JPH10322209A - フィルタ装置 - Google Patents

フィルタ装置

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JPH10322209A
JPH10322209A JP12700297A JP12700297A JPH10322209A JP H10322209 A JPH10322209 A JP H10322209A JP 12700297 A JP12700297 A JP 12700297A JP 12700297 A JP12700297 A JP 12700297A JP H10322209 A JPH10322209 A JP H10322209A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価で精度の高いフィルタ装置を提供する。 【解決手段】 入力端子1,2のアナログ信号を、DA
変換器24,コンパレータ47,U/Dカウンタ22,
23等から構成されるAD変換器によってデジタル信号
に変換し、デジタルフィルタ回路35,36によってフ
ィルタ処理し、D/A変換器24によってアナログ信号
に変換し、バッファ31,32、出力端子39,40を
介して出力する。前記DA変換器24,AD変換器を、
DA変換器24を時分割に制御することにより実現して
いるので、安価に構成でき、またデジタルフィルタでフ
ィルタ処理しているので精度の高い処理が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子複写装置等の
電源制御におけるフィードバック制御に好適なフィルタ
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、前述のようなフィードバック制御
にはアナログフィルタを用いていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】アナログフィルタは、
比較的安価で構成できるが、各素子のばらつきや温度変
動,経年変動などがあるため、ローコストで信頼性の高
い設計が難しかった。
【0004】また、デジタルフィルタでは、一般的なD
SP装置を用いれば容易に信頼性の高い安定なフィルタ
を構成できるが、あまりにも高価であり、かつ設計も非
常に難しいという問題があった。特に入出力に用いるD
/A,A/D変換器は、回路規模が大きくなりコスト高
になる原因であった。特に、フィードバックループなど
の連続量のデジタル処理に汎用のD/A,A/D変換器
はオーバスペックとなる無駄があった。又、電源ではス
イッチングノイズによる耐ノイズ設計が難しかった。
【0005】本発明は、このような状況のもとでなされ
たもので、安価で信頼性の高いフィルタ装置を提供する
ことを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明では、フィルタ装置を次の(1)〜(6)の
とおりに構成する。
【0007】(1)アナログ信号を入力してアナログ・
デジタル変換し、変換後のデジタル信号をデジタルフィ
ルタでフィルタ処理し、フィルタ処理後のデジタル信号
をデジタル・アナログ変換して出力するフィルタ装置で
あって、前記アナログ・デジタル変換およびデジタル・
アナログ変換に必要なAD変換器,DA変換器を、1個
のDA変換器を時分割に制御して実現しているフィルタ
装置。
【0008】(2)フィルタ装置は複数チャンネルのも
のであり、AD変換器に用いるコンパレータは、1個の
コンパレータを時分割に制御して実現している前記
(1)記載のフィルタ装置。
【0009】(3)AD変換器はオーバサンプリング方
式のものである前記(1)または(2)記載のフィルタ
装置。
【0010】(4)オーバサンプリング方式のAD変換
器における積分回路に相当するアップダウン制御回路を
備え、このアップダウン制御回路は制御方式を変換可能
なものである前記(3)記載のフィルタ装置。
【0011】(5)AD変換器に用いるコンパレータ
は、チョッパ方式のものである前記(1)または(2)
記載のフィルタ装置。
【0012】(6)AD変換器は1ビット方式のもので
ある前記(3)記載のフィルタ装置。
【0013】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を“2チ
ャンネルのフィルタ装置”により詳しく説明する。本発
明は、これに限らず、1チャンネル或は3以上の複数チ
ャンネルの形で実施することができる。
【0014】
【実施例】
(実施例1)図1は、実施例1である“2チャンネルの
フィルタ装置”の構成を示すブロック図である。
【0015】図1において、1,2はそれぞれ、チャン
ネル1,2のフィルタ装置の入力端子、3〜9はアナロ
グスイッチで、3,4は1ビット回路構成であり、5〜
9はnビット回路構成になっている。
【0016】10〜16はアナログスイッチ3〜9の制
御入力端子、17はオーバサンプリング方式のAD変換
に供するコンパレータ、18,19はその比較結果をラ
ッチするDタイプフリップフロップ(以下DFFと記
す)であり、コンパレータ17の比較結果出力がDDF
18,19のD入力端子に供給され、DFF18,19
のQ出力端子はそれぞれU/D制御回路20,21の入
力端子に接続され、U/D制御回路20,21の出力端
子71,73はnビットのU/Dカウンタ22,23の
U/D入力端子に接続されている。U/Dカウンタ2
2,23のデジタルカウント出力端子がそれぞれnビッ
トの信号線37,38に接続され、信号線37はアナロ
グスイッチ8のnビットの組の入力端子の一端に対応す
るビット毎に接続されると同時にデジタルフィルタ処理
回路35のnビットの入力端子の対応するビット毎に接
続されている。nビットの信号線38はアナログスイッ
チ9のnビットの組の入力端子の一端に対応するビット
毎に接続されると同時にデジタルフィルタ処理回路36
のnビットの入力端子の対応するビットに接続されてい
る。デジタルフィルタ処理回路35,36のnビットの
出力端子はnビットのDFFからなるラッチ33,34
のd入力端子にそれぞれ対応するビット毎に接続され、
ラッチ33,34のn個のQ出力端子はそれぞれ、アナ
ログスイッチ6,7のnビットの組の入力端子の対応す
るビット毎に接続されている。アナログスイッチ6〜9
の他端の出力端子はD/A変換器24のnビットのデジ
タル入力端子に対応するビット毎にそれぞれ共通に接続
されている。
【0017】D/A変換器24のアナログ出力端子はア
ナログスイッチ5,25,26の一方の端子に接続さ
れ、アナログスイッチ5,25,26の他方の端子は、
それぞれ、コンパレータ17の−信号入力端子、他端が
接地されているサンプルホールド用コンデンサ30の一
端が接続している、オペアンプ32の+信号入力端子、
他端が接地されているサンプルホールド用コンデンサ2
9の一端が接続している、オペアンプ31の+信号入力
端子にそれぞれ接続されている。オペアンプ31,32
の信号出力端子はそれぞれその−信号入力端子に接続さ
れ、同時に、信号出力端子39,40に接続されてい
る。
【0018】また、アナログスイッチ3〜9および、ア
ナログスイッチ25,26の制御入力端子は、それぞ
れ、10〜16、および、27,28で示され、それぞ
れの端子には図5のタイムチャートに示す信号が印加さ
れている。また、DFF18,19,33,34の制御
信号入力端子は、それぞれ43,44,41,42で示
され、これらの端子にも図5に示す信号が印加されてい
る。また、コンパレータ17の制御信号入力端子は47
で、U/D制御回路20,21、U/Dカウンタ22,
23の制御信号入力端子はそれぞれ48,49、45,
46で示される。制御信号入力端子45,46はそれぞ
れANDゲート83,84の出力端子に接続され、AN
Dゲート83,84の一方の入力端子には制御端子45
−2,46−2が接続されている。これらの端子47,
48,49,45−2,46−2も図5のタイムチャー
トに示す信号が印加される。なお、ANDゲート83,
84の他方の入力端子はそれぞれ、U/D制御回路2
0,21の制御出力端子74,75に接続されている。
デジタルフィルタ処理回路35,36の制御入力端子
は、それぞれ50,51で示され、それぞれの端子には
図5に示す信号が印加されている。同時に50,51に
は7−37のバスが接続されている。
【0019】次に動作に関して説明する。
【0020】チャンネル1は、素子3,5,17,1
8,20,22,8,24,83により、入力端子1よ
り入力されるアナログ信号がオーバサンプリング方式に
よりAD変換される。同様にチャンネル2は、素子4,
5,17,19,21,23,9,24,84により、
入力端子2より入力されるアナログ信号はオーバサンプ
リング方式によりAD変換される。
【0021】次にその動作を詳細に説明する。先ずチャ
ンネル1に入力されるアナログ信号に対する動作を説明
する。素子3,5,17,18,20,22,8の制御
入力端子10,12,47,43,48,45,15に
はそれぞれ、図5に示す信号が入力される。
【0022】この動作の詳細は次のとおりである。すな
わち、入力端子1に入力されるアナログ信号は、アナロ
グスイッチ3が信号2のHのタイミングでオンとなり、
コンパレータ7の+入力端子に入力され、コンパレータ
17はその+端子の電圧とその直前に信号1がHのとき
に−入力端子に加わったアナログ電圧との比較結果をそ
の出力端子に出力するように動作する。当該−端子には
信号13がHのタイミングでD/A変換器24のアナロ
グ信号が印加される。すなわち、信号1がオンのタイミ
ングでアナログスイッチ8,5もオンとなり、その結
果、U/Dカウンタ22のデジタル出力値がD/A変換
器24のデジタル入力端子に入力され、そのデジタル値
でアナログ変換されたアナログ電圧がコンパレータ17
の−入力端子に印加され、その値と、入力端子1に入力
されたアナログ信号の大小の比較がなされた結果が信号
3が立ち上がるときまでにコンパレータ17の出力端に
出力され、信号3の立ち上がりタイミングでDFF18
のQ出力にその結果がラッチされる。
【0023】そしてその結果と、それ以前のラッチ結果
をもとにU/D制御情報を生成するU/D制御回路20
の生成情報が、信号3の立ち下がりタイミングでU/D
制御回路20の制御出力端子74,71にラッチされ、
U/Dカウンタ22のU/D制御入力端子に入力されそ
の信号は信号14の立ち上がりでU/Dカウンタ22の
U/D情報としてU/Dカウンタ22にデジタル情報と
して取り込まれる。その場合、制御出力端子74がHの
ときU/D制御回路20の出力端子71の出力端子がH
のときにはU/Dカウンタ22は1アップし、出力信号
がLだと1ダウンするようにU/Dカウンタ22は動作
する。また出力信号がLのときでもU/Dカウンタ22
の出力値が0であるときにはその値を保つよう制御され
る。また、制御出力端子74がLのときは、U/Dカウ
ンタ22のU/D動作は禁止され、それ以前のU/Dカ
ウンタ22のカウンタ値を保つよう制御される。
【0024】そして、信号14の立ち上がりのタイミン
グで増減または、その前のカウント値を保持したU/D
カウンタ22のデジタルカウント値が、次に信号1がH
になるタイミングで再び、D/A変換器24のデジタル
入力端子に印加され、以上で述べたのと同じ動作を繰り
返す。
【0025】チャンネル2に入力されるアナログ信号に
対しても、チャンネル1の制御と同様に、タイミングが
考慮されており、問題なく同様に制御される。すなわ
ち、4,5,17,19,21,23,9の制御入力端
子11,12,47,44,49,46,16にもそれ
ぞれ、図5に示す信号が入力される。
【0026】すなわち、入力端子2に入力されるアナロ
グ信号は、アナログスイッチ4が信号5のHのタイミン
グでオンとなり、コンパレータ17の+入力端子に入力
され、コンパレータ17はその+端子とその直前に信号
4がHのときに−入力端子に加わったアナログ電圧との
比較結果をその出力端子に出力するように動作する。当
該−端子には信号13がHのタイミングでD/A変換器
24のアナログ信号が印加される。すなわち、信号4が
Hのタイミングでアナログスイッチ9,5もオンとな
り、その結果U/Dカウンタ23のデジタル出力値がD
/A変換器24のデジタル入力端子に入力され、そのデ
ジタル値でアナログ変換されたアナログ電圧がコンパレ
ータ17の−入力端子に印加され、その値と、入力端子
2に入力されたアナログ信号の大小の比較がなされた結
果が、信号6が立ち上がるときまでにコンパレータ17
の出力端に出力され、信号6の立ち上がりタイミングで
DFF19のQ出力にその結果がラッチされる。
【0027】そしてその結果と、それ以前のラッチ結果
をもとにU/D制御情報を生成するU/D制御回路21
の生成情報が、信号6の立ち下がりタイミングでU/D
制御回路21の出力端子75,73にラッチされ、U/
Dカウンタ23のU/D制御入力端子に入力され、その
信号は信号15の立ち上がりでU/Dカウンタ23のU
/D情報としてU/Dカウンタ23にデジタル情報とし
て取り込まれる。その場合、制御入力端子46がHのと
き、U/D制御回路21の出力端子73の出力信号がH
のときにはU/Dカウンタ23は1アップし、出力信号
がLだと1ダウンするようにU/Dカウンタ23は動作
する。また出力信号がLのときでもU/Dカウンタ23
の出力値が0であるときにはその値を保つよう制御され
る。また、制御入力端子46がLのときは、U/Dカウ
ンタ23のU/Dカウンタ23のU/D動作は禁止さ
れ、それ以前のU/Dカウンタ23のカウンタ値を保つ
よう制御される。
【0028】そして、信号15の立ち上がりのタイミン
グで増減または、その前のカウント値を保持したU/D
カウンタ23のデジタルカウント値が、次に信号4がH
になるタイミングで再び、D/A変換器24のデジタル
入力端子に印加され、以上で述べたのと同じ動作を繰り
返す。
【0029】この結果、図5のタイムチャートの制御ク
ロックが、入力端子1,2に入力されるアナログ信号の
変化に対してサンプリングを満たすクロックより、10
分に大きなクロックレート(たとえば10倍程度)を満
足する場合、1,2の各チャンネルは、それぞれ、入力
端子1のアナログ値=信号線37のデジタル値、入力端
子2のアナログ値=信号線38のデジタル値となるよ
う、定常状態では常に制御される。
【0030】言い換えれば、37線上に入力端子1の電
圧のデジタル変換値が常時出力され、38線上に入力端
子2の電圧のデジタル変換値が常時出力されるよう時分
割に制御されるわけである。
【0031】次にフィルタ処理、およびアナログ出力回
路の動作に関して説明する。信号線37はフィルタ処理
回路35に信号9の立ち上がりのタイミングでサンプリ
ングされ、その演算結果がラッチ33に信号9の立ち下
がりタイミングでラッチされる。そのラッチ33のラッ
チ信号が信号10がHのタイミングでD/A変換器24
のデジタル入力端子に印加される。そしてそれと同じタ
イミングでアナログスイッチ26もオンし、コンデンサ
29にD/A変換器24でD/A変換されたラッチ33
のデジタル値に相当するアナログ電圧がサンプルホール
ドされる。そして、その電圧がオペアンプ31でバッフ
ァされ出力端子39に出力される。同様に信号線38は
フィルタ処理回路36に信号12の立ち上がりのタイミ
ングでサンプリングされ、その演算結果がラッチ34に
信号12の立ち下がりタイミングでラッチされる。その
ラッチ34のラッチ信号が信号7がHのタイミングでD
/A変換器24のデジタル入力端子に印加される。そし
てそれと同じタイミングでアナログスイッチ25もオン
し、コンデンサ30にD/A変換器24でD/A変換さ
れたラッチ34のデジタル値に相当するアナログ電圧が
サンプルホールドされる。そして、その電圧がオペアン
プ32でバッファされ出力端子40に出力される。
【0032】次にコンパレータ17の構成と動作に関し
て説明する。図3にその内部回路を示す。回路はインバ
ータ61,62、コンデンサ63−1,63−2、アナ
ログスイッチ64、抵抗65,66で構成されている。
コンパレータ17の+入力端子67と、−入力端子68
とは、内部で接続され、コンデンサ63−1の一端子に
接続されている。コンデンサ63−1の他端子はインバ
ータ61の入力端子およびトランスファーゲート(アナ
ログスイッチ64)の一端子に接続され、トランスファ
ーゲート64の他端子は抵抗65の一端子に接続され抵
抗65の他端子はインバータ61の出力端子とコンデン
サ63−2の一端子に接続され、コンデンサ63−2の
他端子はインバータ62の入力端子と抵抗66の一端子
に接続されている。インバータ62の出力端子が、抵抗
66の他端子および出力端子60に接続されている。ま
た、47はトランスファーゲート64のコントロール端
子であり、信号13が印加される。
【0033】次に動作について説明する。コンパレータ
17の−入力端子68にHが入るタイミングは、信号1
3がHのタイミングであり、このときアナログスイッチ
3,11はオフであり、アナログスイッチ64はオンと
なる。−入力端子に加わるアナログ電圧をVrefと
し、インバータ61の入力電圧をVinB、出力端子を
VoutBとすると、この条件下でVinB=Vout
Bとなっており、この電圧が通常インバータの反転電圧
に相当し、それを、Vthとすると、コンデンサ63−
1にはVref−Vthの電荷が蓄積する。そして次の
タイミングで、信号13がLとなり、信号2、または5
がHとなるタイミングに、アナログスイッチ5,64が
オフとなり、入力端子1、または2が入力端子67に接
続する。入力端子1、または2の入力電圧をVinとす
ると、インバータ61の入力端子にはVinB=Vin
−Vref+Vthの電圧がかかり、Vin>Vref
であればインバータ61の出力はLとなり、Vin<V
refであればインバータ61の出力はHとなり、Vi
nとVrefの比較が可能となる。このインバータ61
の出力がコンデンサ63−2を通じてインバータ62と
抵抗66で構成されるアンプで反転増幅され、コンパレ
ータ17の出力に接続している信号線60上には、Vi
n>VrefであればHが出力され、Vin<Vref
であれば出力はLが出力されるように動作する。このよ
うなコンパレータを用いることにより、CMOSでのデ
ジタルIC上でも、ノイズで誤動作しない、かつ、入力
電圧のダイナミックレンジの広くとれるコンパレータを
実現できる。
【0034】次にU/D制御回路20,21に関して説
明する。図4にその内部の詳細図を示す。図示のよう
に、U/D制御回路20または21は、DFF80,8
1とエクスクルーシブNOR回路82より構成されてお
り、48または49のクロック入力端子がDFF80,
81のクロック入力端子に接続される。DFF80のD
入力端子が、U/D制御回路20,21の信号入力端子
70,72に相当する。DFF80のQ出力がDFF8
1のD入力端子とエクスクルーシブNOR回路82の一
方の入力端子に接続されており、DFF81のQ出力端
子はエクスクルーシブNOR回路82の他の入力端子に
接続され、この端子がU/D制御回路20,21のUD
信号出力端子71,73に相当する。エクスクルーシブ
NOR回路82の出力端子はUDカウンタ制御出力端子
74,75に相当する。
【0035】次に動作について説明する。信号入力端子
70または72に入力されたUD信号は、クロック入力
端子48,49に入力される信号の立ち下がり毎にDF
F80のQ出力にラッチされ、またこのラッチされた信
号はさらにクロック入力端子48,49に入力される信
号の立ち下がり毎にDFF81のQ出力となるように制
御される。この結果エクスクルーシブNOR回路82の
出力端子には、コンパレータ17で比較判定された比較
結果が連続2回以上同じであるときHレベルとなり、そ
うでないときLとなるよう動作する。
【0036】この結果、比較結果が、HLHLと順次に
符号反転するような制御条件では、U/Dカウンタ2
2,23のカウント値の増減制御がANDゲート83,
84により禁止され、一定値を保つようになり、比較結
果が、HHHHやLLLL等と順次に符号反転しないよ
うな制御条件では、U/Dカウンタ22,23のカウン
ト値の増減制御がANDゲート83,84により禁止さ
れないため、UDカウンタ値がコンパレータ17の比較
結果に追随して変化し、結果としてA/D変換結果が
(変換されたデジタル値が)滑らかに変化するよう(見
かけ上、積分動作のように)に動作する。
【0037】次に、フィルタ回路35,36に関して説
明する。基本は、アナログフィルタの伝達関数に関する
離散時間でのシステムの伝達関数を実現することであ
り、それより、差分方程式でデジタルフィルタを実現で
きる。具体的には、辻井重男,久保田一著「わかりやす
いデイジタル信号処理」(オーム社)に一連の手法が書
かれているので、その説明は省略する。(例えば、1次
のCRフィルタの離散時間のシステム関数の例が例題5
・2に示されている。これを、差分方程式になおすと、
図5−16のようなFIRフィルタとなる)極の存在す
る2次フィルタは、同様に差分方程式にすると、FIR
フィルタとなる。FIRはインパルスの応答が有限の長
さだけ持続するフィルタである。
【0038】このようなデジタルフィルタは、フィルタ
の演算係数を工夫することによって、アナログ制御では
実現できないゲインと位相特性を有するフィルタを実現
できる。それらは、必要に応じて実験で決定するのが適
当である。図6に巡回型デジタルフィルタ(FIR)の
一例を示す。(前著の図5・21を参照)6−1のZ−
1はディレー要素で、回路ではDFFに置き換わり、6
−2は係数an倍する掛け算器、6−3の+は、加算器
である。
【0039】この構成を実際にk=3の場合に、8ビッ
トのバイナリデータに対し構成した回路を、図7に示
す。6−1をDFFに、6−2を掛け算器に、6−3を
アダーに置き換えたものである。次に具体的な回路構成
を説明する。信号入力端子7−100は図1の信号線3
7または38に接続されており、8個のDFF7−31
のD入力端子にそれぞれMSB〜LSB毎接続されると
同時に、掛け算器7−23の一方の8入力にそれぞれM
SB〜LSB毎に接続されている。また、DFF7−3
1のQ出力は、8個のDFF7−32のD入力端子にそ
れぞれMSB〜LSB毎接続されると同時に、掛け算器
7−24の一方の8入力にそれぞれMSB〜LSB毎に
接続されている。また、DFF7−32のQ出力は8個
のDFF7−33のD入力端子にそれぞれMSB〜LS
B毎接続されると同時に、掛け算器7−25の一方の8
入力にそれぞれMSB〜LSB毎に接続されている。ま
た、DFF7−33のQ出力は、掛け算器7−26の一
方の8入力にそれぞれMSB〜LSB毎に接続されてい
る。掛け算器7−23の他方の入力端子には、8ビット
のレジスタ7−10の出力端子がビット毎にMSB〜L
SBまで接続されていて、掛け算器7−24の他方の入
力端子には、8ビットのレジスタ7−11の出力端子が
ビット毎にMSB〜LSBまで接続されていて、掛け算
器7−25の他方の入力端子には、8ビットのレジスタ
7−12の出力端子がビット毎にMSB〜LSBまで接
続されていて、掛け算器7−26の他方の入力端子に
は、8ビットのレジスタ7−13の出力端子がビット毎
にMSB〜LSBまで接続されている。掛け算器7−2
3,7−24の出力端子はアダー7−17の2組の入力
端子にそれぞれMSB〜LSBに対応して入力され、そ
のアダー7−17の出力端子と掛け算器7−25の出力
端子が、アダー7−18の2組の入力端子にそれぞれM
SB〜LSBに対応して入力され、そのアダー7−18
の出力端子と掛け算器7−26の出力端子が、アダー7
−19の2組の入力端子にそれぞれMSB〜LSBに対
応して入力され、そのアダー7−19の出力端子とイン
バータ4−30の出力端子が、アダー7−22の2組の
入力端子にそれぞれMSB〜LSBに対応して入力さ
れ、アダー7−22の出力端子は、DFF7−34のデ
ータ入力端子Dに接続されると共に、フィルタ出力端子
に接続され、チャンネル毎にそれぞれ、図1に示すラッ
チ33または34の入力端子に接続される。
【0040】8ビット構成のDFF7−34のQ出力
は、それぞれ8個のDFF7−35のD入力端子の対応
するMSB〜LSBのビットの端子に接続されると同時
に、掛け算器7−27の一方の8入力のそれぞれ対応す
るMSB〜LSBのビットの端子に接続されている。ま
た、8ビット構成のDFF7−35のQ出力は、それぞ
れ8個のDFF7−36のD入力端子の対応するMSB
〜LSBのビットの端子に接続されると同時に、掛け算
器7−28の一方の8入力のそれぞれ対応するMSB〜
LSBのビットの端子に接続されている。また、8ビッ
ト構成のDFF7−36のQ出力は、掛け算器4−29
の一方の8入力のそれぞれ対応するMSB〜LSBのビ
ットの端子に接続されている。また、掛け算器7−27
の他方の入力端子には、8ビットのレジスタ7−14の
出力端子がビット毎にMSB〜LSBまで接続されてい
て、掛け算器7−28の他方の入力端子には、8ビット
のレジスタ7−15の出力端子がビット毎にMSB〜L
SBまで接続されていて、掛け算器7−29の他方の入
力端子には、8ビットのレジスタ7−16の出力がビッ
ト毎にMSB〜LSBまで接続されている。
【0041】掛け算器7−27,7−28の出力端子は
アダー7−20の2組の入力端子にそれぞれMSB〜L
SBに対応して入力され、そのアダー7−20の出力端
子と掛け算器7−29の出力端子が、アダー7−21の
2組の入力端子にそれぞれMSB〜LSBに対応して入
力され、そのアダー7−21の出力端子は、8ビットイ
ンバータ7−30の対応するビットの入力端子に接続さ
れている。また、レジスタ7−10〜7−16の信号入
力端子は、信号線7−37に接続されており、各々のア
ドレスに応じたデータが外部より入力できるよう、レジ
スタ7−10〜7−13は、それぞれのアドレス線7−
201〜7−204を用いて設定できる構成となってい
る。また、レジスタ7−14〜7ー16は、それぞれの
アドレス線7−205〜7−207を用いて設定できる
構成となっている。またDFF7−31〜7−36のク
ロック入力端子は端子7−101に接続され、外部より
クロック信号が入力される。この端子7−101は、図
1の端子50,51に相当する。
【0042】次に動作について説明する。まず、信号線
7−37を用いて、外部より、レジスタ7−10〜7−
16に、図6におけるa0〜an,b1〜bnの係数デ
ータをアドレス線7−201〜7−207を用いて設定
し、フィルタに必要な特性を実現できるようにする。信
号線7−101に周期Tのクロック信号を印加すること
によって、図6に示す周期Tのサンプリング周期を有す
るFIRフィルタのK=3の場合の動作をする。
【0043】以上説明したように、本実施例によれば、
1個のDA変換器を時分割に制御して、制御に必要な複
数の、DA,AD変換器を実現しデジタルフィルタ処理
可能なフィルタ装置を構成しているので、高価なDA,
AD変換器を独立に複数構成する必要がなくなり、安価
で信頼性の高いフィルタ装置を構成することができる。
【0044】さらに、オーバーサンプリング方式のAD
でAD変換器を構成することにより、高価なフラッシュ
方式のAD変換器を用いず1個のコンパレータと、DA
変換器を時分割に制御することで、複数のAD変換器を
実現しているので、安価なフィルタ装置を構成すること
ができる。また、ADが追随制御となるため、電源等連
続して値が変化するようなシステムの制御を用いる場
合、フェイルセーフ設計にもなる。
【0045】さらにチョッパ方式のコンパレータを用い
ているので、ダイナミックレンジの大きいかつ誤動作の
少ないコンパレータを、デジタルLSIの中に1チップ
で構成可能となる。
【0046】さらにオーバーサンプリング方式のAD変
換器を1ビット方式のものを採用することによりハード
設計が非常に簡単となり、かつ、ハード回路を小さくで
きる。
【0047】(実施例2)図5,6に実施例2の構成を
示す。具体的には、実施例1におけるU/D制御回路2
0,21に、制御信号端子5−1,5−2が付加された
だけで、他の回路は実施例1と同じなのでU/D制御回
路以外の回路の説明を省略する。
【0048】図9にU/D制御回路20−1,21−2
の詳細を示す。実施例1に対し、9−1〜9−4の回路
が付加されているのでその変更点の回路と動作を説明す
る。9−2,9−3はアナログスイッチで、9−1はイ
ンバータであり、インバータ9−1の入力端子とアナロ
グスイッチ9−3のコントロール端子が制御端子9−4
に接続されている。インバータ9−1の出力端子がアナ
ログスイッチ9−2のコントロール端子に接続されてい
る。アナログスイッチ9−2の一方の入出力端子はDF
F80のD入力端子に接続され、他方の入出力端子はD
FF81のD入力端子に接続されている。また、アナロ
グスイッチ9−3の一方の入出力端子はDFF80のQ
出力端子に接続され、他方の入出力端子はDFF81の
D入力端子に接続されている。また制御端子9−4が信
号線5−1または5−2(図8参照)に接続されてい
る。
【0049】次に動作について説明する。制御端子9−
4にHレベルの信号が加わっているときは、アナログス
イッチ9−2がオフ、アナログスイッチ9−3がオンと
なり、実施例1と同じ動作をする。制御端子9−4にL
レベルの信号が加わっているときは、アナログスイッチ
9−2がオン、アナログスイッチ9−3がオフとなり、
実施例1と若干動作が異なるようになる。すなわち、ち
ょうどDFF80が除去され、入力端子70または72
に加わる信号がDFF81のD入力端子に加わることか
ら、実施例1に対してDFF80によるディレーなしに
積分動作されるようになり、応答性が良くなる。それ以
外の動作は実施例1と同じである。
【0050】すなわち、オーバーサンプリング方式のA
D変換器における積分回路に相当するUD制御回路の制
御方式を必要に応じて変更することを可能にしたので、
フィードバック制御条件の変化に応じてこの制御処理を
変更し最適処理を実行可能となる。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
安価で信頼性の高いフィルタ装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の構成を示すブロック図
【図2】 n回路構成のアナログスイッチを示す図
【図3】 コンパレータの内部回路を示す図
【図4】 U/D制御回路の回路図
【図5】 実施例1のタイムチャート
【図6】 巡回形デジタルフィルタの直接形構成を示す
【図7】 k=3の場合のデジタルフィルタの回路例を
示す図
【図8】 実施例2の構成を示す図
【図9】 U/D制御回路の回路図
【符号の説明】
24 DA変換器 35,36 フィルタ回路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アナログ信号を入力してアナログ・デジ
    タル変換し、変換後のデジタル信号をデジタルフィルタ
    でフィルタ処理し、フィルタ処理後のデジタル信号をデ
    ジタル・アナログ変換して出力するフィルタ装置であっ
    て、前記アナログ・デジタル変換およびデジタル・アナ
    ログ変換に必要なAD変換器,DA変換器を、1個のD
    A変換器を時分割に制御して実現していることを特徴と
    するフィルタ装置。
  2. 【請求項2】 フィルタ装置は複数チャンネルのもので
    あり、AD変換器に用いるコンパレータは、1個のコン
    パレータを時分割に制御して実現していることを特徴と
    する請求項1記載のフィルタ装置。
  3. 【請求項3】 AD変換器はオーバサンプリング方式の
    ものであることを特徴とする請求項1または請求項2記
    載のフィルタ装置。
  4. 【請求項4】 オーバサンプリング方式のAD変換器に
    おける積分回路に相当するアップダウン制御回路を備
    え、このアップダウン制御回路は制御方式を変換可能な
    ものであることを特徴とする請求項3記載のフィルタ装
    置。
  5. 【請求項5】 AD変換器に用いるコンパレータは、チ
    ョッパ方式のものであることを特徴とする請求項1また
    は請求項2記載のフィルタ装置。
  6. 【請求項6】 AD変換器は1ビット方式のものである
    ことを特徴とする請求項3記載のフィルタ装置。
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