JPH10323121A - 水性人工培地 - Google Patents

水性人工培地

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JPH10323121A
JPH10323121A JP9133130A JP13313097A JPH10323121A JP H10323121 A JPH10323121 A JP H10323121A JP 9133130 A JP9133130 A JP 9133130A JP 13313097 A JP13313097 A JP 13313097A JP H10323121 A JPH10323121 A JP H10323121A
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surfactant
aqueous artificial
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Masatoshi Kamei
昌敏 亀井
Tetsuya Okano
哲也 岡野
Tadayuki Suzuki
忠幸 鈴木
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Kao Corp
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    • C05FERTILISERS; MANUFACTURE THEREOF
    • C05GMIXTURES OF FERTILISERS COVERED INDIVIDUALLY BY DIFFERENT SUBCLASSES OF CLASS C05; MIXTURES OF ONE OR MORE FERTILISERS WITH MATERIALS NOT HAVING A SPECIFIC FERTILISING ACTIVITY, e.g. PESTICIDES, SOIL-CONDITIONERS, WETTING AGENTS; FERTILISERS CHARACTERISED BY THEIR FORM
    • C05G3/00Mixtures of one or more fertilisers with additives not having a specially fertilising activity
    • C05G3/80Soil conditioners

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸水性ポリマーからなり、植物の土壌栽培及
び水耕栽培の培地として好適な水性人工培地の提供。 【解決手段】 水性人工培地は、吸水性ポリマー0.01〜
10重量%と、界面活性剤0.0001〜20重量%とを含んでな
る。界面活性剤としては陽イオン界面活性剤又は非イオ
ン界面活性剤が好ましく用いられる。水性人工培地は必
要に応じて肥料成分、鮮度保持剤その他の添加剤を含有
することができ、また場合によっては土壌等と混合可能
である。鉢植え植物の生育、種子の発芽、発根、生育、
及び切り花の鮮度保持や延命に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水性人工培地に関
し、より詳しくは、鉢植えや切り花などの植物のため
の、土壌に代わる培地として好適な水性の人工培地に関
する。
【0002】
【従来の技術】吸水性ポリマーを植物の培地に用いるこ
とは既に知られている。これは例えば架橋ポリアクリル
酸塩系、でんぷん/ポリアクリル酸塩系などのポリマー
を土壌の一部に混合して培地とするものであが、植物の
栽培に適した培地とするためには、給水性ポリマーによ
り提供される保水性と給水性のバランスがとれているこ
となどが特に必要である。最近はこうした観点から、改
良された性能を有する吸水性ポリマーが提案されるに至
っている。
【0003】例えば特開平8−256592号は、N−ビニル
カルボン酸アミド系の架橋ホモポリマー又はコポリマー
を0.3〜10重量%配合した人工培地を教示している。こ
れらのポリマーは保水能力と植物に対する水の供給能力
のバランスがとれ、植物の生育にも影響を与えないとさ
れる。また特開平8−266147号は、ポリN−置換(メ
タ)アクリルアミド誘導体などの、温度依存型の平衡吸
水率を有する架橋ポリマーを0.1〜10重量%程度の量で
培地に含有させることにより、温度変化に応じて給水量
を調節することを開示している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来技術による人工培
地は、通常はせいぜい3重量%程度の吸水性ポリマーを
土壌と混合してなるものである。しかしながら、鉢植え
植物や切り花植物などはインテリア性の高いものである
ため、人工培地が土壌を含まない、よりクリーンな形態
で提供されることが好ましい。そこで人工培地を吸水性
ポリマーのみから、或いはその大半を吸水性ポリマーか
ら構成することが望まれる。だが、こうした系では毎日
の潅水の手間が省けるといった吸水性ポリマーの特質に
基づく利点は得られるものの、土壌並の生育性を獲得す
ることは困難であった。即ち植物の生育、発芽、発根、
生長といった面では、大部分を吸水性ポリマーのみから
構成した人工培地は、大半が土壌から構成される人工培
地、或いは土壌自体には未だ及ばなかった。
【0005】そこで本発明の1つの課題は、全部又は大
部分を吸水性ポリマーから構成でき、土壌を代替可能な
水性人工培地を提供することである。こうした人工培地
は、従来のように土壌の一部として混合して用いられる
場合でも、従来の人工培地よりも植物体に対して好まし
い影響を及ぼすことができる。
【0006】また、切り花植物を花瓶に活けるような場
合については、水を吸水性ポリマー培地で代替すること
が可能であれば、倒れても水がこぼれる心配がないた
め、インテリアとしての範囲が広がることになるが、こ
うした場合には吸水性ポリマー培地が水と同等の鮮度を
保持することが必要である。本発明の別の課題は、こう
した用途にも好適に用いることのできる人工培地を提供
することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題の
下に検討を重ねた結果、吸水性ポリマーに界面活性剤を
併用することにより、優れた特性を有する水性人工培地
を得ることができることを見いだし、本発明に到達し
た。即ち本発明によれば、吸水性ポリマー0.01〜10重量
%と、界面活性剤0.0001〜20重量%とを含んでなる水性
人工培地が提供される。残部は水であり、通常は水道水
が用いられるが、純水やイオン交換水などを用いること
もできる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明において用いられる吸水性
ポリマーは、水溶性樹脂を僅かに架橋(三次元化)して
水不溶化したものであり、陰イオン性重合体、又は非イ
オン性重合体が一般的である。しかしこのことは、4級
アンモニウム塩系などの陽イオン性重合体や、両性イオ
ン性重合体の使用を排除するものではない。しかしなが
ら汎用性などの点からして、陰イオン性重合体又は非イ
オン性重合体、或いはこれらの混合物が好ましい。
【0009】陰イオン性重合体としては、例えばポリア
クリル酸塩系、イソブチレン/マレイン酸塩系、でんぷ
ん/ポリアクリル酸塩系、ビニルアルコール/アクリル
酸塩系、カルボキシメチルセルロース系、アクリル酸塩
/アクリルアミド系、酢酸ビニル/アクリル酸塩系、ポ
リアクリロニトリル系ケン化物、でんぷん/アクリロニ
トリルグラフト重合体系ケン化物、多糖類/アクリル酸
塩系、アルギン酸エステル系、ポリスルホン酸塩系、及
び酢酸ビニル/アクリル酸エステル共重合体系ケン化物
が挙げられる。これらの重合体は、1種又は2種以上を
混合して用いることができる。これらは一般に粉末状又
は繊維状であり、ポリアクリロニトリル内芯/ポリアク
リル酸塩外皮のような複合繊維の形態を取る場合もあ
る。
【0010】非イオン性重合体としては、ポリビニルア
ルコール系、でんぷん/ポリアクリロニトリル系、ポリ
オキシエチレン系、酢酸ビニル/無水マレイン酸系、ポ
リ−N−ビニルアセトアミド系、及びポリアクリルアミ
ド系が挙げられる。これらも1種又は2種以上を混合し
て用いることができ、一般に粉末状又は繊維状の製品形
態を有する。
【0011】以上のような吸水性ポリマーの中でも、ポ
リアクリル酸塩系、イソブチレン/マレイン酸塩系、で
んぷん/ポリアクリル酸塩系、ポリビニルアルコール
系、酢酸ビニル/無水マレイン酸系、ポリN−アセトア
ミド系のものが好ましい。より好ましくは、ポリアクリ
ル酸塩系、ポリビニルアルコール系、酢酸ビニル/無水
マレイン酸系、ポリN−アセトアミド系の吸水性ポリマ
ーが使用される。これは、これらのポリマーや、ポリマ
ー製造時に生ずる非架橋ポリマー、不純物等が、仮に植
物体表面に吸着したり植物体内に取り込まれたりして
も、植物の生育、発芽、発根、生長といったものを比較
的阻害しにくいためである。またこれらのポリマーは、
植物の生育にとって完全とは言わないまでも、生育に必
要な水の吸水性、保水性、通水性などの能力を比較的十
分に有しているからである。
【0012】吸水性ポリマーの使用量は、水を保持でき
る最小量、即ち0.01重量%から、10重量%の範囲であ
る。0.01重量%を下回ると、吸水性ポリマーは固まらず
に液状となる。また10重量%を超えると吸水性が強す
ぎ、界面活性剤を添加しても放水性が弱く、植物が生育
しにくくなる。好ましくは、吸水性ポリマーの使用量は
0.1〜10重量%である。
【0013】本発明によれば、上記のような吸水性ポリ
マーと共に、更に界面活性剤を併用することにより、す
ぐれた植物生育性を有する水性人工培地を提供すること
ができる。界面活性剤としては、非イオン界面活性剤、
陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤または両性界
面活性剤、或いはそれらの混合物を用いることができ
る。界面活性剤は培地の表面張力を低下させ、植物体の
根や導管と培地とのぬれ性を向上させ、植物の吸水に重
要な毛管現象を助長すると考えられる。また、培地の吸
水性ポリマーと界面活性剤とがイオン的或いは疎水的な
相互作用を引き起こし、ポリマーを改質してポリマーに
保持される水の放水性を助長すると考えられる。しかし
ながら本発明は勿論、こうした理論ないし機構によって
何ら拘束されるものではない。界面活性剤の使用量は0.
0001〜20重量%であり、この範囲未満の場合には界面活
性剤による放水性の効果が期待できない。またこの範囲
を超えた場合には、植物体に対する生育阻害が発現して
くる傾向が強くなる。好ましくは、界面活性剤は0.001
〜1重量%の量で使用される。
【0014】非イオン界面活性剤の例としては、ポリオ
キシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオ
レイルエーテル等のポリオキシアルキレンアルキル又は
アルケニルエーテル;ポリオキシアルキレンアルキルア
リールエーテル;ポリオキシアルキレンアルキルアリー
ルエーテルホルムアルデヒド縮合物;ポリオキシアルキ
レンアリールエーテル;ソルビタン脂肪酸エステル;ポ
リオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル;ポリオ
キシアルキレンソルビトール脂肪酸エステル;グリセリ
ン脂肪酸エステル;ポリオキシアルキレングリセリン脂
肪酸エステル;ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル;
ポリオキシアルキレンブロック共重合体;ポリオキシア
ルキレンブロック共重合体グリセリン脂肪酸エステル;
ポリオキシアルキレンアルキルスルホンアミド;ポリオ
キシアルキレンロジンエステル;アルキルポリグリコシ
ド;ポリオキシアルキレンアルキルポリグリコシド;ポ
リオキシエチレンアルキルアミン;ポリオキシエチレン
硬化ヒマシ油;アルキルアルカノールアミドなど;及び
これらのうち2種以上の混合物が挙げられる。以下に説
明するものを含めて、アルキル基及びアルケニル基とし
ては、炭素数8から24の直鎖又は分岐鎖構造のものが好
ましい。
【0015】陽イオン界面活性剤の例としては、モノア
ルキル1級アミン;モノアルキルジ低級アルキルアミ
ン;ジアルキルモノ低級アルキルアミン;タローアミン
エチレンオキサイド付加物、オレイルアミンエチレンオ
キサイド付加物、ソイアミンエチレンオキサイド付加
物、ココアミンエチレンオキサイド付加物、合成アルキ
ルアミンエチレンオキサイド付加物、オクチルアミンエ
チレンオキサイド付加物等のアルキルアミンエチレンオ
キサイド付加物;アルキルアミンプロピレンオキサイド
付加物;トリエタノールアミンジ脂肪酸エステル等のア
ルカノールアミン脂肪酸エステル;アルカノールアミン
脂肪酸エステルアルキレンオキサイド付加物;エーテル
アミン;エーテルアミンアルキレンオキサイド付加物;
これらの酸塩(例えば塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸、
又は酢酸、乳酸、クエン酸等の有機酸による塩)及び4
級化物(例えばメチルクロライド、ジメチル硫酸、ジエ
チル硫酸、ベンジルクロライド等による4級化物);及
びこれらのうち2種以上の混合物が挙げられる。
【0016】陰イオン界面活性剤のうち、典型的なもの
は水溶液或いは固体状態で入手され得るが、その例とし
ては、カプリル酸、ラウリン酸、ステアリン酸、オレイ
ン酸及びこれらの塩等の脂肪酸及びその塩;ポリカルボ
ン酸塩;アルキルベンゼンスルホン酸塩;アルキルナフ
タレンスルホン酸塩;ナフタレンスルホン酸ホルマリン
縮合物;アルキルスルホコハク酸塩;ヒドロキシアルカ
ンスルホン酸塩;アルケンスルホン酸塩;α−オレフィ
ンスルホン酸塩;N−アシル−N−メチルタウレート;
ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノール
アミン等のモノ又はジアルキル硫酸エステル塩;ポリオ
キシアルキレンモノ又はジアルキルエーテル硫酸塩;ポ
リオキシアルキレンアルキルアリールエーテル硫酸塩;
アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩;アルキル
リン酸塩;ポリオキシアルキレンアルキルリン酸塩;ポ
リオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸塩;ポリオ
キシアルキレンアルキルアリールエーテルリン酸塩;ポ
リオキシアルキレンエーテル酢酸又はその塩;直鎖又は
分岐鎖アルキルアミドポリオキシアルキレンエーテル酢
酸又はその塩;これらのうち2種以上の混合物など(ナ
トリウム、カリウム、アンモニウム及びアミン塩を含
む)が挙げられる。
【0017】また、適当な両性界面活性剤の例として
は、ラウリルジメチルアミンオキサイド、商品名アルモ
ックス(Armox)C/12、イミダゾリニウムベタイン(商
品名ミラノール(Miranol))、アルキルベタイン、商
品名ロンザイン(Lonzaine)、これらの混合物などがあ
る。
【0018】本発明においては、以上の界面活性剤の中
で陽イオン界面活性剤及び非イオン性界面活性剤が好ま
しく用いられ、より好ましくは陽イオン性界面活性剤が
用いられる。これらの活性剤は植物体に取り込まれて
も、植物の生育、発芽、発根、生長に対する阻害を比較
的起こしにくく、特に陽イオン界面活性剤は、負の電荷
を有する吸水性ポリマー培地(ポリアクリル酸系など)
に電気的相互作用を引き起こし、著しいポリマーの改質
作用を発現し、植物体への放水性を向上するものと考え
られる。
【0019】本発明の水性人工培地は、吸水性ポリマー
に対して界面活性剤を添加し、所要量の水を添加するこ
とによって調製することができる。水の添加に際して
は、緩やかに撹拌を行うことが好ましい。あるいは、必
要な界面活性剤を水に予め溶解又は乳化、分散させ、こ
れを吸水性ポリマーに注ぐことによって培地を調製する
こともできる。
【0020】本発明によれば、水性人工培地はさらに肥
料成分を含有することができる。肥料成分としては、窒
素質肥料、リン酸質肥料、カリ質肥料、有機質肥料、複
合肥料、石灰質肥料、ケイ酸質肥料、苦土肥料、マンガ
ン質肥料、ホウ素質肥料、微量要素複合肥料などの普通
肥料と、その他の特殊肥料を挙げることができる。これ
らの肥料成分は液状又は粉末などの固体状であり、界面
活性剤と共に吸水性ポリマーに対して添加することによ
って、或いは吸水性ポリマーに注水する水に含有させる
ことによって、水性人工培地中に存在させることができ
る。
【0021】本発明の水性人工培地は、さらに鮮度保持
剤、活力剤、防腐剤、殺菌剤、殺虫剤、殺菌殺虫剤、土
壌改質剤、植物ホルモン剤などの1種又は2種以上を含
有することができる。これらの成分も、界面活性剤の添
加に際して吸水性ポリマーに添加すること、或いは吸水
性ポリマーに注水する水に含有させることができる。
【0022】本発明の水性人工培地は、土壌、砂、無機
物、支持体などの1種又は2種以上と混合した形態の人
工培地とすることができる。こうした場合でも、本発明
の水性人工培地は従来の吸水性ポリマーよりも植物に対
して良好な影響を有することから、従来の吸水性ポリマ
ー含有培地よりも植物にとって好ましいものとなる。こ
うした場合の本発明の水性人工培地と土壌などとの配合
割合は特に限定されるものではないが、鉢植え植物の栽
培などの場合、例えば土壌/水性人工培地=0.1〜1.0程
度の比率で用いることができる。
【0023】土壌としては、赤玉土、黒土、ビートモ
ス、培養土、腐葉土、石灰、鹿沼土、山苔、日向土、水
苔、ケト土などがある。砂や無機物としては、川砂、山
砂、矢作砂、桐生砂、富士砂、朝明砂、多孔性鉱物とし
て砕石、バーミキュライト、パーライト、ゼオライト、
オスマンダ、鉱さい、軽石、苦土石灰、ドリームボー
ル、くん灰、火山灰などが挙げられるがこの限りではな
い。支持体とは肥料や鮮度保持剤その他の添加剤の支持
体となり得る基体であり、例えば鋸屑、パルプ、紙、腐
食土壌、チップ、ダスト、バーク、稲わら、麦わら、バ
ーミキュライト、ロックウール、石膏、多孔質セラミッ
ク等を挙げることができる。
【0024】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れらの実施例のみに限定されるものではない。
【0025】水性人工培地の調製 水耕栽培容器に下記aからfの吸水性ポリマーを、水道
水を添加した時にそれぞれについてに示す吸水倍率(重
量比)になる量だけ入れた。
【0026】a.架橋ポリアクリル酸Na(花王(株)
製):150倍(0.67%) b.イソブチレン/マレイン酸塩((株)クラレ製商品
名KIゲル):120倍(0.83%) c.デンプン/ポリアクリル酸塩(三洋化成(株)製商
品名サンフレッシュST100):250倍(0.40%) d.酢酸ビニル/マレイン酸塩(日本合成化学(株)製
商品名アクアリザーブ):50倍(2.00%) e.ポリ−N−ビニルアセトアミド(昭和電工(株)
製):30倍(3.30%) f.ポリアクリル酸Na(花王(株)製):300倍(0.33
%)及び酢酸ビニル/マレイン酸塩(日本合成化学
(株)製商品名アクアリザーブ):100倍(1.00%)の
混合物 次に、それぞれの吸水性ポリマーに対し、界面活性剤と
して、1.セチルトリメチルアンモニウムクロライド
(花王(株)製商品名コータミン-60W)、2.ポリオキ
シエチレン(20モル)ソルビタンオレイン酸エステル
(花王(株)製商品名レオドールTW-O-120)、3.ポリ
オキシエチレン(20モル)ラウリルエーテル(花王
(株)製商品名エマルゲン120)を、最終濃度1000ppmに
なるよう添加した。またa.架橋ポリアクリル酸Naに対
しては、陽イオン界面活性剤として、4.塩化ベンザル
コニウム(花王(株)製商品名サニゾールC)、5.ジ
メチルジデシルアンモニウムクロライド(花王(株)
製)を最終濃度1000ppmになるよう添加した。
【0027】さらに肥料成分として、市販液体肥料
(N:P:K=5:10:5)を、水道水で最終的に希釈
した時に1000倍希釈(0.1%)になるよう添加し、また
防腐剤を最終濃度が10ppmになるように添加した。その
後、所定量の水道水により緩やかに撹拌しながら希釈
し、数分間撹拌した後に2時間程度静置し、合計20種類
のゲル状の水性人工培地を得た。これらを表1に実施例
1〜20として示す。
【0028】また、吸水性ポリマーa〜fに対して界面
活性剤を添加せずに、6種類のゲル状の水性人工培地を
同様に調製した。これらも表1に比較例1〜6として併
せて示す。さらに、一般的な栽培との比較を示すものと
して、土壌培土(タキイ種苗(株)、商品名タキイ培
土)を比較例7として、また水道水を比較例8として用
いた。
【0029】
【表1】
【0030】花の生育維持試験 実施例1〜20及び比較例1〜6で得た水性人工培地、並
びに比較例7及び8の土壌培地及び水道水を用い、それ
ぞれについて根付き植物の生育維持試験を行った。植物
としては、予め土壌栽培しておいた開花直後のポリアン
サを用いた。根を傷めないように土壌を丁寧に流水にて
洗い流し、水性人工培地を入れた200mlの水耕栽培容器
に移植した。その後、温度20℃、湿度60%、照度1万lx
の条件下で栽培した。水性人工培地自体から水が蒸発し
ないように植物体の周りをシールし、植物と栽培容器全
体の重量を測定することで、植物による蒸散量を測定し
た。蒸散量測定は毎日行い、蒸散量分の水道水を随時補
給することで、容器内の溶質濃度を一定に維持した。生
育維持の評価は、目視と蒸散量の双方により行った。栽
培10日目の結果を表2に示した。比較例1〜6の吸水性
ポリマー単独の系と比較して、本発明により吸水性ポリ
マーに界面活性剤を添加した系では、全ての実施例にお
いて花勢が良好で蒸散量も多く、生育維持効果が高いこ
とが観察された。
【0031】
【表2】
【0032】種子発芽性、発根性、生育性試験 実施例1〜20及び比較例1〜6で得た水性人工培地、並
びに比較例7の土壌培地をそれぞれ200mlの水耕栽培容
器に入れ、アサガオの種子(タキイ種苗(株))を10粒
(2反復)播種した。その後、温度20℃、湿度60%、遮
光という条件下(但し発芽後は照度1万lx)で栽培し
た。容器の重量を毎日測定し、蒸散、蒸発した水分量を
随時水道水により補給した。評価は発芽率、20日目にお
ける発根性、上部生育性の目視観察により行った。結果
を表3に示した。比較例1〜6の吸水性ポリマー単独を
培地として栽培した場合と比較して、本発明により吸水
性ポリマーに界面活性剤を添加した水性人工培地を用い
た系では、全ての実施例において発芽率が向上し、発根
性、生育性も良好であった。
【0033】
【表3】
【0034】切り花の鮮度保持、延命試験 切り花としては、開花直後のバラを用いた。実施例1〜
20及び比較例1〜6で得た水性人工培地、並びに比較例
8の水道水をそれぞれ30mlの試験管に入れ、花下部15cm
程度のところで導管をふさがないように鋭利に切断した
切り花を人工培地に直接挿した。その後、温度20℃、湿
度60%、照度1万lxの条件下で栽培した。鮮度保持、延
命効果は花勢の目視観察により評価した。栽培5日目の
結果を表4に示した。比較例1〜6の吸水性ポリマー単
独を培地として栽培した場合と比較して、本発明により
吸水性ポリマーに界面活性剤を添加した水性人工培地を
用いた系では、全ての実施例において、花勢は良好であ
った。
【0035】
【表4】
【0036】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、植物の生
育に有用な水性人工培地が提供される。この水性人工培
地は鉢植え植物の生育、種子の発芽、発根、生育、及び
切り花の鮮度保持や延命に有用なものであり、土壌栽培
又は水耕栽培可能な全ての植物に対して適用可能であ
る。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸水性ポリマー0.01〜10重量%と、界面
    活性剤0.0001〜20重量%とを含んでなることを特徴とす
    る水性人工培地。
  2. 【請求項2】 吸水性ポリマーが、陰イオン性重合体、
    非イオン性重合体、又はこれらの混合物からなる、請求
    項1の水性人工培地。
  3. 【請求項3】 陰イオン性重合体が、ポリアクリル酸塩
    系、イソブチレン/マレイン酸塩系、でんぷん/ポリア
    クリル酸塩系、ビニルアルコール/アクリル酸塩系、カ
    ルボキシメチルセルロース系、アクリル酸塩/アクリル
    アミド系、酢酸ビニル/アクリル酸塩系、ポリアクリロ
    ニトリル系ケン化物、でんぷん/アクリロニトリルグラ
    フト重合体系ケン化物、多糖類/アクリル酸塩系、アル
    ギン酸エステル系、ポリスルホン酸塩系、及び酢酸ビニ
    ル/アクリル酸エステル共重合体系ケン化物からなる群
    より選ばれる1種以上である、請求項2の水性人工培
    地。
  4. 【請求項4】 非イオン性重合体が、ポリビニルアルコ
    ール系、でんぷん/ポリアクリロニトリル系、ポリオキ
    シエチレン系、酢酸ビニル/無水マレイン酸系、ポリ−
    N−ビニルアセトアミド系、及びポリアクリルアミド系
    からなる群より選ばれる1種以上である、請求項2の水
    性人工培地。
  5. 【請求項5】 吸水性ポリマーが、ポリアクリル酸塩
    系、イソブチレン/マレイン酸塩系、でんぷん/ポリア
    クリル酸塩系、ポリビニルアルコール系、酢酸ビニル/
    無水マレイン酸系、ポリN−アセトアミド系、又はこれ
    らの2種以上の混合物からなる、請求項1の水性人工培
    地。
  6. 【請求項6】 界面活性剤が陽イオン界面活性剤であ
    る、請求項1から5の何れか1の水性人工培地。
  7. 【請求項7】 陽イオン界面活性剤が、モノアルキル1
    級アミン、モノアルキルジ低級アルキルアミン、ジアル
    キルモノ低級アルキルアミン、アルキルアミンエチレン
    オキサイド付加物、アルキルアミンプロピレンオキサイ
    ド付加物、アルカノールアミン脂肪酸エステル、アルカ
    ノールアミン脂肪酸エステルエチレンオキサイド付加
    物、アルカノールアミン脂肪酸エステルプロピレンオキ
    サイド付加物、エーテルアミン、エーテルアミンエチレ
    ンオキサイド付加物、並びにこれらの酸塩及び4級化物
    からなる群より選ばれる1種以上である、請求項6の水
    性人工培地。
  8. 【請求項8】 界面活性剤が非イオン界面活性剤であ
    る、請求項1から5の何れか1の水性人工培地。
  9. 【請求項9】 非イオン界面活性剤が、ポリオキシアル
    キレンアルキル又はアルケニルエーテル、ポリオキシア
    ルキレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシアルキ
    レンアルキルアリールエーテルホルムアルデヒド縮合
    物、ポリオキシアルキレンアリールエーテル、ソルビタ
    ン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂
    肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビトール脂肪
    酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシア
    ルキレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキ
    レン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンブロック共
    重合体、ポリオキシアルキレンブロック共重合体グリセ
    リン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルス
    ルホンアミド、ポリオキシアルキレンロジンエステル、
    アルキルポリグリコシド、ポリオキシアルキレンアルキ
    ルポリグリコシド、ポリオキシエチレンアルキルアミ
    ン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、アルキルアルカ
    ノールアミドからなる群より選ばれる1種以上である、
    請求項8の水性人工培地。
  10. 【請求項10】 吸水性ポリマーが0.1〜10重量%、界
    面活性剤が0.001〜1重量%である、請求項1から9の
    何れか1の水性人工培地。
  11. 【請求項11】 さらに肥料成分を含有してなる、請求
    項1から10の何れか1の水性人工培地。
  12. 【請求項12】 さらに鮮度保持剤、活力剤、防腐剤、
    殺菌剤、殺虫剤、殺菌殺虫剤、土壌改質剤、植物ホルモ
    ン剤の1種以上を含有してなる、請求項1から11の何れ
    か1の水性人工培地。
  13. 【請求項13】 請求項1から12の何れか1の水性人工
    培地と、土壌、砂、無機物、支持体の1種以上とからな
    る人工培地。
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