JPH10323816A - 模様付き軽量気泡コンクリート板とその製造方法 - Google Patents

模様付き軽量気泡コンクリート板とその製造方法

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JPH10323816A
JPH10323816A JP13350397A JP13350397A JPH10323816A JP H10323816 A JPH10323816 A JP H10323816A JP 13350397 A JP13350397 A JP 13350397A JP 13350397 A JP13350397 A JP 13350397A JP H10323816 A JPH10323816 A JP H10323816A
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JP
Japan
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cellular concrete
semi
pattern
cured
lightweight
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Application number
JP13350397A
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English (en)
Inventor
Kazuo Yoshida
一男 吉田
Hiroyasu Akashi
景泰 明石
Fujito Yamaguchi
布士人 山口
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水蒸気透過性が優れており外壁材に使用した
場合、結露が起こりにくく、板を積み重ねて置いたり積
み重ねて移載しても欠損が起こりにくい凹凸模様付き軽
量気泡コンクリート板を提供する。 【解決手段】 プレス成形により表面部を押圧して凹凸
模様を形成した軽量気泡コンクリート板において、この
凹凸模様表面部分に未押圧気泡領域が分散配置されてい
ることを特徴とする模様付き軽量気泡コンクリート板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面に凹凸模様が
ある模様付き軽量気泡コンクリート板とその製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】家屋用外壁材の分野では、窯業系サイデ
イングと呼ばれる天然石調や煉瓦調の凹凸模様の付いた
厚さ12〜24mm程度の薄物外壁材の需要が高ってい
る。窯業系サイデイングでは、原料に繊維補強材が混入
しているため、未硬化材料の成形性と成形後の保形性が
良く、未硬化時にプレスにより比較的容易に凹凸模様が
付けられる。
【0003】一方、ALC板(オートクレーブ養生軽量
気泡コンクリート板)などの軽量セメント系材料では、
従来より凹凸模様を付ける次の方法がある。 (1)養生済みの硬化後の軽量セメント系材料の表面を
刃物で切削し凹凸模様を付ける方法。(2)型枠内に軽
量気泡モルタルを打設し、該セメント系材料の上面に模
様付きゴム型、シートを被せ、この上をローラーで転圧
し模様を転写する方法(特公平3−27368号公報)
(3)半硬化状の気泡性モルタルを緊張線材で切断し、
平面度が3mm以下の切断面とし、かつ、モルタルが1
0〜25ポンドの硬度範囲内のときに、凹部の深さが2
0mm以内の凹凸模様を有する型を該切断面に押し当て
模様を形成する方法(特公平5ー34121号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上に説明した軽量セメ
ント系材料に、凹凸模様を付与する方法には、次の問題
がある。(1)の方法は、縞模様や格子模様等の模様に
制限され、自然石などの模様を再現するのは難しい。し
かも硬化した固い材料を切削するため、切削に多くの手
間と時間を要するためコスト高になる。また、(2)の
方法では、モルタルを型枠に打設するので軽量気泡モル
タルが硬化するまで、型枠を外すことができず、生産量
を高くするためには多くの型枠が必要になりコスト高に
なる。
【0005】さらに、(3)の方法は、凹凸模様を有す
る軽量気泡コンクリート板を製造する方法として有望で
あるが、プレスする事により重質層が軽量気泡コンクリ
ート表面の模様表面部分を覆い、水蒸気透過性が悪くな
り、建材として使用した場合結露の問題が出てくる。窯
業系サイデイングでは、水蒸気透過性が良くないため、
家屋の外壁材に用いる場合、外壁材と内装材の間に結露
防止の通気口を設ける必要がある。ALC(オートクレ
ーブ養生軽量気泡コンクリート)の場合、水蒸気透過性
が良いため、家屋の外壁材として用いる場合、通気性の
良い塗装を行うことにより、通気口を設けなくても、結
露などの問題が無く、外壁として使用できる特長があっ
た。しかし、この方法でプレスして凹凸模様を付けた場
合、その特長が損なわれる恐れがある。
【0006】また、この方法で自然石を転写した意匠型
でプレスした場合、意匠表面の凹凸に規則性がないた
め、板を積み重ねて置いた場合、下側板の模様面の最も
高い凸部分に上部にある板の重力が集中して、この部分
が欠け易く問題である。特に、数枚重ねて運ぶことが困
難となる。本発明の課題は、プレス成形により表面部を
押圧して凹凸模様を形成した軽量気泡コンクリート板に
おいて、水蒸気透過性を改善して外壁材に使用しても結
露が起こりにくく、板を積み重ねて置いたり積み重ねて
移載しても欠損のおこりにくい凹凸模様付き軽量気泡コ
ンクリート板を提供することと、そのを軽量気泡コンク
リート板を効率良く製造する方法を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、プレス成形に
より表面部を押圧して凹凸模様を形成した軽量気泡コン
クリート板において、前記凹凸模様表面部分に未押圧気
泡領域が分散配置されていることを特徴とする模様付き
軽量気泡コンクリート板である。本発明の第2の発明
は、半硬化状気泡コンクリート板に凹凸模様の付いた化
粧型を押し付けて模様付き軽量気泡コンクリート板を製
造する方法において、凹凸模様の最大深さ領域が分散し
ている該化粧型を、未押圧部分を形成する押し付け変位
量で該半硬化状気泡コンクリート板に押圧することを特
徴とする第1の発明の凹凸模様付き軽量気泡コンクリー
ト板の製造方法である。
【0008】特公平5ー34121号公報に示す方法
で、半硬化状の気泡モルタル板に凹凸模様を有する化粧
型を押し付け、凹凸模様付き軽量気泡コンクリート板を
得た場合、凹凸模様表面部分に、気泡が潰れてできる重
質な層ができる。この重質層が凹凸模様表面にできるた
め、水蒸気透過性が悪くなり、これを家屋の外壁材など
に用いた場合、結露の原因になる恐れがある。そこで、
本発明では、凹凸模様表面部に未押圧部分を設け、凹凸
模様付き軽量気泡コンクリート板の水蒸気透過性を向上
させた。
【0009】また、プレス法で自然石などの凹凸模様を
付けた軽量気泡コンクリート板では、模様に規則性が無
いため、板を重ねて置くと、下側板の模様面の最も高い
凸部分が欠け易い問題があるが、本発明では、凹凸模様
表面部分に未押圧部分が分散配置されていることによ
り、板を積み重ねた場合、最も厚みの大きい分散された
未押圧部分で、上部板の荷重を支えるため、欠損がおこ
りにくいという特長がある。本発明では、半硬化状気泡
コンクリート板に凹凸模様の付いた化粧型を押し付けて
模様付き軽量気泡コンクリート板を製造する方法におい
て、凹凸模様の最大深さ領域が分散している該化粧型
を、凹凸模様の最大深さをdmmとしたとき、押し付け
変位量を(d+4)mm以下で該半硬化状気泡コンクリ
ート板に押圧して、凹凸模様表面部分に未押圧気泡領域
が分散配置されている凹凸模様付き軽量気泡コンクリー
ト板を製造する。
【0010】本発明における軽量気泡コンクリートは、
気泡を含むことによりセメント系材料を軽量化している
ものをいい、例えばオートクレーブ養生軽量気泡コンク
リートが挙げられる。本発明では、化粧型で押圧された
部分が気泡が潰れ、重質となる。重質部分と気泡部分の
比重は軽量気泡コンクリートの気泡含有率によって異な
るが、重質部分の比重が気泡部分の比重の1.3〜3倍
が好ましく、1.6〜2.5倍がより好ましい。重質部
分は、気泡が少ないため気泡部分よりも強度が高く、凹
凸模様表面に未押圧部の気泡部分を残したにもかかわず
欠けにくいという特徴がある。また重質部分と気泡部分
は、ほぼ同様の組成であることから、熱膨張性や水の浸
入など環境変化に対する影響も同様であるため、環境変
化による亀裂が起こりにくい。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明に使用する軽量気泡コンク
リートは、ALC(オートクレーブ養生軽量気泡コンク
リート)、軽量モルタル、軽量コンクリートなどであ
り、気泡を含む軽量セメント系材料であれば特に限定さ
れない。また、この軽量気泡コンクリートにラス網や鉄
筋を埋め込み、補強したものでもよい。本発明の軽量気
泡コンクリートは、透湿性の良い塗装を施し、使用する
ことが好ましい。たとえば、旭化成工業(株)製の軽量
気泡コンクリート製品であるパワーボードの透湿性ハイ
ブリッド複層仕上塗材のような塗装が好ましい。本発明
に使用する軽量気泡コンクリートは、たとえば、珪石、
セメント、生石灰、水を主原料とし、石膏、解砕屑等を
必用に応じて添加し、更に気泡を混入させたコンクリー
トスラリーから作ることができる。コンクリートに気泡
を混入させる方法としては、コンクリートスラリーにア
ルミニウム粉などの起泡剤を混入させて発泡させる方法
を用いてもよく、あらかじめ発泡させた気泡をコンクリ
ートスラリーに混入する方法を用いてもよい。
【0012】こうして得た気泡コンクリートスラリーを
あらかじめラス網や鉄筋などの補強筋を配置した型枠に
注入、養生し、切断するのに適した硬度になった時、型
枠から外し半硬化状のコンクリートブロックを得る。半
硬化状のコンクリートブロックは適当な大きさに切断し
て半硬化状気泡コンクリート板を得る。半硬化状気泡コ
ンクリートの圧縮強度が0.2〜4kgf/cm2にな
るようにコンクリートブロックまたは切断後の半硬化状
気泡コンクリート板の養生時間を調整して使用すること
が好ましく、半硬化状気泡コンクリートの圧縮強度を
0.5〜2kgf/cm2に調整して用いることがより
好ましい。半硬化状気泡コンクリート板の圧縮強度が
0.2kgf/cm2より小さい場合は、化粧型にコン
クリートがくっつき、欠損ができ易く問題である。また
半硬化状気泡コンクリート板の圧縮強度が4kgf/c
2より大きい場合は、凹凸の付いた化粧面を押しつけ
たとき、亀裂が入り易くなる。ここで言う圧縮強度と
は、JIS A 5416に準じて測定した圧縮強度で
ある。
【0013】本発明における化粧型は、半硬化状気泡コ
ンクリート板に凹凸模様を付与するための型である。凹
凸模様のついた化粧型を半硬化状気泡コンクリート板に
押圧して、半硬化状気泡コンクリート板に凹凸模様を付
与する。製品板の凹凸模様表面部分に未押圧気泡領域が
分散配置されている軽量気泡コンクリートを製造するた
めに、凹凸模様の最大深さ領域が分散している化粧型を
用い、最大深さ程度の押しつけ変位で押圧して、未押圧
気泡領域が得られるようにした。図1に、凹凸模様のつ
いた化粧型を半硬化状気泡コンクリート板に押圧する方
法の概念図を示す。
【0014】本発明では、凹凸面を上にして化粧型また
は製品などの板を水平面に置いたとき、凹凸面上の点か
ら水平面までの距離を厚みと言い、一枚の化粧型または
製品などの板で、この厚みの最も大きいところと凹凸面
の厚みの差を凹凸模様の深さと言う。本発明でいう、押
しつけ変位量とは、半硬化状気泡コンクリート板を固定
して、凹凸模様の付いた化粧型枠を押しつけて半硬化状
気泡コンクリート板に模様を付ける際、半硬化状気泡コ
ンクリート板に化粧型を接した点を出発点として、その
点からさらに化粧型を押し付けて半硬化状気泡コンクリ
ート板に凹凸模様を付ける移動距離をいう。
【0015】使用する化粧型の凹凸模様の最大深さ領域
の分散の程度は特に限定しないが、化粧型の凹凸模様の
最大深さ領域が少なくとも4カ所以上に分散することが
好ましい。化粧型の凹凸模様の最大深さ領域が3カ所以
下の場合は、その部分からできる未押圧部分が3カ所以
下となり、製品を積み重ねて置いた時のすわりが悪い。
この化粧型の材質は、半硬化状気泡コンクリート板に押
圧して模様を転写できる強度を有するものであれば特に
限定しないが、たとえばウレタン樹脂、エポキシ樹脂、
スチレン樹脂プラスチック、鉄鋼、ステンレス、アルミ
ニウム、チタン等を用いることができる。模様の精度、
耐久性の点から硬質ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、金属
が特に好ましい。また、化粧型の凹凸模様は特に制限さ
れるものではなく、たとえば、石調、レンガ調、タイル
調等のものが用いられる。
【0016】本発明において、押しつけ面とは、半硬化
状気泡コンクリート板を構成する6面の中で、凹凸模様
の付いた化粧型面を押しつける平部を指し、裏面とは、
押しつけ面と反対方向にある面を指す。さらに、側面と
は、押しつけ面と裏面以外の側部の4面を指す。押しつ
け面、裏面および側面の材質は特に限定しないが、例え
ば、鉄鋼、ステンレス、アルミニウム、チタンなどの金
属や、ウレタン、エポキシ、ナイロンなどの樹脂を用い
ることができる。半硬化状気泡コンクリート板の上また
は下に凹凸模様の付いた化粧型を置き、側面を半硬化状
気泡コンクリート板に密着させ動かないように固定し、
半硬化状軽量気泡コンクリート板に化粧型を押圧して、
凹凸模様表面部分に未押圧気泡領域が分散配置されてい
る模様付き半硬化状軽量気泡コンクリート板を得る。
【0017】ここで、半硬化状気泡コンクリート板の気
泡部分が押しつぶされ、高比重になった部分が硬化後に
重質部分となり、気泡部分が押しつぶされずに残ってい
る部分が硬化後に未押圧気泡領域となる。本発明でいう
未押圧気泡領域が分散配置されているとは、本製品の透
湿比抵抗がプレス成形していない軽量気泡コンクリート
製品の透湿比抵抗の5倍以内になるように、未押圧気泡
領域が分散配置されているものをいい、本製品の透湿比
抵抗がプレス成形していない軽量気泡コンクリート製品
の透湿比抵抗の3倍以内になるように未押圧気泡領域が
分散配置されているものがより好ましい。
【0018】未押圧気泡領域は、半硬化状気泡コンクリ
ートの大きな気泡が潰れない程度の圧力で押して作るこ
とができる。通常の軽量気泡コンクリートの気泡は、1
〜5mm程度であり、本法では、2mmより大きな気泡
が潰れない程度も、未押圧気泡領域となる。押込み時
の、凹凸模様の最大深さをdmmとしたとき、押し付け
変位をdmmとすると、化粧型の最も厚みの小さい凹部
分に対面する半硬化状気泡コンクリート部分は潰れな
い。
【0019】半硬化状気泡コンクリート板は、通常ピア
ノ線などでカットしたものを用いるため、カット面は1
mm程度切り屑で覆われている。よって、片面を最大深
さより2mm多く押しても、化粧型の最も厚みの小さい
凹部分に対面する半硬化状軽量気泡コンクリート部分
は、切り屑と1mm程度の気泡が潰れるだけで、大きな
気泡は潰れないで残る。化粧型を凹凸模様の最大深さの
dmmまで押し付けた時には、同様のことが押し付けら
れる半硬化状気泡コンクリート板裏面でも起こるため、
裏面を2mm押し付けても未押圧気泡領域は残る。よっ
て、dmmより4mm大きい押し付け変位で押圧して
も、半硬化状気泡コンクリートの大きな気泡は潰れな
い。
【0020】凹凸模様の付いた半硬化状気泡コンクリー
ト板をオートクレーブ蒸気養生などの処理を行い、硬化
させ、冷却後に製品を得る。製品板の凹凸模様の深さ
は、化粧型の凹凸模様の深さによる。凹凸模様の深さ
は、特に限定しないが50mm以下が好ましく、より好
ましくは、30mm以下である。通常の軽量気泡コンク
リート板の厚さは200mm以下なので、凹凸模様の深
さが50mmより大きい場合には、曲げや引っ張りなど
の強度が弱くなるためあまり好ましくない。製品板の未
押圧気泡領域の分散の程度は特に限定しないが、未押圧
気泡領域が少なくとも4カ所以上に分散することが好ま
しい。未押圧気泡領域が3カ所以下の場合は、製品板を
積み重ねて置いた時のすわりが悪い。本発明の模様付き
軽量気泡コンクリート板は、外壁材、塀材、内装壁材、
または天井材などの建材に使用できる。本発明でいうセ
メント系建材とは、原料にセメントを5重量%以上使用
するものである。
【0021】
【実施例】以下実施例により本発明の凹凸模様付き軽量
気泡コンクリート板とその製造方法を説明する。
【0022】
【実施例1】珪石53重量部、生石灰7.5重量部、セ
メント37重量部、乾燥石膏2.5重量部、これら固形
分100に対し水70重量部、アルミ粉末0.060重
量部を含有する気泡コンクリートスラリーを、あらかじ
め560×1780mmのメタルラス網(目開き16×
32mm、太さ0.8mm)を50mmピッチで均等に
配置した型枠に注入し、養生後半硬化状の気泡コンクリ
ートブロックを得た。このコンクリートブロックをピア
ノ線で切断し、メタルラス網が中央に配置された50×
600×1800mmの半硬化状気泡コンクリート板を
得た。この半硬化状気泡コンクリート板を40℃の恒温
槽に入れ、入れる時間を調整して目的の圧縮強度に調整
した。圧縮強度の測定は、JIS A 5416に準じ
て測定した。この圧縮強度を表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】さらにこの半硬化状気泡コンクリート板の
底面と側面に隙間のないように鋼製型枠で押さえ固定
し、600×1800mmサイズの凹凸模様付き化粧型
を載せ、押しつけ変位量10mmでプレスした。凹凸模
様付き化粧型としては、凹凸模様表面を100×200
mmごとの升に区切り、1升に一カ所最大凹凸模様深さ
10mm、かつその最大凹凸模様深さを有する平坦部面
積が10000mm2であるものを使用した。この化粧
型は、硬質ウレタン製である。プレスした半硬化状気泡
コンクリート板を、180℃オートクレーブ水蒸気養生
を行い、冷却後製品パネルを得た。この製品パネルには
欠損、割れなど認められなかった。得られた製品パネル
は、いずれも模様面の100×200mm升目に一カ所
10000mm2の未押圧部分を有した。この未押圧部
分は、54カ所に分散していて、この未押圧部分の面積
は、凹凸模様表面積の50%であった。この未押圧気泡
部分では、気泡が潰れてない。これらの製品パネルの湿
度84.5%における透湿比抵抗を、JIS A132
4に準じて測定した結果を表2に示す。
【0025】
【表2】
【0026】得られた製品パネルを、20枚積み重ねて
1ヶ月放置したが、いずれの実験No.で作製した製品
パネルも、欠損、割れなど認めらなかった。得られた製
品パネルを、20枚積み重ねて、トラックで5時間移載
を行ったところ、いずれの実験No.で作製した製品パ
ネルも、欠損、割れなど認めらなかった。
【0027】
【実施例2】実施例1と同様の方法で作製した、半硬化
状気泡コンクリートブロックをピアノ線で切断し、メタ
ルラス網が中央に配置された実施例1と同様の50×6
00×1800mmのを半硬化状気泡コンクリート板得
た。この半硬化状気泡コンクリート板を、40℃の恒温
槽に入れ、入れる時間を調整して、圧縮強度1.5kg
f/cm2の半硬化状気泡コンクリート板を得た。さら
にこの半硬化状気泡コンクリート板の底面と側面に隙間
のないように鋼製型枠で押さえ固定し、600×180
0mmサイズの凹凸模様付き化粧型を半硬化状気泡コン
クリート板に押し付け変位14mmでプレスした。ここ
で使用した化粧型は実施例1と同じものを使用した。プ
レスした半硬化状気泡コンクリート板を、実施例1と同
じ条件でオートクレーブ水蒸気養生を行い、冷却後製品
パネルを得た。この製品パネルには欠損、割れなど認め
られなかった。
【0028】得られた製品パネルは、升に区切った10
0×200mmごとに一カ所10000mm2の未押圧
部分を有した。この未押圧部分は、54カ所に分散して
いて、この未押圧部分の面積は、凹凸模様表面積の50
%であった。この未押圧部分は、1mmより大きい気泡
部分が潰れずに残っていた。実施例1と同様にして製品
パネルの湿度84.5%における透湿比抵抗を、測定し
たところ72mhmmH/gであった。得られた製品パ
ネルを、20枚積み重ねて1ヶ月放置したが、欠損、割
れなど認めらなかった。得られた製品パネルを、20枚
積み重ねて、トラックで5時間移載を行ったところ、欠
損、割れなど認めらなかった。
【0029】
【比較例1】実施例1と同様の方法で作製した、半硬化
状気泡コンクリートブロックをピアノ線で切断し、メタ
ルラス網が中央に配置された実施例1と同様の50×6
00×1800mmのを半硬化状気泡コンクリート板を
得た。この半硬化状気泡コンクリート板を、40℃の恒
温槽に入れ、入れる時間を調整して、圧縮強度1.5k
gf/cm2の半硬化状気泡コンクリート板を得た。こ
の半硬化状気泡コンクリート板をプレスしないで、実施
例1と同じ条件でオートクレーブ水蒸気養生を行い、冷
却後製品パネルを得た。この製品パネルには欠損、割れ
など認められなかった。実施例1と同様にしてこの製品
パネルの湿度84.5%における透湿比抵抗を、測定し
たところ40mhmmH/gであった。
【0030】
【比較例2】実施例1と同様の方法で作製した、半硬化
状気泡コンクリートブロックをピアノ線で切断し、メタ
ルラス網が中央に配置された実施例1と同様の50×6
00×1800mmのを半硬化状気泡コンクリート板を
得た。この半硬化状気泡コンクリート板を、40℃の恒
温槽に入れ、入れる時間を調整して、圧縮強度1.5k
gf/cm2の半硬化状気泡コンクリート板を得た。さ
らにこの半硬化状気泡コンクリート板の底面と側面に隙
間のないように鋼製型枠で押さえ固定し、600×18
00mmサイズの凹凸模様付き化粧型を半硬化状気泡コ
ンクリート板に押しつけ変位20mmでプレスした。こ
こで使用した化粧型は実施例1と同じ、最大凹凸模様深
さ10mmのものを使用した。
【0031】プレスした半硬化状気泡コンクリート板
を、実施例1と同じ条件でオートクレーブ水蒸気養生を
行い、冷却後製品パネルを得た。この製品パネルには欠
損、割れなど認められなかった。得られた製品パネル
は、未押圧部分が無く、凹凸模様面全体が気泡の無い重
質層で覆われていた。実施例1と同様にしてこの製品パ
ネルの湿度84.5%における透湿比抵抗を、測定した
ところ240mhmmH/gであり、透湿性が良くな
い。
【0032】
【比較例3】実施例1と同様の方法で作製した、半硬化
状気泡コンクリートブロックをピアノ線で切断し、メタ
ルラス網が中央に配置された実施例1と同様の50×6
00×1800mmのを半硬化状気泡コンクリート板得
た。この半硬化状気泡コンクリート板を、40℃の恒温
槽に入れ、入れる時間を調整して、圧縮強度1.5kg
f/cm2の半硬化状気泡コンクリート板を得た。さら
にこの半硬化状気泡コンクリート板の底面と側面に隙間
のないように鋼製型枠で押さえ固定し、600×180
0mmサイズの凹凸模様付き化粧型を半硬化状気泡コン
クリート板に押しつけ変位20mmでプレスした。ここ
で使用した化粧型は、最大凹凸模様深さ10mmの天然
石を転写したものを使用した。
【0033】プレスした半硬化状気泡コンクリート板
を、実施例1と同じ条件でオートクレーブ水蒸気養生を
行い、冷却後製品パネルを得た。この製品パネルには欠
損、割れなど認められなかった。得られた製品パネル
は、未押圧部分が無く、凹凸模様面全体が気泡の無い重
質層で覆われていた。実施例1と同様にしてこの製品パ
ネルの湿度84.5%における透湿比抵抗を、測定した
ところ230mhmmH/gであり、透湿性が良くな
い。得られた製品パネルを、5枚積み重ねたところ、一
番下のパネルの模様部分が大きく欠けてしまった。得ら
れた製品パネルを、5枚積み重ねて、トラックで15分
移載を行ったところ、4枚のパネルが欠損した。
【0034】
【発明の効果】本発明の凹凸模様付き軽量気泡コンクリ
ート板は、プレス成形により表面部を押圧して凹凸模様
を形成した軽量気泡コンクリート板において、分散した
未押圧の気泡領域を凹凸模様表面に有するため、水蒸気
透過性が良く、外壁材に使用した場合結露が起こりに
い。また本発明の凹凸模様付き軽量気泡コンクリート板
は、厚みが等しい未押圧部分が分散してあるため、板を
積み重ねて置いたり積み重ねて移載したり場合すわりが
良く、欠損ができにくい。さらに本発明では、この凹凸
模様付き軽量気泡コンクリート板を効率良く生産でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】化粧型を半硬化状軽量気泡コンクリート板に押
圧する方法の概念図。
【符号の説明】
1 プレス上盤 2 化粧型 3 半硬化状気泡コンクリート板 4 側面固定型枠 5 裏面型枠

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プレス成形により表面部を押圧して凹凸
    模様を形成した軽量気泡コンクリート板において、該凹
    凸模様表面部分に未押圧気泡領域が分散配置されている
    ことを特徴とする模様付き軽量気泡コンクリート板。
  2. 【請求項2】 半硬化状気泡コンクリート板に凹凸模様
    の付いた化粧型を押し付けて模様付き軽量気泡コンクリ
    ート板を製造する方法において、凹凸模様の最大深さ領
    域が分散している該化粧型を、未押圧部分を形成する押
    し付け変位量で該半硬化状気泡コンクリート板に押圧し
    て請求項1の凹凸模様付き軽量気泡コンクリート板を製
    造する方法。
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JP2000263525A (ja) * 1999-02-09 2000-09-26 Usg Corp 表面模様付きパネルの製造法およびこれから作られるパネル製品

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