JPH10324970A - Cvd用原料およびこれを用いた成膜法 - Google Patents

Cvd用原料およびこれを用いた成膜法

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JPH10324970A
JPH10324970A JP6765898A JP6765898A JPH10324970A JP H10324970 A JPH10324970 A JP H10324970A JP 6765898 A JP6765898 A JP 6765898A JP 6765898 A JP6765898 A JP 6765898A JP H10324970 A JPH10324970 A JP H10324970A
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cvd
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tmod
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JP6765898A
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Yuzo Tazaki
雄三 田▲崎▼
Mamoru Sato
守 佐藤
Hideji Yoshizawa
秀二 吉澤
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Dowa Mining Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高融点であるが故に固体状態からの気化が余
儀なくされたCVD用原料化合物を液体状態から気化で
きるようにする。 【解決手段】 CVD法で成膜するさいの原料であっ
て,該成膜を構成する金属元素を含む金属有機化合物
(主化合物と言う)に他の有機系化合物を配合してな
り,前記他の有機系化合物が,原料気化温度で主化合物
より低い蒸気圧を有するものであり且つ主化合物に配合
したときに主化合物の融点よりも低い融点をもつ融体配
合物を形成するものであるCVD用原料。特に主化合物
が一般式Ma(DPM)2である場合(Maはアルカリ土類
金属), これにMa(TMOD)2またはMa(TMND)2
配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,化学的気相成長法
(CVD法)によって薄膜を作製する際に,原料蒸気を
安定に供給できるCVD用原料に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように,単結晶薄膜や多結晶薄膜
の形成方法としては,ドライプロセスとウェットプロセ
スの2種類の方法があるが,一般にウェットプロセスに
比べてドライプロセスによって形成された薄膜の方が品
質面で優れるため,ドライプロセスが多用されている。
【0003】ドライプロセスには,真空蒸着法,イオン
プレーテイング法及びスパッタリング法等の物理的成膜
法と,化学的気相成長法(CVD法)等の化学的成膜法
とがある。中でも後者のCVD法は,成膜速度の制御が
容易である上,成膜を高真空下で行なう必要がなく,し
かも高速成膜が可能であることなどから,量産向きであ
るため広く用いられている。
【0004】CVD法においては,原料化合物として有
機金属錯体も使用されており,その蒸気を分解させて金
属薄膜などを形成する場合,熱CVD法,光CVD法ま
たはプラズマCVD法が採用されている。特に,近年の
DRAM,FRAMなどのメモリー開発において重要な
強誘電体材料や,その下地となる下部電極用材料などの
酸化物薄膜を作製する場合には,原料錯体化合物として
は,一般に,有機部分(配位子)がβ−ジケトンの一種
のジビバロイルメタン(DPM)である有機金属錯体が
使用されてきた。これは,Mを二価の金属とすると,M
(DPM)2で表されるMのジピバロイルメタン(DP
M) キレートである。
【0005】しかし,このような有機金属錯体は一般に
融点が高く,固体からの昇華で原料蒸気を発生させなけ
ればならない。例えば融点が200℃を越えるもので
は,排気系の作動装置(例えば配管途中の自動真空バル
ブ)も200℃以上の温度に耐える材料で構成しなけれ
ばならないが,このような量産用装置を現状技術では作
製困難である。したがって,設備的な要請から,融点以
下の固体状態からの気化が余儀なくされる。
【0006】しかし,固体原料からの気化は飽和蒸気圧
のガスを発生させて成膜することがむずかしいため,原
料の表面積の変化により,得られる原料蒸気量が変化す
るという問題がある。すなわち,固体原料を連続して使
用すると原料容器内原料の量的減少や凝縮により,表面
積が減少するため,気化速度が漸次減少する。特に多元
系の薄膜作製においては気化速度の減少は組成の変動を
起こすので,実用的でない。
【0007】このようなことから,液体で気化させるこ
とのできる原料化合物の開発が望まれてきた。液体原料
はバブリングすると飽和蒸気圧の原料ガスを得やすく,
また容器内原料の量が経時変化しても成膜速度の差は生
じにくいからである。
【0008】これまで我々は配位子にDPM以外のβ−
ジケトン系有機化合物を用いることにより,Cu,P
b,Y,Nd,Ru,Ir等について,DPM錯体より
も低融点を有し液体状態で使用できるCVD用原料化合
物(有機金属錯体)を開発した。しかし,強誘電体薄膜
や酸化物超電導体薄膜の重要な構成元素であるアルカリ
土類金属については,それらのDPM錯体よりも特性の
優れた有機金属錯体は殆んど未知である。
【0009】一方, 例えば(Ba,Sr)TiO3(BS
T)や,SrBi2Ta29(SBT) のような強誘電体
材料をCVD法による作製する場合, Ba,Sr等のア
ルカリ土類金属の原料化合物を良好に気化させて高い成
膜速度を安定して得ることが不可欠であることから,最
近では,アルカリ土類金属のDPM錯体を原料化合物と
して使用するとしても,この原料化合物のDPM錯体を
一旦溶媒にとかし,液体マスフローコントローラーの流
量制御によって気化器に送り込み,溶媒ごと全量を瞬時
に気化させる溶液気化CVD法が開発された。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前記の溶液気化CVD
法では,原理的には組成制御を容易に行うことができる
はずであるが,実際には原料錯体化合物が気化する前に
分解してしまったり,気化器内に残った分解物が配管中
に蓄積されることによって系内の圧力が上昇し,気化速
度が減少するという問題がある。
【0011】また,DPM錯体にテトラエチレンペンタ
ミンやテトラグライムのような物質を付加することによ
り,融点を低下させたり,また,気化性を向上させる方
法も提案されているが,これらの付加物は加熱などによ
って原料錯体から解離し,その解離した物質単独では揮
発性が高いために原料錯体よりも先にすべて蒸発してし
まうので,気化性や融点が変化してしまうという問題が
あった。
【0012】またヘキサフルオロアセチルアセトンのよ
うに分子内にフッ素を含む配位子を用いた有機金属錯体
は融点が低く蒸気圧も高いが,これを原料化合物として
用いると,成膜した膜中に不純物としてフッ素が混在す
るおそれがあり,この場合には膜の特性を著しく損なう
結果となる。
【0013】したがって本発明は,前記のような問題を
解決できるような低融点のCVD用原料を得ることを課
題としたものであり,とりわけアルカリ土類金属の原料
化合物を液体状態で気化させることができるCVD原料
を提供しようとするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明によれば,CVD
法で成膜するさいの原料であって,該成膜を構成する金
属元素を含む金属有機化合物(主化合物と言う)に,該
成膜を構成する金属元素を含む他の有機系化合物を配合
してなり,前記他の有機系化合物が,原料気化温度で主
化合物より低い蒸気圧を有するものであり且つ主化合物
に配合したときに主化合物の融点よりも低い融点をもつ
融体配合物を形成するものであるCVD用原料を提供す
る。
【0015】また本発明によれば,気化させる原料化合
物として金属有機化合物(主化合物という)を用いるC
VD法による成膜法において,該主化合物よりも原料気
化温度(以下,使用温度)で蒸気圧が低い他の有機系化
合物を該主化合物に配合してなる配合物であって且つ該
主化合物の融点よりも低い融点をもつ配合物を,主化合
物の融点以下の温度に加熱して溶融状態とし,この溶融
状態から主化合物を気化させることを特徴とするCVD
法による成膜法を提供する。
【0016】また本発明によれば,CVD法によりアル
カリ土類金属またはアルカリ土類金属含有物質を析出さ
せるのに使用するCVD用原料物質であって,アルカリ
土類金属をMaとしたとき,ジピバロイルメタンをMa
の配位子とした一般式Ma(DPM)2で表される,Maの
ジピバロイルメタン(DPM)キレートからなるβ−ジ
ケトン系有機金属錯体に,2,2,6,6−テトラメチ
ル−3,5−オクタンジオンまたは2,2,6,6−テ
トラメチル−3,5−ノナンジオンをMaの配位子とし
た一般式Ma(TMOD)2またはMa(TMND)2で表され
る,Maの(TMOD)キレートまたは(TMND)キ
レートからなるβ−ジケトン系有機金属錯体を,配合し
てなるCVD用原料を提供する。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明者らは前記の課題を解決す
べく鋭意研究したところ,融点が高くて固体状態で使用
しなければならないCVD用原料化合物であっても,こ
れと一定の関係をもつ他の有機系化合物を共存させる
と,液体状態で使用できることを見出した。すなわち,
気化させる原料化合物として金属有機化合物を用いるC
VD法において,当該金属有機化合物(主化合物)より
も使用温度で蒸気圧が低く,しかも主化合物と共融する
他の有機系化合物を共存させると,主化合物の融点以下
の低温で液体状態となり,この液体状態から気化させる
ことができることがわかった。共存させる他の有機系化
合物は,使用温度で主化合物よりも蒸気圧が低く且つ互
いに溶解しあうものであることが肝要である。
【0018】例えば,主化合物として一般式がMa(DP
M)2で表されるアルカリ土類金属のジピバロイルメタナ
トMa(Maはアルカリ土類金属)をCVD法の気化用
原料物質として使用して,アルカリ土類金属またはアル
カリ土類金属含有物質を析出させようとする場合には,
このMa(DPM)2に適量のMa(TMOD)2またはMa(T
MND)2を配合して気化用原料とすれば,この配合物を
溶融状態から良好に気化させることができ,したがって
前記の課題が解決できることがわかった。
【0019】アルカリ土類金属Maがバリウムまたはス
トロンチウムである場合には,Ma(TMOD)2はBa(T
MOD)2またはSr(TMOD)2, そしてMa(TMND)2
はBa(TMND)2またはSr(TMND)2として表される
が,・・ただし(TMOD)は2,2,6,6−テトラ
メチル−3,5−オクタンジオンから1個の水素がとれ
た一価の陰イオン部分を,また(TMND)は2,2,
6,6−テトラメチル−3,5−ノナンジオンから1個
の水素がとれた一価の陰イオン部分を表す・・これらの
有機金属錯体Ba(TMOD)2, Sr(TMOD)2, Ba(T
MND)2およびSr(TMND)2は本発明者らが新たに見
い出した化合物であると思われる。
【0020】Ba(TMOD)2は〔化1〕で表されるβ−
ジケトン系の有機金属錯体であり,化1のBaをSrで
置き換えればSr(TMOD)2の構造式となる。
【0021】
【化1】 Ba(TMOD)2の融点は約165℃であり,Ba(DP
M)2の融点約217℃に比べると50℃程度低い。また
Sr(TMOD)2の融点は約200℃であり,Sr(DP
M)2の融点約220℃と比べると約20℃低い。
【0022】Ba(TMOD)2またはSr(TMOD)2は,
金属バリウムまたは金属ストロンチウムと,配位子の
2,2,6,6−テトラメチル−3,5−オクタンジオ
ンとを,トルエン等の溶媒中で加熱攪拌して溶解し,そ
の溶液から溶媒を減圧留去し,析出した固体分を精製す
る(例えば減圧乾燥したあと昇華させる)という方法で
得ることができる。
【0023】図1は,Ba(DPM)2とBa(TMOD)2
配合割合(重量比)を変えた配合物の融点の変化を調べ
た結果を示したものである。両化合物はどの配合割合で
も,これを溶融状態に加熱すると互いに均一に溶け合っ
た融体を形成し,各配合物の融点はBa(DPM)2単独の
場合よりも低くなる。例えば 重量比で,Ba(DPM)2
/Ba(TMOD)2=8/2で配合したものは融点が約1
93℃となる。200℃以下での融解状態での蒸気圧は
Ba(TMOD)2の方がBa(DPM)2より低い。したがっ
て,Ba(TMOD)2だけが優先的に蒸発するといった現
象は特に起きない。
【0024】図2は,Ba(DPM)2とBa(TMOD)2
配合物を用いて後記の実施例1の条件でBaOを成膜し
たさいの該配合物の加熱温度とBaOの成膜速度を,B
a(DPM)2単独,またはBa(TMOD)2単独を用いた場
合と比較して示したものである。すなわち,図2の△印
はBa(DPM)2とBa(TMOD)2を2対1の割合で配合
した原料(融点≒190℃)について,加熱温度(恒温
槽の温度)と成膜速度の関係を示しているが,図中のど
の加熱温度(200〜220℃)の範囲でも溶融状態に
ある。したがって,この共融物は例えば200℃でも液
体状態から気化させることができる。これに対し,20
0℃ではBa(DPM)2単独のものは成膜速度は速い(図
中の◆印)が,固体状態からの気化となるので既述の問
題がある。また,200℃ではBa(TMOD)2単独のも
のは液体状態から気化させることができる(図中の■
印)が,その成膜速度は配合物(△印)のものより遅
い。すなわち,Ba(TMOD)2の蒸気圧は低く, これ単
独ではたとえ低温で溶融状態から気化させることができ
るとしても,当該配合物の場合よりも成膜速度が低くな
る。このことは,当該配合物の融解状態において,Ba
(TMOD)2だけが優先的に蒸発するといった現象は特
に起きないことを示している。
【0025】このBa(DPM)2とBa(TMOD)2の配合
物の特徴的な挙動は,Sr(DPM)2とSr(TMOD)2
配合物の場合についても実質的に同様である。同様なこ
とはBa(DPM)2とSr(TMOD)2の配合物,さらに
は,Sr(DPM)2とBa(TMOD)2との配合物について
も言い得る。
【0026】他方,Sr(TMND)2は〔化2〕で表され
るβ−ジケトン系の有機金属錯体であり,化2のSrを
Baで置き換えればBa(TMND)2の構造式となる。
【0027】
【化2】 Sr(TMND)2の融点は約179℃であり,Sr(DP
M)2の融点約220℃に比べると約40℃程度低い。ま
たBa(TMND)2の融点は約145℃であり,Ba(DP
M)2の融点約217℃に比べると70℃以上低い。
【0028】Sr(TMND)2またはBa(TMND)2は,
金属ストロンチウムまたは金属バリウムと,配位子の
2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ノナンジオン
とを,トルエン等の溶媒中で加熱攪拌して溶解し,その
溶液から溶媒を減圧留去し,析出した固体分を精製する
(例えば減圧乾燥したあと昇華させる)という方法で得
ることができる。
【0029】Sr(TMND)2をSr(DPM)2に配合する
と,Sr(DPM)2より融点の低い均一な融解物を形成す
ることができる。図3に,その配合物の配合割合を変え
たときの融点の変化を示した。したがって,この配合物
を用いると,Sr(DPM)2単独の場合よりも低い加熱温
度で溶融状態から気化させることができ,また,その状
態でSr(TMND)2は蒸気圧が低いので,Sr(TMN
D)2だけが優先的に気化するということもない。このた
め,この配合物をCVD用の原料物質として用いると,
前記したBa(TMOD)2の場合と同様に,Sr(DPM)2
単独の場合よりも低い加熱温度で液体状態からの気化が
実現でき,しかも速い成膜速度でSrまたはSr含有物
質を成膜できる。
【0030】これを一般的に言えば, 成膜を構成する金
属元素をM元素と呼ぶと,M元素またはM元素を含有す
る成膜を得るためのCVD用の原料として,M元素を含
む金属有機化合物(主化合物)よりも融点を下げること
ができ且つ主化合物よりも使用温度で蒸気圧が低い他の
有機系化合物を主化合物に適量配合すると,主化合物単
独ではなし得なかった液体状態(主化合物の融点以下の
温度)からの気化を行うことができ,その場合の蒸発速
度は他の有機系化合物のものより速くできることにな
る。したがって,CVD法の実施にさいし,融点が高い
故に固体状態からの気化(昇華)しか出来なかった金属
有機錯体でも液体状態からの気化を行わせることができ
る。
【0031】主化合物よりも使用温度で蒸気圧が低く且
つ主化合物よりも融点の低い配合物が得られる他の有機
系化合物としては,主化合物と同じM元素を含む他の金
属有機化合物であってもよいし,M元素とは異なる元素
を含む金属有機化合物であってもよい。後者の場合に
は,M元素と他の元素の複合系の成膜を得る場合に有利
に使用できる。配合用の他の有機系化合物は主化合物と
反応しないことが望ましいが,主化合物と非可逆的反応
を起こして完全に主化合物が存在しない状態にならない
ものであれば,反応するものでもよい。なお,配合用の
他の有機系化合物は必ずしも一種類である必要はなく,
二種類以上配合することも可能である。
【0032】配合用の他の有機系化合物としては,その
融点が主化合物より高くても主化合物と配合したときに
主化合物の融点より低くなるものであれば,そして使用
温度で主化合物よりも蒸気圧が低いものであれば使用可
能である。しかし,主化合物より融点が低いものを用い
れば,使用中に配合物中の配合比率が変化しても,配合
物の融点が上昇することはないので,原料がなくなるま
で液体状態で使用することができる点で有利である。
【0033】本発明の実施において,代表的な主化合物
はβ−ジケトン系の有機配位子を有する有機金属錯体で
あり,有機金属錯体中の金属がアルカリ土類金属である
場合に特に有益である。配合用の他の有機系化合物もβ
−ジケトン系の有機配位子を有するが,主化合物の有機
配位子とは異なる配位子を有する有機金属錯体であるこ
とができる。その具体例として,前記のように,Maを
アルカリ土類金属とすると,主化合物がMa(DPM)2
配合用の有機金属錯体がMa(TMOD)2またはMa(TM
ND)2である場合が挙げられる。
【0034】通常使用されている有機アルカリ土類金属
錯体は,例えばMa(DPM)2に見られるように,蒸気圧
が高いもの(成膜速度が速いもの)でも融点が高いので
固体状態からの気化が一般であったが,固体状態からの
気化では気化が進行するにつれて表面積が経時変化する
ので定常状態を維持することができなかった。本発明に
よれば,このような固体状態からの気化に頼っていたア
ルカリ土類金属含有物質の成膜を溶融状態から実現でき
るようになり,安定かつより多くの蒸気量を得ることが
可能となった。また,本発明法によれば,複数の元素を
含む膜の作製において,飽和蒸気圧によって決定される
一定の組成比をもつ薄膜を作製することも可能である。
アルカリ土類金属の代表的なものとしては,Ca,S
r,Baなどである。
【0035】このようにして,本発明によれば,固体状
態からの気化が余儀なくされたCVD用原料化合物であ
っても,その融点を下げることよって液体状態からの気
化が行えるようになった。液体状態であれば原料化合物
の飽和蒸気が得やすいので,発生する蒸気量には変化が
なく,安定した成膜速度が得られ,また飽和蒸気圧で気
化が難しい固体からの昇華よりも速い成膜速度が得られ
る。とくに,バブリングを行えば一層成膜速度が速くな
る。例えば先の図2のデータはバブリング無しの状態で
の成膜速度を示しているが,Ba(DPM)2とBa(TM
OD)2を2対1の割合で配合したもの(融点≒190
℃)を200℃でバブリングを行った場合では,BaO
の成膜速度は744nm/hにまで増加した。
【0036】液体状態からの気化では気化速度が速く,
直ぐに飽和蒸気圧に近づくので,その気体をキャリアガ
スで搬送する場合,液体原料の蒸発界面に供給するキャ
リアガスの流速を速くすればするだけ,成膜速度を速く
することができる。図4は後記の実施例1と同じ原料
を,原料温度200℃,酸素流量200ミリリットル/
分,全アルゴンガス流量200ミリリットル/分,基板
温度500℃,反応圧力12.5torr. のもとで,液体
原料と接触させるアルゴンガスの流量(バブリング流
量)を変えた場合の,BaOの成膜速度の変化を示した
ものである。図4に見られるように,液体原料と接触さ
せるキャリヤガスの流量(これをキャリアガスの流速と
して横軸に示す)を速くすればするほど速い成膜速度が
得られる。
【0037】本発明の原料配合物を作製するには,溶媒
に主化合物と配合用の他の有機系化合物を溶かして溶媒
を留去する方法,他方の物質の融点以上に加熱して配合
物を融解させる方法,またそれぞれの物質を合成する際
に2種以上の物質が生成するような条件で合成を行なう
方法などが採用できる。
【0038】得られた配合原料をCVD法での薄膜作製
に使用するには,例えば図5に示したように,該原料を
入れた原料容器2を恒温槽内で所定の温度に保持し,不
活性キャリアガス(例えばアルゴンガス)4を,流量計
5によって流量を調整しながら原料容器2内に導入する
ことによって,原料化合物を同伴したガス流を容器2か
ら発生させる。
【0039】このようにして発生させた原料化合物蒸気
は熱分解炉6の反応管7内に導かれる。反応管(例えば
石英管)7はヒーター8によって加熱され,管内に設置
した基板9を所定の温度(例えば300〜800℃)に
加熱保持することによって,該原料化合物が熱分解して
基板9上に原料化合物の構成元素の一部を含む物質が析
出し,成膜する。なお,原料容器2から熱分解炉6まで
の配管は,凝縮を防ぐために保温層10または加熱保温
手段により原料容器の加熱温度より高い温度に保温維持
するのがよい。反応管7から出る排ガスは冷却トラップ
11を経て排出される。図4中の12はバルブを,また
13はロータリーポンプである。
【0040】
【実施例】
〔実施例1〕Ba(DPM)2であるビス(2,2,6,6
−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナト)バリウム
(融点217℃)と,Ba(TMOD)2であるビス(2,
2,6,6−テトラメチル−3,5−オクタンジオナ
ト)バリウム(融点165℃)を重量比8:2で不活性
ガス雰囲気で混合し,融点193℃の配合物を得た。
【0041】Ba(TMOD)2は次のようにして製造した
ものである。まず,窒素雰囲気中で金属バリウム6.4
gにトルエン150ミリリットルを加え,これに2,
2,6,6−テトラメチル−3,5−オクタンジオン4
5gを加えて120℃で攪拌し,金属バリウムが完全に
溶解したあと,溶媒および過剰な2,2,6,6−テト
ラメチル−3,5−オクタンジオンを減圧留去し,さら
に減圧乾燥したのち昇華精製することによって,8.5
gの粉末状のBa(TMOD)2を得た。
【0042】前記のBa(DPM)2とBa(TMOD)2
8:2の配合物を,粉体状のまま,CVD用原料とし
て,図5のCVD装置におけるステンレス鋼製の原料容
器2内に入れ,基板9にはシリコン基板を用いてその上
に成膜する操作を行った。
【0043】そのさい,該原料10gを容器2内に装填
し,恒温槽3を195℃の恒温に保持設定した。シリコ
ン基板9をヒーター8によって500℃に加熱保持した
状態で,キャリアガスとしてアルゴンガスを100ml
/min通流し,原料中にバブリングさせて発生させた
原料化合物蒸気を石英反応管7に導いた。容器2から熱
分解炉6までの配管は200℃に保持されるように保温
した。また気体酸素を酸素源14から流量計15及び弁
16を経て,反応管7内に100ml/minの流量で
追加した。
【0044】この条件で30分間の成膜操作を行なった
ところ,厚さ3000オングストロームの均一な酸化バ
リウム薄膜が得られた。
【0045】容器2に装填した配合原料の量を20gに
変更した以外は,前記と全く同じ条件で成膜操作を繰り
返した。この場合にも厚さが3000オングストローム
の均一な酸化バリウム薄膜が得られた。すなわち,容器
2に装填する原料の量を2倍に変えても同じ厚みの成膜
ができた。このことは,原料化合物からの蒸発量が処理
時間中一定であり,且つ分解量も一定であることを示し
ている。
【0046】〔比較例1〕ステンレス鋼製の原料容器2
内に入れる物質として,ビス(2,2,6,6−テトラ
メチル−3,5−ヘプタンジオナト)バリウムだけ,す
なわちBa(DPM)2単独を使用した以外は,実施例1と
同様の条件で成膜を行った。その結果,30分後におい
て,原料充填量10gのものは厚さ1000オングスト
ローム,原料充填量20gのものは厚さ1400オング
ストロームの酸化バリウム薄膜が得られた。このこと
は,容器内原料が固体状態であるため,容積変化による
表面積の変化にともなって蒸発量も経時変化したことを
示している。また,バブリングを行えないことにより,
得られる蒸気量が減少したことも示している。
【0047】〔実施例2〕Ba(DPM)2であるビス
(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジ
オナト)バリウム(融点217℃)と,Sr(TMOD)2
であるビス(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−
オクタンジオナト)ストロンチウム(融点200℃)を
重量比8:2で不活性ガス雰囲気で混合し,融点205
℃の配合物を得た。
【0048】Sr(TMOD)2は次のようにして製造し
た。窒素雰囲気中で金属ストロンチウム4.3gにトル
エン150ミリリットルを加え,これに2,2,6,6
−テトラメチル−3,5−オクタンジオン45gを加え
て120℃で24時間攪拌し,溶け残った金属ストロン
チウムを除去したあと,溶媒および過剰な2,2,6,
6−テトラメチル−3,5−オクタンジオンを減圧留去
し,さらに減圧乾燥したのち昇華精製することによっ
て,5.7gの粉末状のSr(TMOD)2を得た。
【0049】前記の配合物を原料として,図5のCVD
装置におけるステンレス鋼製の原料容器2内に入れ,基
板9にはシリコン基板を用いてその上に成膜する操作を
行った。
【0050】そのさい,前記の配合物原料10gを容器
2内に装填し,恒温槽3を210℃の恒温に保持設定し
た。シリコン基板9をヒーター8によって500℃に加
熱保持した状態で,キャリアガスとしてアルゴンガスを
100ml/min通流し,原料中にバブリングさせて
発生させた原料化合物蒸気を石英反応管7に導いた。容
器2から熱分解炉6までの配管は220℃に保持される
ように保温した。また気体酸素を酸素源14から流量計
15及び弁16を経て,反応管7内に100ml/mi
nの流量で追加した。
【0051】この条件下で30分間の成膜操作を行った
ところ,厚さ4000オングストロームの均一な酸化バ
リウムストロンチウム薄膜が得られた。得られた薄膜の
Ba:Srのモル比は6:4であった。
【0052】容器2に,ビス(2,2,6,6−テトラ
メチル−3,5−ヘプタンジオナト)バリウム(融点2
17℃)と,ビス(2,2,6,6−テトラメチル−
3,5−オクタンジオナト)ストロンチウム(融点20
0℃)を重量比6:4で不活性ガス雰囲気で混合して得
た配合物(融点209℃)を10g充填した以外は,前
記と全く同じ条件で成膜操作を繰り返した。
【0053】この場合にも厚さが4000オングストロ
ームの均一な酸化バリウムストロンチウム薄膜が得られ
た。また,得られた薄膜のBa:Srのモル比は6:4
であった。すなわち,容器2に装填する配合原料の配合
比を変えても同厚で同組成の成膜ができた。このこと
は,原料からの蒸発量が処理時間中一定であり,それぞ
れの化合物の飽和蒸気が供給されていることを示してい
る。
【0054】〔実施例3〕Sr(DPM))2 であるビス
(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジ
オナト)ストロンチウム(融点220℃)と,Sr(TM
ND)2であるビス(2,2,6,6−テトラメチル−
3,5−ノナンジオナト)ストロンチウム(融点179
℃)を重量比8:2で不活性ガス雰囲気で混合し,融点
199℃の配合物を得た。
【0055】Sr(TMND)2は次のようにして製造し
た。窒素雰囲気中で金属ストロンチウム4.3gにトル
エン150ミリリットルを加え,これに2,2,6,6
−テトラメチル−3,5−ノナンジオン47gを加えて
120℃で24時間攪拌し,溶け残った金属ストロンチ
ウムを除去したあと,溶媒および過剰な2,2,6,6
−テトラメチル−3,5−ノナンジオンを減圧留去し,
さらに減圧乾燥したのち昇華精製することによって,
5.3gの粉末状のSr(TMND)2を得た。
【0056】前記の配合物を原料として,図5のCVD
装置におけるステンレス鋼製の原料容器2内に入れ,基
板9にはシリコン基板を用いてその上に成膜する操作を
行った。
【0057】そのさい,前記の配合物原料10gを容器
2内に装填し,恒温槽3を200℃の恒温に保持設定し
た。シリコン基板9をヒーター8によって500℃に加
熱保持した状態で,キャリアガスとしてアルゴンガスを
100ml/min通流し,原料中にバブリングさせて
発生させた原料化合物蒸気を石英反応管7に導いた。容
器2から熱分解炉6までの配管は210℃に保持される
ように保温した。また気体酸素を酸素源14から流量計
15及び弁16を経て,反応管7内に100ml/mi
nの流量で追加した。
【0058】この条件下で30分間の成膜操作を行った
ところ,厚さ5000オングストロームの均一な酸化ス
トロンチウム薄膜が得られた。
【0059】容器2に装填した配合原料の量を20gに
変更した以外は,前記と全く同じ条件で成膜操作を繰り
返した。この場合にも厚さが5000オングストローム
の均一な酸化ストロンチウム薄膜が得られた。すなわ
ち,容器2に装填する原料の量を2倍に変えても同じ厚
みの成膜ができた。このことは,原料化合物からの蒸発
量が処理時間中一定であり,且つ分解量も一定であるこ
とを示している。
【0060】〔比較例2〕ステンレス鋼製の原料容器2
内に入れる物質として,ビス(2,2,6,6−テトラ
メチル−3,5−ヘプタンジオナト)ストロンチウムだ
け,すなわちSr(DPM)2単独を使用した以外は,実施
例1と同様の条件で成膜を行った。その結果,30分後
において,原料充填量10gのものは厚さ1900オン
グストローム,原料充填量20gのものは厚さ2500
オングストロームの酸化ストロンチウム薄膜が得られ
た。このことは,容器内原料が固体状態であるため,容
積変化による表面積の変化にともなって蒸発量も経時変
化したことを示している。また,バブリングを行えない
ことにより,実施例3のものよりも,得られる蒸気量が
減少したことを示している。
【0061】
【発明の効果】以上のように,本発明によれば,高融点
であるが故に固体状態からの気化が余儀なくされたCV
D成膜法において,その原料化合物を液体状態から気化
できるように改善されたので,飽和蒸気の供給が可能と
なり,したがって,安定した成膜速度が得られ,しかも
成膜速度の制御も容易になり高速で且つ均質な成膜がで
きるという効果を奏し,強誘電体材料などに有用な薄膜
の成膜技術に多大の貢献ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Ba(DPM)2とBa(TMOD)2の配合割合と
その配合物の融点との関係を示す図である。
【図2】Sr(DPM)2,Sr(TMND)2および両者の
配合物について,加熱温度とSrOの成膜速度の関係を
示す図である。
【図3】Ba(DPM)2とBa(TMOD)2の配合割合と
その配合物の融点との関係を示す図である。
【図4】 CVD用原料物質を液体状態から気化させる
場合のキャリアガスの流速と成膜速度の関係を示す図で
ある。
【図5】熱CVD法を実施する設備の例を示す機器配置
図である。
【符号の説明】
1 原料化合物 2 原料容器 3 恒温槽 4 不活性キャリアガス 5 流量計 6 熱分解炉 7 石英反応管 8 ヒータ 9 基板 10 保温層 11 冷却トラップ 12 バルブ 13 ロータリーポンプ 14 酸素源
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年4月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0060
【補正方法】変更
【補正内容】
【0060】〔比較例2〕ステンレス鋼製の原料容器2
内に入れる物質として,ビス(2,2,6,6−テトラ
メチル−3,5−ヘプタンジオナト)ストロンチウムだ
け,すなわちSr(DPM)単独を使用した以外は,
実施例と同様の条件で成膜を行った。その結果,30
分後において,原料充填量10gのものは厚さ1900
オングストローム,原料充填量20gのものは厚さ25
00オングストロームの酸化ストロンチウム薄膜が得ら
れた。このことは,容器内原料が固体状態であるため,
容積変化による表面積の変化にともなって蒸発量も経時
変化したことを示している。また,バブリングを行えな
いことにより,実施例3のものよりも,得られる蒸気量
が減少したことを示している。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】 Ba(DPM)とBa(TMOD)の配
合割合とその配合物の融点との関係を示す図である。
【図2】 Ba(DPM)Ba(TMD)およ
び両者の配合物について,加熱温度とBaOの成膜速度
の関係を示す図である。
【図3】 Sr(DPM)Sr(TMD)の配
合割合とその配合物の融点との関係を示す図である。
【図4】 CVD用原料物質を液体状態から気化させる
場合のキャリアガスの流速と成膜速度の関係を示す図で
ある。
【図5】 熱CVD法を実施する設備の例を示す機器配
置図である。
【符号の説明】 1 原料化合物 2 原料容器 3 恒温槽 4 不活性キャリアガス 5 流量計 6 熱分解炉 7 石英反応管 8 ヒータ 9 基板 10 保温層 11 冷却トラップ 12 バルブ 13 ロータリーポンプ 14 酸素源
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 CVD法で成膜するさいの原料であっ
    て,該成膜を構成する金属元素を含む金属有機化合物
    (主化合物と言う)に他の有機系化合物を配合してな
    り,前記他の有機系化合物が,原料気化温度で主化合物
    より低い蒸気圧を有するものであり且つ主化合物に配合
    したときに主化合物の融点よりも低い融点をもつ融体配
    合物を形成するものであるCVD用原料。
  2. 【請求項2】 主化合物は,β−ジケトン系の有機配位
    子を有する金属有機化合物である請求項1に記載のCV
    D用原料。
  3. 【請求項3】 主化合物の金属元素はアルカリ土類金属
    である請求項1または2に記載のCVD用原料。
  4. 【請求項4】 CVD法によりアルカリ土類金属または
    アルカリ土類金属含有物質を析出させるのに使用するC
    VD用原料であって,アルカリ土類金属をMaとしたと
    ,ジピバロイルメタンをMaの配位子とした一般式Ma
    (DPM)2で表される,Maのジピバロイルメタン(D
    PM)キレートからなるβ−ジケトン系有機金属錯体
    に,2,2,6,6−テトラメチル−3,5−オクタン
    ジオンまたは2,2,6,6−テトラメチル−3,5−
    ノナンジオンをMaの配位子とした一般式Ma(TMO
    D)2またはMa(TMND)2で表される,Maの(TMO
    D)キレートまたは(TMND)キレートからなるβ−
    ジケトン系有機金属錯体を,配合してなるCVD用原
    料。
  5. 【請求項5】 MaがBaまたはSrである請求項4に
    記載のCVD用原料。
  6. 【請求項6】 Ma(TMOD)2がBa(TMOD)2または
    Sr(TMOD)2である請求項4に記載のCVD用原料。
  7. 【請求項7】 Ma(TMND)2がSr(TMND)2である
    請求項4に記載のCVD用原料。
  8. 【請求項8】 気化させる原料化合物として 有機金属
    錯体(主化合物という)を用いるCVD法による成膜法
    において,該主化合物よりも使用温度で蒸気圧が低い他
    の有機金属錯体を該主化合物に配合してなる,主化合物
    より低い融点を有する配合物を,主化合物の融点以下の
    温度で且つ該配合物の融点以上の温度に加熱して溶融状
    態とし,この溶融状態から気化させることを特徴とする
    CVD法による成膜法。
  9. 【請求項9】 主化合物がBa(DPM)2またはSr(DP
    M)2であり,他の有機金属錯体がBa(TMOD)2, Sr
    (TMOD)2, Sr(TMND)2またはBa(TMND)2
    ら選ばれる少なくとも1種である請求項8に記載の成膜
    法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6218518B1 (en) 1990-07-06 2001-04-17 Advanced Technology Materials, Inc. Tetrahydrofuran-adducted group II β-diketonate complexes as source reagents for chemical vapor deposition
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JP2007169725A (ja) * 2005-12-22 2007-07-05 Kojundo Chem Lab Co Ltd ルテニウム膜形成用組成物
CN100380707C (zh) * 2002-02-11 2008-04-09 伊斯曼柯达公司 应用有机材料制作有机发光装置

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