JPH10324807A - 着色熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

着色熱可塑性樹脂組成物

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JPH10324807A
JPH10324807A JP9121763A JP12176397A JPH10324807A JP H10324807 A JPH10324807 A JP H10324807A JP 9121763 A JP9121763 A JP 9121763A JP 12176397 A JP12176397 A JP 12176397A JP H10324807 A JPH10324807 A JP H10324807A
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salts
salt
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polyoxyethylene ether
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Akihiko Hayashi
林  昭彦
Masataka Nishikawa
昌孝 西川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 元の熱可塑性樹脂の特性を損なわずに鮮明に
着色され、外観及び表面光沢が良好であると共に十分な
耐光性及び耐熱性を示し、而も機械的物性の良好な着色
熱可塑性樹脂組成物、特に低濃度着色での透明性に優れ
る。 【解決手段】 着色熱可塑性樹脂組成物を構成する透明
性を有する熱可塑性樹脂中に、下記(a)乃至(d)か
らなる群より選ばれた少なくとも1種のアニオン系界面
活性剤とニグロシンとが反応して得られた黒色染料を含
有させる。 (a)硫酸エステル系界面活性剤 (b)リン酸エステル系界面活性剤 (c)スルホン酸系界面活性剤 (d)カルボン酸系界面活性剤

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透明性を有する熱
可塑性樹脂に対する分散性および/または相溶性に優れ
た黒色染料を含有する着色熱可塑性樹脂組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】熱可塑
性樹脂は、機械的及び化学的性質に優れているため、自
動車や電気・電子製品等の部品の分野におけるプラスチ
ック成形品に広く用いられており、エンジニアリングプ
ラスチックの分野でも益々需要が高まっている。また熱
可塑性樹脂に繊維状補強材を配合することにより、耐熱
性や耐薬品性を向上させたり、各種用途に合わせた機械
的特性を与えたりして、広範囲な工業的用途に適合させ
る試みがなされている。特に近時においては、自動車や
自転車等の分野において、軽量化、工程の合理化及び腐
食の問題から、従来金属を使用していた部品を繊維強化
熱可塑性樹脂に替える動きが顕著である。
【0003】熱可塑性樹脂に対する着色は、装飾効果、
色分け効果、成形品の耐光性向上、内容物の保護や隠蔽
等の目的で行われ、産業界において最も重要なのが黒色
着色である。
【0004】また、洗剤、化粧品、飲料水等を収容する
ボトル類、自動車のガレージの屋根の一部、冷蔵庫の野
菜室等には、中身が見えるような透明性の高い着色樹脂
成形物が使われることが多くなっており、このような透
明性の高い着色樹脂成形物は、今後更に需要の拡大が予
想される。
【0005】一般に樹脂用着色剤は、樹脂に対する良好
な分散性および/または相溶性、耐熱性、並びに耐昇華
性が要求され、その他の性質として耐薬品性等が要求さ
れる。また、得られた着色樹脂製品については、色調の
鮮明性、耐光性、耐薬品性、耐マイグレーション性及び
良好な非ブリード性等が要求される。
【0006】特に、透明感が要求される着色樹脂の場合
の着色には、顔料よりも染料の方が、分散性および/ま
たは相溶性が良好で透明度の高いものとなり易いことか
ら、好適に使用されている。また、染料に比べて無機顔
料はやや濁りが感じられるので、透明性が必要とされる
ブル−イング剤としては使用されていない。しかしなが
ら、染料は顔料に比べて耐光性及び耐熱性の点で不十分
なものが多い。
【0007】また、耐熱性の劣る染料は、押出成形時や
成形前の着色ペレットの乾燥中等の加熱工程中に退色を
起し易い傾向がある。着色ペレットの乾燥に用いる乾燥
機の内部の温度分布は必ずしも均一ではなく部分的に高
温となることもあるため、色相むらの原因ともなり得
る。
【0008】熱可塑性樹脂の黒色着色には、従来、カー
ボンブラック、黒色含金染料、アジン系染料及びペリノ
ンブラック等の種々の無機顔料や有機染顔料による着色
が試みられてきた。着色された熱可塑性樹脂の例として
は、カーボンブラックで着色された熱可塑性樹脂組成
物、カーボンブラック及びニグロシンで着色された熱可
塑性樹脂組成物、ニグロシン及び黒色含金染料で着色さ
れた熱可塑性樹脂組成物、ニグロシン及び銅フタロシア
ニン顔料で着色された熱可塑性樹脂組成物等が知られて
いる。
【0009】より具体的な例としては、ポリアミド樹脂
がカ−ボンブラック及びニグロシンで着色された成形配
合物(特公昭60−43379号)、ポリアミド樹脂が
カーボンブラック及び銅フタロシアニン顔料で着色され
た成形用組成物(特開昭60−226551号)、不飽
和ポリエステル樹脂がアニリンブラックとソルベントブ
ルーで着色された成形用組成物(特公平1−46524
号)、ポリカーボネート樹脂にカーボンブラックが添加
された着色マスター用樹脂組成物(特開昭61−236
854号)、熱可塑性樹脂にカーボンブラックと酸化チ
タンが添加されたプラスチック成形組成物(特開平5−
186633号)、熱可塑性樹脂が赤色有機顔料、青色
有機顔料及び黄色有機顔料で着色された着色樹脂組成物
(特開平5−230278号)等が挙げられる。
【0010】また、繊維強化された着色熱可塑性樹脂の
例としては、熱可塑性樹脂、変性ポリオレフィン、繊維
状補強材及びカーボンブラックからなる熱可塑性樹脂組
成物(特開平3−50263号)、ポリアミド樹脂、表
面処理されたガラス繊維及びアジン系染料からなるガラ
ス繊維強化黒色ポリアミド樹脂組成物(特開平6−12
8479号)、ポリカーボネート樹脂、ガラス繊維及び
カーボンブラックからなる強化ポリカーボネート樹脂組
成物(特開平6−212069号)等が挙げられる。
【0011】しかしながら、これらの従来の着色熱可塑
性樹脂組成物は、外観や表面光沢が必ずしも良好でな
く、また元の熱可塑性樹脂に比較して物性の劣化が生じ
るものが多かった。また、特に近年、熱可塑性樹脂製品
が屋外で広範囲に使用されるため、耐光性においてより
優れた熱可塑性樹脂組成物が市場から強く要望されてい
る。
【0012】本発明は、従来技術に存した上記のような
課題に鑑み行われたものであって、その目的とするとこ
ろは、元の熱可塑性樹脂の特性を損なわずに鮮明に着色
され、外観及び表面光沢が良好であると共に十分な耐光
性及び耐熱性を示し、而も機械的物性の良好な着色熱可
塑性樹脂組成物、特に低濃度着色での透明性に優れた着
色熱可塑性樹脂組成物を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の着色熱可塑性樹脂組成物は、透明性を有する熱可塑
性樹脂中に黒色染料を含有してなる着色熱可塑性樹脂組
成物において、前記黒色染料が、下記(a)乃至(d)
からなる群より選ばれた少なくとも1種のアニオン系界
面活性剤とニグロシンとが反応して得られた黒色染料で
ある。 (a)硫酸エステル系界面活性剤 (b)リン酸エステル系界面活性剤 (c)スルホン酸系界面活性剤 (d)カルボン酸系界面活性剤 また、本発明における上記アニオン系界面活性剤は、下
記式(I)乃至(IV)で表わされる化合物からなる群
より選ばれた少なくとも1つの化合物であることが好ま
しい。
【0014】
【化4】
【0015】
【化5】
【0016】
【化6】 [式(I)、(II)及び(III )中、R1、R2
びR3は、それぞれ独立して、炭素数1乃至20のアル
キル基を示し;A、B及びDは、それぞれ独立して、S
3X〔Xは、H、アルカリ金属、又はNH4を示す。以
下同じ。〕、CHR4SO3X〔R4は、H、炭素数1乃
至20のアルキル基、又はアルキル基で置換されていて
もよいアリール基またはアラルキル基を示す〕、OSO
3X、O(CH2CH2O)nSO3X、O(CH2CH
2O)nCH2CH2SO3X、OPO(OX)(Y)〔Y
は、OH、OM(Mはアルカリ金属を示す。)、ONH
4、又は(OCH2CH2nOR5(nは正の整数を示
し、R5は、炭素数1乃至20のアルキル基、又はアル
キル基で置換されていてもよいアリール基を示す。)を
示す。以下同じ。〕、又はO(CH2CH2O)nPO
(OX)(Y)を示し;jは、1乃至3の整数を示し;
k及びlはそれぞれ0乃至3の整数を示し(但しk及び
lが共に0の場合を除く。);mは1又は2を示す。] CqfCOOE ・・・・(IV) 〔式(IV)中、qは10乃至20の整数を示し、fは
2q+1又は2q−1を示し、Eは、H、アルカリ金属
又はアルカリ土類金属を示す。〕すなわち本発明者ら
は、(a)硫酸エステル系界面活性剤、(b)リン酸エ
ステル系界面活性剤、(c)スルホン酸系界面活性剤、
及び(d)カルボン酸系界面活性剤からなる群より選ば
れた少なくとも1種のアニオン系界面活性剤とニグロシ
ンとが反応して得られた黒色染料、特に、上記式(I)
乃至(IV)で表わされるアニオン系界面活性剤からな
る群より選ばれた少なくとも1つのアニオン系界面活性
剤とニグロシンとが反応して得られた分散性および/ま
たは相溶性の改良された黒色染料により、熱可塑性樹脂
を着色することによって、配合、混練及び成形中にその
黒色染料の変退色がほとんど起こらず、均一に表面光沢
のある鮮明な着色を行うことができること、熱可塑性樹
脂の流動性に支障をあたえずスムーズに成形処理を行い
得ること、並びに、その成形物の耐光性及び耐熱性が良
好であると共に、特に成形物の機械的物性が、黒色染料
による劣化がほとんどなく良好であり、而も低着色濃度
での透明性に優れることを見出し、本発明を完成したも
のである。
【0017】本発明における黒色染料は、従来のニグロ
シンに比し、合成樹脂に対する分散性および/または相
溶性に優れると共に、それにより着色して成形した合成
樹脂の耐熱性及び耐光性が優れている。そのため、従来
からニグロシンの分散性が問題とされていた熱可塑性樹
脂に対し、良好に均一な着色を行うことができる。特に
ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレ
ンテレフタレート樹脂、アクリロニトリル・スチレン共
重合樹脂及びアクリル系樹脂において、この差は顕著で
ある。
【0018】また本発明の着色熱可塑性樹脂組成物は、
黒色顔料(例えばカーボンブラック等)や従来のニグロ
シンにより着色された熱可塑性樹脂組成物に比し、成形
物の透明性に優れる。そのため、透明性に優れた熱可塑
性樹脂(例えばポリカーボネート樹脂等)を用いた着色
熱可塑性樹脂組成物として最適である。
【0019】本発明における黒色染料の原料となるニグ
ロシンとしては、COLOR INDEX にC.I.
SOLVENT BLACK 5 及びC.I.SOL
VENT BLACK 7 として記載されているよう
な黒色アジン系縮合混合物を用いることができる。その
合成は、例えば、アニリン、アニリン塩酸塩及びニトロ
ベンゼンを、塩化鉄の存在下、反応温度160乃至18
0℃で酸化及び脱水縮合することにより行い得る。ニグ
ロシンは、反応条件、仕込み原料及び仕込比等の如何に
よって、種々の異なる化合物の混合物として生成する
が、各種のトリフェナジンオキサジン及びフェナジンア
ジン等のアジン系化合物の混合物と推定されている。
【0020】本発明における黒色染料の原料となるニグ
ロシンのうち市販されているものの例としては、スピリ
ットブラックSB、スピリットブラックAB等(以上、
C.I.SOLVENT BLACK 5に属するニ
グロシン);ニグロシンベースSA、ニグロシンベース
EE、ニグロシンベース EX、ニグロシンベースEX
−BP等(以上 C.I.SOLVENT BLACK
7に属するニグロシン)(何れもオリヱント化学工業
社製のニグロシンの商品名)等が挙げられる。
【0021】本発明に用いる黒色染料は、従来のニグロ
シンと、(a)硫酸エステル系界面活性剤、(b)リン
酸エステル系界面活性剤、(c)スルホン酸系界面活性
剤、及び(d)カルボン酸系界面活性剤からなる群より
選ばれた少なくとも1種のアニオン系界面活性剤[好ま
しくは上記式(I)乃至(IV)で表わされるアニオン
系界面活性剤からなる群より選ばれた少なくとも1つの
アニオン系界面活性剤]とを反応させることにより得ら
れる。すなわち、これらのアニオン系界面活性剤の1種
とニグロシンとの反応であってもよく、これらのアニオ
ン系界面活性剤の複数種を組合せた混合物とニグロシン
との反応であってもよい。また本発明の着色熱可塑性樹
脂組成物は、前記黒色染料の他に、アニオン系界面活性
剤と未反応のニグロシンを一部含んでもよい。
【0022】次に、前記(a)乃至(d)のアニオン系
界面活性剤を例示する。
【0023】(a)硫酸エステル系界面活性剤として
は、高級アルコール硫酸エステル類及びその塩、アリー
ル硫酸エステル類及びその塩、第二アルコール硫酸エス
テル類及びその塩、オレフィン硫酸エステル類及びその
塩、脂肪酸エチレングリコリド硫酸エステル類及びその
塩、アルキルポリオキシエチレンエーテル硫酸エステル
類及びその塩、アリールポリオキシエチレンエーテル硫
酸エステル類及びその塩、脂肪酸モノグリセリド硫酸エ
ステル類及びその塩、脂肪酸多価アルコール硫酸エステ
ル類及びその塩、脂肪酸アルキル硫酸エステル類及びそ
の塩、脂肪酸アミド硫酸エステル類及びその塩、芳香族
カルボン酸アミド硫酸エステル類及びその塩、脂肪酸ア
ニリド硫酸エステル類及びその塩、脂肪酸モノアルカノ
ールアミド硫酸エステル類及びその塩等が挙げられる。
【0024】(b)リン酸エステル系界面活性剤として
は、アルキルリン酸エステル類及びその塩、アリールリ
ン酸エステル類及びその塩、アルキルポリオキシエチレ
ンエーテルリン酸エステル類及びその塩、アリールポリ
オキシエチレンエーテルリン酸エステル類及びその塩等
が挙げられる。
【0025】(c)スルホン酸系界面活性剤としては、
アルカンスルホン酸類及びその塩、アリールスルホン酸
類及びその塩、α−オレフィンスルホン酸類及びその
塩、α−スルホ脂肪酸類及びその塩、スルホエタノール
脂肪酸エステル類及びその塩、スルホポリオキシエチレ
ン脂肪酸エステル類及びその塩、アルキルスルホ酢酸類
及びその塩、ジアルキルスルホコハク酸類及びその塩、
モノアルキルスルホコハク酸類及びその塩、スルホコハ
ク酸モノアルキルアミド類及びその塩、脂肪酸アミドス
ルホン酸類及びその塩、アリールポリオキシエチレンエ
タンスルホン酸類及びその塩、オキシアリールスルホン
酸類及びその塩、ジフェニルメタンスルホン酸類及びそ
の塩、ジナフチルメタンスルホン酸類及びその塩、アル
キルジフェニルエーテルスルホン酸類及びその塩等が挙
げられる。
【0026】(d)カルボン酸系界面活性剤としては、
脂肪酸類及びその塩、アルキルエーテルカルボン酸類及
びその塩、N−アシルアミノ酸類及びその塩、ナフテン
酸類及び塩、脂肪族アミン及び脂肪族アミドの脂肪酸類
及びその塩、脂肪族アミン及び脂肪族アミドの芳香族カ
ルボン酸類及びその塩等が挙げられる。
【0027】次に、前記式(I)乃至(IV)で表わさ
れるアニオン系界面活性剤の具体例を示す。
【0028】式(I)で表わされる化合物の具体的な例
としては、アルキルベンゼンスルホン酸及びその塩、ア
ルキルベンゼンジスルホン酸及びその塩、アルキルベン
ゼントリスルホン酸及びその塩、ジアルキルベンゼンス
ルホン酸及びその塩、ジアルキルベンゼンジスルホン酸
及びその塩、アルキルフェニル硫酸エステル及びその
塩、アルキルフェニルジ(硫酸エステル)及びその塩、
アルキルベンジルスルホン酸及びその塩、アルキルフェ
ニルジ(メタンスルホン酸)及びその塩、アルキルフェ
ニル(アルキル)メタンスルホン酸及びその塩、アルキ
ルフェニル(アルキルフェニル)メタンスルホン酸及び
その塩、アルキルフェニルポリオキシエチレンエーテル
硫酸エステル及びその塩、アルキルフェニルジ(ポリオ
キシエチレンエーテル硫酸エステル)及びその塩、アル
キルフェニルトリ(ポリオキシエチレンエーテル硫酸エ
ステル)及びその塩、アルキルフェニルポリオキシエチ
レンエーテルエタンスルホン酸及びその塩、アルキルフ
ェニルジ(ポリオキシエチレンエーテルエタンスルホン
酸)及びその塩、アルキルフェニルポリオキシエチレン
エーテルリン酸エステル及びその塩、アルキルフェニル
ジ(ポリオキシエチレンエーテルリン酸エステル)及び
その塩、アルキルフェニルポリオキシエチレンエーテル
のリン酸ジエステル及びその塩、アルキルフェニルリン
酸エステル及びその塩、アルキルフェニルジ(リン酸エ
ステル)及びその塩等が挙げられる。
【0029】好ましくは、モノアルキルベンゼンスルホ
ン酸及びその塩、アルキルフェニルポリオキシエチレン
エーテル硫酸エステル及びその塩、アルキルフェニルポ
リオキシエチレンエーテルリン酸エステル及びその塩、
アルキルフェニルポリオキシエチレンエーテルエタンス
ルホン酸及びその塩である。
【0030】式(I)で表わされるアルキルベンゼンス
ルホン酸及びその塩〔次式(1)〕
【0031】
【化7】 〔R1 は、炭素数1乃至20のアルキル基を示し、X
は、H、アルカリ金属、又はNH4を示す。〕について
の更に具体的な例としては、n−プロピルベンゼンスル
ホン酸及びその塩、tert−ブチルベンゼンスルホン
酸及びその塩、ヘキシルベンゼンスルホン酸及びその
塩、オクチルベンゼンスルホン酸及びその塩、ノニルベ
ンゼンスルホン酸及びその塩、ドデシルベンゼンスルホ
ン酸及びその塩、ステアリルベンゼンスルホン酸及びそ
の塩、テトラデシルベンゼンスルホン酸及びその塩、ヘ
キサデシルベンゼンスルホン酸及びその塩、オクタデシ
ルベンゼンスルホン酸及びその塩、2−エチルヘキシル
ベンゼンスルホン酸及びその塩、2−ブチルオクチルベ
ンゼンスルホン酸及びその塩、2−アミルノニルベンゼ
ンスルホン酸及びその塩、n−プロピルヘプチルベンゼ
ンスルホン酸及びその塩等が挙げられる。
【0032】アルキルベンゼンスルホン酸誘導体の具体
的な商品名としては、ニューレックスベースH、ニュー
レックスパウダーF、ニューレックスR、ニューレック
スベースソフト30、ニューレックスベースソフト6
0、ニューレックスRS、王洗A、ソフト洗剤550
A、ソフト洗剤5S及び王洗S(以上、日本油脂社製
何れも商品名);ネオペレックス05パウダー、ネオペ
レックスNo6、ネオペレックスF−60、ネオペレッ
クスF−25及びネオペレックスNo1Fパウダー(以
上、花王社製 何れも商品名);サンデッド60(以
上、三洋化成工業社製 何れも商品名);ネオゲンR、
ネオゲンSC(以上、第一工業製薬社製 何れも商品
名);ミネライトLA、ミネライト100、ミネライト
200、ライトクリンP及びエマミンCS(以上、共栄
社油脂化学工業社製 何れも商品名);ルミノックス1
00、ルミノックスS−100、ルミノックスP−80
及びルミノックスP−05L(以上、東邦化学工業社製
何れも商品名);ライポンLH−200、ライポンL
H−500、ライポンLH−600、ライポンLH−9
00、ライポンLS−250、ライポンLS−625、
ライポンLT−240、ライポンLT−270、ライポ
ンLC−960、ライポンPS−230、ライポンPS
−260及びライポンPS−860(以上、ライオン社
製 何れも商品名);ラバジョンC(以上、松本油脂社
製 何れも商品名);DBS−100、DBS−90、
SBS−100、DBS−12−100、SBS−13
−100、DBN−600、SBN−12−65(以
上、帝国化工社製何れも商品名)等が挙げられる。
【0033】式(I)で表わされるアルキルベンゼンジ
スルホン酸及びその塩〔次式(2)〕
【0034】
【化8】 〔R1は、炭素数1乃至20のアルキル基を示し、X
は、H、アルカリ金属、又はNH4を示す。〕について
の更に具体的な例としては、n−プロピルベンゼンジス
ルホン酸及びその塩、tert−ブチルベンゼンジスル
ホン酸及びその塩、ヘキシルベンゼンジスルホン酸及び
その塩、オクチルベンゼンジスルホン酸及びその塩、ノ
ニルベンゼンジスルホン酸及びその塩、ドデシルベンゼ
ンジスルホン酸及びその塩、ステアリルベンゼンジスル
ホン酸及びその塩、テトラデシルベンゼンジスルホン酸
及びその塩、ヘキサデシルベンゼンジスルホン酸及びそ
の塩、オクタデシルベンゼンジスルホン酸及びその塩、
2−エチルヘキシルベンゼンジスルホン酸及びその塩、
2−ブチルオクチルベンゼンジスルホン酸及びその塩、
2−アミルノニルベンゼンジスルホン酸及びその塩、n
−プロピルヘプチルベンゼンジスルホン酸及びその塩等
が挙げられる。
【0035】式(I)で表わされるアルキルベンゼント
リスルホン酸及びその塩〔次式(3)〕
【0036】
【化9】 〔R1は、炭素数1乃至20のアルキル基を示し、X
は、H、アルカリ金属、又はNH4を示す。]について
の更に具体的な例としては、n−プロピルベンゼントリ
スルホン酸及びその塩、tert−ブチルベンゼントリ
スルホン酸及びその塩、ヘキシルベンゼントリスルホン
酸及びその塩、オクチルベンゼントリスルホン酸及びそ
の塩、ノニルベンゼントリスルホン酸及びその塩、ドデ
シルベンゼントリスルホン酸及びその塩、ステアリルベ
ンゼントリスルホン酸及びその塩、テトラデシルベンゼ
ントリスルホン酸及びその塩、ヘキサデシルベンゼント
リスルホン酸及びその塩、オクタデシルベンゼントリス
ルホン酸及びその塩、2−エチルヘキシルベンゼントリ
スルホン酸及びその塩、2−ブチルオクチルベンゼント
リスルホン酸及びその塩、2−アミルノニルベンゼント
リスルホン酸及びその塩、n−プロピルヘプチルベンゼ
ントリスルホン酸及びその塩等が挙げられる。
【0037】式(I)で表わされるジアルキルベンゼン
スルホン酸及びその塩〔次式(4)〕
【0038】
【化10】 〔R1は、炭素数1乃至20のアルキル基を示し、X
は、H、アルカリ金属、又はNH4を示す。〕について
の更に具体的な例としては、ジ(n−プロピル)ベンゼ
ンスルホン酸及びその塩、ジ(tert−ブチル)ベン
ゼンスルホン酸及びその塩、ジヘキシルベンゼンスルホ
ン酸及びその塩、ジオクチルベンゼンスルホン酸及びそ
の塩、ジノニルベンゼンスルホン酸及びその塩、ジドデ
シルベンゼンスルホン酸及びその塩、ジステアリルベン
ゼンスルホン酸及びその塩、ジテトラデシルベンゼンス
ルホン酸及びその塩、ジヘキサデシルベンゼンスルホン
酸及びその塩、ジオクタデシルベンゼンスルホン酸及び
その塩、ジ(2−エチルヘキシル)ベンゼンスルホン酸
及びその塩、ジ(2−ブチルオクチル)ベンゼンスルホ
ン酸及びその塩、ジ(2−アミルノニル)ベンゼンスル
ホン酸及びその塩、ジ(n−プロピルヘプチル)ベンゼ
ンスルホン酸及びその塩等が挙げられる。
【0039】式(I)で表わされるジアルキルベンゼン
ジスルホン酸及びその塩〔次式(5)〕
【0040】
【化11】 〔R1は、炭素数1乃至20のアルキル基を示し、X
は、H、アルカリ金属、又はNH4を示す。〕について
の更に具体的な例としては、ジ(n−プロピル)ベンゼ
ンジスルホン酸及びその塩、ジ(tert−ブチル)ベ
ンゼンジスルホン酸及びその塩、ジヘキシルベンゼンジ
スルホン酸及びその塩、ジオクチルベンゼンジスルホン
酸及びその塩、ジノニルベンゼンジスルホン酸及びその
塩、ジドデシルベンゼンジスルホン酸及びその塩、ジス
テアリルベンゼンジスルホン酸及びその塩、ジテトラデ
シルベンゼンジスルホン酸及びその塩、ジヘキサデシル
ベンゼンジスルホン酸及びその塩、ジオクタデシルベン
ゼンジスルホン酸及びその塩、ジ(2−エチルヘキシ
ル)ベンゼンジスルホン酸及びその塩、ジ(2−ブチル
オクチル)ベンゼンジスルホン酸及びその塩、ジ(2−
アミルノニル)ベンゼンジスルホン酸及びその塩、ジ
(n−プロピルヘプチル)ベンゼンジスルホン酸及びそ
の塩等が挙げられる。
【0041】式(I)で表わされるアルキルフェニル硫
酸エステル及びその塩〔次式(6)〕
【0042】
【化12】 〔R1は、炭素数1乃至20のアルキル基を示し、X
は、H、アルカリ金属、又はNH4を示す。〕について
の更に具体的な例としては、n−プロピルフェニル硫酸
エステル及びその塩、tert−ブチルフェニル硫酸エ
ステル及びその塩、ヘキシルフェニル硫酸エステル及び
その塩、オクチルフェニル硫酸エステル及びその塩、ノ
ニルフェニル硫酸エステル及びその塩、ドデシルフェニ
ル硫酸エステル及びその塩、ステアリルフェニル硫酸エ
ステル及びその塩、テトラデシルフェニル硫酸エステル
及びその塩、ヘキサデシルフェニル硫酸エステル及びそ
の塩、オクタデシルフェニル硫酸エステル及びその塩、
2−エチルヘキシルフェニル硫酸エステル及びその塩、
2−ブチルオクチルフェニル硫酸エステル及びその塩、
2−アミルノニルフェニル硫酸エステル及びその塩、n
−プロピルヘプチルフェニル硫酸エステル及びその塩等
が挙げられる。
【0043】式(I)で表わされるアルキルベンジルス
ルホン酸及びその塩〔次式(7)〕
【0044】
【化13】 〔R1は、炭素数1乃至20のアルキル基を示し、X
は、H、アルカリ金属、又はNH4を示す。〕について
の更に具体的な例としては、n−プロピルベンジルスル
ホン酸及びその塩、tert−ブチルベンジルスルホン
酸及びその塩、ヘキシルベンジルスルホン酸及びその
塩、オクチルベンジルスルホン酸及びその塩、ノニルベ
ンジルスルホン酸及びその塩、ドデシルベンジルスルホ
ン酸及びその塩、ステアリルベンジルスルホン酸及びそ
の塩、テトラデシルベンジルスルホン酸及びその塩、ヘ
キサデシルベンジルスルホン酸及びその塩、オクタデシ
ルベンジルスルホン酸及びその塩、2−エチルヘキシル
ベンジルスルホン酸及びその塩、2−ブチルオクチルベ
ンジルスルホン酸及びその塩、2−アミルノニルベンジ
ルスルホン酸及びその塩、n−プロピルヘプチルベンジ
ルスルホン酸及びその塩等が挙げられる。
【0045】式(I)で表わされるアルキルフェニル
(アルキル)メタンスルホン酸及びその塩〔次式
(8)〕
【0046】
【化14】 〔R1は、炭素数1乃至20のアルキル基を示し、R
4は、H、炭素数1乃至20のアルキル基、又はアルキ
ル基で置換されていてもよいアリール基またはアラルキ
ル基を示し、Xは、H、アルカリ金属、又はNH4を示
す。〕についての更に具体的な例としては、n−プロピ
ルフェニル(n−ブチル)メタンスルホン酸及びその
塩、n−プロピルフェニル(オクチル)メタンスルホン
酸及びその塩、n−プロピルフェニル(トシル)メタン
スルホン酸及びその塩、n−プロピルフェニル(イソプ
ロピルフェニル)メタンスルホン酸及びその塩、ter
t−ブチルフェニル(ヘプチル)メタンスルホン酸及び
その塩、ヘキシルフェニル(tert−ブチル)メタン
スルホン酸及びその塩、ヘキシルフェニル(ノニルフェ
ニル)メタンスルホン酸及びその塩、オクチルフェニル
(ドデシルフェニル)メタンスルホン酸及びその塩、ノ
ニルフェニル(エチル)メタンスルホン酸及びその塩、
ドデシルフェニル(ドデシル)メタンスルホン酸及びそ
の塩、ステアリルフェニル(オクチル)メタンスルホン
酸及びその塩、テトラデシルフェニル(トシル)メタン
スルホン酸及びその塩、ヘキサデシルフェニル(ter
t−ブチル)メタンスルホン酸及びその塩、オクタデシ
ルフェニル(ステアリル)メタンスルホン酸及びその
塩、2−エチルヘキシルフェニル(ヘキシル)メタンス
ルホン酸及びその塩、2−ブチルオクチルフェニル(ド
デシル)メタンスルホン酸及びその塩、2−アミルノニ
ルフェニル(ヘキサデシル)メタンスルホン酸及びその
塩、n−プロピルヘプチルフェニル(イソプロピルフェ
ニル)メタンスルホン酸及びその塩等が挙げられる。
【0047】式(I)で表わされるアルキルフェニルポ
リオキシエチレンエーテル硫酸エステル及びその塩、
〔次式(9)〕
【0048】
【化15】 〔R1は、炭素数1乃至20のアルキル基を示し、X
は、H、アルカリ金属、又はNH4を示す。nは正の整
数である。〕についての更に具体的な例としては、n−
ブチルフェニルポリオキシエチレンエーテル硫酸エステ
ル及びその塩、tert−ブチルフェニルポリオキシエ
チレンエーテル硫酸エステル及びその塩、オクチルフェ
ニルポリオキシエチレンエーテル硫酸エステル及びその
塩、ノニルフェニルポリオキシエチレンエーテル硫酸エ
ステル及びその塩、ドデシルフェニルポリオキシエチレ
ンエーテル硫酸エステル及びその塩、ヘキサデシルフェ
ニルポリオキシエチレンエーテル硫酸エステル及びその
塩、ステアリルフェニルポリオキシエチレンエーテル硫
酸エステル及びその塩、テトラデシルフェニルポリオキ
シエチレンエーテル硫酸エステル及びその塩、2−エチ
ルヘキシルフェニルポリオキシエチレンエーテル硫酸エ
ステル及びその塩、2−ブチルオクチルフェニルポリオ
キシエチレンエーテル硫酸エステル及びその塩、2−ア
ミルノニルフェニルポリオキシエチレンエーテル硫酸エ
ステル及びその塩、n−プロピルヘプチルフェニルポリ
オキシエチレンエーテル硫酸エステル及びその塩等が挙
げられる。
【0049】アルキルフェニルポリオキシエチレンエー
テル硫酸エステル及びその塩の具体的な商品名として
は、エマールNC−35、レベノールWZ(以上、花王
社製 何れも商品名);ノニポールS−40(以上、三
洋化成工業社製 何れも商品名);ハイテノールN−0
7、ハイテノールN−08、ハイテノールN−17、ハ
イテノールNE−05、ハイテノールNE−15及びハ
イテノールNF−13(以上、第一工業製薬社製 何れ
も商品名);ペレテックス1220S(ミヨシ油脂社製
何れも商品名);サンノールNP−2030、サンノ
ールOP−2630、サンノールNP−1530、サン
ノールNP−1930、サンノールNP−6130及び
サンノールOP−3330(以上、ライオン社製 何れ
も商品名)等が挙げられる。
【0050】式(I)で表わされるアルキルフェニルポ
リオキシエチレンエーテルエタンスルホン酸及びその塩
〔次式(10)〕
【0051】
【化16】 〔R1は、炭素数1乃至20のアルキル基を示し、X
は、H、アルカリ金属、又はNH4を示す。nは正の整
数である。〕についての更に具体的な例としては、n−
ブチルフェニルポリオキシエチレンエーテルエタンスル
ホン酸及びその塩、tert−ブチルフェニルポリオキ
シエチレンエーテルエタンスルホン酸及びその塩、オク
チルフェニルポリオキシエチレンエーテルエタンスルホ
ン酸及びその塩、ノニルフェニルポリオキシエチレンエ
ーテルエタンスルホン酸及びその塩、ドデシルフェニル
ポリオキシエチレンエーテルエタンスルホン酸及びその
塩、ヘキサデシルフェニルポリオキシエチレンエーテル
エタンスルホン酸及びその塩、ステアリルフェニルポリ
オキシエチレンエーテルエタンスルホン酸及びその塩、
テトラデシルフェニルポリオキシエチレンエーテルエタ
ンスルホン酸及びその塩、2−エチルヘキシルフェニル
ポリオキシエチレンエーテルエタンスルホン酸及びその
塩、2−ブチルオクチルフェニルポリオキシエチレンエ
ーテルエタンスルホン酸及びその塩、2−アミルノニル
フェニルポリオキシエチレンエーテルエタンスルホン酸
及びその塩、n−プロピルヘプチルフェニルポリオキシ
エチレンエーテルエタンスルホン酸及びその塩等が挙げ
られる。
【0052】アルキルフェニルポリオキシエチレンエー
テルエタンスルホン酸及びその塩の具体的な商品名とし
ては、リオノールOAI−N、リオノールOBI及びリ
オノールOBI−N(以上、ライオン社製 何れも商品
名)等が挙げられる。
【0053】式(I)で表わされるアルキルフェニルリ
ン酸エステル及びその塩〔次式(11)〕
【0054】
【化17】 〔R1は、炭素数1乃至20のアルキル基を示し、X1
びX2は、それぞれ独立して、H、アルカリ金属、又は
NH4を示す。〕についての更に具体的な例としては、
n−ブチルフェニルリン酸エステル及びその塩、ter
t−ブチルフェニルリン酸エステル及びその塩、オクチ
ルフェニルリン酸エステル及びその塩、ノニルフェニル
リン酸エステル及びその塩、ドデシルフェニルリン酸エ
ステル及びその塩、ヘキサデシルフェニルリン酸エステ
ル及びその塩、ステアリルフェニルリン酸エステル及び
その塩、テトラデシルフェニルリン酸エステル及びその
塩、2−エチルヘキシルフェニルリン酸エステル及びそ
の塩、2−ブチルオクチルフェニルリン酸エステル及び
その塩、2−アミルノニルフェニルリン酸エステル及び
その塩、n−プロピルヘプチルフェニルリン酸エステル
及びその塩等が挙げられる。
【0055】式(I)で表わされるアルキルフェニルポ
リオキシエチレンエーテルリン酸エステル及びその塩
〔次式(12)〕
【0056】
【化18】 〔R1は、炭素数1乃至20のアルキル基を示し、X1
びX2は、それぞれ独立して、H、アルカリ金属、又は
NH4を示す。nは正の整数である。〕についての更に
具体的な例としては、n−ブチルフェニルポリオキシエ
チレンエーテルリン酸エステル及びその塩、tert−
ブチルフェニルポリオキシエチレンエーテルリン酸エス
テル及びその塩、オクチルフェニルポリオキシエチレン
エーテルリン酸エステル及びその塩、ノニルフェニルポ
リオキシエチレンエーテルリン酸エステル及びその塩、
ドデシルフェニルポリオキシエチレンエーテルリン酸エ
ステル及びその塩、ヘキサデシルフェニルポリオキシエ
チレンエーテルリン酸エステル及びその塩、ステアリル
フェニルポリオキシエチレンエーテルリン酸エステル及
びその塩、テトラデシルフェニルポリオキシエチレンエ
ーテルリン酸エステル及びその塩、2−エチルヘキシル
フェニルポリオキシエチレンエーテルリン酸エステル及
びその塩、2−ブチルオクチルフェニルポリオキシエチ
レンエーテルリン酸エステル及びその塩、2−アミルノ
ニルフェニルポリオキシエチレンエーテルリン酸エステ
ル及びその塩、n−プロピルヘプチルフェニルポリオキ
シエチレンエーテルリン酸エステル及びその塩等が挙げ
られる。
【0057】アルキルフェニルポリオキシエチレンエー
テルリン酸エステル及びその塩の具体的な商品名として
は、プライサーフA212E、プライサーフA217
E、プライサーフA210G及びプライサーフA207
H(以上、第一工業製薬社製 何れも商品名);フォス
ファノールRE−410、フォスファノールRE−51
0、フォスファノールRE−610、フォスファノール
RE−960、フォスファノールRM−410、フォス
ファノールRM−510、フォスファノールRM−71
0、フォスファノールRE−210、フォスファノール
RP−710及びフォスファノールLO−529(以
上、東邦化学工業社製 何れも商品名)等が挙げられ
る。
【0058】式(I)で表わされるアルキルフェニルポ
リオキシエチレンエーテルのリン酸ジエステル及びその
塩〔次式(13)〕
【0059】
【化19】 〔R1は、炭素数1乃至20のアルキル基を示し、R
5は、アルキル基を示し、Xは、H、アルカリ金属、又
はNH4を示す。nは正の整数である。〕についての更
に具体的な例としては、n−ブチルフェニルポリオキシ
エチレンエーテル(オクチルフェニルポリオキシエチレ
ンエーテル)リン酸エステル及びその塩、tert−ブ
チルフェニルポリオキシエチレンエーテル(ドデシルフ
ェニルポリオキシエチレンエーテル)リン酸エステル及
びその塩、オクチルフェニルポリオキシエチレンエーテ
ル(2−エチルヘキシルフェニルポリオキシエチレンエ
ーテル)リン酸エステル及びその塩、ビス(ノニルフェ
ニルポリオキシエチレンエーテル)リン酸エステル及び
その塩、ビス(オクチルフェニルポリオキシエチレンエ
ーテル)リン酸エステル及びその塩、ビス(ドデシルフ
ェニルポリオキシエチレンエーテル)リン酸エステル及
びその塩、ヘキサデシルフェニルポリオキシエチレンエ
ーテル(オクチルフェニルポリオキシエチレンエーテ
ル)リン酸エステル及びその塩、ステアリルフェニルポ
リオキシエチレンエーテル(ノニルフェニルポリオキシ
エチレンエーテル)リン酸エステル及びその塩、テトラ
デシルフェニルポリオキシエチレンエーテル(イソプロ
ピルフェニルポリオキシエチレンエーテル)リン酸エス
テル及びその塩、2−エチルヘキシルフェニルポリオキ
シエチレンエーテル(ドデシルフェニルポリオキシエチ
レンエーテル)リン酸エステル及びその塩、2−ブチル
オクチルフェニルポリオキシエチレンエーテル(ステア
リルフェニルポリオキシエチレンエーテル)リン酸エス
テル及びその塩、2−アミルノニルフェニルポリオキシ
エチレンエーテル(ステアリルフェニルポリオキシエチ
レンエーテル)リン酸エステル及びその塩、ヘキシルフ
ェニルポリオキシエチレンエーテル(ドデシルフェニル
ポリオキシエチレンエーテル)リン酸エステル及びその
塩、n−プロピルヘプチルフェニルポリオキシエチレン
エーテル(オクチルフェニルポリオキシエチレンエーテ
ル)リン酸エステル及びその塩等が挙げられる。
【0060】式(II)で表わされる化合物の具体的な
例としては、アルキルナフタレンスルホン酸及びその
塩、アルキルナフタレンジスルホン酸及びその塩、アル
キルナフタレントリスルホン酸及びその塩、ジアルキル
ナフタレンスルホン酸及びその塩、ジアルキルナフタレ
ンジスルホン酸及びその塩、アルキルナフタレン硫酸エ
ステル及びその塩、ジアルキルナフタレン硫酸エステル
及びその塩、アルキルナフチルメタンスルホン酸及びそ
の塩、ジアルキルナフチルメタンスルホン酸及びその
塩、アルキルナフチルポリオキシエチレンエーテル硫酸
エステル及びその塩、アルキルナフチルジ(ポリオキシ
エチレンエーテル硫酸エステル)及びその塩、アルキル
ナフチルトリ(ポリオキシエチレンエーテル硫酸エステ
ル)及びその塩、アルキルナフチルポリオキシエチレン
エーテルエタンスルホン酸及びその塩、アルキルナフチ
ルジ(ポリオキシエチレンエーテルエタンスルホン酸)
及びその塩、アルキルナフチルリン酸エステル及びその
塩、アルキルナフチルジ(リン酸エステル)及びその
塩、アルキルナフチルポリオキシエチレンエーテルリン
酸エステル及びその塩、アルキルナフチルジ(ポリオキ
シエチレンエーテルリン酸エステル)及びその塩、アル
キルナフチルポリオキシエチレンエーテルのリン酸ジエ
ステル及びその塩等が挙げられる。
【0061】好ましくは、モノアルキルナフタレンスル
ホン酸及びその塩、モノアルキルナフタレンジスルホン
酸及びその塩、モノアルキルナフタレントリスルホン酸
及びその塩、アルキルナフタレン硫酸エステル及びその
塩、アルキルナフチルポリオキシエチレンエーテル硫酸
エステル及びその塩、アルキルナフチルジ(ポリオキシ
エチレンエーテル硫酸エステル)及びその塩、アルキル
ナフチルポリオキシエチレンエーテルエタンスルホン酸
及びその塩である。
【0062】式(II)で表わされるアルキルナフタレ
ンスルホン酸及びその塩〔次式(14)〕
【0063】
【化20】 〔R2は炭素数1乃至20のアルキル基を示し、Xは、
H、アルカリ金属、又はNH4を示す。〕についての更
に具体的な例としては、n−プロピルナフタレンスルホ
ン酸及びその塩、tert−ブチルナフタレンスルホン
酸及びその塩、ヘキシルナフタレンスルホン酸及びその
塩、オクチルナフタレンスルホン酸及びその塩、ノニル
ナフタレンスルホン酸及びその塩、ドデシルナフタレン
スルホン酸及びその塩、テトラデシルナフタレンスルホ
ン酸及びその塩、ヘキサデシルナフタレンスルホン酸及
びその塩、オクタデシルナフタレンスルホン酸及びその
塩、2−エチルヘキシルナフタレンスルホン酸及びその
塩、2−ブチルオクチルナフタレンスルホン酸及びその
塩、2−アミルノニルナフタレンスルホン酸及びその
塩、n−プロピルヘプチルナフタレンスルホン酸及びそ
の塩等が挙げられる。
【0064】アルキルナフタレンスルホン酸誘導体の具
体的な商品名としては、ペレックスNBペースト、ペレ
ックスNB−L(以上、花王社製 何れも商品名);ソ
ルバライトBX(以上、共栄社油脂化学工業社製 何れ
も商品名)等が挙げられる。
【0065】式(II)で表わされるアルキルナフタレ
ンジスルホン酸及びその塩〔次式(15)〕
【0066】
【化21】 〔R2は炭素数1乃至20のアルキル基を示し、Xは、
H、アルカリ金属、又はNH4を示す。〕についての更
に具体的な例としては、n−プロピルナフタレンジスル
ホン酸及びその塩、tert−ブチルナフタレンジスル
ホン酸及びその塩、ヘキシルナフタレンジスルホン酸及
びその塩、オクチルナフタレンジスルホン酸及びその
塩、ノニルナフタレンジスルホン酸及びその塩、ドデシ
ルナフタレンジスルホン酸及びその塩、テトラデシルナ
フタレンジスルホン酸及びその塩、ヘキサデシルナフタ
レンジスルホン酸及びその塩、オクタデシルナフタレン
ジスルホン酸及びその塩、2−エチルヘキシルナフタレ
ンジスルホン酸及びその塩、2−ブチルオクチルナフタ
レンジスルホン酸及びその塩、2−アミルノニルナフタ
レンジスルホン酸及びその塩、n−プロピルヘプチルナ
フタレンジスルホン酸及びその塩等が挙げられる。
【0067】式(II)で表わされるアルキルナフタレ
ントリスルホン酸及びその塩〔次式(16)〕
【0068】
【化22】 〔R2炭素数1乃至20のアルキル基を示し、Xは、
H、アルカリ金属、又はNH4を示す。〕についての更
に具体的な例としては、n−プロピルナフタレントリス
ルホン酸及びその塩、tert−ブチルナフタレントリ
スルホン酸及びその塩、ヘキシルナフタレントリスルホ
ン酸及びその塩、オクチルナフタレントリスルホン酸及
びその塩、ノニルナフタレントリスルホン酸及びその
塩、ドデシルナフタレントリスルホン酸及びその塩、テ
トラデシルナフタレントリスルホン酸及びその塩、ヘキ
サデシルナフタレントリスルホン酸及びその塩、オクタ
デシルナフタレントリスルホン酸及びその塩、2−エチ
ルヘキシルナフタレントリスルホン酸及びその塩、2−
ブチルオクチルナフタレントリスルホン酸及びその塩、
2−アミルノニルナフタレントリスルホン酸及びその
塩、n−プロピルヘプチルナフタレントリスルホン酸及
びその塩等が挙げられる。
【0069】式(II)で表わされるジアルキルナフタ
レンスルホン酸及びその塩〔次式(17)〕
【0070】
【化23】 〔R2は炭素数1乃至20のアルキル基を示し、Xは、
H、アルカリ金属、又はNH4を示す。〕についての更
に具体的な例としては、ジ(n−プロピル)ナフタレン
スルホン酸及びその塩、ジ(イソプロピル)ナフタレン
スルホン酸及びその塩、ジ(sec −ブチル)ナフタ
レンスルホン酸及びその塩、ジヘキシルナフタレンスル
ホン酸及びその塩、ジオクチルナフタレンスルホン酸及
びその塩、ジノニルナフタレンスルホン酸及びその塩、
ジドデシルナフタレンスルホン酸及びその塩、ジステア
リルナフタレンスルホン酸及びその塩、ジテトラデシル
ナフタレンスルホン酸及びその塩、ジヘキサデシルナフ
タレンスルホン酸及びその塩、ジ(2−エチルヘキシ
ル)ナフタレンスルホン酸及びその塩、ジ(2−エチル
オクチル)ナフタレンスルホン酸及びその塩等が挙げら
れる。
【0071】式(II)で表わされるアルキルナフチル
ポリオキシエチレンエーテル硫酸エステル及びその塩
〔次式(18)〕
【0072】
【化24】 〔R2は炭素数1乃至20のアルキル基を示し、Xは、
H、アルカリ金属、又はNH4を示す。nは正の整数で
ある。〕についての更に具体的な例としては、n−ブチ
ルナフチルポリオキシエチレンエーテル硫酸エステル及
びその塩、tert−ブチルナフチルポリオキシエチレ
ンエーテル硫酸エステル及びその塩、オクチルナフチル
ポリオキシエチレンエーテル硫酸エステル及びその塩、
ノニルナフチルポリオキシエチレンエーテル硫酸エステ
ル及びその塩、ドデシルナフチルポリオキシエチレンエ
ーテル硫酸エステル及びその塩、ヘキサデシルナフチル
ポリオキシエチレンエーテル硫酸エステル及びその塩、
ステアリルナフチルポリオキシエチレンエーテル硫酸エ
ステル及びその塩、テトラデシルナフチルポリオキシエ
チレンエーテル硫酸エステル及びその塩、2−エチルヘ
キシルナフチルポリオキシエチレンエーテル硫酸エステ
ル及びその塩、2−ブチルオクチルナフチルポリオキシ
エチレンエーテル硫酸エステル及びその塩、2−アミル
ノニルナフチルポリオキシエチレンエーテル硫酸エステ
ル及びその塩、n−プロピルヘプチルナフチルポリオキ
シエチレンエーテル硫酸エステル及びその塩等が挙げら
れる。
【0073】式(II)で表わされるアルキルナフチル
ジ(ポリオキシエチレンエーテル硫酸エステル)及びそ
の塩〔次式(19)〕
【0074】
【化25】 〔R2は炭素数1乃至20のアルキル基を示し、Xは、
H、アルカリ金属、又はNH4を示す。nは正の整数で
ある。〕についての更に具体的な例としては、n−ブチ
ルナフチルジ(ポリオキシエチレンエーテル硫酸エステ
ル)及びその塩、tert−ブチルナフチルジ(ポリオ
キシエチレンエーテル硫酸エステル)及びその塩、オク
チルナフチルジ(ポリオキシエチレンエーテル硫酸エス
テル)及びその塩、ノニルナフチルジ(ポリオキシエチ
レンエーテル硫酸エステル)及びその塩、ドデシルナフ
チルジ(ポリオキシエチレンエーテル硫酸エステル)及
びその塩、ヘキサデシルナフチルジ(ポリオキシエチレ
ンエーテル硫酸エステル)及びその塩、ステアリルナフ
チルジ(ポリオキシエチレンエーテル硫酸エステル)及
びその塩、テトラデシルナフチルジ(ポリオキシエチレ
ンエーテル硫酸エステル)及びその塩、2−エチルヘキ
シルナフチルジ(ポリオキシエチレンエーテル硫酸エス
テル)及びその塩、2−ブチルオクチルナフチルジ(ポ
リオキシエチレンエーテル硫酸エステル)及びその塩、
2−アミルノニルナフチルジ(ポリオキシエチレンエー
テル硫酸エステル)及びその塩、n−プロピルヘプチル
ナフチルジ(ポリオキシエチレンエーテル硫酸エステ
ル)及びその塩等が挙げられる。
【0075】式(II)で表わされるアルキルナフチル
ジ(ポリオキシエチレンエーテルエタンスルホン酸)及
びその塩〔次式(20)〕
【0076】
【化26】 〔R2は炭素数1乃至20のアルキル基を示し、Xは、
H、アルカリ金属、又はNH4を示す。nは正の整数で
ある。〕についての更に具体的な例としては、n−ブチ
ルナフチルジ(ポリオキシエチレンエーテルエタンスル
ホン酸)及びその塩、tert−ブチルナフチルジ(ポ
リオキシエチレンエーテルエタンスルホン酸)及びその
塩、オクチルナフチルジ(ポリオキシエチレンエーテル
エタンスルホン酸)及びその塩、ノニルナフチルジ(ポ
リオキシエチレンエーテルエタンスルホン酸)及びその
塩、ドデシルナフチルジ(ポリオキシエチレンエーテル
エタンスルホン酸)及びその塩、ヘキサデシルナフチル
ジ(ポリオキシエチレンエーテルエタンスルホン酸)及
びその塩、ステアリルナフチルジ(ポリオキシエチレン
エーテルエタンスルホン酸)及びその塩、テトラデシル
ナフチルジ(ポリオキシエチレンエーテルエタンスルホ
ン酸)及びその塩、2−エチルヘキシルナフチルジ(ポ
リオキシエチレンエーテルエタンスルホン酸)及びその
塩、2−ブチルオクチルナフチルジ(ポリオキシエチレ
ンエーテルエタンスルホン酸)及びその塩、2−アミル
ノニルナフチルジ(ポリオキシエチレンエーテルエタン
スルホン酸)及びその塩、n−プロピルヘプチルナフチ
ルジ(ポリオキシエチレンエーテルエタンスルホン酸)
及びその塩等が挙げられる。
【0077】式(III)で表わされる化合物の具体的
な例としては、アルキルジフェニルエーテルジスルホン
酸及びその塩、アルキルジフェニルエーテルトリスルホ
ン酸及びその塩、アルキルジフェニルエーテルジ(硫酸
エステル)及びその塩、アルキルジフェニルエーテルジ
(ポリオキシエチレンエーテル硫酸エステル)及びその
塩、アルキルジフェニルエーテルジ(リン酸エステル)
及びその塩等が挙げられる。
【0078】式(III)で表わされるアルキルジフェ
ニルエーテルジスルホン酸及びその塩〔次式(21)〕
【0079】
【化27】 〔R3は炭素数1乃至20のアルキル基を示し、Xは、
H、アルカリ金属、又はNH4を示し、k1及びl1は0
乃至2の整数を示す。但しk1及びl1が共に0又は2の
場合を除く。〕についての更に具体的な例としては、n
−プロピルジフェニルエーテルジスルホン酸及びその
塩、イソプロピルジフェニルエーテルジスルホン酸及び
その塩、n−ブチルジフェニルエーテルジスルホン酸及
びその塩、ヘキシルジフェニルエーテルジスルホン酸及
びその塩、オクチルジフェニルエーテルジスルホン酸及
びその塩、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸及
びその塩、ステアリルジフェニルエーテルジスルホン酸
及びその塩、ヘキサデシルジフェニルエーテルジスルホ
ン酸及びその塩、2−エチルヘキシルフェニルエーテル
ジスルホン酸及びその塩、2−アミルノニルジフェニル
エーテルジスルホン酸及びその塩、n−プロピルヘプチ
ルジフェニルエーテルジスルホン酸及びその塩、2−ブ
チルオクチルジフェニルエーテルジスルホン酸及びその
塩、2−ブチルヘキシルジフェニルエーテルジスルホン
酸及びその塩等が挙げられる。
【0080】アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸
及びその塩の具体的な商品名としては、ペレックスSS
ーL、ペレックスSSーH(以上、花王社製 何れも商
品名);サンデットAL、サンデットALH及びサンデ
ッドBL(以上、三洋化成工業社製 何れも商品名)等
が挙げられる。
【0081】式(IV)で表わされる脂肪酸誘導体の具
体的な例としては、ウンデカン酸及びその金属塩、ドデ
カン酸及びその金属塩、テトラデカン酸及びその金属
塩、ヘキサデカン酸及びその金属塩、ヘプタデカン酸及
びその金属塩、オクタデカン酸及びその金属塩、エイコ
サン酸及びその金属塩、10−ウンデセン酸及びその金
属塩、cis−9−オクタデセン酸及びその金属塩、t
rans−9−オクタデセン酸及びその金属塩等が挙げ
られる脂肪酸誘導体の具体的な商品名としては、NAA
−34、NAA−35、NAA−38、NAA−10
2、NAA−122、NAA−415、NAA−14
2、NAA−160、NAA−171、NAA−17
2、NAA−180、NAA−174、NAA−17
5、(以上、日本油脂社製 何れも商品名);パルミチ
ン酸60、パルミチン酸90、TST−U、TST−
P、ステアリン酸85、ステアリン酸90、ベヘン酸3
5、ベヘン酸70、ベヘン酸85、PM#200、PM
#300、PM#810(以上、ミヨシ油脂社製 何れ
も商品名);サンファット12、サンファット14、サ
ンファット16、サンファット18(以上、ライオン社
製 何れも商品名);SS−40N、OSソープ、FR
−14(以上、花王社製 何れも商品名)等が挙げられ
る。
【0082】本発明における黒色染料は、従来のニグロ
シンと、上記(a)乃至(d)からなる群より選ばれた
少なくとも1種のアニオン系界面活性剤〔好ましくは上
記式(I)乃至(IV)で表わされるアニオン系界面活
性剤からなる群より選ばれた少なくとも1つのアニオン
系界面活性剤〕とのイオン反応より生成し得る。これを
ニグロシンとアルキルベンゼンスルホン酸との反応を例
にとって説明すると、下記式(V)に示すように、ニグ
ロシン塩基とアルキルベンゼンスルホン酸のイオン反応
が生じ、本発明における黒色染料が生成する。
【0083】
【化28】 本発明における黒色染料の製造は、従来のニグロシンと
上記アニオン系界面活性剤を反応させる方法であれば、
公知の製造方法が使用でき、特に限定されない。水系及
び非水系(有機溶剤系)の何れにおいても反応させるこ
とができる。
【0084】このようにして得られる本発明における黒
色染料は、TLC及びIRスペクトルによって、原料の
ニグロシンと明らかに相違するものであることが確認さ
れた。
【0085】本発明における黒色染料の製造工程でのニ
グロシンと上記式(I)乃至(IV)で表わされるアニ
オン系界面活性剤との仕込モル比は、推定分子量を60
0とした場合(ニグロシンはアジン系化合物の混合物で
あるため、平均分子量は正確には測定できない。)、ニ
グロシン1モルに対し式(I)乃至(IV)で表わされ
るアニオン系界面活性剤は0.3乃至1.5モルが好ま
しい。0.3未満の場合は熱可塑性樹脂に対する分散性
の改良効果が少なくなり、1.5を超えると、生成した
黒色染料がメルトし易くなり、結晶として取り出しにく
い。特に好ましくは0.7乃至1.0モルである。
【0086】本発明における黒色染料は、原料のニグロ
シンに対する式(I)乃至(IV)で表わされるアニオ
ン系界面活性剤の量が大きくなるに従い、有機溶剤に対
する溶解性が増し、それにより配合及び成形工程におい
て熱可塑性樹脂に対する分散性および/または相溶性が
向上するものと考えられる。
【0087】この本発明における黒色染料は、有機溶剤
に対する溶解性の向上により、各種用途の着色剤として
用いることができる。すなわち、例えば筆記具用着色
剤、印刷インキ用着色剤、合成樹脂シート又はフイルム
用着色剤、靴墨用着色剤、皮革用着色剤、繊維用着色剤
等である。特に、安全性が高いために要望が強いアルコ
ール系溶剤を用いたインキ(例えばマーキングペン用イ
ンキ、インクジェット用インキ、各種合成樹脂フイルム
着色用インキ等)用の着色染料として適している。
【0088】また、本発明における黒色染料は、近赤外
部にも吸収があるので、近赤外線吸収色素としても用い
られる。
【0089】また、本発明における黒色染料は、正帯電
性の荷電制御剤又は帯電増強剤としても機能するので、
静電荷像現像用トナー、帯電付与部材又は静電塗装用粉
体塗料等にも用いることができる。
【0090】また更に、本発明における黒色染料は、従
来のニグロシンに比し、耐熱性及び耐光性が向上する。
【0091】そのため、本発明の着色熱可塑性樹脂組成
物は、押出時、成形前のペレットの乾燥中、及び成形中
等の加熱工程時に変退色を起しにくく安定であり、色む
らがなく均一に着色された成形物を形成することができ
る。また、本発明の着色熱可塑性樹脂組成物は、屋外等
に放置される成形物等のような、耐光性が要求される成
形物の形成に適している。
【0092】また、本発明における黒色染料を樹脂の着
色に用いた場合、着色された樹脂の透明性に優れる。す
なわち、本発明における黒色染料は、透明性の優れた樹
脂(例えば、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタ
レート等)に対する相溶性が高いため、着色剤として黒
色顔料(例えば、カーボンブラック)や他の黒色染料を
用いた場合と比較して、着色樹脂成形物の透明性が良好
である。
【0093】本発明における黒色染料を製造する工程、
又はその黒色染料を用いて本発明の着色熱可塑性樹脂組
成物を製造する工程において少量の分散剤を添加する
と、従来のニグロシンと(a)乃至(d)のアニオン系
界面活性剤[特に式(I)乃至(IV)で表わされるア
ニオン系界面活性剤]との反応を促進すると共に、より
一層均一な樹脂着色が可能となる。
【0094】このような分散剤の具体例としては、ソル
スパーズ#3000、ソルスパーズ#13550、ソル
スパーズ#17000、ソルスパーズ#24000、ソ
ルスパーズ#24000GR(以上、ICI社製 何れ
も商品名);エマルゲンA−60、エマルゲンA−9
0、エマルゲンA−550、エマルゲンB−66、エマ
ルゲンL−40、エマルゲン306P、エマルゲン40
4、エマルゲン420、エマルゲン705、エマルゲン
810、エマルゲン903、エマルゲン905、レオド
ールTW−L、レオドールTW−S120、レオドール
TW−320、エマノーン1112、エマノーン311
5、エマノーン3299(以上、花王社製何れも商品
名)等が挙げられる。
【0095】本発明の着色熱可塑性樹脂組成物における
黒色染料の使用量としては、熱可塑性樹脂100重量%
に対し、0.001乃至35重量%、好ましくは0.0
1乃至10重量%である。特に透明性を重視した着色の
場合の好ましい使用量は0.01乃至0.05重量%で
ある。
【0096】本発明の着色熱可塑性樹脂組成物における
透明性を有する熱可塑性樹脂の具体例としては、ポリカ
ーボネート樹脂、ポリエステルカーボネート樹脂、ポリ
エチレンテレフタレート樹脂、ポリスチレン樹脂、アク
リル系樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリフェニレンエー
テル樹脂、アクリロニトリル・スチレン共重合樹脂、ア
クリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂、ス
チレン・メチルメタクリレート共重合樹脂、スチレン・
ブタジエン共重合樹脂、スチレン・ブタジエン・メチル
メタクリレート共重合樹脂、非結晶(透明)ナイロン、
液晶ポリマー、熱可塑性ノルボルネン系樹脂;これらの
重合体を主体とする共重合体若しくは混合物;これらに
ゴム又はゴム状樹脂等のエラストマーを配合した熱可塑
性樹脂;及びこれらの樹脂を10重量%以上含有するポ
リマーアロイ等が挙げられる。
【0097】これらの熱可塑性樹脂のうち好ましいの
は、耐光性、光線透過性、機械的強度等の点から、ポリ
エチレンテレフタレート樹脂、ポリメチルメタクリレー
ト樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ア
クリロニトリル・スチレン共重合樹脂、アクリル系樹
脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合樹
脂、ポリアセタール樹脂である。特に好ましいのは、ポ
リカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹
脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル・スチレン共
重合樹脂及びアクリル系樹脂である。
【0098】本発明の着色熱可塑性樹脂組成物には、用
途及び目的に応じ、各種の繊維状補強材を適量加えるこ
とができる。本発明に用いる繊維状補強材は、従来の合
成樹脂の補強用として用い得るものであれば特に限定さ
れない。使用し得る繊維状補強材の例としては、ガラス
繊維、炭素繊維、及び有機繊維(アラミド、ポリフェニ
レンスルフィド、ナイロン、ポリエステル及び液晶ポリ
マー等)等を挙げることができる。
【0099】透明性を要求される樹脂の補強にはガラス
繊維が好ましい。ガラス繊維としては、含アルカリガラ
ス、低アルカリガラス、無アルカリガラスの何れを用い
ることもできる。好ましくはEガラス及びTガラスであ
る。好適に用いることができるガラス繊維の繊維長は2
乃至15mmであり繊維径は1乃至20μmである。ガ
ラス繊維の形態については特に制限はなく、例えばロー
ビング、ミルドファイバー、チョップドストランド等、
何れであってもよい。これらのガラス繊維は、一種類を
単独で用いるほか、二種以上を組合せて用いることもで
きる。
【0100】ガラス繊維の使用量は、熱可塑性樹脂10
0重量%に対し5乃至120重量%とすることが好まし
い。5重量%未満の場合、十分なガラス繊維補強効果が
得られ難く、120重量%を超えると成形性が低下する
こととなり易い。好ましくは10乃至60重量%、特に
好ましくは20乃至50重量%である。
【0101】本発明の着色熱可塑性樹脂組成物は、必要
に応じ種々の添加剤を配合することも可能である。この
ような添加剤としては、例えば助色剤、分散剤、充填
剤、安定剤、可塑剤、改質剤、紫外線吸収剤又は光安定
剤、酸化防止剤、帯電防止剤、潤滑剤、離型剤、結晶促
進剤、結晶核剤、難燃剤、及び耐衝撃性改良用のエラス
トマ−等が挙げられる。
【0102】助色剤としては、例えば、着色力の強化、
耐熱性や耐光性の向上、又は色調の調整等のため、少量
の無機顔料、有機顔料又は有機染料等を用いることがで
きる。
【0103】改質剤の例としては、アミノ変性シリコン
オイル及びアルキル変性シリコンオイル等のケイ素化合
物が挙げられる。
【0104】紫外線吸収剤又は光安定剤の例としては、
ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合
物、サリシレート系化合物、シアノアクリレート系化合
物、ベンゾエート系化合物、オギザアリド系化合物、ヒ
ンダードアミン系化合物及びニッケル錯塩等が挙げられ
る。
【0105】酸化防止剤の例としては、フェノール系化
合物、リン系化合物、イオウ系化合物及びチオエーテル
系化合物等が挙げられる。
【0106】抗菌・防カビ剤の例としては、2−(4’
−チアゾリル)ベンズイミダゾール、10,10’−オ
キシビスフェノキシアルシン、N−(フルオロジクロロ
メチルチオ)フタルイミド及びビス(2−ピリジルチオ
−1−オキシド)亜鉛等が挙げられる。
【0107】難燃剤の例としては、テトラブロモビスフ
ェノールA誘導体、ヘキサブロモジフェニールエーテル
及びテトラブロモ無水フタル酸等ハロゲン含有化合物;
トリフェニールホスフェート、トリフェニールホスファ
イト、赤リン及びポリリン酸アンモニウム等リン含有化
合物;尿素及びグアニジン等窒素含有化合物;シリコン
オイル、有機シラン及びケイ酸アルミニウム等ケイ素含
有化合物;三酸化アンチモン及びリン酸アンチモン等ア
ンチモン化合物等が挙げられる。
【0108】潤滑剤の例としては、脂肪族アルコールの
エステル、多価アルコールの部分エステル及び部分エー
テル等が挙げられる。
【0109】無機充填剤の例としては、ガラスフレー
ク、ガラスビーズ、シリカ、石英、無定形ケイ酸、タル
ク、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、アルミナ、モ
ンモリナイト、金属粉、カオリン、ケイ酸カルシウム、
雲母及び珪灰石等が挙げられる。
【0110】本発明の着色熱可塑性樹脂組成物は、原材
料を任意の配合方法により配合することにより得ること
ができる。これらの配合成分は、通常、できるだけ均質
化させることが好ましい。具体的には例えば、全ての原
材料をブレンダー、ニーダー、バンバリーミキサー、ロ
ール、押出機等の混合機で混合して均質化させて着色熱
可塑性樹脂組成物を得たり、或は、一部の原材料を混合
機で混合した後、残りの成分を加えて更に混合して均質
化させて着色熱可塑性樹脂組成物を得ることもできる。
また、予めドライブレンドされた原材料を加熱した押出
機で溶融混練して均質化した後、針金状に押出し、次い
で所望の長さに切断して着色粒状物(着色ペレット)と
して得ることもできる。
【0111】また本発明の着色熱可塑性樹脂組成物のマ
スターバッチは、任意の方法により得られる。例えば、
マスターバッチのベースとなる熱可塑性樹脂の粉末又は
ペレットと着色剤をタンブラーやスーパーミキサー等の
混合機で混合した後、押出機、バッチ式混練機又はロー
ル式混練機等により加熱溶融してペレット化又は粗粒子
化することにより得ることができる。また例えば、合成
後未だ溶液状態にあるマスターバッチ用熱可塑性樹脂に
着色剤を添加した後、溶媒を除いてマスターバッチを得
ることもできる。
【0112】本発明の着色熱可塑性樹脂組成物の成形
は、通常行われる種々の手順により行い得る。例えば、
着色ペレットを用いて、押出機、射出成形機、ロールミ
ル等の加工機により成形することにより行うこともで
き、また、透明性を有する熱可塑性樹脂のペレットまた
は粉末、粉砕された着色剤、及び必要に応じ各種の添加
物を、適当なミキサー中で混合し、この混合物を、加工
機を用いて成形することにより行うこともできる。また
例えば、適当な重合触媒を含有するモノマーに着色剤を
加え、この混合物を重合により所望の熱可塑性樹脂と
し、これを適当な方法で成形することもできる。成形方
法としては、例えば射出成形、押出成形、圧縮成形、発
泡成形、ブロー成形、真空成形、インジェクションブロ
ー成形、回転成形、カレンダー成形、溶液流延等、一般
に行われる何れの成形方法を採用することもできる。
【0113】
【発明の効果】本発明の着色熱可塑性樹脂組成物は、元
の熱可塑性樹脂の特性を損なわずに透明性のある鮮明な
黒色に着色され、外観及び表面光沢が良好であると共
に、耐光性及び耐熱性に優れ、経時的な色相変化が極め
て少なく、機械的物性が良好である。特に、カーボンブ
ラック等を始めとする黒色顔料を着色剤とした着色熱可
塑性樹脂成形物に比べて、アイゾット衝撃値や伸びにお
いて優れている。また、低濃度での着色により、透明性
に優れた着色熱可塑性樹脂成形品を提供することができ
る。
【0114】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を具体的に説明す
るが、勿論本発明はこれらのみに限定されるものではな
い。
【0115】製造例1乃至15は、従来のニグロシンと
上記(a)乃至(d)のアニオン系界面活性剤との反応
による本発明における黒色染料の製造に関する。
【0116】製造例1 −黒色染料の製造例− ニグロシンベースEX(オリヱント化学工業社製 ニグ
ロシンの商品名)100gをエタノール300gに分散
させ、60℃まで加熱した後、アルキルベンゼンスルホ
ン酸(ライオン社製 商品名:ライポンLH−200)
38gを加えた。この混合物を80℃まで昇温させ、3
時間反応させた。その後、反応液を熱時濾過し、その濾
液から、ロータリーエバポレーター(東京理化社製 商
品名:N−2−29)により、溶剤を蒸発回収すること
により、黒色染料131gを得た。
【0117】製造例2乃至14 −黒色染料の製造例− 製造例1におけるアルキルベンゼンスルホン酸を、表1
に示す化合物にそれぞれ代える以外は製造例1と同様に
処理して、それぞれ黒色染料を得た。但し、製造例5、
6、7、10、13及び14については、ニグロシンベ
ース EX(オリヱント化学工業社製 ニグロシンの商
品名)をスピリットブラックSB(オリヱント化学工業
社製 ニグロシンの商品名)に代えた。
【0118】
【表1】 例えば、アニオン系界面活性剤がアルキルベンゼンスル
ホン酸でニグロシンに対するモル比が0.7(製造例
1)の場合及び1.0(製造例2)の場合、アニオン系
界面活性剤がアルキルフェニルポリオキシエチレンエー
テル硫酸エステル(製造例8)の場合、並びにアニオン
系界面活性剤がポリオキシエチレンアルキルフェニルエ
ーテルエタンスルホン酸ソーダ(製造例10)の場合、
表2(有機溶剤に対する溶解性の比較)に示すように、
原料に用いたニグロシンベース EXに比較して、有機
溶剤に対する溶解性が向上した。そのうちでも、製造例
2の場合は、製造例1の場合に比し、有機溶剤に対する
溶解性が更に向上した。
【0119】
【表2】 例えばニグロシンに対するアルキルベンゼンスルホン酸
のモル比を0.7として反応させて生成した黒色染料に
ついてのTG/DTAの測定図(図1)と、ニグロシン
ベース EX(オリヱント化学工業社製 ニグロシンの
商品名)についてのTG/DTAの測定図(図2)を比
較すると、ニグロシンベース EXの燃焼(分解)温度
が510.7℃(Td=426.1℃)であるのに対
し、本発明における黒色染料の燃焼(分解)温度は52
8.5℃(Td=462.1℃)である。すなわち、本
発明の黒色染料の燃焼(分解)温度は、原料であるニグ
ロシンのそれに比し、約18℃(Td差=約36℃)高
い。
【0120】また同様に耐光性(試験条件は下記の通
り。)を比較すると、ニグロシンベース EX(オリヱ
ント化学工業社製 ニグロシンの商品名)についてはΔ
E=2.38であるのに対し、本発明の黒色染料につい
てはΔE=0.58を示した。従って、黒色染料の方が
変退色の量が少なく、耐光性が向上していることが分か
る。 [耐光性試験条件]後記実施例1に示す成形方法に従
い、染料濃度0.05%w/wのポリカーボネート樹脂着
色板を作成し、その着色板に対し、カーボンアーク耐光
性試験機により80時間照射した。原料のニグロシンに
よる着色板及び本発明の黒色染料による着色板につい
て、それぞれ元の着色板と照射後の着色板との間の変退
色量ΔEを、高精度色彩計(JUKI社製 商品名:
J.P7100F)を用いて測定し比較した。
【0121】製造例15 −分散剤を追加した場合の黒
色染料の製造例− ニグロシンベースEX(オリヱント化学工業社製 ニグ
ロシンの商品名)100gをエタノール300gに分散
させ、60℃まで加熱した後、アルキルベンゼンスルホ
ン酸(ライオン社製 商品名:ライポンLH−200)
38gとソルスパーズ#13550(ICI社製 分散
剤の商品名)5gを加えた。この混合物を80℃まで昇
温させ、3時間反応させた。その後、反応液を熱時濾過
し、その濾液から、ロータリーエバポレーター(東京理
化社製 商品名:N−2−29)により、溶剤を蒸発回
収することにより、黒色染料129gを得た。
【0122】次に、実施例1乃至16並びに比較例1乃
至2は、繊維状補強材を含有しない黒色ポリカーボネー
ト樹脂組成物に関する。
【0123】実施例1 ポリカーボネート樹脂(三菱化学社製 商品名:NOV
AREX)500gと製造例1の黒色染料0.25gと
をステンレス製タンブラーに入れ、1時間よく撹拌し
た。
【0124】この混合物を、ベント式押出機(エンプラ
産業社製 商品名:E30SV)を用いて300℃で溶
融混合し、常法にて着色ペレットを作成し、このペレッ
トを120℃で6時間真空乾燥させた。
【0125】乾燥後、射出成形機(川口鉄鋼社製 商品
名:KM50−C)を用いて300℃で通常の方法によ
りテスト板を作成したところ、樹脂と染料との相溶性の
良い青味の黒色成形板[48×86×3(mm)]が得
られた。
【0126】この成形板について、外観及び表面光沢を
評価すると共に耐光性及び耐熱性を測定評価した結果を
表3に示す。また、この成形板について、アイゾット衝
撃値、引張り強さ、伸び、曲げ強さ及び曲げ弾性率を測
定した表4に示す。
【0127】次に、各評価又は測定項目の評価基準及び
測定方法を示す。後記各実施例及び比較例においても同
様である。 [外観・表面光沢の評価(着色剤の分散相溶性の試
験)]標準の光C(JISL0804)下で試験片を目
視し、着色状態と表面光沢を評価した。 評価基準 ◎:均一に鮮明に着色され、光沢が豊かである。 ○:均一に着色され、光沢がある。 △:一部着色がまばらで、一部に光沢がない。 ×:全体に着色がまばらで、光沢がない。 [耐光性試験と評価]耐光堅牢度試験規格(JISK7
102)に従い、紫外線ロングライフフェードメーター
(スガ試験機社製 商品名:FAL−SH−C)を用い
て試験片に400時間照射した後、照射後の試験片と照
射前の試験片を比較してブルースケール(JISL08
41法)にて等級を判定した。一般に、等級が低い方
が、より試験片の変退色が進んでいると判断される。 [耐熱性試験と評価]熱可塑性樹脂500gと着色剤
0.25gをステンレス製タンブラーに入れて1時間よ
く撹拌した。この混合物をベント式押出機により溶融混
合し、常法にて着色ペレットを作成した。この着色ペレ
ットを120℃で6時間真空乾燥させた後、そのペレッ
トを用いて射出成形機により通常の方法で成形板を作成
して、これを標準成形板とした。また、着色ペレットを
射出成形機内に投入してその射出成形機内において31
0℃で5分間放置した後、成形板を作成し、標準成形板
と比較してブルースケール(JISL0841)にて等
級を判定した。一般に、等級が低い方が、より試験片の
変退色が進んでいると判断される。 [アイゾット衝撃値の測定]アイゾット衝撃値測定試験
機(東洋精機社製 商品名:ユニバーサルインパクトテ
スターB−122403800)を用いて、アイゾット
衝撃値の試験規格(JISK6810ノッチ付き)に従
い、アイゾット衝撃値を測定した。 [引張り強さ及び伸びの測定]引張り強さ測定試験機
(島津製作所社製 商品名:オートグラフDSS−50
00)を用いて、引張り強さの試験規格(JISK71
13)に従い、引張り強さ及び伸びを測定した。 [曲げ強さ及び曲げ弾性率の測定]曲げ測定試験機(島
津製作所社製 商品名:オートグラフAG−50KN
E)を用いて、曲げの試験規格(JISK7055)に
従い、曲げ強さ及び曲げ弾性率を測定した。
【0128】実施例2乃至13 実施例1で用いた製造例1の黒色染料を、表3に示す製
造例の黒色染料にそれぞれ代える以外は実施例1と同様
に処理することにより、それぞれ均一な鮮明色の黒色成
形板[48×86×3(mm)]を得た。
【0129】各成形板について、外観及び表面光沢を評
価すると共に耐光性及び耐熱性を測定評価した結果を表
3に示す。また実施例10の成形板について、アイゾッ
ト衝撃値、引張り強さ、伸び、曲げ強さ及び曲げ弾性率
を測定した表4に示す。
【0130】実施例14 ポリカボネート樹脂(三菱化学社製 商品名:NOVA
REX)・・・・500g 黒色染料(製造例1の黒色染料)・・・・0.20g アゾ含金染料(下記の式(VI)の化合物)・・・・
0.05g 上記配合物を実施例1と同様に処理して成形することに
より、均一な鮮明色の黒色成形板[48×86×3(m
m)]を得た。
【0131】この成形板について、外観及び表面光沢を
評価すると共に耐光性及び耐熱性を測定評価した結果を
表3に示す。
【0132】
【化29】 実施例15 ポリカボネート樹脂(三菱化学社製 商品名:NOVA
REX)・・・・500g 黒色染料(製造例1の黒色染料)・・・・0.20g フタロシアニンブルー(東洋インキ社製 商品名:リオ
ノールブルーNCRトナー)・・・・0.05g 上記配合物を実施例1と同様に処理して成形することに
より、均一な鮮明色の黒色成形板[48×86×3(m
m)]を得た。
【0133】この成形板について、外観及び表面光沢を
評価すると共に耐光性及び耐熱性を測定評価した結果を
表3に示す。
【0134】実施例16 ポリカボネート樹脂(三菱化学社製 商品名:NOVA
REX)・・・・500g 黒色染料(製造例1の黒色染料)・・・・0.20g カーボンブラック(三菱化学社製 商品名:#960)
・・・・0.05g 上記配合物を実施例1と同様に処理して成形することに
より、均一な鮮明色の黒色成形板[48×86×3(m
m)]を得た。
【0135】この成形板について、外観及び表面光沢を
評価すると共に耐光性及び耐熱性を測定評価した結果を
表3に示す。
【0136】比較例1 実施例1で用いた製造例1の黒色染料に代えて、ニグロ
シンベース EX(オリヱント化学工業社製 ニグロシ
ンの商品名)を用いる以外は実施例1と同様に処理して
成形したところ、ニグロシンの分散が不良で着色が不均
一な黒色成形板[48×86×3(mm)]を得た。
【0137】この成形板について、外観及び表面光沢を
評価すると共に耐光性及び耐熱性を測定評価した結果を
表3に示す。また、この成形板について、アイゾット衝
撃値、引張り強さ、伸び、曲げ強さ及び曲げ弾性率を測
定した表4に示す。
【0138】比較例2 実施例1で用いた製造例1の黒色染料に代え、カーボン
ブラック(三菱化学社製 商品名:#960)を用いる
以外は実施例1と同様に処理して成形したところ、カー
ボンブラックの分散が不良で着色が不均一な黒色成形板
[48×86×3(mm)]を得た。
【0139】この成形板について、外観及び表面光沢を
評価すると共に耐光性及び耐熱性を測定評価した結果を
表3に示す。また、この成形板について、アイゾット衝
撃値、引張り強さ、伸び、曲げ強さ及び曲げ弾性率を測
定した表4に示す。
【0140】
【表3】
【0141】
【表4】 実施例17乃至19、並びに比較例3は、ガラス繊維を
含有することにより繊維補強された黒色ポリカーボネー
ト樹脂組成物に関する。
【0142】実施例17 繊維強化ポリカーボネート樹脂(三菱瓦斯化学社製 商
品名:GS−2020M)500gと製造例1の黒色染
料0.25gとをステンレス製タンブラーに入れ、1時
間よく撹拌した。
【0143】この混合物を、ベント式押出機(エンプラ
産業社製 商品名:E30SV)を用いて300℃で溶
融混合し、常法にて着色ペレットを作成し、このペレッ
トを120℃で6時間真空乾燥させた。
【0144】乾燥後、射出成形機(川口鉄鋼社製 商品
名:KM50−C)を用いて300℃で通常の方法によ
りテスト板を作成したところ、樹脂と染料との相溶性の
良い青味の黒色成形板[48×86×3(mm)]が得
られた。
【0145】この成形板について、外観及び表面光沢を
評価すると共に耐光性及び耐熱性を測定評価した結果を
表5に示す。
【0146】実施例18及び19 実施例17で用いた製造例1の黒色染料を、表5に示す
製造例の黒色染料にそれぞれ代える以外は実施例17と
同様に処理することにより、それぞれ均一な鮮明色の黒
色成形板[48×86×3(mm)]を得た。
【0147】この成形板について、外観及び表面光沢を
評価すると共に耐光性及び耐熱性を測定評価した結果を
表5に示す。
【0148】比較例3 実施例17で用いた製造例1の黒色染料に代えて、ニグ
ロシンベース EX(オリヱント化学工業社製 ニグロ
シンの商品名)を用い以外は実施例17と同様に処理し
て成形したところ、ニグロシンの分散が不良で着色が不
均一な黒色成形板[48×86×3(mm)]を得た。
【0149】この成形板について、外観及び表面光沢を
評価すると共に耐光性及び耐熱性を測定評価した結果を
表5に示す。
【0150】
【表5】 実施例20 −黒色ポリカーボネート樹脂組成物による
透明性の比較試験− ポリカーボネート樹脂に対する製造例1の黒色染料の濃
度が0.01%w/w、0.03%w/w、及び0.05%w/
wの3種類の成形板[48×86×3(mm)]を、実
施例1と同様に処理してそれぞれ数十枚ずつ作成した。
【0151】また、製造例1の黒色染料をそれぞれニグ
ロシンベースEX(オリヱント化学工業社製 ニグロシ
ンの商品名)及びカーボンブラック(三菱化学社製 商
品名:#960)に代えて同様に各3種類の成形板[4
8×86×3(mm)]をそれぞれ数十枚ずつ作成し
た。
【0152】それぞれの種類の成形板について、重ね合
わせた場合に何枚目まで光が透過するかを、透過・反射
兼用濃度計(マクベス社製 商品名TR−927)を用
いて測定した。結果を表6に示す。
【0153】
【表6】 実施例21乃至25、並びに比較例4及び5は、繊維状
補強材を含有しない黒色ポリスチレン樹脂組成物に関す
る。
【0154】実施例21 ポリスチレン樹脂(三菱化学社製 商品名:ダイヤレッ
クスHF−77307)500gと製造例1の黒色染料
0.25gをステンレス製タンブラーに入れ、1時間よ
く撹拌した。
【0155】この混合物を、ベント式押出機(エンプラ
産業社製 商品名:E30SV)を用いて220℃で溶
融混合し、常法にて着色ペレットを作成し、このペレッ
トを120℃で6時間真空乾燥させた。
【0156】乾燥後、射出成形機(川口鉄鋼社製 商品
名:KM50−C)を用いて220℃で通常の方法によ
りテスト板を作成したところ、樹脂と染料との相溶性の
良い青味の黒色成形板[48×86×3(mm)]が得
られた。
【0157】この成形板について、外観及び表面光沢を
評価すると共に耐光性及び耐熱性を測定評価した結果を
表7に示す。
【0158】実施例22乃至25 実施例21で用いた製造例1の黒色染料を、表7に示す
製造例の黒色染料にそれぞれ代える以外は実施例21と
同様に処理することにより、それぞれ均一な鮮明色の黒
色成形板[48×86×3(mm)]を得た。
【0159】この成形板について、外観及び表面光沢を
評価すると共に耐光性及び耐熱性を測定評価した結果を
表7に示す。
【0160】比較例4 実施例21で用いた製造例1の黒色染料に代えて、ニグ
ロシンベース EX(オリヱント化学工業社製 ニグロ
シンの商品名)を用いる以外は実施例21と同様に処理
して成形したところ、ニグロシンの分散が不良で着色が
不均一な黒色成形板[48×86×3(mm)]を得
た。
【0161】この成形板について、外観及び表面光沢を
評価すると共に耐光性及び耐熱性を測定評価した結果を
表7に示す。
【0162】比較例5 実施例21で用いた製造例1の黒色染料に代えて、カー
ボンブラック(三菱化学社製 商品名:#960)を用
いる以外は実施例21と同様に処理して成形したとこ
ろ、カーボンブラックの分散が不良で着色が不均一な黒
色成形板[48×86×3(mm)]を得た。
【0163】各成形板について、外観及び表面光沢を評
価すると共に耐光性及び耐熱性を測定評価した結果を表
7に示す。
【0164】
【表7】 実施例26乃至34、並びに比較例6及び7は、繊維状
補強材を含有しない黒色ポリエチレンテレフタレート樹
脂組成物に関する。
【0165】実施例26 ポリエチレンテレフタレート樹脂(ユニチカ社製 商品
名:NES2040)500gと製造例1の黒色染料
0.25gをステンレス製タンブラーに入れ、1時間よ
く撹拌した。
【0166】この混合物をベント式押出機(エンプラ産
業社製 商品名:E30SV)を用い、260℃で溶融
混合し、常法にて着色ペレットを作成し、このペレット
を120℃で6時間真空乾燥させた。
【0167】乾燥後、射出成形機(川口鉄鋼社製 商品
名:KM50−C)を用いて260℃で通常の方法によ
りテスト板を作成したところ、樹脂と染料との相溶性の
良い青味の黒色成形板[48×86×3(mm)]が得
られた。
【0168】この成形板について、外観及び表面光沢を
評価すると共に耐光性及び耐熱性を測定評価した結果を
表8に示す。また、この成形板について、アイゾット衝
撃値、引張り強さ、伸び、曲げ強さ及び曲げ弾性率を測
定した表9に示す。
【0169】実施例27乃至34 実施例26で用いた製造例1の黒色染料を、表8に示す
製造例の黒色染料にそれぞれ代える以外は実施例26と
同様に処理することにより、それぞれ均一な鮮明色の黒
色成形板[48×86×3(mm)]を得た。
【0170】各成形板について、外観及び表面光沢を評
価すると共に耐光性及び耐熱性を測定評価した結果を表
8に示す。また、この成形板について、アイゾット衝撃
値、引張り強さ、伸び、曲げ強さ及び曲げ弾性率を測定
した表9に示す。
【0171】比較例6 実施例26で用いた製造例1の黒色染料に代えて、ニグ
ロシンベースSAP(オリヱント化学工業社製 ニグロ
シンの商品名)を用いる以外は実施例26と同様に処理
して成形したところ、均一な黒色成形板[48×86×
3(mm)]が得られた。
【0172】この成形板について、外観及び表面光沢を
評価すると共に耐光性及び耐熱性を測定評価した結果を
表8に示す。また、この成形板について、アイゾット衝
撃値、引張り強さ、伸び、曲げ強さ及び曲げ弾性率を測
定した表9に示す。
【0173】比較例7 実施例26で用いた製造例1の黒色染料に代えて、カー
ボンブラック(三菱化学社製 商品名:#960)を用
いる以外は実施例26と同様に処理して成形したとこ
ろ、カーボンブラックの分散が不良で着色が不均一な黒
色成形板[48×86×3(mm)]を得た。
【0174】この成形板について、外観及び表面光沢を
評価すると共に耐光性及び耐熱性を測定評価した結果を
表8に示す。また、この成形板について、アイゾット衝
撃値、引張り強さ、伸び、曲げ強さ及び曲げ弾性率を測
定した表9に示す。
【0175】
【表8】
【0176】
【表9】 実施例35乃至37、並びに比較例8は、ガラス繊維を
含有することにより繊維補強された黒色ポリエチレンテ
レフタレート樹脂組成物に関する。
【0177】実施例35 繊維強化ポリエチレンテレフタレート樹脂(デュポン社
製 商品名:NC10)500gと製造例1の黒色染料
0.25gをステンレス製タンブラーに入れ、1時間よ
く撹拌した。
【0178】この混合物をベント式押出機(エンプラ産
業社製 商品名:E30SV)を用い、260℃で溶融
混合し、常法にて着色ペレットを作成し、このペレット
を120℃で6時間真空乾燥させた。
【0179】乾燥後、射出成形機(川口鉄鋼社製 商品
名:KM50−C)を用いて260℃で通常の方法によ
りテスト板を作成したところ、樹脂と染料との相溶性の
良い青味の黒色成形板[48×86×3(mm)]が得
られた。
【0180】この成形板について、外観及び表面光沢を
評価すると共に耐光性及び耐熱性を測定評価した結果を
表10に示す。また、この成形板について、アイゾット
衝撃値、引張り強さ、伸び、曲げ強さ及び曲げ弾性率を
測定した表11に示す。
【0181】実施例36及び37 実施例35で用いた製造例1の黒色染料を、表10に示
す製造例の黒色染料にそれぞれ代える以外は実施例35
と同様に処理することにより、それぞれ均一な鮮明色の
黒色成形板[48×86×3(mm)]を得た。
【0182】各成形板について、外観及び表面光沢を評
価すると共に耐光性及び耐熱性を測定評価した結果を表
10に示す。また、この成形板について、アイゾット衝
撃値、引張り強さ、伸び、曲げ強さ及び曲げ弾性率を測
定した表11に示す。
【0183】比較例8 実施例35で用いた製造例1の黒色染料に代えて、ニグ
ロシンベースSAP(オリヱント化学工業社製 ニグロ
シンの商品名)を用いる以外は実施例35と同様に処理
して成形したところ、、均一な黒色成形板[48×86
×3(mm)]を得た。
【0184】この成形板について、外観及び表面光沢を
評価すると共に耐光性及び耐熱性を測定評価した結果を
表10に示す。また、この成形板について、アイゾット
衝撃値、引張り強さ、伸び、曲げ強さ及び曲げ弾性率を
測定した表11に示す。
【0185】
【表10】
【0186】
【表11】
【図面の簡単な説明】
【図1】黒色染料のTG/DTAの測定図である。
【図2】ニグロシンベースEXのTG/DTAの測定図
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 25/12 C08L 25/12 33/00 33/00 67/02 67/02 69/00 69/00 C09B 17/00 C09B 17/00

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明性を有する熱可塑性樹脂中に黒色染料
    を含有してなる着色熱可塑性樹脂組成物において、前記
    黒色染料が、下記(a)乃至(d)からなる群より選ば
    れた少なくとも1種のアニオン系界面活性剤とニグロシ
    ンとが反応して得られた黒色染料であることを特徴とす
    る着色熱可塑性樹脂組成物。 (a)硫酸エステル系界面活性剤 (b)リン酸エステル系界面活性剤 (c)スルホン酸系界面活性剤 (d)カルボン酸系界面活性剤
  2. 【請求項2】上記アニオン系界面活性剤が下記式(I)
    乃至(IV)で表わされる化合物からなる群より選ばれ
    た少なくとも1つの化合物である請求項1記載の着色熱
    可塑性樹脂組成物。 【化1】 【化2】 【化3】 [式(I)、(II)及び(III )中、R1、R2
    びR3は、それぞれ独立して、炭素数1乃至20のアル
    キル基を示し;A、B及びDは、それぞれ独立して、S
    3X〔Xは、H、アルカリ金属、又はNH4を示す。以
    下同じ。〕、CHR4SO3X〔R4は、H、炭素数1乃
    至20のアルキル基、又はアルキル基で置換されていて
    もよいアリール基またはアラルキル基を示す〕、OSO
    3X、O(CH2CH2O)nSO3X、O(CH2CH
    2O)nCH2CH2SO3X、OPO(OX)(Y)〔Y
    は、OH、OM(Mはアルカリ金属を示す。)、ONH
    4、又は(OCH2CH2nOR5(nは正の整数を示
    し、R5は、炭素数1乃至20のアルキル基、又はアル
    キル基で置換されていてもよいアリール基を示す。)を
    示す。以下同じ。〕、又はO(CH2CH2O)nPO
    (OX)(Y)を示し;jは、1乃至3の整数を示し;
    k及びlはそれぞれ0乃至3の整数を示し(但しk及び
    lが共に0の場合を除く。);mは1又は2を示す。] Cqf OOE ・・・・(IV) 〔式(IV)中、qは10乃至20の整数を示し、fは
    2q+1又は2q−1を示し、Eは、H、アルカリ金属
    又はアルカリ土類金属を示す。〕
  3. 【請求項3】上記式(I)で表わされる化合物が、アル
    キルベンゼンスルホン酸若しくはその塩、アルキルベン
    ゼンジスルホン酸若しくはその塩、アルキルフェニルポ
    リオキシエチレンエーテル硫酸エステル若しくはその
    塩、又は、アルキルフェニルポリオキシエチレンエーテ
    ルリン酸エステル若しくはその塩である請求項2記載の
    着色熱可塑性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】上記式(II)で表わされる化合物が、ア
    ルキルナフタレンスルホン酸若しくはその塩、又は、ア
    ルキルナフタレンジスルホン酸若しくはその塩である請
    求項2記載の着色熱可塑性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】上記式(IV)で表わされる化合物がステ
    アリン酸若しくはそのアルカリ金属塩であることが請求
    項2記載の着色熱可塑性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】上記透明性を有する熱可塑性樹脂が、ポリ
    カーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレンテ
    レフタレート樹脂、アクリロニトリル・スチレン共重合
    樹脂及びアクリル系樹脂からなる群から選ばれた少なく
    とも1つの合成樹脂である請求項1、2、3、4又は5
    記載の着色熱可塑性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】繊維状補強材を含有する請求項1、2、
    3、4、5又は6記載の着色熱可塑性樹脂組成物。
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