JPH07216237A - 着色用樹脂組成物 - Google Patents

着色用樹脂組成物

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JPH07216237A
JPH07216237A JP1280794A JP1280794A JPH07216237A JP H07216237 A JPH07216237 A JP H07216237A JP 1280794 A JP1280794 A JP 1280794A JP 1280794 A JP1280794 A JP 1280794A JP H07216237 A JPH07216237 A JP H07216237A
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JP
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masterbatch
weight
coloring
resin
pigment
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JP1280794A
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English (en)
Inventor
Masashi Koide
昌史 小出
Yasuaki Machida
安章 町田
Junichi Suzuki
淳一 鈴木
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】熱可塑製樹脂の引張強度や曲げ強度、衝撃強度
等の機械物性の各強度値に対し5%以上の物性阻害を与
えず、顔料分散性に優れ色ムラのない均一な着色が可能
な熱可塑性樹脂着色用の樹脂組成物(マスターバッチ)
を提供するものである。 【構成】顔料1〜90重量%,熱可塑性樹脂1〜90重
量%、一般式(I)で示される長鎖アルキル第1級カル
ボン酸の金属塩(c)1〜80重量%からなることを特
徴とする熱可塑性樹脂着色用樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱可塑性樹脂着色用の
樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、熱可塑性樹脂着色用組成物には、
顔料と分散剤とを混合した粉末状のドライカラー、常温
で液状の分散剤中に顔料を分散させたリキッドカラーま
たはペーストカラー、常温で固体の樹脂中に顔料を分散
させたペレット状、フレーク状あるいはビーズ状のマス
ターバッチなどがある。これらの着色用組成物は、用途
によって、その特徴を生かして使い分けられているが、
これらのうち、取扱いの容易さ、使用時の作業環境保全
の面からマスターバッチが好んで用いられている。そし
て、マスターバッチとして要求される性能も、顔料濃度
が高いこと、着色される熱可塑性樹脂の耐熱性や強度な
どの諸物性に与える影響が小さいことなどと共に、ポリ
オレフィン系樹脂の成形の精密化、高速化にともない以
前にもまして顔料分散性や分配性が求められるようにな
った。
【0003】マスターバッチの顔料分散性を付与する分
散剤としては、ステアリン酸、ステアリン酸亜鉛、ステ
アリン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウム、ス
テアリン酸カルシウム、エチレンビスアマイド、ポリエ
チレンワックス、ポリプロピレンワックス、およびこれ
らの誘導体、例えば酸変性体からなるワックス等が1種
または2種以上が一般的に用いられている。しかし、例
えば、熱可塑性樹脂を10数ミクロン径で高速紡糸した
り、フィルム化する場合など高度な顔料分散が求められ
る場合には、上述の分散剤では満足されないことがあ
る。
【0004】すなわち、顔料分散不良による紡糸時の糸
切れ、溶融紡糸機のフィルターの目詰まり、フィルムで
の成形不良などである。これらの問題を解決するため
に、マスターバッチの加工方法の改良や強力混練機によ
り顔料分散性を向上させる努力が行われてきた。しか
し、上述の分散剤は、上記の問題を解決するために十分
な顔料分散能を発揮するものではなかった。また、従来
着色ペレットが使用されてきた大型射出成形分野におい
て、マスターバッチによる着色が増えてきたことに伴
い、成形品の着色において色ムラやフローマークが問題
となってきた。
【0005】従来より、マスターバッチによる着色が施
されてきたブロー成形やフィルム成形では樹脂とマスタ
ーバッチの可塑化、混合及び混練は成形機の押出機部分
で行われる。射出成形機の場合、この可塑化、混合、混
練工程は、スクリューの後退するシリンダー内で行われ
るが、混練力は押出機に比べ十分ではなく、成形サイク
ルの短縮、成形樹脂の低粘度化に伴い混練力は小さくな
ってきており、その結果、成形品の表面に色ムラが発生
しやすくなってきた。加えて、着色のコストダウンを目
的に推進されてきたマスターバッチの顔料含有率を上げ
た、いわゆる高濃度マスターバッチの出現による被着色
樹脂へのマスターバッチの添加量の減少化で、この色ム
ラやフローマークの発生はより起こり易くなってきた。
加えて、この問題は、各種熱可塑性樹脂で認められる
が、家電や自動車部品で使用量が増えてきたポリプロピ
レン系の樹脂で顕著であり、早急な解決が求められてき
た。
【0006】この問題を解決するため、マスターバッチ
の主要3成分(顔料、分散剤及びベースレジン)のう
ち、分散剤の含有量を増やしたり、あるいはベースレジ
ンを被着色樹脂の粘度より小さいものを使用するなどマ
スターバッチの溶融粘度をより低くすることで色ムラを
解消することが行われてきた。しかしながら、例えば、
ポリプロピレン系の樹脂で無機フィラーを充填されたも
のや、薄肉成形を目的にメルトフローレート(以下MF
Rという)が25を超えるものは、色ムラやフローマー
クが発生し易く、この問題の解決が待たれていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の種々
の欠点を改良し、熱可塑性樹脂の引張強度や曲げ強度、
衝撃強度等の機械物性の各強度値に対し5%以上の物性
阻害を与えず、顔料分散性に優れ色ムラのない均一な着
色が可能な熱可塑性樹脂着色用の樹脂組成物(マスター
バッチ)を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】第一の発明は、顔料
(a)1〜90重量%,と熱可塑性樹脂(b)1〜90
重量%、および一般式(I)で示される化合物(c)1
〜80重量%からなることを特徴とする熱可塑性樹脂着
色用樹脂組成物である。 一般式(I)
【0009】
【化2】
【0010】(但し、n,mは任意の整数であり、Rは
HまたはCH3 であり、Xは金属原子である。) 第二の発明は、一般式(I)のnが20以上の整数であ
ることを特徴とする第一発明の着色用樹脂組成物であ
る。第三の発明は、熱可塑性樹脂(b)がメルトフロー
レート0.1〜400の範囲にあるポリオレフィン系樹
脂であることを特徴とする第一発明の着色用樹脂組成物
である。本発明において、顔料(a)としては、有機顔
料および無機顔料があり、従来から熱可塑性樹脂の着色
に使用されている公知の顔料が使用できる。このような
顔料としては、アゾ系,アントラキノン系,フタロシア
ニン系,キナクリドン系,イソインドリノン系,ジオキ
サン系,ベリレン系,キノフタロン系,ベリノン系,な
どの有機顔料、硫化カドミウム,セレン化カドミウム,
群青,二酸化チタン,酸化鉄,酸化クロム酸塩,カーボ
ンブラックなどの無機顔料がある。
【0011】本発明において、MFRとは JIS K 7210
に準拠して測定されたMFRであり、熱可塑性樹脂
(b)は、MFRが0.1〜400の範囲にあれば特に
限定されるものではなく、好ましくは10〜250の範
囲にあり、被着色樹脂と相溶性のあるもので良く、特に
限定されるものではない。配合に使用される熱可塑性樹
脂(b)は、MFRが0.1未満の時は、着色される熱
可塑性樹脂との相溶性が悪くなり、色ムラなどを生じる
と共に、着色された熱可塑性樹脂の諸物性にも悪影響を
生じる。MFRが400を超える場合には、マスターバ
ッチ自体の機械的強度や耐熱性が低くなり、マスターバ
ッチの製造が困難になるとともに、着色される熱可塑性
樹脂の耐熱性や、強度などの諸物性に悪影響を与える。
配合に使用される熱可塑性樹脂(b)は、官能基変性、
架橋変性やグラフト化及びブロック化変性を施されたも
のでも良く、粉体状であってもペレット状であっても良
い。
【0012】本発明において、一般式(I)に示した化
合物(c)である長鎖アルキル第1級カルボン酸の金属
塩は、メチレン連鎖数nが20以上が好ましく、平均連
鎖数として27〜47が最も好ましい。メチレン連鎖数
nが20未満であるとステアリン酸ナトリウム、ステア
リン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸
アルミニウム、ステアリン酸カルシウム等の通常の金属
石鹸と同様に高度な顔料分散を要求される場合には、好
ましい分散性が得られない。本発明において、一般式
(I)に用いられる金属としては、例えば、ナトリウ
ム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウ
ム、亜鉛、ニッケル、鉄、コバルト、マンガン及び銅等
が挙げられ、それらの酢酸塩、アセチルアセトン塩、金
属アルコキシドで代表される有機金属化合物や酸化物で
代表される無機金属化合物等によるキレート化反応によ
り作製されるものであるが、特に限定されるものではな
い。
【0013】またこれらのキレート化反応は水系、無溶
剤、溶剤併用でも良く、特に限定されるものではない。
また、該化合物の出発物質である長鎖アルキル第1級カ
ルボン酸としては、市場に市販されているUnicid
(商品名 ペトロライト(株)製)が挙げられ、それの
キレート化反応により作製することが望ましい。本発明
の樹脂組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲で、
少量の酸化防止剤,紫外線吸収剤等の安定剤や界面活性
剤などの各種の添加剤を添加することもできる。
【0014】本発明の樹脂組成物は、ほとんどすべての
熱可塑性樹脂の着色に供することができ、物性の向上を
目的に無機フィラーやガラス繊維、有機繊維などの強化
材を含むものであっても良い。例えば、従来のマスター
バッチを用いた着色では実現不可能であった強度などの
機械物性や耐熱性などへの影響なしに色ムラのない均一
な着色が、無機充填剤や繊維強化材最大50重量%程度
含む熱可塑性樹脂組成物100重量部に対して本発明の
樹脂組成物4重量部以下の少量添加で実現可能である。
本発明の樹脂組成物は、ポリオレフィン系樹脂、ポリメ
チルペンテン,ポリスチレン,ポリ塩化ビニル,ポリエ
チレンテレフタレート,ポリブチレンテレフタレート,
アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹
脂,アクリロニトリル−EPDM−スチレン(AES)
樹脂,アクリル系樹脂,ポリアミド,ポリカーボネー
ト,ポリアセタール,ポリウレタン等の熱可塑性樹脂に
も配合することができる。
【0015】本発明の樹脂組成物は、顔料の分散性及び
着色力の向上に極めて有効であることが示される。な
お、分散性及び着色力の向上は、共重合体中のカルボキ
シル基およびその金属カチオンによる顔料に対する親和
性によるものであり、共重合体中の極性基が顔料との間
に極性的な結合が形成され、その周りに熱可塑性樹脂の
疎水性部分で包まれた保護コロイド的な構造を取ってい
るものと考えられる。
【0016】
【実施例】以下、本発明を具体的に実施例を持って説明
する。例中、部とは重量部を、%とは重量%をそれぞれ
表す。 実施例1 化合物1 30重量% フタロシアニンブルー「リオノールブル−7110V」 (東洋インキ製造(株)製) 50重量% ポリプロピレン「三井ノーブレンJ4HG」 (三井石油化学工業(株)製,MFR:30) 20重量% 上記3成分をヘンシェルミキサーでプレミックスした
後、三本ロールミルで混練して、スクリュー直径65m
mの押出成形機でペレット化し、マスターバッチを得
た。この際ストランド切れや脈流を生じることなしに順
調にマスターバッチを得ることができた。ポリプロピレ
ン「三井ノーブレンJ4HG」100重量部に、得られ
たマスターバッチ3部を混合して、縦型テスト紡糸機
(富士フィルター(株)製スピニングテスター)にて、
ホッパー下230℃、混練部、ダイス部230℃にて紡
糸後3倍延伸を行い、5デニールのポリプロピレン繊維
を得た。紡糸性、目詰まり性、延伸性共問題なく良好な
分散性を示した。
【0017】なお、化合物1は表1に示す化合物であ
る。 比較例1 実施例1で使用した化合物の代わりにポリエチレンワッ
クス「サンワックス151P」(三洋化成工業(株)
製)を用いた以外は実施例1と同様にしてマスターバッ
チを得た。この際ストランド切れや脈流を生じることな
しに順調にマスターバッチを得ることができた。実施例
で使用したポリプロピレン100重量部に、得られたマ
スターバッチ3部を混合して、実施例1と同様に紡糸を
行ったところ、目詰まりによる糸切れが発生した。
【0018】実施例2 化合物2 30重量% フタロシアニンブルー「リオノールブル−7110V」 (東洋インキ製造(株)製) 50重量% ポリプロピレン「三井ノーブレンJ4HG」 (三井石油化学工業(株)製,MFR:30) 20重量% 上記3成分を実施例1と同様にしてマスターバッチを得
た。この際ストランド切れや脈流を生じることなしに順
調にマスターバッチを得ることができた。得られたマス
ターバッチで実施例1と同様にして紡糸し、ポリプロピ
レン繊維を得た。紡糸性、目詰まり性、延伸性共問題な
く良好な分散性を示した。
【0019】なお、化合物2は表1に示す化合物であ
る。 比較例2 実施例2で使用した化合物の代わりにプロピレンワック
ス「ビスコール660P」(三洋化成工業(株)製)を
用いた以外は以外は実施例2と同様にしてマスターバッ
チを得た。この際ストランド切れや脈流を生じることな
しに順調にマスターバッチを得ることができた。得られ
たマスターバッチを使用して実施例1と同様に紡糸を行
ったが、目詰まりによる意図切れが発生した。 実施例3 化合物3 10重量% フタロシアニンブルー「リオノールブル−7110V」 (東洋インキ製造(株)製) 50重量% 共重合ポリエステル「バイロンGM900」 (東洋紡績(株)製,MFR:2) 10重量% ポリエチレンテレフタレート「ユニペットRT543」 (日本ユニペット(株)製,MFR:0.5) 27重量% モンタン酸の部分ケン化物「LuwaxOP」 (BASF(株)製,ケン化価:150mgKOH/g) 3重量% 上記5成分を実施例1と同様にしてマスターバッチを得
た。この際ストランド切れや脈流を生じることなしに順
調にマスターバッチを得ることができた。ポリエチレン
テレフタレート「ユニペットRT543」(日本ユニペ
ット(株)社製,MFR:0.5)100重量部に、得
られたマスターバッチ3部を混合して、実施例1で用い
た縦型テスト紡糸機にて、ホッパー下230℃、混練
部、ダイス部230℃にて紡糸後4倍延伸を行い、その
後140℃にて熱処理を行って、3デニールのポリエス
テル繊維を得た。紡糸性、目詰まり性、延伸性共問題な
く良好な分散性を示した。マスターバッチ無添加のポリ
エチレンテレフタレートの極限粘度0.735dl/g
に対して得られた繊維の極限粘度は0.725dl/g
であり、極限粘度保持率は98.6%であった。
【0020】なお、化合物3は表1に示す化合物であ
る。 比較例3 実施例3で使用した化合物の代わりに共重合ポリエステ
ル「バイロンGM900」を用いた以外は実施例3と同
様にしてマスターバッチを得た。この際ストランド切れ
や脈流を生じることなしに順調にマスターバッチを得る
ことができた。マスターバッチ無添加のポリエチレンテ
レフタレートの極限粘度0.795dl/gに対して得
られた繊維の極限粘度は0.498dl/gであり、極
限粘度保持率は62.7%であった。得られたマスター
バッチを使用して実施例3と同様に紡糸を行ったとこ
ろ、目詰まりによる糸切れが発生した。
【0021】実施例4 化合物4 50重量% フタロシアニンブルー「リオノールブル−7110V」 (東洋インキ製造(株)製) 50重量% ナイロン6「ユニチカナイロンA1020」 (ユニチカ(株)製,MFR:20) 20重量% ナイロン6「ユニチカナイロンA1030BRL」 (ユニチカ(株)製,MFR:1) 20重量% 上記4成分を実施例1と同様にしてマスターバッチを得
た。この際ストランド切れや脈流を生じることなしに順
調にマスターバッチを得ることができた。ナイロン6
「ユニチカナイロンA1030BRL」100重量部
に、得られたマスターバッチ3部を混合して、実施例3
と同様にして、3デニールのナイロン繊維を得た。紡糸
性、目詰まり性、延伸性共問題なく良好な分散性を示し
た。
【0022】なお、化合物4は表1に示す化合物であ
る。未分散顔料の目詰まり性を評価するために、実施例
1,2及び比較例1,2で得られたマスターバッチ各1
0部をそれぞれポリプロピレン「三井ノーブレンJ4H
G」100重量部に、実施例3及び比較例3で得られた
マスターバッチ各10部をそれぞれポリエチレンテレフ
タレート「ユニペットRT543」100重量部に、実
施例4及び比較例4で得られたマスターバッチ各10部
をそれぞれナイロン6「ユニチカナイロンA1030B
RL」に混合し、先端に500メッシュの金網を装着し
たスクリュー径が30mmの単軸押出機でそれぞれの混
合物を3Kg押し出し、先端部での圧力上昇値を測定し
た。結果を表2に示した。
【0023】また、顔料の分散発色性を評価するため
に、実施例1,2及び比較例1,2で得られたマスター
バッチ各1部をそれぞれポリプロピレン「三井ノーブレ
ンJ4HG」100重量部に、また実施例3及び比較例
3で得られたマスターバッチ各1部をポリエチレンテレ
フタレート「ユニペットRT543」100重量部に、
実施例4及び比較例4で得られたマスターバッチ各1部
をナイロン6「ユニチカナイロンA1030BRL」そ
れぞれ混合し、更に酸化チタン「タイペークCR−8
0」を5部配合したものを2本ロールミルで混練し、冷
却プレスで2mm厚のプレートに成形した。色差計(米
国ハンター(株)製)にて600nmの反射強度を測定
した結果を表2に示した。なお、反射強度は実施例1,
3及び4の反射強度を100%として表した。
【0024】実施例5 化合物3 30重量% 酸化チタン「タイペークCR−80」(石原産業(株)製) 50重量% カーボンブラック「三菱カーボンMA−100」 (三菱化成工業(株)製) 5重量% ポリエチレン「NUC G5391」 (日本ユニカー(株)製,MFR:50) 15重量% 上記4成分を実施例1と同様にしてマスターバッチを得
た。この際ストランド切れや脈流を生じることなしに順
調にマスターバッチを得ることができた。ポリエチレン
「ハイゼックス2100J」(三井石油化学工業(株)
製,MFR:6.5)100重量部に、得られたマスタ
ーバッチ3部を混合して、射出成形機にて背圧 0Kg
/cm2でプレートに成形した。
【0025】なお、化合物3は表1に示す化合物であ
る。 比較例5 実施例5で使用された化合物の代わりにポリエチレンワ
ックス「サンワックス131P」(三洋化成工業(株)
製)を用いた以外は実施例5と同様にしてマスターバッ
チを得た。この際ストランド切れや脈流を生じることな
しに順調にマスターバッチを得ることができた。得られ
たマスターバッチを実施例5と同様にして、プレートに
成形した。 実施例6 化合物4 15重量% キナクリドンレッド「ファストゲンスーパーマゼンタRE03」 (大日本インキ化学工業(株)製) 45重量% プロピレン・エチレンブロック共重合体樹脂「三井ノーブレンJ740P」 (三井石油化学工業(株)製,MFR:25) 40重量% 上記3成分を実施例1と同様にして、マスターバッチを
得た。この際ストランド切れや脈流を生じることなしに
順調にマスターバッチを得ることができた。実施例1で
用いたポリプロピレン100重量部に、得られたマスタ
ーバッチ3部を混合し、実施例5と同様にしてプレート
に成形した。
【0026】なお、化合物4は表1に示す化合物であ
る。 比較例6 実施例6で使用された化合物の代わりに界面活性剤(ド
デシルベンゼンスルフォン酸ソーダ)を用いた以外は実
施例6と同様にしてマスターバッチを得た。この際スト
ランド切れや脈流を生じることなしに順調にマスターバ
ッチを得ることができた。得られたマスターバッチを実
施例6と同様にして、プレートに成形した。 実施例7 化合物5 10重量% 縮合アゾイエロー「クロモフタルイエローGR」 (チバガイギー(株)製) 50重量% ポリエチレン「三菱ポリエチMV−31」 (三菱油化(株)製,MFR:45) 30重量% ポリエチレンワックス「ハイワックス420P」 (三井石油化学工業(株)製) 10重量% 上記4成分を実施例1と同様にしてマスターバッチを得
た。この際ストランド切れや脈流を生じることなしに順
調にマスターバッチを得ることができた。得られたマス
ターバッチを実施例6と同様にして、プレートに成形し
た。
【0027】なお、化合物5は表1に示す化合物であ
る。 比較例7 実施例7で使用された化合物の代わりに金属石鹸(ステ
アリン酸ナトリウム)を用いた以外は実施例7と同様に
してマスターバッチを得た。この際ストランド切れや脈
流を生じることなしに順調にマスターバッチを得ること
ができた。得られたマスターバッチを実施例7と同様に
して、プレートに成形した。 実施例8 化合物1 15重量% フタロシアニンブルー「リオノールブル−POBS」 (チバガイギー(株)製) 50重量% 酸化チタン「タイペークCR−80」(石原産業(株)製) 5重量% ABS樹脂「JSR ABS35」 (日本合成ゴム(株)製,MFR:60) 30重量% 上記4成分を実施例1と同様にして、マスターバッチを
得た。この際ストランド切れや脈流を生じることなしに
順調にマスターバッチを得ることができた。ABS樹脂
「JSR ABS10」(日本合成ゴム(株)製,MF
R:0.5)100重量部に、得られたマスターバッチ
3部を混合し、実施例5と同様にしてプレートに成形し
た。
【0028】なお、化合物1は表1に示す化合物であ
る。 比較例8 実施例8で使用された化合物の代わりに金属石鹸(ステ
アリン酸亜鉛)を用いた以外は実施例8と同様にしてマ
スターバッチを得た。この際ストランド切れや脈流を生
じることなしに順調にマスターバッチを得ることができ
た。得られたマスターバッチを実施例8と同様にして、
プレートに成形した。 実施例9 化合物2 15重量% 酸化チタン「タイペークCR−80」(石原産業(株)製) 50重量% カーボンブラック「三菱カーボンMA−100」 (三菱化成工業(株)製) 5重量% ポリアミド「バーサミドDPX640」 (ヘンケル白水(株)製,MFR:120) 10重量% 特殊ナイロン樹脂「マクロメルト6900」 (ヘンケル白水(株)製,MFR:10) 20重量% 上記5成分を実施例1と同様にして、マスターバッチを
得た。この際ストランド切れや脈流を生じることなしに
順調にマスターバッチを得ることができた。特殊ナイロ
ン樹脂「マクロメルト6902」(ヘンケル白水(株)
製,MFR:3)100重量部に、得られたマスターバ
ッチ3部を混合し、実施例5と同様にしてプレートに成
形した。
【0029】なお、化合物2は表1に示す化合物であ
る。 比較例9 実施例9で使用された化合物の代わりに特殊ナイロン樹
脂「マクロメルト6903」(ヘンケル白水(株)製,
MFR:100)を用いた以外は実施例9と同様にして
マスターバッチを得た。この際ストランド切れや脈流を
生じることなしに順調にマスターバッチを得ることがで
きた。得られたマスターバッチを実施例9と同様にし
て、プレートに成形した。 実施例10 化合物5 20重量% 縮合アゾイエロー「クロモフタルイエローGR」 (チバガイギー(株)製) 20重量% キナクリドンレッド「ファストゲンスーパーマゼンタRE03」 (大日本インキ化学工業(株)製) 25重量% 酸化チタン「タイペークCR−80」 (石原産業(株)製) 5重量% ポリスチレン樹脂「スタイロン683」 (旭化成工業(株)製,MFR:2.8) 15重量% ポリスチレン樹脂「スタイロン666」 (旭化成工業(株)製,MFR:7.5) 15重量% 上記10成分を実施例10と同様にして、マスターバッ
チを得た。この際ストランド切れや脈流を生じることな
しに順調にマスターバッチを得ることができた。ポリス
チレン樹脂「スタイロン683」100重量部に、得ら
れたマスターバッチ3部を混合し、実施例5と同様にし
てプレートに成形した。
【0030】比較例10 実施例10で使用した化合物代わりに、ポリスチレンワ
ックス「ハイマーSB130」(三洋化成工業(株)
製)用いた以外は実施例10と同様にしてマスターバッ
チを得た。この際ストランド切れや脈流を生じることな
しに順調にマスターバッチを得ることができた。得られ
たマスターバッチを実施例10と同様にして、プレート
に成形した。実施例5〜10及び比較例5〜10で得ら
れた成形品の機械的物性の保持率(無着色樹脂の機械的
物性<100%>に対する、マスターバッチで着色され
た樹脂の機械的物性の保持率)を表3に示した。成形品
表面の色ムラについて評価した結果を表4に示した。更
に顔料の粗大粒子の大きさとその数から顔料の分散度を
ルーゼックス450画像処理機(東洋インキ製造(株)
製)で測定して評価結果をそれぞれ表4に示した。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】機械的物性の保持率 ○:96%以上 △:90%〜96% ×:90%以下
【0035】
【表4】
【0036】成形品の色むら(目視判定) ○:色むらなし △:色むら少々あり ×:色むら顕著 マスターバッチの生産性 (スクリュー直径65mmの押出機による) ○:良好 ×:不良 顔料分散度 被着色樹脂100重量部とマスターバッチ3部を配合し
た混練物をプレス温度170℃の条件下でプレス加工
し、0.1mmの厚さのフィルムを得た。このフィルム
の顔料分散度を次の5段階で評価をした。
【0037】 5:50μ以下の粒子数 1.0×103個/cm2以下 4: ↑ 1.0×103 〜7.0×103個/cm2 3: ↑ 7.0×103 〜2.7×104個/cm2 2: ↑ 2.7×104 〜7.0×104個/cm2 1: ↑ 7.0×104個/cm2以上
【0038】
【発明の効果】本発明の熱可塑性樹脂着色用の樹脂組成
物は、顔料の分散性に優れ、顔料含有率が非常に高いに
もかかわらず、効率的に顔料分散性を向上させ、高度な
顔料分散を要求される繊維製品の着色において、その着
色力及び加工性に大きな効果を発揮するものである。ま
た、従来、マスターバッチによる均一な着色が困難であ
った機械的物性や耐熱性などの物性が特に重視される無
機フィラーや繊維強化材を高含有率で含むポリオレフィ
ン系樹脂組成物の着色に対してや繊維強化材を高含有率
で含むポリオレフィン系樹脂組成物の着色に対しても極
めて有効であり、色ムラのない着色も可能となるもので
ある。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 顔料(a)1〜90重量%,と熱可塑性
    樹脂(b)1〜90重量%、および一般式(I)で示さ
    れる化合物(c)1〜80重量%からなることを特徴と
    する熱可塑性樹脂着色用樹脂組成物。 一般式(I) 【化1】 (但し、n,mは任意の整数であり、RはHまたはCH
    3 であり、Xは金属原子である。)
  2. 【請求項2】 一般式(I)のnが20以上の整数であ
    ることを特徴とする請求項1記載の着色用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 熱可塑性樹脂(b)がメルトフローレー
    ト0.1〜400の範囲にあるポリオレフィン系樹脂で
    あることを特徴とする請求項1記載の着色用樹脂組成
    物。
JP1280794A 1994-02-04 1994-02-04 着色用樹脂組成物 Pending JPH07216237A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100805575B1 (ko) * 2000-06-21 2008-02-20 도요 잉키 세이조 가부시끼가이샤 착색 수지 조성물 및 성형품

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100805575B1 (ko) * 2000-06-21 2008-02-20 도요 잉키 세이조 가부시끼가이샤 착색 수지 조성물 및 성형품

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