示す断面図、図14は図
13のXIV-XIV線に沿う断面図、図15は図13のXV-XV
線に沿う断面図である。
【0046】コントロールバルブ21にはスリーブ89
が移動可能に設けられ、このスリーブ89内にはスプー
ル90が摺動自在に挿入され、スリーブ89はロッド9
2にピン500により連結されている。ピン500は油
圧回路ブロック401の長孔440に移動可能に設けら
れている。ロッド92は、駆動ギヤ501に螺合され、
この駆動ギヤ501の軸部は軸受502を介して油圧回
路ブロック401に回動可能に軸支され、駆動ギヤ50
1のギヤ501aは出力軸510に固定された出力ギヤ
511のギヤ511aに噛み合っており、この歯車列
は、油圧回路ブロック401に組み付く。ステッピング
モータ22は、回路カバー480に組み付けられ、ステ
ッピングモータ22と出力軸510の結合は、モータ軸
の先端に取り付けられたジョイント22aの外周と出力
軸510の内周のスプラインによって行われ、軸のずれ
に対応できるようにガタを有する。
【0047】出力ギヤ511には同軸上に円板512が
自由回転可能に取り付けられ、駆動ギア501には軸上
にピン501bが圧入されている。この円板512とピ
ン501bは両者が噛み合うようなギア512a、50
1cを有する。又、この円板512にはストッパ513
が固定されており、ピン501bに当接可能になってい
る。
【0048】ステッピングモータ22は、トップ方向
と、ロー方向に回転され、これにより出力ギヤ511を
介して駆動ギヤ501が回転し、ロッド92及びスリー
ブ89が一体に移動する。この時駆動ギヤ501はピン
501bと一体に回転するため、ギヤ501cと512
aにより円板512も回転する。その結果、トップ方向
の規制はストッパ513がピン501bの一方側に当接
することで、ロー方向の規制はストッパ513がピン5
01bの他方側に当接することで行われる。このよう
に、ステッピングモータ22の回転をスリーブ89に伝
える歯車列は、同軸上に別のの減速比の歯車を備え、そ
の歯車にストッパ513をネジで固定することで、ロー
とトップを機械的に規制する。
【0049】次に、ドッグクラッチ49が前進時には前
進ギヤ47と噛み合い、後進時には後進ギヤ48と噛み
合い、いずれとも噛み合わない時が中立位置にするシフ
ト装置13を、図16乃至図21に基づいて説明する。
図16はシフト装置の断面図、図17はシフト位置を保
持する機構を示す図、図18はシフトフォークを示す図
である。
【0050】シフト装置13のシフト軸520には、プ
ーリ521が接続され、このプーリ521により回転す
る。シフト軸520には、カム溝520aが形成され、
シフトフォーク522のピン523がカム溝520aに
係合している。このシフト軸520によりシフトフォー
ク522がドッグクラッチ49を前進側、後進側及び中
立位置へ移動させる。このように、前後進のシフト装置
13を、デフ軸320前の減速軸46の軸上に配置した
ので、シフト装置13の構造が簡単になる。また、シフ
ト装置13の構造は、前進ギヤ47、後進ギヤ48は、
シャフト46の軸上を回転自由に保持されていて、ドッ
ククラッチ49の六角スプライン凹とシャフト46の六
角スプライン凸の組み合わせで駆動力を伝達し、シフト
フォーク522、シフト軸520によりドッグクラッチ
49を動かして前後進の切替を行うので、機構が簡単
で、作動が確実である。(同特徴その16) シフト軸520の側部には、保持コマ530が設けら
れ、保持コマ530の外周部530aには切欠き部53
0bが設けられている。ケース301の区画壁301a
には、保持コマ530の切欠き部530bと対向する位
置にボス部531が形成されている。保持コマ530の
外周530aには、保持レバー532に保持されたコロ
533が押圧されている。保持レバー532はケース3
01の支持軸534に回動可能に支持され、保持レバー
532はスプリング535により常にコロ533を保持
コマ530の外周530aに押圧する方向に付勢されて
いる。保持コマ530の切欠き部530bの一方の端部
がボス部531に当接する回転角と、他方の端部がボス
部531に当接する回転角とで、シフトカムの回転範囲
が機械的に規制される。
【0051】図19はトルク離脱機構を示す図、図20
はワンウェイクラッチと外爪の係合を示す図、図21は
トルク離脱カムを示す図である。
【0052】シフト装置13には、シフト切替時の操作
力を軽くするためにトルク離脱機構が備えられている。
即ち、減速軸46にはワンウェイクラッチ540が設け
られ、このワンウェイクラッチ540には、外輪中央に
回り止め用の凸凹541が一体でついている。外輪の両
端部は円筒になっていてケースで支持されている。通常
は、回り止めの爪542が、回り止め用の凸凹541に
かんで、回転を止めている。爪542は、支持軸543
に固定され、この支持軸543は区画壁301aを貫通
してケース300,301に軸支され、スプリング54
4で押さえつけられている。
【0053】支持軸543には、またトルク離脱レバー
545が一体回転可能に設けられ、このトルク離脱レバ
ー545はシフト軸520のカム546に係合してい
る。このように、ワンウェイクラッチ540は、減速軸
46上にあり、ケース301の中央の区画壁301aよ
り無段変速機3側に配置する。
【0054】シフト操作時にシフト軸520が回転する
と、シフト軸520のカム546により、図21に示す
ように、トルク離脱レバー545が押されて支持軸54
3が回転する。このため、支持軸543に設けられた爪
542が連動して回転し、ワンウェイクラッチ540の
凸凹541から外れ、シフト切替時にワンウェイクラッ
チ540のロックを解除する。
【0055】このように、ドッグにトルクがかかった状
態でかみ合って、抜けにくい状態の時、ワンウェイクラ
ッチ540の外輪の回り止めをはずすことで、減速軸4
6を空転させ、トルクを逃がし、シフトフォーク522
を移動させやすくすることができ、ドッグクラッチ49
を前進側、後進側及び中立位置へ容易に移動させること
ができる。シフトフォーク522は、シフト軸520の
円筒面にはめ合わす構造としたので、シフトフォーク5
22を支えるシャフトが1本減り、シフト軸520に
は、シフト位置を固定するピンが同一円周上に配置され
る。
【0056】このように、シフト軸520は、ケース3
01の中央の区画壁301aとケース300とで支持さ
れる。そして、シフト軸520に連動して、ワンウェイ
クラッチ540の外爪541を外すレバーは、係止レバ
ー542とトルク離脱レバー545の2分割構造であ
り、これを支える支持軸543は1本であり構造が簡単
で、ケース301とケース300で確実に支持されてい
る。
【0057】次に、クラッチの構造を、図22乃至図2
4に基づいて説明する。図22はクラッチセンターを示
す図、図23はクラッチの組立状態を示す図、図24は
クラッチの組立過程を示す図である。クラッチ2のクラ
ッチセンター33には、外周にクラッチディスク34が
係合するガイド溝33aが形成され、また3箇所にオイ
ル供給孔560が形成されている。
【0058】クラッチアウター32にクラッチディスク
34,35を組付け、このクラッチディスク34,35
の組付け状態を、図24に示すように治具570で支持
する。無段変速機3の入力軸41にクラッチセンター3
3を、支持された状態のクラッチディスク34,35に
係合するように押し込み、これに連動して治具が抜けて
いき図23に示すように組み立てる。
【0059】このように、クラッチ2は、クラッチアウ
ター32、クラッチセンター33、クラッチディスク3
4,35、プレッシャープレート36及び遠心ウェイト
37を組み付けたもので構成され、皿バネ571で予圧
を加えた状態で固定される。クラッチセンター33のオ
イル供給孔560に対向する位置には、区画壁301a
に設けたオイル供給管580が配置され、クラッチ2の
内部にオイルを供給できるようになっている。
【0060】このように、クラッチ2の内側ヘオイルを
供給するオイル供給管580が、ケース301からでて
いる。また、クラッチセンター33には、クラッチディ
スク34,35ヘオイルを供給するオイル供給孔560
aが形成され、クラッチセンター33には、オイル供給
管580の出口より両外側にオイル流出を防ぐ目的で、
サークリップ900が1又は2個取り付けられる。クラ
ッチディスク35は外づめの平板で、クラッチディスク
34は内づめで、両側に摩擦材が焼き付けられている。
その摩擦材表面にオイルを導くオイル溝を形成したの
で、クラッチがすベるストール状態に発生する熱をオイ
ルによって冷却することができ、電子制御でストール時
クラッチ2ヘのオイル供給量を大幅に増加する。
【0061】また、クラッチ2の基本特性のセッティン
グは、クラッチディスク34,35を離そうとする図示
しないオフスプリングの強弱と遠心ウェイト37の個数
の組み合わせで行う。オイル量の制御で、クラッチ2の
引きずりをコントロールする。例えば、アイドル直後三
方弁103を調整してクラッチ2の引きずりを大きくす
る。クラッチ2のサブ組時、皿バネ571をねじで締め
付けサークリップ920をはめる治具を作ることで作業
性を向上できる。
【0062】また、遠心式のクラッチ2で、過回転時、
クラッチアウター32の変形を防ぐ目的で、クラッチア
ウター32の外周にたが状のリング910を嵌合してい
る。たが状のリング910には、内側の複数箇所につめ
910aが付く。つめ910aが、サークリップ920
の内側にはさまれるので、たが状のリング910はクラ
ッチアウター32からはずれない。
【0063】つめ910aは、たが状リング910の内
側に別部品をろう付けするか、たが状リング910a自
体の一部を打ち抜いて構成する。クラッチディスク3
4,35は、組立時バラバラに組み込まれる。アッセン
ブリにするときは、各クラッチディスク34の内つめを
同軸、かつ同位相にそろえる必要がある。そこで、組立
治具を使うが、治具570のピンが通る孔をクラッチア
ウター32に開けたので、作業性が大幅に改善した。遠
心式のクラッチ2は、内つめのクラッチディスク34を
揃えた状態でクラッチセンター33に組み付けられる。
【0064】無段変速機3の組立時、部品をケース30
1に組み込んだ状態で、遠心式のクラッチ2を上からは
める。無段変速機3の一端部にクラッチセンター33が
ネジ止めされているので、クラッチディスク34の内つ
めの位相とクラッチセンター33のスプラインの位相を
合わせる必要がある。また、クラッチ2の組立時に使う
クラッチアウター32に開けられた孔を、クラッチセン
ター33ヘの組立時にも利用する。内つめとスプライン
の位相を合わせる治具570を使うことで、作業性が大
幅に改善した。全てのクラッチ2のクラッチディスク3
4,35が正しく組み付いたかの確認は、組み付け後の
高さの確認で判る。
【0065】
【発明の効果】前記したように、請求項1記載の発明で
は、レギュレータバルブによる調圧においてライン圧を
伝達トルクに応じてレギュレータバルブのフリーピスト
ンが移動して調圧するから、油圧制御回路の部品点数を
増加することなく、回路構成が簡単で入力ディスク側か
らトルクが入力される場合のみならず、出力ディスク側
からトルクが入力される場合にも、ライン圧を入力トル
クに比例して自動的に調圧することができ、迅速な変速
を可能にし、しかも配置スペースの確保が容易である。
【0066】請求項2記載の発明では、コントロールバ
ルブとレギュレータバルブが左右のトラニオンに近接
し、しかも沿って配置されることで、応答性がよく迅速
な変速を可能にし、しかも配置スペースの確保が容易で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】無段変速機の制御システムを示す概略図であ
る。
【図2】エンジンと動力伝達装置の平面図である。
【図3】図2の右側側面図である。
【図4】動力伝達装置の断面図である。
【図5】無段変速機の断面図である。
【図6】図5のVI-VI線に沿う断面図である。
【図7】エンジン駆動時の構成を示す制御回路図であ
る。
【図8】エンジンブレーキ時の構成を示す制御回路図で
ある。
【図9】動力伝達装置のギヤ列の配置を示す図である。
【図10】オイルポンプの配置を示す図である。
【図11】油圧回路のバルブ配置を示す図である。
【図12】油圧回路を示す図である。
【図13】コントロールバルブの駆動機構を示す断面図
である。
【図14】図13のXIV-XIV線に沿う断面図である。
【図15】図13のXV-XV線に沿う断面図である。
【図16】シフト装置の断面図である。
【図17】シフト位置を保持する機構を示す図である。
【図18】シフトフォークを示す図である。
【図19】トルク離脱機構を示す図である。
【図20】ワンウェイクラッチと外爪の係合を示す図で
ある。
【図21】トルク離脱カムを示す図である。
【図22】クラッチセンターを示す図である。
【図23】クラッチの組立状態を示す図である。
【図24】クラッチの組立過程を示す図である。
【符号の説明】
1 エンジン 2 クラッチ 3 無段変速機 21 コントロールバルブ 53 入力ディスク 54 出力ディスク 55 パワーローラ 60 トラニオン 72 オイルポンプ 74 レギュレータバルブ 95 フリーピストン R1 第1入力油圧室 R2 第2入力油圧室

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入出力ディスクと、この入出力ディスク間
    に圧接状態で配置されたパワーローラと、このパワーロ
    ーラを回転自在に支持し、軸方向に移動可能でかつ軸回
    りに回動可能な左右のトラニオンと、このトラニオンの
    両端部または片側に連設され、トラニオンを軸方向に作
    動させるためのピストンを摺動可能に収容し、このピス
    トンにより第1室と第2室に区画される油圧作動室と、
    この油圧作動室へライン圧を給排するコントロールバル
    ブとオイルポンプの吐出油を調圧して前記コントロール
    バルブヘ出力するレギュレータバルブとを備えたトロイ
    ダル形無段変速式動力伝達装置において、フリーピスト
    ンにより第1入力油圧室と第2入力油圧室を区画し、エ
    ンジン駆動時の油圧作動室の低い背圧を前記第1入力油
    圧室に、高い背庄を前記第2入力油圧室に導き、エンジ
    ンブレーキ時の油圧作動室の低い背圧を前記第2入力油
    圧室に、高い背庄を前記第1入力油圧室に導き、フリー
    ピストンの移動によりオイルポンプの吐出油圧を調圧し
    て出力し、このライン圧を伝達トルクに応じて調圧可能
    な前記レギュレータバルブを備えることを特徴とするト
    ロイダル形無段変速式動力伝達装置。
  2. 【請求項2】前記左右のトラニオンの上部に配置した油
    圧回路ブロックに、前記トラニオンを作動させる油圧制
    御回路の一部を形成し、この油圧制御回路を構成する前
    記コントロールバルブとレギュレータバルブとを、前記
    左右のトラニオンの中心を結ぶ線に対して一方側に配置
    し、他の油圧制御回路の構成部材を前記左右のトラニオ
    ンの中心を結ぶ線に対して他方側に配置したことを特徴
    とする請求項1記載のトロイダル形無段変速式動力伝達
    装置。
JP13644197A 1997-05-27 1997-05-27 トロイダル形無段変速式動力伝達装置 Pending JPH10325450A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000043696A1 (de) * 1999-01-20 2000-07-27 Zf Friedrichshafen Ag Schiffsgetriebestufe mit veränderlicher übersetzung

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000043696A1 (de) * 1999-01-20 2000-07-27 Zf Friedrichshafen Ag Schiffsgetriebestufe mit veränderlicher übersetzung

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