JP3599445B2 - 黒色ポリアミド樹脂組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、外観、表面光沢、機械的特性及び耐光性が良好な、黒色ポリアミド樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
ポリアミド樹脂は、機械的及び熱的性質並びに耐油性に優れているため、自動車や電気・電子製品等の部品の分野におけるプラスチック成型品に広く用いられている。また、ポリアミド樹脂に繊維状補強材やその他の材料を配合することにより、そのポリアミド樹脂の機械的特性、耐熱性、耐薬品性等を向上させて広範囲な工業的用途に適合させることが、試みられ、又は実用されている。特に近時においては、自動車や自転車等において従来金属製であった部品を、軽量化、腐食回避、及び製造工程の合理化等の観点から、繊維強化ポリアミド樹脂製に変える動きが顕著である。
【0003】
ポリアミド樹脂の着色は、装飾、色分け、プラスチックの耐光性向上、内容物の保護や隠蔽等の目的で行われ、産業界では、黒色の着色成型物が最も重要である。ポリアミド樹脂の黒色着色は、従来から、カーボンブラック、黒色含金染料、アジン系染料及びペリノンブラック等の無機顔料や有機染顔料により行われている。
【0004】
すなわち、ポリアミド樹脂をカーボンブラックで着色した樹脂組成物[例えば特公昭60−43379号記載の成形用配合物];ポリアミド樹脂をカーボンブラック及びニグロシン(アジン系染料)で着色した樹脂組成物;ポリアミド樹脂をニグロシン(アジン系染料)及び酸化チタンで着色した樹脂組成物;ポリアミド樹脂をニグロシン(アジン系染料)及び銅フタロシアニン顔料で着色した樹脂組成物;ポリアミド樹脂をカーボンブラック及び銅フタロシアニン顔料で着色した特開昭60−226551号記載の成形用組成物;ポリアミド樹脂に酸化マグネシウム及びカーボンブラックを添加した特開平3−79665号記載のポリアミド樹脂組成物等が知られている。
【0005】
また、繊維強化したポリアミド樹脂の着色としては、ナイロン66/6共重合体、ガラス繊維、無機鉱物粉末及びアジン系染料からなる特開昭62−246958号記載のポリアミド系車輛用部材;ポリアミド樹脂、変性ポリオレフィン、繊維状補強材及びカーボンブラックからなる特開平3−50263号記載の熱可塑性樹脂組成物、ポリアミド樹脂;表面処理されたガラス繊維及びアジン系染料とからなる特開平6−128479号記載のガラス繊維強化黒色ポリアミド樹脂組成物等が例示される。
【0006】
これらの着色樹脂組成物は、外観、表面光沢、機械的特性、耐光性等の全てについて十分に満足し得るものではなかった。特に近年においては、屋外において使用される製品にポリアミド樹脂製品が広く利用されているため、より優れた耐光性を示す黒色ポリアミド樹脂組成物が、市場から強く要望されている。
【0007】
本発明は、従来技術に存した上記のような課題に鑑み行なわれたものであって、その目的とするところは、外観、表面光沢、機械的特性、及び耐光性が良好な、繊維補強された又は繊維補強されない成形物を製造することができる、黒色ポリアミド樹脂組成物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、ニグロシン、アニリンブラック及び銅フタロシアニンにより着色した黒色ポリアミド樹脂組成物の成形物が、外観、表面光沢、機械的特性及び耐光性の何れにも優れることを見出し、本発明を完成した。
【0009】
すなわち、上記目的を達成する繊維補強されない本発明の黒色ポリアミド樹脂組成物は、
実質上、ポリアミド樹脂及び着色剤からなるポリアミド樹脂組成物であって、
着色剤として、ニグロシン、アニリンブラック及び銅フタロシアニンを含有する。
【0010】
また、上記目的を達成する繊維補強された本発明の黒色ポリアミド樹脂組成物は、
実質上、ポリアミド樹脂、着色剤及び繊維状補強材からなるポリアミド樹脂組成物であって、
着色剤として、ニグロシン、アニリンブラック及び銅フタロシアニンを含有するものである。
【0011】
本発明における着色剤は、ポリアミド樹脂との分散性及び相溶性が良好なため、カーボンブラック等の黒色顔料を着色剤とした場合に比し、ドライカラー法においてより均一な黒色にポリアミド樹脂を着色することができる。この均一着色効果は、特に、着色剤が分散しにくい、繊維状補強材を含有するポリアミド樹脂組成物において顕著である。
【0012】
以下の記述は、繊維補強されないものと繊維補強されたものとを区別している場合を除き、繊維補強されない本発明の黒色ポリアミド樹脂組成物と繊維補強された本発明の黒色ポリアミド樹脂組成物に共通する。
【0013】
上記ポリアミド樹脂の具体例としては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン69、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン96、非晶質性ナイロン、ナイロンRIM、ナイロンMIX6等;それらの2種類以上のものの共重合体、すなわち、ナイロン6/66共重合体、ナイロン6/66/610共重合体、ナイロン6/66/11/12共重合体、結晶性ナイロン/非結晶性ナイロン共重合体等を挙げることができ、例示できる。また本発明のポリアミド樹脂は、ポリアミド樹脂と他の合成樹脂との混合重合体であってもよい。そのような混合重合体の例としては、ポリアミド/ポリエステル混合重合体、ポリアミド/ポリフェニレンオキシド混合重合体、ポリアミド/ポリカーボネート混合重合体、ポリアミド/ポリオレフィン混合重合体、ポリアミド/スチレン/アクリロニトリル混合重合体、ポリアミド/アクリル酸エステル混合重合体、ポリアミド/シリコーン混合重合体等を挙げることができる。これらのポリアミド樹脂は、単独で、或は2種類以上を混合して用いることができる。
【0014】
着色剤の使用量は、ポリアミド樹脂に対し、ニグロシンが0.01乃至35重量%、アニリンブラックが0.001乃至10重量%、銅フタロシアニンが0.001乃至10重量%とすることができる。好ましくは、ポリアミド樹脂に対し、ニグロシンが0.01乃至20重量%、アニリンブラックが0.01乃至5重量%、銅フタロシアニンが0.01乃至5重量%である。ニグロシンの特に好ましい使用量は、ポリアミド樹脂に対し1乃至10重量%である。
【0015】
上記ニグロシンは、C.I.SOLVENT BLACK 5やC.I.SOLVENT BLACK 7としてCOLOR INDEX に記載されているような、黒色のアジン系縮合混合物である。その合成は、例えば、アニリン、アニリン塩酸塩及びニトロベンゼンを、塩化鉄の存在下、反応温度160乃至180℃で酸化及び脱水縮合することにより行い得る。
【0016】
ニグロシンは、反応条件、仕込み原料及び仕込比によって、種々の異なる化合物の混合物として生成するものであり、式(I)又は(II)で表されるトリフェナジンオキサジン及び式(III) 乃至(VI)で表されるフェナジンアジン等のアジン系化合物の混合物と推定されている。
【0017】
【化1】
【0018】
【化2】
【0019】
【化3】
【0020】
【化4】
【0021】
【化5】
【0022】
【化6】
[式(I)乃至(VI)中、XはCl又はOHを示す。]
市販されているニグロシンとしては、スピリットブラックSB、スピリットブラックAB、スピリットブラックSA(以上、C.I.SOLVENT BLACK 5 ) ;ニグロシンベースEE、ニグロシンベースEX、ニグロシンベースEX−BP(以上、C.I.SOLVENT BLACK 7)等を例示することができる[何れもオリヱント化学工業社製のニグロシンの商品名]。
【0023】
上記アニリンブラックは、例えば式(VII) の化合物[C.I.PIGMENT BLACK 1 としてCOLOR INDEX に記載されている]で表わされる黒色のアニリン誘導体等の酸化縮合混合物である。縮合の反応条件により、数種の中間体や副生物との混合物になる。
【0024】
【化7】
[式(VII) 中、Yは酸基、例えばクロム酸基を示す。]
アニリンブラックは、例えば、塩酸アニリン及びアニリンを反応温度40乃至60℃で1乃至2日間酸化縮合させたものを、硫酸酸性の重クロム酸塩の溶液に短時間浸すことにより完全に酸化縮合させることによって、黒色系混合物として得ることができる。
【0025】
市販されているアニリンブラックとしては、モノライトブラックB、モノライトブラックBX、モノライトブラックXBE−HD(以上、ICI社製のアニリンブラックの商品名);NO.2 スーパーブラック、NO.2 アニリンブラック、NO.25 アニリンブラック(以上、東京色材社製のアニリンブラックの商品名);ダイアモンドブラック #300、ダイアモンドブラックS(以上、野間化学社製のアニリンブラックの商品名);ダイアモンドブラックS(大東化成社製のアニリンブラックの商品名);パリオトールブラック D0080、パリオトールブラック K0080、パリオトールブラック L0080、セグナールライトブラック SNT、ターモソリッドスープラブラック SNT、ピグメントブラック A(以上、BASF社製のアニリンブラックの商品名)等を例示することができる。
【0026】
上記銅フタロシアニン(フタロシアニンブルー[C.I.PIGMENT BLUE 15 ])は、例えば式(VIII)で表わされる青色顔料である。
【0027】
【化8】
銅フタロシアニンは、例えば、無水フタル酸、尿素、及び塩化第一銅を、トリクロルベンゼンを溶媒とし、モリブデン酸アンモニウム、バナジン酸アンモニウム、亜ヒ酸またはリン酸アンモニウム等の触媒の存在下で加熱することにより、又は、フタロニトリルを塩化第一銅と共に加熱することにより、又は、フタロニトリルを金属銅と共に加熱することにより得ることができる。通常、得られた色素は、ソルトミリング法等によって粒子形態が整えられて製品化される。
【0028】
市販されている銅フタロシアニンとしては、シアニンブルーB、シアニンブルーBN、シアニンブルーPRN、シアニンブルーNCBS、シアニンブルーGN、リオノールブルーSL、リオノールブルーF、リオノールブルーNCBトナー、リオノールブルーNo700−10 FG(以上、東洋インキ社製の銅フタロシアニンの商品名);シアニンブルーCR、シアニンブルーBGS、サンヨーシアニンブルーKG、サンヨーシアニンブルーF(以上、山陽色素社製の銅フタロシアニンの商品名);スミトンシアニンブルーLBG、スミトンシアニンブルーLBGS、スミトンシアニンブルーBB、スミトンシアニンブルーBF、スミプラストシアニンブルーBB(以上、住友化学社製の銅フタロシアニンの商品名);フタロシアニンブルーB、フタロシアニンブルーSG(以上、東京インキ社製の銅フタロシアニンの商品名);ダイニチシアニンブルーB、ダイニチシアニンブルー X、クロモファインブルー4942、クロモファインブルーS−2010、クロモファインブルー5026、クロモファインブルー5050、クロモファインブルー5108、クロモファインブルー5111、クロモファインブルー5205、クロモファインブルー5212、クロモファインブルーSR5020、クロモファインブルーSB540、クロモファインブルーSB580(以上、大日精化社製の銅フタロシアニンの商品名)等を例示することができる。
【0029】
本発明の黒色ポリアミド樹脂組成物は、用途・目的に応じ、ニグロシン、アニリンブラック及び銅フタロシアニンに加えて、チャンネルブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック(例えば、C.I.PIGMENT BLACK 7 としてCOLOR INDEX に記載されているもの)を適量含有するものとすることができる。
【0030】
カーボンブラックの使用量は、ポリアミド樹脂に対し、0.001乃至30重量%とすることができる。好ましくは、0.01乃至5重量%である。
【0031】
市販されているカーボンブラックとしては、#44、#45、#55、#600、#960、#2300(以上、三菱化学社製のカーボンブラックの商品名);#201、#1204(以上、昭和電工社製のカーボンブラックの商品名);#G GPF、#100 FEF、#S SRF、#SL SRF−LM(以上、北炭商事社製のカーボンブラックの商品名);#200 HAF、#10 FEF、#50 SRF、#55 GF(以上、日鉄化学社製のカーボンブラックの商品名);旭#55、旭#60H、旭#70、旭#80(以上、旭サーマル社製のカーボンブラックの商品名)等を例示することができる。
【0032】
本発明の黒色ポリアミド樹脂組成物は、用途・目的に応じ、繊維状補強材を適量含有するものとすることができる。
【0033】
この繊維状補強材は、通常の合成樹脂の補強に用いるものであればよく、特に限定されない。例えば、ガラス繊維、炭素繊維及び有機繊維(アラミド、ポリフェニレンスルフィド、ナイロン、ポリエステル及び液晶ポリマー等)等であり、好ましくはガラス繊維である。
【0034】
ガラス繊維の場合、含アルカリガラス、低アルカリガラス、無アルカリガラスなどの何れを用いることもできる。好ましくは、Eガラス及びTガラスである。このガラス繊維としては、2乃至15mmの繊維長で、1乃至20μmの繊維径のものが好適に用いられる。ガラス繊維の形態についての制限は特にない。例えば、ロービング、ミルドファイバー、チョップドストランド等の何れの形態であってもよい。このようなガラス繊維は、二種以上を組み合わせて用いることもできる。
【0035】
ガラス繊維等の繊維状補強材の使用量は、樹脂成分100重量%に対して5乃至120重量%とすることができる。好ましくは10乃至60重量%、特に好ましくは20乃至50重量%である。5重量%未満の量では、ガラス繊維等による補強効果が十分には得られ難いことが多く、120重量%を越えると、成形性が低下するので適当でない。
【0036】
上記のガラス繊維は、樹脂との親和性を高めるために、カップリング剤で表面処理されたものであってもよい。使用し得るカップリング剤の例としては、アミノシラン系、エポキシシラン系、ビニルシラン系及びメタクリルシラン系等のシラン系、並びに、チタネート系、アルミニウム系、クロム系、ジルコニウム系、ボラン系の各カップリング剤を挙げることができる。
【0037】
これらの中では、シラン系カップリング剤及びチタネート系カップリング剤が好ましい。特に好適なのは、シラン系カップリング剤であり、その具体例としては、トリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルメトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
【0038】
ガラス繊維を上記カップリング剤で表面処理する方法については、特に制限はなく、従来慣用されている水溶液法、有機溶媒法、スプレー法等の任意の方法を用いることができる。前記カップリング剤の使用量は、特に制限はないが、通常、それらの合計量が、ガラス繊維に対して、0.1乃至1.5重量%になるように用いられる。
【0039】
本発明の黒色ポリアミド樹脂組成物は、必要な各種添加剤を含有するものであってもよい。そのような添加剤の例としては、助色剤、拡散剤、充填剤、安定剤、可塑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、潤滑剤、離型剤、結晶促進剤、結晶核剤、難燃剤、及び耐衝撃性改良用のエラストマー等が挙げられる。
【0040】
助色剤としては、着色力の強化や色調の調整等のために必要な場合、少量の無機顔料、有機顔料又は有機染料を、本発明の目的を阻害しない範囲で含むことができる。
【0041】
無機顔料の例としては、酸化鉄系化合物、マンガン黒、コバルト黒、群青、紺青、アルミニウム粉等の金属粉、カドミウム系化合物、クロム系化合物、マンガンブルー、マンガンバイオレット、コバルトブルー、べんがら、マーキュリーレッド、チタンイエロー及び超微粒子酸化チタン等が挙げられる。
【0042】
有機顔料の例としては、シアニンブラック及びフタロシアニン等のフタロシアニン系顔料;インダンスレンブルー及びインダンスレンブリリアンオレンジ等のペリノン系顔料;ビクトリアブルーレーキ、メチルバイオレットレーキ、マラカイトグリーン、アリザリンレーキ、パーマネントレッド F5R及びレーキレッド C等のレーキ顔料;ナフトールレッド、パーマネントカーミン FBB、パーマネントレッド FGR、ピラゾロンレッド、縮合アゾエロー、縮合アゾブラウン及びニッケルアゾエロー等のアゾ顔料;キナクリドン系顔料;ジケトピロロピロール系顔料;アントラキノンレッド及びアントラキノンマルーン等のアントラキノン系顔料;並びにイソインドリノン系顔料等が挙げられる。
【0043】
有機染料の例としては、アゾ染料;アゾ含金染料;アゾメチン系染料;トリフェニルメタン系染料;オキサジン系染料;インジゴ系染料;アントラキノン系染料;フタロシアニン系染料等が挙げられる。
【0044】
分散剤の例としては、ステアリン酸カルシウム及びステアリン酸ナトリウム等のステアリン酸塩;ポリオキシエチレンラウリルエーテル及びポリオキシエチレンステアリルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル;アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム等のアルキルナフタレンスルホン酸塩等が挙げられる。
【0045】
改質剤の例としては、アミノ変性シリコンオイル及びアルキル変性シリコンオイル等のケイ素化合物を挙げることができる。
【0046】
紫外線吸収剤及び光安定剤の例としては、ベンゾトリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物、サリシレート系化合物、シアノアクリレート系化合物、ベンゾエート系化合物、オギザアリド系化合物、ヒンダードアミン系化合物及びニッケル酸塩等が挙げられる。
【0047】
酸化防止剤の例としては、フェノール系化合物、リン系化合物、イオウ系化合物及びチオエーテル系化合物等が挙げられる。
【0048】
抗菌・防カビ剤の例としては、2−(4−チアゾリル)−ベンズイミダゾール(TBZ)、10,10, −オキシビスフェノキサアルシン(OBPA)、N−(フルオロジクロロメチルチオ)フタルイミド及びビス(2−ピルジルチオ−1−オキシド)亜鉛(ZPT)等が挙げられる。
【0049】
難燃剤の例としては、テトラブロモビスフェノールA誘導体、ヘキサブロモジフェニルエーテル及びテトラブロモ無水フタル酸等のハロゲン含有化合物;トリフェニルホスフェート、トリフェニルホスファイト、赤リン及びポリリン酸アンモニウム等のリン含有化合物;尿素及びグアニジン等の窒素含有化合物;シリコンオイル、有機シラン及びケイ酸アルミニウム等のケイ素含有化合物;三酸化アンチモン及びリン酸アンチモン等のアンチモン化合物等を挙げることができる。
【0050】
潤滑剤の例としては、脂肪族アルコールのエステル、多価アルコールの部分エステル及び部分エーテル等が挙げられる。
【0051】
無機充填剤の例としては、ガラスフレーク、ガラスビーズ、シリカ、石英、無定形ケイ酸、タルク、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、アルミナ、モンモリナイト、金属粉、カオリン、ケイ酸カルシウム、雲母及び珪灰石等が挙げられる。
【0052】
本発明の黒色ポリアミド樹脂組成物の調製は、任意の方法により行い得る。例えば、ポリアミド樹脂のペレット又は粉末と、粉砕された着色剤と、必要に応じ各種添加物を、適当なミキサー中で混合することにより行い得る。通常、これらの配合成分は、より均一に分散させることが好ましい。そのためには、例えば、配合成分の一部を、混合機により別に十分に混合した後、残りの成分と混合して均質化させる方法(例えば、カーボンブラックとポリアミド樹脂を別に十分に混合した後、ガラス繊維を含む他の成分と混合する方法)や、予めドライブレンドされた組成物を、加熱した押出機で溶融混練して均質化する方法等を用いることができる。また、本発明の樹脂組成物の調製は適当な重合触媒を含有するモノマーに着色剤を加え、重合によって所望のポリアミド樹脂とすることによっても行い得る。成形は、例えば押出機、射出成型機、ロールミル等の加工機により行い得る。押出機で溶融混練して針金状に押出し、それを所望の長さに切断して粒状化することもできる。
【0053】
本発明の黒色ポリアミド樹脂組成物のマスターバッチは、例えば、マスターバッチのベースとなるポリアミド樹脂の粉末又はペレットと着色剤をタンブラー又はスーパーミキサー等で混合し、押出機、バッチ式混練機又はロール式混練機等を用いて、加熱溶融法によりペレット化又は粗粒子化することにより得ることができる。また、例えば合成後未だ溶液状態にあるマスターバッチ用ポリアミド樹脂に着色を添加した後、溶媒を除去してマスターバッチを得ることもできる。
【0054】
繊維状補強材を含有する黒色ポリアミド樹脂組成物の調製は、例えば、ポリアミド樹脂、ニグロシン、アニリンブラック及び銅フタロシアニンを混合した後、この混合物とガラス繊維等の繊維状補強材とを通常の押出機を用いて溶融混練することにより、或は、ポリアミド樹脂とガラス繊維等の繊維状補強材とを通常の押出機を用いて溶融混練する工程中に、ニグロシン、アニリンブラック及び銅フタロシアニンを、定量供給装置を用いて混入しながら溶融混練することにより、或は、ニグロシン、アニリンブラック及び銅フタロシアニンを高濃度に含有するポリアミド樹脂のマスターバッチを作成し、このマスターバッチとポリアミド樹脂及びガラス繊維等の繊維状補強材を混合して、通常の押出機により溶融混練することにより、得ることができる。
【0055】
本発明の黒色ポリアミド樹脂組成物は、例えば射出成型、押出成型、圧縮成型、発泡成型、ブロー成型、真空成型、インジェクションブロー成型、回転成型、カレンダー成型、溶液流延等の、一般に行なわれる何れの成型方法によっても成型可能である。
【0056】
【発明の効果】
本発明の、繊維状補強材を含有する又は含有しない黒色ポリアミド樹脂組成物の成形物は、外観、表面光沢、着色の均一性、及び耐光性が良好であると共に、着色剤を含有しない場合に比し、機械的特性の劣化がほとんど生じない。また、含有する着色剤は、成形のための熱溶融によっても変退色せず、また熱溶融時のポリアミド樹脂の流動性に支障を与えない。
【0057】
【実施例】
次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、勿論本発明はこれらのみに限定されるものではない。
【0058】
実施例1乃至3は、繊維状補強材を含有しない黒色ポリアミド樹脂組成物に関する。
【0059】
実施例1
ポリアミド樹脂(東レ社製 商品名:アラミン CM1017)・・・・100g
ニグロシン(オリヱント化学工業社製 商品名:スピリットブラック SA)・・・・ 0.2g
アニリンブラック(東京色材社製 商品名:No2 スーパーブラック)・・・・0.035g
銅フタロシアニン(東洋インキ社製 商品名:リオノールブルーNCR トナー)・・・・0.015g
上記配合物をステンレス製タンブラーに入れ、1時間撹拌混合した。
【0060】
その後、混合物をベント式押出機(商品名:E30SV エンプラ産業社製)により260℃で溶融混合して常法にて着色ペレットを作成し、このペレットを乾燥機に入れて80℃で3時間乾燥させた。
【0061】
乾燥させた着色ペレットを、射出成型機(川口鉄鋼社製 商品名:K50−C)を用いて、250℃で通常の方法で射出成型し、色むらがない均一な黒色の試験片[48×86×3(mm)]を得た。
【0062】
この試験片の外観及び耐光性に関する測定結果を表1に示す。
【0063】
外観試験と評価
外観については、透過・反射兼用濃度計(マクベス社製 商品名:TR−927)を用いて試験片の反射濃度(OD値)を測定した。
【0064】
一般に、反射濃度(OD値)が高いものの方が、より表面の平滑性が高く、表面光沢が豊富であると判断される。
【0065】
耐光性試験と評価
試験片を色堅牢度試験規格(JIS K7102)に従い、紫外線ロングライフフェードメーター(スガ試験機社製 商品名:FAL−SH−C)を用い、400時間、600時間及び800時間照射した。各時間の照射後の試験片と照射していない試験片との色差△Eを、高精度色彩計(JUKI社製 商品名:J.P7100F)を用いて測定した。
【0066】
一般に、△Eが大きい方が、試験片の色相の変退色がより進んでいるものと判断される。
【0067】
但し、ガラス繊維を含有することにより繊維補強された試験片には、耐光性試験により、変退色に加え、表面にガラス繊維が表われて白色を帯びた。そのため、繊維補強された試験片は、繊維補強されない試験片に比べ、△Eが、大きい値を示した。
【0068】
実施例2
ポリアミド樹脂(東レ社製 商品名:アラミン CM1017)・・・・100g
ニグロシン(オリヱント化学工業社製 商品名:ニグロシンベースEX)・・・・0.2g
アニリンブラック(東京色材社製 商品名:No2 スーパーブラック)・・・・0.04g
銅フタロシアニン(東洋インキ社製 商品名:リオノールブルーNCR トナー)・・・・0.01g
実施例1と同様に、上記配合物から着色ペレットを作成し、それを乾燥させ、射出成型することにより、色むらがない均一な黒色の試験片を得た。
【0069】
この試験片の外観及び耐光性に関する測定結果を表1に示す。
【0070】
実施例3
ポリアミド樹脂(東レ社製 商品名:アラミン CM1017)・・・・100g
ニグロシン(オリヱント化学工業社製 商品名:スピリットブラック SA)・・・・0.1g
アニリンブラック(東京色材社製 商品名:No2 スーパーブラック)・・・・0.04g
銅フタロシアニン(東洋インキ社製 商品名:リオノールブルーNCR トナー)・・・・0.01g
カーボンブラック(三菱化学社製 商品名:#960 )・・・・0.1g
実施例1と同様に、上記配合物から着色ペレットを作成し、それを乾燥させ、射出成型することにより、色むらがない均一な黒色の試験片を得た。
【0071】
この試験片の外観及び耐光性に関する測定結果を表1に示す。
【0072】
比較例1
ポリアミド樹脂(東レ社製 商品名:アラミン CM1017)・・・・100g
カーボンブラック(三菱化学社製 商品名:#960 )0.25g
実施例1と同様に、上記配合物から着色ペレットを作成し、それを乾燥させ、射出成型したところ、カーボンブラックの分散が不均一で色むらが大きい黒色の試験片を得た。
【0073】
この試験片の外観に関する測定結果を表1に示す。なお、色むらが大きいため、耐光性についての△Eの測定はできなかった。
【0074】
比較例2
ポリアミド樹脂(東レ社製 商品名:アラミン CM1017)・・・・100g
ニグロシン(オリヱント化学工業社製 商品名:スピリットブラック SA)・・・・0.25g
実施例1と同様に、上記配合物から着色ペレットを作成し、それを乾燥させ、射出成型することにより、色むらがない均一な黒色の試験片を得た。
【0075】
この試験片の外観及び耐光性に関する測定結果を表1に示す。
【0076】
【表1】
実施例4乃至11は、ガラス繊維を含有することにより繊維補強された黒色ポリアミド樹脂組成物に関する。
【0077】
実施例4
ガラス強化ナイロン6[ポリアミド樹脂:ガラス繊維=80:20の混合比(重量)のガラス繊維強化ポリアミド樹脂](宇部興産社製 商品名:1011GC−4 )・・・・100g
ニグロシン(オリヱント化学工業社製 商品名:スピリットブラック SA)・・・・0.2g
アニリンブラック(東京色材社製 商品名:No2 スーパーブラック)・・・・0.035g
銅フタロシアニン(東洋インキ社製 商品名:リオノールブルーNCR トナー)・・・・0.015g
上記配合物をステンレス製タンブラーに入れ、1時間撹拌混合した。
【0078】
その後、混合物をベント式押出機(商品名:E30SV エンプラ産業社製)により260℃で溶融混合して常法にて着色ペレットを作成し、このペレットを乾燥機に入れて80℃で3時間乾燥させた。
【0079】
乾燥させた着色ペレットを、射出成型機(川口鉄鋼社製 商品名:K50−C)を用いて、250℃で通常の方法で射出成型し、色むらがない均一な黒色の試験片[48×86×3(mm)]を得た。
【0080】
この試験片の外観、耐光性、アイゾット衝撃値及び引張り強さに関する測定結果を表2に示す。
【0081】
アイゾット衝撃値の測定
アイゾット衝撃値の試験規格(JIS K6810 ノッチ付き)に従い、アイゾット衝撃値測定試験(東洋精機社製 商品名:ユニバーサルインパクトテスターB−122403800)を用いて試験片のアイゾット衝撃値を測定した。
【0082】
引張り強さの測定
引張り強さの試験規格(JIS K7113)に従い、引張り強さ測定試験機(オリエンテック社製 商品名:UTM−10T)を用いて試験片の引張り強さを測定した。
【0083】
実施例5
ガラス強化ナイロン6(宇部興産社製 商品名:1011GC−4 )・・・・100g
ニグロシン(オリヱント化学工業社製 商品名:スピリットブラック SA)・・・・0.2g
アニリンブラック(東京色材社製 商品名:No25アニリンブラック)・・・・0.04g
銅フタロシアニン(東洋インキ社製 商品名:リオノールブルーNo700−10FG)・ ・・・ 0.01g
実施例4と同様に、上記配合物から着色ペレットを作成し、それを乾燥させ、射出成型することにより、色むらがない均一な黒色の試験片を得た。
【0084】
この試験片の外観、耐光性、アイゾット衝撃値及び引張り強さに関する測定結果を表2に示す。
【0085】
実施例6
ガラス強化ナイロン6(宇部興産社製 商品名:1011GC−4 )・・・・100g
ニグロシン(オリヱント化学工業社製 商品名:スピリットブラック SB)・・・・0.19g
アニリンブラック(東京色材社製 商品名:No25アニリンブラック)・・・・0.05g
銅フタロシアニン(東洋インキ社製 商品名:リオノールブルーNCR トナー)・・・・0.01g
実施例4と同様に、上記配合物から着色ペレットを作成し、それを乾燥させ、射出成型することにより、色むらがない均一な黒色の試験片を得た。
【0086】
この試験片の外観、耐光性、アイゾット衝撃値及び引張り強さに関する測定結果を表2に示す。
【0087】
実施例7
ガラス強化ナイロン6(宇部興産社製 商品名:1011GC−4 )・・・・100g
ニグロシン(オリヱント化学工業社製 商品名:ニグロシンベースEX)・・・・0.19g
アニリンブラック(東京色材社製 商品名:No2 スーパーブラック)・・・・0.05g
銅フタロシアニン(東洋インキ社製 商品名:リオノールブルーNo700−10FG)・ ・・・ 0.01g
実施例4と同様に、上記配合物から着色ペレットを作成し、それを乾燥させ、射出成型することにより、色むらがない均一な黒色の試験片を得た。
【0088】
この試験片の外観、耐光性、アイゾット衝撃値及び引張り強さに関する測定結果を表2に示す。
【0089】
実施例8
ガラス強化ナイロン6(宇部興産社製 商品名:1011GC−4 )・・・・100g
ニグロシン(オリヱント化学工業社製 商品名:スピリットブラック SA)・・・・0.18g
アニリンブラック(東京色材社製 商品名:No2 スーパーブラック)・・・・0.06g
銅フタロシアニン(東洋インキ社製 商品名:リオノールブルーNCR トナー)・・・・0.01g
実施例4と同様に、上記配合物から着色ペレットを作成し、それを乾燥させ、射出成型することにより、色むらがない均一な黒色の試験片を得た。
【0090】
この試験片の外観、耐光性、アイゾット衝撃値及び引張り強さに関する測定結果を表2に示す。
【0091】
実施例9
ガラス強化ナイロン6(宇部興産社製 商品名:1011GC−4 )・・・・100g
ニグロシン(オリヱント化学工業社製 商品名:スピリットブラック SA)・・・・0.1g
アニリンブラック(東京色材社製 商品名:No2 スーパーブラック)・・・・0.035g
銅フタロシアニン(東洋インキ社製 商品名:リオノールブルーNCR トナー)・・・・0.015g
カーボンブラック(三菱化学社製 商品名:#960 )・・・・0.1g
実施例4と同様に、上記配合物から着色ペレットを作成し、それを乾燥させ、射出成型することにより、色むらがない均一な黒色の試験片を得た。
【0092】
この試験片の外観、耐光性、アイゾット衝撃値及び引張り強さに関する測定結果を表2に示す。
【0093】
実施例10
ガラス強化ナイロン6(宇部興産社製 商品名:1011GC−4 )・・・・100g
ニグロシン(オリヱント化学工業社製 商品名:スピリットブラック SA)・・・・0.165g
アニリンブラック(東京色材社製 商品名:No2 スーパーブラック)・・・・0.05g
銅フタロシアニン(東洋インキ社製 商品名:リオノールブルーNCR トナー)・・・・0.01g
カーボンブラック(三菱化学社製 商品名:#960 )・・・・0.025g実施例4と同様に、上記配合物から着色ペレットを作成し、それを乾燥させ、射出成型することにより、色むらがない均一な黒色の試験片を得た。
【0094】
この試験片の外観、耐光性、アイゾット衝撃値及び引張り強さに関する測定結果を表2に示す。
【0095】
実施例11
ガラス強化ナイロン6(宇部興産社製 商品名:1011GC−4 )・・・・100g
ニグロシン(オリヱント化学工業社製 商品名:スピリットブラック SA)・・・・0.1g
アニリンブラック(東京色材社製 商品名:No2 スーパーブラック)・・・・0.04g
銅フタロシアニン(東洋インキ社製 商品名:リオノールブルーNCR トナー)・・・・0.01g
アゾ含金染料(下記式[IX]の化合物)・・・・0.1g
【0096】
【化9】
実施例4と同様に、上記配合物から着色ペレットを作成し、それを乾燥させ、射出成型することにより、色むらがない均一な黒色の試験片を得た。
【0097】
この試験片の外観、耐光性、アイゾット衝撃値及び引張り強さに関する測定結果を表2に示す。
【0098】
比較例3
ガラス強化ナイロン6(宇部興産社製 商品名:1011GC−4 )・・・・100g
ニグロシン(オリヱント化学工業社製 商品名:スピリットブラック SA)・・・・0.25g
実施例4と同様に、上記配合物から着色ペレットを作成し、それを乾燥させ、射出成型することにより、色むらがない均一な黒色の試験片を得た。
【0099】
この試験片の外観、耐光性、アイゾット衝撃値及び引張り強さに関する測定結果を表2に示す。
【0100】
比較例4
ガラス強化ナイロン6(宇部興産社製 商品名:1011GC−4 )・・・・100g
カーボンブラック(三菱化学社製 商品名:#960 )・・・・0.025g
実施例4と同様に、上記配合物から着色ペレットを作成し、それを乾燥させ、射出成型したところ、カーボンブラックの分散が不均一で色むらが大きい黒色の試験片を得た。
【0101】
この試験片の外観、アイゾット衝撃値及び引張り強さに関する測定結果を表2に示す。なお、色むらが大きいため、耐光性についての△Eの測定はできなかった。
【0102】
比較例5
ガラス強化ナイロン6(宇部興産社製 商品名:1011GC−4 )・・・・100g
ニグロシン(オリヱント化学工業社製 商品名:スピリットブラック SA)・・・・ 0.20g
カーボンブラック(三菱化学社製 商品名:#960 )・・・・0.05g
実施例4と同様に、上記配合物から着色ペレットを作成し、それを乾燥させ、射出成型することにより、色むらがない均一な黒色の試験片を得た。
【0103】
この試験片の外観、耐光性、アイゾット衝撃値及び引張り強さに関する測定結果を表2に示す。
【0104】
比較例6
ガラス強化ナイロン6(宇部興産社製 商品名:1011GC−4 )・・・・100g
ニグロシン(オリヱント化学工業社製 商品名:スピリットブラック SA)・・・・ 0.20g
銅フタロシアニン(東洋インキ社製 商品名:リオノールブルーNCR トナー)・・・・0.05g
実施例4と同様に、上記配合物から着色ペレットを作成し、それを乾燥させ、射出成型することにより、色むらがない均一な黒色の試験片を得た。
【0105】
この試験片の外観、耐光性、アイゾット衝撃値及び引張り強さに関する測定結果を表2に示す。
【0106】
【表2】
Claims (8)
- 実質上、ポリアミド樹脂及び着色剤からなるポリアミド樹脂組成物であって、着色剤として、ニグロシン、アニリンブラック及び銅フタロシアニンを含有することを特徴とする黒色ポリアミド樹脂組成物。
- 実質上、ポリアミド樹脂、着色剤及び繊維状補強材からなるポリアミド樹脂組成物であって、
着色剤として、ニグロシン、アニリンブラック及び銅フタロシアニンを含有することを特徴とする黒色ポリアミド樹脂組成物。 - 繊維状補強材がガラス繊維である請求項2記載の黒色ポリアミド樹脂組成物。
- ポリアミド樹脂に対し、繊維状補強材が10乃至120重量%である請求項2又は3記載の黒色ポリアミド樹脂組成物。
- ポリアミド樹脂がナイロン6および/またはナイロン66である請求項1、2、3又は4記載の黒色ポリアミド樹脂組成物。
- ポリアミド樹脂に対し、ニグロシンが0.01乃至35重量%、アニリンブラックが0.001乃至10重量%、銅フタロシアニンが0.001乃至10重量%である請求項1、2、3、4又は5記載の黒色ポリアミド樹脂組成物。
- 着色剤として、更にカーボンブラックを含有する請求項1、2、3、4、5又は6記載の黒色ポリアミド樹脂組成物。
- ポリアミド樹脂に対し、カーボンブラックが0.001乃至30重量%である請求項7記載の黒色ポリアミド樹脂組成物。
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