JPH10324634A - リン脂質類似重合体を含有する眼科用医薬組成物 - Google Patents
リン脂質類似重合体を含有する眼科用医薬組成物Info
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- JPH10324634A JPH10324634A JP22155397A JP22155397A JPH10324634A JP H10324634 A JPH10324634 A JP H10324634A JP 22155397 A JP22155397 A JP 22155397A JP 22155397 A JP22155397 A JP 22155397A JP H10324634 A JPH10324634 A JP H10324634A
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Abstract
提供する。 【解決手段】 メタクリロイルオキシエチルホスホリル
コリンのホモ重合体、メタクリロイルオキシエチルホス
ホリルコリン・2−ヒドロキシエチルメタクリレート共
重合体等の、リン脂質類似重合体を含有する眼科用医薬
組成物。
Description
関連する組成物に関し、更に詳しくは、ドライアイの予
防及び治療に有用な組成物に関するものである。
が乾く、眼が疲れる等の症状を訴えるドライアイ患者が
増加している。ドライアイには、涙液の分泌量が減少す
るものと、分泌量自体は変わらないものとがある。前者
には、スティーブンス・ジョンソン症候群、シェーグレ
ン症候群等の内因性疾患に伴うもの、後者には、パソコ
ン等のVDT作業による瞬目回数の減少、エアコンの普
及による室内湿度の低下等が挙げられる。また、β遮断
剤等の薬剤の長期点眼による副作用、涙液の不安定化等
も考えられる。さらに、コンタクトレンズ使用者におい
ても、ドライアイの症状が増加傾向にあることは、よく
知られている。また、ドライアイの概念は非常に曖昧
で、はっきりとした定義付けがなされていないが、ここ
で言うドライアイとは、涙液の質的または量的異常があ
り、角結膜上皮障害の有無は問わないものである(山田
昌和ら、日本眼科紀要43(11)1289−1293、1992)。ドラ
イアイの治療法としては、人工涙液の点眼剤やメガネの
両サイドにパネルを装着して涙の蒸発を防ぐモイスチャ
ーエイドを用いる方法、涙の排出口である涙点を閉鎖す
ることによって結膜嚢内に涙液を保持する涙点閉鎖法な
どがあるが、いずれの方法も満足できる状況ではない。
現在市販されている人工涙液には、無機成分のみを配合
した単純なものと、人工涙液の結膜嚢内滞留時間の延長
をはかるために増粘剤として、コンドロイチン硫酸又は
ヒアルロン酸を配合したものがある。しかし、無機成分
のみを含有する人工涙液の場合、一時的な水分補給効果
しか得られない。また、増粘剤を配合した人工涙液の場
合、涙液の保持の点で若干の効果は認められるものの、
高粘度のために、調製時、特にろ過過程で困難を伴うこ
とがあったり、点眼時に違和感や不快感を生じることが
あり、決して満足いくものではない。また、ヒアルロン
酸は、鶏冠から抽出するか微生物を利用する方法で製造
されているために製造コストが高く、広範な利用が妨げ
られている。従って、ドライアイの治療に有効であり、
製剤化が容易で、使用しやすく、かつ入手が容易な眼科
用組成物の開発が望まれていた。
題を解決するために鋭意、研究を続けた結果、動植物界
に広範に分布し、生体膜の主要成分であるグリセロリン
脂質の親水性部分(コリンリン酸等)と類似の構造を有
する、メタクリル酸誘導体をはじめとする誘導体を単量
体成分とするリン脂質類似重合体が、眼刺激性が殆どな
く低粘度で優れたドライアイ治療効果を示すことを見出
し、本発明を完成した。即ち、本発明は、式(1):
CH2OH、又は−CH2CO2−Y−OPO3−;Yは−
(CH2)n−、−Ph−、−(CH2−O)nCH2−、−
(CH2−O)nCH2CH2−、−(CH2−O)n−(CHM
eCH2O)y−、−(CHMeCH2O)n−(CH2−O)y
−、又は1位若しくは2位に脂肪酸を結合させたグリセ
リンエステル;nは1〜12の整数;yは1〜20の整
数;Zはコリン、エタノールアミン又はセリンを表す)
で示される化合物を単量体成分とするリン脂質類似重合
体を含有する眼科用医薬組成物を提供するものである。
重合体を用いることができるが、該化合物I)と、他の
親水性モノマーとの共重合体であってもよい。そのよう
な親水性モノマーとして、式(II):
H2)nOH、−(CH2−O)nH、−PhOH、−(CH2
CH2−O)nH、−PO3H、又は糖類残基;nは1〜2
0の整数を表す)で示される化合物を挙げることができ
る。なお、上記定義において、Meはメチル基、Phはフ
ェニル基を表す。また、低級アルキルとは、炭素原子数
1〜6個のアルキル基を指し、例えば、メチル、エチ
ル、ブチル、プロピル、ペンチル、ヘキシル等が挙げら
れる。
で示される化合物又は該化合物(I)と式(II)で示され
る化合物との重合体は、ドライアイに有効である限り、
すべて有用であるが、中でも、式(I)において、Xが水
素又はメチル、Yがエチレン、プロピレン、ブチレン、
Zがコリン、エタノールアミン、セリンである化合物が
好ましく、Xがメチル、Yがエチレン、Zがコリン又は
エタノールアミンである化合物(2−メタクリロイルオ
キシエチルホスホリルコリン(MPC)又は2−メタク
リロイルオキシエチルホスホリルエタノールアミン(M
PE)がより好ましい。また、式(II)において、Xが
水素又はメチル、Yが水素、−CH2CH2OH、−CH
2CH2CH2OH、−PO3H、糖残基である化合物が好
ましく、Xがメチル、Yが−CH2CH2OHである化合
物(2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEM
A))がより好ましい。
あるMPC又はMPEのホモ重合体は、最初、仲矢らに
よって合成され(MPE;Nakai et al., Makromol.Chem.,
178, 2963 (1977): MPC; Umeda et al., Makromol.Che
m.Rapid Commun., 6, 285 (1985))化粧品やコンタクト
レンズ等の素材としての用途が既に知られている。ま
た、MPCおよびその類似重合体を含んだコンタクトレ
ンズ用溶液が、レンズに親水性を付与させることで装用
感を向上させ、レンズの汚れの付着を防ぐことは特開平
7−166154号公報に示されている。しかしなが
ら、それらがドライアイの予防及び治療において眼科的
に有用であることは未だ知られていない。
は、化合物(I)単独のホモ重合体又は化合物(I)と親水
性の化合物(II)の共重合体であるが、後者の場合、共
重合体中に化合物(I)が占める割合は、共重合体全量に
対し、5〜100モル%が好ましく、特に50モル%以
上であることが好ましい。この配合比が5モル%以下の
場合は、十分なドライアイ治療効果が期待できない。ホ
モ重合体又は共重合体の分子量は、重合温度、重合開始
剤の使用量、重合溶媒の種類、重合方法、重合度調節剤
の使用等によっても異なるが、好ましくは平均分子量が
5000〜200,000の範囲、特に好ましくは10,
000〜150,000の範囲である。
(II)は既知の化合物であるか、又は文献(例、特開昭
58−154591号公報、特開昭60−184093
号公報又は高分子論文集、Vol.35, 423-427, 1978)に
記載の方法により既知の化合物から合成することができ
る。MPC又はMPE等を含有するホモ重合体又は共重
合体は、高分子化学の分野で既知の方法に従い、要すれ
ば適当な溶媒中で、重合開始剤の存在下、一定時間重合
させることにより、製造することができる。溶媒として
は、使用する単量体化合物が可溶性のものであればよ
く、水、メタノール、エタノール、プロパノール、t-ブ
タノール、ベンゼン、トルエン、ジメチルホルムアミ
ド、テトラヒドロフラン、クロロホルム又はこれらの混
合溶媒を用いることができる。
ら任意に選択されるが、例えば、2,2'−アゾビスイソ
ブチロニトリル(AIBN)、アゾビスマレノニトリル等の
脂肪酸アゾ化合物、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイ
ル等の過酸化物、過硫酸カリウム等の過硫酸塩等を挙げ
ることができる。その使用量は、原料全成分の0.01
〜10重量%、特に0.1〜5重量%程度が好ましい。
重合は、温度30〜80℃、好ましくは40〜70℃に
おいて2〜72時間重合させる。必要に応じて用いられ
る溶媒としては、使用する単量体化合物が可溶性のもの
であればよく、水、メタノール、エタノール、プロパノ
ール、t-ブタノール、ベンゼン、トルエン、ジメチルホ
ルムアミド、テトラヒドロフラン、クロロホルム又はこ
れらの混合溶媒を用いることができる。
科用医薬組成物は、点眼剤又は軟膏剤であることが好ま
しい。点眼剤である場合、該組成物は予め液剤の形にし
ておいてもよく、あるいは固形剤として使用時に溶解し
て用いるようにしてもよい。固形剤の場合、例えば精製
水や生理食塩液などに適量を溶解、懸濁または乳化させ
るとよい。固形剤としては、錠剤、顆粒剤や散剤などが
挙げられ、これらは公知の方法により適宜製造すること
ができる。これらの製剤は、無菌濾過や加熱滅菌などの
公知の方法により無菌とするのがよい。また、本発明の
リン脂質類似重合体を含有する点眼剤は、コンタクトレ
ンズの物性に影響を及ぼさないので、コンタクトレンズ
装用中にも点眼できる。
含量は、最終濃度として、通常、通常0.01〜10
%、好ましくは0.1〜5%、より好ましくは0.5〜3
%である。また、本発明の組成物が点眼剤である場合、
pHは、公知の方法によって、約6.5〜8.0に調整す
るのがよい。また、浸透圧は公知の方法によって0.5
〜5圧比、好ましくは0.8〜2圧比に調整するのがよ
い。
剤である場合、界面活性剤を配合することが好ましい。
界面活性剤を配合することによって、リン脂質類似重合
体のコンタクトレンズへの吸着を防止する効果が期待さ
れるためである。この場合、界面活性剤の種類としては
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポ
リマー(ポロクサマー類)、ポリオキシエチレンポリオ
キシプロピレン置換エチレンジアミン(ポロキサミン
類)、ポリソルベート80、ポリオキシエチレン硬化ヒ
マシ油60、ポリオキシエチレンステアレート等の非イ
オン界面活性剤やアルキルポリアミノエチルグリシン等
の両性界面活性剤、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ア
ルキル硫酸塩等の陰イオン界面活性剤が挙げられるが、
眼への安全性の面から非イオン性界面活性剤が最も好ま
しい。また、配合できる界面活性剤の量は0.001〜
5%が好ましく、0.01〜1%がより好ましい。
本発明の目的に反しない限り、通常点眼剤に用いられる
保存剤、緩衝剤、増粘剤、溶解補助剤、安定化剤、pH
調製剤、等張化剤などの添加剤を適宜配合することがで
きる。保存剤としては、クロロブタノール、デヒドロ酢
酸ナトリウム、塩化ベンザルコニウム、塩化セチルピリ
ジウム、フェネチルアルコール、アルキルポリアミノエ
チルグリシン、パラオキシ安息香酸メチル等のパラオキ
シ安息香酸エステル類、塩化ベンゼトニウム、ソルビン
酸およびそれらの塩等が挙げられる。緩衝剤としては、
硼酸、硼砂、リン酸2水素カリウム、リン酸水素2カリ
ウム、クエン酸ナトリウム、酢酸、酢酸ナトリウム、炭
酸ナトリウム等が挙げられる。増粘剤としては、メチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシ
メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロー
スナトリウム、コンドロイチン硫酸等が挙げられる。溶
解補助剤としては、ポリソルベート80、ポリオキシエ
チレン硬化ヒマシ油60、ポリエチレングリコール、ポ
リオキシエチレンモノステアレート等、安定化剤として
は、エデト酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム等が挙
げられる。また、pH調製剤として水酸化ナトリウム・
水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、塩酸、クエン酸、リ
ン酸、酢酸等、等張化剤としては、塩化ナトリウム、塩
化カリウム、グリセリン等の多価アルコールなどが挙げ
られる。
症状、年齢等により変動するが、通常、1日1〜6回、
1回1〜2滴が点眼される。眼軟膏剤の場合には、通常
1日1〜2回、結膜嚢内に適量を塗布して使用される。
以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこ
れに限定されるものではない。
コリン(MPCホモ重合体)(化合物1) (1)メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン
(MPC)の合成 2−クロロ−1,3,2−ジオキサホスホランと2−ヒド
ロキシエチルメタクリレートから合成した2−(メタク
リロイルオキシ)エチル−2'−(トリメチルアンモニ
ウム)エチルリン酸9.44g(0.04モル)とトリメ
チルアミン11.8g(0.2モル)及びアセトニトリル
80mlを耐圧反応管に入れ、50℃で10時間振とう反
応させた。反応後すぐに濃縮し、冷所で保存すれば白色
結晶が得られる(粗収率約100%)。この粗結晶を脱
水クロロホルムに溶かし、脱水アセトンで再沈殿させる
ことにより、精製化合物(MPC)を得た(収率90〜
95%)。mp.15℃。 IR(neat): 1720 (C=O), 1630 (C=C), 1240, 1080cm
-1 (PO-O-) NMR(D2O):δ=1.85 (s: −Me,
3H), 3.15 (s: −Me, 9H),
3.45−3.85 (m:−CH2−, 2H),
3.85−4.35 (m: −CH2−, 6H),
5.68 (m: −CH=, 1H), 6.13
ppm(s: −CH=, 1H)
スホリルコリン(MPCホモ重合体)(化合物1)の合
成 重合管に上で合成したMPC5g(0.0169モ
ル)、開始剤としてAIBN 0.0555g(3.38
×10-4モル)、重合溶媒としてメタノール25mlを入
れ、3回窒素置換を行った後、脱気し真空下で封管し
た。これを恒温槽中70℃で17時間振とうさせること
により重合した。反応後、開封し、メタノールを除去
し、過剰のアセトンを加えて粗生成物を得た。これをエ
タノールに溶かし、アセトンで再沈殿させることによ
り、精製した化合物1を得た(収率60〜70%)。I
Rスペクトルは、単量体のメタクリル酸部の二重結合に
よる吸収、1630cm-1の減少及び920cm-1の消失を示し
た。この重合体(化合物1)のGPC(クロマトグラフ
ィー)による分子量の分析結果は約65000〜700
00であった。
ルホスホリルエタノールアミン(MPEホモ重合体)
(化合物2) (1)メタクリロイルオキシエチルホスホリルエタノー
ルアミン(MPE)の合成 リン酸基をベンジル基で、アミノ基をトリチル基で保護
した2−(メタクリロイルオキシ)エチル−2'−(ト
リチルアミノ)エチルベンジルリン酸9.28g(16
ミリモル)、乾燥ヨウ化ナトリウム2.88g(19.2
ミリモル)、及び脱水アセトン120mlを丸底フラスコ
に入れ、4.5時間還流した。反応後、フラスコを冷却
し、トリエチルアミン10.8mlを加え、室温に戻し、
16時間放置した。これを減圧濃縮後、脱水エーテルを
加え、3日間還流した。溶液をろ過後、ろ液を35℃以
下で濃縮した。これに90%酢酸320mlを加え、15
分間還流した。反応液は約75mlまで濃縮し、4℃に冷
却した。生じたトリフェニルカルビノールをろ取後、ろ
液を1Lフラスコに入れ、ジエチルエーテルを約1L入
れると白濁した。この容器に栓をして、容器をドライア
イス−メタノール系(約−20℃)に入れ、一夜放置し
た。析出する沈殿をろ取し、これを脱水メタノールに溶
かし、脱水ジエチルエーテルで再沈殿させることによ
り、白色結晶であるMPEを得た(収率80〜85
%)。mp.203℃。 IR(neat): 1720 (C=O), 1630 (C=C), 1240, 1080cm
-1 (PO-O-)
スホリルエタノールアミン(MPEホモ重合体)(化合
物2)の合成 重合管に上で合成したMPE303mg(1.20ミリモ
ル)、開始剤としてAIBN 14mg(0.085ミリモ
ル)、重合溶媒としてメタノール10mlを入れ、3回窒
素置換を行った後、脱気し真空下で封管した。これを恒
温槽中65℃で12時間振とうさせることにより重合し
た。反応後、生成物は白色結晶として析出し、沈殿をろ
取した後、メタノール及びジエチルエーテルで洗浄して
化合物2を得た(収率30〜40%)。IRスペクトル
は、単量体のメタクリル酸部の二重結合による吸収、16
30cm-1の減少及び920cm-1の消失を示した。この重合体
(化合物2)のGPC(ゲルろ過クロマトグラフィー)
による分子量の分析結果は約55000〜60000で
あった。
チルホスホリルコリン・2−ヒドロキシエチルメタクリ
レート(HEMA))共重合体(化合物3)の合成 重合管にMPC1.7g(5.76×10-3モル)、HE
MA2.248g(17.3×10-3モル)、開始剤とし
てAIBN 0.0189g(1.15×10-4モル)、
重合溶媒としてメタノール6mlとDMF14mlの混合溶
媒を入れ、3回窒素置換を行った後、脱気し真空下で封
管した。これを恒温槽中75℃で22時間振とうさせる
ことにより重合した。反応後、開封し、混合溶媒を除去
し、過剰のアセトンを加えて粗生成物を得た。これをメ
タノールに溶かし、アセトンで再沈殿させることによ
り、精製した化合物3を得た(収率60〜70%)。I
Rスペクトルは、単量体のメタクリル酸部の二重結合に
よる吸収、1630cm-1の減少及び920cm-1の消失を示し
た。この重合体(化合物3)のGPC(ゲルろ過クロマ
トグラフィー)による分子量の分析結果は約30000
〜40000であった。
て点眼剤を得る。pH7、浸透圧比1。
て点眼剤とする。pH7、浸透圧比1。
て点眼剤とする。pH7、浸透圧比1。
て点眼剤とする。pH7、浸透圧比1。
て点眼剤とする。pH7、浸透圧比1。
て眼軟膏剤とする。
てコンタクトレンズ用点眼剤を得る。pH7、浸透圧比
1。
てコンタクトレンズ用点眼剤を得る。pH7、浸透圧比
1。
てコンタクトレンズ用点眼剤を得る。pH7、浸透圧比
1。
てコンタクトレンズ用点眼剤を得る。pH7、浸透圧比
1。
けるリン脂質類似重合体の効果 リン脂質類似重合体含有眼科用組成物のドライアイ治療
剤としての有用性を評価するため、ウサギ強制開瞼ドラ
イアイモデルを用いて角膜上皮障害抑制効果を検討し
た。 [試験物質]製造例1記載のMPCホモ重合体(化合物
1)を0.5%または2%含有する点眼液および製造例
3記載のMPC・HEMA共重合体(化合物3)を2%
含有する点眼剤を被験物質とし、対照として生理食塩水
を用いた。 [試験方法]眼に異常のない日本白色種雄性ウサギ5匹
に、全身麻酔を施し、両眼に開瞼器を装着して強制的に
開瞼させ、開瞼直後から30分間隔で6回(直後、30、
60、90、120、150分後)、被験液および生理食塩液を1
眼につき150μlずつ点眼投与した。開瞼180分後
に1%メチレンブル―溶液を点眼して、強制開瞼により
生じた角膜上皮障害部位を染色し、生理食塩液で洗眼し
た。麻酔致死後、角膜を切除し、ホルムアミド1mlにて
一晩抽出し、翌日660nmにおける吸光度を測定した。
生理食塩水についても、同様に処理した。
眼の吸光度は0.275±0.045である。これは、対
照液投与眼の0.556±0.131(mean±s.e.
n=5)に比べて有意に低い(p<0.05)。また、
化合物3投与眼の吸光度は0.341±0.022であ
り、対照液投与眼の吸光度0.422±0.067に比較
して明らかに低い。これらの結果は、MPCホモ重合体
またはMPC・HEMA共重合体含有点眼剤が、眼乾燥
防止作用を有し、乾燥による角膜上皮障害を抑制するこ
とを示している。図1は、これらリン脂質類似重合体の
角膜上皮障害抑制効果を比較したものである。MPCホ
モ重合体含有点眼剤は、MPC・HEMA共重合体含有
点眼剤に比べて高い抑制効果を示した。角膜上皮障害の
抑制率は以下の式によって求めた。
理食塩液投与眼の色素抽出量)
ら、あたらしい眼科 2,1127(1985)]を用いて、本発明
のリン脂質類似重合体含有眼科用組成物の眼刺激性を検
討した。 [試験物質]製造例1記載のMPCホモ重合体(化合物
1)又は製造例3記載のMPC・HEMA共重合体(化
合物3)を5%含有する点眼液を調製し、これを被験物
質とした。対照として生理食塩液を用いた。 [試験方法]眼に異常のない日本白色種雄性ウサギ(6
匹)の片眼に被験液を、他眼に生理食塩液を、それぞれ
50μl点眼し、点眼後2分間の瞬目回数を数えた。 [試験結果]5%化合物1含有点眼液投与眼の瞬目回数
は2.83±0.70回であり、生理食塩液投与眼の2.25±0.49
回とほぼ同じであった。5%化合物3点眼液投与眼の瞬
目回数は1.55±0.37回であり、生理食塩液投与眼の1.97
±0.56回とほぼ同じであった。従って、化合物1及び化
合物3は、殆ど眼刺激性を示さない極めて安全性の高い
物質であることが明らかとなった。
性試験 リン脂質類似重合体含有眼科用医薬組成物のコンタクト
レンズ装用中の使用の可否を検討するため、コンタクト
レンズの物性(サイズ、パワー、ベースカーブ)に対す
る影響を検討した。 [試験物質]実施例2記載の2%化合物1含有点眼剤を
調製した。 [試験方法]試験には、ソフトコンタクトレンズ(SC
L)として商品名「メニコンソフトMA」(メニコ
ン)、「ブレスオー」(東レ)、「シード フリークエ
ント」(シード)、「アキュビュー」(ジョンソン&ジ
ョンソン)の4種類、ハードコンタクトレンズ(HC
L)として商品名「シードヤング」(シード)、酸素透
過性ハードコンタクトレンズ(RGPCL)として商品
名「メニコンスーパーEX」(メニコン)、「ボシュロ
ムO2」(ボシュロム)の2種類を用いた。まず、コン
タクトレンズの試験前の初期物性を測定した。サイズの
測定は、万能投影機V−12A(ニコン)を用いて、パ
ワーの測定はオートレンズメーターLM−870(ニデ
ック)を用いて行った。またベースカーブの測定は、H
CL及びRGPCLについてはオートレフ/ケラトメー
ターARK−200(ニデック)を、SCLについては
ソフトメーターSM−2000(ナイツ)を用いて行っ
た。ガラスバイアル瓶に試験液10mlを入れレンズを
1枚ずつ浸漬し、34℃の水浴中で120回/minで
280分間振とうした後、試験後の物性を同様に測定
し、試験前の物性と比較した。
ズ、パワー、ベースカーブを比較し、その変化の有無を
表1に示した。全種類のコンタクトレンズの全パラメー
タにおいて、ほとんど変化は認められなかった。従って
化合物1含有点眼剤は、コンタクトレンズに対してほと
んど影響を与えないことが明らかになった。
皮障害を防止する上で優れた効果を示し、また眼刺激性
をほとんど示さず極めて安全性が高く、しかも粘性が低
く、使用に際して不快感も無いことから、ドライアイの
予防および治療剤として有用である。また、コンタクト
レンズの物性に影響を及ぼさないため、コンタクトレン
ズ装用中にも使用できる。
したグラフである。
Claims (10)
- 【請求項1】 式(I): 【化1】 H2C=CXCO2−Y−OPO3−Z (I) (式中、Xは水素、低級アルキル、−CH2CO2CH2
CH2OH、又は−CH2CO2−Y−OPO3−Z;Yは
−(CH2)n−、−Ph−、−(CH2−O)nCH2−、−
(CH2−O)nCH2CH2−、−(CH2−O)n−(CH
MeCH2O)y−、−(CHMeCH2O)n−(CH2−O)
y−、又は1位若しくは2位に脂肪酸を結合させたグリ
セリンエステル;nは1〜20の整数;yは1〜20の
整数;Zはコリン、エタノールアミン又はセリンを表
す)で示される化合物を単量体成分とするリン脂質類似
重合体を含有する眼科用医薬組成物。 - 【請求項2】 リン脂質類似重合体が式(I)で示される
化合物のホモ重合体である請求項1記載の眼科用医薬組
成物。 - 【請求項3】 リン脂質類似重合体が、式(I)で示さ
れる化合物と、式(II): 【化2】 H2C=CXCO2−Y (II) (式中、Xは水素、低級アルキル;Yは水素、−(C
H2)nOH、−(CH2−O)nH、−PhOH、−(CH2
CH2−O)nH、−PO3H、又は糖類残基;nは1〜2
0の整数を表す)で示される親水性化合物との共重合体
である請求項1記載の眼科用医薬組成物。 - 【請求項4】 式(I)で示される化合物と、式(II)で
示される化合物との構成比が100:1〜1:100の
範囲である請求項3記載の眼科用医薬組成物。 - 【請求項5】 式(I)におけるXがメチル、Yがエチレ
ン、Zがコリン又はエタノールアミンである請求項1〜
4のいずれかに記載の眼科用医薬組成物。 - 【請求項6】 式(II)におけるXがメチル、Yが−C
H2CH2OHである請求項3〜5のいずれかに記載の眼
科用医薬組成物。 - 【請求項7】 ドライアイの予防または治療剤である請
求項1〜6のいずれかに記載の眼科用医薬組成物。 - 【請求項8】 点眼剤又は眼軟膏である請求項1〜7の
いずれかに記載の眼科用医薬組成物 - 【請求項9】 コンタクトレンズ用点眼剤である請求項
1〜7の眼科用医薬組成物。 - 【請求項10】 界面活性剤を配合することを特徴とす
る請求項9の眼科用医薬組成物。
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