JPH10324530A - ガラス成形用金型 - Google Patents
ガラス成形用金型Info
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- JPH10324530A JPH10324530A JP13204397A JP13204397A JPH10324530A JP H10324530 A JPH10324530 A JP H10324530A JP 13204397 A JP13204397 A JP 13204397A JP 13204397 A JP13204397 A JP 13204397A JP H10324530 A JPH10324530 A JP H10324530A
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- JP
- Japan
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- glass
- nitride
- films
- mold
- film
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03B—MANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
- C03B11/00—Pressing molten glass or performed glass reheated to equivalent low viscosity without blowing
- C03B11/06—Construction of plunger or mould
- C03B11/08—Construction of plunger or mould for making solid articles, e.g. lenses
- C03B11/084—Construction of plunger or mould for making solid articles, e.g. lenses material composition or material properties of press dies therefor
- C03B11/086—Construction of plunger or mould for making solid articles, e.g. lenses material composition or material properties of press dies therefor of coated dies
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03B—MANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
- C03B2215/00—Press-moulding glass
- C03B2215/02—Press-mould materials
- C03B2215/08—Coated press-mould dies
- C03B2215/10—Die base materials
- C03B2215/12—Ceramics or cermets, e.g. cemented WC, Al2O3 or TiC
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
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- C03B—MANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
- C03B2215/00—Press-moulding glass
- C03B2215/02—Press-mould materials
- C03B2215/08—Coated press-mould dies
- C03B2215/14—Die top coat materials, e.g. materials for the glass-contacting layers
- C03B2215/22—Non-oxide ceramics
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- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 繰り返しガラス成形を行っても従来のような
保護膜剥離といったことが問題とならない耐久性に優れ
たガラス成形用金型を提供すること。 【解決手段】 膜中の酸素濃度が8atomic%未満
の窒素化合物膜を表面に有するガラス成形用金型。
保護膜剥離といったことが問題とならない耐久性に優れ
たガラス成形用金型を提供すること。 【解決手段】 膜中の酸素濃度が8atomic%未満
の窒素化合物膜を表面に有するガラス成形用金型。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガラス成形用金型、
さらに詳しくは光学レンズをリヒートプレス法で製造す
るに適したガラス成形用金型に関する。
さらに詳しくは光学レンズをリヒートプレス法で製造す
るに適したガラス成形用金型に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から各種のガラス成形用金型が提案
されており、いずれの金型も離型性を良好にして金型寿
命を延ばすためにその表面に保護膜を設けることが通常
行われている。その保護膜の材料には高温の成形環境下
で化学的に安定であり、かつガラスと反応しないものが
使用されている。そのようなものとして、例えば窒化ホ
ウ素(BN)、窒化チタニウム(TiN)、窒化クロム
(CrN)等の窒化物が有効と言われている。
されており、いずれの金型も離型性を良好にして金型寿
命を延ばすためにその表面に保護膜を設けることが通常
行われている。その保護膜の材料には高温の成形環境下
で化学的に安定であり、かつガラスと反応しないものが
使用されている。そのようなものとして、例えば窒化ホ
ウ素(BN)、窒化チタニウム(TiN)、窒化クロム
(CrN)等の窒化物が有効と言われている。
【0003】例えば、特開昭63−95129号公報で
は、「少なくとも表面の一部が窒化物またはホウ素含有
物を主成分とした材料からなる膜・・・BN」と記載さ
れている。
は、「少なくとも表面の一部が窒化物またはホウ素含有
物を主成分とした材料からなる膜・・・BN」と記載さ
れている。
【0004】しかしながら、窒化ホウ素については具体
的な成膜方法や膜の構造が述べられていない。実施例中
には窒化チタニウムと窒化クロムを物理的蒸着法(PV
D)で作製したこと、化学的蒸着法(CVD法)でも可
能であるという表現に留まっている。
的な成膜方法や膜の構造が述べられていない。実施例中
には窒化チタニウムと窒化クロムを物理的蒸着法(PV
D)で作製したこと、化学的蒸着法(CVD法)でも可
能であるという表現に留まっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ガラス成形用金型の保
護膜として有効といわれている従来の窒化物は、実際に
はその組成が化学量論に合致しているわけではなく、膜
中には10%(atomic%、以下同じ)程度の酸素
が含まれている。このような酸素原子を含有する窒化物
の保護膜を有する金型で成形を行うと、成形時に金型が
ガラスと融着してしまうという問題があった。本発明は
上記事情に鑑みなされたものであり、ガラス成形時に金
型とガラスとの融着が生じない窒化物を保護膜として有
する光学レンズ用金型を提供することを目的とする。
護膜として有効といわれている従来の窒化物は、実際に
はその組成が化学量論に合致しているわけではなく、膜
中には10%(atomic%、以下同じ)程度の酸素
が含まれている。このような酸素原子を含有する窒化物
の保護膜を有する金型で成形を行うと、成形時に金型が
ガラスと融着してしまうという問題があった。本発明は
上記事情に鑑みなされたものであり、ガラス成形時に金
型とガラスとの融着が生じない窒化物を保護膜として有
する光学レンズ用金型を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は膜中
の酸素濃度が8atomic%未満の窒素化合物膜を表
面に有するガラス成形用金型に関する。このように窒化
物の膜中の酸素成分を8%未満とし、組成を化学量論に
できるだけ近づけることで、成形時の膜中の酸素成分の
ガラスとの反応を押さえ成形時のガラスと金型との融着
を回避することができる。
の酸素濃度が8atomic%未満の窒素化合物膜を表
面に有するガラス成形用金型に関する。このように窒化
物の膜中の酸素成分を8%未満とし、組成を化学量論に
できるだけ近づけることで、成形時の膜中の酸素成分の
ガラスとの反応を押さえ成形時のガラスと金型との融着
を回避することができる。
【0007】本発明の処理が可能なガラス成形用金型の
母材としては、従来からガラス成形用の金型母材として
使用されている母材、例えば炭化珪素(SiC)、超硬
合金(WC−Co系、WC−TiC−Co系他、遷移元
素系列の炭化物と鉄族金属を配合した後、焼結させて製
造される合金)、窒化珪素(Si3N4)、窒化ホウ素
(BN)、アルミナ(Al2O3)、ステンレス(SUS
304他)等が挙げられるが、これらのうち、炭化珪
素、超硬合金、窒化珪素が金型母材として使用すること
が好ましい。
母材としては、従来からガラス成形用の金型母材として
使用されている母材、例えば炭化珪素(SiC)、超硬
合金(WC−Co系、WC−TiC−Co系他、遷移元
素系列の炭化物と鉄族金属を配合した後、焼結させて製
造される合金)、窒化珪素(Si3N4)、窒化ホウ素
(BN)、アルミナ(Al2O3)、ステンレス(SUS
304他)等が挙げられるが、これらのうち、炭化珪
素、超硬合金、窒化珪素が金型母材として使用すること
が好ましい。
【0008】上記の成形用金型保護膜として有効な窒素
酸化物は、窒化ホウ素(BN)、窒化アルミニウム(A
lN)、窒化チタン(TiN)、窒化クロム(CrN)
等である。
酸化物は、窒化ホウ素(BN)、窒化アルミニウム(A
lN)、窒化チタン(TiN)、窒化クロム(CrN)
等である。
【0009】上述の金型母材と金型保護膜とは、いずれ
の組み合わせを選択してもよく、例えば、窒化ホウ素
(BN)を母材とする金型に、窒化ホウ素(BN)の保
護膜を組み合わせてもよい。
の組み合わせを選択してもよく、例えば、窒化ホウ素
(BN)を母材とする金型に、窒化ホウ素(BN)の保
護膜を組み合わせてもよい。
【0010】上記のような保護膜材料の薄膜を金型母材
表面上に形成するためには、保護膜材料を一般的なマグ
ネトロンスパッタ法や真空蒸着法を適用すればよく、そ
の際、(1)水素雰囲気で成膜する、(2)成膜後、水
素雰囲気でアニールする、(3)成膜後、水素プラズマ
で処理を行う、または(4)超高真空(10-7Torr
以下)で成膜を行ない、500〜30000Å、好まし
くは1000〜10000Åの膜厚の保護膜を形成す
る。
表面上に形成するためには、保護膜材料を一般的なマグ
ネトロンスパッタ法や真空蒸着法を適用すればよく、そ
の際、(1)水素雰囲気で成膜する、(2)成膜後、水
素雰囲気でアニールする、(3)成膜後、水素プラズマ
で処理を行う、または(4)超高真空(10-7Torr
以下)で成膜を行ない、500〜30000Å、好まし
くは1000〜10000Åの膜厚の保護膜を形成す
る。
【0011】上記項目(1)の「水素雰囲気で成膜す
る」とは、スパッタガスに5〜20%程度の水素を混合
させて、スパッタリングすることを特徴とする。水素プ
ラズマ成分が残留酸素と反応して、その反応物が排気さ
れて残留酸素成分の少ない環境を創出できる。
る」とは、スパッタガスに5〜20%程度の水素を混合
させて、スパッタリングすることを特徴とする。水素プ
ラズマ成分が残留酸素と反応して、その反応物が排気さ
れて残留酸素成分の少ない環境を創出できる。
【0012】上記項目(2)の「成膜後、水素雰囲気で
アニールする」とは、成膜後、例えば真空雰囲気炉等を
用いて、1〜100Torr程度の水素雰囲気下、30
0〜700℃で熱処理をすることで、膜中の酸素成分を
除去してしまう方法である。
アニールする」とは、成膜後、例えば真空雰囲気炉等を
用いて、1〜100Torr程度の水素雰囲気下、30
0〜700℃で熱処理をすることで、膜中の酸素成分を
除去してしまう方法である。
【0013】上記項目(3)の「成膜後、水素プラズマ
処理を行う」とは、例えばコイル状の電極を持った真空
槽を用いて、0.001〜10Torr程度の水素雰囲
気でコイル状の電極に高周波(13.56MHz)を印
加して水素プラズマを発生させ、この雰囲気下に5〜3
0分間保護膜をさらすことで、膜中の酸素成分を除去し
てしまう方法である。
処理を行う」とは、例えばコイル状の電極を持った真空
槽を用いて、0.001〜10Torr程度の水素雰囲
気でコイル状の電極に高周波(13.56MHz)を印
加して水素プラズマを発生させ、この雰囲気下に5〜3
0分間保護膜をさらすことで、膜中の酸素成分を除去し
てしまう方法である。
【0014】上記いずれの方法でも保護膜中の酸素濃度
が8%未満の窒素化合物膜を得ることが可能であるが、
本発明においては、金型保護膜作製方法として、一般的
なマグネトロンスパッタ法や真空蒸着法で水素を有効に
利用することが好ましく、また生産性(装置価格、作業
性、作業時間等)の観点からは上記(1)〜(3)の方
法を使用することが好ましい。
が8%未満の窒素化合物膜を得ることが可能であるが、
本発明においては、金型保護膜作製方法として、一般的
なマグネトロンスパッタ法や真空蒸着法で水素を有効に
利用することが好ましく、また生産性(装置価格、作業
性、作業時間等)の観点からは上記(1)〜(3)の方
法を使用することが好ましい。
【0015】本発明によると窒化物の膜中の酸素成分を
8%未満とすることができ、化学量論の組成比に近づけ
ることができる。このような表面保護層を有するガラス
成形用金型を使用することで、ガラス成形時にガラスと
保護膜との融着を回避することができる。
8%未満とすることができ、化学量論の組成比に近づけ
ることができる。このような表面保護層を有するガラス
成形用金型を使用することで、ガラス成形時にガラスと
保護膜との融着を回避することができる。
【0016】以上のようにして得られる本発明のガラス
成形用金型はリヒートプレスを繰り返し行うガラス成
形、例えば光学レンズ製造に好適に用いることができ、
良好な光学レンズを容易に作製することができる。
成形用金型はリヒートプレスを繰り返し行うガラス成
形、例えば光学レンズ製造に好適に用いることができ、
良好な光学レンズを容易に作製することができる。
【0017】
実施例1 金型母材を炭化珪素(SiC)とし、マグネトロンスパ
ッタ法でターゲットを窒化ホウ素(BN)、スパッタガ
スとしてアルゴン90%と水素10%の混合ガスを用い
た。
ッタ法でターゲットを窒化ホウ素(BN)、スパッタガ
スとしてアルゴン90%と水素10%の混合ガスを用い
た。
【0018】まず、金型母材表面を鏡面研磨し十分に洗
浄し基板ホルダーにセットした。基板を450℃まで加
熱しながら、チャンバー内を2×10-7Torrまで排
気した。続いて上記の混合ガスを5×10-4Torrま
で導入し、排気バルブを調節してチャンバー内の圧力を
5×10-3Torrとした。電極と基板ホルダー間に高
周波を500Wの出力で印加し、10分間スパッタリン
グを行い、金型母材表面に窒化ホウ素膜を形成した。
浄し基板ホルダーにセットした。基板を450℃まで加
熱しながら、チャンバー内を2×10-7Torrまで排
気した。続いて上記の混合ガスを5×10-4Torrま
で導入し、排気バルブを調節してチャンバー内の圧力を
5×10-3Torrとした。電極と基板ホルダー間に高
周波を500Wの出力で印加し、10分間スパッタリン
グを行い、金型母材表面に窒化ホウ素膜を形成した。
【0019】得られた窒化ホウ素膜は、膜厚1500Å
であり、オージェ(Auger)分析法により膜中の酸
素濃度を測定したところ3.4%(ホウ素:48.4
%、窒素:48.2%)であった。
であり、オージェ(Auger)分析法により膜中の酸
素濃度を測定したところ3.4%(ホウ素:48.4
%、窒素:48.2%)であった。
【0020】比較例として、スパッタガスとしてアルゴ
ン100%ガスを使用して成膜したところ、得られた窒
化ホウ素膜は同じ1500Åであったが、膜中の酸素濃
度は、9.3%(ホウ素:48.4%、窒素:42.3
%)であった。
ン100%ガスを使用して成膜したところ、得られた窒
化ホウ素膜は同じ1500Åであったが、膜中の酸素濃
度は、9.3%(ホウ素:48.4%、窒素:42.3
%)であった。
【0021】本発明の金型および比較例の金型を用いて
ガラス成形を行った。ガラスの素材としてシリカホウ酸
ランタン系ガラス(転移点:623℃)を用いて、リヒ
ートプレス法によって成形を繰り返し金型の耐久性を調
べた。成形は、窒素雰囲気下、成形温度670℃、圧力
50kg/cm2、加圧時間30秒で行い、該加圧成形
を繰り返した。結果を表1に示す。
ガラス成形を行った。ガラスの素材としてシリカホウ酸
ランタン系ガラス(転移点:623℃)を用いて、リヒ
ートプレス法によって成形を繰り返し金型の耐久性を調
べた。成形は、窒素雰囲気下、成形温度670℃、圧力
50kg/cm2、加圧時間30秒で行い、該加圧成形
を繰り返した。結果を表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】表1からわかるように、本発明の金型はガ
ラスと融着しにくく離型性がよく、耐久性に優れている
ことが確認された。
ラスと融着しにくく離型性がよく、耐久性に優れている
ことが確認された。
【0024】実施例2 金型母材を超硬合金タングステンカーバイド88%、コ
バルト12%とし、マグネトロンスパッタ法でターゲッ
トを窒化クロム(CrN)、スパッタガスとしてアルゴ
ン50%と窒素50%との混合ガスを用いた。基板温度
を350℃とした以外は、実施例1と同様にして母材表
面に窒化クロム膜を形成した。得られた窒化クロム膜の
膜厚は1000Åであった。
バルト12%とし、マグネトロンスパッタ法でターゲッ
トを窒化クロム(CrN)、スパッタガスとしてアルゴ
ン50%と窒素50%との混合ガスを用いた。基板温度
を350℃とした以外は、実施例1と同様にして母材表
面に窒化クロム膜を形成した。得られた窒化クロム膜の
膜厚は1000Åであった。
【0025】次に、得られた金型母材を真空雰囲気炉に
入れ、150Torrの水素雰囲気下480℃で60分
間アニーリング処理を行った。
入れ、150Torrの水素雰囲気下480℃で60分
間アニーリング処理を行った。
【0026】オージェ分析法により窒化クロム膜中の酸
素濃度を測定したところ、5.4%(クロム:46.2
%、窒素:48.4%)であった。
素濃度を測定したところ、5.4%(クロム:46.2
%、窒素:48.4%)であった。
【0027】比較例としてスパッタガスとしてアルゴン
50%と窒素50%との混合ガスを用い、アニーリング
処理を行わなかったところ、得られた窒化クロム膜は膜
厚1000Åであり、膜中の酸素濃度は9.2%(クロ
ム:49.2%、窒素:41.6%)であった。
50%と窒素50%との混合ガスを用い、アニーリング
処理を行わなかったところ、得られた窒化クロム膜は膜
厚1000Åであり、膜中の酸素濃度は9.2%(クロ
ム:49.2%、窒素:41.6%)であった。
【0028】本発明の金型および比較例の金型を用いて
ガラス成形を行った。ガラスの素材としてシリカ鉛系ガ
ラス(転移点:443℃)を用いて、リヒートプレス法
によって成形を繰り返し金型の耐久性を調べた。成形
は、窒素雰囲気下、成形温度500℃、圧力30kg/
cm2、加圧時間18秒で行い、該加圧成形を繰り返し
た。結果を表2に示す。
ガラス成形を行った。ガラスの素材としてシリカ鉛系ガ
ラス(転移点:443℃)を用いて、リヒートプレス法
によって成形を繰り返し金型の耐久性を調べた。成形
は、窒素雰囲気下、成形温度500℃、圧力30kg/
cm2、加圧時間18秒で行い、該加圧成形を繰り返し
た。結果を表2に示す。
【0029】
【表2】
【0030】表2からわかるように、本発明の金型はガ
ラスと融着しにくく離型性がよく、耐久性に優れている
ことが確認された。
ラスと融着しにくく離型性がよく、耐久性に優れている
ことが確認された。
【0031】実施例3 金型母材として超硬合金タングステンカーバイド88
%、コバルト12%を使用し、その金型表面に真空蒸着
法で窒化チタン膜を作製した。
%、コバルト12%を使用し、その金型表面に真空蒸着
法で窒化チタン膜を作製した。
【0032】まず、金型母材表面を鏡面研磨し十分に洗
浄し基板ホルダーにセットした。基板を300℃まで加
熱しながら、チャンバー内を2×10-6Torrまで排
気した。続いて窒素ガスを5×10-4Torrまで導入
した。電子ビームで窒化チタン(TiN)のペレットを
溶融し、金型母材表面に窒化チタン膜を真空蒸着により
形成した。得られた窒化チタン膜は、膜厚3000Åで
あった。
浄し基板ホルダーにセットした。基板を300℃まで加
熱しながら、チャンバー内を2×10-6Torrまで排
気した。続いて窒素ガスを5×10-4Torrまで導入
した。電子ビームで窒化チタン(TiN)のペレットを
溶融し、金型母材表面に窒化チタン膜を真空蒸着により
形成した。得られた窒化チタン膜は、膜厚3000Åで
あった。
【0033】次に、得られた金型母材を別の真空槽に入
れ、0.05Torrの水素雰囲気下に、コイル状の電
極に高周波(13.56MHz)を印加して水素プラズ
マを発生させ、この雰囲気下に金型母材を30分間さら
した。
れ、0.05Torrの水素雰囲気下に、コイル状の電
極に高周波(13.56MHz)を印加して水素プラズ
マを発生させ、この雰囲気下に金型母材を30分間さら
した。
【0034】オージェ分析法により膜中酸素濃度を測定
したところ7.8%(チタン:46.8%、窒素:4
5.4%)であった。
したところ7.8%(チタン:46.8%、窒素:4
5.4%)であった。
【0035】比較として、水素プラズマ処理を行わない
場合の膜中酸素濃度を測定した所、その濃度は13.2
%(チタン:46.8%、窒素:40.0%)であっ
た。
場合の膜中酸素濃度を測定した所、その濃度は13.2
%(チタン:46.8%、窒素:40.0%)であっ
た。
【0036】実施例の金型および比較例の金型を用いて
ガラス成形を行った。ガラスの素材としてシリカ鉛系ガ
ラス(転移点:430℃)を用いて、リヒートプレス法
によって成形を繰り返し金型の耐久性を調べた。成形
は、窒素雰囲気下、成形温度530℃、圧力40kg/
cm2、加圧時間25秒で行い、該加圧成形を繰り返し
た。結果を表3に示す。
ガラス成形を行った。ガラスの素材としてシリカ鉛系ガ
ラス(転移点:430℃)を用いて、リヒートプレス法
によって成形を繰り返し金型の耐久性を調べた。成形
は、窒素雰囲気下、成形温度530℃、圧力40kg/
cm2、加圧時間25秒で行い、該加圧成形を繰り返し
た。結果を表3に示す。
【0037】
【表3】
【0038】表3からわかるように、本発明の金型はガ
ラスと融着しにくく離型性がよく、耐久性に優れている
ことが確認された。
ラスと融着しにくく離型性がよく、耐久性に優れている
ことが確認された。
【0039】
【発明の効果】本発明のガラス成形用金型は離型性、耐
久性に優れている。
久性に優れている。
Claims (4)
- 【請求項1】 膜中の酸素濃度が8atomic%未満
の窒素化合物膜を表面に有するガラス成形用金型。 - 【請求項2】 窒素化合物が窒化ホウ素(BN)、窒化
アルミニウム(AlN)、窒化チタン(TiN)または
窒化クロム(CrN)から選択される請求項1記載のガ
ラス成形用金型。 - 【請求項3】 金型母材表面上に、水素を含む雰囲気下
で窒素化合物をスパッタリングすることにより形成され
た保護膜を有し、該保護膜中の酸素濃度が8atomi
c%未満であることを特徴とするガラス成形用金型。 - 【請求項4】 金型母材表面上に窒素化合物をスパッタ
リングすることにより形成された保護膜を水素雰囲気下
にアニール処理またはプラズマ処理してなり、該保護膜
中の酸素濃度が8atomic%未満であることを特徴
とするガラス成形用金型。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13204397A JPH10324530A (ja) | 1997-05-22 | 1997-05-22 | ガラス成形用金型 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13204397A JPH10324530A (ja) | 1997-05-22 | 1997-05-22 | ガラス成形用金型 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10324530A true JPH10324530A (ja) | 1998-12-08 |
Family
ID=15072185
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13204397A Pending JPH10324530A (ja) | 1997-05-22 | 1997-05-22 | ガラス成形用金型 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10324530A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010153365A (ja) * | 2008-11-19 | 2010-07-08 | Semiconductor Energy Lab Co Ltd | 発光素子、発光装置、電子機器及び照明装置 |
US10648073B2 (en) * | 2016-11-29 | 2020-05-12 | National Kaohsiung University Of Science And Technology | Method of preparing fiber sensing devices through low-temperature magnetic control sputtering |
-
1997
- 1997-05-22 JP JP13204397A patent/JPH10324530A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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