JPH1032325A - スイッチング回路およびこれを用いた電荷転送装置 - Google Patents

スイッチング回路およびこれを用いた電荷転送装置

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JPH1032325A
JPH1032325A JP8184384A JP18438496A JPH1032325A JP H1032325 A JPH1032325 A JP H1032325A JP 8184384 A JP8184384 A JP 8184384A JP 18438496 A JP18438496 A JP 18438496A JP H1032325 A JPH1032325 A JP H1032325A
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voltage
reset
circuit
frequency
transistor
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JP8184384A
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Yasuto Maki
康人 真城
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 出力波形での不要なカップリング部分を確実
に低減できるスイッチング回路を提供する。 【解決手段】 信号電荷を電圧に変換する電荷電圧変換
部30のフローティング・ディフュージョン(FD)3
2をリセットドレイン(RD)33の電位Vrdにリセ
ットするためにリセットゲート(RG)34にリセット
パルスφrsを印加するφrsドライバ10において、
2段目のC‐MOSインバータのN‐MOSトランジス
タQ14のソースと接地間にN‐MOSトランジスタQ
15を接続するとともに、そのゲートに周波数依存バイ
アス発生回路22によってリセットパルスφrsの周波
数に依存したバイアス電圧を印加し、リセットパルスφ
rsの立ち下がりをクロック周波数に応じて変化させる
構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スイッチング回路
およびこれを出力回路の一部として用いた電荷転送装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】固体撮像装置、例えばCCDリニアセン
サの構成を図14に、電荷電圧変換部の周辺部の構成を
図15にそれぞれ示す。先ず、CCDリニアセンサ10
0は、入射光をその光量に応じた電荷量の信号電荷に変
換して蓄積するセンサ部101が一列に多数(例えば、
2000画素分)配列されてなるセンサ列102と、こ
のセンサ列102の各センサ部101に蓄積された信号
電荷を読み出す読出しゲート部103と、この読出しゲ
ート部103によって読み出された信号電荷を一方向に
転送するCCDからなる電荷転送レジスタ104とを有
する構成となっている。そして、電荷転送レジスタ10
4の転送先の端部には、転送されてきた信号電荷を検出
して電圧に変換する電荷電圧変換部105が設けられて
いる。
【0003】読出しゲート部103は、端子106を介
して印加される読出しゲートパルスφROGによって読
出し駆動される。電荷転送レジスタ104は、タイミン
グ発生回路107で発生されかつドライバ108を介し
て印加される2相の駆動パルスφ1,φ2によって転送
駆動される。電荷電圧変換部105は、同様に、タイミ
ング発生回路107で発生されかつドライバ108を介
して印加されるリセットパルスφrsによってリセット
される。タイミング発生回路107は、端子109を介
して入力されるクロックパルスφCLKに基づいて2相
の駆動パルスφ1,φ2やリセットパルスφrsなどの
各種のタイミング信号を発生する。電荷電圧変換部10
5の出力電圧Vfdは、バッファ110を経た後出力端
子111を介してCCD出力電圧Voutとして導出さ
れ、ADコンバータ112においてADタイミングパル
スに基づいてディジタル信号に変換される。
【0004】図14において、電荷電圧変換部105
は、一例として、電荷転送レジスタ104の最終段を構
成するN−型不純物からなる出力ゲート部113に隣接
して形成されたN+型不純物からなるフローティング・
ディフュージョン(FD)114と、N型不純物からな
るチャネル領域を介して形成されたN+型不純物からな
るリセットドレイン(RD)115と、チャネル領域の
上方に配されたリセットゲート(RG)116とからな
るフローティング・ディフュージョン・アンプ構成とな
っており、出力ゲート部113からフローティング・デ
ィフュージョン114に転送された信号電荷を電圧Vf
dに変換して出力する。リセットドレイン115には、
所定の電圧(例えば、電源電圧Vdd)がリセットドレ
イン電圧Vrdとして印加されている。また、リセット
ゲート116には、先のリセットパルスφrsが印加さ
れる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図16に、バッファ1
10でサンプルホールド(S/H)を行わない場合のC
CD出力電圧Voutの一般的な出力波形を示す。この
出力波形から明らかなように、リセットゲート116に
印加されたリセットパルスφrsがオフするときに、リ
セットドレイン115とリセットゲート116との間の
寄生容量に起因する容量結合によってフローティング・
ディフュージョン114の電位が変動するいわゆるφr
sカップリングが見られる。ここで、CCD出力電圧V
outの振幅として1Vp-p あったとしても、φrsカ
ップリングが0.5Vあれば、このカップリングの振幅
のバラツキ(製造上のバラツキや使用環境のバラツキ)
を考慮して結局、出力回路の動作領域として1.5V以
上確保しなければならないことになる。このような観点
から、φrsカップリングを低減することは、出力回路
の設計を楽にする上で重要である。
【0006】図17に、バッファ110でサンプルホー
ルドを行った場合のCCD出力電圧Voutの出力波形
を示す。サンプルホールドしてしまえば、CCD出力電
圧Voutの全体の振幅も小さくなるが、図15の回路
図から明らかなように、サンプルホールド回路116の
前段の回路部分(本例では、ソースフォロワ2段)11
7の設計は、φrsカップリングを含めて考える必要が
ある。さらに、ノイズ除去のためCDS(相関二重サン
プリング)などを行おうとすると、サンプルホールド以
前に行う必要があるため、サンプルホールド回路116
以前の回路構成が複雑になってしまう。複雑な回路であ
ればあるほど、動作領域を大きく設計するのが困難にな
る。
【0007】また、φrsカップリングのもう一つの問
題点としてノイズの問題がある。CCD出力電圧Vou
tにおけるノイズの一つに、広い意味でのリセットノイ
ズと称されるランダムノイズがある。このリセットノイ
ズには、抵抗雑音である狭義のリセットノイズや、リセ
ットゲート116がオフするときにゲート下の電荷がフ
ローティング・ディフュージョン側へ分配されることに
よる分配ノイズや、容量結合によるφrsカップリング
のバラツキのカップリングノイズなどがある。ここで、
リセットパルスφrsに依存するのが分配ノイズとカッ
プリングノイズである。
【0008】分配ノイズは、リセットゲート部分のトラ
ンジスタ(フローティング・ディフュージョン114,
リセットドレイン115,リセットゲート116からな
るMOSトランジスタ)がオフするとき(直後)のチャ
ネル上の電荷の分配やドレインへの転送時間の問題など
がある。これは、このMOSトランジスタの相互コンダ
クタンスgm が十分に高ければ、オフするスピードに依
存し、スピードが早ければこのノイズが大きくなる。こ
のスピードは、φrsカップリングの振幅をリセットパ
ルスφrsの立下がり時間で割った値で決まる。
【0009】次に、カップリングノイズであるが、これ
は通常電源電圧Vddが供給されるリセットドレイン1
15への配線などによるインピーダンスやリセットゲー
ト部分のMOSトランジスタが影響し、リセットパルス
φrsの立下がりスピード依存性を持つものである。イ
ンピーダンスが高いと、リセットドレイン115とリセ
ットゲート116との間の寄生容量によってカップリン
グが大きくなり、ノイズとしても大きくなる。逆に、リ
セットパルスφrsの立下がりスピードが遅いと、イン
ピーダンスおよびリセットゲート部分のMOSトランジ
スタの影響でカップリングが小さくなる。このカップリ
ングそのものを小さくすることは、先述したように、設
計上/性能上、有意義なものである。
【0010】従来、このカップリングを低減するため
に、以下に説明する方策が採られていた。先ず、図18
は、基本的なφrsドライバの回路図である。このφr
sドライバは、電源Vddと接地間に接続されたP‐M
OSトランジスタM1とN‐MOSトランジスタM2か
らなる1段目のC‐MOSインバータ121と、同様に
電源Vddと接地間に接続されたP‐MOSトランジス
タM3とN‐MOSトランジスタM4からなる2段目の
C‐MOSインバータ122と、出力ライン123と接
地間に接続された負荷容量CLとから構成されている。
かかる構成のφrsドライバに対し、従来は、カップリ
ングを低減するために、図19に示すように、2段目の
C‐MOSインバータ212を構成するN‐MOSトラ
ンジスタM4のソースを電源Vccに接続した構成を採
っていた。なお、この電源Vccの電源電圧は、電源V
ddの電源電圧と接地レベルとの間の電圧である。
【0011】図20に、図18,図19の各回路例1,
2でのリセットパルスφrs(a)およびCCD出力V
out(b)の各波形を示す。また、図20の時刻t
1,t2,t3でのフローティング・ディフュージョン
(FD)付近の断面ポテンシャルを図21に示す。図1
9の回路例2によれば、図20(a)に一点鎖線で示す
ように、リセットパルスφrsのLoレベルを図18の
回路例1の場合よりも高く設定したことにより、リセッ
トパルスφrsそのものの振幅を小さくすることができ
るので、同図(b)から明らかなように、その分だけフ
ローティング・ディフュージョンの出力Vfdへのカッ
プリングを低減できる。しかしながら、リセットパルス
φrsの振幅を小さくし過ぎると、フローティング・デ
ィフュージョンのダイナミックレンジを十分に確保でき
なくなることから、上述した従来技術では、リセットパ
ルスφrsの振幅をある程度までしか小さくできないた
め、カップリングの低減にも限界があった。
【0012】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、出力波形での不要な
カップリング部分を確実に低減できるスイッチング回路
およびこれを用いた電荷転送装置を提供することにあ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明では、信号又は信
号の直流成分を保持する保持手段と、この保持手段を駆
動するスイッチングトランジスタとを備えたスイッチン
グ回路において、スイッチングトランジスタと基準電位
点との間に接続された制御トランジスタと、クロック入
力の周波数に応じたレベルのバイアス電圧を制御トラン
ジスタの制御電極に印加する周波数依存バイアス発生回
路とを設けた構成となっている。
【0014】上記構成のスイッチング回路において、ス
イッチングトランジスタに駆動パルスが印加されると、
信号又は信号の直流成分を保持する保持手段は、所定の
電位にリセット又は所定の電位へクランプされる。そし
て、スイッチングトランジスタをオフするときに、制御
トランジスタの制御電極に、周波数依存バイアス発生回
路によってクロック入力の周波数に応じたレベルのバイ
アス電圧が印加されることで、ある周波数の状態で見れ
ば制御トランジスタが定電流源として働く。これによ
り、駆動パルスの立ち下がりがクロック周波数に応じて
変化し、容量結合によるカップリングが低減される。
【0015】また、本発明では、信号電荷を転送する電
荷転送部と、この電荷転送部によって転送された信号電
荷を電圧に変換する電荷電圧変換部と、この電荷電圧変
換部に対してその浮遊容量を所定の電位にリセットする
リセットパルスを供給するドライバとを備えた電荷転送
装置において、このドライバにリセットパルスを出力す
る出力トランジスタと基準電位点との間に接続された制
御トランジスタと、リセットパルスの周波数に応じたレ
ベルのバイアス電圧を制御トランジスタの制御電極に印
加する周波数依存バイアス発生回路とを設けた構成とな
っている。
【0016】上記構成の電荷転送装置において、電荷電
圧変換部にリセットパルスが印加されることで、フロー
ティング・ディフュージョン又はフローティングゲート
が所定の電位にリセットされる。そして、リセットをオ
フするときに、制御トランジスタの制御電極に、周波数
依存バイアス発生回路によってクロック入力の周波数に
応じたレベルのバイアス電圧が印加されることで、ある
周波数の状態で見れば制御トランジスタが定電流源とし
て働く。これにより、リセットパルスの立ち下がりがク
ロック周波数に応じて変化し、リセットドレインとリセ
ットゲートとの間の寄生容量に起因する容量結合によっ
てフローティング・ディフュージョン又はフローティン
グゲートの電位が変動するカップリングが低減される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は、本発明に
よるスイッチング回路の一実施形態を示す回路図であ
る。図1において、P‐MOSトランジスタQ11およ
びN‐MOSトランジスタQ12は、ゲート同士および
ドレイン同士がそれぞれ共通に接続されており、P‐M
OSトランジスタQ11のソースが電源Vddに接続さ
れ、N‐MOSトランジスタQ12のソースが接地され
ることで1段目のC‐MOSインバータ11を構成して
いる。P‐MOSトランジスタQ11およびN‐MOS
トランジスタQ12のゲート共通接続点N11は、信号
線L11を介してタイミング発生回路21の出力端に接
続されている。
【0018】P‐MOSトランジスタQ13およびN‐
MOSトランジスタQ14は、ゲート同士およびドレイ
ン同士がそれぞれ共通に接続されており、P‐MOSト
ランジスタQ13のソースが電源Vddに接続され、N
‐MOSトランジスタQ14のソースがN‐MOSトラ
ンジスタQ15を介して接地されることで2段目のC‐
MOSインバータ12を構成している。N‐MOSトラ
ンジスタQ15のゲートは、周波数依存バイアス発生回
路22の出力端に接続されている。周波数依存バイアス
発生回路22は、リセットパルスφrsあるいはその他
のクロックの周波数に依存したバイアス電圧を発生し、
N‐MOSトランジスタQ15のゲートに印加する。こ
の周波数依存バイアス発生回路22の具体的な回路構成
については後述する。
【0019】2段目のC‐MOSインバータ12におい
て、P‐MOSトランジスタQ13およびN‐MOSト
ランジスタQ14のゲート共通接続点N13は、P‐M
OSトランジスタQ11およびN‐MOSトランジスタ
Q12のドレイン共通接続点N12に信号線L12を介
して接続されている。P‐MOSトランジスタQ13お
よびN‐MOSトランジスタQ14のドレイン共通接続
点N14は、信号線L13を介して出力端子13に接続
されている。信号線L13と接地間には、負荷容量CL
が接続されている。
【0020】図2は、本発明に係るスイッチング回路の
適用例1を示す構成図である。この適用例では、本発明
に係るスイッチング回路が、CCDリニアセンサやCC
Dエリアセンサ等の固体撮像装置における電荷転送レジ
スタやCCD遅延素子などの電荷転送装置20におい
て、例えばフローティング・ディフュージョン・アンプ
構成の電荷電圧変換部のリセットゲートを駆動するため
のφrsドライバ10として用いられた場合を示してい
る。なお、信号電荷を電圧に変換する電荷電圧変換部と
しては、フローティング・ディフュージョン・アンプ構
成のものに限定されるものではなく、フローティングゲ
ート構成のものなどであっても良い。
【0021】図2において、電荷電圧変換部30は、電
荷転送部の最終段を構成するN−型不純物からなる出力
ゲート部31に隣接して形成されたN+型不純物からな
るフローティング・ディフュージョン32と、N型不純
物からなるチャネル領域を介して形成されたN+型不純
物からなるリセットドレイン33と、チャネル領域の上
方に配されたリセットゲート34とからなるスイッチン
グトランジスタ(MOSトランジスタ)構成となってお
り、出力ゲート部31からフローティング・ディフュー
ジョン32に転送された信号電荷を電圧Vfdに変換し
て出力する。フローティング・ディフュージョン32の
容量(浮遊容量)が図1の負荷容量CLとなる。リセッ
トドレイン33には、所定の電圧(例えば、電源電圧V
dd)がリセットドレイン電圧Vrdとして印加されて
いる。また、リセットゲート34には、φrsドライバ
10からリセットパルスφrsが印加される。
【0022】上述したように、電荷電圧変換部30のリ
セットゲート34を駆動するφrsドライバ10におい
て、2段目のC‐MOSインバータ12のN‐MOSト
ランジスタQ14のソースと接地間に制御トランジスタ
としてN‐MOSトランジスタQ15を接続し、そのゲ
ート(制御電極)にリセットパルスφrsあるいはその
他のクロックの周波数に依存したバイアス電圧を印加す
るようにしたことにより、ある周波数の状態で見ればN
‐MOSトランジスタQ15が定電流源として働くこと
になるため、図3(a)に実線で示すように、リセット
ゲート34に印加するリセットパルスφrsの立ち下が
り時間のみをクロック周波数に応じてコントロールで
き、しかもリニアに立ち下げることができる。
【0023】このように、リセットパルスφrsの立ち
下がりをクロック周波数に応じて変化させることによ
り、図3(b)から明らかなように、リセットパルスφ
rsの立ち下がり時(オフ時)において、リセットドレ
イン33とリセットゲート34との間の寄生容量に起因
する容量結合によるカップリングを低減でき、しかもス
レッシュホールドレベルVthに変動があっても、リセ
ットパルスφrsの立ち下がりの傾きが一定であるた
め、Vth変動によってカップリングおよびノイズが変
わることはない。
【0024】そして、CCD出力波形におけるリセット
パルスφrsのカップリング部分が減ることで、信号レ
ベル(動作点)が容易に判断できるため、フローティン
グ・ディフュージョン32の後段に接続される出力回路
の設計が簡単にできるようになる。また、N‐MOSト
ランジスタQ15のゲート電圧を変えたり、N‐MOS
トランジスタQ15のチャネル長やチャネル幅を変える
ことで、リセットパルスφrsの立ち下がりにおいて、
所望の立ち下がりスピードを設定することができる。
【0025】図4に、フローティング・ディフュージョ
ン部分の断面ポテンシャルを示す。同図において、リセ
ットゲート34の下のポテンシャルのうち、一点鎖線で
示すポテンシャル線が、リセットゲート34のオン/オ
フのスレッシュホールドレベルである。実際には、カッ
プリングでもう少し高いポテンシャルがスレッシュホー
ルドレベルに相当するが、ここでは簡単のため、リセッ
トドレイン電圧Vrdと同電位をスレッシュホールドレ
ベルとして話しを進める。ポテンシャルがこのVrdレ
ベルになるときのリセットゲート電圧がスレッシュホー
ルドレベルVthとなり、図3(a)のリセットパルス
φrsの波形を横切る点線に相当する。したがって、こ
のリセットパルスφrsの波形において、Vthレベル
と交差するときの傾きがノイズに関係する重要な立ち下
がりスピード部分である。
【0026】図5は、周波数依存バイアス発生回路22
の具体的な構成の一例を示すブロック図である。図5に
おいて、周波数依存バイアス発生回路22は、n個(本
例では、n=7)のインバータ23-1〜23-nからな
り、入力電圧Vinを所定の遅延時間Tdだけ遅延させ
る遅延回路24と、この遅延回路24の出力電圧V1と
入力電圧Vinとを2入力とするNAND回路25と、
このNAND回路25の出力電圧V2を反転するインバ
ータ26と、このインバータ26の出力電圧V3を平滑
化する平滑回路27とから構成されている。平滑回路2
7としては、例えば図6に示すように、抵抗Rおよびコ
ンデンサCからなる積分回路構成のものが用いられる。
【0027】次に、上記構成の周波数依存バイアス発生
回路の回路動作について、図7および図8のタイミング
チャートを用いて説明する。なお、図7は入力電圧Vi
nの周波数が低い場合を、図8は入力電圧Vinの周波
数が低い場合をそれぞれ示している。
【0028】先ず、入力電圧Vinは直接NAND回路
25の一方の入力となるとともに、遅延回路24を通過
することによって遅延時間Tdだけ遅延された出力電圧
V1としてNAND回路25の他方の入力となる。する
と、NAND回路25は、入力電圧Vinおよび出力電
圧V1が共に“H”レベルの期間“L”レベルとなる出
力電圧V2を発生する。この出力電圧V2はインバータ
26で反転され、出力電圧V3となり、平滑回路27に
供給される。
【0029】ここで、入力電圧Vinの周波数が低い場
合には、図7のタイミングチャートから明らかなよう
に、出力電圧V3の周期T1が長くなるので、平滑回路
27で平滑化されて得られる出力電圧Voutのレベル
は低くなる。一方、入力電圧Vinの周波数が低い場合
には、図8のタイミングチャートから明らかなように、
出力電圧V3の周期T2が短くなるので、平滑回路27
で平滑化されて得られる出力電圧Voutのレベルは高
くなる。
【0030】このように、周波数依存バイアス発生回路
22においては、入力電圧Vinの周波数に応じたレベ
ルの出力電圧Voutが得られる。したがって、その入
力電圧Vinとして、図1に示したように、リセットパ
ルスφrsを与えることにより、リセットパルスφrs
の周波数に依存したバイアス電圧が得られ、このバイア
ス電圧によってN‐MOSトランジスタQ15のゲート
電圧を制御することができる。その結果、先述したよう
に、リセットパルスφrsの立ち下がり時間をクロック
周波数に応じて変化させてカップリングやノイズを減ら
すことができ、しかも高周波でも安定して動作できるこ
とになる。
【0031】図9は、例えばオートフォーカスのモニタ
ーセンサ(露光センサ)として用いられるダイオードセ
ンサのリセット駆動に適用された本発明に係るスイッチ
ング回路の適用例2を示す構成図であり、図中、図2と
同等部分には同一符号を付して示してある。図9におい
て、ダイオードセンサ40は、P−型不純物領域41の
表面側に形成されたN+型不純物領域42と、このN+
型不純物領域42の横にN型不純物領域43を挟んで形
成されたN+型不純物領域44と、N型不純物領域43
の上方に配されたリセットゲート45とからなり、N+
型不純物領域44が電源Vddに接続され、リセットゲ
ート45にリセットパルスφSRSが印加される一種の
スイッチングトランジスタ(MOSトランジスタ)構成
となっている。
【0032】このように、ダイオードセンサ40をリセ
ット駆動するφSRSドライバ50に本発明の一実施形
態に係るスイッチング回路を適用することにより、図1
0に示すように、リセットパルスφSRSの立ち下がり
時間を大きく、しかもリニアに立ち下げることができる
ので、リセットパルスφSRSの立ち下がり時(オフ
時)において、N+型不純物領域44とリセットゲート
45との間の寄生容量に起因する容量結合によるカップ
リングを低減でき、しかもスレッシュホールドレベルV
thに変動があっても、リセットパルスφSRSの立ち
下がりの傾きが一定であるため、Vth変動によってカ
ップリングおよびノイズが変わることはない。
【0033】図11は、サンプルホールド回路のサンプ
リング駆動に適用された本発明の適用例3を示す構成図
であり、図中、図2と同等部分には同一符号を付して示
してある。図11において、サンプルホールド回路60
は、2段のソースフォロワからなる前段のバッファ61
と、1段のソースフォロワからなる後段のバッファ62
と、バッファ61の出力端にドレインが接続されかつバ
ッファ62の入力端にソースが接続されたスイッチング
トランジスタであるホールドトランジスタ(N‐MOS
トランジスタ)63と、このホールドトランジスタ63
のソースと接地間に接続されたホールド容量64とから
なり、ホールドトランジスタ63のゲートにサンプルホ
ールドパルスφSHが印加されることで、入力信号Vi
nのピーク値をホールドする回路構成となっている。
【0034】このように、サンプルホールド回路60を
サンプリング駆動するφSHドライバ70に第2の実施
例に係るスイッチング回路を適用することにより、サン
プルホールドパルスφSHの立ち下がり時間を大きく、
しかもリニアに立ち下げることができるので、サンプル
ホールドパルスφSHの立ち下がり時におけるカップリ
ングを低減でき、S/Hカップリングの少ない出力波形
を得ることができる。したがって、このサンプルホール
ド回路60を例えば図14に示すCCDリニアセンサ1
00の出力回路の一部として用いることで、後段の信号
処理、例えばADコンバータ112(図14参照)のタ
イミングを正確に合わせる必要がなくなるため、設計が
楽になる。
【0035】図12は、クランプ回路のクランプ駆動に
適用された本発明の適用例4を示す構成図であり、図
中、図2と同等部分には同一符号を付して示してある。
図12において、クランプ回路80は、2段のソースフ
ォロワからなる前段のバッファ81と、1段のソースフ
ォロワからなる後段のバッファ82と、バッファ81の
出力端に一端が接続されかつバッファ82の入力端に他
端が接続されたクランプ容量83と、基準電位Vref
が印加される端子84にドレインが接続されかつクラン
プ容量83の他端にソースが接続されたスイッチングト
ランジスタであるクランプトランジスタ(N‐MOSト
ランジスタ)85とからなり、クランプトランジスタ8
5のゲートにクランプパルスφCLPが印加されること
により、入力信号Vinの直流成分を基準電位Vref
へクランプする回路構成となっている。
【0036】このように、クランプ回路80をクランプ
駆動するφCLPドライバ90に本発明の一実施形態に
係るスイッチング回路を適用することにより、クランプ
パルスφCLPの立ち下がり時間を大きく、しかもリニ
アに立ち下げることができるので、クランプパルスφC
LPの立ち下がり時におけるカップリングを低減でき
る。したがって、クランプした際の直流成分の基準電位
Vrefからのずれが小さくなるため、後段の信号処理
のための回路の設計が楽になる。
【0037】なお、上記実施形態およびその適用例で
は、2段目のC‐MOSインバータ12のN‐MOSト
ランジスタQ14のソースと接地間にN‐MOSトラン
ジスタQ15を追加し、このN‐MOSトランジスタQ
15のゲートに所定の電位を印加することでリセットパ
ルスφrsの立ち下がりをなまらせる構成としたが、N
‐MOSトランジスタQ15のソース側の電位を接地レ
ベルではなく、接地レベルよりも高くかつ電源Vddの
電圧レベルよりも低い電位レベルVccに設定すること
によってリセットパルスφrs,φSRS、サンプルホ
ールドパルスφSHあるいはクランプパルスφCLPそ
のものの振幅を小さくする技術との組合せで用いること
で、カップリングをより低減できることになる。
【0038】図13は、本発明の変形例を示す回路図で
あり、図中、図1と同等部分には同一符号を付して示し
てある。この変形例では、2段目のC‐MOSインバー
タ12のP‐MOSトランジスタQ13のソースと電源
Vddとの間にP‐MOSトランジスタQ16を接続
し、このP‐MOSトランジスタQ16のゲートを周波
数依存バイアス回路22の出力端に接続し、そのゲート
電圧としてリセットパルスφrsあるいはその他のクロ
ックの周波数に依存したバイアス電圧を与える構成とな
っている。これによれば、リセットパルスφrsの立ち
上がり時間のみを大きく設定できるので、その駆動対象
のトランジスタがP‐MOSトランジスタの場合に適用
することで、φrsカップリングを低減できることにな
る。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
信号又は信号の直流成分を保持する保持手段と、この保
持手段を駆動するスイッチングトランジスタとを備えた
スイッチング回路において、スイッチングトランジスタ
と基準電位点との間に接続された制御トランジスタと、
クロック入力の周波数に応じたレベルのバイアス電圧を
制御トランジスタの制御電極に印加する周波数依存バイ
アス発生回路とを設けたことにより、スイッチングトラ
ンジスタのゲートに印加する駆動パルスの立ち下がりを
クロック周波数に応じて変化させることができるので、
容量結合によるカップリングを低減できることになる。
【0040】また、信号電荷を転送する電荷転送部と、
この電荷転送部によって転送された信号電荷を電圧に変
換する電荷電圧変換部と、この電荷電圧変換部に対して
その浮遊容量を所定の電位にリセットするリセットパル
スを供給するドライバとを備えた電荷転送装置におい
て、このドライバにリセットパルスを出力する出力トラ
ンジスタと基準電位点との間に接続された制御トランジ
スタと、リセットパルスの周波数に応じたレベルのバイ
アス電圧を制御トランジスタの制御電極に印加する周波
数依存バイアス発生回路とを設けたことにより、リセッ
トパルスの立ち下がりをクロック周波数に応じて変化さ
せることができるので、リセットドレインとリセットゲ
ートとの間の寄生容量に起因する容量結合によるカップ
リングを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す回路図である。
【図2】本発明の適用例1を示す構成図である。
【図3】本発明の適用例1に係る波形図である。
【図4】FD部分の断面ポテンシャル図である。
【図5】周波数依存バイアス発生回路の構成の一例を示
すブロック図である。
【図6】平滑回路の回路構成の一例を示す回路図であ
る。
【図7】低周波時のタイミングチャートである。
【図8】高周波時のタイミングチャートである。
【図9】本発明の適用例2を示す構成図である。
【図10】本発明の適用例2に係る波形図である。
【図11】本発明の適用例3を示す回路図である。
【図12】本発明の適用例4を示す回路図である。
【図13】本発明の変形例を示す回路図である。
【図14】CCDリニアセンサの構成図である。
【図15】電荷電圧変換部の周辺部の構成図である。
【図16】S/Hなしの場合のCCD出力の波形図であ
る。
【図17】S/Hありの場合のCCD出力の波形図であ
る。
【図18】従来の回路例1の回路図である。
【図19】従来の回路例2の回路図である。
【図20】従来例に係る波形図である。
【図21】FD付近の断面ポテンシャル図である。
【符号の説明】
10 φrsドライバ 11 1段目のC‐MOSイ
ンバータ 12 2段目のC‐MOSインバータ 20 電荷転
送装置 21 タイミング発生回路 22 周波数依存バイア
ス発生回路 30 電荷電圧変換部 32 フローティング・ディ
フュージョン(FD) 33 リセットドレイン(RD) 34 リセットゲ
ート(RG) 40 ダイオードセンサ 50 φSRSドライバ 60 サンプルホールド回路 63 ホールドトラン
ジスタ 64 ホールド容量 70 φSHドライバ 80
クランプ回路 83 クランプ容量 85 クランプトランジスタ 90 φCLPドライバ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 信号又は信号の直流成分を保持する保持
    手段と、 クロック入力に応じて前記保持手段を駆動するスイッチ
    ングトランジスタと、 前記スイッチングトランジスタと基準電位点との間に接
    続された制御トランジスタと、 前記クロック入力の周波数に応じたレベルのバイアス電
    圧を前記制御トランジスタの制御電極に印加する周波数
    依存バイアス発生回路とを具備することを特徴とするス
    イッチング回路。
  2. 【請求項2】 前記保持手段は、信号電荷を電圧に変換
    する浮遊容量であることを特徴とする請求項1記載のス
    イッチング回路。
  3. 【請求項3】 前記保持手段は、光電変換するダイオー
    ドセンサのセンサ容量であることを特徴とする請求項1
    記載のスイッチング回路。
  4. 【請求項4】 前記保持手段は、信号をホールドするホ
    ールド容量であることを特徴とする請求項1記載のスイ
    ッチング回路。
  5. 【請求項5】 前記保持手段は、信号の直流成分を所定
    の電位へクランプするクランプ容量であることを特徴と
    する請求項1記載のスイッチング回路。
  6. 【請求項6】 信号電荷を転送する電荷転送部と、前記
    電荷転送部によって転送された信号電荷を電圧に変換す
    る電荷電圧変換部と、前記電荷電圧変換部に対してその
    浮遊容量を所定の電位にリセットするリセットパルスを
    供給するドライバとを備えた電荷転送装置であって、 前記ドライバは、前記リセットパルスを出力する出力ト
    ランジスタと基準電位点との間に接続された制御トラン
    ジスタと、前記リセットパルスの周波数に応じたレベル
    のバイアス電圧を前記制御トランジスタの制御電極に印
    加する周波数依存バイアス発生回路とを有することを特
    徴とする電荷転送装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001176289A (ja) * 1999-12-14 2001-06-29 Sony Corp 転送レジスタ
US7349019B2 (en) 2003-07-30 2008-03-25 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Solid-state imaging device, camera, power supply device and method thereof

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