JPH10324827A - 親水性塗料組成物 - Google Patents

親水性塗料組成物

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JPH10324827A
JPH10324827A JP9135098A JP13509897A JPH10324827A JP H10324827 A JPH10324827 A JP H10324827A JP 9135098 A JP9135098 A JP 9135098A JP 13509897 A JP13509897 A JP 13509897A JP H10324827 A JPH10324827 A JP H10324827A
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JP
Japan
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coating composition
titanium
weight
resin
hydrophilic coating
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JP9135098A
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Takashi Sawara
敬 佐原
Toshiharu Otsuka
敏治 大塚
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 親水性、耐久性、耐汚染性に優れる皮膜を形
成し、特にプラスチック製品に用いて有効な親水性塗料
組成物を提供する。 【解決手段】 樹脂100重量部に対して、チタンキレ
ート化合物もしくはその加水分解縮合物及び/又は下記
一般式(1)で表されるチタンアルコキシドもしくはそ
の加水分解縮合物が50〜1000重量部配合されてな
る。 Ti(OR)4 (1) (但し、式中のRは炭素数1〜10のアルキル基で、−
CH3 、−C2 5 、n−C3 7 、n−C4 9 、i
−C3 7 、n−C8 18等を示す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐候性、耐汚染性
に優れた親水性塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、塗料の分野では、屋外で使用する
塗膜に汚染防止性を付与するために、塗膜表面を親水性
にする試みがなされている。例えば、特開平4−370
176号公報には、親水性セグメントと疎水性セグメン
トを有するセグメントポリマーと塗料用樹脂からなる組
成物が開示されている。また、特開平7−331136
号公報には、3官能あるいは4官能のアルキルシリケー
トあるいはその加水分解縮合物が添加されてなる塗料用
樹脂組成物が開示されている。
【0003】しかしながら、上記公報に記載された組成
物が有する親水性は対水接触角で40°〜60°とそれ
ほど高くない。また特開平7−136584号公報には
オルガノシリケート及び/又はその加水分解縮合物を混
合した塗料を塗布硬化する方法が開示されている。この
方法では親水性の発現には酸処理が必要である。
【0004】一方、プラスチック材料はその成形性や軽
量である等の利点を生かして種々の部材に使用されてい
るが、表面が疎水性であるために汚れがつきやすく、ま
た比較的傷も付きやすい等の問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は上記
従来の問題点に鑑み、親水性、耐久性、耐汚染性に優れ
る皮膜を形成し、特にプラスチック製品に用いて有効な
親水性塗料組成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の親水性塗料組成
物は、樹脂100重量部に対して、チタンキレート化合
物もしくはその加水分解縮合物及び/又は下記一般式
(1)で表されるチタンアルコキシドもしくはその加水
分解縮合物が50〜1000重量部配合されてなること
を特徴とするものである。 Ti(OR)4 (1) (但し、式中のRは炭素数1〜10のアルキル基で、−
CH3 、−C2 5 、n−C3 7 、n−C4 9 、i
−C3 7 、n−C8 18等である。)
【0007】以下に本発明の詳細を説明する。本発明で
用いる樹脂としては公知の種々の高分子が挙げられ、例
えばオレフィン系ポリマー、エステル系ポリマー、(メ
タ)アクリル系ポリマー、ウレタン系ポリマー、エポキ
シ系ポリマー、シリコーン系ポリマー、フッ素系ポリマ
ー等が挙げられる。上記樹脂の好ましい例としては、シ
リコーン系ポリマー、フッ素系ポリマー、オレフィン系
ポリマー等の疎水性のポリマーが挙げられる。これら疎
水性のポリマーを用いた場合、形成した皮膜は高い親水
性を保持し、耐汚染性において良好な結果を与える。
【0008】シリコーン系ポリマーとしては直鎖シリコ
ーンポリマー、アクリル変性シリコーン系ポリマー、各
種シリコーン系ゴムなどを用いることができる。フッ素
系ポリマーとしては、ポリフッ化ビニル、、ポリフッ化
ビニリデン、ポリ塩化三フッ化ビニリデン、ビニルエー
テル/フルオロオレフィンコポリマー、ビニルエステル
/フルオロオレフィンコポリマー、各種フッ素系ゴムな
どを用いることができる。
【0009】オレフィン系ポリマーとしては、エチレ
ン、プロピレンなどのオレフィン系モノマーの単独重合
体は有機溶剤に溶解しにくいので、溶剤に溶解し易いエ
チレン/酢酸ビニルコポリマー、エチレン/メチルメタ
クリレートコポリマー、エチレン/グリシジルメタクリ
レートコポリマーなどの共重合体を用いることが好まし
い。
【0010】本発明で用いるチタンキレート化合物の特
徴は、水酸基、アミノ基、チオール基などの活性水素を
有する化合物及びエステル基を有する化合物と反応す
る。この反応を利用してシリコーン樹脂、アルキッド樹
脂などの架橋剤、改質剤として使用されている。また、
チタンキレート化合物を単独で用いて加熱した場合、加
水分解、縮重合が起こり酸化チタンが生成する。
【0011】このようなチタンキレート化合物の好まし
い例としては、例えば、オキシ・ビスアセチルアセトナ
トチタン、テトラキス・アセチルアセトナトチタン、ジ
ブトキシ・ビスアセチルアセトナトチタン、ジイソプロ
ポキシ・ビスアセチルアセトナトチタン、ジイソプロポ
キシ・ビスエチルアセテートチタン、ジイソプロポキシ
・ビストリエタノールアミナトチタン、ジヒドロキシ・
ビスラクタトチタン等が挙げられる。これらのものは1
種もしくは2種以上組合わせたものも使用できる。
【0012】又、本発明で用いるチタンアルコキシドは
下記一般式(1)で表される。 Ti(OR)4 (1) 上記一般式(1)においてRはアルキル基を示し、例え
ば、エチル基、、nープロピル基、i−プロピル基、n
−ブチル基等が例示される。チタンアルコキシドの好ま
しい具体例としては、例えば、テトラ−n−ブトキシチ
タン、テトラ−i−プロポキシチタン、テトラキス(2
ーエチルヘキシルオキシ)チタン等が挙げられる。これ
らは1種もしくは2種以上組合わせたものも使用でき
る。
【0013】又、チタンアルコキシドの加水分解縮合物
とは、チタンアルコキシドに塩酸等の酸触媒を含む水溶
液を加えることにより加水分解反応したチタンアルコキ
シド同士が縮合して得られるものである。加水分解縮合
物には分岐状、直鎖状のものがあり、直鎖状のものは下
記一般式(2)で表される。分岐状のものは下記一般式
(2)の繰り返し単位中の側鎖のORが縮合して3次元
重合体を形成するものである。(式中、Rは上記と同様
のアルキル基を示し、nは2〜20の整数を示す。)
【0014】
【化1】
【0015】このようなチタンアルコキシドの加水分解
縮合物としては市販されているものもあり、例えば、日
本曹達社から商品名「B−2」(R:ブチル基、n:
2)、「B−4」(R:ブチル基、n:4)「B−1
0」(R:ブチル基、n:10)、「A−10」(R:
イソプロピル基n:10)がある。
【0016】上記チタンアルコキシドあるいはその加水
分解縮合物及びチタンキレート化合物を単独で基材に皮
膜として形成したものでは、屋外で暴露しても親水性が
得られないのに対し、樹脂に配合することにより皮膜の
親水性を発現する、あるいは親水性を維持する作用があ
ると考えられる。このような樹脂の作用が効果的である
のは、シリコーン系ポリマー、フッ素系ポリマー、オレ
フィン系ポリマー等の疎水性のポリマーである。
【0017】本発明において、樹脂に対するチタンキレ
ート化合物もしくはその加水分解縮合物又はチタンアル
コキシドもしくはその加水分解縮合物(これらを以下
「チタン化合物」と略称する)の配合割合は、樹脂10
0重量部に対し50〜1000重量部である。この範囲
を外れて形成された皮膜は、例えば、紫外線照射処理等
により親水化することはできるが、屋外で放置すること
により親水性が発現しなくなり実環境での使用に適して
いない。
【0018】本発明において、上記チタン化合物が樹脂
に配合されてなる塗料組成物には、必要に応じて微粒子
状シリカ等の充填剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、レベ
リング剤、界面活性剤等が添加されてもよい。
【0019】本発明の親水性塗料組成物を適用する基材
としては、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂、
アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル等の
有機質の物品、セラミック、ガラス等の無機質の物品、
アルミニウムや鋼などの金属及び合金である金属の物
品、不飽和ポリエステル樹脂にガラスファイバーを分散
させた強化樹脂など各種複合材料の物品を挙げることが
できる。基材の大きさ、形状などは特に制限されず、上
記基材表面に他の皮膜が形成されている物品に対しても
用いることができる。
【0020】また、上記チタン化合物が樹脂に配合され
てなる親水性塗料組成物の層と基材との密着性が悪いと
耐久性が劣ることになるので、可能な限り密着性を高め
ることが好ましい。このような目的で上記基材には前処
理が施されても良い。前処理としては、コロナ放電処
理、プラズマ処理、紫外線、電子線、放射線等の電離活
性線による照射処理、機械的粗面化処理、化学薬品処
理、プライマー処理等が挙げられる。
【0021】本発明の親水性塗料組成物を基材に塗布し
たりあるいは吹き付けたりするには、例えば、スプレー
コート、バーコート、ディッピング、ロールコート、ス
ピンコート等の公知の方法によって行うことができる。
上記塗布時に作業が容易なように、親水性塗料組成物を
有機溶剤に溶解させた溶液として用いてもよい。
【0022】上記有機溶剤としては、アセトン、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサ
ノン等のケトン類、メチルセロソルブ、エチルセロソル
ブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ類、酢酸エチル、
酢酸ブチル等のエステル類、トルエン、キシレン等の芳
香族炭化水素類、メタノール、エタノール、プロパノー
ル、ブタノール等のアルコール類、テトラヒドロフラ
ン、ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
【0023】親水性塗料組成物を基材面に塗布あるいは
吹き付けた後乾燥させて親水性塗膜を得ることができ
る。乾燥条件は用いる樹脂の種類により決定する。ま
た、使用する基材により乾燥温度は異なり、有機質のも
のに対する乾燥温度は耐熱性の点から120℃以下に制
限されるが、100℃前後で10分から1時間で実用的
な硬度の皮膜が得られる。
【0024】また、上記樹脂に紫外線で反応・硬化する
ものを用いた場合には、紫外線を照射することにより皮
膜を硬化させる。上記紫外線で硬化する樹脂の具体例と
して、シリコーン系ポリマーとして東芝シリコーン社か
ら市販されている商品名「UVHC1105」などを用
いることができる。
【0025】本発明の親水性塗料組成物による皮膜の厚
みは、薄すぎると均一な層を設けることが困難であり、
厚すぎるとクラックが発生したり経済性が悪くなるた
め、乾燥状態で0.1〜20μmであることが好まし
い。
【0026】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を説明す
る。
【実施例】
<チタンキレート化合物溶液(A)の調製>エチルセロ
ソルブ8.5gにテトラキス・アセチルアセトナトチタ
ン(松本製薬社製「オルガノチックスTC−401」)
1.5gを加え、混合して15重量%テトラキス・アセ
チルアセトナトチタンを含有する溶液を調製した。
【0027】<チタンキレート化合物溶液(B)の調製
>エチルセロソルブ8.5gにオキシ・ビスアセチルア
セトナトチタン(和光純薬社製)1.5gを加え、混合
して15重量%オキシ・ビスアセチルアセトナトチタン
を含有する溶液を調製した。
【0028】<ポリマー溶液(a)の調製>東芝シリコ
ーン社製の商品名「AS4000(固形分20重量
%)」をそのまま使用した。この「AS4000」は、
熱硬化タイプのシリコーン系ポリマーである。
【0029】<ポリマー溶液(b)の調製>東芝シリコ
ーン社製の商品名「UVHC1105(固形分100重
量%)」2gをエチルセロソルブ8gに溶解した。この
「UVHC1105」は紫外線硬化タイプのシリコーン
系ポリマーである。
【0030】<ポリマー溶液(c)の調製>日本色材工
業社製の商品名「PF250C」をエチルセロソルブで
フッ素系ポリマーの含量が20重量%になるように希釈
した。「PF250C」はフッ素を含有するモノマーの
共重合体である。
【0031】<ポリマー溶液(d)の調製>日石レクス
パール社製の商品名「RA3050」をエチルセロソル
ブでポリマーの含量が20重量%になるように溶解し
た。この「RA3050」はエチレンとエポキシ基を持
つモノマーとの共重合体である。
【0032】<ポリマー溶液(e)の調製>アルドリッ
チ社製のポリヒドロキシエチルメタアクリレートをエチ
ルセロソルブでポリマー含量が20重量%になるように
希釈した。
【0033】(実施例1〜10)ポリマー溶液と溶剤を
表1に示す配合量で希釈し、その後チタンキレート化合
物溶液を表1に示す配合量で添加・混合して親水性塗料
組成物を得た。
【0034】(比較例1)ポリマー溶液を用いずに、チ
タンキレート化合物溶液(A)をエチルセロソルブで希
釈して塗料組成物とした。
【0035】(比較例2)チタンキレート化合物溶液を
用いずに、ポリマー溶液(a)をエチルセロソルブで希
釈し、シリコーン系ポリマーの含量が10重量%である
塗料組成物を得た。
【0036】(比較例3)チタンキレート溶液200重
量部だけを用いた塗料組成物とした。
【0037】(比較例4)表面に皮膜を設けないでポリ
カーボネート板をそのまま用いた。
【0038】実施例1〜8及び比較例1〜3で得た塗料
組成物を、ポリカーボネート板(旭ガラス社製,商品名
「レキサン」,大きさ5cm×7cm,厚さ3mm)に
スピンコートにより塗布し、110℃で1時間乾燥して
親水性皮膜を形成した。乾燥後の皮膜厚みは0.5〜
1.5μmであった。
【0039】実施例9で得た塗料組成物は、ポリカーボ
ネート板の代わりにアクリル板(三菱レーヨン社製,商
品名「アクリライトEX」,大きさ5cm×7cm,厚
さ3mm)に塗布し、実施例10は実施例9で得た塗料
組成物をガラス板に塗布し、いずれも乾燥条件を80℃
で1時間とした以外は実施例4と同様の皮膜を形成し
た。
【0040】<チタンアルコキシド溶液(A)の調製>
35重量%塩酸水溶液(和光純薬社製)0.1gをエチ
ルセロソルブ9.9gに溶解し、ここにテトラ−n−ブ
トキシチタン(日本曹達社製「B−1」)2.5gを加
え、混合して20重量%のテトラ−n−ブトキシチタン
を含有する溶液を調製した。
【0041】<チタンアルコキシド溶液(B)の調製>
35重量%塩酸水溶液(和光純薬社製)0.1gをエチ
ルセロソルブ9.9gに溶解し、ここにテトラ−n−ブ
トキシチタン(日本曹達社製「B−4」)2.5gを加
え、混合して20重量%のテトラ−n−ブトキシチタン
を含有する溶液を調製した。
【0042】<チタンアルコキシド溶液(C)の調製>
35重量%塩酸水溶液(和光純薬社製)0.1gをエチ
ルセロソルブ9.9gに溶解し、ここにテトラ−i−プ
ロポキシチタン(日本曹達社製「A−1」)2.5gを
加え、混合して20重量%のテトラ−n−ブトキシチタ
ンを含有する溶液を調製した。
【0043】(実施例11〜21)ポリマー溶液と溶剤
を表2に示す配合で希釈し、その後表2に示すチタンア
ルコキシド化合物溶液を添加・混合して塗料組成物を得
た。
【0044】(比較例5)ポリマー溶液を用いずに、チ
タンアルコキシド溶液(A)をエチルセロソルブで希釈
して塗料組成物とした。
【0045】(比較例6)チタンアルコキシド化合物溶
液を用いずに、ポリマー溶液(a)をエチルセロソルブ
に希釈して塗料組成物とした。
【0046】(比較例7)チタンアルコキシド溶液だけ
を用いた塗料組成物とした。
【0047】(比較例8)表面に皮膜を設けないポリカ
ーボネート板のみとした。
【0048】上記実施例1〜12及び各比較例1〜8の
ものについて以下の評価を行い、その結果を表1及び表
2に示した。 <基材との密着性評価>基材に設けた皮膜表面にカッタ
ーで傷を入れて1mm四方の碁盤目を100個形成し、
セロハン粘着テープ(積水化学工業社製,品番「#25
2」,25mm幅,ステンレス板に対する粘着力750
gf/25mm幅)を貼り付けた。この粘着テープの一
端を皮膜表面で直角に保持し、瞬間的に剥離した後で基
材面に残った碁盤目の数を示す。即ち、100個の碁盤
目が全て剥離した状態が0、全てが残った状態が100
である。
【0049】<耐払拭性評価>基材に設けた皮膜表面を
水を含んだ紙(十条キンバリー社製,商品名「キムワイ
プ」)を用いて、直径1cmの単位円当たり500gの
加重をかけた状態で100回払拭した後、傷の発生状態
を観察し、次の評価を行った。 ◎:無傷 ○:数本の傷あり △:全面に傷あり
×:全面剥離した。
【0050】<耐汚染性評価> :洗浄性 基材に設けた皮膜に高圧水銀灯を用いて紫外線を1J/
cm2 で照射することにより皮膜を親水性にし、対水接
触角を測定した後、洗浄性の評価を行った。疑似汚染物
質として日本粉体工業社から市販されている商品名「関
東ローム(8種)」50重量部、ホルベイン社から市販
されている商品名「カーボンブラック」10重量部、デ
ィーゼルオイル10重量部及び水200重量部を混合し
たものを皮膜面に塗布した。これを80℃で10分間乾
燥した後、水を流下させて洗浄した。乾燥した後、目視
で汚染状態を観察し、次の評価を行った。 ○:汚れが殆どない △:汚れがやや残った ×:
汚れが全面に残った
【0051】:水接触角 皮膜を設けた基材を気温23℃、湿度50%の室内に置
き、水接触角測定機(協和界面科学社製,商品名「FA
CE接触角計CA−X150型」)を用いて液滴法によ
り3点で水接触角を測定し、その平均値を表2に示し
た。尚、新品のポリカーボネート板表面の対水接触角は
82°であった。
【0052】<暴露後の皮膜の親水性評価>皮膜を形成
した基材を南側へ30°傾斜して設置し、3週間屋外暴
露した後、皮膜の親水性を上記対水接触角で評価した。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】
【発明の効果】本発明の親水性塗料組成物により形成さ
れた皮膜を有する物品は、表面が親水性となり耐汚染性
が付与される。従って、水洗で簡単に汚れを落とすこと
ができ、特に風雨に曝される屋外での使用を目的とする
物品に効果的である。また、透明材料からなる物品にこ
の皮膜を形成しても透明性が損なわれることがない。更
に、短時間の塗布作業で物品の表面に親水性を与えるこ
とができ、親水性の耐久性にも優れたものとなる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂100重量部に対して、チタンキレ
    ート化合物もしくはその加水分解縮合物及び/又は下記
    一般式(1)で表されるチタンアルコキシドもしくはそ
    の加水分解縮合物が50〜1000重量部配合されてな
    ることを特徴とする親水性塗料組成物。 Ti(OR)4 (1) (但し、式中のRは炭素数1〜10のアルキル基で、−
    CH3 、−C2 5 、n−C3 7 、n−C4 9 、i
    −C3 7 、n−C8 18等を示す。)
  2. 【請求項2】 樹脂がフッ素系ポリマー、シリコーン系
    ポリマー及びオレフィン系ポリマーから選ばれる1種以
    上のものである請求項1記載の親水性塗料組成物。
JP9135098A 1997-05-26 1997-05-26 親水性塗料組成物 Pending JPH10324827A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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